品質のリモート監査のコツがわかる
「品質監査をリモートでやらないといけないけど、うまくできるかわからない?」、と困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)、第三者監査(外部審査)共通のテーマです。
- ①コロナ禍前までは対面監査前提
- ②コロナ禍によるリモート監査導入
- ③リモート監査でも十分監査できる
コロナ禍前までは対面監査前提
技術的に可能だったけど
コロナ禍前から、技術的にリモートによる品質監査はできています。でも、ほとんど対面監査だったはずです。
ここで、
●対面監査:実際に監査先に出向いて、直接会って、対面で監査する方式
●リモート監査:オンラインで直接出向かずに監査する方式
と区別します。
リモートワーク自体も、コロナ禍前からも技術的に可能でしたが、ほとんどの企業が実施していませんでしたね。
リモート審査に変えようとならなかった理由
リモートに切り替えなかった理由はいくつかあります。
- 相手先の空気感がわからないと適正な評価ができない
- 相手を見て監査評価したい
- デジタルに疎いシニアが多い
- リモートで監査中に途切れたらどうしようかと困る
- 実績のないことは消極的
リモートワークに切り替えなかった理由とほぼ同じですね。
コロナ禍によるリモート監査導入
コロナ禍による強制的なリモート導入は逆にチャンスだった
けど、ウイルスに対して、しなやかに対応できる人間はすごい!
コロナ禍の制約を逆に活かしてデジタル化が一気に加速しました。
コロナ禍によって、10年かかるデジタル化が1年で一気に進んだ気がします。制約を逆にチャンスに活かすのも知恵の見せ所ですね。
ガイドラインを作る
焦らずに、アクションアイテムを書き出して、課題を見つけましょう。実務経験で、リモート監査に切り替えた場合に考えたことを列挙します。
- リモート会議の設営に慣れる
- リモート会議で音声・画像が中断した場合の対応策を作る
- 監査記録用紙は紙記入から電子記入に移行
- 電子承認ができるようにする
- 対面監査より、慣れないリモート監査では、質疑のスピードが落ちると理解する
- 被監査側から事前に資料を受領して、監査員は印刷する。お互いどこを見ているかがわかるようにする。
- リモート監査初年度は、通常の監査より70%程度の質であっても仕方がないとする
事務局が対応しますが、1人でやらず、複数人でリモート設営をしましょう。慣れた人を増やしていくのが目的です。
内部監査の場合は、監査事前にオンライン会議設営テストする
内部監査と言っても、身内同士の監査です。リモート設営は監査側、被監査側、事務局の3者を巻き込んで設営しましょう。
実務経験で実際やっていることは、
●オンライン会議ツールの立ち上げ
●音声・画像の確認
●音声中断回避のためのスピーカ用意
●PCを複数台使って、中断したPCがあれば、冗長なPCに切り替えて接続を継続し、その間に中断したPCを再起動させる
●監査員側は、質疑する人、記録する人、設営対応する人の3名用意
外部審査に向けて内部監査で十分慣れておく
内部監査は外部審査の前に実施することが多いでしょうから、内部監査でリモート監査に慣れておきましょう。
内部監査実施後
●リモート監査やってみた感想を、監査側、被監査側から聞く。
●リモート監査中に起きたトラブルを事務局内で共有する。
●設営方法をマニュアル化する。
はしておきましょう。
コロナ禍に入った2020年当時は、組織内のネット回線が弱く中断することが多かったですが、リモートワークの加速につれて、ネット回線が強化されていき、中断はほぼなくなった感触があります。
リモート監査でも十分監査できる
不慣れなことも、追い込まれてやらざるを得ない状況になると、意外とスムーズにできます。
リモート監査で、
●リモート監査直前にやること
●リモート監査当日にやること
を解説します。
リモート監査直前にやること
準備がすべてなので、しっかり対応しましょう。
- 事前に監査資料を受け取り、予習する
- 普段からリモートワークツール(Teams,Skype)などに慣れておく
- 情報セキュリティ対策済
ここで1点注意すべきなのが、外部審査など、社外の人とリモート監査する場合です。
社外から監査すると、社外に社内情報が漏れる危険があります。社内に来館してもらって、社内の各拠点間はリモート監査として、社内のイントラネット内で閉じる方がよいでしょう。
リモート監査当日にやること
重要なのは、
- 時間に余裕をもって設営、監査対応する
- 音声・画像の途中の中断はあると心得ておく
- 質問、回答は短く端的にはっきり伝える
特に、Q&Aの内容で、日本人は枕詞が多すぎます。対面なら伝わるでしょうが、リモートなら途中でつっかえて聞こえなかったりして、せっかく流暢に長くしゃべったことを再度伝える必要があります。これ、結構、ダルイです。
少々、冷たい感じかもしれませんが、短く端的にはっきり、ゆっくり伝え、2回伝える覚悟をしておくとよいです。
リモート監査を実際にやってわかったこと
監査側、被監査側にアンケートをとってわかったことは、
- リモート監査に不満は特にない
- ちゃんとリモート監査できる
- 最初は音声の中断が目立っていたが、使い方が慣れると減っていった
- 対面前提だったのが、現地行くのが面倒という意見が出てきた
環境が変わっても対応できる力がとても重要ですね。リモート監査のヒントになれば幸いです。
まとめ
品質のリモート監査のコツをわかる方法りやすく解説しました。
- ①コロナ禍前までは対面監査前提
- ②コロナ禍によるリモート監査導入
- ③リモート監査でも十分監査できる
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