ルターの宗教改革がなぜ広まったのかがわかる
本記事のテーマ
ルターの宗教改革
(あなたの正論や熱い思いだけでは世の中変わらない!)
(あなたの正論や熱い思いだけでは世の中変わらない!)
おさえておきたいポイント
- ①通説
- ➁通説に対する疑問点・気になる点
- ➂通説を検証して見えた仮説
- ➃仮説に対するエビデンス
学校や試験対策の社会では、
真相・仮説はわからない!
自分で調べて考え抜く
本当の社会科を勉強しよう!
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①通説
ルターの宗教改革(通説)
教科書、学校、塾、親から教えてくれる内容は以下ですよね!
- 神聖ローマ帝国の教皇は、サン=ピエトロ大聖堂の修復に必要な資金を獲得するため免罪符の販売を始めた。(聖書は神の目からみて人間は全て罪人とあるため、免罪符を求める人々が多いと目論んだ。)
- ドイツの神学部の大学教授だったルターはカトリックの行いを批判し、「九十五か条の論題」を主張。
- ルターの考えがヨーロッパ中に広がり、プロテスタントという新たな宗派が誕生。
・キリスト教のカトリックとプロテスタントに分裂
・利得をOKとするプロテスタントから資本主義発展につながった!
・利得をOKとするプロテスタントから資本主義発展につながった!
➁通説に対する疑問点・気になる点
調べると気づく疑問点
参考文献やYoutube動画を調べていくと、通説と異なることがわかります。それを陰謀論として片づけてしまってもよいですが、物事は多面的に見て、客観視する必要があります。QCプラネッツは品質管理を専門としています。品質管理は客観視が必須です。同じ姿勢で取り組みます!
どうやって、宗教改革が広大なヨーロッパ中に広がったのか?
1人の熱い思いや正論がヨーロッパ中に広がるか?
仕事して、いろいろ提案しても、普通は却下だし、「いいね!」と言われてもなかなか思い通り進みません。
私は、品質管理技術者として、改善を組織へ促してきましたが、そりゃ、苦難の連続だし、正しい方向や正しいことを言っても、周囲がその気になるまで、数年はかかりました。ましては、ヨーロッパの広さの数万分の1の会社全体を浸透するなんて至難の業!
と実感しているので、
1人の熱い思いや正論がヨーロッパ中に広がるか?
しかも、反対派ばかりであり、当時絶対権力だったカトリック教会を全否定するわけです!皆「そうだ!そうだ!」と革新派につきますか?
宗教を否定するものは異端児として処刑されるのが当たり前の時代です。
など考えると、
「どうやってヨーロッパ中に宗教改革がひろがっていったのだろうか?」と気になりませんか?
➂通説を検証して見えた仮説
考えるポイント
熱い思いや正しい考えでは何も世の中変わりません。変えようとする大きな動力が必要です。
と考えるとよいでしょう。
真実
(1)免罪符は、宗教的ではなく経済的メリットがあり、ドイツだけ売れた
- 胡散臭い免罪符はドイツ地域だけ売れた。
- ドイツ最大に大司教を狙う諸侯は、(財政難な)ローマ教皇からの後押しが必要なためローマ教皇への多額の献金がほしかった。ドイツの財閥の支援のもと販売独占権を使って免罪符を販売した。
- ドイツは各州に諸侯ガ治めており、封建制をとっており、教会の支配から離れ自分の力を手に入れたかった。
- 免罪符を買えば、天国に行けるではなく、要職の確保、教会支配された農地の所有のプレミアムを与えた。
- ドイツは当時、南米や日本からの大量の銀が流通し、カネ余りのなか投資先として皆免罪符を購入。
いかがでしょうか。免罪符を買う背景ですが、
天国に行けるではなく、要職の確保、教会支配された農地の所有のプレミアムがある投資商品だった
となり、宗教的な思いはそれほどないことがわかります。
(2)ルータが異議を唱えた宗教改革が広まった理由
- ルターは学者として、正論を唱えただけだったが、ルターを利用すればカトリック教会支配からの脱却、政治力強化ができるとし、ドイツの諸侯が支援。
- さらに改革者カルバンがルターの思想を加速。プロテスタント教団として拡大するには巨額の資金が必須。
- ブルジョワ階級からの支援獲得のため、職業の精励から得られる利得は神からの恩恵として利益の追求を許可した。(資本主義は「神」からの贈り物)
宗教の教義・信仰の熱い思いが起こした改革ではなく
マネーゲームや経済的な理由で宗教改革が起こったことがわかる!
マネーゲームや経済的な理由で宗教改革が起こったことがわかる!
宗教活動も多額の資金が必要であり、当時の政治・国の状況も考える必要があります。
正しいこと、改革したいことがあれば、それを言えばおしまい!ではなく、どうやって実現に向けて行動していくかの戦略と実行が必須であることをルターの宗教改革から学びましょう。
➃仮説に対するエビデンス
- 経済を読み解くための宗教史 単行本 – 2015/11/20 宇山 卓栄 (著)
- 宗教改革を生きた人々: 神学者から芸術家まで 単行本 – 2017/8/10 マルティン・H・ユング (著), 菱刈晃夫 (翻訳), 木村あすか (翻訳)
- QCプラネッツ「仮説力をみがく世界史」-2022
まとめ
「ルターの宗教改革」を解説しました。
- ①通説
- ➁通説に対する疑問点・気になる点
- ➂通説を検証して見えた仮説
- ➃仮説に対するエビデンス
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