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品質不正の分析方法がわかる

品質不正

「品質不正の分析方法がわからない、30社も分析しているQCプラネッツはどうやって分析しているの?」と疑問に思いませんか?。

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【重要】品質不正の分析方法がわかる
  • ①品質不正の企業分析リンク
  • ➁1次データの真因分析をチェック
  • ➂真因をさらにツッコむ
  • ➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める
分析から、結果を統体することが大事

深い分析ができる方法を解説します。企業分析に役立つスキルです!

①品質不正の企業分析リンク

過去の企業ケースの分析記事がこちらです。
情報収集だけでは深い分析はできません。どうやって分析するか?気になりませんか?。

➁1次データの真因分析をチェック

企業報告書に真因分析結果をチェック

まずは、自分で考える前に、企業の品質不正に関する報告書を読んで、そこにある真因分析結果を抜き出しましょう。

数社分析すると、報告書を読む前に真因がほぼ予想できるようになりますけど。

よくある真因分析結果

よく書いている結果は次の通りです。下の11のうち、いくつかを抜き出したり、組み合わせたものが報告書に記載されていることがほとんどです。

  1. 過度なコストカットにより設備・人への投資が不足
  2. 業務過多で試験が不十分
  3. 製品の品質に実質的な問題がないという過信
  4. 不適切行為が社内のみで対応し「問題を表面化させない閉鎖的な風土」
  5. 検査員の完成検査に関する法令・ルールに対する規範意識の著しい鈍麻
  6. 収益評価に偏った経営及び閉鎖的な組織風土
  7. 経営層が現場の状況を理解しておらず、問題の対応を現場任せ
  8. 内部監査が表層的なもので、不適切事実が発見できなかった
  9. 納期を優先するあまり、規則・手順を逸脱してでも作業を優先
  10. 上司と部下間のコミュニケーションが不足
  11. 作業者・検査員の技術力不足
  12.  

➂真因をさらにツッコむ

その真因となった背景を考える

「網羅された11の真因が、すでに弁護士などのお偉いさんがまとめたんだから、それで分析結果としていいじゃん!」

と思いますけど、

情報が多すぎて、頭の中で整理できる状態ではないし、
よく考えると「なぜ?」ともう少し突っ込みたくなる真因が多い。

完成度の高い真因分析とは、QCプラネッツはこう考えます。

●真因が3,4個くらいだが、どの企業もその3,4個で説明できる論破力があること
●真因3,4個ぐらいが、頭で整理しやすく応用が利きやすい

真因をさらに絞る

真因11個程度をさらにツッコんで、絞れるかを考えましょう。

よく考えると「なぜ?」ともう少し突っ込みたくなる真因からツッコみます。

実際にツッコんでみます。ここが深い真因を分析するQCプラネッツのやり方です。

考え方は、

  1. 品質不正せざるを得ない状況に追い込んだ圧力を探す
  2. 正しい業務ができなくしたものは何か?を再度ツッコむ
  1. 過度なコストカットにより設備・人への投資が不足
    確かにコスト抑制されるとリソースは不足する!OK!
  2. 業務過多で試験が不十分
    業務が多いなら自動化など減らせばよいが、なぜそれが出来なかったのか? ツッコみが足りない
  3. 製品の品質に実質的な問題がないという過信
    自信ありはOKだが、検査省略や間引きの動機に直接関係性はない?自信ありでちゃんと検査すればいいじゃん!それができなくした真因があるはず!ツッコみが足りない
  4. 不適切行為が社内のみで対応し「問題を表面化させない閉鎖的な風土」
    閉鎖的な風土でも、不正しなければOK? 不正せざるを得なくした圧力は何かが見えない!ツッコみが足りない
  5. 検査員の完成検査に関する法令・ルールに対する規範意識の著しい鈍麻
    ちゃんと検査員を教育すればいいじゃん! 教育・倫理観が高められない状況にした真因が見えない!ツッコミが足りない!
  6. 収益評価に偏った経営及び閉鎖的な組織風土
    確かにコスト抑制や無理な目標・納期を設定されると不正に走りやすくなる!OK!
  7. 経営層が現場の状況を理解しておらず、問題の対応を現場任せ
    現場がちゃんとやっていれば問題ないし、むしろ経営陣が現場来るのはうざい事! ちゃんと現場が機能しない真因が見えない!ツッコミが足りない!
  8. 内部監査が表層的なもので、不適切事実が発見できなかった
    ISO,内部監査は、QMSの有効性しか見ないから、不正まで見抜けない。これを理由にするのは無意味。理由にするのは、監査の実務を知らないからではないか?
  9. 納期を優先するあまり、規則・手順を逸脱してでも作業を優先
    その通り! OK!
  10. 上司と部下間のコミュニケーションが不足
    コミュニケーションが無くても、上司が無能でも、部下がちゃんと業務すれば不正は起きない。不正せざるを得ない状況になった理由が見えない!ツッコミが足りない!
  11. 作業者・検査員の技術力不足
    技術を高めればいいし、優秀な人材を採用すればいいじゃん! それができない理由は?ツッコみが足りない

と、マーカでツッコんでみました。

ツッコミが浅い報告書が多いし、
浅い分析だから、項目が11とたくさん上がってしまう

➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める

1つのシンプルなモデルを探す

上のツッコミをもっとツッコンで見ましょう。シンプルな真因が見えてきます。

No 報告書 ツッコみ さらにつっこみ 本当の真因
1 業務過多で
試験が不十分
効率化すれば
いいじゃん!
工夫できない
状況だったのでは?
コスト抑制
で投資難
2 品質の過信 不正と関係ない! 業務を省きたい
理由は?
納期の圧力
3 閉鎖的な風土 不正と関係ない! 表面化する
と厄介になる
納期の圧力
4 規範意識が希薄 教育すれば
いいじゃん!
教育できない
理由がある
コスト抑制
で投資難
5 経営陣が現場任せ むしろその方が
指摘されると
面倒なわりに
何もしてくれない
納期の圧力
コスト抑制
6 内部監査の軽薄 そもそも
不正発見できない
7 コミュニケーション
不足
コミュニケーション
なくても正しく
業務できる
問題があっても
報告したくない理由
納期の圧力
8 作業者の
技術力不足
教育・採用で
カバーすればいい!
それができない理由は? コスト抑制
で投資難

企業の報告書は一見、説得力がある内容ですが、
別に他の手段を使えば、解決するじゃん!という真因が多いです。
だから、

現場が工夫もできず、不正に走らざるを得ない状況や圧力が何だったのか?を考えると本当の真因が見えて来る!

自分で決めたモデルで説明できるかを見極める

そして、シンプルなモデルを使って説明ができないか?どうかを考えると頭の中で整理しやすくなります。

企業に関係なく、1つのモデルで真因を見抜けると、いつどんな品質不正問題が発覚しても冷静に分析でき、説明・指導・提言ができる!

QCプラネッツは「QCDバランス」で解説

さっきの「ツッコミ表」の右端の「本当の真因」をみると、

コストカット(C)と納期の圧力(D)
の2つですべて不正の真因が説明できる

なので、

QCプラネッツは「QCDバランス」で解説しています。

例えば、
●閉鎖的な風土になるのは、提言やフォローされると、通常業務の遅延や、それにかかるコストの影響が出ます。でも、経営陣は何もせずに、結果だけフォローしてきます。 コスト抑制と納期必達の圧力がかかると、職場間の交流を避ける傾向が出ます。

例えば、
●業務過多で不正になる真因は、業務効率化したいが、それをする時間も投資がないから、諦めて不正して業務したことにしようという動機が生まれます。

など、QCプラネッツの30社の分析結果から、ほぼ全部の真因が「QCDバランスの崩れ」で説明できることが分かっています。

QCプラネッツは「QCDバランス」の観点で企業分析をしています。

「QCDバランスの崩れ」で説明できない事例が出たら、モデルを更新して分析力をさらに高めていきます。

まとめ

「【重要】品質不正の分析方法がわかる」を解説しました。

  • ①品質不正の企業分析リンク
  • ➁1次データの真因分析をチェック
  • ➂真因をさらにツッコむ
  • ➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める


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