幕末に列強と締結した条約がわかる(アメリカ以外にも条約を結んだ)

本記事のテーマ

幕末に列強と締結した条約がわかる
(アメリカ以外にも条約を結んだ)

おさえておきたいポイント

  • ①通説
  • ➁通説に対する疑問点・気になる点
  • ➂通説を検証して見えた真相
学校や試験対策の社会では、
真相はわからない!
自分で調べて考え抜く
本当の社会科を勉強しよう!

①通説

幕末に列強と締結した条約(通説)

  1. 幕末には他国船が日本列島近辺に出現したが追い払ってきた。
  2. しかし、ペリーの黒船の来航により開国せざるを得なくなった。
    1854年日米和親条約、1858年日米修好通商条約を締結。
    内容は、不平等条約で、治外法権・関税自主権の欠如により日本はその後苦しむことになる。
    幕府首脳は開国としたが、諸大名は開国、鎖国で意見が分かれた。
    天皇の勅許(ちょっきょ)があれば国論を統一しようとそれまでなかった動きが出始め、幕府は弱体化していく。

開国条約によって江戸幕府の弱体化、国家の再編につながった。

➁通説に対する疑問点・気になる点

調べると気づく疑問点

参考文献やYoutube動画を調べていくと、通説と異なることがわかります。それを陰謀論として片づけてしまってもよいですが、物事は多面的に見て、客観視する必要があります。QCプラネッツは品質管理を専門としています。品質管理は客観視が必須です。同じ姿勢で取り組みます!

  1. なぜアメリカに対して日本が不利となる条約を締結したのだろうか?
  2. 当時のアメリカはまだ、それほどの超大国でもなかった。
  3. アメリカ国内の南北戦争やイギリスとの良好でない関係などがあり、日本に強気な交渉までできなかったのではないか?
  4. アメリカはアジア進出のための貿易港や捕鯨船の補給拠点が必要な程度だった。
  5. ペリー来航時、日本の経済規模は欧米に匹敵しており、対等な条約締結も可能だったはず。
  6. アメリカ以外の列強国(イギリス、ロシア、オランダ、フランス)とも条約を締結していなかったのか?
当時、それほど大国でもなかったアメリカに日本が不平等な
条約を結ばざるを得ない理由はないが、なぜか?

いかがでしょうか?疑問が湧きますよね!

もっと、日本にとって脅威なパワーがあったから開国せざるを得なくなったのではないか?

真相を説明します。

検証して見えた真相

教科書には出ないが、列強国とも不平等条約を締結した。

実際、アメリカ以外に締結した国とその内容をまとめます。

年代 条約名 相手国 主な内容・特徴
1854年 日米和親条約 アメリカ 下田・函館の開港、薪水供給、領事駐在の容認。
1854年 日英和親条約 イギリス アメリカに続いて締結。開港と友好関係の構築が目的。
1854年 日露和親条約 ロシア 北方領土(択捉・得撫島)の境界を定めた。
1856年 日蘭和親条約 オランダ 長崎貿易の延長線上で、比較的穏健な内容 。
1858年 日米修好通商条約 アメリカ 本格的な開国。横浜・長崎・新潟・神戸・函館の開港、領事裁判権、関税自主権の欠如など 。
1858年 日英修好通商条約 イギリス アメリカに続いて締結。通商権益を強く主張。
1858年 日仏修好通商条約 フランス カトリック布教の自由を要求。文化的影響も意識。
1858年 日露修好通商条約 ロシア 領土問題(樺太など)を含む複雑な交渉。
1858年 日蘭修好通商条約 オランダ 実務的で穏健。長崎貿易の延長。

アメリカ以外とも条約を締結しており、特に、超大国な
イギリス
フランス
がいます。

当時、中国では、イギリス、フランスによる植民地支配化が進む悪夢が現実のものとなっており、日本も時間の問題という状況までリスクが迫ってきました。

また、ロシアも国境を隣接する上で、日本にとって侵略の危機が迫り、急速に成長するアメリカからの圧力も高まる危険な状況といえます。

  1. 列強国におされ、日本がアメリカに対して不利な条約を結んだといえる
  2. 経済、人口は列強に劣らなかった日本だったが、兵器と技術が西洋と飛躍的な差が出てしまい、開国に踏み切る必要があった。
  3. 複数の列強国の同時圧力による植民地支配化リスクが一気に高まった。
アメリカ、イギリス、ロシア、オランダ、フランスと当時の世界の列強と
不平等条約を圧力によって締結し、日本の国家の危機が一気に高まった。

ここで、1つ疑問が出ませんか?

教科書はなぜ、日米の条約しか教えないのか?

これも解説します。

教科書はなぜ、日米の条約しか教えないのか?

教科書は戦後の日米関係を考慮し、日米条約を強調する傾向がある。

1850年代当時の国力を並べると
●イギリス 最強
●フランス 世界2位の強さ
●ロシア  国土は最広
●アメリカ 新興国だが、それほど強くない
●オランダ 欧州の中堅国家
なので、イギリス、フランスが背後にいて、中国での悪行(アヘン戦争、アロー号事件など)も日本に伝わっていたわけです。

長い日本国家の中で最大の危機に陥ってしまった。
では、どうする?
アジア、中南米、アフリカ諸国のように植民地化されるか?
それとも、自立を果たそうと挑戦するか?

大変な時代に突入していくことになります。

まとめ

「幕末に列強と締結した条約がわかる
(アメリカ以外にも条約を結んだ)」を解説しました。

  • ①通説
  • ➁通説に対する疑問点・気になる点
  • ➂通説を検証して見えた真相
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