QCプラネッツのISO9001 2015関連ブログを多くの方に読んでいただき、とてもうれしいです。ブログの内容をさらにパワーアップして更新しました。
★ 本記事のテーマ
- ①ISO9001要求事項、JISハンドブックISO9001の解説
- ②継続的改善とは「ちょっとずつ改善し続ける事」
- ③わかりやすい継続的改善の例
- ④業務の継続的改善方法
①ISO9001要求事項、JISハンドブックの解説
ISO9001 2015の要求事項、JISのハンドブックを読みましょう。
ISO9001要求事項
組織は,品質マネジメントシステムの適切性,妥当性及び有効性を継続的に改善しなければならない。 組織は,継続的改善の一環として取り組まなければならない必要性又は機会があるかどうかを明確にするために,分析及び評価の結果並びにマネジメントレビューからのアウトプットを検討しなければならない。
確かにその通りなのですが、難しい書き方をしています。
継続的改善を自分のものにするために理解するポイントを伝授します!
●気にすべき内容は、次の2点です。
- 「継続的に改善」を自分なりの解釈を見つけること
- 継続的改善の目的や意義を意識して考えること
JISハンドブックの解説
JISハンドブックも見ていきましょう。継続的改善について説明した箇所がいくつかあります。一緒に見てみましょう。
- JIS Q9001品質マネジメントシステム-要求事項
- JIS Q9002 品質マネジメントシステム-JIS Q 9001の適用に関する指針
- JIS Q9004 品質マネジメント-組織の品質-持続的成功を達成するための指針
- JIS Q9024 マネジメントシステムのパフォーマンス改善 継続的改善の手順及び技法の指針
それぞれを読んだ印象をまとめます。
JIS | 名称 | 単元 | 感想 |
JIS Q9001 | 品質マネジメントシステム -要求事項 |
10.3 継続的改善 | ISO9001 2015 10.3 と同じ内容 |
JIS Q9002 | 品質マネジメントシステム -JIS Q 9001の適用に関する指針 |
10.3 継続的改善 | JIS Q9001 10.3の補足 改善の方法を列挙。 |
JIS Q9004 | 品質マネジメント-組織の品質 -持続的成功を達成するための指針 |
11改善 | 改善だけでなく、学習・革新と範囲を広げた解説 |
JIS Q9024 | マネジメントシステムの パフォーマンス改善 継続的改善の手順及び技法の指針 |
全部 | 改善方法・効果方法を解説。 |
以上から、
あなた自身、あなたをとりまく環境・組織が抱える課題を見つけ、
どのように解決、改善していくかを自分なりに考えよう!
改善施策をした後、要求事項を読み返すと、理解度が増しますね。
スタートアップの段階では、日々改善要求がありますが、
成熟した環境では改善施策が思いつかず、悩むことがあり、結局何も成長しない自分がいたりします。
②継続的改善とは「ちょっとずつ改善し続ける事」
品質管理はそもそも、シンプルで簡単です。なぜなら、目標達成させる手段だからです。でも、その品質管理を抽象化すると難しくなります。
●簡単に継続的改善がわかる解説をします。
①ちょっとずつ
②改善を
③継続すること
これが一番理解しやすい解説と考えます。
なぜ、ちょっとずつなのか?
①ちょっとずつ
が最重要です。その理由は
- 急な改善しても、ストレスや嫌な印象しかなく、継続できない。
- 急な改善しても、その改善がストップしたら、元の状態やむしろ改善前より悪い状況まで落ち込むリスクがある。
- 組織全員では急な改善活動は無理。
いきなり、大きな目標を立てて改善すると無理が生じます。そんなしんどい改善はしたくありませんし、改善の監視が終わると、二度とやらない!となり、逆効果すらなります。
ですからちょっとずつ負荷をかけて、負荷がかかっても問題なければ、もう少し負荷をかけていく感じで行くのが良いです。
負荷をかけてもしんどくない状態、それが当たり前の状態になれば、過去から改善できた状態ができたことになります。これを長期的に続けるのが、継続的改善のポイントです。
手を伸ばせば何とか届くところを日々頑張るように組織を導くこと。
手を伸ばせば届くので、不可能ではないが、しんどい。
ちょっとしんどいから成長する。
それを継続することが大事です。
でも、しんどいね。。。
皆しんどい。
だからやり切った者が勝つ!
勝負、受験も似たようなものです。
組織メンバーのお手本となるよう、
自ら率先してしんどい道に進むべき。
・・・
でも、それができる品質管理技術者は少ない。しんどいから。
自分に甘いのはわかります。辛かったらQCプラネッツに問い合わせしてください。一緒に頑張りましょう! 応援します!
③わかりやすい継続的改善の例
継続的改善をわかりやすく解説しました。私生活にも継続的改善例があります。
- ダイエット1年で15kg減量
- 難しい資格試験合格
- 組織改革(品質改善、コスト削減成功)
- などなど(皆さんもご自身の事例を挙げましょう)
どれも、すぐに目標達成したものばかりですが、時間をかけた方が、元の状態に戻ることはありませんよね。
ダイエットの例で解説しましょう。私も1年で15kgを落とした経験があり、それから10年経過しますが、いまだにもとの肥満状態に戻らず体重を維持しています。
継続的改善 ~ダイエットの例)
よく広告で見かけませんか?
結構キツイし、そのストレスでリバウンドする人も多いです。
ダイエットは大変です。それは、1kg落とすのに9,000kcal(脂肪1g 9kcalで計算)と落とす必要があるからです。
1ヶ月で1kg落とすだけでも大変!でも「たった1kgかあ」と落胆しますよね。
でも、-1kg=-9,000kgで 1ヶ月で達成するには1日-300kcalが必須です。これは、1食のうち半分減らし、運動習慣をつけないと継続できません。
「無理」とするか、「ちょっとおかず減らして、ちょっと運動すればいいんでしょう!」となるかが、
継続的改善の第一歩ですね。
ポイントは,
- ちょっとしんどいけど、できそうな目標から始める
- しんどいけど、1ヶ月は続ける
- 徐々に、ダイエットの習慣を身に着ける
- 継続できる自分をほめる!
- しんどくないなら、もう少しダイエット対策を増やす
- すぐに結果を求めず、半年、1年くらい続ける
私は、これで1年で15kg落ちていきました。食事、運動、生活習慣を少しずつ変えていけば、時間はかかりますが、目標達成できます。
④業務の継続的改善方法
ここまで読めば、部門、組織、業務での継続的改善は何をしたらよいかが見えてくるはずです。
私が、よく組織に依頼・サポートしている内容をまとめます。
- 目指したい高い目標は何か?
- 現状と目標の差(ギャップ)を明確化する
- ギャップを埋める期間を数年の視野で見るよう指示する
- 今できる改善策を立ててもらう
- すぐには結果が出ないことを伝えつつ、良くなった効果を評価する
- 改善策が部門に浸透してきたら、次の改善策を指示する
- ライン部門と一緒に走る姿勢を品質管理部門が見せる
- サポートする自分も継続的改善する
- 継続的改善を頑張る相手をしっかりサポートする
- なあなあにして途中棄権がないよう、配慮する
- すぐには結果は出ない。結果が出ても褒めてもらえないことを知っておく
- 自分を信じ、皆を信じる
- とにかく、ちょっとずつでいいから続けるようエンパワーメントする
ポイントは、
①ちょっとずつでいいから
②手を伸ばせば届く改善を
③継続すること
これが継続的改善につながるのです。
継続的改善の
テクニックを是非手に入れてください。
何でもできるようになりますね!
まとめ
ISO9001 2015 10.3 継続的改善をわかりやすく解説しました。
- ①ISO9001要求事項、JISハンドブックISO9001の解説
- ②継続的改善とは「ちょっとずつ改善し続ける事」
- ③わかりやすい継続的改善の例
- ④業務の継続的改善方法