月: 2022年2月

  • 「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「何で毎年、暑い夏に監査するの?」、「新規事業に配属され、年間の動きが見えない。いつ監査しようか」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる
    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている
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    ①監査側(管理部門側)の都合

    監査側は同時期に監査がしたい

    監査側や、事務局側は、やるべきこととやりたい時期が決まっています。

    毎年同じ業務を同じ時期にこなしたい
    監査時期を固定して毎年同期間の品質改善状況がみたい。

    監査側(管理部門側)の通年業務

    ざっといくと、

    ●年度初め(主に4月)
    ・品質方針の更新を経営者と確認
    ・品質目標の更新と各部門への展開

    ●年度末(主に3月)
    ・各部門の品質目標や品質活動の結果評価
    ・マネジメントレビュー実施

    なので、年度初めと年度末の間の6月から12月の間に内部監査と外部審査を実施したいと考えて毎年管理しています。

    内部監査は回数に制限がなく、外部審査は年1回ですが、組織内の活動や改善の浸透状況を考えると、内部監査も外部審査も年1回ずつが妥当でしょう。

    外部審査は、基本的に監査を受ける側が顧客なので、審査時期、内容、監査員を選ぶことができますが、当然、リソースは有限なので、早め計画を固めたい思いがあります。

    ②被監査側(ライン部門)の都合

    業務の納期によって、監査したい時期が変えたいはず

    一方、組織内で監査される側を考えます。

    毎年、同じ業務を繰り返す組織なら単純ですが、当然、納期によって閑散期と繁忙期があります。閑散期に監査をさっさと終えて、繁忙期は本業に集中したいのが本音です。

    閑散期と繁忙期を考慮して監査日程を決める

    被監査側の業務の閑散期と繁忙期を想定します。3つ考えられます。

    1. 年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる。毎年同じサイクルである場合
    2. 閑散期と繁忙期期間は毎年同じであるが、年度途中に切り替わる場合
    3. 閑散期・繁忙期がいつ、期間がどれくらいかわからない場合

    内部監査

    1は、設備系や公共工事が該当します。毎年4月にスタートして、6月に製造開始して、12月くらいに出荷して2,3月で現地搬入するパターンです。

    2は、1の時期がずれた場合を想定します。

    3は、量産品の場合です。

    基本、製造業で考えると、インデント品(個別生産)と量産品の2種類があります。どちらかのパターンに該当する人がほとんどでしょう。

    ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど

    基本は、

    監査側:内部監査と外部審査は毎年同時期に実施したい
    被監査側:閑散期にさっさと終わらせてほしい
    の両者の都合があう時期に監査するのがベストです。

    年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる場合

    品質監査

    このパターンが、監査する側も、される側にとってもベストです。夏の6月に内部監査を実施し、その結果をまとめ、共有して外部審査にのぞむことができます。

    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    各品質活動が順番ごと一定の間隔で進められるため、品質定着しやすい動きが取れるのと同時に、監査日程も毎年決まっているため、監査側もされる側も落ち着いて準備対応ができます。

    閑散期と繁忙期が、年度途中に切り替わる場合

    内部監査

    監査する月を夏から秋にずらせばよいですが、改善の機会と浸透する時期が冬になり、そのあとすぐにマネジメントレビューで経営者に報告が必要です。

    内部監査や外部審査から受けた改善指示事項を浸透したかどうかを十分に経営陣に報告できません。この条件を経営陣に理解してもらうか、または、マネジメントレビューを上期・下期年2回としたらよいでしょう。

    上期のマネジメントレビューは、改善の浸透状況を重視して報告し、
    下期のマネジメントレビューは年度の品質活動全体を報告する
    趣旨にするとか考えるとよいでしょう。

    閑散期・繁忙期の時期や期間が不定の場合

    内部監査

    量産品の場合が該当します。これは組織内で決めた方がよいです。

    1. 閑散期に合わせて毎年実施月を変える場合
    2. 繁忙期でも毎年実施月をそろえる場合

    理想は、閑散期に合わせて毎年実施月を変えることですが、監査側も監査される側も事務局も毎年対応が大変でしょう。

    繁忙期でも、監査を受審する管理職の日程を確保して監査するケースが多いと考えます。

    ISO9001 2015版になって、審査のための書類整理が不要となり、現行の業務やプロジェクトに関する文書を使って監査対応すれば問題ないはずです。

    ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

    理想的な品質活動の流れ

    事務局の仕事はたいして難しいものではありませんが、品質活動を順序よく、ほどよい間隔をあけて活動したいのが本音です。

    理想的な通年の流れを再掲しますが、
    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    何年か経過すると、監査側、被監査側、事務局、外部審査機関も通年の動きを理解してくるので、よい連携ができてきます。

    また、監査・審査実施月をそろえると12月間の品質活動の経過も確認でき、毎年の継続的改善を確認できます。

    品質活動を大きく変える必要がある場合

    ただし、大災害などの大きな外部課題が発生すると、通年の動きができなくなります。

    品質方針・目標⇒審査、監査⇒改善の機会と浸透⇒マネジメントレビューの報告の中で、優先順位を組織内で決めて、外部課題の対応をしながら組織内の品質活動を促します。

    ただの年間行事にように見えますが、
    良い品質活動につながるための計画を品質部門は考えているのです。

    まとめ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」をわかりやすく解説しました。

    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

  • ISO9001にかかる費用がわかる

    ISO9001にかかる費用がわかる

    「ISO9001取得しているけど、いくらかかっているの?」、「それに見合うメリットがあるの?」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001にかかる費用がわかる
    • ①実際かかる費用
    • ②費用に対するリターンはあるか?
    • ③ISO取得企業が減っている理由
    • ④ISO取得は手段、目的を明確に
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    ①実際かかる費用

    実務経験の話

    組織の規模が1,000人程度でのISO9001にかかる費用を解説します。

    年間1~200万円程度

    主な内訳は、

    年間登録料 数万円 詳細
    審査 1~2百万円 数年に1回の
    大規模審査の場合
    1百万円 毎年の部分審査の場合
    2,30万円 審査時の移動宿泊費
    1~2百万円程度

    審査は数種類あって、
    ●数年に1回の大規模な審査を1週間コースで実施

    ●毎年、継続的な小規模な審査を3日程度で実施
    があります。

    審査は、例えば、小規模、小規模、大規模と3年に1回大規模、それ以外の年は小規模として、3年で組織の全部門を一通り審査する工程になります。

    ただし、品質不正などのヤバいことが起きたら
    別途審査やり直しや
    ISOはく奪によるISO再取得のための重い審査
    があるので、日ごろからちゃんと品質管理しましょう!

    コロナによる出張費フリー化

    コロナ禍になると、移動禁止になるので、リモート審査に変わりました。現場の空気や雰囲気が伝わりにくいデメリットがありますが、移動・宿泊が無くなり、時間と費用が減るメリットが得られます。

    「支社店、現場を実際に見て感じないと審査できない」

    「行くのが面倒くさい」
    に変わる日が来る気がします。

    ただし、ペーパー会社や、架空の会社・現場ではないことを審査員が確認するために現地入りしますので、完全リモート審査にはならないはずです。

    何年も審査して、実際に支社店や現場があると信用できる組織なら、完全リモートになるでしょう。

    ISO9001,14001,45001を全組織で取得すると

    ISO取得・継続だけで年間億単位かかる

    「なんだー、2百万円程度か」と高くなさそうですけど、
    ●全組織が数万人にて、
    ●ISO9001,ISO14001,ISO45001な
    どいろいろ取得が必要になると
    数千万、億の単位で毎年かかります。

    ISO関連の担当者の人件費も結構かかる

    組織内の担当者を結構な人数を用意する必要があります。

    実際、所属している組織では、数億円くらいはISO関連で費用がかかっていますね。

    中小企業にとってISOは高い

    当然、中小企業ではISOに手が出にくくなりますよね。投資に対するリターンが見合わないといけません。

    ②費用に対するリターンはあるか?

    リターンがある場合は、2つあります。

    1. ISO取得組織だけ受注できる案件がある
    2. ISO取得で他社との差別化を図る

    前者は、大企業による、大規模工事が当てはまり、
    後者は中小企業が取る戦略でしょう。解説します。

    ISO取得前提の受注案件

    よく公共工事で自治体から数億円規模の新設や更新工事を受注したい場合に、ISO取得が前提となります。

    ISOで億単位払っても、それの数十倍の受注額が取れれば、ISOは簡単にペイできるわけです。

    ISO取得を差別化戦略につかう

    しかし、受注額が少ないと、ISOが簡単にはペイできません。
    しかし、その苦しさは他社も同じなので、
    ISO取得による他社との差別化戦略に使い、受注につなげる戦略には有効です。

    サービス業の中で、意外な会社や組織がISOを取得するのは、他社との差別化、自社のブランド力アップに使うためです。

    品質向上、ISO取得は
    ビジネス上重要とする戦略がある組織が取得します

    ISOや品質マネジメントシステムの文面にはビジネス色はありませんが、実際は結構な経費がかかります。是非、投資に合ったリターンをゲットしましょう。

    ③ISO取得企業が減っている理由

    ISOにかかる費用が高いので、当然取得企業が減っています。

    日本のISO取得数推移

    ISO9001もISO14001も近年は取得数が減少しています。

    ISO9001

    ISO14001

    各国の取得数推移を見ても減少傾向です。
    なぜか、中国が増加していますけど。

    ISO9001

    データは、より引用

    1. 2000年代にISO取得数が増加したが、近年は減少
    2. 建設業で公共工事に一時期ISO取得必須な時期があったため
    3. ISOのコスト負担のわりにリターンが少ないからISOやめる企業が多い

    確かに、ISO取得・継続はコストがかかります。それにあうリターンがないと企業もISO取ろうとはなりません。

    ④ISO取得は手段、目的を明確に

    ここで、重要なのは

    「ISOとってないから、仕事は我流でいいや!」ではなく、
    各組織にとって良い仕事ができる方法を確立することです。

    ISOの取得有無に関係なく、
    ●まず、良し仕事ができるチームや組織を作る
    ●結果を出し続ける
    ●ISO取得のメリットがあれば、取りに行けばよいです。

    良し仕事ができる仕組みを考えるヒントにISOの要求事項を学ぶことは有効です。ISO取得有無に関係なく、良い手本を真似ることが大事です。

    ISO取得は「手段」
    あなたの仕事の質を高めることが「目的」です。

    ISOのために働くのは、「手段」を「目的」化しており、逆です。

    まとめ

    ISO9001にかかる費用について、わかりやすく解説しました。

    • ①実際かかる費用
    • ②費用に対するリターンはあるか?
    • ③ISO取得企業が減っている理由
    • ④ISO取得は手段、目的を明確に

  • ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる

    ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる

    「品質監査の監査員って実際どんな人なの?」、って気になりますよね!

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる
    • ①第一者監査(内部監査)の監査員あるある
    • ②第二者監査(取引先監査)の監査員あるある
    • ③第三者監査(外部審査)の監査員あるある
    • ④内部監査員って結構気を使って人選している
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    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①第一者監査(内部監査)の監査員あるある

    自分の組織内の監査員のあるあるを列挙します。

    1. 基本は、品質担当がやるべき。品質監査が本業だから
    2. 実際は、品質担当でも監査員に向かない人が多い
    3. ライン部門で仕事できる人に監査員を依頼する方がよい場合が多い

    品質担当でも監査員に向かない人が多い

    これができなかったら、何を普段仕事しているの?と思いますが、実際多いです。監査ができない理由を挙げます。

    1. ISO,QMSを理解していない
    2. 監査質疑ができる力がない
    3. 自分の偏った考えを押し付けて監査したことがある

    監査とはいえ、監査する側も、される側も気持ちよく監査するために、監査員に求められるスキルがあります。それが足りない品質担当が結構多いです。

    ライン部門で仕事できる人の方がベター

    仕事できる人は、仕事の質も高いです。
    仕事できる秘訣とISO,QMSがうまくつながっているので、監査員に向いています。

    また、日ごろ顧客などの利害関係者と業務連携しているため、相手の接し方が上手です。こういう人望の厚い人へ監査をお願いしましょう。

    ②第二者監査(取引先監査)の監査員あるある

    第二者監査(取引先監査)の監査自体が少ない

    基本は、品質担当が監査してもよいですが、他社を監査する場合は、
    ・定期的に監査したい場合
    ・トラブル発生原因が取引先だったため品質チェックしたい
    など、直接利害関係にあった組織の人を監査につけた方がよいです。

    品質担当は、第3者的な位置になりがちだが、
    直接利害にあった担当が行くと、自分事としてしっかり監査するから

    品質担当はサポートも徹すること!

    基本は、被監査側は、監査実施を嫌がります。なので、延期や中止の空気で連絡やり取りします。これでは、利害に合った部門の監査員候補も通常業務で忙しいので監査中止しようとなりがちです。

    ここは、品質担当がしっかり監査実施へのサポートをしましょう。

    監査報告先の上層部は、しっかり監査しろっていうけど、担当者間のモチベーションは低い。品質管理担当がうまくサポートしましょう。

    ③第三者監査(外部審査)の監査員あるある

    外部審査員ってこんな人

    数年、外部審査員とおつきあいありますが、大体こんな人たちです。

    1. シニアが多い(基本6,70代、50代は若手扱い)
    2. 出張が多いので元気で旅行好き
    3. 温厚な人が多いが、一部我の強い人もいる
    4. 審査のスピードはゆっくりでよく、早口は不要
    5. デジタルに疎な人が多いけど、コロナ禍によるリモート対応に慣れてきた

    基本は、被監査側が監査側に監査費用を払っている形なので、監査員を選べる裏側もありますけど、大体こんな人たちが多いです。

    シニアが多い理由

    いくつか理由がありますが、

    1. 定年退職後の職業としての監査員
    2. 年上な監査員なら、被監査員もちゃんと対応する
    3. 品質管理は経験が必要

    別に20代で社会人1年目でも、ISO、QMSに対して、バッチリ監査できたら、それでもOKです。

    年齢、見た目で相手の態度が変わるのは事実です。これは仕方がない。ですが、ギャップが大きいとそれはそれでちゃんと相手も対応します。20代の若い監査員でも、鋭い指摘を連発すれば相手が50代の部課長でもビビるはずです。

    見た目などの判断はある程度仕方がない
    けど、ISO、QMSに長けた監査員ならどなたでもOK
    経験が豊富ならベター、ないなら勉強量でカバーすればOK

    今年は、どんな監査員に出会えるか、楽しみです。

    ④内部監査員って結構気を使って人選している

    裏情報があちこちからやってくる

    組織内から監査員候補や監査員一覧表を見ると、何人か監査やって欲しい人が入っていないことがあります。

    その人を監査員にアサインしようとすると

    ちょっとちょっと!

    と、声がかかり、
    ●ここだけの話だけど・・・
    ●オフレコでお願いだけど・・・
    と人選を変える依頼が指示がきます。

    裏情報あるある

    いくつか挙げますけど

    1. ISO,QMSを理解していない
    2. 監査質疑ができる力がない
    3. ふざけてやっている、真剣さがない
    4. 自分の偏った考えを押し付けたため口論になり監査中断になった
    5. 周囲からの評判が悪い人は監査員絶対NG

    監査する能力が無いからとか、熱い思いがあるけどに相手のニーズに合わない、とかいろいろあります。

    たかが監査員名簿だけど、ある意味、閻魔帳なんです。

    私の前任者が作った内部監査員名簿ですが、見えない所に、「評価の○×列」がありました。,

    氏名 部署 監査回数 評価
    ○○○○ A 2
    △△△△ A 0(新任)
    ◆◆◆ B 5
    ★★★★★ C 4 ×
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

    上の表では、★★★★★さんが過去に4回監査したけど、評価は×になっており、この人を選ぶな!というメッセージがありました。

    内部監査員名簿って
    ●監査員やって欲しい人

    ●監査員させてはいけない人
    の両方の情報が入っています。

    品質担当あるあるですが、結構重要な情報です。でも、こういう表を見ると、

    「周囲からこういう目で見られているんだ」ってなっちゃいますね。

    人が人を評価するのが監査なので、機械やロボットのようにばらつきなしの標準化ができないんですよね。

    とくに、品質関連の業務は高齢な人が多くなる傾向があります。監査の相手は部課長なので、年齢や風貌もそれなりに対等でなければ、若くて優秀な監査員でも、相手がナメテかかることもあります。

    けど、若い人の方が、吸収も早く、柔軟性に富んでいるし、将来管理職になったときに監査した経験がプラスに絶対働きます。

    優秀な管理職な人と、背伸びしてもいいから若い人を監査員に推薦しましょう。
    品質監査の監査員の人選・育成・評価って結構気を使うんだけど、誰も評価してくれないんですよね。実際にやってて、そう思います。

    なかなか、外に出ない情報ですけど、貴重なので紹介しました。

    まとめ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットをわかりやすく解説しました。

    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる

  • ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる

    「品質監査で監査員やっているけど、メリットがわからない」、「品質監査して何が得られるのか?がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる
    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる
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    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

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    ①監査員をやるメリットとデメリット

    はっきり言って、メリットしかありません。メリットを伝える品質担当が少ないか、伝えるのが下手なのかわかりませんけど。

    監査員をやるメリット

    メリットが多いです。やらなあ損!です。

    1. 人間力が高まる
    2. 他組織のノウハウが学べる
    3. 品質から経営が学べる
    4. 顔が広がる

    監査員をやるデメリット

    もちろん、デメリットはあります。でも、すぐ解決できますよ。メリットの方が効果大です。

    1. 監査が面倒くさい(すぐ慣れます)
    2. 監査の勉強が大変(すぐわかります)

    監査員になって、監査質疑しましょう。普段の業務の意義や組織経営のあり方が見えるようになります。

    ここから、監査員をやるメリットを4つ挙げます。

    ②人間力が高まる

    人間力とは

    ここでいう人間力とは、「あなたの能力」、「相手への配慮」、「リーダーシップ」などです。

    あなたの能力が上がる

    まずは、ISOや組織内の品質マネジメントシステムの概要や専門用語を勉強するので、能力が上がります。

    慣れてくると、その目的や意義を自分で考えるようになります。

    自分で考えると、今まで当たり前だった業務の意義がわかったり、周囲の人への指導力が高まります。

    目的思考が身につくので、能力向上します。

    さらに、 ISOや組織内の品質マネジメントシステムの使いにくい用語をわかりやすく解説できると、相手にわかりやすく説明できる能力もアップします。

    相手への配慮

    ●「品質はこうあるべき」という型が、あなたの中でできてきます。しかし、実際の組織はその理想からずれた現実があります。

    理想に近づけない現状を考慮した上で、改善指導ができるようになります。

    品質監査で、べき論を相手に突きつけるのは簡単であるが、絶対受け入れてくれない。理想に近づけられない壁を考慮した上で、相手ができる改善策を提示するのが監査員の腕の見せ所。

    相手への思いやる心がなければ、監査員はできません。

    リーダーシップ

    監査質疑中は、監査員自体が孤独との闘いです。

    1. 相手にちゃんと質問が伝わっているか?
    2. 相手は怒っていないか?
    3. 自分が出した質問に意味はあるのか?
    4. 監査にいるメンバーを引っ張っていけているか?

    いろいろ悩みながら、質問しているのです。これだけ悩むのは、あなたのリーダーシップが成長痛を伴って、成長しようとしているから。

    リーダーに向いていなそうな人も、監査経験を通じてリーダーシップが身に付きます。

    ③他組織のノウハウが学べる

    質疑が最大の学び

    相手の心を開いてもらうには、自分の心を相手に開くことです。

    相手へ教えたり、質問することは、実は相手から学ぶことでもあります。

    監査なので、強制的に質疑応答になりますが、自分の考えた質問と相手が考えた答えですから、それぞれそのノウハウや背景があります。互いに工夫や苦労している点を共有しましょう。

    質疑応答をともにした経験も、相互の良い関係性をつくる上で重要です。いい勉強機会なんです。

    ④品質から経営が学べる

    質疑こそ最大の学び

    品質監査員で質疑してほしい理由は、

    相手にわかりやすく質問できるには、品質マネジメントシステムやISOをしっかり理解できるよう勉強が必要だから
    品質管理、ISOの教科書や組織内教育をやっても、受講者には身についていません。品質管理、ISOを身に着けてもらうには質問できる環境に追いやるのが一番

    なので、監査員は品質管理担当以外の組織の人にお願いしましょう。品質管理以外の組織の人も、品質を勉強するよいチャンスだからです。

    品質は手段、目的は何か?

    当たり前の質問が、当たり前に答えられないのですが。

    なぜ、品質は重要なのか?

    って、すっと答えられますか?

    品質の目的は何か?

    品質の目的を考えることが重要で、
    ●収益
    ●社会的責任
    ●継続的成長
    ●愛
    とかいろいろ出て来るはずです。

    品質の目的は、まず収益(経営)だ、と考えてください。

    技術側も経営を勉強すべき

    つまり、「品質は経営学ぶ玄関口」です。

    品質を診れるのは、技術側です。
    でも、技術側は経営に興味がない人がほとんど

    経営を学ぶのはなぜ重要か?

    周囲に経営がわかっていない人が多いので、強く感じます。経営を学ぶのが重要な理由を挙げます。

    1. 組織運営するメカニズムを理解するには経営学が必須
    2. 経営を知らないと経験と勘で組織を見たり動かそうとする
    3. 品質改善のアプローチは経営の観点で言わないと相手は動かない
    4. 品質不正のメカニズムは経営課題なのに、技術部門と品質部門だけの問題と狭くとらえがち

    つまり、

    経営ノウハウを知らないと、品質改善を動機づけるのが難しい。経営を知らない技術や品質の担当がチェックしても表面的な対策しか出てこない

    なので、
    ●品質管理⇒経営
    を勉強して、
    ●管理職⇒経営陣へ
    と歩む道に進みましょう。

    ⑤顔が広がる

    どんな組織でも品質管理部門は1部門です。大きな組織になれば、1部門で多くの部門を監査する必要があります。

    多くの部門の人と関わる機会なので、相手に名前を覚えてもらえるチャンスです。

    相手への良いイメージを覚えてもらえれば、その後の組織な政治力も高まります。

    地味な品質監査でも、出世に効果的なメリットが満載です。組織内でいろいろな活動をやってきた人が上にあがるのも納得できます。

    是非、品質監査の監査員を申し出てみてください。

    まとめ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットをわかりやすく解説しました。

    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる

  • 内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる

    「内部監査の監査員やれって言われたけど、何をしたらよいかがわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる
    • ①ISO19011に準拠
    • ②自組織オリジナルルールでもいい
    • ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

    本記事の最も伝えたいこと

    ISOとか、品質とか難しいのに、監査やれって? 無理!
    いやいや!!通常業務できれば監査できます!!

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    ①ISO19011に準拠

    ISO9001 9.2内部監査を読んだらISO19011も読むこと

    ISO9001だけ読んでおけばOKでしょう!

    と思いますよね。難しいから。

    ISO19011もあります。品質担当に解説をもらってください。
    でもせっかくなので、わかりやすく解説します。
    あなたの仕事を客観的に振り返ってもらい、監査対象側の業務の良い悪しを、あなた目線で診るだけで内部監査は十分できます!

    大丈夫です! 無理とか不安がっている人ほど、監査がとてもお上手なんです。逆に変な自信家は監査させない方がよいですね。

    ISO9001でおさえておくべき内容

    「ISO9001 9.2内部監査」をさらっと読んで、次を確認しましょう。自分で考えてもOKですし、品質管理担当に質問してもいいし、QCプラネッツにお問い合わせいただいてもOKです!

    あなたがわからないことを質問した時点で、内部監査する素質、力量は十分あります。
    1. あなたの組織の品質マネジメントシステムをイメージできるか?
    2. 品質管理として組織で使っている文書、ルールを確認する
    3. あなたの業務フロー(あなたの組織には必ずQC工程図があるはずです)
    4. 前年度のあなたの組織の内部監査、外部審査の結果報告書を読む

    <p上の4つを確認するだけで、バッチリ!です。

    ●組織の品質マネジメントシステムのイメージ

    関連記事、にも解説していますが、
    横がプロセス、
    縦が組織体制
    マトリックスで、それぞれ品質を作りこむ仕組みですね。

    プロセス

    品質マネジメントシステムって、こんな図やイメージでOKです。

    ●文書、ルールを確認

    上司や先輩から何回も修正して書き直しさせられる面倒な文書で、
    読んでも理解しづらい社内規定とかありますよね。

    折角なので、よく使っているものでOKなので文書やルールの意味を理解しましょう。
    上司や先輩達が苦労したところを、今後苦労かけないために作られた愛情ある文書やルールであるとわかります。でも何度も修正ってダルいけど

    あなたが後輩たちへ指導する番や時期なのでしょう。

    ●あなたの業務フロー(あなたの組織には必ずQC工程図があるはずです)

    業務フローは慣れるまで2,3年かかり、何度も修正させられて習得したはずです。でも、誰がやっても同質の結果になるようにQC工程図が規定されているはずです。そうでないと、皆我流になってしまいます。

    QC工程図を見たら、暗記は不要で、内容を理解(なぜこのフローが必要なのかをツッコむこと)しましょう。説明求められても大丈夫にしておきましょう。

    ●前年度のあなたの組織の内部監査、外部審査の結果報告書を読む

    最低限、これだけやりましょう。どんな監査やって、どんな結果なの?を見て、雰囲気を把握しましょう。まずは、報告書のモノマネから入りましょう。

    ISO9001には書いていない、実務のエッセンスを解説しました。
    でも、ISO9001には監査員や監査の仕方は書いていません。ISO19011に書いています。

    ISO19001でおさておくべき内容

    たくさん書いているわりに、何をどうやればいいのかがわかりにくいです。

    知りたいのは「how」
    でもISOは「what」しか書いていない
    どないしたらいいの?ってなっちゃう!

    ISOは私たちが一番知りたい「how」は書いていません。つまり、「how」はお任せで良いということですし、考えて実行しようということです。

    ISO19011 ここだけ知っておいて!

    2点あります。

    1. 何を監査するのか?(ISO19011 5.2)
    2. どんな人が監査員になるべきか?(ISO19011 7.22)

    何を監査するのか?(ISO19011 5.2)

    要求事項をシンプルにまとめると次のとおりになります。

    1. 外部の課題、内部の課題
    2. 組織のリスクと機会
    3. 利害関係者のニーズと機会
    4. 組織の一連のプロセス(営業、技術、製造など)
    5. 品質目標などのパフォーマンス評価(KPI、不適合など結果)
    6. 前回の監査結果の対応

    あなたの組織の監査報告書の項目に書いている内容に近づいでしょう。監査項目は上の要求事項から来ています。

    どんな人が監査員になるべきか?(ISO19011 7.22)

    いっぱい書いていますが、ポイントは

    1. 倫理的、公正、信用、正直、誠実
    2. 心が広い、外交的
    3. 観察力がある、適応性がある
    4. 粘り強い、協力的である

    つまり、悪意なく客観的に評価でき、被監査側と協力して、課題を抽出できる人です。高圧的で、言いくるめる人、主観的な人はNGです。

    監査員って品質部門でやればいいけど、品質部門の人で監査員NGなタイプも結構います。

    ②自組織オリジナルルールでもいい

    ISOに要求されていない事項は自分たちで決めてよい

    自分たちで決める必要がある項目は例えば、

    1. 監査員資格(役職、年齢、業務経験、人柄)
    2. 監査員期間(設けてもいいし、設けなくてもいい)
    3. 監査員ランク(ISOはリーダ、監査員と分けている、それ以外でもOK)
    4. 監査員育成方法

    など、があります。監査運営する中で、わからないこと&ISOに書いていないことは、自分たちで決めてよいです。

    ISO認証機関やコンサルからヒントを得ても良い

    自分たちで決めるとなっても、意外と手間です。
    ●意見が合わない
    ●誰も決めない
    からです。

    外部の助言が、うまく進むことが結構あります。実務経験でよく感じます。

    ●外部審査と内部監査がリンクすることが多いので、外部審査する機関側からアドバイスもらうのがよいでしょう。また、彼らも売り込みに来ますから、うまく活用しましょう。

    ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

    先輩のモノマネでいい

    最初は、内部監査に出席して、雰囲気、メモ、議事録のとり方をモノマネします。

    監査リーダの質疑方法もよく見ておきましょう。基本は先輩のマネでOKです。反面教師的なリーダならその逆をやれば、あなたも立派な監査員になれます。

    監査リーダになったら?

    何回か内部監査を出席して、雰囲気をつかんで、監査リーダを依頼されたら、
    もう少し気合を入れてましょう。

    監査リーダがやることは、

    1. 事務局(品質部門)との連携
    2. 被監査側への事前挨拶メール
    3. 監査に必要な文書を事前に被監査側から受け取る
    4. 受け取った文書を見て、達成・未達の項目や前年度から大きく変わった点をチェック

    などがあります。自分が質問しなければならなくなるので、
    ●相手の文書の内容
    ●評価基準のための社内ルールの確認
    などを意識して準備するはずです。

    監査員のやるべきことは、ISO19011にすべては書いていませんが、実務運営するために必要なことを考えて行動すればOKです。
    監査員が慣れた頃に、ISO9001、ISO19011を読むと理解が深まります。
    でも監査員が慣れた頃に、監査員卒業ってよくあるんですよね。品質管理で監査員の育成を考える側としては、ちょっと寂しいんですけど。

    まとめ

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO19011に準拠
    • ②自組織オリジナルルールでもいい
    • ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

  • 品質監査(第一者監査、第二者監査、第三者監査)がわかる

    品質監査(第一者監査、第二者監査、第三者監査)がわかる

    「品質監査があるけど、何で必要なのかがわからない」、「品質監査して何が得られるのか?がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質監査(第一者監査、第二者監査、第三者監査)がわかる
    • ①どんな監査が必要かを考える?
    • ②監査実施に何が必要なのか?
    • ③ISO9001とISO19011をセットでおさえる

    本記事の最も伝えたいこと

    ISOを読む前に、自分で品質監査とは何かを考えましょう。
    ISOや監査は手段、得たい目的を明確に!

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

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    ①どんな監査が必要かを考える?

    ●なぜ監査が必要なのか?
    ●監査で得たい目的は?
    ●誰を監査するのか?

    目的別に3つの監査が考えられる

    目的と相手を考える

    1. まず、自分に対して品質が作りこめる組織かをチェック
    2. 次に、取引先に対して要求品質が作りこめているかをチェック
    3. ある標準の認証を得たいから認証機関がチェック
    4. 他に、目的があれば

    それぞれを見ていくと、
    ●自分に対しては、第一者
    ●相手に対しては、第二者
    ●認証に対しては、第三者
    ●それ以外は、第四者

    と区分できますね。

    実際は、自分、相手、認証機関の第一者、第二者、第三者の3つがあります。もし4つ目以降があれば教えてください。第四者監査以降は聞いたことがありませんが、論理的に考えたらあっても良さそうですね。

    ISO19011では監査のタイプをまとめています。暗記せず、自分で考えたものと同じですね。

    第一者監査 第二者監査 第三者監査
    内部監査 外部提供者監査 認証審査及び
    /又は認定監査
    外の外部利害関係者
    による監査
    法令、規制及び
    類似の監査

    第一者監査は、自分で監査するので、「内部監査」
    第二者監査は、わかりやすく「取引先監査」
    第三者監査は、よく「外部審査」
    という言い方で区分します。

    監査の実態

    第一者監査(内部監査)はISO有無に関係ない

    第一者監査(内部監査)は、ISO認証取得する/しないに関係なく、自主的に監査しても良いです。トップなどの責任者が監督することが多いです。

    しかし、自ら面倒なことはしたくないですよね。
    ・よっぽど社会や外から叱られて、収益悪化した場合
    ・世界一を目指すストイックな組織
    以外は内部監査を自主的に実施しないですね。

    ISO9001取得すると内部監査、外部審査は必須

    ISO9001の要求事項には、「9.2 内部監査」があります。もちろん、認証機関からの外部審査もあります。

    ISO9001取得すると
    ●内部監査
    ●外部審査
    が必須になります。

    ISO9001になぜ「内部監査」を要求するのか?

    自主的に実施する内部監査を、なぜISO認証の方が要求するのか?変ですよね!理由は2つあります。

    1. 自主的に内部監査しないから
    2. 外部審査は費用と時間を考慮すると全数検査ではなく抜取検査しかできない。一方、全数検査したエビデンスが欲しいため、内部監査で全組織を監査するよう要求

    ISO9001の「内部監査」は「外部審査」の補完する形になります。けど、どうせ自主的に監査するなら、攻めの姿勢で監査して、組織力を高めましょう!

    第二者監査は実施しづらい

    自分VS相手 で利害関係は真逆です。

    相手は監査を嫌がります。
    第二者監査は必須、やれ!とはISOには書いていない
    相手とは取引契約以外はできない

    第二者監査は他の監査に比べて、実施のハードルが高いのが実態です。

    相手は監査延期や中止しようと逃げます。コロナ禍なら、なおさら

    ②監査実施に何が必要なのか?

    対応者

    誰が何をしなければならないか? 登場人物を挙げて考えます。3者いますね。

    1. 監査する人(監査員)
    2. 監査される人(被監査員) 対象組織の部課長
    3. 事務局(品質担当)

    監査をうまく運営するためには、3者に何が必要かを考えましょう。

    何もない状態で、監査開始しても下図のようになります。

    ISO19011

    何をすれば、監査が機能するかを考えましょう。

    監査者に必要なもの

    考えると、

    1. 監査質疑する力
    2. 監査結果の評価する力

    被監査者に必要なもの

    考えると、

    1. 監査の回答への準備
    2. 品質関連の文書管理
    3. 自組織の戦略、実績、評価が自分の言葉で説明できること

    ただし、1つだけ必要としなくてよいものがあります。

    ISO,品質管理の専門用語は不要。自分の言葉でわかりやすく説明できたらOK

    事務局が必要なもの

    監査側と被監査側の両方をサポートしましょう。単なる事務員ではダメです。

    1. 監査員の育成、教育
    2. 組織内のルール構築、文書管理
    3. 監査の計画、運営、サポート
    4. 監査結果のフィードバック

    自分で監査をすべてリードするのが品質事務局の役割です。

    ISO,品質管理の専門用語を使ってはいけません。わかりやすく解説できる力も求められます。

    ③ISO9001とISO19011をセットでおさえる

    ISO9001がベース

    ISOと言ったら、「ISO9001」というくらい有名です。

    品質管理はISO9001だけ見ておけばいいと思いがち。
    ISO19011も要チェック!

    ISOの文面は解釈が難しいです。QCプラネッツはわかりやすく関連記事で解説しています。ISO9001で理解が不安な場合、関連記事で確認ください。

    大事なポイントは、

    要求事項をそのまま読んで暗記せず、理解すること!

    ISO19011に監査の指針がまとめてある

    ISO19001は監査の方法、監査員についてまとめています。

    何をやるか(what)は書いているが、どうやるか(how)は書いていない
    あなたの組織で品質監査をしていたら、その質疑や記録書のフォーマットはどのように作られたのか?を考える必要があります。なぜなら、ISOで規定されていないから

    監査の質疑やまとめ方は、組織内の過去の遺産をそのまま流用している可能性が高いです。間違っているわけではないけど、なぜこうなっているのか?は一度考えるとよいです。

    QCプラネッツでは、なぜ?という部分を詳しく解説していきます。

    まとめ

    品質監査(第一者監査、第二者監査、第三者監査)をわかりやすく解説しました。

    • ①どんな監査が必要かを考える?
    • ②監査実施に何が必要なのか?
    • ③ISO9001とISO19011をセットでおさえる

  • ISO9001 2015がわかる

    ISO9001 2015がわかる

    「ISO9001 2015の内容がわからない」、「ISO9001 2015で何をしたらよいかわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 2015がわかる
    • ①ISO9001 2015で理解すべきポイント
    • ②各要求事項をわかりやすく解説
    • ③【必読】ISO9001 2015各要求事項のリンク集

    本記事の最も伝えたいこと

    要求事項は暗記不要です。
    「品質向上には、何が必要か?」が自分で説明できるようになることです。
    品質管理は「哲学」です。
    用語を暗記しても意味が無い。
    試験で点数とれても、体に浸透しないと効果がない。
    自分で考えて、自分なりに説明できて品質管理が身につくのです。
    要求事項に書いているから、指示通りやれ!
    と言っても、人や組織は動きません。
    納得して理解して行動するまで時間がかかるものです。

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    ①ISO9001 2015で理解すべきポイント

    4点あります。個々の要求事項の解説の前におさえてください。

    1. 暗記しない、自分の言葉で説明できること
    2. ISO9001 2015認証は手段、目的を明確にすること
    3. ISO9001 2015は全体像を最初に理解すること
    4. 品質向上には何が必要かを考えること

    暗記しない、自分の言葉で説明できること

    ●いきなり暗記しても、頭に入りません。

    1. 用語の定義を辞書や言葉の意味から考える
    2. なぜ、その要求事項が必要なのか?を考える
    3. 自分なりの言葉で説明できること

    ●上の3段階に事例として「力量」を挙げましょう。
    ・用語の意味⇒力量って何?を調べて自分の言葉で理解する。
    ・必要性⇒力量管理や力量向上はなぜ必要なのか?組織にとってどんなメリットがあるか?を考える
    ・説明できること⇒自分の言葉でわかりやすく説明できること
    をやりましょう。

    時間がかかるけど、一回説明できるようになれば、永久に理解でき、説明もできます!

    ISO9001 2015認証は手段、目的を明確にすること

    ●品質管理も、ISOも、所詮は手段にすぎません
    目的は何かを理解しましょう。

    目的は何か?

    ●組織の事業成長
    ●事業の収益向上
    ●社会的責任
    ●給料アップ

    品質活動する目的を理解し、それが達成するための手段がいろいろあります。

    品質目標達成のための手段は
    ISO9001に準拠してもいいし、
    自己流でもいい

    ISO9001 2015は全体像を最初に理解すること

    要求事項を1ページから入ると、眠くなります。
    最初は 全体像を理解しましょう。

    全体を俯瞰して、気になる所から個別に詳しく理解していけばOKです。

    品質マネジメントシステム

    ●図の見方を解説します。

    1. 4.組織の状況から、内部・外部の課題、リスクを抽出します。
    2. 5.リーダシップが組織内の活動をPDCAして、課題やリスクを解消します。
    3. 組織の品質活動のために計画、支援・運用、評価、改善が必要と理解できます。
    全体像を理解すれば、「大枠として何が必要か?」が理解できます。
    ここが理解できたら、個別の要求事項を理解していけばOKです。

    品質向上には何が必要かを考えること

    ISO9001 2015認証は手段、目的を明確にすること

    あなたの業務での、品質要求事項が何か?を考えて、行動することが最も大事です。

    1. やみくもに仕事せず、まずは計画を立てる
    2. 業務のリスクは何か?
    3. 業務の責任と権限はどこまであるのか?
    4. 業務中、チームメンバーとのコミュニケーションは取っているか?
    5. 自分の業務における評価、振り返りはしているか?
    6. 次の業務に向けて、何を改善・習得・成長するか?

    自己成長のために、何を普段から意識して取り組むか? があなたに求められるISO9001要求事項でもあります。

    ISO9001 2015認証は手段、目的を明確にすること
    あなたが成長することが最もおさえてほしい目的・目標です。
    少しずつでいいので、一歩ずつ継続して前進すればOK!

    ②各要求事項をわかりやすく解説

    わかりにくい解説ばかり

    教科書やサイトにいっぱいISO9001の解説があります。しかし、それを読んで理解できたためしがありません。その理由は,

    1. 教科書は間違った解釈は絶対NGなので、ISO原文通り解説する。だから理解できない。
    2. 教科書は読者を考えさせるためなので、十分理解させる気はない。
    3. コンサルタントのサイトに解説があるが、顧客獲得のためのもので、十分知りたい内容がない。
    4. 品質管理業務の実担当が解説したものが一番わかりやすい。なぜなら、実際それで組織の品質を回しているから。でも、実担当の視点で解説したものがない。

    「品質管理業務の実担当が解説したものが一番わかりやすい。なぜなら、実際それで組織の品質を回しているから。でも、実担当の視点で解説したものがない。」という課題を解決するために、QCプラネッツが、実業務で実際使っている、わかりやすい解説を持ってきました。

    【必見】QCプラネッツがわかりやすい解説集を公開します!

    わからなくなったら、QCプラネッツにお任せください。では、リンク集から理解していってください。

    ③【必読】ISO9001 2015各要求事項のリンク集

    0章 一般

    理解しにくい用語をわかりやすく解説しました。




    4章 組織の状況

    ●内部・外部の課題、リスクと機会、利害関係者についての章です。




    5章 リーダーシップ

    リーダー、リーダーシップ、コミットメントをしっかり理解しましょう。



    6章 計画

    PDCAのPです。品質方針、品質目標と品質マネジメントシステムのコアな部分を理解しましょう。要求事項の解説だけでなく、品質目標の実際の作り方も解説しています。


    7章 支援

    資源、力量、認識、コミュニケーション、文書化した情報の理解と、実務でのポイントを解説しています。





    8章 運用

    ●実際の業務プロセス(営業、設計、研究開発、購買、製造、検査)についての要求事項を解説しています。







    9章 評価

    評価、内部監査、マネジメントレビューの方法や実際の業務について解説します。

    9.2内部監査は後日リンクアップします。

    10章 改善

    改善し続けるポイントを解説します。


    ISO9001 2015なんて怖くない! 要求されるのではなく、自主的に成長できるツールとしてうまく活用しましょう! 成長したもん勝ちです!

    まとめ

    ISO9001 2015 をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO9001 2015で理解すべきポイント
    • ②各要求事項をわかりやすく解説
    • ③【必読】ISO9001 2015各要求事項のリンク集

  • ISO9001 2015 品質マネジメントの原則がわかる

    ISO9001 2015 品質マネジメントの原則がわかる

    「品質マネジメントの原則ってなぜ7原則もあるのか?がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 2015 品質マネジメントの原則がわかる
    • ①品質マネジメントの原則とは
    • ②なぜ、7原則なのか?
    • ③品質マネジメントの原則を自分で考える

    本記事の最も伝えたいこと

    品質マネジメントの原則はよく試験で出ます!
    でも、丸暗記するな!
    原則の意味を理解しよう!
    自分の組織に必要な品質マネジメントの原理を考えよう!
    品質管理は「哲学」です。
    用語を暗記しても意味が無い。
    自分で考えて、自分なりに説明できて品質管理が身につくのです。
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①品質マネジメントの原則とは

    品質マネジメントの7原則

    7原則ありますが、列挙します。

    1. 顧客重視
    2. リーダーシップ
    3. 人々の積極的参加
    4. プロセスアプローチ
    5. 改善
    6. 客観的事実に基づく意思決定
    7. 関係性管理

    よく試験に出ます! 暗記せず、何でこの7つなの?と疑問に思って考えましょう。

    各用語の解説

    ●「顧客重視」

    「顧客満足」もよくISO9001では出て来ます。品質の最終目的は
    ・顧客満足
    ・収益向上
    ・社会的責任
    ・自己実現
    ・未来のため
    など、いろいろあります。

    品質の目的の1つが「顧客重視」、「顧客満足」です。

    ●「リーダーシップ」

    ●「リーダーシップ」は、すぐわかる用語ですね。関連記事にも解説しています。

    ISO9001 2015 5.1 リーダーシップ及びコミットメント がわかる
    ISO9001 2015 5.1 リーダーシップ及びコミットメント が説明できますか? 本記事では「トップマネジメント」、「リーダシップ」「コミットメント」の重要な意味を実務経験をもとにわかりやすく解説します。ISO9001 に関わる方は必読です。

    「リーダ」=「経営者」、「管理者」の場合にありますが、
    「リーダシップ」はどなたでも自主的に動いて欲しいという思いがあります。

    「リーダ」でなくても「リーダシップ」は必要!

    ●「人々の積極的参加」

    「リーダシップ」にあるように、
    「リーダ」でなくても「リーダシップ」は必要!です。,

    自分の業務だけではなく、組織全体を俯瞰して積極的に活動してほしいという思いがあります。

    ●「プロセスアプローチ」

    「プロセスアプローチ?」って何?

    非常にわかりにくい用語です。関連記事に解説しています。一言で言うと「全体最適化」です。

    ISO9001 2015 0.3 プロセスアプローチがわかる
    ISO9001 2015 0.3 プロセスアプローチをわかりやすく解説します。プロセスアプローチをわかりやすく説明できるポイントや、組織で求められるプロセスアプローチについてを実務経験をもとに解説します。ISO9001 に関わる方は必読です。

    ●「改善」

    改善、PDCAとよく聞きますね。

    改善のポイントは、一気に改善せずに
    少しずつ、継続して改善すると、元の状態に戻ることなく
    良い状態が維持できること

    これを「継続的改善」といいます。関連記事にも解説しています。

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    ISO9001 2015 10.3 継続的改善を説明できますか? 本記事では、品質監査に必須な継続的改善をわかりやすく解説します。ISO9001 に関わる方は必読です。

    ●「客観的事実に基づく意思決定」

    経験、勘、権力ではなく、客観的データに基づいて意思決定しましょう。

    ●「関係性管理」

    「関係性管理?」って何?

    非常にわかりにくい用語です。関連記事に解説しています。一言で言うと「相手とうまく付き合っていこう!」という意味です。

    ISO9001 2015 関係性管理がわかる
    ISO9001 2015 関係性管理をわかりやすく解説します。「関係性管理」って何?どういう意味か?をわかりやすく解説します。丸暗記せず、言葉の意味から品質活動すべきポイントを解説します。ISO9001 に関わる方は必読です。

    7原則を一通り解説しました。
    ここで疑問に感じたらOK

    1. なぜ7原則もあるのか?
    2. なぜ、上の7つが原則になるのか?
    3. 自分で原則を考えたらダメのなのか?
    疑問に浮かぶのは、「考える力がある」証拠です。
    これらの疑問を解説します!

    ②なぜ、7原則なのか?

    まず、品質を作りこむには何が必要かを考える

    下図を使って、あなたが所属する組織全体において、品質の良い製品及びサービスを提供するために、何が必要かを考えましょう。

    品質マネジメントの原則

    ●縦方向は、組織内
    TOP(経営陣),MIDDLE(管理職),BOTTOM(担当者)から構成される1組織とします。

    ●横方向は、組織間
    上流工程から下流工程の各工程にある組織間を考えます。

    ●最後は各単位での品質活動
    各工程にある各組織内の担当者ごとの品質活動を考えます。

    品質を作りこむには?

    品質マネジメントの原則

    図から考えると、次の式が作れそうです。
    (全体の品質)=(各単位での品質活動)×(1組織内の品質活動)×(組織間全体)

    図では、1単位×縦×横のイメージです。

    では、
    ●(各単位での品質活動)
    ●(1組織内の品質活動)
    ●(組織間全体)
    それぞれに該当する品質マネジメントの原則を考えましょう。

    品質の作りこみ方 品質マネジメントの原則
    (各単位での品質活動) 改善
    客観的事実に基づく意思決定
    (1組織内の品質活動 リーダーシップ
    人々の積極的参加
    (組織間全体) プロセスアプローチ
    関係性管理
    顧客重視

    7原則がどの3つの枠に入るかは、人によって異なる箇所もあるでしょう。しかし、大事なのは、

    自分で考えた「品質を作りこむための必要な3項目」に
    品質マネジメントの7原則が入ったこと

    7原則を暗記しなくても、
    ●(各単位での品質活動)
    ●(1組織内の品質活動)
    ●(組織間全体)
    ごとに品質を作りこむために必要なことを考えたらよいと、理解すれば、品質マネジメントの原則は自分で作れます。

    ③品質マネジメントの原則を自分で考える

    品質マネジメントの原則は自分で作っていい

    ISO9001の品質マネジメントの7原則は厳守!
    変更、追加はダメ!

    では、ありません。

    品質マネジメントの原則は自分で作っていい

    もちろん、ISO9001認証審査のために7原則は含めておいてください。

    何も考えずに、7原則に従って、丸暗記はせず、意味を理解して使いましょう。

    自組織で必要な原則があれば加えてもよい

    品質マネジメントの原則以外に、自組織で必要なものを考えてみましょう。

    例えば、

    1. ITスキル(リモートワーク、DX)
    2. 力量向上
    3. 正直であること
    4. など

    ●ITスキルはコロナ禍のリモートワーク対応や、DXの事業化が背景にあります。

    ●力量向上は、個人の能力向上が事業課題として重い場合は追加してもいいでしょう。

    ●正直は、品質不正などで反省が強く必要な場合追加してもいいでしょう。

    自分で作った品質マネジメントの原則は
    時期、期間、内容、効果などを組織内で評価していろいろアレンジしてもよいでしょう。

    品質マネジメントの原則の考え方を、マッピングを使って紹介しました。自分で原則を考えて組織の品質向上に役立てれば幸いです。

    まとめ

    ISO9001 2015 品質マネジメントの原則 をわかりやすく解説しました。

    • ①品質マネジメントの原則とは
    • ②なぜ、7原則なのか?
    • ③品質マネジメントの原則を自分で考える

  • ISO9001 2015 関係性管理がわかる

    ISO9001 2015 関係性管理がわかる

    「関係性管理って何かわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    「関係」を「管理」(関係管理)なら、周囲と良い関係を維持すればよいとわかる
    でも「関係性管理」って何?「関係管理」とどう違うの?
    ISOはどう定義しているの?

    わかりやすく解説します。

    本記事のテーマ

    ISO9001 2015 関係性管理がわかる
    • ①ISO「関係性管理」の説明
    • ②「関係管理」ではなくなぜ「関係管理」なのか?
    • ③「関係性管理」できるために必要なこと
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    ①ISO「関係性管理」の説明

    ISO9000に説明があります。ISO9001が主役ですが、ISO9001を読んでもよくわからない時は、ISO9000シリーズも読みましょう。補足説明があります。

    ISO9000 2.3.7 関係性管理
    2.3.7.1 説明
     持続的成功のために、組織は、例えば提供者のような、密接に関連する利害関係者との関係をマネジメントする。
    2.3.7.2 根拠
     密接に関連する利害関係者は、組織のパフォーマンスに影響を与える。持続的成功は、組織のパフォーマンスに対する利害関係者の影響を最適化するようにすべての利害関係者との関係をマネジメントすると達成しやすくなる。提供者及びパートナとのネットワークにおける関係性管理は特に重要である。
    2.3.7.3 主な便益
     あり得る主な便益を、次に示す。
    -それぞれの利害関係者に関連する機会及び制約に対応することを通じた、組織及びその密接に関連する利害関係者のパフォーマンス向上
    -利害関係者の目標及び価値観に関する共通理解
    -資源及び力量の共有、並びに品質関連のリスクの管理による、利害関係者のための価値を想像する実現能力の向上
    -製品及びサービスの安定した流れを提供する、よく管理されたサプライチェーン
    2.3.7.4 取り得る行動
     取り得る行動を次に示す。
    -密接に関連する利害関係者(例えば、提供者、パートナ、顧客、投資者、従業員、社会全体)及びそれらの組織との関係を明確にする。
    -マネジメントする必要のある利害関係者との関係性を明確にし、優先順位をつける。
    -短期的な利益と長期的な考慮とのバランスがとれた関係を構築する。
    -情報、専門的知識及び資源を、密接に関連する利害関係者との間で収集し、共有する。
    -改善の取組みを強化するために、適切に、パフォーマンスを測定し、利害関係者に対してフィードバックを行う。
    -提供者、パートナ及びその他の利害関係者と協力して開発及び改善活動を行う。
    -提供者及びパートナによる改善及び達成を推奨し、認める。

    意外と簡単でした。一言でまとめると、

    自分の組織は、関連する相手と良好な関係を維持しましょう。

    これがISOが定義する「関係性管理」です。

    言葉の定義をよく考えよう!

    良い関係を維持・管理するなら、「関係管理」でいいじゃん!となりませんか?

    ISOは英語だし、「relationship management」を厳密に和訳したから「関係性管理」となったの!!と言われそうですが

    言葉の定義をよく見ると、

    「関係」と「関係性」は若干意味合いが変わります。
    「関係管理」(ISOの言う関係性管理ですけど)と、「関係性管理」は少し意味合いが変わるはずです。

    なぜ、言葉の定義にこだわるかというと

    ISO、QMS用語は最初意味を考えずに暗記するが、
    時間が経過すると、理解が深まり、言葉の定義から意味を解釈するようになるから

    ●最初は、
    「関係管理も関係性管理もどっちでもいいよ! 業務できたらいいから」
    な感じです。

    ●でも、品質管理担当など、ある程度QMSに関わるようになる頃は、考える力がついているので
    「関係性管理」って何?
    「関係」を「管理」って何?
    「関係性管理」 の「性」は何でついているの?

    と考えるようになります。

    ISOを読んだり、自分で言葉の意味や定義を考えるようになるはずです。

    「関係管理」(ISOの言う関係性管理)と、「関係性管理」の違いを考えてみましょう
    わかりにくい用語は似たような用語の意味を比較すると理解が深まります。

    ②「関係管理」ではなくなぜ「関係管理」なのか?

    ①では、

    1. ISOの「関係性管理」は意味から考えると「関係管理」でよい
    2. relationship managementを素直に和訳したから

    では、日本語の意味をよく考えて、「関係管理」と「関係管理」の違いを考えます。

    「関係」と「関係」は意味合いが異なる

    よく「性」をつける言葉を使って意味の違いを確認しましょう。

    1. 「安全」と「安全性」
    2. 「可能」と「可能性」
    3. 「関係」と「関係性」

    「安全」と「可能」を例に持ってくると、

    ●「安全」は安全そのもので、安全か逆の危険かの0,1判定。
    ●「安全性」は安全の程度も含む。「安全性が高い」、「安全性が低い」

    同様に、

    ●「可能」は可能そのもので、可能か逆の不可能かの0,1判定。
    ●「可能性」は可能の程度も含む。「可能性が高い」、「可能性が低い」

    図で確認しましょう。

    関係性管理

    ●「性」が加わると、程度・度合いの範囲を意味に含めることができますね。

    では、「関係」と「関係性」は?

    ●「関係」は関係そのもので、関係の有無の0,1判定。
    ●「関係性」は可能の程度も含む。「関係性が高い」、「関係性が低い」

    つまり、

    ●「関係」:今付き合っている相手(利害関係者)との関係
    ●「関係性」:今は付き合いが少ない相手も関係構築しようという意味が含まれる

    図にしましょう。

    関係性管理

    「関係」管理を自主的にとる

    「関係性」の言葉の定義をそのまま読み取ると、
    ●今付き合っている相手も
    ●これから付き合いかもしれない相手も
    良好な関係を維持しようという意味が出て来ます。

    ●ISOの「関係性管理」は今付き合っている相手だけで十分。
    ●自主的に「関係性管理」として今もこれから付き合う相手にも視野を広げることと良いでしょう。

    ③「関係性管理」できるために必要なこと

    2軸で考えましょう。

    1. 社内、社外
    2. 今関わっている相手、これから関わる相手

    事業戦略変更により、「関係性管理」が必要になる

    既存事業が永久に続くなら、新たな相手との関係は不要でしょう。しかし、事業収益の悪化や新技術導入によって事業戦略が変わることは頻繁にあります。

    新たな戦略、施策次第では、付き合う相手(利害関係者)を変えていく必要があります。

    付き合う相手が変わらざるを得ない状況を、逆にチャンスととらえるのが「関係性管理」。

    社内の「関係性管理」

    特に、新規事業の挑戦やビジネスコンテストなどを実施すると、社内に、意外な特技やスキルを持った人が登場することがあります。これも、今まで付き合ったことのない相手ですよね。

    CFT(クロスファンクションチーム)やプロジェクトチームを組んで臨時に開発検討することがあります。これも、社内で新たな関係を構築する上で大事な「関係性管理」ですね。

    今関わっている相手、これから関わる相手

    ●ISOの「関係性管理」の指示通り、今関わる利害関係者との良好な関係を維持します。品質マネジメントシステムを組織で機能させ、顧客満足、品質向上、社会的責任を果たすことが大事です。

    これは、今までどおり真面目に業務遂行すればOKですね。

    ●さらに、新規事業、新技術、事業戦略変更の波に乗って、新たな関係を構築する必要もあります。

    自組織にブランド力があれば、周囲から声がかかりやすいですが、逆の場合は、自分の今の業務範囲にこだわらず、軽いフットワークで外との交流を図っていく必要があります。

    ●現行関わっている相手との良好な関係を維持・管理

    ●これから関わり得る相手との関係構築を継続・管理
    するのが
    「関係性管理」。

    ISOの「関係性管理」から拡大解釈しましたが、言葉そのもの定義をじっくり考えると、
    ISOの「関係性管理」は「関係管理」
    「関係性管理」は「関係管理」より広義にとらえるべき
    と考えて解説しました。

    まとめ

    ISO9001 2015 関係性管理 をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO「関係性管理」の説明
    • ②「関係管理」ではなくなぜ「関係管理」なのか?
    • ③「関係性管理」できるために必要なこと

  • ISO9001 2015 0.3.3 リスクがわかる

    ISO9001 2015 0.3.3 リスクがわかる

    「リスクと機会って何か?わからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 2015 0.3.3 リスクがわかる
    • ①「リスク」とは?
    • ②「リスク」と「機会」の関係
    • ③「リスク」と「機会」なら「リスク」を第1にISOは考える
    「リスクと機会」をよく使います。
    ●リスクは、良くない事が起こること
    ●機会は、良い事が起こること
    でしょう!
    厳密に言うと違います!
    なので、解説しますね。
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①「リスク」とは?

    よく使う「リスク」

    「トラブルが起こるリスクがあります。」
    「大きな災害が発生するリスクがあります。」
    などよく使いますよね。

    「リスク」=危険性、ヤバさ
    という認識が強いでしょう。

    「リスク」とは、危機・危険が不確定であるが発生しうるときに、よく使います。

    ISOで使う「リスク」の定義

    リスク(ISO900 3.7.9)とは
     不確かさの影響
      期待から好ましい方向に乖離すること(⇒機会)と
      期待から好ましくない方向に乖離することを含む

    「リスク」の類似語を使って、意味を比較してみましょう。

    「リスク」と「ハザード」の違い

    「ハザード」は「ハザードマップ」とかに使います。「リスク」ほどは使用頻度は少ないですね。

    「リスク」と「ハザード」はどう違うのでしょうか?

    「ハザード」は、悪い状況のみに使います。
    「リスク」は実は、不確定さだけ意味するので、良いことも、悪いことも起こりうる場合に使います。

    金融、薬でも「リスク」は使うが「ハザード」は使わない

    「くすり」を逆に読むと「りすく」です。

    でも、薬は「良くなる可能性があるから」飲むんですよね。ひょっとしたら、副作用で「悪い結果になる可能性」もありますけど。

    金融もそうです。
    今日の1万円は
    為替、インフレなどで明日1.1万円の価値になるかもしれないし、
    明日9千円の価値になるかもしれない
    というリスクがあります。

    薬は「ハザード」なら、飲みますか? 体が悪くなる可能性しかないものは薬ではありませんよね。

    ●「リスク」は良い・悪い可能性両方を含む
    ●「ハザード」は悪い可能性のみ

    では、「リスク」と「機会」はどんな関係であるべきでしょう?

    ②「リスク」と「機会」の関係

    「リスク」と「機会」は対義語としてよく使われる

    ●リスク⇒「良くない、悪い可能性」
    ●機会⇒「良い可能性」
    とよく使いますね。

    図のように、対義語としてよく使われます。

    リスクと機会

    「リスク」と「機会」は関連し合う関係

    しかし、「リスク」はISOの定義によると、

    リスク(ISO900 3.7.9)とは
     不確かさの影響
      期待から好ましい方向に乖離すること(⇒機会)と
      期待から好ましくない方向に乖離することを含む

    で、「リスク」の一部、良い可能性が「機会」としてとらえています。

    「機会」は「リスク」の一部

    図にすると下図のイメージです。

    リスクと機会

    わかりにくいので、事例を挙げて考えましょう。

    リスクと関連し合う機会の事例

    次の例を考えます。

    排ガス規制が厳しい社会になってきた。自動車メーカにとっての「リスク」と「機会」を挙げよ。

    排ガス規制が厳しくなると、
    ・ガソリン車のイメージが悪くなり売れなくなる
    ・ガソリン車の技術開発が難しくなるため、値段が上がり売れなくなる
    などは、自動車メーカにとっては、「好ましくない不確定さ」ですね。

    一方で、排ガス規制が厳しくなると、
    ・ハイブリッド車、EVが普及し市場拡大のチャンス
    などは、自動車メーカにとっては、「好ましい不確定さ」で「機会」ですね。

    例を挙げて、リスクと機会の関係を整理します。

    リスクと機会

    「リスク」と「機会」は「ピンチ」と「チャンス」と混同しがち

    よくスポーツ観戦すると、「ピンチ」と「チャンス」をよく使います。
    「ピンチ」と「チャンス」は対義語ですね。

    ●「リスク」≒「ピンチ」
    ●「機会」=「チャンス」
    と認識しやすいから、
    「リスク」と「機会」を対義語として頻繁に活用します。

    ③「リスク」と「機会」なら「リスク」を第1にISOは考える

    「リスク」を第1に考える

    「リスク」の一部に「機会」が含まれることを解説しました。

    ISOは「リスク」を第1に考えます。

    「リスク」と「機会」の1セットではなく、ISOは「リスク」をメインに抽出し、品質マネジメントシステムに活動や施策を落とし込んでいきます。

    「リスク」と「機会」なら「リスク」が先に来る

    無意識に「リスク」と「機会」を1セットで考えますが、よく見たら、「リスク」が先に来ていますね。

    「リスク」と「機会」なら「リスク」が先に来ます。

    実用上は、「リスク」と「機会」1セットで良い

    本記事では、「リスク」と「機会」の厳密な関係を解説しましたが、実用上は、「リスク」と「機会」1セットでOKです。でも、厳密な意味を知っておいてください。

    本記事の結論

    「リスク」と「機会」は1セットだから
    対義語のように使ってもOK
    でも、「リスク」と「機会」は関連し合う関係
    であることを知っておいてください。

    まとめ

    ISO9001 2015 0.3 プロセスアプローチ をわかりやすく解説しました。

    • ①「リスク」とは?
    • ②「リスク」と「機会」の関係
    • ③「リスク」と「機会」なら「リスク」を第1にISOは考える

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