計数値データの検定と推定の演習問題【QC検定®2級対策】

検定と推定

本記事のテーマ

計数値データの検定と推定の演習問題
  • 問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)
  • 問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)
  • 問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)
  • 問4.ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)
  • 問5.分割表に関する検定
計量値データの検定と推定もありますが、関連記事で演習してください。
計量値データの検定と推定の演習問題【QC検定®2級対策】
QC検定®2級で必ず出題される計量値に関する検定と推定の演習問題とその解法を解説します。5分以内に解けるための流れとテクニックを解説!

本記事だけ読めば合格できます。
なお、QC検定®2級合格対策本や参考書は1冊までにしてください。
たくさん本を持っている人ほど、合格しません。
合格する方法が重要で、対策本や参考書にはその方法が書いていません。
品質管理・統計の初心者にとって分厚い本はキツイです。

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●商標使用について、
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。
シンプルな問題ですが、重要な公式やパターンを網羅しています。制限時間内にさっと解けるかどうか何度も見てチェックしましょう。

●You tube動画もあります。ご確認ください。

問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)

問1  A社の部品の不良率は2%であるが、本当かどうか確かめるために、ランダムに部品100個を選び検査したら、不良品が4個出た。ランダムに抽出した部品の不良率が2%であるかどうか、有意水準5%で検定と推定範囲を求めたい。
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) 帰無仮説
対立仮説
(2) 検定統計量の式
(3) 棄却域
(4) 検定結果
(5) 信頼区間

解説(クリックで開きます)

二項分布を使います。

(1)●帰無仮説H0: p=p0
●対立仮説H1: p≠p0

(2)●検定統計量 Z=\(\frac{p-p_0}{\sqrt{p_0(1-p_0)/n}}\)
●値 Z=\(\frac{0.04-0.02}{/\sqrt{0.02(1-0.02)/100}}\)=1.429

(3)値が変わったかどうかなので、両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布表:α=0.05)

(4)有意でない。(差がない)
(1.429
0.04±1.96\(\sqrt{0.04(1-0.04)/100}\)=0.002,0.784

よって、

(1) 帰無仮説 H0: p=p0
対立仮説 H1: p≠p0
(2) 検定統計量の式 Z=\(\frac{p-p_0}{\sqrt{p_0(1-p_0)/n}}\)
Z=\(\frac{0.04-0.02}{/\sqrt{0.02(1-0.02)/100}}\)=1.429
(3) 棄却域 1.645
(4) 検定結果 有意でない。(差がない)
(5) 信頼区間 0.002~0.784

問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)

問2 ある部品をA社、B社の2社からそれぞれ納入しているが、不良率に差があるかを確認したい。A社の部品を100個、B社の部品を150個ランダムに抽出し動作検査したら、不良品がA社は5個、B社は12個だった。両社の不良品の違いがあるかを、有意水準5%で検定と推定範囲を求めたい。
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) 帰無仮説
対立仮説
(2) 検定統計量の式
(3) 棄却域
(4) 検定結果
(5) 信頼区間

解説(クリックで開きます)

(1)●帰無仮説H0: pA=pB
●対立仮説H1: pA≠pB

(2)●検定統計量 z=\(\frac{p_B-p_A}{ \sqrt{\bar{p}(1-\bar{p})(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
●値 z=\(\frac{0.08-0.05}{\sqrt{0.068(1-0.068)(\frac{1}{100}+\frac{1}{150}}}\)=0.923

(3)両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布表:α=0.05)

(4)有意でない。(差がない)
(0.923
0.068±1.96×\(\sqrt{\frac{0.05(1-0.05)}{100}+\frac{0.08(1-0.08)}{150}}\)=0.0071,0.1289

よって、

(1) 帰無仮説 H0: pA=pB
対立仮説 H1: pA≠pB
(2) 検定統計量の式 z=\(\frac{p_B-p_A}{ \sqrt{\bar{p}(1-\bar{p})(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
0.923
(3) 棄却域 1.645
(4) 検定結果 有意でない。(差がない)
(5) 信頼区間 0.0071~0.1289

問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)

問3. A社はじゅうたんを作っている。じゅうたんにシミがある程度あると出荷できないため検査する。1mあたりのシミが4個以下なら合格とする。今回製造工程を変更したため、100m分を検査対象としシミの数を数えたら800個あった。製造工程変更によるシミの数が増加したかを、有意水準5%で検定と推定範囲を求めたい。
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) 帰無仮説
対立仮説
(2) 検定統計量の式
(3) 棄却域
(4) 検定結果
(5) 信頼区間

解説(クリックで開きます)

ポアソン分布を使います。

(1)●帰無仮説H0: λ=λ0
●対立仮説H1: λ > λ0

(2)●検定統計量 z=\(\frac{λ-λ_0}{ \sqrt{λ_0/n}}\)
●値 z=\(\frac{8-4}{\sqrt{4/1}}\)=2

(3)長くなったかどうかなので、片側検定です。
棄却域 1.96(正規分布:α=0.025

(4)有意である。(差がある)
(2>1.96)

(5)信頼区間は λ±Z(\(\frac{α}{2}\sqrt{λ/n}\)
=8±1.96×\(\sqrt{\frac{800}{100}}\)=2.46,13.54

よって、

(1) 帰無仮説 H0: λ=λ0
対立仮説 H1: λ > λ0
(2) 検定統計量の式 z=\(\frac{λ-λ_0}{ \sqrt{λ_0/n}}\)
2
(3) 棄却域 1.96
(4) 検定結果 有意である。(差がある)
(5) 信頼区間 2.46~13.54

問4. ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)

問4 商社X社はA社、B社2社からじゅうたんを購入している。両社の品質の差を確認するために検査したら、A社のじゅうたんは100mにしみが600個、B社の絨毯は150mにしみが1200個あった。両社のじゅうたんの単位あたりのシミの数に違いがあるかどうかを、有意水準5%で検定し、推定区間を求めたい。
(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
(5) 95%の信頼区間を求めよ。
持ち時間5分
(1) 帰無仮説
対立仮説
(2) 検定統計量の式
(3) 棄却域
(4) 検定結果
(5) 信頼区間

解説(クリックで開きます)

ポアソン分布を使います。

(1)●帰無仮説H0: λAB
●対立仮説H1: λA > λB

(2)●検定統計量 z=\(\frac{λ_A-λ_B}{ \sqrt{λ(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
●値 z=\(\frac{\frac{600}{100}-\frac{1200}{150}}{ \sqrt{\frac{600+1200}{100+150}(\frac{1}{100}+\frac{1}{150})}}\)=-5.77

(3)両側検定です。
棄却域 1.645(正規分布:α=0.025)

(4)有意である。(差がある)
(|-5.77|>1.645)

(5)信頼区間は (λAB)±Z(\(\frac{α}{2})\sqrt{\frac{λ_A}{n_A}+\frac{λ_B}{n_B}}\)
=(6-8)±1.96×\(\sqrt{\frac{600/100}{100}+\frac{1200/150}{150}}\)=-1.34,-2.67

よって、

(1) 帰無仮説 H0: λAB
対立仮説 H1: λA > λB
(2) 検定統計量の式 z=\(\frac{λ_A-λ_B}{ \sqrt{λ(\frac{1}{n_A}+\frac{1}{n_B})}}\)
-5.77
(3) 棄却域 1.645
(4) 検定結果 有意である。(差がある)
(5) 信頼区間 -2.67~-1.34

問5. 分割表に関する検定

問5 A社では製品工程を改善して新製品を造った。無作為に600人を集めて、320人には新しい石鹸を、280人には従来の石鹸を使ってもらった。自然にできた傷から2次的感染が起こるかを記録したら下表になった。新石鹸と従来石鹸との間に予防効果に違いがあるかどうか、有意水準5%で検定したい。

感染あり 感染なし
新石鹸 20 300 320
従来石鹸 40 240 280
60 540 600

(1) 帰無仮説H0、対立仮説H1を立てよ。
(2) 検定統計量を定義し、計算せよ。
(3) 棄却域はいくらか。
(4) 検定結果を答えよ。
持ち時間5分

(1) 帰無仮説
対立仮説
(2) 検定統計量の式
(3) 棄却域
(4) 検定結果

解説(クリックで開きます)

適合度の検定なので、χ2乗分布を使います。

(1)●帰無仮説H0: PA= PB
●対立仮説H1: PA≠PB

期待度数表を作成します。

期待度数 感染あり 感染なし
新石鹸 32(=320×60/600) 288(=320×540/600) 320
従来石鹸 28(=280×60/600) 252(=280×540/600) 280
60 540 600

(2)●検定統計量 χ2=\(\sum_{i}^{m} \sum_{j}^{n}\)\(\frac{(f_{ij}-e_{ij})^2}{e_{ij}}\)
●値 χ2=\(\frac{(300-288)^2}{288}\)+\(\frac{(240-252)^2}{252}\)+\(\frac{(20-32)^2}{32}\)+\(\frac{(40-28)^2}{28}\)=10.714

(3)棄却域 χ22(1,0.05)=3.84
自由度φ=(m-1)(n-1)=(2-1)(2-1)=1

(4)有意である。(差がある)
(10.714>3.84)

よって、

(1) 帰無仮説 H0: PA= PB
対立仮説 H1: PA≠PB
(2) 検定統計量の式 χ2=\(\sum_{i}^{m} \sum_{j}^{n}\)\(\frac{(f_{ij}-e_{ij})^2}{e_{ij}}\)
χ2=10.714
(3) 棄却域 χ22(1,0.05)=3.84
(4) 検定結果 有意である。(差がある)

解法を確実におさえて、5分以内に全問正解しましょう。スピードは練習量で上がります。頭でわかっているから大丈夫な人は試験では時間内に解けません。確実に解けるように何度も繰り返して練習です。

まとめ

QC検定®2級で、分散に関する検定と推定の解法を解説しました。
10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。

  • 問1.二項分布の検定と推定(1つの母不適合品率)
  • 問2.二項分布の検定と推定(2つの母不適合品率)
  • 問3.ポアソン分布の検定と推定(1つの母不適合数)
  • 問4.ポアソン分布の検定と推定(2つの母不適合数)
  • 問5.分割表に関する検定

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