計数値データの検定と推定の演習問題【QC検定®2級対策】
「QC検定®2級合格に必要な検定と推定を速く解けるようになりたい?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
計数値データの検定と推定の演習問題
- 問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)
- 問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)
- 問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)
- 問4.ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)
- 問5.分割表に関する検定
計量値データの検定と推定の演習問題【QC検定®2級対策】 QC検定®2級で必ず出題される計量値に関する検定と推定の演習問題とその解法を解説します。検定から推定区間まで5分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。 |
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①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
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問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) | 帰無仮説 | |
対立仮説 | ||
(2) | 検定統計量の式 | |
値 | ||
(3) | 棄却域 | |
(4) | 検定結果 | |
(5) | 信頼区間 |
解説(クリックで開きます)
二項分布を使います。
(1)●帰無仮説H0: p=p0
●対立仮説H1: p≠p0
(2)●検定統計量 Z=\(\frac{p-p_0}{\sqrt{p_0(1-p_0)/n}}\)
●値 Z=\(\frac{0.04-0.02}{/\sqrt{0.02(1-0.02)/100}}\)=1.429
(3)値が変わったかどうかなので、両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布表:α=0.05)
(4)有意でない。(差がない)
(1.429
0.04±1.96\(\sqrt{0.04(1-0.04)/100}\)=0.002,0.784
よって、
(1) | 帰無仮説 | H0: p=p0 |
対立仮説 | H1: p≠p0 | |
(2) | 検定統計量の式 | Z=\(\frac{p-p_0}{\sqrt{p_0(1-p_0)/n}}\) |
値 | Z=\(\frac{0.04-0.02}{/\sqrt{0.02(1-0.02)/100}}\)=1.429 | |
(3) | 棄却域 | 1.645 |
(4) | 検定結果 | 有意でない。(差がない) |
(5) | 信頼区間 | 0.002~0.784 |
問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) | 帰無仮説 | |
対立仮説 | ||
(2) | 検定統計量の式 | |
値 | ||
(3) | 棄却域 | |
(4) | 検定結果 | |
(5) | 信頼区間 |
解説(クリックで開きます)
(1)●帰無仮説H0: pA=pB
●対立仮説H1: pA≠pB
(2)●検定統計量 z=\(\frac{p_B-p_A}{ \sqrt{\bar{p}(1-\bar{p})(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
●値 z=\(\frac{0.08-0.05}{\sqrt{0.068(1-0.068)(\frac{1}{100}+\frac{1}{150}}}\)=0.923
(3)両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布表:α=0.05)
(4)有意でない。(差がない)
(0.923
0.068±1.96×\(\sqrt{\frac{0.05(1-0.05)}{100}+\frac{0.08(1-0.08)}{150}}\)=0.0071,0.1289
よって、
(1) | 帰無仮説 | H0: pA=pB |
対立仮説 | H1: pA≠pB | |
(2) | 検定統計量の式 | z=\(\frac{p_B-p_A}{ \sqrt{\bar{p}(1-\bar{p})(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\) |
値 | 0.923 | |
(3) | 棄却域 | 1.645 |
(4) | 検定結果 | 有意でない。(差がない) |
(5) | 信頼区間 | 0.0071~0.1289 |
問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) | 帰無仮説 | |
対立仮説 | ||
(2) | 検定統計量の式 | |
値 | ||
(3) | 棄却域 | |
(4) | 検定結果 | |
(5) | 信頼区間 |
解説(クリックで開きます)
ポアソン分布を使います。
(1)●帰無仮説H0: λ=λ0
●対立仮説H1: λ > λ0
(2)●検定統計量 z=\(\frac{λ-λ_0}{ \sqrt{λ_0/n}}\)
●値 z=\(\frac{8-4}{\sqrt{4/1}}\)=2
(3)長くなったかどうかなので、片側検定です。
棄却域 1.96(正規分布:α=0.025
(4)有意である。(差がある)
(2>1.96)
(5)信頼区間は λ±Z(\(\frac{α}{2}\sqrt{λ/n}\)
=8±1.96×\(\sqrt{\frac{800}{100}}\)=2.46,13.54
よって、
(1) | 帰無仮説 | H0: λ=λ0 |
対立仮説 | H1: λ > λ0 | |
(2) | 検定統計量の式 | z=\(\frac{λ-λ_0}{ \sqrt{λ_0/n}}\) |
値 | 2 | |
(3) | 棄却域 | 1.96 |
(4) | 検定結果 | 有意である。(差がある) |
(5) | 信頼区間 | 2.46~13.54 |
問4. ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) | 帰無仮説 | |
対立仮説 | ||
(2) | 検定統計量の式 | |
値 | ||
(3) | 棄却域 | |
(4) | 検定結果 | |
(5) | 信頼区間 |
解説(クリックで開きます)
ポアソン分布を使います。
(1)●帰無仮説H0: λA=λB
●対立仮説H1: λA > λB
(2)●検定統計量 z=\(\frac{λ_A-λ_B}{ \sqrt{λ(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
●値 z=\(\frac{\frac{600}{100}-\frac{1200}{150}}{ \sqrt{\frac{600+1200}{100+150}(\frac{1}{100}+\frac{1}{150})}}\)=-5.77
(3)両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布:α=0.025)
(4)有意である。(差がある)
(|-5.77|>1.645)
(5)信頼区間は (λA-λB)±Z(\(\frac{α}{2})\sqrt{\frac{λ_A}{n_A}+\frac{λ_B}{n_B}}\)
=(6-8)±1.96×\(\sqrt{\frac{600/100}{100}+\frac{1200/150}{150}}\)=-1.34,-2.67
よって、
(1) | 帰無仮説 | H0: λA=λB |
対立仮説 | H1: λA > λB | |
(2) | 検定統計量の式 | z=\(\frac{λ_A-λ_B}{ \sqrt{λ(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\) |
値 | -5.77 | |
(3) | 棄却域 | 1.645 |
(4) | 検定結果 | 有意である。(差がある) |
(5) | 信頼区間 | -2.67~-1.34 |
問5. 分割表に関する検定
– | 感染あり | 感染なし | 計 |
新石鹸 | 20 | 300 | 320 |
従来石鹸 | 40 | 240 | 280 |
計 | 60 | 540 | 600 |
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
持ち時間5分
(1) | 帰無仮説 | |
対立仮説 | ||
(2) | 検定統計量の式 | |
値 | ||
(3) | 棄却域 | |
(4) | 検定結果 |
解説(クリックで開きます)
適合度の検定なので、χ2乗分布を使います。
(1)●帰無仮説H0: PA= PB
●対立仮説H1: PA≠PB
期待度数表を作成します。
期待度数 | 感染あり | 感染なし | 計 |
新石鹸 | 32(=320×60/600) | 288(=320×540/600) | 320 |
従来石鹸 | 28(=280×60/600) | 252(=280×540/600) | 280 |
計 | 60 | 540 | 600 |
(2)●検定統計量 χ2=\(\sum_{i}^{m} \sum_{j}^{n}\)\(\frac{(f_{ij}-e_{ij})^2}{e_{ij}}\)
●値 χ2=\(\frac{(300-288)^2}{288}\)+\(\frac{(240-252)^2}{252}\)+\(\frac{(20-32)^2}{32}\)+\(\frac{(40-28)^2}{28}\)=10.714
(3)棄却域 χ2=χ2(1,0.05)=3.84
自由度φ=(m-1)(n-1)=(2-1)(2-1)=1
(4)有意である。(差がある)
(10.714>3.84)
よって、
(1) | 帰無仮説 | H0: PA= PB |
対立仮説 | H1: PA≠PB | |
(2) | 検定統計量の式 | χ2=\(\sum_{i}^{m} \sum_{j}^{n}\)\(\frac{(f_{ij}-e_{ij})^2}{e_{ij}}\) |
値 | χ2=10.714 | |
(3) | 棄却域 | χ2=χ2(1,0.05)=3.84 |
(4) | 検定結果 | 有意である。(差がある) |
まとめ
QC検定®2級で、計数値に関する検定と推定の演習問題を解説しました。
苦手な箇所が見つかりましたか?
全問、持ち時間以内に解けそうですか?
チェックしましょう。
試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
- 問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)
- 問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)
- 問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)
- 問4.ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)
- 問5.分割表に関する検定
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