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品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる

第一者監査(内部監査)

「内部監査やれって言われて、いやだなあ」、と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる
  • ①監査を初めて受ける場合
  • ②初めて監査員をする場合
  • ③初めての人の心をつかむために

①監査を初めて受ける場合

監査を初めて受ける人(部門長である部課長)は、管理職とはいえ、不安です。不安な思いを口にできないし、部下からは「監査対応できて当然」と思われています。

品質管理部門としては、被監査側で特に次の2つの場合をウォッチしておきましょう。

  1. 支社店部門の部門長として異動する場合
  2. ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

支社店部門の部門長として異動する場合

支社店への異動は、挑戦する気持ちと、不安な気持ちが重なります。しかも、本社より少ない人数で、戦力の弱い部門で監査対応しなければなりません。

すでに、本社か他の支社店で部門長経験していればよいですが、初めての場合は不安が多いはず。現部門で管理職として、ある程度ISOやQMSの対応や理解はしているでしょうが、監査を自分で対応するとなると身構えます。

また、支社店には同じ業務を長年担当し、独自の業務方法で突き進む人が必ずいます。そこそこいい歳なので、今さら外から上司が来ても上司のやり方に合わせません。そういう支社店先の独自のやり方も許容しなければなりません。

ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

研究開発部門や、企画などの部門からライン部門への異動がある場合です。過去にISO準拠した職場にいたとしても、ISO非対象の環境で数年いると、今更ISO対応するのが、窮屈に感じます。

管理職とはいえ、やりたくないでしょうけど、「ISOなんて嫌だ!」とも部下の前では言えませんよね。

ISO非対象で自由な環境から、窮屈な環境に行くのもストレスでしょう。ISO環境に馴染むまでに時間とストレスがかかりますね。ISOの要求事項とそれにあった組織内のルールや過剰な文書の作成やチェックに時間がとられます。

ISO業務に離れすぎないために内部監査だけは全部門やっておく

初めての人への過度な不安にさせないために、品質管理部門としては、内部監査だけは全部門やっておくのがベターでしょう。

内部監査はISO9001の要求事項とはいえ、自主的に実施するものなので、自分たちが考えて監査してよいし、ISOに馴染む環境を作っておくとよいでしょう。

実際に、ライン部門の中でも、
・ISOに関係ない企画部門
・ISOを気にしなくていい、新規事業部門
・ISOを気にしななくていい、研究開発部門
があったりします。

そういう部門は、「軽く」内部監査は実施します。
「ISOに関係のない部門なんですけど、事業化できたらISO対象の部門に移管したり、」
「ISOに関係のない部門なんですけど、ISO対象部門への異動もありえます」
として、監査実施しています。

初めて監査受けるとなっても、不安にならない環境を作ることが大事!

②初めて監査員をする場合

最初からやりたくて監査員希望する人はいません。次の2通りで監査員を引き受けている人がほとんどです。

  1. 上司からの指示
  2. 管理職だからってやらされる場合
監査は品質管理の理解を深めるには重要ですが、
通常業務で忙しいライン部門の人にとっては面倒な仕事です。

上司からの指示

部門の品質係とか、管理職候補だから上司から監査員の指示があるのでしょうけど、基本的は、嫌ですよね。

品質管理とかISOとか読んでもわからんし、
細かくネチネチ言ってくる品質管理の連中が嫌いだし
ただでさえ忙しいのに、給料が上がるわけでもないのに

と、品質管理側への愚痴や不満がある状態で、監査員を引き受けていますね。

その一方で、

職場の品質係になる人はそれなりに評価されているけど、
自分の仕事のやり方に自己流な所があって、意外と頑固者だったりする

こともあります。30代前半で、リーダを務めるような人は優秀でも、頑固なところがあります。周囲はそれを嫌がるんですが、変に自信をもっているので厄介ですけど。

管理職だからってやらされる場合

本当はいやだけど、
管理職が拒否したら部下から何と言われるか…
まあーしょうがないか

結構、「しょーがない」と言って、業務する管理職が多いですね。このマインドでないと管理職は務まらないのでしょう。

しかも、管理職だから内部監査対応くらいできて当然!という、見えない圧がかかったりします。

管理職の査定は平社員より厳しいですからね。上に上がるって大変。。。

③初めての人の心をつかむために

ここで、言いたいのは、

品質管理部門はボケっとするな!

・不安の中、遠距離に出向いて監査を孤軍奮闘する部門長
・ISOが嫌いなのに対応しないといけなくなった部門長
・「やれって」言われて仕方がなく来た監査員
・管理職として仕方がなく来た監査員

監査される方も、する方も本音はネガティブです。それを監査やろう!と動機づけるのが事務局である品質管理部門の仕事です。

機械的に監査の説明をする品質管理部門がいたら最悪ですね。相手の気持ちを汲み取るくらいやれ!

両者を動機づけるために、品質管理部門が頑張るべきポイントを3つ挙げます。

  1. ISOから話を始めるな!
  2. 異動の多い3,9月はウォッチせよ!
  3. 感謝から入ること!

ISOから話を始めるな!

品管あるあるですが、監査の説明会を実施するのはOKですが、ここぞとばかりに、ISOの説明を長時間やる人がいます。

監査される・する側の感情を考えましょう。皆興味ありません。さっさと説明会終わって欲しいくらい!

品管がすべきことは、

  1. 最初は、監査対応者へ感謝を伝える
  2. 監査の細かい手法より、目的をわかりやすく言葉で説明する
  3. 監査でチェックするポイント、監査してほしいところを絞って説明する

難しい品質用語を使わずに、業務で使う言葉や普段の言葉に変えて説明しましょう。用語の意味の精度などは少々悪くても良く、相手がすぐに理解できるように工夫して伝えましょう。

品管の対応もいいし、
思っていたほど難しくはないし、
ちょっとやってみてもいいかな!

という気持ちにさせたら勝ちです。

異動の多い3,9月はウォッチせよ!

組織体制、部門、担当者の異動などが一気に動く時期です。

初めて監査を受けることになる人は誰か?

東京本社にいて、4月から3人しかいない、山陰方面の支社店の部門長に昇格した人がいたとしましょう。昇格とはいえ、遠い異動になりますし、3人の職場でISO監査受けるとなると心理的に負担がありますよね。

本社にいる間に、2,30分でも取って、監査の対応ノウハウをインプットすると、感謝されますし、つながりが良くなります。

感謝から入ること!

組織がISO取得してビジネスしているんだから、監査対応は当然!

は絶対NGです。

監査員や監査受査をやっていただくので、組織内とはいえ、相手への配慮・感謝を忘れずに!

相手への感謝の気持ちがあれば、
・相手にも伝わるし、相手も動こうとしてくれます。
・そういう人を増やし、品質管理への好感を増やしましょう。

日々の品質管理、QMS、ISOへの好感度アップが
その組織の品質向上につながるはずです。

品質管理業務は単なる、事務方ではなく、組織の1人1人との良い関係性を作り、品質向上につなげるリーダシップの役割があります。自己フォローを込めて解説しました。

まとめ

品質の内部監査が初めてなのへの対応方法をわかりやすく解説しました。

  • ①監査を初めて受ける場合
  • ②初めて監査員をする場合
  • ③初めての人の心をつかむために


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