月: 2021年11月

  • 2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    「JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reはどう決まっているのか?」、「なぜ全合格判定個数の半分程度になっているのかがわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること
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    ①①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと

    1回目の抜取検査で終了できれば平均検査量は減らせる

    2回抜取検査のメリットは、平均検査量が減らせることですが、
    デメリットは、検査回数が増えて手間であることです。

    ●検査個数
    ・2回抜取方式で検査する場合: 1回目はn1個、2回目はn2個を検査
    ・1回抜取方式で検査する場合: n1+n2個を検査

    ●検査終了の場合分け
    ・2回抜取方式において、1回目で検査終了する確率をp1,2回目まで検査する確率をp2とします。

    ●期待値の平均検査量Iを導出
    ・2回抜取方式の平均検査量I2=n1p1+n2p2
    ・1回抜取方式の平均検査量I1=n1+n2

    ●平均検査量の差分
    I1– I2
    =(n1+n2)-(n1p1+n2p2)
    =n1(1-p1)+n2(1-p2)
    > 0
    ((1-p1) > 0かつ (1-p2) > 0)

    数式で証明しましたが、1回目の検査で終了する場合があるため、2回抜取検査の平均検査量は1回抜取検査より少なくできます。

    詳細は、関連記事に解説しています。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    ポアソン分布についても解説しています。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分方法

    2回抜取検査量のメリットは、平均検査量が減らせることだから、検査量が減らせるように1回目と2回目の検査を配分したい!

    と思いますよね。

    平均検査量を減らすには、なるべく1回目の検査で終わらせて、2回目の検査は無しで済ませたい!と考えますよね。

    平均検査量を減らすには、1回目の検査で合格として終わらせたいから
    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!

    そこで、次のクイズを考えます。

    平均検査量が少ないのはどれ?

    クイズ:2回抜取検査でもともと次の条件(a)で検査しようとしていた。
    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個
    どの方法が最も平均検査量が少ないか?

    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!
    わけですから、クイズの正解は、「b」ですね。

    実際に3条件の平均検査量をプロットしましょう。

    平均検査量

    確かに、(b)の条件が平均検査量Iは少ないですね。

    でも、ここで、疑問が1つあります。

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合は
    なぜ、
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    なのでしょうか?

    平均検査量Iをもっと減らした方が、検査の効率がいいですよね。

    実は、平均検査量だけで判断するのは、不十分です。それを次で解説します。

    ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

    もともと検査は、合否を判断するものです。
    抜取検査回数に関係しないし、してはいけません。

    つまり、
    1回抜取検査と2回抜取検査の合否判断は同じでなければなりません。
    1回抜取検査と2回抜取検査のOC曲線はほぼ等しくなければなりません。

    平均検査量を減らした場合のOC曲線を比較

    上の例の3条件をOC曲線で描いてみましょう。

    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個

    ここで、1回抜取方式では(n,c)=(100,4)のOC曲線を描いています。

    OC曲線

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いことが、2回抜取方式で求められます。
    条件(b)(c)は1回抜取方式のOC曲線から大きく外しています。
    これでは、平均検査量を変えても意味が無いとわかります。

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いのは、条件(a)の
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は
    ①平均検査量Iをなるべく減らすこと
    ②1回抜取方式のOC曲線から外さないこと
    であるとわかります。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分(JIS抜取表)

    1回抜取方式 (n,c)=(100,4)のOC曲線に近い
    2回抜取方式はどれかを考えます。
    JISの抜取表にある
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    の決め方を見ましょう。

    なお、2回抜取方式では、
    n1=50,n2=50,ac2=4,re5=5は固定し、
    ac1,re1をいろいろ振ってOC曲線を比較します。

    そこで、次のクイズを考えます。

    1回抜取検査OC曲線に最も近いのはどれ?

    条件

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5

    OC曲線を描きます。

    OC曲線

    1回抜取OC曲線と距離を評価するために、各条件のある不良率pにおけるロット不良率L(p)との差分の2乗和で評価します。つまり、

    S(各条件)=\(\sum (L(p)_{1回抜取}-L(p)_{各条件})^2\)

    S(各条件)の小さい順に順位をつけると下表のようになりました。

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5
    順位 14 11 6 1 2 10 3 4 5 7 8 9 12 13 15

    JISの抜取表の値は条件(7)で順位は3位でした。1位ではありませんでした。
    実際は1回抜取検査のOC曲線に近いパターンを選んで、合格判定個数を少し調整して
    JIS規格の値を決めたように考えられます。

    順位1~5位のOC曲線を描くと、1回抜取検査の場合(黒実線)と近いですし、
    JIS規格の曲線(赤点線)は黒実線とほぼ同じことがわかります。

    OC曲線

    OC曲線を駆使していくと、抜取検査が設計できて、JIS規格の値や式の決まり方がわかるようになります。

    まとめ

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reを決める方法を、平均検査量とOC曲線を使って解説しました。

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

  • 【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    「計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の値はどのように決まっているかわからない」、「抜取検査表の見方は知っているけど、その理由は知らない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    ●You tube動画もご覧ください

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    ①不良率p0,p1は標準数で設定

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の2軸,p0,p1の値と間隔はどのように決まっているか?

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    p0は0.09%から、p1は0.71%からスタートし
    0.09,0.113,0.141,…,0.9,1.13,1.41,…と桁数をあげつつ同じ値を繰り返す。
    その理由はわかりますか?

    p0,p1の間隔は標準数から決まっていることと、
    p0=0.09%,p1=0.71%からスタートするのは、抜取表が見やすく使いやすくするために調整したためです。

    関連記事にまとめていますので、ご覧ください。

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる
    規準型抜取検査や調整型抜取検査の抜取表の範囲や区分はどのように決めているかご存じですか?本記事は、抜取表の範囲や区分や、抜取表を自分で作る方法を解説します。抜取表の作り方が知りたい方は必見です。

    知っている人は知っている「標準数」です。
    知らない人は覚えてね!となります。

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に注目します。

    規準型抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求め、
    L(p)=1-αのpをp0,
    L(p)=βのpをp1とします。

    この基本的な考え方で、計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は作られています。

    OC曲線についてと、曲線の描き方については関連記事をご覧ください。

    OC曲線を作る超幾何分布、二項分布、ポアソン分布をマスターする
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線を構成する3つの確率分布は超幾何分布、二項分布、ポアソン分布です。それぞれの分布の関係を理解し、不良率または不良個数からOC曲線が描けるようになりましょう。

    ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に数字がある枠について、n,cとp0,p1の関係を見ます。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    次に関連記事にあるプログラムを使って、(n,c)から(p0,p1)を計算します。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    結果を比較します。

    JIS9015Z QCプラネッツ 比較
    n c p0 p1 p0 p1 P0 p1
    400 1 0.090~0.112 0.91~1.12 0.082 0.972 ×
    500 2 0.141~0.180 0.91~1.12 0.154 1.065
    300 1 0.113~0.140 1.13~1.40 0.115 1.291
    400 2 0.181~0.224 1.13~1.40 0.204 1.327
    500 3 0.225~0.280 1.13~1.40 0.267 1.334
    250 1 0.141~0.180 1.41~1.80 0.137 1.549 ×
    300 2 0.225~0.280 1.41~1.80 0.268 1.766
    400 3 0.281~0.355 1.41~1.80 0.337 1.665
    500 4 0.356~0.450 1.41~1.80 0.393 1.593
    200 1 0.181~0.224 1.81~2.24 0.174 1.932 ×
    250 2 0.281~0.355 1.81~2.24 0.325 2.116
    300 3 0.356~0.450 1.81~2.24 0.452 2.214 ×
    400 4 0.451~0.560 1.81~2.24 0.492 1.989
    500 6 0.561~0.710 1.81~2.24 0.654 2.097
    150 1 0.225~0.280 2.25~2.80 0.234 2.57
    200 2 0.356~0.450 2.25~2.80 0.409 2.641
    250 3 0.451~0.560 2.25~2.80 0.545 2.654
    300 4 0.561~0.710 2.25~2.80 0.655 2.649
    400 6 0.711~0.900 2.25~2.80 0.821 2.619
    60 0 0.090~0.112 2.81~3.55 0.086 3.766 × ×
    120 1 0.281~0.355 2.81~3.55 0.297 3.203
    150 2 0.451~0.560 2.81~3.55 0.545 3.51
    200 3 0.561~0.710 2.81~3.55 0.684 3.31
    250 4 0.711~0.900 2.81~3.55 0.79 3.173
    300 6 0.901~1.12 2.81~3.55 1.1 3.485
    500 10 1.13~1.40 2.81~3.55 1.235 3.067
    50 0 0.090~0.112 3.56~4.50 0.103 4.501 ×
    100 1 0.356~0.450 3.56~4.50 0.354 3.835 ×
    120 2 0.561~0.710 3.56~4.50 0.684 4.375
    150 3 0.711~0.900 3.56~4.50 0.915 4.399 ×
    200 4 0.901~1.12 3.56~4.50 0.989 3.958
    250 6 1.13~1.40 3.56~4.50 1.32 4.176
    400 10 1.41~1.80 3.56~4.50 1.547 3.827
    40 0 0.113~0.140 4.51~5.60 0.129 5.594
    80 1 0.451~0.560 4.51~5.60 0.444 4.776 ×
    100 2 0.711~0.900 4.51~5.60 0.821 5.235
    120 3 0.901~1.12 4.51~5.60 1.145 5.483 ×
    150 4 1.13~1.40 4.51~5.60 1.321 5.259
    200 6 1.41~1.80 4.51~5.60 1.652 5.207
    300 10 1.81~2.24 4.51~5.60 2.068 5.09
    30 0 0.141~0.180 5.61~7.00 0.171 7.388 ×
    60 1 0.561~0.710 5.61~7.00 0.595 6.329
    80 2 0.901~1.12 5.61~7.00 1.029 6.516
    100 3 1.13~1.40 5.61~7.00 1.377 6.559
    120 4 1.41~1.80 5.61~7.00 1.654 6.552
    150 6 1.81~2.24 5.61~7.00 2.21 6.916
    250 10 2.25~2.80 5.61~7.00 2.486 6.096
    25 0 0.181~0.224 7.11~9.00 0.205 8.799
    50 1 0.711~0.900 7.11~9.00 0.715 7.559
    60 2 1.13~1.40 7.11~9.00 1.376 8.628
    80 3 1.41~1.80 7.11~9.00 1.725 8.161
    100 4 1.81~2.24 7.11~9.00 1.99 7.835
    120 6 2.25~2.80 7.11~9.00 2.768 8.612
    200 10 2.81~3.55 7.11~9.00 3.114 7.599
    20 0 0.225~0.280 9.01~11.2 0.256 10.875
    40 1 0.901~1.12 9.01~11.2 0.896 9.38 ×
    50 2 1.41~1.80 9.01~11.2 1.654 10.296
    60 3 1.81~2.24 9.01~11.2 2.309 10.797 ×
    70 4 2.25~2.80 9.01~11.2 2.856 11.096 ×
    100 6 2.81~3.55 9.01~11.2 3.33 10.294
    150 10 3.56~4.50 9.01~11.2 4.166 10.086
    15 0 0.281~0.355 11.3~14.0 0.342 14.231 ×
    30 1 1.13~1.40 11.3~14.0 1.198 12.357
    40 2 1.81~2.24 11.3~14.0 2.075 12.763
    50 3 2.25~2.80 11.3~14.0 2.778 12.876
    60 4 2.81~3.55 11.3~14.0 3.34 12.883
    80 6 3.56~4.50 11.3~14.0 4.178 12.793
    120 10 4.51~5.60 11.3~14.0 5.225 12.549
    15 0 0.356~0.450 14.1~18.0 0.342 14.231 ×
    25 1 1.41~1.80 14.1~18.0 1.44 14.687
    30 2 2.25~2.80 14.1~18.0 2.781 16.781
    40 3 2.81~3.55 14.1~18.0 3.488 15.945
    50 4 3.56~4.50 14.1~18.0 4.023 15.355
    60 6 4.51~5.60 14.1~18.0 5.605 16.893 ×
    100 10 5.61~7.10 14.1~18.0 6.292 14.988
    10 0 0.451~0.560 18.1~22.4 0.512 20.567
    20 1 1.81~2.24 18.1~22.4 1.806 18.096 × ×
    25 2 2.81~3.55 18.1~22.4 3.351 19.914
    30 3 3.56~4.50 18.1~22.4 4.685 20.93 ×
    40 4 4.51~5.60 18.1~22.4 5.057 18.998
    50 6 5.61~7.10 18.1~22.4 6.759 20.113
    70 10 7.11~9.01 18.1~22.4 9.069 21.154 ×
    7 0 0.561~0.710 22.5~28.0 0.73 28.032 × ×
    15 1 2.25~2.80 22.5~28.0 2.422 23.557
    20 2 3.56~4.50 22.5~28.0 4.217 24.477
    25 3 4.51~5.60 22.5~28.0 5.656 24.802 ×
    30 4 5.61~7.10 22.5~28.0 6.805 24.899
    40 6 7.11~9.01 22.5~28.0 8.513 24.845
    50 10 9.01~11.2 22.5~28.0 12.855 29.13 × ×
    5 0 0.711~0.900 28.1~35.5 1.021 36.904 × ×
    10 1 2.81~3.55 28.1~35.5 3.677 33.685 ×
    15 2 4.51~5.60 28.1~35.5 5.685 31.729 ×
    20 3 5.61~7.10 28.1~35.5 7.135 30.419 ×
    25 4 7.11~9.01 28.1~35.5 8.229 29.467
    30 6 9.01~11.2 28.1~35.5 11.499 32.469 ×

    ×が33個、●が157個になり、一致する率は 157/(33+157)=82.6%となり、
    ほぼ計数規準型一回抜取検査表と一致することがわかりました。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は自分で作ったOC曲線から作れることがわかりますね。
    JIS規格も身近な存在に感じますね。

    規格表の作り方がわかると、その理論や背景も理解できます。
    単に表の見方だけでなく、意味も理解することができます。

    ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    どの参考文献にも導出過程が書いていませんが、計数規準型一回抜取検査表が初めて規格になった1956年からはすでにこの式はありました。

    抜取検査設計補助表

    p1/p00 c n
    17以上 0 2.56/p0+115/p1
    16~7.9 1 17.8/p0+194/p1
    7.8~5.6 2 40.9/p0+266/p1
    5.5~4.4 3 68.3/p0+334/p1
    4.3~3.6 4 98.5/p0+400/p1
    3.5~2.8 6 164/p0+527/p1
    2.7~2.3 10 308/p0+770/p1
    2.2~2.0 15 502/p0+1065/p1
    1.99~1.86 20 704/p0+1350/p1

    抜取検査設計補助表が分からない点

    1. n=A/p0+B/p1型で表現できる理由が分からない
    2. 比p1/p0とcの値ごとにnの式の係数A,Bが変わる理由が分からない

    抜取検査が分かりにくい背景

    1. 抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから
    2. 計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから
    • ①抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから

    抜取検査が日本のJIS規格で登場するのが,1956年です。
    その前には、米国の軍事規格(MIL-STD-105D)がありました。
    当時は、朝鮮戦争で日本の製造品質を急ピッチで高める必要があったため、
    占領下の米国の軍事規格を日本で普及させた背景があります。

    米国の軍事規格の詳細までは追えないため、抜取検査設計補助表の式の導出までは完全にはわかっていません。

    • ②計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから

    今は、Excelで個人PCでもかなりの計算ができますが、
    60年前はそれが不可能でした。当時は、関数論などを駆使しして、
    近似式で当てはめて使う方法が常套手段でした。

    現在は、値はPCや大型計算機にプログラミングすれば計算できます。
    現在最も重要なのは、式より式の導出や理論が分かることです。

    計算結果より、その理由が重要です。

    計算は機械の仕事
    理論や説明は人間の仕事
    です。

    理解していない方法は使うべきではない

    抜取検査設計補助表が必要なp0,p1を使う場合、
    近似式が使いたくないときは、
    自分でOC曲線を引いてn,c,p0,p1を確認した方がよいでしょう。

    結果は近似式と変わらないでしょうが、
    近似式の式が理解できない場合は使わないのも1つの方法です。

    抜取検査設計補助表の式の導出や理論について、今後もQCプラネッツは追究していきます。

    まとめ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れることを解説し、抜取検査設計補助表の式の導出や理論がよくわかっていないことも紹介しました。

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

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