カテゴリー: QCセミナー

  • 「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性E=mc^2」がわかった

    「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性E=mc^2」がわかった

    本記事のテーマ

    「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性」がわかった
    • ①粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる
    • ②光速を精度よく計測
    • ③エーテル存在を実証する実験から光速不変の原則がわかった
    • ④「観測者によって時空が変化する奇妙な現象」がすぐわかる
    • ⑤光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性が成り立つ
    • ⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介
\(E=mc^2\)
(E:エネルギー、m:質量、c:光速)
という公式が突然出てきて
導出もなく、暗記して使っていませんか?

なので、ずっと-思っていたのが

(1)なんで\(E=\frac{1}{2}mc^2\)じゃないの?

(2)光だけなんで速度が不変なの?

(3)相対性理論?わけがわからない!
と思考停止になっていませんか?

なので、

①光速を計測し、
②光速が不変と分かった背景を理解し、
③光速が不変であれば何が起こるかを理解し、
④\(E=mc^2\)の導出を丁寧に解説します。

その前に、

①粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる

本記事の「質量とエネルギーの等価性」を理解するには、
前々記事の【粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデル】
を事前に確認しておく必要があります。

前記事を復習しておいてください。

【QCセミナーの高校物理 6原子物理】リンク
「粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる」

②光速を精度よく計測

問題集に該当する問題

詳細は
問題集 06-09 【1】
にあります。

(i)速度なら2点間距離の移動時間からわかるはず

単純に考えると、こうなります。

実際にガリレオガリレイが、遠く離れた2点でランプを使って光を往復する時間を計測しました。

でも、この事実
誰も知りませんよね。
なぜでしょうか?
詳細は問題集で解説します。

(ii)光速を精度よく計測

光速を精度よく計測したフーコーの実験があります。

高速回転する回転鏡と、回転鏡と一定距離離れた固定鏡を用意する。光源から光を照射し、反射光の位置を計測する。その結果から、精度よく光速が計測できた。

この実験から、
光速c=2.88×\(10^8\) [m/s]
(実際c=3.0×\(10^8\) [m/s]に非常に近い値)
がわかりました。

詳細は問題集で解説します。

③エーテル存在を実証する実験から光速不変の原則がわかった

問題集に該当する問題

詳細は
問題集 06-09 【2】
にあります。

光速不変がわかった背景は、

  1. 波である「音と光」で、「音」は真空は伝わらないが、
    「光」はなぜか真空の宇宙から飛んでくる。これはなぜか?
  2. 光が真空の宇宙を移動できるのは、
    光の目に見えない媒質「エーテル」
    があるからではないか?と信じられてきた。

から、

「エーテル」の存在を実証したい

という好奇心が出てくるのは当然となるわけです。

「エーテル」の存在を実証する実験

「エーテル」の存在を調べた実験で、
マイケルソンモーリの実験が有名です。

光源と干渉縞、ハーフミラーと2つの鏡を用意した。
宇宙空間に「エーテル」が存在するならば、
「地球の公転運動によってエーテルの風が吹いている」と考え、
「エーテル」によって光の速度は向きによって相対的に変化し、
東西南北に実験機器の向きを変えて、
光の速度の差により、干渉縞に変化が発生するかどうかを調べた。

「なるほど!」、難しいけど、よく考えましたね!

予想外の実験結果

しかし、実験結果は、

実験機器の向きを変えても干渉縞に変化がなかった。

なお、東西、南北それぞれに
実験機器の向きを変えた場合の
・光の往復にかかる時間
・干渉縞のズレ
などの、計算問題については、

詳細は問題集で解説します。

この実験結果から

「エーテル」の存在が否定
光速はどの向きでも常に一定(光速不変の原理)
の真理が見えた

わけです。

④「観測者によって時空が変化する奇妙な現象」がすぐわかる

問題集に該当する問題

詳細は
問題集 06-09 【3】
にあります。
問題集では、観測者の違いによる
同じ落下運動でもかかる時間が変化る
奇妙な思考実験を演習します。

本記事ではもう少し簡単な事例で説明します。

「はじき」の公式

当たり前な話ですが、

「速度」=「距離」/「時間」

ですね。

「距離」と「時間」はどんな観測者でも同一(絶対的)であり、
「速度」は対象者との相対的なもの

も理解しやすいですね。

対向車が来る場合は、相手の車が非常に速く走るように感じ
車を追い越すときは、相手の車が非常に低速のように感じますよね。
これは、距離、時間は不変で、速度が相手との相対的なものだからです。

でも、光速だけは話が違う

光だけは、話が違ってきます。

「光速」は「絶対的」であるため、
絶対的な「距離」と絶対的な「時間」を相対的な「速度」で調整することができなくなります。

「距離」、「時間」、「速度」全てが絶対的になると、
等号成立できません。

ただし、

「速度」=「距離」/「時間」
の定義は変わりません。

となると、どう考えれば、等号成立するのでしょうか?

光速から「距離」と「時間」も相対的であるという発想に気が付く

「光速」が絶対的なので、
「距離」と「時間」は観測者によって相対的であると
という発想に行き着くわけです。

ここが「相対性理論」の入り口です。

「距離」、「時間」の相対性という発想は
ローレンツ変換などの式で表現します。

このあたりの式の導出については、

詳細は問題集で解説します。

⑤光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性が成り立つ

問題集に該当する問題

詳細は
問題集 06-09 【4】
にあります。
静止物体から光を放出した場合を考える。
これを一定速度で動く観測者から見た場合において、
運動量保存の法則から関係式を導出する。
(「光速不変の原理」も活用している)
その結果、
\(E=mc^2\)
の関係式が導出できる。

 

\(E=mc^2\)までの丁寧な導出過程は

詳細は問題集で解説します。

「質量とエネルギーの等価性」式の導出方法はいろいろありますが、
一番シンプルでわかりやすい事例を問題集で解説します。

「質量とエネルギーの等価性」式は
高校物理の「核分裂」で必須となる重要式です。
だから、導出はしておきましょう。

公式も道具そうですが、
その意味を考えなければ、
利用の効用がわかりません。

⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

高校物理の「6.原子物理」の終盤になりました。

次に解説したい話は、

「高校物理から大学物理へのつなぎ」
を解説したいです。

この話を伝えたい理由は

高校物理「原子物理」の次は、
大学物理の「量子力学」になるが、
この間がかけ離れており、連続性がわからず
「両者は全く別物」としがち

また、大学物理の量子力学では
「シュレディンガー方程式」を詳しく導出しますが、

「シュレディンガー方程式」の導出は
偏微分、微分方程式など、
大学数学を前提に導出するため、
高校物理とのつながりが見えません。

歴史からみれば、
高校物理範囲の解明から、
「シュレディンガー方程式」へつながる

わけですから、

ここをおさえることが大事です。

大学受験範囲ではありませんが、
大学後の学びに不可欠なところなので、
解説します!

リンク

⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介

記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

「高校物理問題集」

を作成しました。

ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
【QCセミナーの高校物理】リンク
【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ

まとめ

「「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性」がわかった」を解説しました。

  • ①粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる
  • ②光速を精度よく計測
  • ③エーテル存在を実証する実験から光速不変の原則がわかった
  • ④「観測者によって時空が変化する奇妙な現象」がすぐわかる
  • ⑤光速不変の原理によって質量とエネルギーの等価性が成り立つ
  • ⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
  • ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介
  • 粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる

    粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる

    本記事のテーマ

    粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる
    • ①光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる
    • ②ボーアの水素原子モデル
    • ③電子軌道半径、電子エネルギー、電子殻に\(2n^2\)個の電子が入る理由がわかる
    • ④高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介
    ボーアの水素原子モデルは
    「粒子性」と「波動性」の二面性を
    満たさなければ成り立ちません。
    その理由を解説します。

    その前に、

    ①光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる

    本記事の「ボーアの水素原子モデル」を理解するには、
    前々記事の【「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた】
    ・前記事【光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる】
    を事前に確認しておく必要があります。

    前記事を復習しておいてください。

    【QCセミナーの高校物理 6原子物理】リンク
    「光子のエネルギE=hν、運動量p=h/λ の公式が導出できる」

    ②ボーアの水素原子モデル

    問題集に該当する問題

    詳細は
    問題集 06-08 【1】
    にあります。

    ボーアが水素原子モデルを考案

    目に見えない原子の構造を解明するために、19~20世紀にかけて研究されてきました。

    本ブログ、本物理問題集でも追いかけているとおり、

    1. 電子が原子核の周囲を運動すること
    2. 電子は電子殻というランク分けした軌道があること
    3. 原子核は原子よりはるかに小さく、原子空間はスカスカであること
    4. 原子核には陽子と中性子があること

    がわかってきました。

    この結果をまとめると

    下図のような
    ボーアの水素原子モデル
    (水素をモデルにした理由は、最もシンプルだから)
    が提唱される

    のは、当然といえます。

    電子と原子核間にかかるクーロン力
    向心力
    つり合い、
    電子が原子核の周囲を等速に円運動していることが
    容易に理解できます。

    ボーアの水素原子モデルの致命的な欠点

    しかし、このモデルは多くの物理科学者から反論を受けました。
    この理由の

    詳細は問題集で解説します。

    ここで、多くの科学者が困ってしまいました。

    確かに、ボーアの水素原子モデルが最もらしいが
    物理的説明がうまくできない!

    そこで、電子には「粒子性」と「波動性」がある仮説をモデルに導入することなった


     

    「強引な方法で説明がつくようにした」
    という感じがします。

    実際、光や電子などのミクロなものは、
    「粒子性」と「波動性」をもちます。

    電子の「粒子性」のみで説明すると、
    ボーアの水素原子モデルは破綻する。
    だから、「波動性」も持つことで、
    論理の破綻を防いだ。


    実際、結果的に実証されたので、
    結果オーライですけど。。。

    なぜ、「波動性」の二面性を用いると、
    ボーアの水素原子モデルは成立するのかは

    詳細は問題集で解説します。

    ③電子軌道半径、電子エネルギー、電子殻に\(2n^2\)個の電子が入る理由がわかる

    関係性を式に入れて解いてみましょう。

    電子軌道半径、電子エネルギーを導出

    原子核の回りを運動する電子についての

    (0)「粒子性」と「波動性」の二面性
    (1) 運動方程式: \(m\frac{v^2}{r}\)=\(K\frac{e^2}{r}\)
    (2) 運動量保存則: \(mv=\frac{h}{λ}\)
    (3) エネルギー式: E=\(\frac{1}{2}mv^2-K\frac{e^2}{r}\)

    の関係式を解くと、

    1. 電子軌道半径r(n)
    2. 電子エネルギーE(n) (n:自然数)

    が導出できます。

    詳細は問題集で解説します。

    電子軌道半径、電子エネルギーの式からわかること

    文字式の関係式を整理して、
    物理的に解ることをまとめましょう。

    1. 電子軌道半径r(n), 電子エネルギーE(n)
      は自然数nの変数となること
    2. 自然数nの関数ということは、
      半径やエネルギは
      連続値(粒子性の特徴)ではなく、
      離散値(波動性の特徴)であること
    3. 電子軌道半径r(n)の項から、電子殻に入る電子数が\(2n^2\)と見えること

    がわかります。

    詳細は問題集で解説します。
    目に見えない原子・電子の構造や特徴がさらにわかりました!

    ④高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

    ボーアの水素原子モデルを高校物理を活用して解説しました。

    次に解説したい話は、

    質量とエネルギーの等価性
    (特殊相対性理論)
    \(E=mc^2\)
    の導出です。

    この話を伝えたい理由は2つあります。

    1. 高校物理は核分裂の話があり、\(E=mc^2\)が必須である。しかし、この式の導出を丁寧に解説した高校教科書がないため、解説しておく必要があること
    2. 光はエネルギーがあるのはわかる。一方、エネルギーをもつものは運動量や質量をもつはず。しかし、古典物理では質量ゼロの光に運動量やエネルギをもつことが説明できなかった。電磁場には質量がなくても、エネルギーをもつ場は質量のようにふるまうのではないか?という仮説が出てきたこと。

    2つ理由を書きましたが
    ・前者は物理学らしくない理由ですが、理解しやすい
    ・後者は物理学としての理由ですが、難しい
    なので、理解しやすい方の理由で構いません。

    次回は

    1. 光速の計測
    2. エーテル存在の否定と光速不変の原則への導出
    3. 相対性理論の入り口
    4. 質量とエネルギーの等価性\(E=mc^2\)の導出

    と大変興味深いテーマを解説します!

    【QCセミナーの高校物理 6原子物理】リンク
    「光速不変の原理」によって「質量とエネルギーの等価性E=mc^2」がわかった

    ⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

    「高校物理問題集」

    を作成しました。

    ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

    是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
    【QCセミナーの高校物理】リンク
    【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ

    まとめ

    「粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる」を解説しました。

    • ①光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる
    • ②ボーアの水素原子モデル
    • ③電子軌道半径、電子エネルギー、電子殻に\(2n^2\)個の電子が入る理由がわかる
    • ④高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介
  • 光子のエネルギE=hν、運動量p=h/λ の公式が導出できる

    光子のエネルギE=hν、運動量p=h/λ の公式が導出できる

    本記事のテーマ

    光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる
    • ①「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた
    • ②光子のエネルギーE=hνは導出できますか?
    • ③光子の運動量p=h/λ=E/cは導出できますか?
    • ⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介
    ●光子のエネルギー:\(E\)=\(hν\)
    ●光子の運動量:\(p\)=\(h/λ\)=\(E/c\)
    は自力で導出できますか?

    (\(h\):プランク定数、\(ν\):振動数、\(λ\):波長、\(c\):光速)

    暗記して使うだけの公式とならないように
    導出方法を通じて、考え方、本質をおさえましょう。

    その前に、

    ①「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた

    本記事は、「光子のエネルギー公式の導出」、「光子の運動量公式の導出」を解説しますが、
    学習効果を高めていただくために
    「「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた」記事
    読んでください。

    【QCセミナーの高校物理】リンク
    「【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた」

    ②光子のエネルギーE=hνは導出できますか?

    問題集に該当する問題

    詳細は
    問題集 06-07 【2】
    にあります。
    ●光子のエネルギー:\(E\)=\(hν\)
    は自力で導出できますか?

    この公式も導出過程を説明せず、いきなり出てきます。

    エネルギーの公式導出は
    前回の記事の問題で解説しています。
    【QCセミナーの高校物理】リンク
    「【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた」

    結論は、

    プランクの式の一部
    \(\frac{hν}{kT}\)
    からでしたね。

    確認しておいてください。

    ③光子の運動量p=h/λ=E/cは導出できますか?

    問題集に該当する問題

    詳細は
    問題集 06-07 【2】
    にあります。
    ●光子の運動量:\(p\)=\(h/λ\)=\(E/c\)
    は自力で導出できますか?

    ちゃんと導出してから使いましょう。
    なので、解説します。

    光子の運動量p=h/λの導出方法

    上図のような実験を考えると、運動量の公式が導出できます。

    【実験】\(x\)軸方向に一定速度\(v\)で動く鏡へ、
    波長\(λ\),速度\(c\)の光を反射させる。
    反射後の光の波長は\(λ’\)に変化する。
    この場合、光の反射による鏡、光のエネルギー変化を求める。

    問題集で詳細に解説しますが、導出のポイントを列挙します。

    1. 光と鏡の相対速度から、反射後の光の波長\(λ’\)を\(c,v,λ\)で表現する。
    2. 光の反射による、鏡の運動エネルギー変化と、光のエネルギー変化をそれぞれ式で表現する。
    3. 「全体のエネルギー変化の総和は0」の関係式を作る。
    4. 式変形すると\(p=h/λ\)が導出できる。
    詳細は問題集で解説します。

    光子の運動量p=E/cを導出

    ここまでくれば、関係式を使って導出できます。

    導出

    \(E=hν\)=\(h(\frac{c}{λ})\)
    =\(c \frac{h}{λ}\)=\(cp\)
    よって
    \(p=\frac{E}{c}\)

    できましたね!


    ●光子のエネルギー:\(E\)=\(hν\)
    ●光子の運動量:\(p\)=\(h/λ\)=\(E/c\)
    は自力で導出できますか?

    導出方法、導出過程、数式の形・特徴などを
    よく見ることで、公式導出方法が理解できます。

    原子物理は暗記するだけ公式が多いですが、
    公式導出過程をよく知り、その公式の特徴を知ると
    原子物理の理解度が数倍変わります。

    遠回りですが、物理力を高めるためには通るべき道です。

    ④高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

    光子のエネルギー、運動量の公式を導出しました。

    これによって、次の原子の謎を追究することができます。

    「粒子性と波動性を合わせた原子モデル」
    原子の周りを電子がどのように運動するか?

    つまり、「ボーアの原子モデル」と頻出問題ですが、

    原子物理の公式や頻出問題を丸暗記で済ませないために、1つ1つ問題集で丁寧に解説していきます。

    【QCセミナーの高校物理 6原子物理】リンク
    「粒子性と波動性を合わせたボーアの水素原子モデルが作れる」

    ⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

    「高校物理問題集」

    を作成しました。

    ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

    是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
    【QCセミナーの高校物理】リンク
    【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ

    まとめ

    「光子のエネルギ、運動量の公式が導出できる」を解説しました。

    • ①「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた
    • ②光子のエネルギーE=hνは導出できますか?
    • ③光子の運動量p=h/λ=E/cは導出できますか?
    • ④高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑤【商品】「高校物理問題集」のご紹介
  • 【重要】三角関数の公式攻略は暗記より短時間で導出できること

    【重要】三角関数の公式攻略は暗記より短時間で導出できること

    本記事のテーマ

    【重要】三角関数の公式攻略は暗記より短時間で導出できること
    • ①三角関数の公式はたくさんあるが導出できるから暗記不要!
    • ②三角関数の加法定理は導出できますか?
    • ③三角関数の加法定理があればすべて公式は導出できる
    • ④【商品】「高校数学問題集」のご紹介
    三角関数の公式はいっぱいあります。。。
    でも暗記不要です。
    むしろ暗記で済ませる方がリスク

    公式忘れても、心配無用です。
    導出できる方が大事。

    1分で導出できるように練習しよう!
    暗記より100倍大事!

    ①三角関数の公式はたくさんあるが導出できるから暗記不要!

    三角関数の公式はたくさんあります。。。。

    1. 加法定理
    2. 2倍角の公式
    3. 3倍角の公式
    4. 半角公式
    5. 和積、積和の公式

    正直

    意味が解らない式は暗記できないし
    何度も忘れる
    困った!

    ですよね!

    【安心して】暗記不要です!

    面倒な暗記は止めましょう!

    数式を扱う数学だから
    導出方法を練習しましょう!
    式の特徴や応用力強化につながるので

    でも加法定理だけは覚えておいて損はない!

    本記事は加法定理の導出から解説しますが、
    経験上、加法定理だけは覚えておけば、
    それ以外の公式はすぐ導出できます。

    ②三角関数の加法定理は導出できますか?

    加法定理は時短のため暗記をお薦めしますが、
    導出方法も確認しておきましょう。

    加法定理を導出する

    次の例題を解いてみてください。

    例題

    下図を使って
    sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
    cos(α+β)=cosαcosβ—sinαsinβ
    を示せ。

    加法定理の導出方法は、ひらめきによって、できるものではないので、図は用意しました。

    ちょっと、解いてみてください。

    解説

    図から、各長さをsin,cosで表現していけば、
    関係式から導出できます。
    下図を見ればわかります。

     

    tanの加法定理は計算で求める

    一方、tanの加法定理は、図形より計算で求めます。

    公式

    結局、加法定理は暗記した方が速いですが、導出方法も知っておいてください。

    ③三角関数の加法定理があればすべて公式は導出できる

    加法定理は終わりましたが、まだたくさんの公式があります。

    1. 2倍角の公式
    2. 3倍角の公式
    3. 半角公式
    4. 和積、積和の公式

    これらの公式は、暗記より短時間で導出する練習をしましょう。

    すべて加法定理から導出できます。

    2倍角の公式

    「2倍角の公式」は「加法定理」から導出できます。

    公式

    加法定理の練習にもなるし、
    すぐに他の公式も導出できる!

    3倍角の公式

    「3倍角の公式」も「加法定理」から導出できます。

    \(3α=2α+α\)として考えれば、公式もすぐ導出できます。

    tanはそれほど、出題しないので、sinとcosだけ集中しましょう。

    公式

    半角公式

    「半角公式」も「加法定理」から導出できます。

    正直、半角公式は
    暗記したことがないので式のイメージがありません。

    なぜなら、加法定理から導出できるからです。

    \(α\)→\(\frac{α}{2}\)ではなく、
    \(2α→α\)で考えます。

    公式

    簡単に求められますよね。

    和積、積和の公式

    正直、

    この公式何なの?
    これも全く覚えないことがないですね。

    なぜなら、加法定理から導出できるからです。

    ただ、解き方のイメージだけは覚えておきましょう。

    加法定理だけ覚えておけば大丈夫です。

    イメージ

    1. sinαcosβ→加法定理 sin(α±β)から導出
    2. sinαsinβ→加法定理 cos(α±β)から導出
    3. cosαcosβ→加法定理 cos(α±β)から導出

    これで、OKです。

    公式

    (i)sincosの場合

    (ii)sinsin,coscosの場合

    全く暗記不要とわかりますよね!
    加法定理の導出を何度も練習すればOKです!

    ④【商品】「高校数学問題集」のご紹介

    記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

    「高校数学問題集」

    を作成しました。

    1. 学校、塾に行っても高校数学が苦手で困っている!
    2. 受験で勝つための高校数学テクニカルをマスターしたい!
    3. 大学、社会人になっても付き合う高校数学を復習したい!

    という、

    1. 大学受験生
    2. 大学生
    3. 社会人

    向けに問題集を作りました。

    ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

    是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
    【QCセミナーの高校数学】リンク
    「高校数学各講座のご案内」

    まとめ

    「【重要】三角関数の公式攻略は暗記より短時間で導出できること」を解説しました。

    • ①三角関数の公式はたくさんあるが導出できるから暗記不要!
    • ②三角関数の加法定理は導出できますか?
    • ③三角関数の加法定理があればすべて公式は導出できる
    • ④【商品】「高校数学問題集」のご紹介
  • 【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた

    【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた

    本記事のテーマ

    【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた
    • ①【重要】高校物理から原子構造が解明できる
    • ②スペクトルから温度を求めるのが困難だった
    • ③プランクの式は「ただの実験結果に合わせた式に過ぎなかった」
    • ④「プランクの定数」から「粒子性と波動性の二面性」に気づいた理由
    • ⑤プランクの無茶な仮説が実証された(光電効果)
    • ⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    ①【重要】高校物理から原子構造が解明できる

    本記事は、「プランクの式」、「プランクの定数」を解説しますが、
    学習効果を高めていただくために
    「高校物理から原子構造が解明できる」記事
    読んでください。

    【QCセミナーの高校物理】リンク
    「【重要】高校物理から原子構造が解明できる」

    問題集に該当する問題

    詳細は
    問題集 06-06 【1】
    にあります。

    ②スペクトルから温度を求めるのが困難だった

    「スペクトルなどの強い光から、その温度を計測する」話は
    一見、原子物理とは無関係のように
    思いますが、

    プランクの式、プランク定数が出てくる背景であるため解説します。

    プランクの式や、プランク定数って
    高校物理で突然出てくるし、
    とはいっても、
    「この式はどうやって導出されたの?」
    くらいは知っておきたいですよね!

    なので、解説します。

    スペクトルから温度を特定したい理由

    温度が高いものから、特定の色の光が出ることは
    昔から皆知っていました。

    そこから、

    (左) https://www.mirai-kougaku.jp/laboratory/pages/200228_02.php より引用
    (中央) https://www.machinemfg.com/ja/temperature-and-color-chart/ より引用
    (右) https://www.city.himeji.lg.jp/atom/planet/astrophotos/star/index_w.html より引用

    ●温度を正確に特定し、ばらつきの少ない製鉄加工がしたい!
    ●星から発する色から、星の表面温度を正確に知りたい!

    というニーズが出てきました。

    しかし、直接手で触って温度計測するのは無理なので
    19世紀にあった理論と実験技術でどうにかして温度を求めるしかありませんでした。

    理論式を作ったが、どうしても精度が上がらなかった

    プランクの登場の前に、2つ式が考案されていました。

    1. レイリージーンズの理論式
      \(u(ν,T)\)=\(\frac{8πν^2}{c^3}kT\)
      古典統計力学に基づいて黒体放射エネルギー分布を説明する式
    2. ヴィーンの実験式
      \(u\)=\(\frac{8πa_1 ν^3}{c^3} e^{-\frac{a_2 ν}{T}}\)
      黒体から放射されるエネルギーのスペクトル分布を記述する実験式

    この2つの式と、実験データを比較します。

     

    https://optica.cocolog-nifty.com/blog/2020/11/post-0e3382.html より引用

    よく見ると、2つ問題があるとわかります。

    1. レイリージーンズの理論式は
      低振動数領域は精度が良いが
      高振動数領域は精度が悪い
    2. ヴィーンの実験式は
      逆に
      高振動数領域は精度が良いが
      低振動数領域は精度が悪い

    実体を示す、精度が高い式がありませんでした。

    ③プランクの式は「ただの実験結果に合わせた式に過ぎなかった」

    そこで、プランクの登場となります。

    プランクの式の導出方法

    導出方法を数学で解説すると難しいので
    問題集の方で、わかりやすく解説しています。

    詳細は問題集で解説します。

    実測値にピッタリ合ったプランクの式を紹介

    プランクの式を紹介します。
    \(u\)=\(\frac{8πhν^3}{c^3}\frac{1}{e^{\frac{hν}{kT}-1}}\)

    また、難しそうな式が出てきましたが、この式を簡単に言うと、

    レイリージーンズの理論式と
    ヴィーンの実験式の
    良い所を合わせて
    さらに実験結果と合うように補正項を加えた
    式がプランクの式

    となります。

    実際に実験データと比較すると、
    実測値のラインに、プランクの式がぴったり合いました。
    これはすごい!し、とても良い式ができたというわけです。

    プランクの式は所詮、実験式にすぎない

    でも、周囲はそれほど評価をしませんでした。なぜなら

    プランクの式は
    実験結果を合わせただけの式
    にすぎなかったから

    これでは、プランクの式には、価値が無いと評価されてしまいます。

    高校物理ではこのあたりの話は一切出ません。一度酷評を受けても世界的な式に導く科学者たちの努力やひらめきを学ぶことも大切です。

    ピンチに追い込まれたプランクが逆転満塁場外ホームランを打つシーンを見ていきましょう!

    ④「プランクの定数」から「粒子性と波動性の二面性」に気づいた理由

    折角、式を作ったのに、評価されないとは、プランクもさぞ悔しがったでしょう。

    それより、

    実験結果とあまりにピッタリ合う式なので、何か意味・意義があるはず!
    と強く思いますよね!

    では、どうやって、誰もが知るプランクの式、プランク定数となったのかを解説します!

    プランクの式に隠された世界的発見

    プランクの式をもう一度よく見ましょう!

    \(u\)=\(\frac{8πhν^3}{c^3}\frac{1}{e^{\frac{hν}{kT}-1}}\)

    この式眺めても、気が付かないです!

    でも、プランクは気づいた!

    ここで、大事なのは、

    物理の発見は、
    実験からの発見も多いですが、
    立式の数式、項、変数、指数から仮説を唱える
    ことも大いにあります!

    つまり、

    式、言葉などから「未知なる本質を見抜く」のも物理の面白さです。

    プランクの式のすごさ

    プランクが気づいた、この式のすごさは、

    1. エネルギーを自然数\(n\)の式で扱う
      という概念に気づいたこと
      (量子力学の入り口が見えた瞬間
    2. エネルギーEはE=\(hν\)で表現できること。
      (「粒子性」と「波動性」の2面性への仮説)

    プランクの式からどのように、
    量子力学の入り口がわかるのか?
    「粒子性」と「波動性」の2面性に気づいたのか?は
    問題集で高校数学を駆使して分かりやすく解説します!

    の重要な2つが式から仮説をたてることができました。
    結果、それが実証されて
    プランクの式、プランク定数は
    世界的な式へと昇りつめたわけです。

    ⑤プランクの無茶な仮説が実証された(光電効果)

    問題集に該当する問題

    詳細は
    問題集 06-07 【1】
    にあります。

    プランクの式から、量子力学領域への誘いが起きたわけですが、

    物体や波動は、「粒子性」と「波動性」がある?
    量子力学の世界?
    そんなはずがない!
    でたらめを言うな!!
    と反発が来るのが予想できます!

    でも、数年後、光電効果の発見によって、実証されます。

    問題集で光電効果の物理的本質をしっかりおさえます!

    光電効果の特徴を列挙します。

    1. 金属ごとに決まる、ある振動数(限界振動数)以上の光を当てないと電子は放出されない。
    2. 放出される電子の最大エネルギーは、光の強度(明るさ)ではなく、光の振動数(色)に依存する。
    3. 振動数を一定にすると、光の強度を上げるほど、放出される電子の数(電流)が増える。
    上の3つの特徴がなぜ起こるのか?
    物理的に説明できますか?

    とても大事なところで、
    1つ1つ理由を物理的に解説できることが、
    原子物理のこの先を理解する上で
    大事です!

    でも、難しい!

    大丈夫です!

    詳細は問題集で解説します。

    ⑤高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

    プランクの式から、量子力学領域への誘いが起きました。

    「粒子性」と「波動性」の二面性から
    波動からエネルギーの式、運動量の式が定義できます。
    でも、暗記で済ませていませんか?

    原子物理の公式を暗記で済ませないために、1つ1つ問題集で丁寧に解説していきます。

    【QCセミナーの高校物理】リンク
    「光子のエネルギE=hν、運動量p=h/λ の公式が導出できる」

    ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

    「高校物理問題集」

    を作成しました。

    ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

    是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
    【QCセミナーの高校物理】リンク
    【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ

    まとめ

    「【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた」を解説しました。

    • ①【重要】高校物理から原子構造が解明できる
    • ②スペクトルから温度を求めるのが困難だった
    • ③プランクの式は「ただの実験結果に合わせた式に過ぎなかった」
    • ④「プランクの定数」から「粒子性と波動性の二面性」に気づいた理由
    • ⑤プランクの無茶な仮説が実証された(光電効果)
    • ⑥高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑦【商品】「高校物理問題集」のご紹介
  • 【重要】高校物理から原子構造が解明できる

    【重要】高校物理から原子構造が解明できる

    本記事のテーマ

    【重要】高校物理から原子構造が解明できる
    • ①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない
    • ②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
    • ③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
    • ④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
    • ⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
    • ⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
    • ⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明
    • ⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    ①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない

    原子の構造を改めて考えてみよう!

    高校化学の序盤で、原子構造を学び、定期試験で暗記問題として出題されるので、多くの人が原子の構造が書けます。

    でも、

    原子の構造はどうやって解明したか説明できますか?

    おそらく、多くの人は、「No」でしょう。

    「No」でしょう!

    また、

    量子力学などの大学の物理で説明できるから
    高校理科はとにかく暗記でいい

    と思っているのではないでしょうか?

    高校物理で原子の構造は解明できる!

    実は、

    高校物理の高3で学ぶ
    「原子物理」を学ぶと
    原子の構造について
    かなりのところまで解明
    できます!

    QCプラネッツが
    高校物理から原子の構造を
    わかりやすく解明していきます。
    詳細は
    QCプラネッツが作った物理問題集がありますので、
    ➄【商品】「高校物理問題集 6.原子物理」のご紹介
    をご覧ください。

    原子の構造を解明していく順番

    高校物理から原子の構造を1つ1つ解明します!

    1. 【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
    2. 【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
    3. 【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
    4. 【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
    5. 【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
    6. 【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明

    の6つのストーリで
    「原子の構造」を解明します!

    本記事は、

    【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
    【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明

    を解説します!

    ②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう

    1つずつ見てきましょう。

    1. 電磁気学の発展により、負電荷をもつ電子の存在が解明

    原子の構造を解明しようとなった19世紀では、すでに電磁気学が発展していました。

    電磁気学の実験でよく使われる
    「陰極管」
    に回路を組み、
    高電圧をかけると「陰極から電子」が飛び出します。
    (中学理科でも学ぶ、電流と逆向きだったという話ですね!)

    ここからわかることは、

    物質から「負電荷の電子」が飛び出しますが、
    物質自体は「電気的に中性」なので、
    物質の中には「正電荷の粒子がいるはず」は気が付きますよね!

    図で書くと、次の図でまとめられます。

    ここから、高校物理の「原子物理」を使って、原子構造を解明していきます。

    ③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明

    2つのストーリで進めます。

    (i) 電子の「電気容量」と「質量」が解明

    詳細は
    問題集 06-01 【1】
    にあります。

    発見の経緯

    トムソンが1897年に実施した実験を再現しましょう。

    陰極管の陰極から電子を発射させ、スクリーンへ衝突させる。
    途中、電極板からの電場によって、電子の軌道が曲がる。

    電子がスクリーンに衝突するときの\(y\)座標から比電荷\(e/m\)の式を作ります。

    ●\(x\)方向の等速運動と
    ●\(y\)方向の等速運動と、電場がかかる区間の等加速度運動

    ●電子の速度の項を削除するために、磁場Bをかけた条件を導入して
    計算します。

    比電荷\(e/m\)は
    \(\frac{e}{m}\)=\(\frac{2yV}{LB^2d(L+2D)}\)
    と導出できます。

    重要なのは、
    比電荷\(e/m\)はすべて
    計測可能な変数から算出できることで、
    比電荷\(e/m\)=\(1.76×10^{11}\)[C/Kg]

    となります。
    詳細は問題集で解説します。

    (ii)電子の電気素量eの計測

    詳細は
    問題集 06-01 【2】
    にあります。

    発見の経緯

    ミリカンは1909年に電気素量eの精密な計測を行った。

    細かい油滴を霧吹きを使って極板間の空気中に散布する。
    油滴は重力によって下がるが、空気の粘性抵抗と極板にかかる電場
    によって鉛直方向を運動し、終端速度\(v\)に落ち着く。

    終端速度\(v\)と油滴の電荷量\(q\)の関係式が作ることができ
    (問題集で導出を演習します。)
    計測した終端速度\(v\)から、複数の油滴の電荷量を算出できる。

    油滴にかかる電荷量は
    電子の電気素量の自然数倍から
    電子の電気素量e=\(1.6×10^{^19}\)[C]とわかった。

    ここで、電子の比電荷\(e/m\)と電気素量\(e\)が
    解明されたので、
    電子の質量\(m\)も計算できます。
    電子の質量\(m\)=\(9.1×10^{-31}\)[kg]
    とわかります。

    詳細は問題集で解説します。

    ④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明

    詳細は
    問題集 06-02 【2】
    にあります。

    物質へのX線照射から、
    原子内の電子の散乱から発生した特性X線の振動数νと
    原子番号Z(自然数)には、定数bを使って

    ν ∝ \((Z-b)^2\)

    の関係があることを、モーズリーが導出した。

    この関係式は何がすごいのか?

    1. 電子との衝突で発生した特性X線の振動数が自然数Zとの関係をもつことから、各元素に固有の電子数があるとわかる
    2. 電子の数と同等の正電荷をもつ正の粒子が原子内にあるとわかる
    3. 自然数Zはなぜか、原子量の半分程度の値。原子内の正の粒子の中に、原子量と自然数Zの差分の別の粒子の存在の可能性がみえる
    4. 自然数Zは原子量の増大より、周期表上での順番の増大とともに1つずつ増大

    まとめると、

    1. 自然数Zは原子番号
    2. 元素は原子番号に相当する電子数と正の粒子を持つ
    3. 原子内の正の粒子には正の電荷をもつ粒子(原子番号分の質量)と電荷をもたない粒子(原子量と原子番号の差分)がある

    が解明できたことになります!

    詳細は問題集で解説します。

    ⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明

    詳細は
    問題集 06-02 【3】
    にあります。

    チャーリー・バークラはX線の散乱と特性X線の分類を発見した。物質にX線を当てると、元素固有の波長をもつX線が出てくる事実を突き止め、「元素ごとに固有の内部構造」があるとわかった。

    この発見から何がわかる?

    1. 原子内の電子は運動する固有の軌道があること
    2. X線の違いから、電子軌道にはいくつかの軌道があること
    3. 異なる電子軌道へ電子が移動するとき、エネルギーの増減があり、X線が発生につながっていること

    電子殻の存在がわかったこと

    につきます。

    詳細は問題集で解説します。

    ⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明

    原子内の電子の様子がかなりわかりましたね!
    さて、原子内の「正の粒子」を探求してみましょう。

    詳細は
    問題集 06-03 【2】【3】
    にあります。

    原子の中の「正の粒子」はZ価の正電荷をもっているが、粒子の大きさについてはわかっていない。そのため、物理学者たちが原子モデルを提唱した。その中で、ラザフォードは、α粒子(ヘリウム原子核)を非常に薄い金箔に向けて打ち込んだ。その結果、ほとんどのα粒子は金箔を貫通した。

    この発見から何がわかる?

    原子内は「スカスカな空間」があり、
    その中に「小さな正の粒子」があり、
    これを「原子核」と定義した。

    そして、もう1つ

    計算では、原子核の大きさは原子空間の1/2000にすぎない

    詳細は問題集で解説します。

    ⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明

    詳細は
    問題集 06-05 【1】【2】
    にあります。

    原子量と原子番号の差分から
    ・正の粒子
    ・電荷的に中性な粒子
    の存在の可能性がみえました。

    それが実証されました!

    (i)陽子の発見

    発見の経緯

    陰極線管内に水素ガスだけを補充し、電子線は電場と磁場がつりあう条件を満たすように直進させ、正イオン流の比電荷を計測した。

    この発見から何がわかる?

    1. 電場から「正の電荷をもつ」こと
    2. 比電荷e/mから質量mを計算すると水素原子1個の質量と同等

    つまり、正イオン流は「水素イオン」であることがわかり、
    水素は、この後で解説する「中性子」はもっていないことがわかります。

    (ii)中性子の発見

    発見の経緯

    ポロニウムPoから発するα線がベリリウム(Be)に当てると、「透過力の強い新しい放射線」が出ることを発見していた。1932年イギリスのチャドウィックは、この「透過力の強い放射線」をパラフィン(CnH2n+2 水素を多く含み、透過力の強い放射線が水素原子と衝突する)に照射すると、正の電荷で水素イオン(陽子)が叩き出されたことがわかった。

    この発見から何がわかる?

    「透過力に強い放射線」は「質量をもつ陽子」をはじき出したことから、質量をもつ何かの粒子であるとわかる。

    この発見から何がわかる?

    1. 「透過力に強い放射線」は「質量をもつ陽子」をはじき出したことから、質量をもつ何かの粒子であるとわかる。
    2. エネルギー保存則、運動量保存則から、「透過力に強い放射線」は「陽子」と同程度の質量とわかる。
    3. 異なる電子軌道へ電子が移動するとき、エネルギーの増減があり、X線が発生につながっていること

    つまり、
    質量は「陽子」と同程度

    電荷をもたない
    をもつ粒子が原子にあることがわかります。
    これを「中性子」と呼びますね。

    詳細は問題集で解説します。

    高校物理でここまでわかった!「原子の構造」

    以上の話の流れから「原子の構造」がかなりわかりましたね!

    1つずつ解明する面白さが理解いただけたと思います。

    ⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!

    さらに原子の構造を追求するにあたり、
    新たな法則や知見が必要になっていきます。

    次のお話は、

    プランク定数

    について解説していきます。

    【QCセミナーの高校物理】リンク
    「【重要】「プランク定数」が「粒子性と波動性の二面性」を導いた」

    ⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介

    記事解説で紹介した各問題を詳細に学べるために、

    「高校物理問題集」

    を作成しました。

    ブログ記事で紹介しきれない、エッセンスをわかりやすく解説します。

    是非ご購入いただき、一緒に学びましょう
    【QCセミナーの高校物理】リンク
    【「6.原子物理」編】の紹介・ご購入ページ

    まとめ

    「【重要】高校物理から原子構造が解明できる」を解説しました。

    • ①原子構造は知っているけど、どうやって解明したかは説明できない
    • ②【その0】「原子物理」の「夜明け前」を知ろう
    • ③【その1】電子の「電気素量e」と「質量m」が解明
    • ④【その2】元素は「原子番号」で並び、原子内の電子数が解明
    • ⑤【その3】スペクトルから電子軌道の存在が解明
    • ⑥【その4】原子よりはるかに小さな正電荷「原子核」が解明
    • ⑦【その5】原子核の中に「陽子」、「中性子」が解明
    • ⑧高校物理「原子物理」次のお話を紹介!
    • ⑨【商品】「高校物理問題集」のご紹介
  • 【まとめ】中学社会のブログ記事をまとめました。

    【まとめ】中学社会のブログ記事をまとめました。

    本記事のテーマ

    中学社会のブログ記事をまとめました。
    • ①日本の歴史を正しく知ろう!
    • ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!
    • ③その他社会問題で気になったこと!

    ①日本の歴史を正しく知ろう!

    歴史はただの過去の事実を羅列して覚えて試験で点数稼ぎする科目ではなく、過去の出来事から学ぶべきものです。

    日本史(国史)とは何か? 日本人らしさとは何か? を考えるための記事を一気に紹介します。

    1.【古事記、日本書記(記紀)がわかる】

    【古事記、日本書記(記紀)がわかる】

    2.【天皇制(シラス統治)がわかる】

    【天皇制(シラス統治)がわかる】

    3.【皇居にある文官像「和気清麻呂」の功績がよくわかる】

    【皇居にある文官像「和気清麻呂」の功績がよくわかる】

    4.【八紘一宇(はっこういちう)を正しく理解し世界平和に貢献せよ! がわかる】

    【八紘一宇(はっこういちう)を正しく理解し世界平和に貢献せよ! がわかる】

    5.【日本の縄文時代の常識が変わる! がわかる】

    【日本の縄文時代の常識が変わる! がわかる】

    6.【縄文土偶とは? 土偶は妊婦の安全祈願と弱者への愛 がわかる】

    【縄文土偶とは? 土偶は妊婦の安全祈願と弱者への愛 がわかる】

    7.【「仁徳天皇陵古墳は水田開発の目的もあった?」がわかる】

    【「仁徳天皇陵古墳は水田開発の目的もあった?」がわかる】

    8.【百済(朝鮮)と日本の親密な関係(日本は古代から外交に神経を使っていた)】

    【百済(朝鮮)と日本の親密な関係(日本は古代から外交に神経を使っていた)】

    9.【聖徳太子のホントウの功績 がわかる】

    【聖徳太子のホントウの功績 がわかる】

    10.【日本の古代からある人質制度がわかる】

    【日本の古代からある人質制度がわかる】

    11.【白村江の戦いの真実! 古代も現代も自国の安全保障は大事! がわかる】

    【白村江の戦いの真実! 古代も現代も自国の安全保障は大事! がわかる】

    12.【東大寺の大仏と大仏殿のすごさがわかる】

    【東大寺の大仏と大仏殿のすごさがわかる】

    13.【「平家物語」(「源氏vs平氏」ではなく「源氏vs平家」な理由)がわかる】

    【「平家物語」(「源氏vs平氏」ではなく「源氏vs平家」な理由)がわかる】

    14.【平安後期に武士が誕生し、源氏と平氏が武士の棟梁となった理由がわかる】

    【平安後期に武士が誕生し、源氏と平氏が武士の棟梁となった理由がわかる】

    15.【幕府とは何かがよくわかる!】

    【幕府とは何かがよくわかる!】

    16.【鎌倉時代 執権「北条氏」が15代も続いた理由 がわかる】

    【鎌倉時代 執権「北条氏」が15代も続いた理由 がわかる】

    17.【室町幕府の将軍足利氏が15代も続いた理由がわかる】

    【室町幕府の将軍足利氏が15代も続いた理由がわかる】

    18.【戦国時代に室町幕府が崩壊した理由がわかる】

    【戦国時代に室町幕府が崩壊した理由がわかる】

    19.【織田信長の強さがわかる(一匹狼より天皇を立てた戦略)】

    【織田信長の強さがわかる(一匹狼より天皇を立てた戦略)】

    20.【豊臣秀吉が朝鮮出兵した理由がわかる】

    【豊臣秀吉が朝鮮出兵した理由がわかる】

    21.【国書改竄事件(柳川一件 1605年~)がわかる】

    【国書改竄事件(柳川一件 1605年~)がわかる】

    22.【「生類憐みの令」は「悪法」なのか?がわかる】

    【「生類憐みの令」は「悪法」なのか?がわかる】

    23.【禁中並公家諸法度を制定した理由がわかる】

    【禁中並公家諸法度を制定した理由がわかる】

    24.【幕末に列強と締結した条約がわかる(アメリカ以外にも条約を結んだ)】

    【幕末に列強と締結した条約がわかる(アメリカ以外にも条約を結んだ)】

    25.【大政奉還と明治維新が列強の圧力に屈せずに成功できた理由かる】

    【大政奉還と明治維新が列強の圧力に屈せずに成功できた理由かる】

    26.【佐幕開国vs尊王攘夷による戊辰戦争?(実は、列強から仕掛けられた内戦だった)】

    【佐幕開国vs尊王攘夷による戊辰戦争?(実は、列強から仕掛けられた内戦だった)】

    27.【明治政府 近代化に必要な財源をどうやって確保したのか?がわかる】

    【明治政府 近代化に必要な財源をどうやって確保したのか?がわかる】

    28.【日本の朝鮮・台湾の統治が西洋列強国の植民地支配と全く異なる理由がわかる】

    【日本の朝鮮・台湾の統治が西洋列強国の植民地支配と全く異なる理由がわかる】

    29.【日本が朝鮮、台湾を統治した理由(対馬事件、巨文島事件、清仏戦争)】

    【日本が朝鮮、台湾を統治した理由(対馬事件、巨文島事件、清仏戦争)】

    30.【日本は異文化の受容と再構築ができる理由】

    【日本は異文化の受容と再構築ができる理由】

    31.【戦後GHQが日本に統治したこと(建前と本音)】

    【戦後GHQが日本に統治したこと(建前と本音)】

    32.【GHQが天皇制を維持した理由がわかる】

    【GHQが天皇制を維持した理由がわかる】

    ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!

    世界史も同様に、【なぜ?】を問うことが大事です。ただし、日本史と同様に【陰謀論】が付きまとう点もあります。何が正しいのか?よく考える必要があります。

    世界史で気になったことを記事にまとめました。

    1.★リンク【世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)】

    ★リンク【世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)】

    2.★リンク【狩猟から農耕に進化すると 支配者から搾取される悲劇】

    ★リンク【狩猟から農耕に進化すると 支配者から搾取される悲劇】

    .★リンク【なぜ四つだけ大きな文明ができた?(四大文明)がわかる】

    ★リンク【なぜ四つだけ大きな文明ができた?(四大文明)がわかる】

    4.★リンク【なぜユダヤが嫌われるのか?がわかる】

    ★リンク【なぜユダヤが嫌われるのか?がわかる】

    5.★リンク【遊牧民族が巨大国家を形成できた理由がわかる】

    ★リンク【遊牧民族が巨大国家を形成できた理由がわかる】

    6.★リンク【大航海時代に、なぜ西欧が非西欧を征服?がわかる】

    ★リンク【大航海時代に、なぜ西欧が非西欧を征服?がわかる】

    7.★リンク【和風な京都(平安京)に漂うユダヤ色 がわかる】

    ★リンク【和風な京都(平安京)に漂うユダヤ色 がわかる】

    8.★リンク【偶然にしてはよく似た日本語とヘブライ語 がわかる】

    ★リンク【偶然にしてはよく似た日本語とヘブライ語 がわかる】

    9.★リンク【第1次産業革命がイギリスだけ発生した理由がわかる】

    ★リンク【第1次産業革命がイギリスだけ発生した理由がわかる】

    10.★リンク【ソ連崩壊の真相 国家崩壊につながる改革を自ら選んだのはなぜ? がわかる】

    ★リンク【ソ連崩壊の真相 国家崩壊につながる改革を自ら選んだのはなぜ? がわかる】

    11.★リンク【太平洋戦争が勃発した理由がわかる(ヨーロッパから考えてみる)

    ★リンク【太平洋戦争が勃発した理由がわかる(ヨーロッパから考えてみる)

    12.★リンク【ソ連崩壊後の新生ロシアが経済混乱した理由】

    ★リンク【ソ連崩壊後の新生ロシアが経済混乱した理由】

    ③その他社会問題で気になったこと!

    歴史以外の分野できになったことを記事にまとめました。

    1.★リンク【「貿易赤字」、「貿易黒字」ヤバくない!】

    ★リンク【「貿易赤字」、「貿易黒字」ヤバくない!】

    2.★リンク【誰も教えてくれない「買うべき家」とは?がわかる】

    ★リンク【誰も教えてくれない「買うべき家」とは?がわかる】

    3.★リンク【隣接する県どうしに全く同じ地名がたくさんある理由(多摩川)】

    ★リンク【隣接する県どうしに全く同じ地名がたくさんある理由(多摩川)】

    4.★リンク【アフリカの問題を正しく理解し、 あるべき協力支援方法を考えよう!がわかる】

    ★リンク【アフリカの問題を正しく理解し、 あるべき協力支援方法を考えよう!がわかる】

    5.★リンク【「徳」がつく天皇・皇太子の共通点】

    ★リンク【「徳」がつく天皇・皇太子の共通点】

    6.★リンク【食料危機がなくならない理由(グローバリゼーションやランドラッシュが背景)】

    ★リンク【食料危機がなくならない理由(グローバリゼーションやランドラッシュが背景)】

    まとめ

    以上、中学社会のブログ記事をまとめました。

    • ①日本の歴史を正しく知ろう!
    • ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!
    • ③その他社会問題で気になったこと!
  • 世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    本記事のテーマ

    世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    おさえておきたいポイント

    • ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ
    • ➁歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも
    • ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意
    • ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう

    ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ

    ●世界史のなぜ?を追いかけるのは難しい!
    ●陰謀論も注意して少し拾って世界を見ると
    面白さが数倍になる!

    もちろん

    歴史は学術的に正しくなければならない。

    ブログで発信して思い知らされましたが、

    誰でも意見が言える
    社会、歴史、政治、経済は
    専門家やプロに任せるべきで、
    インフルエンサーの偏った意見に注意しましょう。

    ですね。

    特にビジネス書や
    本屋で売っている著名人の歴史の本は
    注意して読みましょう。

    私も、陰謀説にはまってしまいました。。。注意!ですね。自己フォローです。

    社会、歴史について新たな面をブログ発信しようとした背景と、その注意点をまとめます。

    ②歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも

    「歴史を学ぶ」とは「過去の事実を丸暗記」するのではなく、「戒めや背景・理由」を考えることですね。

    どうしても納得できない歴史的事実

    歴史を学ぶといくつか、「なぜそうなったの?」と疑問のまま消化不良になることがあります。いくつか挙げると、

    1. 絶対王政だったイギリスがなぜ名誉革命で急に議会制になれたのか?
    2. 血縁関係がある王族が治めたヨーロッパ各国が戦争歴史だったのはなぜか?
    3. ナポレオンが急に強くなりヨーロッパを支配できたのはなぜか?
    4. リンカーンはなぜ暗殺されたのか?
    5. 世界恐慌はなぜ起きたのか?
    6. 第2次世界大戦で連合国側にいた米・ソがなぜ冷戦を始めたのか?
    7. なぜ、2001年に急に同時多発テロ事件が起きたのか?
    8. ロシアはなぜウクライナを侵攻したのか?

    上記だけでなく様々な歴史的事実に対して、それが起きた理由・背景などを考えると、教科書だけの説明では不十分な部分が出てきます。だから、納得できませんよね。

    納得できないから「教科書にはない(書けない)裏話があるのではないか?」と考えてしまう。

    教科書に書いていないものがたくさんあれば、当然、書けない裏話があるのではないか?と探ってしまいます。

    ここは注意が必要で、

    新しい情報を手に入れようと必死になると、本当に正しい情報かどうかわからない状態に陥る危険がある。

    QCプラネッツもなるべく冷静に客観的視点を貫きますが、ここは落とし穴にはまってしまいました。

    たくさんの理由ではなく、1つの筋道でなるべく世界史を理解したい

    歴史に関する本が多すぎるのも昔からの不満で、

    数学のように1冊ですべて本質がわかる歴史の本が欲しいです。
    なければ作るしかない。

    という強い気持ちになります。

    でも、これも注意が必要で。</pP

    歴史は多面的に書き、視野を狭めないようたくさんの本があった方がよいと今は思います。

    ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意

    ユダヤ財閥など富を持つものによる仕業としがち

    注意点は、

    1. なるべく1つの理由や筋道で世界史を理解したい
    2. 歴史的事実の裏話・黒幕をおさえたい
    3. 不足する情報で不安がらせる状態を打破したい

    これを解決するものが、

    世界を支配、強い影響力をもつ財閥。
    とりわけ、「ユダヤ」、「ユダヤ財閥」による
    歴史的事実の裏側

    という説で行くと、納得ができる歴史的事実が多いというものです。

    陰謀説ですね。

    陰謀説を全否定するのももったいない

    1つ注意したいのが、

    陰謀説はすべて「でたらめ、嘘」
    と一掃するのではなく、
    そういう面もあるかもしれない。
    ただし、学術的に正しいとは言い切れない

    という判断で見るのも大事と考えます。

    表に出せない真因が多いのが
    歴史的事実。
    教科書が正しいとする姿勢は基本とするが、
    ひょっとしたら陰謀説の内容も
    少し影響があったのかもしれない

    という視点で見ると、より多面的に世界を見ることができます。

    ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう

    いくつか事例を挙げてみます。

    陰謀説による世界史の根幹

    たくさんの本から陰謀説による世界史についてまとめると。

    ユダヤ教は異邦人には利息がとれる唯一の宗教で、これにより一部のユダヤ人は富を得た。
    しかし、利息により周囲から嫌われ、迫害される。
    一部のユダヤ人は王族に近づき宮廷ユダヤ人として王族の金融支援を行う。
    しかし、王族への莫大な利息を要求し、各国から追放を受けてしまう。

    追放されたユダヤ人は再入国や新大陸を目指し、裏で革命などの事件を起こす。
    その国を支配するために、中央銀行を設立し通貨発行権を独占し、王族に莫大な借金をさせるために戦争を誘ってきた。

    一国では足らなくなり、フランス革命などを陰謀し,
    広範囲での財政支配を行い、
    世界全体の富の支配をたくらむ。そのため、世界大戦や冷戦へ引き込んでいった。

    というのが、QCプラネッツがまとめた1つの世界史の根幹でした。(過去形なので、今はおかしいとして修正しています)。

    いかがでしょう。確かに下の条件を満たしており、納得感があります。

    1. なるべく1つの理由や筋道で世界史を理解したい
    2. 歴史的事実の裏話・黒幕をおさえたい
    3. 不足する情報で不安がらせる状態を打破したい

    今も世界中で不安にさせる情勢や事件が多発しています。その裏も同じように考えることができるかもしれません。

    陰謀説による世界史を紹介

    世界史の事例20くらいを例に、
    歴史的事実と陰謀論の両方を挙げてみます。

    1. 古代日本へのユダヤ人の影響
    2. 古代~中世
    3. コロンブスが新大陸を発見
    4. ルターの宗教改革
    5. 清教徒革命と名誉革命
    6. アメリカ独立戦争
    7. フランス革命
    8. ナポレオン
    9. アメリカ南北戦争
    10. 大政奉還
    11. 日露戦争で英米が日本を援助
    12. アメリカ 中央銀行制度(FRB)
    13. ロシア革命
    14. ドイツワイマール憲法
    15. 国際連盟発足
    16. 世界恐慌
    17. 日中戦争(蔣介石が日本と戦った理由)
    18. 真珠湾攻撃
    19. ヤルタ会談
    20. 冷戦
    21. 朝鮮戦争
    22. 石油危機
    23. ベトナム戦争
    24. ロッキード事件
    25. カラー革命
    26. ソ連崩壊
    27. アメリカ同時多発テロ事件
    28. ISIS(イスラム国)
    29. アメリカ大統領選挙
    30. ロシアのウクライナ侵略

    PDFにまとめましたので、確認ください。

    ★PDFリンク【歴史的事実と陰謀論まとめ】

    いかがでしょう。

    歴史的事実は何か物足りなさがありますが、
    陰謀論は1つの力によるものとして上手に説明ができます。
    陰謀説はすべてウソではないでしょうが、すべて信じないように上手に見ていく必要があります。

    歴史と政治はプロに任せるべき

    自分で世界史の裏側を勉強することは大事ですが、
    やはり。

    誰でも意見が言える
    社会、歴史、政治、経済は
    専門家やプロに任せるべきで、
    インフルエンサーの偏った意見に注意しましょう。

    ですね。

    特にビジネス書や
    本屋で売っている著名人の歴史の本は
    注意して読みましょう。

    まとめ

    「世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)」を解説しました。

    • ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ
    • ➁歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも
    • ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意
    • ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう
  • 古事記、日本書記(記紀)がわかる

    古事記、日本書記(記紀)がわかる

    本記事のテーマ

    古事記、日本書記(記紀)がわかる

    おさえておきたいポイント

    学校や試験対策の社会では、
    真相はわからない!
    自分で調べて考え抜く
    本当の社会科を勉強しよう!

    先に言っておきます!

    以下、「ですます調」から「である調」に変えて解説します。
    長文になりますが、記紀を何度も読んでも理解が難しいため、概要を先にこの記事を読んだ方が良いと思います。記紀の概要を理解するまで、QCプラネッツは数カ月かかりました。

    ①古事記、日本書記を読む理由

    世界の歴史、日本の歴史を学ぶとは、出来事を暗記することではなく、それが起きた理由・背景を学ぶことです。「What,Where,When,How」ではなく、「Why?」が大事です。特に日本史(国史)に対して、あらゆる出来事を「Why?」で考え抜いた先に、見えたのが、

    「日本、日本人固有の理由や背景によって、他地域ではありえない出来事の結果が起きている。それはなぜか?」

    具体的には、

    1. 初めての武家政治。承久の乱後、北条氏は国の支配者ではなく執権としてい続けたこと。
    2. 武家政治による支配が700年も続いたが、京では天皇と朝廷がいた。海外から見たらトップが2人いることになること。
    3. GHQにとって、敵国のトップ天皇を戦後も維持したこと。

    他地域なら、天皇というトップはいなくなる歴史になります。でも日本はそうならなかった。だからといって、天皇は神でなく、支配者でもありません。日本って不思議ですよね。

    それは「日本、日本人らしさ」という独特な理由があるからです。

    では、それがわかる書物はないのでしょうか? いやあります。それが700年代に編纂された古事記と日本書記です。

    我々の疑問はすでに1300年前の先輩たちが教えてくれています。
    人間の本質は1000年経過しても変わりません。先輩からのメッセージを今、正しく理解する時期です。

    ②(結論)記紀から学ぶこと

    本記事は長文なので、先に結論を挙げます。その後、あらすじを紹介します。

    編纂された経緯を理解する

    編纂は飛鳥時代の西暦700年代です。

    国外、国内に対して、国家戦略があったため編纂された国家プロジェクトでした。

    国外対策は、超大国中国(隋、唐)の支配リスク、そして、朝鮮半島との関わりによる日本の防衛戦略が必要であり、国内対策は、蝦夷(東北)など、まだ日本列島で大和朝廷が平定していない地域を含めた統治強化が必要だったことがあります。

    国外対策

    巨大国家中国(隋、唐)が世界の中心として、「冊封体制」をとっており、周辺諸国は「属国」として扱う傾向があった。日本は外部(中国、朝鮮)からの侵略を防ぐために、独立した王朝としての正統性を示し、 大国より古い時代に日本が建国した古い歴史を示し、外交戦略に活かす狙いがあった。

    国内対策

    当時地方豪族が政治力を強め、権威を主張するため各々の家に伝わる歴史をまとめたが、自分たちに都合のよい歴史ばかりと偽りが多かった。我が国の歴史の真実が失われていくリスクがある。国の歴史を正しく伝え続けるために、正しい歴史と天皇の事情を記録するよう編集者へ指示した。

    何が書いているかを理解する

    端的にまとめると以下の5点です。

    1. 天皇は人間であるが、国の最高権威を示すため、日本を形成した人間技を超えた神々の子孫と伝えていること。
    2. 天皇が国を戦いより話し合い中心に平定し、橿原にて建国を発したこと。
      (実際遺跡から戦争の跡がほとんどないことも伺えられる)
    3. ヤマトの国が国内のさらなる平定したことや、当時から朝鮮との関わりを記録したこと。
      (教科書以上に隣国との関わりが重要だったことがわかる)
    4. 日本の統治は権力者が民を支配するのではなく、広く国の事情を知ると自然と国民や国が統合する「シラス統治」であること。
      (全てを支配し、力で支配する海外とは一線を画すため、理解が難しいがこ日本の根幹といえよう。)
    5. 記紀の記述はないが、日本の外交戦略は防衛のためであり、他地域への積極的進出はないことが記紀を読めばわかること。

    何を学ぶのかを理解する

    記紀に書いていることからわかること、記紀に書いていないことがわかることから端的まとめると以下3点になります。

    1. 記紀にある、神々の日本形成から初代神武天皇の建国の詔までは戦前の歴史教科書の最初の章に書いてあった。縄文時代、弥生時代という記述は戦前の教科書にはないこともわかる。
    2. なお、記紀を読めばわかるが、天皇は人間であり、神々のお告げを聞き、国民を知る立場である(記紀には、天皇に寿命という制約を与えた物語が記載されている)。
    3. 記紀には大日本帝国のような軍国主義を煽る表現はない。明治時代まで海外より平和な国家運営ができたのが何よりも証拠である。本来の日本を正しく理解しながら大日本帝国の誤った道へ踏み外す失敗も理解する。

    ➂記紀の読み方(参考文献)

    本記事は長文なので、先に結論を挙げます。その後、あらすじを紹介します。

    1. 読んだ本(参考文献)

    この記事を書く際に学んだ本を紹介します。

    1. 現代語古事記 単行本 – 2011/9/1 竹田恒泰 (著)
    2. 決定版 日本書紀入門――2000年以上続いてきた国家の秘密に迫る 単行本(ソフトカバー) – 2019/7/2
      竹田 恒泰 (著), 久野 潤 (著)
    3. 国史教科書 第7版 検定合格 市販版 中学校社会用 単行本(ソフトカバー) – 2024/6/16 竹田恒泰 (著)
    4. 地図でスッと頭に入る 古事記と日本書紀 単行本(ソフトカバー) – 2020/7/22 昭文社 出版 編集部 (編集)
    5. よくわかる古事記 【マンガと図解で身につく】 単行本(ソフトカバー) – 2025/6/13 鉄野 昌弘 (監修), 入谷 いずみ (著), 岩田 芳子 (著), 木下 優友 (著), 阪口 由佳 (著)
    6. 日本建国史 単行本(ソフトカバー) – 2021/2/5 小名木善行 (著)
    7. 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス 単行本(ソフトカバー) – 2023/9/16 茂木 誠 (著)
    8. マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代 単行本 – 2018/12/18 村上 ナッツ (著), 村田 右富実 (監修), つだ ゆみ (イラスト)
    9. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀2熱闘エンドオブエイジア 単行本 – 2019/12/16 村上 ナッツ (著), 村田 右富実 (監修), つだ ゆみ (イラスト)
    10. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀3 慈愛と残虐の帝 単行本 – 2020/4/22 村田 右富実 (監修), 村上 ナッツ (著), つだ ゆみ (イラスト)
    11. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀4 仏教伝来と聖徳太子の夢 単行本 – 2021/8/3 村上 ナッツ (著), つだゆみ (著), 村田 右富実 (監修)
    12. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀⑤ 蘇我氏の滅亡と大化の改新 単行本(ソフトカバー) – 2025/7/11 村田 右富実 (監修), 村上 ナッツ (著), つだゆみ (イラスト)

    文献の図




    2.読み方

    多くの本を参考にしましたが、

    ●竹田氏の本・考えを軸に本記事をまとめた。
    ●その理由は竹田氏の考えをベースとする教科書が文科省の検定に合格したため。
    ●歴史に対して様々な仮説を唱える人の考えや本より
    竹田氏の知見が客観的に正しいと評価。

    では、あらすじに行きましょう。

    ④あらすじの前に

    ●神々の誕生からスタートするが現実感がないため、事実に基づいて解釈するとわかりやすい。
    ●神話、歴史的事実とはいえ、伝えやすくするために物語な面があるが、キーポイントだけ抜き取る。
    ●わかりやすく伝えるため、記紀とおり書かない点があるがご了承いただきたい。

    ⑤あらすじ(長文)

    大きく7つの章に分けました。

    • (1)八百万の神々の登場と日本の形成
    • (2) 出雲の国譲り(神々によって出雲国と統合)
    • (3) 天皇の最高権威「シラス統治」
    • (4) 日本の平定は争いより話し合いの平和的解決方法が主だった
    • (5) 天孫降臨と天壌無窮の神勅
    • (6) 日本平定のために神武天皇は大和を目指す
    • (7) 記紀の中盤以降は各天皇での出来事がまとめられている

    (1)八百万の神々の登場と日本の形成

    ・日本列島の形成なり、日本の豊かな自然(火山、急峻な山地、温暖湿潤な気候、四季、豊かな森、水、生態系)の形成、日本人口増減、など人間を超えた出来事は神々によってなされた。

    (現代では、地学・生物・地理などの科学的知見があるので、神々が享受した点に違和感があるが、古代は科学がないため、人間技を超えた出来事は神様の恵みと考えるのが自然である)

    ・キリスト教、イスラム教のような一神教ではなく、日本は豊かな自然があるため、至る所に神様が宿ると信じてきた。八百万は800万いるではなく、たくさんいるという意味。

    海幸山幸の話から、縄文時代では漁労民族と狩猟民族がいることがわかるが、農耕はまだ始まっていなかったことが垣間見れる。その後、縄文時代の終わりに地球が寒冷化し、水稲耕作ができる場所にその技術を持った人が集まり農耕が始まった。

    (2) 出雲の国譲り(神々によって出雲国と統合)

    ・神々が高千穂へ天孫降臨する前に、出雲国との関わりが深く、出雲国の国譲りによる統合された。当時、たくさんの小国が日本にあったはずだが、出雲国だけは特別扱いだったことがわかる。

    出雲は狂暴な民の渡来が到着しやすい地理的位置にある。農耕社会が浸透する中、国内の狩猟民や渡来してきた遊牧民が農耕を荒らす様子が、スサノオが高天原で暴れる様子と重なる。

    ・出雲を統合する際、神々の質疑の中、統治方法を聞くシーンがある。
    神々が暮らす高天原は、政治の権力を持つ神が神々を支配する形(ウシハク統治)ではない。広く国の事情を知り、自然と国民が統合され、国も統合されていく形であり(シラス統治)、基本は不親政の原則であり、政治の権威がアマテラスである。

    ウシハクは政治の権力をもって、政治をする。朝廷・幕府・政府が該当する。
    ・シラスは、統治権力は持たず、広く国の事情を知り、自然と国民の幸せを願う。
    神々の最高権威はアマテラスであり、アマテラスを引き継ぐ天皇も国の最高権威として引き継いでいる。

    ・出雲国が古墳時代に大和朝廷の勢力下に組み込まれたが、戦争があったことを示す資料や遺跡がないため、戦争ではなく話し合いで統合したと考えられる。

    古墳時代初頭は小国が分立していたが、出雲だけ記紀にあるくらい特別扱い。大国主神は周辺諸国を従う立場だったかもしれない。

    国ごとに個別の信仰があっただろうが、記紀で神々の繋がりを活かして1つの物語にまとめている。

    (3) 天皇の最高権威「シラス統治」

    ●天皇は国の最高権威であるが、これは政治や国家を支配する独裁者ではない。
    ●政治をするものを任命し、任命したものが政治を行うのが日本のやり方である。
    ●「最高権威とは偉い!という意味ではなく」、平時は特に何も気にしなくてよいが、国難などの有事の際は国民が納得する人である。
    ●これが権威である・権威は武力ではなく血統によるものである。

    ここが記紀で学ぶべき大事なポイントです。

    ●天皇制を崩壊させると、国民の判断が精神的に統合できず不安定な国家になる恐れがあり、建国以来、天皇制を維持してきたゆえんである。
    (承久の乱、幕末の開国、GHQと制度崩壊の危機があったが難を逃れている)

    何度も書きますが

    ●「知らす」天皇が自ら(指示でもなく)国・国民の事情を知ること(真心から国民の幸せを祈り続ける)であり、これが日本の統治の本質。支配するのとは異なる。
    ●天皇が国民(大御宝)を我が子のように愛し、幸せを祈り、国民は自分たちのことを大切に思って下さる天皇を親のように慕い、皆で力を合わせて国を支えてきた。
    ●これを2000年以上継続しているのが日本の国柄。
    軍事力やカリスマで国家を統治・支配するのではなく、祈りを通じて国家を統治。

    日本と同じ「シラス統治」で長年つながってきた地域や国がないため、なかなか理解しにくいところですが、これこそ、日本です。

    ・古代、青銅器、鉄器の技術が先行していたことが重要だった。鉄器は北九州が先行し、近畿は遅れていた。大和王権成立を検討する上で重要な意味をもつ。
    ・九州吉野ケ里遺跡では防衛を目的とした環濠を持ち、傷ついた人骨や金属製の武器が出土された。弥生時代の北九州が戦乱の時代とわかる。
    ・吉野ケ里は周辺の集落を束ねる王がいた。漢書地理志でも、日本は100以上の国に分かれていた。いずれかの国がシナ王朝に貢物を献上していた。弥生時代は戦乱の時代だった。

    (4) 日本の平定は争いより話し合いの平和的解決方法が主だった

    ・だからこそ建国の詔では、

    八紘為宇は 私たち日本人は皆家族であり、日本列島は私たち日本人の家である。仲良く1つの家で暮らそうという思いが出てくるのは当然である。
    ●日本同士が殺し合いに明け暮れていた動乱の時代に、このように呼びかけ「奪えば足りなくなるが分け合えば余る」という和の精神を皆で実践し、平和で豊かな国を目指そうとした。これが我が国の建国の精神。戦わずして統合できていったのではないか?
    ●一方、八紘為宇は大東亜戦争を正当化する政治スローガンに曲解された悲劇もある。意味を正しく理解しければならない戒めである。

    世界史の常である武力で統合する手法ではなく、力のある勢力を取り込んで身内にしてしまう発想は、日本建国と日本の未来に絶大なる安定をもたらすことになる。

    ●攻め滅ぼすのではなく、身内にする手法は和の国の建国にふさわしい。敵将を倒すだけではその地域の人々の心を従えることはできない。地域の人々が大切にしている首領の家族になれば戦いを経ず地域を治めることができる。
    ●血統が重要(天皇はアマテラス、山、海、大和の神の子孫)という説得力で多くの人から慕われる。

    ・自然の豊かさもあり、縄文時代は戦争の跡がほとんどない。自然の豊かさが人の心の豊かさを育み、大自然の調和を重んじる独特の世界観を作り上げた。
    ・その分農耕の移行が大陸より遅れたが、農耕を必要としない世界観がシラス統治という独特な統治に繋がっているのではないか。
    ・寒冷化によって農耕に移ったが、余裕をもって農耕社会に移行していった。農耕により既存の縄文文化が破壊されたわけではない。
    日本は自然豊かで人口密度が他地域(海外)より高かった可能性がある。人口密度の高さ、縄文式生活(狩猟・採集・あまり定住しない生活)が武力より話し合いによる平定などシラス統治のベースを築いていったと考えらえる。
    日本の平定には、血縁関係の構築と食糧危機・飢饉回避のためのコメの融通が重要であったことは古代からわかっていた

    ・地方の豪族と次々と同盟関係を結ぶ。恋愛結婚はあるはずもなく、政略結婚である。当時のヤマト王権がどの地域のどの豪族と関係を深めていったかが手に取るようにわかる。/b>

    ●戦争による華々しい成果を上げることが天皇の事績ではない。周辺諸国と友好関係を樹立して強固な同盟関係に発展させることが立派な事績である。
    ●大和朝廷が戦争を経ずにその統治範囲を全国に拡大したことは考古学的事実と一致する。
    ●武力で周辺諸国を統合した欧州や支那の列強と異なり、大和朝廷は話し合いで国を統合を選び、政略結婚を通じて全国の豪族と血縁関係を結んでいった。
    (旧約聖書と比べると日本神話には殺戮の話はほとんどなく、先住民の王と皇室との婚姻関係を結ぶような妥協点をみつけうまく融和していった)

    ・記紀の中で、出雲国を治める大国主神は試練で幾度かつらい目に合うが周囲の協力を得て国作りを果たす 独裁者、強靭さより周囲の協力を得られる点がまとめ役として重要

    婚姻関係は1000近い豪族が古墳時代末期に天皇との血縁関係となった。

    ・日本にあった小国がなぜヤマト王権体制に組み込まれたのか? 利点や必要性がないとそうならない。
     鉄の原料は朝鮮半島南部から、鏡や剣などの威信財はシナや朝鮮から入手するか自分で作るしかないがそれをつくる地域はなかった。
    ・各地の首長たちは自分の権力を維持するために、日本列島規模の政治センターへの求心力を持たざるを得なかったという考えがある。

    ●弥生時代は鉄の原料は朝鮮半島南部に依存していたため、北部九州はその原料の受け入れ口であり重要拠点であった。
    ●北部九州はヤマト王権との関係を深めた。記紀では朝鮮南部の日本が統制した記述もあり、実際朝鮮南部に日本と同じ古墳が出土している。

    ・九州火山噴火の時期からみて、神武天皇の東征の時期は紀元前後とみれる。噴火によって農耕に大きな被害が生じ、九州や西日本で小国同士の争いが生じ、戦乱の時代だった。
    ・とはいっても、協力しない地域もある。記紀ではアマテラスが直接指示・対処するのではなく、神々と協議した結果をアマテラスの詔を出すシーンがある。
    これは神とつながる天皇の【天皇不親政の原理】の元となっている。

    (5) 天孫降臨と天壌無窮の神勅

    ・神々が日本の土台を作り上げた後、高天原から九州の高千穂へ降臨された神と海幸山幸の神との子孫が後の神武天皇であり、九州から近畿大和への平定の旅が始まる。
    日本がいつまでも幸せであるよう、見守りようにと「天壌無窮の神勅」が下りた。「天壌無窮の神勅」の記紀での意味と、曲解された内容を理解しておく必要がある。

    ●弥生時代は鉄の原料は朝鮮半島南部に依存していたため、北部九州はその原料の受け入れ口であり重要拠点であった。
    ●北部九州はヤマト王権との関係を深めた。記紀では朝鮮南部の日本が統制した記述もあり、実際朝鮮南部に日本と同じ古墳が出土している。
    【天壌無窮の神勅】
    ●本来:「いつまでもお幸せに!」 という意味で「皇室が永遠に続いてね!」という意味
    ●戦時:天壌無窮の神勅 「皇室を永遠に守り通せ」と解釈し、「国民は皇室を守るために死ね」と曲解した結果
    (戦前の学界でもこのような解釈は一般的ではなかった。皇室を守るために国民を家来として命令する内容ではない。)

    古代の漢字が難しいからではあるが、
    【天壌(皇室に対して)無窮(ずっと永久に)の神勅(神からの絶対命令)】
    と部分的に解釈すると、本来の意味からずれてしまい、危険な思想に走りやすく
    なる。

    「神」=「絶対」は西洋などの思想であり。明治時代の近代化、帝国主義化に都合がよかった。

    古墳時代、鉄器の鋳造は国家規模の事業で、弥生時代に九州地方で見られた鉄器が後で大和で見られる。王権を象徴するものが九州から大和に移動した。2世紀後半に瀬戸内海を中心に防衛を意図した高地性集落遺跡が集中する。王朝成立のきっかけとなった軍事的な勢力が南九州から畿内に移動したとみられる。

    (6) 日本平定のために神武天皇は大和を目指す

    ・平和に天下を治めるために東へ 福岡1年、広島7年、吉備岡山に8年留まった。浪速で戦いになった。大阪から大和に入るが苦戦し、回り込んで背に日を負って戦う。五瀬命は和歌山の竈山に眠っている。天つ神の援助をうけて(剣をさずけて)熊野から上り、大和平定した。平定したとはいえ日本全国ではまだない。

    ●皇位継承は男系の子孫によって継承されるべきという原則である。竹田氏の意見のとおり、これは今も変わっていない。女系の提案もあるが、2600年の歴史を変える危険性があり、
    日本が日本でなくなってしまい、不安な時代を迎えるかもしれない。過去の遺産は変えるべきと変えてはいけないものがある。

    (7) 記紀の中盤以降は各天皇での出来事がまとめられている

    その中で、注目すべき内容を列挙する。

    【10代 祟神天皇】
    ・大和朝廷に従わない人々を和らげて平定した。伯父のオオビコを派遣し、 平定範囲が北陸 会津、東海道、丹波と広がった。徴税が始まった。
    ・古事記では皇位継承を巡って多くの反乱物語がある。そのような反逆を退け勝利することが即位した天皇の正統性を保証した。反逆者を確実に討ち滅ぼすことが天皇の資質として求められた。

    【11代 垂仁天皇】
    ・天下泰平のため、天神地神を祭るアマテラス大神を鎮座させるために伊勢神宮を作った。

    【12代 景行天皇】
    ヤマトタケルによる西征を命じる(熊曾建の討伐)、出雲建の討伐後、東征した。征討の際、三種の神器の1つである草薙剣(伊勢にあった)を持っていく。
    ・各拠点での戦い後、熱田神宮に剣が祀られている。

    ●南九州の熊曾国が打てずに苦戦した大和王朝。その原因は海の向こうの国(朝鮮・新羅)が支援していたためであり、それを討たなければならなかった。
    ●記紀は朝鮮三国との外交の記述が多く、教科書以上に新羅 百済 高句麗 との外交、争いが過去からあることがわかる。
    ●新羅の人々が渡って来た。百済王が馬を天皇に献上。機織り、養蚕、土木などの技術が日本に伝えられ、大和朝廷において、一定の地位を占める。天皇の統治が南九州から東北、朝鮮に及んだ経緯ことがわかる。

    【16代 仁徳天皇(民のかまど)】
    ・治水は権力者の実力を示す最高の手段。自然をも従わせることができると信じさせ、民に豊かさをアピールできる。
    前方後円墳は、天皇と血縁関係になった豪族も合わせた大きな墓でもあり、大阪平野一帯を水田開発した際の残土を集めた灌漑設備でもあると考えられる。
    豪族の氏姓がいい加減であり統制がとれなくなったため、氏姓の定めとして盟神探湯で氏姓を決めた。

    盟神探湯ってちょっと怖いですね、ヤキいれるわけですからね、はっきりする方法ではありますけど。

    【21代 雄略天皇】
    ・埼玉、熊本の古墳から「雄略天皇を示す名前が刻まれた剣」が出土。関東から九州まで勢力範囲としたことが明らか。

    【23代 顕宗天皇】
    ・雄略天皇に対する恨みがあった。そのため、雄略天皇の御陵を破壊するよう命じた。しかし天皇に対して皇太子であり兄がいさめる美談がある。
    仇をとっても天皇の権威が保てないため、おさえるよう助言し、天皇の権威を守った。

    ●天皇が過ちをおかしそうになったとき、そばに仕えるものがいさめることができた一例である。
    ●なお、中国では、「墓を掘り返して屍に鞭打ちする。死屍に鞭打つ」ことが多い。これと同じなってしまうのを回避した。
    ●ここがシラス統治、天皇の権威を守る点では大事な話である。

    ・継体天皇の時代(西暦500年ごろ)から大和朝廷が勢力を拡大し、急速に発展。大和から離れて、越国、近江国、美濃国、尾張国、若狭国など勢力を統合。本来それなりの戦争があるが、大規模な戦争の形跡がない。地方豪族が武力だけで政権を倒し、広く豪族たちに大王として認めさせることは不可能だった。天皇のシラス統治が大和朝廷として定着したことがわかる。

    記紀のあと、政治を朝廷や豪族・貴族に任せて、天皇は祭祀のみ司るようになり、現代にいたる。

    ⑥総評

    ●世界の歴史では大規模な戦争を経て統一国家となるが、日本は平和な時代に統一国家が成立した。通常、大規模戦争を指揮して勝利を収めた者が国王となり、国と民を自分のものとして所有する。しかし、大きな戦争を経ず国が統合したのは、日本とEUだけである。

    古墳時代にヤマト王権と出雲国が統合したが、軍事力ではなく話し合いによるもの。国同士が連携を深めて強固な国家へと統合。列島各地に個性豊かな文化が残った。出雲国が国譲りの条件として宗教の自由を挙げヤマト王権はそれを認めた。

    ●鉄資源獲得、先端文化のため朝鮮との交流が重要だった。朝鮮半島南部は日本の生命線と言えるほど重要だった。672年白村江の戦いまで何度も朝鮮に出兵したのは百済を守るためであった。
    ●百済は新羅と高句麗から守るために大和朝廷が必要とwin-winの関係。大和朝廷と新羅高句麗のとの関係も少なからずあった(大和朝廷の三韓征伐)。
    ●百済が滅亡し、中国に巨大な隋や唐ができたため、外交的に日本は脅威に立たされた。隋と高句麗の関係性から日本へ侵略を回避するために記紀、国家体制、遣隋使、遣唐使など対応し、日本の防衛にあたってきた。
    ●飛鳥時代からも現代と同様に国家を守る体制をきちっととってきたことが記紀からわかる。
    ●記紀から日本の成り立ち、シラス統治、実力より血縁関係による強い連携による日本の統治、外敵からの防衛がわかる。
    ●一方、「海外への侵略、野望」という概念は一切ないこともわかる。
    ●確かに、朝鮮の一部を支配した時期があるが、鉄の確保や海外からの文化の輸入という目的があり、百済を支えていた。
    ●天皇が血統体系の中枢になったが故に、天皇は自然と普遍的精神の中枢として仰がれる。天皇は日本人にとって精神の拠り所。
    ●歴代の天皇が民の幸せを祈り、民が力を合わせて天皇の統治を支えてきた。
    ●血縁と心縁の中枢に万世一系の天皇がある。これが日本。
    ●天皇は神だから尊いのではない。日本の伝統的地位が神聖であるから天皇は尊い。
    ●天皇と国民が「血縁、心縁、治縁」でつながってきた。
    この繋がりが国体。
    損得利害ではなく、3つの縁によって結び付けているから日本人は結束が強い。
    ●記紀を読むと、やっていることは現代と変わらず、「日本を平和である続けるための努力の賜物」とわかる。
    ●日本独特の「シラス統治」、皇帝ではない「天皇」という独特な存在。
    武力や実力ではなく、血縁で日本を守って来た歴史とわかる。
    ●一方で、近代化を急ぐあまり、記紀を曲解し戦禍に合う歴史もある。
    記紀を正しく理解し、片一方の思考・思想に寄るのではなく、本来の日本・日本人を正しく知るとことが今必要である。

    長文でしたが、記紀のあらすじや学ぶべきポイントをまとめました。

    ここまで読んでいただきありがとうございました。

    正しく、日本らしさを再認識しましょう。

    まとめ

    「古事記、日本書記(記紀)がわかる」を解説しました。

  • 「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    本記事のテーマ

    「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    おさえておきたいポイント

    • ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの
    • ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実
    • ➂日本らしい歴史事実から見えるもの
    • ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう
    • ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった
    • ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!
    • ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」
    学校や試験対策の社会では、
    真相はわからない!
    自分で調べて考え抜く
    本当の社会科を勉強しよう!

    ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの

    歴史は暗記でなく考えるもの

    社会科はまず暗記して得意・好きになることが大事ですが、大人になった今は、その事実がなぜ起きたのか?を考えることが大事と思います。それが本当の社会科の学習なのでしょう。

    社会のなぜ?の根幹は自分の中にある

    QCプラネッツは社会科の記事をわかりやすく解説していますが、各事件・出来事の背景や結末を分析すると、共通して1つの疑問点に行き着きます。

    私たち、日本とは何か?
    私たち、日本人とは何か?

    私たちが住む場所で、先祖たちの行動が歴史ですが、その背景はやはり私たちと同じ価値観が考え、習慣・風習などがあります。

    そのベースとは何か?
    がわからないから
    何となく出来事が過ぎていき、既成事実を暗記して終わっている。

    何となく生きていればいいですが、何となく息苦しさや悩みを抱えていませんか?
    だから、私たちが置かれている環境とは何かを考えたくなります。

    その環境は、今すぐできたものではなく、長い長い年月かけて培われたものです。その根本、源流を見て、私たちについて再認識しましょう。それが歴史を考える大事なポイントです。

    ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実

    主に5つの事例を挙げます。よく考えると、他地域ではありえないことが日本に起きたことがわかります。再確認しましょう。

    1. 日本は2600年間(GHQ占領7年は除く)独立国家として続いている。
      現存する世界一古い国なのが日本である。外敵による攻撃が少ない地理的環境もあるが、内乱・内戦が他地域と比べて非常に少ない平和な国家を継続できたのも事実である。
      →なぜそうできたのか?
    2. 武家社会が鎌倉幕府から江戸幕府の700年間続いたが、なぜか朝廷や天皇は京に居続けることができた。本来、国家の支配者となった征夷大将軍にとって、国家のシンボルという天皇は自分を脅かす脅威と考えるのが常である。しかし、実際は真逆で天皇が征夷大将軍を任命した。
      →武力で勝ち取った大王はなぜ天皇から任命を受ける形をとったのか?
    3. 鎌倉時代、源氏滅亡後、北条氏が100年以上執権として政治を独占した。しかし、よく考えたら北条氏こそ国家の独裁者として君臨できたはずであり、承久の乱を起こした後鳥羽上皇を処刑してもよかったはず。しかし、実際後鳥羽上皇は流刑とし、執権中も朝廷から将軍を迎え入れていた。
      →北条氏が国家支配できたはずであるが、あくまで執権を貫いたのはなぜか?
    4. 幕末、列強の圧力がかかり国家の滅亡の危機に瀕した。本来なら、列強の思惑に乗り、国内内戦・内乱が起こり、その間に植民地支配される罠に引っかかるはずであった。アジア地域はこの手で列強の支配下に入ってしまった。しかし、日本はそうならず、列強の罠と気づき、将軍徳川慶喜が政権を朝廷にあっさり返上し、王政復古の大号令により明治政府が誕生し、その後列強と肩を並ぶほど強い国家となっていった。
      →列強の罠に引っかからず、国内で一致団結し強い国家を目指そうとなったのは日本だけである。なぜ、これができたのか?
    5. 太平洋戦争終了後、敵国アメリカからして天皇は日本の支配者であり、最も厳しい処罰を与え、日本を骨抜きしようと考えていた。しかし、昭和天皇とマッカーサーの会談後、GHQは当初と真逆の施策をとる。それは、天皇制を継続、戦争責任回避、日本国憲法において、日本の象徴とした。
      →本来敵国のトップは、戦勝国に抹殺されるのが歴史の常である。しかし、そうならなかった。それはなぜか?
    以上の5つを例にしても、世界の歴史を見ても、他地域では起こりえないことが日本の歴史で起きていたことがわかります。
    改めて、それはなぜなのでしょうか?
    こういう問いを入試問題としてほしいですが、
    入試問題は検定教科書の中の範囲でしか扱えない弱さがあります。

    だから、各自考えるべき良問といえます。本記事で解説します。

    ➂日本らしい歴史事実から見えるもの

    上の問いを考えてみましょう。

    1. 地理的理由で外敵脅威が少なく、山岳による地域分断が地域ごとの自治が可能、豊かな自然による十分な食料供給など、争いが起きにくい理由がたくさんあることは確かであるが、【国内の人々をうまくまとめる相互作用が働いていたのではないか?】
    2. 武家社会とはいえ、天皇に任命されなければ征夷大将軍として武士は将軍を認めなかったのは事実である。では、天皇とはどういう存在なのか?「エンペラー」とする権力をもつ独裁者や皇帝ではない。「天皇は最高権威」とされるが、天皇の位置、最高権威とは何か?なぜ、権威があるのか?
    3. 北条氏が国家を支配できる環境に居ながら、執権にこだわったのは、逆にいえば、支配者になったとたん、北条氏を排除する動きが国内に起こることを避けるためであったと考えられる。日本以外の他地域では当たり前である、力による支配者が日本ではなぜ生まれないのか?
    4. 260年も続いた独裁徳川幕府があっさり朝廷に政権を返すことは普通ありえない。泥沼になっても利権にしがみつくのが常ではないか?国家の危機こそ、天皇を中心とする王政復古に戻ろうと日本人が一致団結できたのはなぜだろうか? 700年以上も天皇・朝廷による政治運営がない状態でもそれができたのは日本人の中にある当たり前なことが行動として動いたからではないか?
    5. 憎き日本のトップを保持するのも本来おかしい。しかし、天皇を処刑し、天皇制を外部から排除したら日本がどうなるのか?という恐怖感がGHQ,連合国側にわかったため、
      天皇制を維持したのではないか?
      日本の国家の危機や国家を見直す場面では、平時の際は一切気にしなくてよいが、「天皇の存在」と「天皇と日本国民との関係性」があるのが日本、日本人らしさではないか?

    以上から、

    普段、我々は何も天皇に対して考える必要はないが、有事の際は、過去からの弱いつながりが日本・日本人らしさを形成していることが歴史から学べることである。

    では、

    日本・日本人らしさはどこでわかるのか?
    どんな書物に書いているか?
    気になりませんか?

    実はあります!それが、

    古事記と日本書記(両方合わせて、「記紀」)です。

    概要は別記事で解説しますが、
    古事記は国内向けの書物で神話より、文量はそれなりにある。
    日本書記は海外向け(当時は唐)の書物で、歴史的事実も多く、文量は数千頁になる。

    なので、原文よりは、現代語訳やわかりやすいマンガで読むのがおススメです。

    ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう

    現在、平和な日本ですが、有事が万が一起きることを想定して「歴史から「日本」・「日本人らしさ」を学ぶ」必要はあります。

    古事記、日本書記は編纂した年と編集者だけ覚えて終わりですが、
    この内容を全く習いませんし、教えることも戦後NGです。

    だから、神社、神宮がなぜ全国にあるのか? それぞれの神社の何が由緒正しいのかがわかりません。伊勢神宮って何?ではないでしょうか? 恥ずかしながら私もこの記事を書く数か月前までそうでした。

    歴史を学校で学ぶことは、単なるクイズ問題化しており、とても残念です。
    一方、歴史は他の科目と違って、「他国からの圧力も忖度した教科書をベースに学ぶ」面があります。
    日本はそれだけ強い国であるため、強さを正しく知らなければ過去の戦禍を繰り返す悲劇にもなりかねません。

    歴史教科書の戦前・戦後の違い

    戦後の歴史の教科書と戦前のそれは特に、最初の部分が全く違います。

    ・戦前:記紀にそって神話、天皇の誕生から始まる。
    ・戦後:縄文時代、弥生時代、古墳時代と始まる。

    戦前の教科書は記紀の内容を学びますが、戦後はNGとなりました。その結果、記紀という書物があるだけの歴史的事実しか知らないとなってしまいました。

    ただし、

    最近、【強い日本を取り戻す】と叫ぶ団体が増え、
    SNSで動画・情報が出しやすいため、
    受けての私たちも感情的にならず客観的に確認が必要です。

    QCプラネッツが言いたいのは、

    「強い日本を取り戻すこと」ではなく、
    「本来の日本・日本人を正しく知ること」
    です。当然、
    ●よい面も
    ●よくない面も
    両方理解することが大事です。
    左右の偏りではなくニュートラルであるべきです。

    ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった

    「本来の日本・日本人を正しく知ること」は大事ですが、「強い」のも事実です。だから、正しく「強い力」を活かさなければいけません。その失敗が大日本帝国時代の戦禍です。

    大日本帝国憲法から軍国に走ってしまった

    確かに、確かに大日本帝国憲法の素案で井上毅は、
    古事記・日本書記を研究した上で、第1条の素案をこう書きました。

    「日本帝国ハ万世一系ノ天皇ノ治ス(シラス)所ナリ」

    これは、記紀を読めば、「その通り」です。
    男系継承を受け継いだ万世一系の天皇が権力ではなく権威(この人が言ったから納得できる安心感という意味での権威)であり、天皇は支配・統治ではなく、国民のことを「知る(シラス→治す(シラス)」立場で、幸せを祈る存在です。これが日本らしさであり、第1条の素案にぴったりです。

    しかし、実際は書き換えられ。

    大日本帝国憲法第1条「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」となり、
    ●天皇による国家の統治権(天皇主権)、
    ●天皇の神格化
    ●国民は天皇の臣民(家来)
    ●国民は国家と天皇への忠誠を強制される構造
    ●天皇の統帥権の独立が軍部暴発につながる
    ●列強からの強い圧力
    ●日本が戦争に道へはまってしまった。
    と悲劇な道を歩むことになってしまいました。

    近代化、列強の圧力などの焦り、プレッシャーも理解できますが、
    現代も同じ環境下になれば、同じ過ちを繰り返すことになります。

    二度と起こしてはいけない失敗をおかすことを私たちは歴史から学ぶべきです。
    しかし、それは、古事記、日本書記など日本古来からあるものを学んではいけないということではありません。
    正しく理解することが大事なのです。

    ここで、日本古来からある大事な用語にもかかわらず、戦争のスローガンと曲解してしまった事例を挙げます。

    1. 八紘為宇
    2. 天壌無窮の神勅

    本来の意味と、近代化日本で曲解された意味を紹介します。

    1.八紘為宇

    本来の意味

    奈良県の橿原神宮に記載されている内容を掲示します。

    神武天皇の「八紘一宇」の御勅令の真の意味は、天地四方八方の果てにいたるまで、この地球上に生存する全ての民族が、あたかも一軒の家に住むように仲良く暮らすこと、つまり世界平和の理想を掲げたものなのです。(神武天皇を祀る橿原神宮)

    記紀にあるよう、日本平定の際、神武天皇が即位し、平和な国を目指すための言葉です。

    曲解された内容

    大東亜新秩序を掲げた際、「皇国の国是は八紘を一宇とする肇国(ちょうこく、建国の意)の大精神に基づく」と述べ、これが「八紘一宇」の文字が公式に使われました。1940年の流行語になり、政治スローガンになりました。

    「世界を一家に」=「日本の天皇の下に統合する」という意味に転化。
    「大東亜共栄圏の建設、延いては世界万国を日本天皇の御稜威(みいづ)の下に統合し、おのおのの国をしてそのところを得しめようとする理想」と日本のアジア侵略を正当化する理念と曲解されてしまった。

    2.天壌無窮の神勅

    本来の意味

    「天壌」は天と地、「無窮」は限りがないことを意味し、「天地とともに永遠に続く」ようにと「神勅」(神のおつげ)した。つまり、「日本がいつまでもお幸せになりように治めなさい(見守りなさい)」。

    記紀でも、日本の平定は戦乱を乗り越え、平和な国家のために、各地域で戦争ではなく話し合いによる「国譲り」、「豪族間との婚姻関係」で平定することが書かれています。一部、反対した勢力は仕方がなく武力衝突しましたが、記紀でも古代からの遺跡発掘からみて、平穏に国ができたことは間違いありません。だから、神勅の際は、日本を力で支配しろ!というニュアンスは出ません。

    曲解された内容

    「皇室を永遠に守り通せ」と解釈し、「国民は皇室を守るために死ね」となり、戦争加担を良しとする考えに発展した。皇室を守るために国民を臣民(つまり家来扱い)として呼んでいたこともあり、曲解しやすいのも事実である。
    (天壌(皇室に対して)無窮(ずっと永久に)の神勅(神からの絶対命令)
    と部分的に解釈すると、本来の意味からずれてしまい、危険な思想に走りやすくなる)

    記紀で使われた言葉「天壌無窮の神勅」の7文字だけをとり、部分解釈すると確かに、戦争加担を良しとする意味になります。だから、本来の意味やその言葉が出てきた背景を理解しなければなりません。それが難しいから誤った解釈になるのです。とはいって、知らなくてもいいとなれば、日本・日本人らしさがわからないまま生きることになります。

    その他NGになった用語

    あと、「皇国史観」、「教育勅語」なども、本来の意味から曲解されてしまい、戦後教育ではNGとなっています。本来の意味は正しいですが、これを正しく受け取らず誤った道に進んだのも事実です。

    教育勅語はみんな仲良く、周囲のことを気遣う心得ですが、
    天皇の言葉である点が日本国憲法の国民主権に反するや、
    記紀で使われた言葉を一部拡大解釈や曲解となり、
    実際、軍国をよしとする教育・洗脳に走ってしまいました。

    当時は、本来の考え、思いを伝える手段が少ないことも原因です。
    しかし、現在も本来の考え、思いが正しく伝えることは難しいです。
    意味をあえて曲解し、自分の味方をつけようとする人が多いからです。
    たとえ、ネット社会が進む現代も同じ失敗を繰り返すリスクがあります。
    だから、1人1人が正しく考えて理解することが大事なのです。

    ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!

    戦前の国民学校の教科書では、記紀をベースとした社会科を学んでいます。時間をかけて教えたとしても誤った道に進んでしまいました。記紀の記述やその一部を拡大解釈、曲解され、それが国家に誤って浸透したのも事実です。

    それくらい、日本らしさ、日本人らしさは、強すぎると言えますが、それを正しく使わなければ諸刃の剣になってしまいます。

    だからといって、NGとして学ばないのはよくありません。自分たちのことを正しくよく知っておく必要があります。

    確かにGHQのWPIP政策による日本の骨抜きが行われて
    今、その批判が高まる情報が増えていますが

    ●GHQによる骨抜きだけでなく
    ●日本にとっても戦争を二度と起こさないための戒め
    の両面がうまく作用して平和で豊かな日本に復活したのも事実です。

    日本らしさ、日本人らしさを正しく理解し、
    我々の良さと強さを再認識しつつ
    過去の過ちを繰り返さないためにも
    今一度、記紀などの古い書物を読み返して正しく理解しましょう。

    強い日本を取り戻すとかではなく
    日本、日本らしさにおいて、
    その強み、弱み、良し、悪しを
    正しく理解することが
    自分たちを知る上で大事です。

    ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」

    記紀の概要を解説する記事は別に書きますが、日本の団結心に強さ(逆にいえば同調圧力の強さ)の根源がどこにあるかについて1つヒントを提示します。

    実は、日本人は全員「遠い親戚」。
    だから、なんとなくうまくことが進むし
    なんとなくうまくいかず個性のない社会にもある
    と日々悩みますよね。

    1つ問を出します。

    クイズ

    あなたの両親は2人います。あなたの両親の両親も2人ずついます。仮にすべての日本人が別々の血統として子孫繁栄していくとしたら、何世代で日本人の人口1.2億人になるか?そして1.2億人になるには何年かかるか(平均寿命を50年とします。)

    解説

    世代が上がるにつれて、2人、つまり2倍になるので、n世代とおけば、
    \(2^n\)=1.2億
    となります。関数電卓で計算すると、
    \(n\)=26.8 より27世代となります。

    かかる時間は 27世代×50年=1350年ですね。

    だから何なの?

    日本は建国2600年です。その半分の1350年で1.2億人の人口ができるわけですが、残りの1300年間はどうなっているかを考えると、同じあるいは近い血縁の人同士で子供ができていることがわかります。しかも、その期間が長いため、

    実は、日本人は全員「遠い親戚」
    強い血縁関係で日本が長年比較的平穏・平和に過ごせてきたとなります。
    記紀から皇室・天皇はその血縁関係の中心にいるから
    国を「シラス(知ろうとする)」立場で国を見守っているのです。

    八紘為宇のとおり、「日本は1つの家にいる、たくさんの親戚が暮らしている。その中心にいるのが天皇・皇室」です。

    親戚で考えたらわかりますが、平時は何もないが、国難などの有事の際は親戚が集まり結束力があるのです。80年間平和だったため、それがわからないでしょうが、白村江の戦い・元寇・幕末の開国などの国難の際に発揮したのも事実です。有事にならないことがもちろんベストです。

    正しく、日本らしさを再認識しましょう。

    まとめ

    「「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)」を解説しました。

    • ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの
    • ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実
    • ➂日本らしい歴史事実から見えるもの
    • ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう
    • ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった
    • ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!
    • ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」
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