カテゴリー: 信頼性工学

  • 信頼性における抜取検査はポアソン分布を使う理由がわかる

    信頼性における抜取検査はポアソン分布を使う理由がわかる

    「信頼性に関して故障率と指数分布で定義した製品を抜取検査する場合、なぜポアソン分布で検査してよいのかがわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    信頼性における抜取検査はポアソン分布を使う理由がわかる
    • ①信頼性における抜取検査
    • ➁指数分布からポアソン分布への導出を解説
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    ①信頼性における抜取検査

    品質管理と信頼性の抜取検査の違い

    信頼性試験は、故障する・しないの試験ですが、一部のサンプルを抜き取って、ロットの合否判定したい場合があります。

    ただし、品質管理における抜取検査とは次の3点が異なります。

    信頼性試験 品質管理
    変数 故障率λ、MTBF 不良率p
    時間 故障するまで待つと時間がかかる。
    打切ったりする。
    検査で良否が判定
    確率分布 指数分布 正規分布

    品質管理の抜取検査と、少し違うところもありますが、信頼性について抜取検査することも可能です。

    信頼性の抜取検査のOC曲線を考えてみましょう。

    品質管理と信頼性のOC曲線の違い

    考え方は同じ。呼び名が変わるだけ。

    下図で比較しましょう。

    22a

    呼び名が変わる!

    L(ロット合格率) 信頼性試験 品質管理
    1-α ARL
    (Acceptable reliability level)
    合格信頼性水準
    AQL
    (Acceptable quality level)
    合格品質水準
    β LTFR
    (Lot tolerance failure rate)
    ロット許容故障率
    LTPD
    (Lot tolerance percent defective)
    ロット許容不良率

    考え方は同じ。呼び名が変わるだけ。

    ➁指数分布からポアソン分布への導出を解説

    何でポアソン分布型で抜取検査するの?

    教科書では、信頼性の場合は元々指数分布で定義されることが多く、抜取検査ではポアソン分布型を使う当たり前のように書いています。

    何で?と疑問ですよね!

    簡単に導出を解説します。

    指数分布からポアソン分布への導出を解説

    抜取検査は、二項分布をよく使いますよね。ここからスタートします。

    ●二項分布は
    \({}_n C_k p^k (1-p)^{n-k}\)
    ですね。

    ●次に\(p\)は不良率なので、ここに信頼性における指数分布式を代入します。
    仮に、指数分布関数を
    \(F(t)=1-e^{-λt}\)
    とします。

    ●二項分布は
    \({}_n C_k p^k (1-p)^{n-k}\)
    =\({}_n C_k F(t)^k (1-F(t))^{n-k}\)
    =\({}_n C_k (1-e^{-λt})^k (e^{-λt})^{n-k}\)

    ですね。

    ●次に指数関数型をテーラー展開しましょう。
    \(e^t\)=1+\(t\)+\(\frac{t^2}{2!}\)+…
    ですね。これの1次式まで使いましょう。

    \(e^{-λt}\)=1-\(λt\)
    \(1- e^{-λt}\)=1-(1-\(λt\))=\(λt\)
    から、二項分布の式に代入すると、

    ●二項分布は
    =\({}_n C_k (1-e^{-λt})^k (e^{-λt})^{n-k}\)
    =\(\frac{n!}{k!(n-k)!} (λt)^k (e^{-λt})^{n-k}\)
    と変形させます。

    ここで、変数\(a\)=\(λt(n-k)\)とおいて、整理すると
    \(\frac{n!}{k!(n-k)!} (λt)^k (e^{-λt})^{n-r}\)
    =\(\frac{n!}{k!(n-k)!} (\frac{a}{n-k})^k (e^{-a}\)
    =\(\frac{1}{k!} a^k e^{-a} \frac{n!}{(n-k)!} (\frac{1}{n-k})^k\)
    と変形できます。

    よく見ると、
    =\(\frac{1}{k!} a^k e^{-a} \)はポアソン分布型で、
    \(\frac{n!}{(n-k)!} (\frac{1}{n-k})^k\)は変な定数
    となりますね。だいぶポアソン分布型になってきました。

    さらに、
    \(\frac{n!}{(n-k)!} (\frac{1}{n-k})^k\)を展開すると、
    \(\frac{n!}{(n-k)!} (\frac{1}{n-k})^k\)
    =\(\frac{n(n-1)…(n-k+1)}{(n-k)(n-k)…(n-k)}\)×\(\frac{(n-k)(n-k-1)…1}{(n-k)(n-k-1)…1}\)
    =\(\frac{n(n-1)…(n-k+1)}{(n-k)(n-k)…(n-k)}\)
    ⇒1 (nが十分大きくなると)

    まとめると、

    ●品質管理の抜取検査でよく使う二項分布
    \({}_n C_k p^k (1-p)^{n-k}\)
    の不良率\(p\)に不信頼度関数\(F(t)\)
    を代入して、指数関数をテーラー展開して
    整理すると
    \({}_n C_k p^k (1-p)^{n-k}\)⇒\(\frac{1}{k!} a^k e^{-a}\)
    というポアソン分布型に変形できる。

    これが、信頼性を抜取検査するときに、ポアソン分布型を使ってもよい理由となります。できましたね!

    信頼性の抜取検査を他の記事でも解説していきますので、ご確認ください。

    まとめ

    「信頼性における抜取検査はポアソン分布を使う理由がわかる」を解説しました。

    • ①信頼性における抜取検査
    • ➁指数分布からポアソン分布への導出を解説

  • 【必読】MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式がよくわかる

    【必読】MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式がよくわかる

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    • ①MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式は暗記するな!
    • ➁点推定(打切り有り無し両方)の導出がわかる
    • ➂推定区間は、2Tを自由度2nのχ2乗分布で割る理由がよくわかる
    • ➃定時打切りと定数打切りではχ2乗分布の自由度が異なる理由がわかる
    QC検定®1級受験者は必読!
    公式暗記より導出過程を理解せよ!
    自力で導出できない式は公式でも使うな!

    公式にもてあそばれないよう、ちゃんと式の導出を解説します!

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ①MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式は暗記するな!

    QC検定®1級必須の公式

    本記事で対象とする公式です。

    打切り無し 定数打切り 定時打切り
    点推定 \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_c)\)
    信頼下限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2(r+1),\frac{α}{2})}\)
    信頼上限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\)

    全公式は自力で導出できますか?
    区間推定の式で何で「Tではなく、2Tなの?」
    区間推定の式で何で「自由度がr,nでなく、2r,2nなの?」
    定時と定数打ち切りの区間推定の式で何で「自由度が2rと2(r+1)と違う値を使うの?」
    全部解説します!QCプラネッツにお任せください!

    ①点推定(打切り有り無し両方)の導出がわかる

    1つの式で導出できる

    再掲しますが、

    打切り無し 定数打切り 定時打切り
    点推定 \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_c)\)

    と3つ式が書いています。よく教科書では、

    \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \)
    を最初に説明して、その変形版として、
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)

    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_c)\)
    を解説していますね。

    でも、この流れだと、

    \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \)
    から
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)
    には変形できません。

    やってみればわかります。やってみてわかったことは、

    導出過程が逆です!

    つまり、

    点推定は1つの式
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)
    でよい。
    打切りが無い場合は\(r=n\)になるので、
    \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \)
    と変形できるってことです。
    公式暗記は厳禁! QC検定®1級くらい目指すならなおさら!

    1つずつ詳しくみてきましょう。

    (i)打切りデータ無しの場合

    打切りデータが無い場合は、下図のように、\(t_1\),\(t_2\),…, \(t_n\)と各故障時間を見ていきます。

    打切り無し

    MTBF,MTTFの点推定は公式

    MTBF,MTTFの点推定は1つの式
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)
    が基本形で、
    打切りが無い場合は\(r=n\)となるので、
    \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \)
    と変形できる!

    となります。

    (ii)定時打切りの場合

    定時打切りの場合は、下図のように、ある時刻\(t_c\) (故障が\(r\)回と\(r+1\)回の間に到達する時間とします。)で区切ります。

    定時打切り

    MTBF,MTTFの点推定は公式

    MTBF,MTTFの点推定は1つの式
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)
    が基本形で、
    は\( t_r \)を\(t_c\)と変えると、
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_c)\)
    と変形できる!

    となります。

    (iii)定数打ち切りの場合

    定数打切りの場合は、下図のように、\(r回\)で故障する時刻\(t_r\) で区切ります。

    定数打切り

    MTBF,MTTFの点推定は公式

    MTBF,MTTFの点推定は1つの式
    \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\)
    が基本形でよいです。

    となります。

    点推定の求め方を再掲すると

    打切り無し 定数打切り 定時打切り
    点推定 \(\frac{1}{n} (\sum_{i=1}^{n}t_i) \) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_r)\) \(\frac{1}{r} (\sum_{i=1}^{r}t_i +(n-r) t_c)\)

    と3つ式がありますが、1つの考え方で3パタ―ンの式になることが良くわかりますね。

    ➂推定区間は、2Tを自由度2nのχ2乗分布で割る理由がよくわかる

    次に推定区間を求める式を解説します。これ、式の意味がわからないと暗記は正直キツイ。私もQC検定®1級試験時は思い出せなかった! なので、導出過程を理解しましょう。

    推定区間の導出式の表を再掲します。

    打切り無し 定数打切り 定時打切り
    信頼下限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2(r+1),\frac{α}{2})}\)
    信頼上限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\)

    指数分布、ガンマ分布、χ2乗分布の関係性を理解する

    指数関数なのに、区間はχ2乗分布でしかも、2Tなり、自由度2nだったり、定時打切りと定数打切りでは自由度が若干違うなど、訳が分からないですよね!

    全部解説します!QCプラネッツにお任せください!

    ほな、解説行きます!

    2Tを自由度2nのχ2乗分布で割る理由がよくわかる

    この理由は、

    数学で証明できます。

    関連記事で詳しく解説しています。ご確認ください。

    信頼度の点推定と区間推定がわかる(指数分布)
    信頼度の点推定と区間推定が計算できますか。本記事では指数分布における点推定と区間推定をわかりやすく解説します。信頼性工学を勉強したい方は必読です。

    【必読】寿命計算の信頼区間にχ2乗分布を使う理由がよくわかる
    指数分布に従う製品の寿命の信頼区間を計算するのに、何で自由度倍のχ2乗分布を使うか理由がわかりますか?本記事では理由を丁寧に解説します。単なる公式暗記ではなく、理由を理解することが大事です

    理解するポイント

    下図のように、

    MTBF

    1. 指数関数をn回畳み込み積分するとガウス分布になる(数学的帰納法で証明できる)
    2. ガンマ分布の変数を変換するとχ2乗分布の確率密度関数と一致する

    となります。

    ここで、χ2乗分布の確率密度関数
    \(f(t,n)\)=\(\frac{1}{2^{n/2} Γ(n/2)} t^{n/2 -1} e^{-t/2}\)
    に対して、
    \(t=2λx\),\(n=2m\)と変換すると
    \(f(2λx,2m)\)= \(\frac{1}{2^{m} Γ(m)} (2λx)^{m -1} e^{-λx}\)
    =\(\frac{λ^{m-1}}{2Γ(m)} λ^{m-1} e^{-λx}\)
    =\(\frac{1}{2λ} g(x)\)
    (ここで\(g(x)\)はガンマ分布の確率密度関数)
    となります。

    ここで、変数\(x\)を総時間\(T\)に、
    指数関数の場合の MTBF=\(\frac{1}{λ}\)の関係を代入すると、
    \(f(2λx,2m)\)= \(\frac{1}{2λ} g(x)\)から
    \(f(\frac{2T}{MTBF},2n)\)= \(\frac{1}{2λ} g(T)\)

    つまり、総時間\(T\)は指数分布の畳み込み積分から成る、
    ガンマ分布\(g(T)\)に従うが、
    これはχ2乗分布\(f(\frac{2T}{MTBF},2n)\)の定数倍の関係になるので、
    2Tは自由度2nのχ2乗分布に従って計算してよいとなります!

    よって、

    \(\frac{2T}{MTBF}\)=\(χ^2(2n,α)\)
    と使ってよく、変形すると、
    MTBF=\(\frac{2T}{χ^2(2n,α)}\)
    という式が成り立ちます。
    超難しいけど、ちゃんと式が導出できた!。

    ➃定時打切りと定数打切りではχ2乗分布の自由度が異なる理由がわかる

    自由度を2n,2(n+1)と異なる理由

    この理由は簡単です。

    ●定数の場合はr個の時で打ち切るので、自由度は2n
    ●定時の場合は時間で区切るので、故障数がr個とr+1個の間になるので、定数打切りと区別するために自由度2(r+1)としている。

    これがわかれば、表を再掲しますが、随分、区間推定しやすくなったはずです。

    打切り無し 定数打切り 定時打切り
    信頼下限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2(r+1),\frac{α}{2})}\)
    信頼上限 \(\frac{2T}{χ^2(2n,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\) \(\frac{2T}{χ^2(2r,1-\frac{α}{2})}\)

    実務上は自由度2nでもOK

    でも、

    定時と定数で区間の式は1つでもいいんじゃないの? 自由度2nで統一しちゃ、ダメなの?

    と疑問に思いませんか?

    その答えは、

    実務上はOK。むしろ自由度2nの方がベター。でも試験は自由度を分けた方がいい。

    実務上はOKな理由

    区間下限値の\(\frac{1}{χ^2(2(n+1),α)}\)より、\(\frac{1}{χ^2(2n,α)}\)の方が大きくなり、区間が短くなり厳しい条件となるから。

    χ2乗分布の値の表をみると、
    \(χ^2(2(n+1),α)\) > \(χ^2(2n,α)\)です。
    この逆数を考えたら、大小関係がわかりますね。

    でも、試験の時は、求められる公式が使えるかどうかを確かめているので、個別の公式を使ってください。

    MTBFの区間推定の式の謎が解明しました!

    まとめ

    「【必読】MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式がよくわかる」を解説しました。

    • ①MTBF,MTTFの点推定と推定区間の式は暗記するな!
    • ➁点推定(打切り有り無し両方)の導出がわかる
    • ➂推定区間は、2Tを自由度2nのχ2乗分布で割る理由がよくわかる
    • ➃定時打切りと定数打切りではχ2乗分布の自由度が異なる理由がわかる

  • 多数決系の信頼性・故障率がわかる

    多数決系の信頼性・故障率がわかる

    「多数決系の信頼度・故障率・MTTFの計算がわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    多数決系の信頼性・故障率がわかる
    • ①多数決系とは
    • ➁多数決系は二項定理が必要
    • ➂信頼度の比較(多数決系VS並列系)
    • ➃多数決系の平均寿命
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    本物の「信頼性工学」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、本物の信頼性工学を学びたい方におススメです。
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    ①多数決系とは

    多数決系とは

    並列系と比較すると理解が速い!

    多数決系とは

    並列系は、n個の構成要素のうち、どれか1個が機能していればOK。
    多数決系は、n個の構成要素のうち、m個以上が機能していればOK。

    多数決系では、例えば、
    ●電圧V0の電源をn個直列につないだ系があり、全体でm V0以上の電圧があればOKとする場合、
    ●5本のボルトによる継手があり、そのうち2本が破断しても必要な強度が確保できる場合
    など、並列系より細かく信頼度を設定したい場合に使うのが多数決系です。

    ➁多数決系は二項定理が必要

    多数決系の信頼度Rの考え方

    多数決系の信頼度Rをどうやって定義するかですが、

    1. 故障確率がある
    2. n個中、mは正常動作
    3. n個中、n個は故障

    となる確率を計算すればよいので、二項定理が必要です。

    つまり、\(n\)個のうち、\(k\)個が故障せず、残りの\(n-k\)個が故障する確率を多数決系全体の信頼度\(R_s\)とすると、

    \(R_s\)=\(\sum_{i=k}^{n} {}_n C_i R_c^i (1-R_c)^{n-i}\)

    二項定理の式はQCで頻出!

    この式は、

    1. 組み合わせの確率
    2. 二項定理
    3. 抜取検査(OC曲線)

    に出て来ますね。必ずマスターしましょう。

    ➂信頼度の比較(多数決系VS並列系)

    多数決系の信頼度

    先程の定義式から、具体的に計算してみましょう。

    \(R_s\)=\(\sum_{i=k}^{n} {}_n C_i R_c^i (1-R_c)^{n-i}\)

    \(n=3\),\(k=2\)の場合

    \(R_s\)=\(\sum_{i=k}^{n} {}_n C_i R_c^i (1-R_c)^{n-i}\)
    =\(\sum_{i=2}^{3} {}_3 C_i R_c^i (1-R_c)^{3-i}\)
    =\( {}_3 C_2 R_c^2 (1-R_c)\)+\( {}_3 C_3 R_c^3 \)
    =\(3R_c^2 -2R_c^3\)

    信頼度の比較(多数決系VS並列系)

    多数決系も並列系も、ある意味、冗長系です。
    どっちが良いのか?比較したいですよね!

    ●どっちが信頼度が高いの?
    ●並列系なら要素は2個でいいけど、多数決系は3個以上要素が必要
    ●要素がたくさん必要な多数決系ってメリットあるの?

    具体的に計算して比較しましょう。

    並列系の場合

    \(R_s1\)=1-\((1-R)^2\)より、
    =\(2R-R^2\)

    多数決系\(n=5\)の場合

    \(R_s2\)=\(\sum_{i=k}^{5} {}_5 C_i R_c^i (1-R_c)^{5-i}\)より
    \(i=1\)から5まで順に代入しましょう。

    具体的には、
    \(R_s(0)\)=\((1-R)^5\)
    \(R_s(1)\)=\((1-R)^5\)+\(5R(1-R)^4\)
    \(R_s(2)\)=\((1-R)^5\)+\(5R(1-R)^4\)+\(10R^2 (1-R)^3\)
    \(R_s(3)\)=\((1-R)^5\)+\(5R(1-R)^4\)+\(10R^2 (1-R)^3\)+\(10R^3 (1-R)^2\)
    \(R_s(4)\)=\((1-R)^5\)+\(5R(1-R)^4\)+\(10R^2 (1-R)^3\)+\(10R^3 (1-R)^2\)+\(5R^4 (1-R)\)
    \(R_s(5)\)=\((1-R)^5\)+\(5R(1-R)^4\)+\(10R^2 (1-R)^3\)+\(10R^3 (1-R)^2\)+\(5R^4 (1-R)\)+\(R^5\)

    式が長いのでこのままExcelでグラフ化しましょう。

    信頼性工学

    比較すると、

    並列系より信頼度が高い場合もあるが、
    多数決系は並列系より信頼度が低い場合が多い

    だから、

    信頼度だけみると多数決系は不要で並列系で十分では?と思っちゃう。

    なので、多数決系は並列系で表現しにくい場合に使うと考えましょう。

    多数決系では、例えば、
    ●電圧V0の電源をn個直列につないだ系があり、全体でm V0以上の電圧があればOKとする場合、
    ●5本のボルトによる継手があり、そのうち2本が破断しても必要な強度が確保できる場合
    など、並列系より細かく信頼度を設定したい場合に使うのが多数決系です。

    ➃多数決系の平均寿命

    ついでに、平均寿命μも計算しましょう。

    平均寿命の計算例

    \(n=3\),\(k=2\)の場合

    \(R_s\)=\( 3R^2 -2R^3\)
    を使います。

    確率密度関数\(f(t)\)= -\(\displaystyle \frac{dR_s}{dt} \)で、
    \(R(t)\)=\(e^{-λt}\)と指数分布としましょう。

    \(f(t)\)=\(6R^2 f -6Rf\)

    平均寿命μは、
    μ= \(\displaystyle \int_{0}^{∞}t f(t) dt\)より

    μ=\(\displaystyle \int_{0}^{∞} t (6R^2 f- 6Rf) dt\)
    =\(6λ \displaystyle \int_{0}^{∞} t(e^{-2λt}-e^{-3λt})\)
    =\(\frac{5}{6} \frac{1}{λ}\)

    となります。多数決系でも平均寿命は積分で計算できます。

    まとめ

    「多数決系の信頼性・故障率がわかる」を解説しました。

    • ①多数決系とは
    • ➁多数決系は二項定理が必要
    • ➂信頼度の比較(多数決系VS並列系)
    • ➃多数決系の平均寿命

  • 並列系の信頼性・故障率がよくわかる

    並列系の信頼性・故障率がよくわかる

    「並列系の信頼度・故障率・MTTFの計算がわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    並列系の信頼性・故障率がよくわかる
    • ①要素の種類
    • ➁並列系の信頼度Rの計算
    • ➂並列系の故障率λの計算
    • ➃並列系のMTTFの計算
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    ①要素の種類

    信頼性工学では、以下の4つの要素について、それぞれ信頼度、故障率、MTTFを計算します。

    解法を理解できれば、丸暗記は不要です。

    要素の種類

    1. 直列系
    2. 並列系
    3. 待機系
    4. 多数決系

    よく見るのは、「直列系」と「並列系」ですが、4つとも解説します。

    ➁並列系の信頼度Rの計算

    並列系とは

    これは簡単ですよね。下図のように要素を並列に並べた系のことです。

    信頼性工学

    並列に並んだ要素がすべて故障しないかぎり正常であるから、信頼性が上がる!

    並列系の信頼度Rの計算

    並列系の信頼度を求めます。

    要素\(i\)の信頼度を\(R_i (t)\)とすると、全体の信頼度\(R_S (t)\)は
    \(R_s (t)\)=1―\(\displaystyle \prod_{i=1}^n (1-R_i (t))\)
    =1―\(\displaystyle \prod_{i=1}^n F_i (t)\)

    たとえば、n=2でR=0.9を並列にすると、並列の2個が両方同時に壊れる確率は(1-0.9)の2乗で1%。なので正常確率は1-0.01=0.99とR=0.9より確率が上昇しますね。

    ただし、故障率が低下する分、要素・部品数は増加します。

    指数分布の場合

    並列については、2つ例を挙げて、計算します。

    1. n=2,λの値が異なる場合

    n=2,λの値が異なる場合

    全体の信頼度は、
    \(R_s (t)\)=1―\(\displaystyle \prod_{i=1}^2 (1-R_i (t))\)
    =\(1-(1-R_1)(1-R_2)\)
    =\(R_1 + R_2 -R_1 R_2\)

    次に、確率密度関数\(f_s (t)\)、故障率\(λ_s(t)\)、MTTFを計算します。

    ➂並列系の故障率λの計算

    信頼度の確率密度関数\(f_s (t)\)、故障率\(λ_s(t)\)の導出

    定義どおり、

    ●\(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)
    ●\(λ_s(t)\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)

    で計算します。

    指数分布の場合

    n=2,λの値が異なる場合

    (R_s (t))=(R_1 + R_2 -R_1 R_2)より、

    ●\(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)
    =\(f_1 (t)+f_2 (t)- R_1 (t) f_2 (t) – R_2 (t) f_2 (t)\)
    =\((1-R_1 (t)f_2 (t)+ (1-R_2 (t)f_1 (t)\)
    =\(F_1 (t) f_2(t) + F_2 (t) f_1 (t)\)

    具体的には、
    ●\(R_1 (t) =e^{-λ_1 t}\)
    ●\(R_2 (t) =e^{-λ_2 t}\)
    を代入します。

    ●\(λ_s(t)\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)
    =\(\frac{ F_1 (t) f_2(t) + F_2 (t) f_1 (t)}{R_1 (t) +R_2 (t) – R_1 (t) R_2(t)}\)

    ➃並列系のMTTFの計算

    故障率の逆数である平均寿命μ(MTTF)を計算しますが、

    1. MTTFの定義式から積分して計算

    で計算します。

    MTTFの定義式から積分して計算

    n=2,λの値が異なる場合

    ●\(f_s (t)\)=\(F_1 (t) f_2(t) + F_2 (t) f_1 (t)\)
    ●\(R_1 (t) =e^{-λ_1 t}\)
    ●\(R_2 (t) =e^{-λ_2 t}\)
    をつかいます。

    μ(=MTTF)=\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t f_s (t) dt\)
    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t (λ_2 (1-e^{-λ_1 t}) e^{-λ_2 t} +λ_1 (1-e^{-λ_2 t}) e^{-λ_1 t} )dt\)

    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t((λ_2 e^{-λ_2 t}+λ_1 e^{-λ_1 t})+(λ_1 +λ_2)e^{-(λ_1 +λ_2}t) dt\)

    =\(\left[-te^{λ_2 t} +\frac{1}{λ_2}e^{-λ_2 t}\right]_{0}^{∞}\)+\(\left[-te^{λ_1 t} +\frac{1}{λ_1}e^{-λ_1 t} \right]_{0}^{∞}\)

    =\(\left[ te^{-(λ_1 + λ_2)t} \right]_{0}^{∞}\)-\(\frac{1}{λ_1 +λ_2} \left[ e^{-(λ_1 + λ_2)t} \right]_{0}^{∞}\)

    =\(\frac{1}{λ_1}+\frac{1}{λ_2}-\frac{1}{λ_1 +λ_2}\)

    結果のまとめ

    個別 全体
    R \(R_i (t)\) \(R_s (t)\)=1-\(\displaystyle \prod_{i=1}^n R_i (t)\)
    f \(f_i (t)\)=\(-\frac{dR_i (t)}{dt}\) \(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)=\(F_1 f_2 + F_2 f_1 (n=2)\)
    λ \(λ\)=\(\frac{f_i (t)}{R_i (t)}\) \(λ\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)
    μ \(μ\)=\(\frac{1}{λ}\) \(μ\)=\(\frac{1}{λ_1}+\frac{1}{λ_2}-\frac{1}{λ_1 + λ_2} (n=2)\)
    並列系も直列系と同じく簡単なので、最初におさえて、待機系などの応用を理解していきましょう。

    まとめ

    「並列系の信頼性・故障率がよくわかる」を解説しました。

    • ①要素の種類
    • ➁並列系の信頼度Rの計算
    • ➂並列系の故障率λの計算
    • ➃並列系のMTTFの計算

  • 直列系の信頼性・故障率がよくわかる

    直列系の信頼性・故障率がよくわかる

    「直列系の信頼度・故障率・MTTFの計算がわからない」と困っていませんか?

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    本記事のテーマ

    直列系の信頼性・故障率がよくわかる
    • ①要素の種類
    • ➁直列系の信頼度Rの計算
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    ①要素の種類

    信頼性工学では、以下の4つの要素について、それぞれ信頼度、故障率、MTTFを計算します。

    解法を理解できれば、丸暗記は不要です。

    要素の種類

    1. 直列系
    2. 並列系
    3. 待機系
    4. 多数決系

    よく見るのは、「直列系」と「並列系」ですが、4つとも解説します。

    ➁直列系の信頼度Rの計算

    直列系とは

    これは簡単ですよね。下図のように要素を直列に並べた系のことです。

    信頼性工学

    直列系の信頼度Rの計算

    直列系の信頼度は、各要素の信頼度の積になります。
    並べ方はシンプルですが、1以下の信頼度をどんどん掛けていくと
    系全体の信頼度は低下してしまいます。

    要素\(i\)の信頼度を\(R_i (t)\)とすると、全体の信頼度\(R_S (t)\)は
    \(R_s (t)\)=\(\displaystyle \prod_{i=1}^n R_i (t)\)

    指数分布の場合

    例として、要素\(i\)の信頼度を\(R_i (t)\)を
    \(R_i (t)\)=\(e^{-λt}\)とすると、

    系全体の信頼度\(R_S (t)\)は
    \(R_s (t)\)=\(\displaystyle \prod_{i=1}^n e^{-λt}\)
    =\(( e^{-λt})^n\)
    となります。

    あと、確率密度関数\(f_s (t)\)、故障率\(λ_s (t)\)、MTTFを計算します。

    ➂直列系の故障率λの計算

    信頼度の確率密度関数\(f_s (t)\)、故障率\(λ_s(t)\)の導出

    定義どおり、

    ●\(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)
    ●\(λ_s(t)\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)

    指数分布の場合

    例として、要素\(i\)の信頼度を\(R_i (t)\)を
    \(R_i (t)\)=\(e^{-λt}\)とすると、

    \(f_i (t)\)と\(λ_i (t)\)はそれぞれ、

    ●\(f_i (t)\)=\(-\frac{dR_i (t)}{dt}\)=\(λ e^{-λt}\)
    ●\(λ_i (t)\)=\(\frac{f_i (t)}{R_i (t)}\)=\(\frac{1}{λ}\)
    となります。

    次に、系全体では、

    ●\(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)=\(nλ e^{-λt}\)
    ●\(λ_s (t)\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)=\(\frac{1}{nλ}\)
    となります。

    ➃直列系のMTTFの計算

    故障率の逆数である平均寿命μ(MTTF)を計算しますが、

    1. MTTFは\(1/λ\)
    2. MTTFの定義式から積分して計算

    の2通り解析方法があります。それぞれ解説します。

    MTTFは\(1/λ\)

    単純に、
    μ(=MTTF) = \(\frac{1}{λ_s (t)}\)より
    指数関数の場合は、
    μ(=MTTF) =\(\frac{1}{nλ}\)
    と、個々の要素\(μ_i\)=\(\frac{1}{λ}\)の\(1/n\)倍になります。

    それだけ、寿命が短くなり故障率が上がることがわかります。

    MTTFの定義式から積分して計算

    μ(=MTTF)=\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t f_s (t) dt\)を使って計算します。

    μ(=MTTF)=\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t f_s (t) dt\)
    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} t (e^{-λt})^n dt\)
    =\(\left[ nλ(-\frac{1}{nλ} t(e^{-λt})^n -\frac{1}{(nλ)^2 (e^{-λt})^n}) \right]_{0}^{∞}\)
    =\(\frac{1}{nλ}\)

    と、積分しても同じ μ(=MTTF)= \(\frac{1}{nλ}\)となります。

    結果のまとめ

    個別 全体
    R \(R_i (t)\)=\(e^{-λt}\) \(R_s (t)\)=\(\displaystyle \prod_{i=1}^n R_i (t)\)=\((e^{-λt})^n\)
    f \(f_i (t)\)=\(-\frac{dR_i (t)}{dt}\)=\(λ e^{-λt}\) \(f_s (t)\)=\(-\frac{dR_s (t)}{dt}\)=\(nλ e^{-λt}\)
    λ \(λ\)=\(\frac{f_i (t)}{R_i (t)}\)=λ \(λ\)=\(\frac{f_s (t)}{R_s (t)}\)=nλ
    μ \(μ\)=\(\frac{1}{λ}\) \(μ\)=\(\frac{1}{nλ}\)
    直列系は簡単なので、最初におさえて、並列系、待機系などの応用を理解していきましょう。

    まとめ

    「直列系の信頼性・故障率がよくわかる」を解説しました。

    • ①要素の種類
    • ➁直列系の信頼度Rの計算
    • ➂直列系の故障率λの計算
    • ➃直列系のMTTFの計算

  • 【必読】指数分布とポアソン分布の関係がよくわかる

    【必読】指数分布とポアソン分布の関係がよくわかる

    「イベントの発生回数の場合はポアソン分布で、発生間隔は指数分布と使い分けるが、この意味や理由が理解できない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】指数分布とポアソン分布の関係がよくわかる
    • ①指数分布とポアソン分布の関係が必須な内容
    • ➁ポアソン分布から指数分布が導出できる
    ポアソン分布から指数分布が導出できますか?まさか暗記で済ませていない?
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    ①指数分布とポアソン分布の関係が必須な内容

    信頼性工学で理解が必須!

    統計学では、指数分布とポアソン分布は別物として扱っていても問題はありません。
    ポアソン分布は正規分布に近似できるし、指数分布と正規分布は遠い関係なので、
    指数分布とポアソン分布の関係を求める問いも少ないです。

    信頼性工学では
    指数分布をポアソン分布に変えて
    信頼区間を求める

    なので、信頼性工学をマスターするには、
    指数分布とポアソン分布の関係を数式で理解する必要があります。

    指数分布とポアソン分布の関係が必要な場面

    信頼性工学ではよく、以下の点で指数分布とポアソン分布の関係が必要です。

    1. 指数分布に従う故障率をもつ試験の総時間Tと故障回数はポアソン分布に従う
    2. 指数分布に従う故障率をもつ製品の抜取検査はポアソン分布で考える
      (JIS5003C-1974)

    故障率を信頼性工学と指数分布で求めて、その製品を検査する場合、OC曲線に描くためにポアソン分布を使います。

    よくある指数分布とポアソン分布の関係の説明

    次のような表面的な説明が多いですね。説明者もわかっていないのではないかと疑問に思います。

    信頼性工学

    つまりどういう違い?
    数式で理解しないと納得できない!

    なので、導出過程を見ましょう。

    意外と、どこにも書いていないし、みんな当たり前に指数分布とポアソン分布の関係を書いているが、ちゃんと数式から導出して理解しよう!

    ➁ポアソン分布から指数分布が導出できる

    確率密度関数を定義

    まず、ポアソン分布の確率密度関数を定義します。
    ●\(f(x)\)=\(e^{-λ}\frac{λ^x}{x!}\) (式1)
    ここで\(x\)は故障回数であり、自然数を取ることがポイントです。

    ポアソン分布が不安な場合は関連記事で解説していますので、ご覧ください。

    【簡単】わかりやすく理解できるポアソン分布
    ポアソン分布の式がわからない・覚えられない、どんな場合に活用するかわからない、と苦手意識はありませんか?本記事では、ポアソン分布の関数の導出、正規分布近似、活用方法をわかりやすく解説します。ポアソン分布が全く理解できない方は必見です。

    次に指数分布の確率密度関数を定義します。
    ●\(g(t)\)=\(e^{-λt}\) (式2)

    ポアソン分布から指数分布を導出

    指数分布の意味をよく考えると、

    指数分布
    ●\(g(t)\)=\(e^{-λt}\)
    は、まだ故障していないが、ある時刻tの故障率がわかる

    この意味をポアソン分布の確率密度関数を使って式をいじります。
    ●\(f(x)\)=\(e^{-λ}\frac{λ^x}{x!}\) で\(λ\)⇒\(λT\)に変えて、
    指数分布はまだ、故障していない、つまり、\(x=0\)を代入します。

    ●\(f(x)\)=\(e^{-λ}\frac{λ^x}{x!}\)は
    ●\(f(x)\)=\(e^{-λT}\frac{(λT)^x}{x!}\)として、
    ●\(f(x=0)\)=\(e^{-λT}\frac{(λT)^0}{0!}\)
    =\(e^{-λT}\)
    ≡\(g(T)\)
    という関係式ができます。

    よく、Tはある寿命試験の総試験時間として、故障回数を調べるときに使います。

    ポアソン分布で係数をλTに変えて、故障回数が0の場合を代入すると指数分布になります。
    故障率λの指数分布に従う製品を寿命試験する。
    総試験時間Tに発生する故障回数xはλTのポアソン分布に従う。
    と書きますが、関係式を言葉に変えただけとわかりますね。

    シンプルですが、これでポアソン分布と指数分布の関係が数式から理解できました。

    まとめ

    「【必読】指数分布とポアソン分布の関係がよくわかる」を解説しました。

    • ①指数分布とポアソン分布の関係が必須な内容
    • ➁ポアソン分布から指数分布が導出できる

  • 信頼度の点推定と区間推定がわかる(ワイブル分布)

    信頼度の点推定と区間推定がわかる(ワイブル分布)

    「寿命分布がワイブル分布の場合の点推定と区間推定がうまく計算できない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    信頼度の点推定と区間推定がわかる(ワイブル分布)
    • ①分布関数
    • ➁尤度関数(ゆうど)を作る
    • ➂最尤推定量(さいゆう)を導出
    • ➃点推定の導出
    • ➄区間推定の導出
    どの分布関数も①~⑤の流れで解説!
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    ①分布関数

    3つの分布関数を解説!

    今回は、指数分布を取り上げますが、QCプラネッツでは以下の3つの分布関数についても解説します。

    1. 指数分布
    2. ワイブル分布
    3. 正規分布

    そして、3つの分布関数に対して、共通の解法で解説していきます。

    1回目の指数分布については、関連記事で解説していますので、ご確認ください。

    今回はワイブル分布

    ワイブル分布関数の確率密度関数を定義します。

    \(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1} exp(-(\frac{t}{β})^α) \)

    ワイブル分布については、関連記事で解説していますので、ご確認ください。

    ➁尤度関数(ゆうど)を作る

    尤度関数とは?

    Wikipedia から引用すると、

    尤度関数とはある前提条件に従って結果が出る場合に、逆に観察結果からみて前提条件が「何々であった」と推測する尤もらしさ(もっともらしさ)を表す数値を、変数とした関数。

    意味不明!
    「尤度(ゆうど)」って読めないし!
    「もっともらしい」って何なん?

    尤度関数って何?

    簡単に言うと、

    テキトーに関数作って、とにかく微分=0で条件作って解析すると意外とうまく行くぜ!という、テキトーな処理

    とにかくやってみましょう。
    いい加減に定義した関数が、良い加減な条件を作るので不思議です。

    ➂最尤推定量(さいゆう)を導出

    ワイブル分布の尤度関数を定義

    こんな関数を尤度関数として定義します。理由はテキトーで、指数なので掛け算とlogを使いこなしたいから

    尤度関数\(L(α,β)\)= \(\displaystyle \prod_{i=1}^n f(t_i)\)
    (\(f(t_i)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t_i}{β})^{α-1} exp(-(\frac{t_i}{β})^α) \))

    とにかく尤度関数をテキトーに設定して、微分=0となる条件式を作ります。

    尤度関数はとにかく「微分して0」を作る

    \(L(α,β)\)= \(\displaystyle \prod_{i=1}^n \frac{α}{β}(\frac{t_i}{β})^{α-1} exp(-(\frac{t_i}{β})^α)\)
    =\((\frac{α}{β})^n \frac{(t_1 t_2 …t_n)^{α-1}}{β^{n(α-1)}} exp(-\sum_{i=1}^{n} (\frac{t_i}{β})^α)\)

    ここで、両辺をlogをとって、両辺を\(α、β\)それぞれで微分して、
    ●\(\displaystyle \frac{\partial log(L(α,β))}{\partial α} \)=0
    ●\(\displaystyle \frac{\partial log(L(α,β))}{\partial β} \)=0
    の式を作ります。

    最尤推定量は何が出るの?

    とりあえず、尤度関数を微分して0になる条件式を作るのですが、

    ●(式1):
    \(\displaystyle \frac{\partial log(L(α,β))}{\partial α} \)=\(\frac{n}{α}\)+\(\sum_{i=1}^{n}log t_i\)-\(nlogβ\)-\(log(\frac{1}{β})(\frac{1}{β})^α \sum_{i=1}^{n} t_i-α\)-\(\frac{α}{β^α}\sum_{i=1}^{n} t_i^{α-1}\)=0
    複雑すぎて、これ以上計算できませんね。。。

    ●(式2):
    \(\displaystyle \frac{\partial log(L(α,β))}{\partial β} \)=-\(\frac{nα}{β}\)+\(\frac{α}{β^{α+1}} \sum_{i=1}^{n} t_i-α\)=0
    まとめると、
    \(β\)=\((\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} t_i^α)^{\frac{1}{α}}\)
    となります。

    困ったのが、(式1)は教科書では、
    \(\frac{\sum_{i=1}^{n} t_i^α log t_i}{\sum_{i=1}^{n}t_i^α}\)-\(\frac{1}{α}\)-\(\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n}log t_i\)=0
    となるようですが、そうなりませんでした。以後、(式1)はこの式を使います。

    計算すると、
    ●\(α\)を求める(式1)は手計算で求められないので、\(f(t)\)のグラフの形から\(α\)を求めます。
    ●\(β\)は(式2)から手計算で計算できます。

    ➃点推定の導出

    尤度関数を微分して0になる条件式から、

    ●(式1):
    \(\frac{\sum_{i=1}^{n} t_i^α log t_i}{\sum_{i=1}^{n}t_i^α}\)-\(\frac{1}{α}\)-\(\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n}log t_i\)=0

    ●(式2):
    \(β\)=\((\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} t_i^α)^{\frac{1}{α}}\)

    の2式を使います。実際に、故障数を\(r\)、打ち切り数を\(n-r\)、打ち切り時間を\(t_s\)とすると、(式1)、(式2)は以下のように変形します。

    ●(式1):
    \(\frac{\sum_{i=1}^{r} t_i^α log t_i+(n-r)t_s^α log t_s}{\sum_{i=1}^{r}t_i^α+(n-r)t_s^α}\)-\(\frac{1}{α}\)-\(\frac{1}{r} \sum_{i=1}^{r}log t_i\)=0

    ●(式2):
    \(β\)=\((\frac{1}{r} \sum_{i=1}^{n} t_i^α+(n-r)t_s^α)^{\frac{1}{α}}\)

    ちょっと難しいですね。せっかくワイブル分布を使うけど、点推定で激ムズなので、指数分布で簡単に解くのもアリと思います。

    ➄区間推定の導出

    区間推定にχ2乗分布を使う理由

    寿命がワイブル分布に従う場合、区間推定はχ2乗分布を使います。この理由は関連記事で解説しています。

    関連記事からは、ワイブル分布から\(t_i\)を\(t_i^α\)に変えるとχ2乗分布に従う点が重要ですね。

    χ2乗分布から区間推定

    関連記事からは、ワイブル分布から\(t_i\)を\(t_i^α\)に変えるとχ2乗分布に従う点が重要ですね。

    なので、\(2Z=\sum_{i=1}^{n} t_i^α\)はχ2乗分布に従います。

    ところで、(式2)から、
    \(β\)=\((\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} t_i^α)^{\frac{1}{α}}\)
    の\(\sum_{i=1}^{n} t_i^α\)は\(Z\)に相当するので、
    \(β\)=\((\frac{1}{n} Z)^{\frac{1}{α}}\)
    から
    \(Z\)=\(nβ^α\)
    となり、
    \(2Z\)=\(2nβ^α\)はχ2乗分布に従います。

    \(χ^2(2n,1-\frac{a}{2})\) < (\(2n β^α\)) < \(χ^2(2n, \frac{a}{2})\)
    となります。

    自由度\(n\)と有意水準\(a\)を選択して、χ2を計算すれば、区間に該当する\(α、β\)が計算できます。

    ムズイですね。ワイブル分布!

    まとめ

    「信頼度の点推定と区間推定がわかる(ワイブル分布)」を解説しました。

    • ①分布関数
    • ➁尤度関数(ゆうど)を作る
    • ➂最尤推定量(さいゆう)を導出
    • ➃点推定の導出
    • ➄区間推定の導出

  • 【必読】寿命計算の信頼区間にχ2乗分布を使う理由がよくわかる

    【必読】寿命計算の信頼区間にχ2乗分布を使う理由がよくわかる

    「指数分布モデルなのに、寿命計算の信頼区間はなんでχ2乗分布で計算するの?」、「しかもχ2乗分布で自由度がnでなく2nなのはなんで?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】寿命計算の信頼区間にχ2乗分布を使う理由がよくわかる
    • ①MTBFの信頼区間はχ2乗分布から求める
    • ➁指数分布モデルなのに、信頼区間はχ2乗を使う理由
    数年間勉強したけど謎でしたけど、
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    ①MTBFの信頼区間はχ2乗分布から求める

    MTBFの信頼区間の例題

    【例題】
    寿命分布が指数分布に従う場合、\(n\)個のアイテムの寿命試験を時刻\(t_0\)で定時に打ち切りした寿命データ\(t_1\),\(t_2\),…,\(t_r\)が得られているとする。このときのMTBFの点推定値は、総試験時間Tをr回で割った\(\frac{T}{r}\)で求める。このときのMTBFの(100-\(α\))%の信頼区間は
    ●MTBFU=\(\frac{2r}{χ^2(2r,1-α/2)}\)×\(\frac{T}{r}\)
    ●MTBFL=\(\frac{2r}{χ^2(2(r+1),α/2)}\)×\(\frac{T}{r}\)
    で与えられる。

    と、MTBFの信頼区間を求める例題ですが、

    ここで、謎が2つあります。長年苦労しました。

    なんでχ2乗分布が来て、しかも自由度が2nなのか意味不明?

    1. ●寿命分布が指数分布に従うのに、なんで寿命はχ2乗分布で計算するの?
    2. ●何で自由度はrでなく、2rなの?
    この理由は説明できますか?

    最初は公式丸暗記して臨みました。当然、応用問題が出題されたらイチコロな状態でした。

    でも、この謎の解明は意外と簡単です!

    数学をちゃんと理解すれば簡単!
    自分で導出できる!

    この謎の解明はお任せください!

    ➁指数分布モデルなのに、信頼区間はχ2乗を使う理由

    知っておくべき数学

    統計学、数学にちょっと自信がなくても大丈夫です。次の点が理解できればOKです。

    1. 指数分布関数は自力で理解できるはず
    2. 複数の指数分布関数をまとめるとガンマ分布に変身する
    3. ガンマ分布とχ2乗との意外な接点

    指数分布関数は高校数学で十分理解できる範囲なので、頑張りましょう。

    指数分布モデルが複数あるとガンマ分布モデルに変身する

    指数分布モデルが複数あるとガンマ分布モデルに変身します。詳細は関連記事に書いています。

    ポイントは、

    ある時刻\(t_i\) (\(i=1,…,n\))は指数分布関数\(f(t)=λe^{-λt}\)に従う。
    この場合、時刻\(t=t_1 +t_2+…+t_n\)における確率密度関数は
    \(f_n (t)\)=\(\frac{λ^n t^{n-1}}{(n-1)!} e^{-λt}\)
    である。

    畳み込み積分と、数学的帰納法でガンマ分布の確率密度関数
    \(f_n (t)\)=\(\frac{λ^n t^{n-1}}{(n-1)!} e^{-λt}\)
    は導出できます。

    もちろん\(n=1\)を代入すると
    \(f_1 (t)\)=\(λ e^{-t}\)
    と典型的な指数分布関数になっていますね。

    ガンマ分布だけ見ると激ムズだけど、指数分布からガンマ分布を理解するとわかりやすい
    指数分布⇒ガンマ分布の流れで理解する

    ガンマ分布とχ2乗との意外な接点

    では、本記事の本題に入りましょう。
    2つの分布の確率密度関数を用意します。

    (i)ガンマ分布: \(f_n (t)\)=\(\frac{ t^{n-1}}{(n-1)!} e^{-t}\) (λ=1)
    (ii)χ2乗分布:\(g_n (t)\)=\(\frac{1}{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})} t^{\frac{n}{2}-1} e^{-\frac{1}{2}t}\)

    一見、全然違う関数ですよね。

    でも、ある条件に変形すると一致します!

    変形方法は次の通りです。

    1. (ii)の方を\(n\)⇒\(2n\)とおく
    2. (ii)の方を\(t\)⇒\(2t\)とおく

    (ii)の方を\(n\)⇒\(2n\)とおく

    \(g_n (t)\)=\(\frac{1}{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})} t^{\frac{n}{2}-1} e^{-\frac{1}{2}t}\)
    \(g_{2n} (t)\)=\(\frac{1}{2^{\frac{2n}{2}}Γ(\frac{2n}{2})} t^{\frac{2n}{2}-1} e^{-\frac{1}{2}t}\)
    =\(\frac{1}{2^n Γ(n)} t^{n-1} e^{-\frac{1}{2}t}\)
    =(式1)

    (ii)の方を\(t\)⇒\(2t\)とおく

    (式1)に代入します。
    (式1)= \(g_{2n} (2t)\)
    =\(\frac{1}{2^n Γ(n)} (2t)^{n-1} e^{-\frac{1}{2}・2t}\)
    =\(\frac{1}{2^n Γ(n)} 2^{n-1}・t^{n-1} e^{-t}\)
    =\(\frac{1}{2 Γ(n)}・t^{n-1} e^{-t}\)
    =(式2)

    ガンマ分布とχ乗分布(式2)の確率密度関数を比較しましょう。

    (i)ガンマ分布: \(f_n (t)\)=\(\frac{ t^{n-1}}{Γ(n)} e^{-t}\) (λ=1)
    (ii)χ2乗分布:\(g_{2n} (2t)\) = \(\frac{ t^{n-1}}{2 Γ(n)} e^{-t}\)

    よーくみると、

    \(f_n (t)\)=2 \(g_{2n} (2t)\)
    となり、関数の形が\(\frac{ t^{n-1}}{Γ(n)} e^{-t}\)と合致することがわかりますね。

    まとめると、

    自由度n、変数tのガンマ分布と
    自由度2n、変数2tのχ2乗分布は同じ関数形になる!

    なので、

    ガンマ分布の寿命計算は、自由度2nのχ2乗分布に置き換えて計算することができる!

    というわけです。

    1. ●寿命分布が指数分布に従うのに、なんで寿命はχ2乗分布で計算するの?
      ガンマ分布とχ2乗分布の関数形が一致する場合があるから
    2. ●何で自由度はrでなく、2rなの?
      χ2乗分布の自由度を2倍にすると、ガンマ分布とχ2乗分布の関数形が一致するから

    謎が解明できましたね。

    当然、寿命の信頼区間はガンマ分布から求めてもOK

    当然、ガンマ分布とχ2乗分布の確率密度関数を合致する場合を使うので、
    ●ガンマ分布でも
    ●χ2乗分布でも
    どちらの確率密度関数を使っても信頼区間は計算できます。

    χ2乗分布の確率密度関数を使う理由

    では、何で、わざわざχ2乗分布を使って信頼区間を計算するか?わかりますか?

    χ2乗分布の方がよく使われるから

    実際、χ2表がJISなどから与えられていますよね。これは、χ2乗分布がよく使われるからです。

    自力でガンマ分布表を作って、ガンマ分布から信頼区間を計算してもOKです。
    便利な方をお使いください。

    まとめ

    「【必読】寿命計算の信頼区間にχ2乗分布を使う理由がよくわかる」を解説しました。

    • ①MTBFの信頼区間はχ2乗分布から求める
    • ➁指数分布モデルなのに、信頼区間はχ2乗を使う理由
  • 対数正規分布がよくわかる

    対数正規分布がよくわかる

    「対数正規分布が難しくて、よくわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【信頼性工学】対数正規分布がわかる
    • ①確率密度関数を導出するモデルを理解する
    • ➁対数正規分布とは
    • ➂故障率λの計算
    • ➃対数正規分布の期待値と分散の計算
    • ➄故障率曲線との関係
    信頼性工学は数学を駆使する!
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    ①確率密度関数を導出するモデルを理解する

    故障率は指数分布だけではない

    特に信頼性工学の入門を解説している教科書やサイトは、

    信頼性工学=指数分布

    とインプットされがちです。

    でも、ちゃうで!(違うよ!)

    故障分布に合わせた確率密度関数を作る

    例えば、寿命試験結果が以下のヒストグラムになったとします。

    信頼性工学

    この図よく見ると、

    正規分布型ですよね!

    なのに、

    指数分布型の確率密度関数を導出する教科書がほとんど
    でも、ちゃうで!(違うよ!)
    それぞれの分布にあった確率密度関数を使って、寿命予測や故障率を計算しよう!

    分布の種類

    よく使う、確率密度関数で良いです。

    1. 一様分布
    2. 指数分布
    3. 正規分布
    4. ワイブル分布
    5. ガンマ分布

    大事なのは、

    分布関数で練習したら、あなたが使いやすい分布関数で信頼性を解析すればOK

    例えば、2次関数とかでも使ってもいいと思います。

    信頼性工学≠指数分布 をインプットしてください。

    では、個々の分布関数を見ていきます。

    ➁対数正規分布とは

    変数変換して分布関数を使うときの注意点

    変数\(t\)は分布に従わないが、\(log t\)が正規分布に従うとき、変数\(t\)は対数正規分布に従う。

    で、いつも思うのは、

    \(log t\)のまま正規分布で考えれば十分ではないか?
    あえて、変数\(t\)の対数正規分布を使い必要があるか?
    \(log t\)のまま正規分布で考えれば十分!

    です。実務では、難しい対数正規分布は不要で、正規分布だけ使いましょう。

    変換して分布に従わせるときの注意点

    よく、対数や指数に変換すると正規分布従う場合があるので、変換して分布内でコントロールしよう!という考えがあります。

    この考えは論理的にはおかしい!

    分布関数に従わないいびつなデータを無理に変換して正規分布などに押し付けるわけですが、
    ●変換後は正規分布に従うが、なぜ変換元は分布関数に従わないのか? 
    ●変換後は正規分布に従うなら、変換元は変換に合わせた正規分布に従わないとおかしい

    確かに、数学的には、データを無理に変換して正規分布などに押し付けることはできますが、本当にそれで相手を納得させられるかは別物なので、理論武装が必要です。

    機械的に変換して分布関数に従わせるのは数学的にOKでも本当に正しいかはよく考えよう!

    対数正規分布の導出

    ここまで、ケチつけましたけど、折角なので対数正規分布も紹介します。

    正規分布の確率密度関数から変数\(x\)を\(log x\)に変換してできる関数です。

    正規分布の確率密度関数\(f(x)\)は
    \(f(x)\)=\(\frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{(x-μ)^2}{2σ^2})\)
    ここで、
    \(y=e^x\)と変換してできる、確率密度関数\(g(y)\)を考えます。

    変数\(X\)と\(Y\)は互いに変換し合う仲ので、
    確率Pr(\(x\) < \(X\) < \(x+Δx\))と
    確率Pr(\(y\) < \(Y\) < \(y+Δy\))は同じ確率になります。

    Pr(\(x\) < \(X\) < \(x+Δx\))= Pr(\(y\) < \(Y\) < \(y+Δy\))
    \(Δx\)⇒0, \(Δy\)⇒0,とすると微分になるので、
    \(f(x)dx\)=\(g(y)dy\)となります。

    求めたい\(g(y)\)は
    \(g(y)\)=\(f(x)\frac{dx}{dy}\)より、
    =\(f(logy)\frac{1}{y}\)となり、
    =\(\frac{1}{\sqrt{2π}σy} exp(-\frac{(log y-μ)^2}{2σ^2})\)
    となります。

    \(g(y)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}σy} exp(-\frac{(log y-μ)^2}{2σ^2})\)
    ちょっと複雑な式ですね。

    対数正規分布のグラフ

    N(0,12)に従う正規分布とそれを対数正規分布に変換したグラフを描いてみましょう。

    対数正規分布は\(x\)軸が正の部分だけで、滑らかさは正規分布ほどありません。変換してよい変数かを確認してから正規分布で考える方がよさそうです。

    対数正規分布の実例

    のP48,49を読むと以下のグラフがあります。

    ●世界各国の人口密度  x軸:人口密度、y軸:ランキング
    ●戦死者数 x軸:死者数 y軸:ランキング
    ●マクドナルドの店舗数  x軸:店舗数 y軸:ランキング

    でも、どれも因果関係がないので、グラフがたまたま対数正規分布に乗っただけでしょう。

    対数正規分布使ってもいいけど、\(x,y\)の因果関係の解明がムズそう。

    ➂故障率λの計算

    故障率とは、\(f(x)\)と\(R(x)\)との比で計算します。対数正規分布の場合、

    機械的に
    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)をします。

    このあとの導出結果も、関連記事で解説しています。

    分布関数\(F(t)\)

    正規分布型の原始関数は存在しませんので、注意が必要です。

    \(F(t)\)= \( \displaystyle \int_{0}^{∞} f(x) dx\)
    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2}) dx\)

    機械的に
    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)をします。

    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)
    =\(\frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2})\)/\( \displaystyle \int_{0}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2}) dx\)

    よくわからない式ですが、分布の\(F(x)\)は正規分布表から値を読み取ります。

    \(λ(t)\)によって、故障率曲線の特徴が3つに分けられます。これはあとで解説します。

    ➃確率密度関数の平均と分散の計算

    期待値E[\(x\)]の計算

    期待値E[\(x\)]は
    期待値E[\(x\)]=\(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x f(x) dx\)
    です。積分範囲は正になるので、[0,∞]でOKです。

    E[\(x\)]=\( \displaystyle \int_{0}^{∞} x f(x) dx\)
    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} x \frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2})
    dx\)
    =(式1)

    ここで \(t=log x\)と置くと、\(x=e^t\) 、\(dx=e^t dt\)となるので、(式1)に代入します。

    (式1)
    =\( \displaystyle \int_{-∞}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}) e^t dt\)
    =(式2)

    次に(式2)のexpの中を整理します。
    \(exp(-\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}) e^t\)の
    \( -\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}+ t \)
    =\( -\frac{1}{2σ^2}((t-(μ+σ^2))^2+\frac{2μ+σ^2}{2} \)
    =(式3)

    (式3)を(式2)に代入すると、
    (式2)
    =\( \displaystyle \int_{-∞}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{1}{2σ^2}((t-(μ+σ^2))^2+\frac{2μ+σ^2}{2}) dt\)
    =\( exp(\frac{2μ+σ^2}{2}) \displaystyle \int_{-∞}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{(t-(μ+σ^2))^2}{2σ^2}) dt\)
    後ろの積分は実は1ですよね。
    =\( exp(\frac{2μ+σ^2}{2})\)

    できましたね!

    まとめると、
    E[\(x\)]=\( exp(μ+\frac{σ^2}{2})\)

    分散の計算

    分散も計算が大変そうですが、期待値が計算できたら、意外と簡単にできます。

    分散V[\(x\)]の計算

    分散V[\(x\)]は
    分散V[\(x\)]= E[\(x^2\)]- E[\(x\)]2
    で計算します。

    期待値E[\(x^2\)]は
    期待値E[\(x\)]=\(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x^2 f(x) dx\)
    です。積分範囲は正になるので、[0,∞]でOKです。

    E[\(x\)]=\( \displaystyle \int_{0}^{∞} x^2 f(x) dx\)
    =\( \displaystyle \int_{0}^{∞} x^2 \frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2})
    dx\)
    =(式1)

    ここで \(t=log x\)と置くと、\(x=e^t\) 、\(dx=e^t dt\)となるので、(式1)に代入します。

    (式1)
    =\( \displaystyle \int_{-∞}^{∞} e^t \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}) e^t dt\)
    =(式2)

    次に(式2)のexpの中を整理します。
    \(exp(-\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}) e^{2t}\)の
    \( -\frac{(t-μ)^2}{2σ^2}+ 2t \)
    =\( -\frac{1}{2σ^2}((t-(μ+2σ^2))^2-4σ^2(μ+σ^2)) \)
    =(式3)

    (式3)を(式2)に代入すると、
    (式2)
    =\( \displaystyle \int_{-∞}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{1}{2σ^2}((t-(μ+2σ^2))^2 -4σ^2(μ+σ^2)) dt\)
    =\( exp(\frac{2μ+2σ^2}{2}) \displaystyle \int_{-∞}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σ} exp(-\frac{(t-(μ+2σ^2))^2}{2σ^2}) dt\)
    後ろの積分は実は1ですよね。
    =\( exp(2μ+2σ^2)\)

    できましたね!

    まとめると、
    E[\(x^2\)]=\( exp(2μ+2σ^2)\)

    よって、分散V[\(x\)]は
    V[\(x\)]= E[\(x^2\)]- E[\(x\)]2
    =\( exp(2μ+2σ^2)\)- \( exp(2μ+σ^2)\)
    =\(exp(2μ+σ^2) (exp(σ^2)-1)\)

    できましたね!

    以上、まとめると、

    対数正規分布の期待値と分散は、
    ●期待値E[\(x\)]=\( exp(μ+\frac{σ^2}{2})\)
    ●分散V[\(x\)]=\(exp(2μ+σ^2) (exp(σ^2)-1)\)
    と正規分布の期待値、分散にeをつけて、いくらか追加した感じになります。

    ➄故障率曲線との関係

    故障率λの計算

    ➂で計算した通り、対数正規分布の場合、

    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)
    =\(\frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2})\)/\( \displaystyle \int_{0}^{∞} \frac{1}{\sqrt{2π}σx} exp(-\frac{(log x-μ)^2}{2σ^2}) dx\)

    結果は出たけど、よくわからない式ですね。。。

    本来はλの値によって、故障率曲線の特徴が3つに分けられますが、対数正規分布の場合は、どう3つに分類してよいかわかりません。

    1. 初期故障期(DFR)
    2. 偶発故障期(CFR)
    3. 摩耗故障期(IFR)

    バスタブ曲線との関係を考えましょう。

    信頼性工学

    あまり対数正規分布を使う機会はないですが、計算力を高めるいい練習にはなりますね。

    公式を丸暗記せず、式を理解して故障の時間的関係を学んでいきましょう。

    まとめ

    「【信頼性工学】対数正規分布がわかる」を解説しました。

    • ①確率密度関数を導出するモデルを理解する
    • ➁対数正規分布とは
    • ➂故障率λの計算
    • ➃対数正規分布の期待値と分散の計算
    • ➄故障率曲線との関係

  • 【信頼性工学】ワイブル分布がわかる

    【信頼性工学】ワイブル分布がわかる

    「ワイブル分布が難しくて、よくわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【信頼性工学】ワイブル分布がわかる
    • ①確率密度関数を導出するモデルを理解する
    • ➁ワイブル分布とは
    • ➂故障率λの計算
    • ➃ワイブル分布の期待値と分散の計算
    • ➄故障率曲線との関係
    信頼性工学は数学を駆使する!
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    【QC検定®合格】「信頼性工学」問題集を販売します! ①QC検定®頻出問題、➁確率分布と順序統計量、➂各確率分布における故障率、➃点推定と区間推定、➄直列系、並列系、待機系、多数決系、⑥独立系と非独立系、⑦アベイラビリティ、⑧確率紙、⑨打切りデータ、⑩信頼性工学と抜取検査の組合せ、10章全54題。しっかり勉強しましょう。

    ①確率密度関数を導出するモデルを理解する

    故障率は指数分布だけではない

    特に信頼性工学の入門を解説している教科書やサイトは、

    信頼性工学=指数分布

    とインプットされがちです。

    でも、ちゃうで!(違うよ!)

    故障分布に合わせた確率密度関数を作る

    例えば、寿命試験結果が以下のヒストグラムになったとします。

    信頼性工学

    この図よく見ると、

    正規分布型ですよね!

    なのに、

    指数分布型の確率密度関数を導出する教科書がほとんど
    でも、ちゃうで!(違うよ!)
    それぞれの分布にあった確率密度関数を使って、寿命予測や故障率を計算しよう!

    分布の種類

    よく使う、確率密度関数で良いです。

    1. 一様分布
    2. 指数分布
    3. 正規分布
    4. ガンマ分布
    5. ワイブル分布

    ガンマ分布とワイブル分布は無理矢理感がありますが、信頼性工学でよく使います。

    大事なのは、

    分布関数で練習したら、あなたが使いやすい分布関数で信頼性を解析すればOK

    例えば、2次関数とかでも使ってもいいと思います。

    信頼性工学≠指数分布 をインプットしてください。

    では、個々の分布関数を見ていきます。

    ➁ワイブル分布とは

    ワイブル分布の確率密度関数の考え方

    ワイブル分布とは、

    変数\(t\)、定数\(α、β\)がともに正として、
    ●信頼度\(R(t)\)=\(exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    ●確率密度関数\(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    で表現される難しい関数

    ワイブル分布は指数分布から考えるとわかりやすい

    いきなり、
    ●\(R(t)\)=\(exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    ●\(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    と出されても、「何じゃこりゃ!」、「どこから出てきたん?」と思考停止になりますよね。

    なので、式のパーツをよく見ると
    ●\(exp(-t)\) (指数関数)
    ⇒●\(exp(-(\frac{t}{β})\) (定数\(β\)を導入して)
    ⇒●\(exp(-(\frac{t}{β})^α)\) (定数\(α\)乗も追加)
    と式を発展させていったと考えましょう。

    ワイブル分布の定数\(α\),定数\(β\)の意味

    \(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    の定数\(α\),定数\(β\)が
    ●\(α\)=1
    ●\(β\)=1
    のとき、
    \(R(t)\)=\(exp(-t)\)
    と指数分布になります。

    定数\(α\)の意味

    では、定数\(β\)=1を固定して、定数\(α\)の値を変えて、\(R(t)\)のグラフを見てみましょう。

    ワイブル分布

    定数\(α\)は指数乗に入る定数なので、
    信頼度を一気に下げるか、上げるかの調整をする定数と考えるとよいでしょう。

    定数\(β\)の意味

    では、定数\(α\)=1を固定して、定数\(β\)の値を変えて、\(R(t)\)のグラフを見てみましょう。

    ワイブル分布

    定数\(β\)は変数\(t\)との比として扱う定数なので、
    変数\(t\)の(主に時間の変化)と信頼度の値を調整するときに使う定数として考えるとよいでしょう。

    故障率\(λ(t)\)=\((\frac{t}{β})^α\)と\(t\)のべき乗として扱いたいときに使うのが、ワイブル分布とよく教科書に書かれますが、ピンと来ません。
    機械部品の故障や材料の故障を考えると、その理論やモデル式からワイブル分布を使いたい場合があります。
    ワイブル分布は図でイメージしにくいので、わかりにくくしている定数\(α\),\(β\)を1つずつ変化させてグラフを見て変化の仕方を見れば少し理解できるかと思います。

    信頼度\(R(x)\)と不信頼度\(F(x)\)の関係

    これ混同しがちなので、きちっと整理しましょう。

    信頼度はReliabilityと英語で書くので、信頼度\(R(x)\)と書きます。
    不信頼度は失敗のFailureを英語で使って、不信頼度(故障度) \(F(x)\)と書きます。

    そして大事な関係式があります。簡単です!

    \(R(x)\)+ \(F(x)\)=1
    \(\displaystyle \frac{dR(x)}{dx} \)=-\(\displaystyle \frac{dF(x)}{dx} \)
    (\(\)R(x)=1-\(F(x)\)の式を両辺\(x\)で微分)

    また、

    \(f(x)=\displaystyle \frac{dF(x)}{dx} \)=-\(\displaystyle \frac{dR(x)}{dx} \)

    も成り立ちます。よく使いますが、頭が混乱しやすいので整理して理解しましょう。

    ➂故障率λの計算

    故障率とは、\(f(x)\)と\(R(x)\)との比で計算します。ワイブル分布の場合、

    変数\(t\)、定数\(α、β\)がともに正として、
    ●信頼度\(R(t)\)=\(exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    ●確率密度関数\(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    で表現される難しい関数

    機械的に
    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)をします。

    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)
    =\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)/ \(exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    =\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}\)
    となります。

    ここで、定数\(α\)の値によって、故障率曲線の特徴が3つに分けられます。これはあとで解説します。

    ➃確率密度関数の平均と分散の計算

    ガンマ関数は名脇役!

    先に書いて復習しましょう。関連記事でも解説しています。ご確認下さい。

    ガンマ関数がよくわかる(その2_大学数学編)
    ガンマ関数がさらっと解けますか?本記事では、ガンマ関数の性質とベータ関数との関係式を高校数学を駆使してわかりやすく解説しています。ガンマ関数に慣れずに苦戦している人は必読です。

    大事なのは、

    \(Γ(s)= \displaystyle \int_{0}^{∞} x^{s-1}e^{-x} dx\)=\((s-1)!\)
    \( \displaystyle \int_{0}^{∞} x^{s-1}e^{-x} dx\)の形が出たらガンマ関数に持ち込むことが大事!

    期待値E[\(x\)]の計算

    期待値E[\(x\)]は
    期待値E[\(x\)]=\(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x f(x) dx\)
    です。積分範囲は正になるので、[0,∞]でOKです。

    さて、問題なのが、\(f(x)\)
    \(f(t)\)=\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    に\(x\)をかけて積分するのが大変! っていうか積分できるの?

    積分できます!お任せ下さい!

    やってみましょう。

    ●E[\(x\)]=\(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x f(x) dx\)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x f(x) dx\)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x \frac{α}{β}(\frac{x}{β})^{α-1}exp(-(\frac{x}{β})^α) dx\)
    =(式1)
    結構しんどそうな式ですね。

    どうやって積分します?

    よく見ると、
    \( x exp(-x)dx\)で、\(exp\)の中が\((\frac{t}{β})^α\)と厄介なので、\(u=(\frac{t}{β})^α\)と丸ごと置換してしまおう!作戦で積分します。

    \(t\)=\((\frac{x}{β})^α\)とおくと、
    \(\displaystyle \frac{dt}{dx} \)=\(\frac{α t^{α-1}}{β^α}\)より、
    \(\displaystyle dt\)=\(\frac{α t^{α-1}}{β^α}\displaystyle dx\)より、
    を(式1)に代入します。

    (式1)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x exp(-t) dt\)
    =(式2)
    とすっきりしますが、\(x\)が1つ残ってしまいます。

    \(x\)⇒\(t\)に変えるため、
    \(t\)=\((\frac{x}{β})^α\)
    から
    \(x\)=\(βt^{1/α}\)
    として(式2)へ代入します。

    (式2)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} βt^{1/α} exp(-t) dt\)
    はΓ関数を使うと、
    =\(βΓ(\frac{1}{α}+1)\)
    となります。

    できましたね!

    結果は、
    期待値E[\(x\)]=\(βΓ(\frac{1}{α}+1)\)

    分散の計算

    分散も計算が大変そうですが、期待値が計算できたら、意外と簡単にできます。

    期待値E[\(x^2\)]の計算

    期待値E[\(x^2\)]は
    \(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x^2 f(x) dx\)
    です。

    期待値E[\(x\)]と同様に置換積分で攻略します!

    ●E[\(x^2\)]=\(\displaystyle \int_{-∞}^{∞} x^2 f(x) dx\)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x^2 f(x) dx\)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x^2 \frac{α}{β}(\frac{x}{β})^{α-1}exp(-(\frac{x}{β})^α) dx\)
    =(式1)

    \(t\)=\((\frac{x}{β})^α\)とおくと、
    \(\displaystyle \frac{dt}{dx} \)=\(\frac{α t^{α-1}}{β^α}\)より、
    \(\displaystyle dt\)=\(\frac{α t^{α-1}}{β^α}\displaystyle dx\)より、
    を(式1)に代入します。

    (式1)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} x^2 exp(-t) dt\)
    =(式2)
    とすっきりしますが、\(x^2\)が1つ残ってしまいます。

    \(x\)⇒\(t\)に変えるため、
    \(t\)=\((\frac{x}{β})^α\)
    から
    \(x^2\)=\(β^2 t^{2/α}\)
    として(式2)へ代入します。

    (式2)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{∞} β^2 t^{2/α} exp(-t) dt\)
    はΓ関数を使うと、
    =\(β^2 Γ(\frac{2}{α}+1)\)
    となります。

    できましたね!

    分散V[\(x\)]の計算

    分散V[\(x\)]は
    分散V[\(x\)]= E[\(x^2\)]- E[\(x\)]2
    より、

    V[\(x\)]= E[\(x^2\)]- E[\(x\)]
    =\(β^2 Γ(\frac{2}{α}+1)\)-\((βΓ(\frac{1}{α}+1))^2\)
    =\(β^2 (Γ(\frac{2}{α}+1)- Γ(\frac{1}{α}+1))\)
    となります。

    できましたね!

    以上、まとめると、

    ワイブル分布の期待値と分散は、
    ●期待値E[\(x\)]=\(βΓ(\frac{1}{α}+1)\)
    ●分散V[\(x\)]=\(β^2 (Γ(\frac{2}{α}+1)- Γ(\frac{1}{α}+1))\)
    ワイブル分布は信頼性工学で頻出ですが、意外と期待値と分散の計算は難しいです。よく読んで解けるようになりましょう。

    ➄故障率曲線との関係

    故障率λの計算

    ➂で計算した通り、ワイブル分布の場合、

    \(λ(t)\)=\(f(t)/R(t)\)
    =\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}exp(-(\frac{t}{β})^α)\)/ \(exp(-(\frac{t}{β})^α)\)
    =\(\frac{α}{β}(\frac{t}{β})^{α-1}\)
    となります。

    ここで、定数\(α\)の値によって、故障率曲線の特徴が3つに分けられます。変数\(t\)の指数が\(α-1\)なので、以下の3つに分けられます。

    1. \(α-1\) < 0 ⇒ 初期故障期(DFR)
    2. \(α-1\) = 0 ⇒ 偶発故障期(CFR)
    3. \(α-1\) > 0 ⇒ 摩耗故障期(IFR)

    バスタブ曲線との関係を考えましょう。

    信頼性工学

    ここで、バスタブ曲線のタイプを3つに分けると

    1. \(α\) < 1 ⇒ 初期故障期(DFR)
    2. \(α\) =1⇒ 偶発故障期(CFR)
    3. \(α\) > 1 ⇒ 摩耗故障期(IFR)

    と分けることができます。

    公式を丸暗記せず、式を理解して故障の時間的関係を学んでいきましょう。

    まとめ

    「【信頼性工学】ワイブル分布がわかる」を解説しました。

    • ①確率密度関数を導出するモデルを理解する
    • ➁ワイブル分布とは
    • ➂故障率λの計算
    • ➃ワイブル分布の期待値と分散の計算
    • ➄故障率曲線との関係

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