★ 本記事のテーマ
- ①光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性がわかった
- ②オイラーの公式を高校数学で導出する
- ③電子の原子核内の運動を表現する(波動方程式)
- ④シュレディンガー方程式を高校物理を用いて導出する
- ⑤【まとめ】高校物理「原子物理」
- ⑥【商品】「高校物理問題集」のご紹介
「シュレディンガー方程式」から計算できますが、
大学数学を前提に導出するため、
高校物理とのつながりが見えません。
しかし、実際歴史では、
⇒シュレディンガー方程式の導出
⇒大学物理「量子力学」の世界
となります。
高校物理と大学物理が
扱う、高校数学と大学数学の違いもあり、
全く別物となりがちです。
ここが、「シュレディンガー方程式」の理解を妨げる要因の1つです。
を解説したいです。
その前に、
①光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性がわかった
本記事の「シュレディンガー方程式の導出」を理解するには、
・前々記事の【光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性がわかった】
を事前に確認しておく必要があります。
前記事を復習しておいてください。
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【QCセミナーの高校物理 6原子物理】リンク 「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性E=mc^2」がわかった |
②オイラーの公式を高校数学で導出する
★ 問題集に該当する問題
問題集 06-11 【1】
にあります。
オイラーの公式
オイラーの公式とは
(\(i\)=\(\sqrt{-1}\))
ですね。
大学数学では違和感ないのですが、
高校数学では、指数に虚数があることが違和感だと思います。
なので、
(\(e^{aθ}\) の「\(a\)」と同じ)
\(i^2\)すると-1になる変わった定数とみてください。
「指数に虚数がある」でアレルギー反応しなくてOKです。
オイラーの公式を導出
いろいろな導出方法がありますが、一番シンプルな例を持ってきました。
★導出問題
関数\(f(x)=\frac{cosx+isinx}{e^{ix}}\)
\(x\)は実数、\(i\)=\(\sqrt{-1}\)
とおく。
(1) 導関数\(f’(x)\)=0を示せ。
(2) \(f(x)\)=1から
\(e^{ix}\)=cosx+\(i\)sinxを示せ。
(3) 関数\(f(x)= cosωx+isinωx\)と、関数\(g(x)=e^{iωx}\)について、
・\(\frac{d^2f(x)}{dx^2}\)=\(-ω^2f(x)\)
・\(\frac{d^2g(x)}{dx^2}\)=\(-ω^2g(x)\)
を示せ。
③電子の原子核内の運動を表現する(波動方程式)

波の関数(波動関数)を用意する。
波の話で、
波は、位置と時間の関数でしたね。
下図のように、ある時刻tでの、各場所における波の高さをグラフにしました。

しかし、実際は同じ場所xでも時間によって波の高さも変わりますよね。

なので、波は、時間と距離の2変数から構成されることがわかりますね。

具体的には、
\(y=f(x,t)=sin(kx-ωt)\)
と書きますが、
「シュレディンガー方程式」の導出のために、もう一工夫して
\(Φ(x,t)\)=\(e^{i(kx-ωt)}\)=\(cos(kx-ωt)+isin(kx-ωt)\)
(\(k=\frac{2π}{λ}\),\(ω=2πν\))
と置きます。
sin,cosの波の式を扱っている!程度で思っておけば大丈夫です!
④シュレディンガー方程式を高校物理を用いて導出する
問題集 06-09 【2】【3】
にあります。
導出の概要
高校数学、高校物理の範囲でわかりやすく解説しますが、
本記事では、導出の概要を解説します。
解法の順序は以下の通りです。
- \(Φ(x,t)\)=\(e^{i(kx-ωt)}\)=\(cos(kx-ωt)+isin(kx-ωt)\)は
\(t,x\)の2変数の関数なので、
それぞれ片方について微分(大学では偏微分)します。
・\(x\)で微分:\(\frac{\partial Φ(x,t)}{\partial x}\)=\(ikΦ(x,t)\)…(式1)・\(t\)で微分:\(\frac{\partial Φ(x,t)}{\partial t}\)=\(-iωΦ(x,t)\)…(式2)
- \(p,E,k,ω\)の関係を(式1)(式2)に代入して、
運動量とエネルギーに関する意味合いを出します。
・(式1):\(pΦ(x,t)\)=\(-ih’ \frac{\partial Φ(x,t)}{\partial x}\) …(式3)・(式2):\(EΦ(x,t)\)=\(ih’ \frac{\partial Φ(x,t)}{\partial t}\) …(式4)
(\(h’=\frac{h}{2π}\))
- エネルギーEと運動量pには、
\(E=K+U\)=\(\frac{p^2}{2m}+U\)の関係があるので、
この関係式を使って(式3)と(式4)をつなぐ。 - まとめると、「シュレディンガー方程式」が導出できる。
\((-\frac{h’^2}{2m}\frac{\partial^2}{\partial x^2}+U)Φ(x,t)=ih’Φ(x,t)\) …(式5)
より詳細な式変形については、
・「\(x\)で偏微分」は\(x\)を変数、\(t\)を定数とみなして微分します。
・「\(t\)で偏微分」は\(t\)を変数、\(x\)を定数とみなして微分します。
なので、
\(f(x)=x^2+2ax+4\)を\(x\)で微分する感覚と同じです。
導出のポイント
大事なポイントは、
- 難しそうな「シュレディンガー方程式」の解は「波の挙動」であること。
- 原子内を動く電子は波の挙動を示すことが方程式の解からわかること。
- ①波の挙動、②粒子性・波動性の二面性、③エネルギー・運動量の関係式を駆使して、関係をつなげたのが「シュレディンガー方程式」であること。
- 高校物理の範囲から「シュレディンガー方程式」が導出できること。
つまり、下図のように電子は波のように飛び回ることが数学的に証明できたと言えます。

以上、高校物理「原子物理」で学ぶべき内容がすべて解説できました!
⑤【まとめ】高校物理「原子物理」
6つのブログ記事を使って、解説してきました。
- 原子構造が解明できたこと。
- プランクの式、プランク定数が「粒子性と波動性の二面性」をつなげたこと。
- 光の特殊な性質がわかり、相対性理論、\(E=mc^2\)ができたこと。
- 高校物理の範囲から「シュレディンガー方程式」が導出でき、さらなる解明は大学物理へとつなげたこと。
ここまで、解説できれば、
「高校物理、原子物理」の教材として十分でしょう。
本質を見てきました。
ここまで読んだあと、大学入試問題見ましょう。
原子物理領域の問題がスラスラ理解できるはずです。
⑥【商品】「高校物理問題集」のご紹介
記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、
を作成しました。
ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。
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【QCセミナーの高校物理】リンク 【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ |
まとめ
「シュレディンガー方程式を高校物理を用いて導出する」を解説しました。
- ①光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性がわかった
- ②オイラーの公式を高校数学で導出する
- ③電子の原子核内の運動を表現する(波動方程式)
- ④シュレディンガー方程式を高校物理を用いて導出する
- ⑤【まとめ】高校物理「原子物理」
- ⑥【商品】「高校物理問題集」のご紹介


