国書改竄事件(柳川一件 1605年~)がわかる

本記事のテーマ

国書改竄事件(柳川一件 1605年~)
外交を考えさせられる良い例

おさえておきたいポイント

  • ①通説
  • ➁通説に対する疑問点・気になる点
  • ➂通説を検証して見えた真相
学校や試験対策の社会では、
真相はわからない!
自分で調べて考え抜く
本当の社会科を勉強しよう!

①通説

柳川一件とは(通説)

教科書では出てきませんが
歴史の外交問題を考える上で大事な出来事です。
しっかり学びましょう。

柳川一件とは

  1. 豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)で日朝関係が断絶した。
  2. 地理的に朝鮮との交易に依存していた対馬藩は国交回復は死活問題だった。
  3. その中、李氏朝鮮から「朝鮮出兵のときの朝鮮王陵を荒らした犯人の引き渡し」を対馬藩に要求してきた。
  4. 対馬藩は、無関係な罪人を犯人として差し出した
  5. そこで終わらずに、今度は徳川家康から朝鮮国王への国書提出(外交的には日本の朝鮮への従属を要求)を対馬藩に要求してきた。
  6. 対馬藩主は家康名義の偽国書を作成し朝鮮に提出した。
  7. 対馬藩の対馬藩家老・柳川調興が国書の偽造について幕府に訴えた。

いかがでしょうか?

李氏朝鮮は本来、徳川幕府に要求すべきだが、
対馬藩に圧力をかけてくるところが不条理である。
それに対して、対馬藩も不適切な対応をとってきた
それを柳川調興が正そうとした。

柳川調興の動きは正しいように見えます。

徳川幕府が出した結論は、
●不正をした対馬藩主は無罪とし、
●柳川は津軽(青森)に流罪となってしまった。

➁通説に対する疑問点・気になる点

調べると気づく疑問点

参考文献やYoutube動画を調べていくと、通説と異なることがわかります。それを陰謀論として片づけてしまってもよいですが、物事は多面的に見て、客観視する必要があります。QCプラネッツは品質管理を専門としています。品質管理は客観視が必須です。同じ姿勢で取り組みます!

ありゃ!
不正した方を許し
不正を正そうとした方を処罰するって
逆じゃないの!!!

という結果になってしまいました。

いかがでしょうか?疑問が湧きますよね!

本来幕府の判断は逆となるべきではないか?

真相を説明します。

検証して見えた真相

確かに、柳川調興の出世欲なり、徳川幕府の仕組みの不備も原因の1つですが、ここで一番伝えたいことは

  1. コウモリ外交する李氏朝鮮は、徳川幕府にとって、そもそも信頼できる相手ではなかった。二枚舌外交は相手の常套手段と分かっていた。
  2. 本来は徳川家康から朝鮮国王への国書提出は対馬藩ではなく、幕府に直接出すべき。1つの藩と李氏朝鮮国家の力の差を悪用した要求であり、幕府は拒否するのは当然の判断であった。
  3. とはいえ、藩主が国書を偽造する幕府の体制の甘さも改善する必要がある。
外交においては、相手をよく理解し、信頼できる人物と交渉を進めることが重要である。

これが一番の理由と考えてもよいでしょう。

単なる歴史上の出来事の1つで片づけずに、相手を熟知し、自分たちにとっての最良な判断をすることが大事とわかる1例です。

まとめ

「国書改竄事件(柳川一件 1605年~)
外交を考えさせられる良い例」を解説しました。

  • ①通説
  • ➁通説に対する疑問点・気になる点
  • ➂通説を検証して見えた真相
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