【初心者必見!】ポアソン分布の期待値と分散が解ける(高校数学で解ける!)
「ポアソン分布の期待値と分散が解けない」などと困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
おさえておきたいポイント
- ①ポアソン分布の式を理解する
- ➁ポアソンの期待値と分散の導出
期待値、分散の導出は難しい!
一緒に解きながら慣れていきましょう!
①ポアソン分布の式を理解する
ポアソン分布の基本
ポアソン分布の式の導出、二項分布との関係は関連記事にあります。まず、ここを確認してください。
【簡単】わかりやすく理解できるポアソン分布 ポアソン分布の式がわからない・覚えられない、どんな場合に活用するかわからない、と苦手意識はありませんか?本記事では、ポアソン分布の関数の導出、正規分布近似、活用方法をわかりやすく解説します。ポアソン分布が全く理解できない方は必見です。 |
ポアソン分布の式に慣れよう!
\(e^{-λ} \frac{λ^x}{x!}\)という変な式を実際に変形するなどして、触ってみましょう。習うより慣れよ!です。1つ例題を出します。
ポアソン分布 \(f(x)\)= \(e^{-λ} \frac{λ^x}{x!}\) (\(x\)は自然数)について、
\(\sum_{x=0}^{∞} f(x)\)=1 を示せ。
解法
どうでしょうか?一見難しそうですが、 式を難しくしている\(\sum_{x=0}^{∞} \frac{λ^x}{x!}\)が意外な値になります。テイラー展開を思い出すと
をまとめると、
\(e^x\)=\(\sum_{x=0}^{∞} \frac{λ^x}{x!}\)
この式を問題文の式に代入すると
\(\sum_{x=0}^{∞} f(x)\)
=\( e^{-λ} \sum_{x=0}^{∞} \frac{λ^x}{x!}\)
=\( e^{-λ} e^λ \)
=1
となりますね。扱いにくい\(\frac{λ^x}{x!}\)が少し身近に感じていただける例題で確認しました。
➁ポアソンの期待値と分散の導出
問題
ポアソン分布 \(f(x)\)= \(e^{-λ} \frac{λ^x}{x!}\) (\(x\)は自然数)について、
(1) 期待値E[X]
(2) 分散V[X]を求めよ。
ポアソン分布の期待値E、分散Vも共にλになります。式が複雑なわりに期待値と分散は分布関数の中で最もシンプルになるので、不思議です。
期待値
(1)を解きます。
期待値E[X]≡xf(x)という意識で式を作ります。
E[X]= \(\sum_{k=0}^{∞}\)\(k\) ×\(\frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
と式を書いて、変形していきます。
E[X]= \(\sum_{k=0}^{∞} k\frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
(k=0の場合、\( 0 \frac{λ^0}{0!} e^{-λ}\)=0より、)
= \(\sum_{k=1}^{∞} k\frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
= \( λe^{-λ} \sum_{k=1}^{∞} \frac{λ^{k-1}}{(k-1)!} \)
(\(\frac{λ^{k-1}}{(k-1)!} e^{-λ}\)をセットで考えると)
= \( λe^{-λ} e^{-λ}\)
=λ
となります。さっきの例題を活用すれば簡単に計算できますね。
ポアソン分布 \(f(x)\)= \(e^{-λ} \frac{λ^x}{x!}\) (\(x\)は自然数)について、
\(\sum_{x=0}^{∞} f(x)\)=1 を示せ。
分散
(2)を解きます。ここで、テクニックですが、
E[X2]ではなく、E[X(X-1)]を求めます。
期待値E[X(X-1)]≡x(x-1)f(x)という意識で式を作ります。
E[X(X-1)]= \(\sum_{k=0}^{∞}\)\(k(k-1)\) ×\(\frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
と式を書いて、変形していきます。
E[X(X-1)]= \(\sum_{k=0}^{∞} k(k-1) \frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
(k=0,1の場合、\( k(k-1) \frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)=0より)
= \(\sum_{k=2}^{∞} k(k-1) \frac{λ^k}{k!} e^{-λ}\)
=\( e^{-λ} λ^2 \sum_{k=2}^{∞} \frac{λ^{k-2}}{(k-2)!} \)
=\( e^{-λ} λ^2 e^λ \)
(\(\frac{λ^{k-2}}{(k-2)!} e^{-λ}\)をセットで考えると)
=\(λ^2\)
ここで、
V[X]=E[X(X-1)]+E[X]-E[X]2
=\(λ^2\)+\(λ\)-\(λ^2\)
=\(λ\)
となります。さっきの例題を活用すれば簡単に計算できますね。
ポアソン分布 \(f(x)\)= \(e^{-λ} \frac{λ^x}{x!}\) (\(x\)は自然数)について、
\(\sum_{x=0}^{∞} f(x)\)=1 を示せ。
少しずつでいいので、ポアソン分布に慣れましょう。
①ポアソン分布の式に慣れる
➁ポアソン分布の構造体を活用して期待値、分散を計算する
をわかりやすく解説しました。
まとめ
「【初心者必見!】ポアソン分布の期待値と分散が解ける(高校数学で解ける!)」を解説しました。
- ①ポアソン分布の式を理解する
- ➁ポアソンの期待値と分散の導出
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