【重要】高校物理から原子構造が解明できる

本記事のテーマ

【重要】高校物理から原子構造が解明できる
  • ①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない
  • ②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
  • ③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
  • ④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
  • ⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
  • ⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
  • ⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明
  • ⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
  • ⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介

①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない

原子の構造を改めて考えてみよう!

高校化学の序盤で、原子構造を学び、定期試験で暗記問題として出題されるので、多くの人が原子の構造が書けます。

でも、

原子の構造はどうやって解明したか説明できますか?

おそらく、多くの人は、「No」でしょう。

「No」でしょう!

また、

量子力学などの大学の物理で説明できるから
高校理科はとにかく暗記でいい

と思っているのではないでしょうか?

高校物理で原子の構造は解明できる!

実は、

高校物理の高3で学ぶ
「原子物理」を学ぶと
原子の構造について
かなりのところまで解明
できます!

QCプラネッツが
高校物理から原子の構造を
わかりやすく解明していきます。
詳細は
QCプラネッツが作った物理問題集がありますので、
➄【商品】「高校物理問題集 6.原子物理」のご紹介
をご覧ください。

原子の構造を解明していく順番

高校物理から原子の構造を1つ1つ解明します!

  1. 【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
  2. 【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
  3. 【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
  4. 【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
  5. 【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
  6. 【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明

の6つのストーリで
「原子の構造」を解明します!

本記事は、

【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明

を解説します!

②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう

1つずつ見てきましょう。

1. 電磁気学の発展により、負電荷をもつ電子の存在が解明

原子の構造を解明しようとなった19世紀では、すでに電磁気学が発展していました。

電磁気学の実験でよく使われる
「陰極管」
に回路を組み、
高電圧をかけると「陰極から電子」が飛び出します。
(中学理科でも学ぶ、電流と逆向きだったという話ですね!)

ここからわかることは、

物質から「負電荷の電子」が飛び出しますが、
物質自体は「電気的に中性」なので、
物質の中には「正電荷の粒子がいるはず」は気が付きますよね!

図で書くと、次の図でまとめられます。

ここから、高校物理の「原子物理」を使って、原子構造を解明していきます。

③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明

2つのストーリで進めます。

(i) 電子の「電気容量」と「質量」が解明

詳細は
問題集 06-01 【1】
にあります。

発見の経緯

トムソンが1897年に実施した実験を再現しましょう。

陰極管の陰極から電子を発射させ、スクリーンへ衝突させる。
途中、電極板からの電場によって、電子の軌道が曲がる。

電子がスクリーンに衝突するときの\(y\)座標から比電荷\(e/m\)の式を作ります。

●\(x\)方向の等速運動と
●\(y\)方向の等速運動と、電場がかかる区間の等加速度運動

●電子の速度の項を削除するために、磁場Bをかけた条件を導入して
計算します。

比電荷\(e/m\)は
\(\frac{e}{m}\)=\(\frac{2yV}{LB^2d(L+2D)}\)
と導出できます。

重要なのは、
比電荷\(e/m\)はすべて
計測可能な変数から算出できることで、
比電荷\(e/m\)=\(1.76×10^{11}\)[C/Kg]

となります。
詳細は問題集で解説します。

(ii)電子の電気素量eの計測

詳細は
問題集 06-01 【2】
にあります。

発見の経緯

ミリカンは1909年に電気素量eの精密な計測を行った。

細かい油滴を霧吹きを使って極板間の空気中に散布する。
油滴は重力によって下がるが、空気の粘性抵抗と極板にかかる電場
によって鉛直方向を運動し、終端速度\(v\)に落ち着く。

終端速度\(v\)と油滴の電荷量\(q\)の関係式が作ることができ
(問題集で導出を演習します。)
計測した終端速度\(v\)から、複数の油滴の電荷量を算出できる。

油滴にかかる電荷量は
電子の電気素量の自然数倍から
電子の電気素量e=\(1.6×10^{^19}\)[C]とわかった。

ここで、電子の比電荷\(e/m\)と電気素量\(e\)が
解明されたので、
電子の質量\(m\)も計算できます。
電子の質量\(m\)=\(9.1×10^{-31}\)[kg]
とわかります。

詳細は問題集で解説します。

④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明

詳細は
問題集 06-02 【2】
にあります。

物質へのX線照射から、
原子内の電子の散乱から発生した特性X線の振動数νと
原子番号Z(自然数)には、定数bを使って

ν ∝ \((Z-b)^2\)

の関係があることを、モーズリーが導出した。

この関係式は何がすごいのか?

  1. 電子との衝突で発生した特性X線の振動数が自然数Zとの関係をもつことから、各元素に固有の電子数があるとわかる
  2. 電子の数と同等の正電荷をもつ正の粒子が原子内にあるとわかる
  3. 自然数Zはなぜか、原子量の半分程度の値。原子内の正の粒子の中に、原子量と自然数Zの差分の別の粒子の存在の可能性がみえる
  4. 自然数Zは原子量の増大より、周期表上での順番の増大とともに1つずつ増大

まとめると、

  1. 自然数Zは原子番号
  2. 元素は原子番号に相当する電子数と正の粒子を持つ
  3. 原子内の正の粒子には正の電荷をもつ粒子(原子番号分の質量)と電荷をもたない粒子(原子量と原子番号の差分)がある

が解明できたことになります!

詳細は問題集で解説します。

⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明

詳細は
問題集 06-02 【3】
にあります。

チャーリー・バークラはX線の散乱と特性X線の分類を発見した。物質にX線を当てると、元素固有の波長をもつX線が出てくる事実を突き止め、「元素ごとに固有の内部構造」があるとわかった。

この発見から何がわかる?

  1. 原子内の電子は運動する固有の軌道があること
  2. X線の違いから、電子軌道にはいくつかの軌道があること
  3. 異なる電子軌道へ電子が移動するとき、エネルギーの増減があり、X線が発生につながっていること

電子殻の存在がわかったこと

につきます。

詳細は問題集で解説します。

⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明

原子内の電子の様子がかなりわかりましたね!
さて、原子内の「正の粒子」を探求してみましょう。

詳細は
問題集 06-03 【2】【3】
にあります。

原子の中の「正の粒子」はZ価の正電荷をもっているが、粒子の大きさについてはわかっていない。そのため、物理学者たちが原子モデルを提唱した。その中で、ラザフォードは、α粒子(ヘリウム原子核)を非常に薄い金箔に向けて打ち込んだ。その結果、ほとんどのα粒子は金箔を貫通した。

この発見から何がわかる?

原子内は「スカスカな空間」があり、
その中に「小さな正の粒子」があり、
これを「原子核」と定義した。

そして、もう1つ

計算では、原子核の大きさは原子空間の1/2000にすぎない

詳細は問題集で解説します。

⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明

詳細は
問題集 06-05 【1】【2】
にあります。

原子量と原子番号の差分から
・正の粒子
・電荷的に中性な粒子
の存在の可能性がみえました。

それが実証されました!

(i)陽子の発見

発見の経緯

陰極線管内に水素ガスだけを補充し、電子線は電場と磁場がつりあう条件を満たすように直進させ、正イオン流の比電荷を計測した。

この発見から何がわかる?

  1. 電場から「正の電荷をもつ」こと
  2. 比電荷e/mから質量mを計算すると水素原子1個の質量と同等

つまり、正イオン流は「水素イオン」であることがわかり、
水素は、この後で解説する「中性子」はもっていないことがわかります。

(ii)中性子の発見

発見の経緯

ポロニウムPoから発するα線がベリリウム(Be)に当てると、「透過力の強い新しい放射線」が出ることを発見していた。1932年イギリスのチャドウィックは、この「透過力の強い放射線」をパラフィン(CnH2n+2 水素を多く含み、透過力の強い放射線が水素原子と衝突する)に照射すると、正の電荷で水素イオン(陽子)が叩き出されたことがわかった。

この発見から何がわかる?

「透過力に強い放射線」は「質量をもつ陽子」をはじき出したことから、質量をもつ何かの粒子であるとわかる。

この発見から何がわかる?

  1. 「透過力に強い放射線」は「質量をもつ陽子」をはじき出したことから、質量をもつ何かの粒子であるとわかる。
  2. エネルギー保存則、運動量保存則から、「透過力に強い放射線」は「陽子」と同程度の質量とわかる。
  3. 異なる電子軌道へ電子が移動するとき、エネルギーの増減があり、X線が発生につながっていること

つまり、
質量は「陽子」と同程度
電荷をもたない
をもつ粒子が原子にあることがわかります。
これを「中性子」と呼びますね。

詳細は問題集で解説します。

高校物理でここまでわかった!「原子の構造」

以上の話の流れから「原子の構造」がかなりわかりましたね!

1つずつ解明する面白さが理解いただけたと思います。

⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

さらに原子の構造を追求するにあたり、
新たな法則や知見が必要になっていきます。

次のお話は、

プランク定数

について解説していきます。

リンク

⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介

記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

「高校物理問題集」

を作成しました。

ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

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まとめ

「【重要】高校物理から原子構造が解明できる」を解説しました。

  • ①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない
  • ②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
  • ③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
  • ④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
  • ⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
  • ⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
  • ⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明
  • ⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
  • ⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介

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