カテゴリー: 第一者監査(内部監査)

  • 品質の監査員の階級を作る方法がわかる

    品質の監査員の階級を作る方法がわかる

    「品質の監査リーダーになれる条件をどう決めてよいかがわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質の監査員の階級を作る方法がわかる
    • ①監査員は3つの階級で分ける
    • ②階級を上げる基準は自分で決めてよい
    • ③監査員は毎年追加すべき
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①監査員は3つの階級で分ける

    ISOや外部審査の認証機関は2つの階級に分けていますが、実務経験上、監査員は3つの階級に分けた方がよいです。

    監査員の階級

    階級 監査員 レベル 第一者
    監査
    第二者
    監査
    第三者
    監査
    1 見習い
    監査員
    監査に同席、
    記録係
    なし
    (研修)
    2 覚えたて
    監査員
    監査質疑・
    評価できる
    3 監査
    リーダー
    監査をまとめる なし
    (品管)
    なし
    (品管)

    見習い監査員

    自主的に実施する第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)はOJTの方が効果は高いので、時間かけて研修するよりは、実践ベースで見まねしてもらった方が力量向上は早いです。

    通常業務で多忙な人に監査員を依頼するので、品質監査を勉強や研修する時間がそんなに取れません。しかも、質疑・評価は簡単ではないため、座学より実践で理解した方がよいでしょう。そのために、「見習い監査員」として同席して体験してもらいます。

    一方、第三者監査(外部審査)は認証機関側なので、しっかり研修させてから、監査にのぞみます。

    監査リーダー

    自主的に実施する第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)のとりまとめは、品質管理部門が事務局としてリーダシップを発揮します。

    一方、第三者監査(外部審査)では、認証機関側の監査リーダ1名が各組織の審査を取りまとめます。

    監査員階級の定義の注意点

    監査員の階級は上表の「●」のように2つですが、
    第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)と
    第三者監査(外部審査)
    では若干定義が違います。3段階に分けて解説しました。

    ●第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)は
    ・監査員⇒見習い監査員(監査記録だけ、質疑しない)
    ・監査リーダー⇒覚えたて監査員(質疑、評価する)
    ●第三者監査(外部審査)は
    ・監査員⇒覚えたて監査員(質疑、評価する)
    ・監査リーダー⇒監査リーダー(質疑、評価する、全体をとりまとめる)

    ISO(ISO9001,ISO19011)では、「監査員」と、「監査チームリーダ」の2段階に使い分けていますが、「第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)」と「第三者監査(外部審査)」では若干定義が異なる点に注意しましょう。

    ②階級を上げる基準は自分で決めてよい

    監査員に階級があるのがわかりますが、階級を上げる基準はどう定義したらよいか?考える必要があります。

    ISO(ISO19011)には階級の上げ方は書いていない

    実際の要求事項を列挙します。

    ●ISO19011
    (略)
    ・3.14 監査チーム

    注記1 監査チームの中の一人は,監査チームリーダー。
    (略)
    ・7.2.3 知識及び技能
    監査チームリーダーは,監査チームに対してリーダーシップを発揮するのに必要な付加的な知識及び技能を有する
    (略)
    ・7.2.3.4 監査チームリーダーの共通的な力量
    a) 監査を計画し,監査チームメンバーへ業務を割り当てる。
    b) 被監査者のトップマネジメントと意見交換する。
    (リスク及び機会による課題を評価するため)
    c) 監査チームメンバー間に協力的な業務関係を構築・維持

    d) 次の事項を含む監査プロセスをマネジメントする。

    − 監査中に資源を有効に利用する。
    − 監査目的を達成することの不確かさをマネジメントする。
    − 監査中の監査チームメンバーの安全衛生を保護する。
    − 監査チームメンバーを指揮する。
    − 訓練中の監査員を指揮及び指導する。
    − 監査中に発生し得る利害抵触及び問題を防ぎ,解決。

    e) 監査チームを代表する。
    f) 監査チームを導いて,監査結論に達する。
    g) 監査報告書を作成し,完成する。

    ISO19011の監査チームリーダーへ要求事項は、
    ●やるべき業務とその業務ができる能力
    しか書いていません。

    監査員から何を達成すれば監査リーダーに昇格してよいかは、書いていない
    誰がどのように昇格してよいかも書いていない

    「困った!」どうしましょう?

    基準は自分で決めてよい

    ISOに書いていない場合は、基本的には「自分で定義してOK」です。

    自分で監査リーダーへの昇格を、どう定義しますか?

    自分で決める場合は、
    ・決めやすい基準を見つける
    ・教育や研修を検討する
    ・有限なリソースの範囲でできることを探す

    くらいですね。

    具体的には、次の基準が考えられます。

    1. 監査出席回数
    2. 役職、本業の力量
    3. 監査関連の教育・研修受講歴
    4. 監査員昇格試験・面接(ここまでやる余裕はないけど)

    監査員の理想を考えながら、組織内でできる範囲でリーダーになれる条件を決めたらよいでしょう。運営しながら改善していけばOKです。

    監査員として昇格したい工夫も大事

    監査員って、基本的には、やりたくない業務です。 やりたくないことをさらにリーダーまでやって!となったらみんな拒否します。

    確かに、監査出席回数が多く、監査の雰囲気がつかめた人に、監査リーダーをやって欲しいですが、
    やりたい人(少数)と
    やりたくない人(多数)に
    分かれるので、その人をよく観察して、やってもいいよ!な人だけリーダーへ依頼しましょう

    監査員の昇格方法を定義するのは大事
    でも、仕組みと運用は別物
    ここが、とりまとめ側の腕の見せ所です。

    ③監査員は毎年追加すべき

    監査員、監査リーダーの基準を作ったのはよいとしても、監査員リソースが十分にないと運用できません。監査員は増やしていく前提で考えましょう。

    監査員あるある

    監査員として長年やってもらい、監査リーダーまで昇格できた人に限って
    転勤、定年退職、部門長への昇進があり、
    監査員ができなくなることが多いです。

    なので、昇格を考えつつ、新しい人へ監査員依頼することも大事です。

    監査リーダーまで数年かかる

    年1回で、監査体験も多くて3回くらいしかありません。監査質疑レベルになるには、もっと経験を積む必要があります。そうなると3年くらいは見習い監査員として参加してもらってからのリーダー昇格になります。

    一気にまとめてたくさん経験させてもよいですが、数年の監査の流れを経験する方が大事です。

    監査員スタートから監査リーダーまで5年くらいかかる感じです。なので、50代の人へ監査員依頼するとリーダー時には定年になります。

    監査員は経験が必要とはいえ、3,40代の中堅を増やした方がよいです。

    監査リーダになった時に居なくなる

    転勤、定年退職、部門長への昇進は常にあると心得ておきましょう。

    戦力になる監査リーダーほどいなくなる
    戦力になる人は、どこでも戦力になるから仕方がありません。

    複数人を同時に監査リーダーへ育成するように、監査体験させる必要があります。

    監査員を毎年増加して育成し続ける

    30部門程度ある大きな組織に必要な、品質監査員は20人(リーダー5人、監査員15人)くらいです。

    その中には、
    ・監査NGな人(やる気がない、ズレた質疑する)
    ・業務が多忙で手が回らない人
    ・転勤、退職、休職する人
    など、いろいろいます。

    1人1人に強い思いをもって監査員育成せずに、束で育成計画を見ていく方がよいです。ある程度は監査員として継続しない人がいるという気持ちでいるとよいでしょう。

    まとめ

    品質の監査員の階級を作る方法をわかりやすく解説しました。

    • ①監査員は3つの階級で分ける
    • ②階級を上げる基準は自分で決めてよい
    • ③監査員は毎年追加すべき

  • 品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる

    品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる

    「内部監査やれって言われて、いやだなあ」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる
    • ①監査を初めて受ける場合
    • ②初めて監査員をする場合
    • ③初めての人の心をつかむために
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①監査を初めて受ける場合

    監査を初めて受ける人(部門長である部課長)は、管理職とはいえ、不安です。不安な思いを口にできないし、部下からは「監査対応できて当然」と思われています。

    品質管理部門としては、被監査側で特に次の2つの場合をウォッチしておきましょう。

    1. 支社店部門の部門長として異動する場合
    2. ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

    支社店部門の部門長として異動する場合

    支社店への異動は、挑戦する気持ちと、不安な気持ちが重なります。しかも、本社より少ない人数で、戦力の弱い部門で監査対応しなければなりません。

    すでに、本社か他の支社店で部門長経験していればよいですが、初めての場合は不安が多いはず。現部門で管理職として、ある程度ISOやQMSの対応や理解はしているでしょうが、監査を自分で対応するとなると身構えます。

    また、支社店には同じ業務を長年担当し、独自の業務方法で突き進む人が必ずいます。そこそこいい歳なので、今さら外から上司が来ても上司のやり方に合わせません。そういう支社店先の独自のやり方も許容しなければなりません。

    ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

    研究開発部門や、企画などの部門からライン部門への異動がある場合です。過去にISO準拠した職場にいたとしても、ISO非対象の環境で数年いると、今更ISO対応するのが、窮屈に感じます。

    管理職とはいえ、やりたくないでしょうけど、「ISOなんて嫌だ!」とも部下の前では言えませんよね。

    ISO非対象で自由な環境から、窮屈な環境に行くのもストレスでしょう。ISO環境に馴染むまでに時間とストレスがかかりますね。ISOの要求事項とそれにあった組織内のルールや過剰な文書の作成やチェックに時間がとられます。

    ISO業務に離れすぎないために内部監査だけは全部門やっておく

    初めての人への過度な不安にさせないために、品質管理部門としては、内部監査だけは全部門やっておくのがベターでしょう。

    内部監査はISO9001の要求事項とはいえ、自主的に実施するものなので、自分たちが考えて監査してよいし、ISOに馴染む環境を作っておくとよいでしょう。

    実際に、ライン部門の中でも、
    ・ISOに関係ない企画部門
    ・ISOを気にしなくていい、新規事業部門
    ・ISOを気にしななくていい、研究開発部門
    があったりします。

    そういう部門は、「軽く」内部監査は実施します。
    「ISOに関係のない部門なんですけど、事業化できたらISO対象の部門に移管したり、」
    「ISOに関係のない部門なんですけど、ISO対象部門への異動もありえます」
    として、監査実施しています。

    初めて監査受けるとなっても、不安にならない環境を作ることが大事!

    ②初めて監査員をする場合

    最初からやりたくて監査員希望する人はいません。次の2通りで監査員を引き受けている人がほとんどです。

    1. 上司からの指示
    2. 管理職だからってやらされる場合
    監査は品質管理の理解を深めるには重要ですが、
    通常業務で忙しいライン部門の人にとっては面倒な仕事です。

    上司からの指示

    部門の品質係とか、管理職候補だから上司から監査員の指示があるのでしょうけど、基本的は、嫌ですよね。

    品質管理とかISOとか読んでもわからんし、
    細かくネチネチ言ってくる品質管理の連中が嫌いだし
    ただでさえ忙しいのに、給料が上がるわけでもないのに

    と、品質管理側への愚痴や不満がある状態で、監査員を引き受けていますね。

    その一方で、

    職場の品質係になる人はそれなりに評価されているけど、
    自分の仕事のやり方に自己流な所があって、意外と頑固者だったりする

    こともあります。30代前半で、リーダを務めるような人は優秀でも、頑固なところがあります。周囲はそれを嫌がるんですが、変に自信をもっているので厄介ですけど。

    管理職だからってやらされる場合

    本当はいやだけど、
    管理職が拒否したら部下から何と言われるか…
    まあーしょうがないか

    結構、「しょーがない」と言って、業務する管理職が多いですね。このマインドでないと管理職は務まらないのでしょう。

    しかも、管理職だから内部監査対応くらいできて当然!という、見えない圧がかかったりします。

    管理職の査定は平社員より厳しいですからね。上に上がるって大変。。。

    ③初めての人の心をつかむために

    ここで、言いたいのは、

    品質管理部門はボケっとするな!

    ・不安の中、遠距離に出向いて監査を孤軍奮闘する部門長
    ・ISOが嫌いなのに対応しないといけなくなった部門長
    ・「やれって」言われて仕方がなく来た監査員
    ・管理職として仕方がなく来た監査員

    監査される方も、する方も本音はネガティブです。それを監査やろう!と動機づけるのが事務局である品質管理部門の仕事です。

    機械的に監査の説明をする品質管理部門がいたら最悪ですね。相手の気持ちを汲み取るくらいやれ!

    両者を動機づけるために、品質管理部門が頑張るべきポイントを3つ挙げます。

    1. ISOから話を始めるな!
    2. 異動の多い3,9月はウォッチせよ!
    3. 感謝から入ること!

    ISOから話を始めるな!

    品管あるあるですが、監査の説明会を実施するのはOKですが、ここぞとばかりに、ISOの説明を長時間やる人がいます。

    監査される・する側の感情を考えましょう。皆興味ありません。さっさと説明会終わって欲しいくらい!

    品管がすべきことは、

    1. 最初は、監査対応者へ感謝を伝える
    2. 監査の細かい手法より、目的をわかりやすく言葉で説明する
    3. 監査でチェックするポイント、監査してほしいところを絞って説明する

    難しい品質用語を使わずに、業務で使う言葉や普段の言葉に変えて説明しましょう。用語の意味の精度などは少々悪くても良く、相手がすぐに理解できるように工夫して伝えましょう。

    品管の対応もいいし、
    思っていたほど難しくはないし、
    ちょっとやってみてもいいかな!

    という気持ちにさせたら勝ちです。

    異動の多い3,9月はウォッチせよ!

    組織体制、部門、担当者の異動などが一気に動く時期です。

    初めて監査を受けることになる人は誰か?

    東京本社にいて、4月から3人しかいない、山陰方面の支社店の部門長に昇格した人がいたとしましょう。昇格とはいえ、遠い異動になりますし、3人の職場でISO監査受けるとなると心理的に負担がありますよね。

    本社にいる間に、2,30分でも取って、監査の対応ノウハウをインプットすると、感謝されますし、つながりが良くなります。

    感謝から入ること!

    組織がISO取得してビジネスしているんだから、監査対応は当然!

    は絶対NGです。

    監査員や監査受査をやっていただくので、組織内とはいえ、相手への配慮・感謝を忘れずに!

    相手への感謝の気持ちがあれば、
    ・相手にも伝わるし、相手も動こうとしてくれます。
    ・そういう人を増やし、品質管理への好感を増やしましょう。

    日々の品質管理、QMS、ISOへの好感度アップが
    その組織の品質向上につながるはずです。

    品質管理業務は単なる、事務方ではなく、組織の1人1人との良い関係性を作り、品質向上につなげるリーダシップの役割があります。自己フォローを込めて解説しました。

    まとめ

    品質の内部監査が初めてなのへの対応方法をわかりやすく解説しました。

    • ①監査を初めて受ける場合
    • ②初めて監査員をする場合
    • ③初めての人の心をつかむために

  • 品質の内部監査員の育成方法がわかる

    品質の内部監査員の育成方法がわかる

    「内部監査員の育成方法がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質の内部監査員の育成方法がわかる
    • ①監査員の選抜方法
    • ②監査員でやること
    • ③監査リーダ育成方法
    • ④後継の監査員育成
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①監査員の選抜方法

    できるだけ多くの人に監査員を経験させること

    品質管理担当が監査するのでもよいですが、品質管理、QMS、ISO9001、経営などを理解・実感できるのが内部監査であり、相手に質疑することが最も大切です。

    品質管理担当の業務とせず、ライン部門の多くの人に監査員を経験してもらってください。品質管理は、品質管理部門に聞くのではなく、各自で考えて行動してもらうことが大切です。

    こういう人に監査員を依頼

    どんな人に依頼したらよいですか?ISO19011にも書いていますが、

    監査に限らず、依頼事を頼みやすい人に頼みましょう!

    ●あなたが依頼事を頼みたい人ってどんな人ですか?
    ・仕事ができて、周囲から高い評価がある人
    ・周囲からの悪い評判がない人
    ・決めつけが無く、押しが無い人
    ・相手の話を聞く人
    ・正直な人
    ・親しみやすい人

    と、いろいろ想像つきます。

    一方、ISO19011では、「7.2.2 個人の行動」に監査員に求める特性がまとめています。

    7.2.2 個人の行動 監査員は,監査の原則に従って活動するために必要な特質を備えていることが望ましい。
    a) 倫理的である。公正、信用,誠実、正直、分別がある。
    b) 心が広い。別の考え方又は視点を考慮する。
    c) 外交的である。目的を達成するように上手に接する。
    d) 観察力がある。周囲の状況及び活動を積極的に観察する。
    e) 知覚が鋭い。状況を認知し,理解できる。
    f) 適応性がある。異なる状況に容易に合わせる。
    g) 粘り強い。根気があり,目的の達成に集中する。
    h) 決断力がある。論理的な理由や分析に基づいて,結論に到達する。
    i) 自立的である。人々とやりとりをして役割を果たす。
    j) 不屈の精神をもって活動できる。意見の相違・対立があっても,責任をもって活動できる。
    k) 改善に対して前向きである。進んで状況から学ぶ。
    l) 被監査者を観察し,尊重する。
    m) 協力的である。

    こんなに書いてなくても、頼みたい人に頼んでください。頼んだ相手にストレスを感じたら、それ以上監査員させる必要はありません。

    ②監査員でやること

    監査員では次のステップを踏んでレベルアップします。

    1. 監査記録を見よう見真似で書く
    2. 監査リーダの質疑を聞く
    3. 監査記録や質疑の意味を考える

    監査記録を見よう見真似で書く

    初めての場合、すべてがわからないので、とりあえず先輩の真似から入りましょう。監査中、何もやることが無い場合は、質疑や文書名などを自主的に記録を取ってみましょう。

    特に記録して欲しい内容

    記録の書き方にはコツがあります。記録として相手に伝えるためと、監査員のレベル(力量)を上げるためです。

    1. 5W1Hと主語を明確に書く
    2. 評価(良い点、改善点)を明確に書く
    3. 文書名を記録する
    4. 監査で出た進行中のプロジェクト名を記録する

    誰が、どの質疑で、何のエビデンスを見て、QAして、評価されたか?の一連がわかるように記録しましょう。

    監査記録見ただけでも、監査の流れ、質疑内容を理解できます。将来の監査リーダに一歩前進できます。

    監査リーダの質疑を聞く

    記録が慣れてきたら、監査リーダの質疑に耳を傾けましょう。

    質疑が一番大変です。監査リーダも事前に準備して質疑内容を考えて監査にのぞんでいるはず

    監査リーダの質疑を聞くポイントは

    1. 先輩の質疑を最初は真似する
    2. 真似した質疑の流れを自分なりにアレンジ
    3. 質疑の流れがわかるとISO,QMSの流れや意義が理解できる

    最初は、いずれ自分も監査質疑をする番が来るので、先輩の真似をすればOKです。ISO9001の要求事項や組織内のQMSを一通り質疑すれば、品質管理を理解していなくても、それなりに監査ができます!なので、まずは真似して慣れてください。

    監査記録や質疑の意味を考える

    先輩の真似をして質疑内容が理解できたら、
    ・自分が気に入る所と、
    ・自分が気に入らない所が
    出て来るはずです。

    気に入らない所は、自分ならどう質疑したら相手にとって良いのか?を考えましょう。

    ISOの要求事項にあわせず、自分なりに考えてアレンジしてください。自分なりに考えることが最も大事です。

    品質管理力を高めるポイントは、自分なりに定義、自分なりに考える、自分なりに説明できるです。他人と一致するかどうか、ISOの要求事項に合うかではありません。

    自分で考えて、相手に質疑や伝えることができると、品質管理能力が向上します。その良いチャンスが内部監査の質疑です。

    どこかに書いている答えに合わせるよりは、自分なりの考えを優先してください。当然、時間が経過すると自分の考えも更新していくので、その都度考えなおせばよいのです。

    ③監査リーダ育成方法

    監査計画は監査員育成のためにある

    内部監査の計画は品質管理部門が作成します。部門数と監査員人数をみて均等に割り振ってはいけません。それはプロとして失格。

    監査計画は監査員育成のため
    品質管理に詳しい人を何人育成できるかをよく考える

    例えば、次の戦略をもって監査員をアサインします。
    ・監査員は、全プロセス(営業、企画、技術、製造、…)の監査を一通り経験させる
    ・監査員が所属していない部門を監査させ、他部門の良いところを吸収させる
    ・監査リーダ候補は、他の監査員より多めの監査を経験させる
    ・監査員から監査リーダに昇格する人へのアプローチや育成方法を考える
    ・今年度、何人新しい監査員をアサインするか
    など

    計画が完成したら、各監査員へ「忙しい中よろしくお願いいたします。」と伝えますが、本音は、監査力、品質管理能力を向上してもらうために監査員をお願いしているというわけです。

    監査リーダ昇格条件を考える

    ある程度、監査員として監査に出席した人の中から、質疑もできる監査リーダに昇格させる必要があります。昇格と言っても、監査員やらされている側にはメリットを感じません。

    監査リーダを引継ぎお願いする体で依頼しましょう。その時にリーダやって欲しい理由を作る必要があり、それが監査リーダ昇格条件としたらよいでしょう。

    ●監査員のとしての評価が高いからリーダとして品質管理側から依頼する
    ●監査員のある程度の経験(監査回数、期間など)を超えたら自動的にリーダにする組織内ルールを作る
    ●組織の管理職候補として監査リーダ経験が必須とルール化する

    といろいろ監査リーダをやってもらう理由や仕組みを組織内で作ればよいでしょう。

    監査リーダをやりたい人はほとんどいないけど、
    昇進にからめるとリーダをしたい人が増えるでしょう。
    ただし、「やらされ感」が出ないようにモチベーションを挙げてもらう努力が必要です。

    監査リーダを育成

    監査リーダになった人は、ある程度、覚悟を決めてリーダを引きうけたはずです。

    監査を何回か経験していると、監査時に出て来る質疑や文書が何かを確認するはずです。
    ●監査の流れ
    ●監査で診るポイント(大きな変化点、目標を変えた所など)
    ●監査時間と質疑数
    ●評価方法(良い点、改善点とそれぞれ評価する判断基準)
    ●組織内の品質マネジメントシステムやそれに関する文書一式をそろえる
    これだけ自分で事前に準備してもらったら監査リーダとして十分です!

    あとは、品質管理部門から
    ●ISO9001,ISO19011,組織内のQMSの再確認
    ●経営陣から指示事項、外部・内部課題の変化
    ●外部審査の結果
    を教育実施したり、資料の提示などして監査リーダにインプットすればよいでしょう。

    あとは、実践あるのみ!
    最初は心配、でも、すぐ慣れる!

    ④後継の監査員育成

    最初は親和性高い人を監査員に集める

    ある程度、監査員が増えて来ると安心します。
    ●品質管理部門担当と仲が良い人
    ●ライン部門でも品質管理が好きな人
    など、品質管理に親和性が高い人が最初集まってきます。

    幅広い領域から監査員を集める

    同じ人に何年も監査すると、マンネリ化や、客観性が落ちるリスクがあるため、いろいろな人を監査員に招く必要があります。

    ●50代の監査員が多いなら、3,40代の中堅を入れる
    ●品質管理に親和性が高い、技術部門からの監査員が多いなら、営業部門からも監査員を入れる
    ●他の組織から監査員を招く
    など、幅広く監査員を集めると、いろいろな考えや良い点が共有できます。

    新しい監査員候補を常にウォッチする必要があるし、品質管理部門内でそこまで監査員を見つけたいかどうかを確認する必要があります。

    監査員の募集、育成といえども、品質向上のために、PDCAを回す必要があります。この裏方の活動について解説しました。

    品質管理に詳しい人をたくさん育成すれば
    品質が良くなって、組織の成功に近づくからです。

    まとめ

    品質の内部監査員の育成方法をわかりやすく解説しました。

    • ①監査員の選抜方法
    • ②監査員でやること
    • ③監査リーダ育成方法
    • ④後継の監査員育成

  • 【簡単】品質監査ができるようになる

    【簡単】品質監査ができるようになる

    「内部監査やれって頼まれちゃったけど、困った!」、「ISO,QMS,品質管理って難しいよね」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【簡単】品質監査ができるようになる
    • ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!
    • ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる
    • ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!

    本記事の結論

    品質監査の目的が理解できて、説明できるようになれば、
    ISO要求事項、組織内QMS、多数ある文書は見なくても大丈夫!
    品質監査の目的を説明できるように本記事で解説します。
    品質監査の目的を説明せず、
    ISO9001要求事項や
    品質マニュアルなどのたくさんの文書の説明
    から入るから、品質監査や品質管理が難しくなってしまうんです。
    本、web、コンサルって
    必ずISO9001から勉強させますが、ISO9001認証審査以外は不要です
    ISOを教えるとそこそこの情報量があり、時間がかかるし、ボリューム感で料金が稼げるからです。
    ISO、文書などは所詮手段!
    品質監査の目的を考えれば何も要らないし、
    目的達成にあわせて手段であるISOや文書が作られているのです。

    では、解説します。

    ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる

    監査目的を考えるとISOから教育するのはおかしい

    監査する目的とは何でしょうか? 主に2つあります。
    ●監査される組織が、その組織の成功に向かっているかどうか
    ●ISO9001認証なら、認証に必要な要求事項をその組織が満たしているかどうか

    前者は、第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)で、後者は第三者監査(外部審査)ですね。

    確かに、第三者監査(外部審査)はISO9001認証なので、監査教育はISO9001から入ってもよいです。しかし、これが悪の根源です。

    本来は、ISOに関係なく組織は自分の成功に向かうべきで、
    それを助走するためにISO認証をとりますよね!

    でも、監査教育の多くは
    ISO9001要求事項から入るんです。
    これって変だと思いませんか?

    品質は、組織が成功するための手段の1つ
    組織にあった品質管理があり、それを監査するべき
    さらにISOが欲しいならISO9001と合わせたらいい

    品質管理担当は、なかなか新しい人が来ないので、10年以上やっているベテランがほとんどです。ベテランの頭と、私QCプラネッツの頭の大きな違いを下図に描きます。

    内部監査

    ベテラン、コンサルの頭のてっぺんは、ISO9001
    QCプラネッツの頭のてっぺんは、組織の成功(収益)

    今でも、職場の先輩と話しをしても教育資料を作ってもらっても、必ず先輩はISO9001から話を入れてきます。

    組織はISOのためにやってんじゃないよ!
    ビジネスなら収益だよ!ISOは手段に過ぎない

    では、なぜISO9001をみんなトップに持ってくるのでしょうか? 高齢になると頑固になりますけど、理由はもっと別なところにあります。

    ISO9001 2008までの功罪

    過去のISO9001では、組織とISO9001をつなぐ、品質マニュアルがトップに来て、組織の活動とISO9001の要求事項をぴったり合うように要求していました。

    つまり、組織の経営より、ISO9001の縛りが強かったのです。おそらくその縛りが品質管理担当の頭に残ったままなのでしょう。

    ISO9001 2015年版から、品質マニュアルが不要となりました。
    つまり、品質はISOより自組織の経営(品質の本来の目的)を重視するように変わりました。

    QCプラネッツはISO9001 2015年版からスタートしています。だから、先輩の価値観と完全に違います。

    ISO9001要求事項はとっくに経営重視に変わったのに、
    品質監査や教育は古いまま継続しています。

    やはり、最新のISO90012015年版の思想にあった監査をすべきですね。ではどうすれば、ISO90012015年版の思想に合うかを解説します。

    ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる

    品質,ISOは所詮手段。目的は何か?

    何度も言いますが、
    品質、ISOは手段
    目的は何か?を考えることが重要です。

    組織には、営業、企画、技術、製造、保守、品質、環境、安全、会計、法務、知財、広報、といろいろ部門がありますね。でもなぜあるんですか? 各部門の目的は何か?を考えましょう。

    答えは、
    組織の成功
    成功:収益、発展、社会貢献、愛など

    組織の成功のために、部門があり、それぞれの活動や業務、ルール、文書があるわけですね。成功に関係のない要素はすべて不要なはずです。

    組織の成功に必要な品質活動を考える

    ISO、web、コンサルの解説は、一旦無視して、自分で品質管理や品質監査を考えましょう。

    ●わかりやすい説明のため、組織の成功=収益増加で考えます。収益増加以外でもOKです。あなたに合った「組織の成功」を定義してください。

    ●「収益増加のために何が必要か?」をモデル式で分解して考えましょう。
    ★「収益」=「売上」―「コスト」です。簡単ですね。

    さらにモデル式を肉付けします。肉付け方法はあなたに合った方法でもOKです。
    ★「収益」=「売上」―「コスト」
    「売上」=「受注確率」×「件数」×「単価」
    「コスト」=「経費」+「労務費」+「材料費」

    ここまでは、簡単ですね。

    実際に、製造業に特化すると、もう少し肉付けします。

    ★「収益」=「売上」―「コスト」
    ・「売上」=「リスク回避」×「受注確率」×「件数」×「単価」
    ・「コスト」=「経費」+「労務費」+「材料費」+「品質コスト」

    要素別に見ていくと、品質方針や品質目標に掲げるテーマが見えてきます。
    ●「受注確率」と「単価」は、顧客満足向上につながる
    ●「リスク回避」とは、安全、環境、法令遵守などで、守らないと業務停止処分で売上0になるリスク要因
    ●「経費」は、施設・設備・ツールなどの費用で、資源、管理、組織につながる
    ●「労務費」は、人にかかわるので、力量、コミュニケーション、責任と権限、運用(プロセス)につながる
    ●「材料費」は、購買プロセスにつながる。
    ●「品質コスト」は自組織責任で無償修理するコストなので、不適合・是正処置につながる

    収益モデルを分解すると、組織の品質方針や品質目標につながることがわかります。図と表で整理しましょう。

    内部監査

    品質方針・品質目標 組織の成功(収益)
    顧客満足 受注率↑×単価↑ 売上↑
    安全、環境、
    法令遵守、コンプライアンス
    リスク回避
    組織、責任ある行動 経費↓ コスト↓
    1人1人の技量向上 労務費↓
    ステークホルダーとの良い関係 材料費↓
    品質向上 品質コスト↓

    組織の成功に必要な品質活動を監査すればよい

    上表から、「組織の成功」に必要な活動が見えました。それを監査すればよいのです。では、個別に何を質疑すればよいかを考えましょう。

    (i)顧客満足向上

    顧客満足向上を分解しましょう。
    ・顧客への提案回数と内容
    ・顧客からの評価(アンケート結果や口こみ)
    ・組織内の顧客改善活動
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (ii) 安全、環境、法令遵守、コンプライアンス

    要素分解しましょう。
    ・安全なら、事故件数、件数低減施策
    ・環境なら、適正な廃棄処理、組織内関係者との活動
    ・コンプライアンスなら、働きやすさ、ハラスメント撲滅など
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (iii) 組織、責任ある行動

    要素分解しましょう。
    ・組織体制
    ・組織や組織内の責任と権限
    ・組織内、組織間の有効な施策
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (iv) 1人1人の技量向上

    要素分解しましょう。
    ・力量管理
    ・教育・資格、更新講習
    ・OJT、メンター
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (v) ステークホルダーとの良い関係

    要素分解しましょう。
    ・購買プロセス
    ・取引先審査の実施と結果
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (vi) 品質向上

    要素分解しましょう。
    ・品質トラブルの撲滅
    ・各プロセスの品質活動
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    どうでしょう。全くISO9001など見なくても、組織の成功に必要な施策がちゃんと組織内で活動できているかをチェックすれば、監査として体をなします。

    監査対象の組織・部門が
    何をすれば成功につながるかを考えて、
    成功につながる活動が適切に実施できているかを監査すればよいのです。

    結局、ISO9001要求事項を満たす

    以上、自分で監査質疑を考えましたが、当然それに合うように作られたISO9001の要求事項に合った監査ができます。

    自分で考えた監査質疑とISO9001要求事項を比較しましょう。

    自分で考えた監査質疑 ISO9001
    (i) 顧客への提案回数と内容 9.1
    顧客からの評価
    (アンケート結果や口こみ)
    8.2
    組織内の顧客改善活動 7.4
    (ii) 安全:事故件数、件数低減施策 8.1
    環境:適正な廃棄処理、
    組織内関係者との活動
    コンプライアンス:働きやすさ、
    ハラスメント撲滅など
    (iii) 組織体制 7.1
    組織や組織内の責任と権限 5.3
    組織内、組織間の有効な施策 7.4
    (iv) 力量管理 7.2
    教育資格、更新講習
    OJT、メンター
    (v) 購買プロセス 8.4
    取引先審査の実施と結果
    (vi) 品質トラブルの撲滅 8.7,10.2
    各プロセスの品質活動 9.2,10.3

    ほとんどの要求事項を満たしていますね。

    その他、品質マニュアル、組織内規定、QC工程図、力量管理表、仕様書などのたくさんの書類が監査で出て来ますが、それらも所詮手段です。手段の出来栄えより、組織の成功の実現性を監査しましょう。

    ISO9001の要求事項から組織の活動を監査するのではなく、
    組織の成功に必要な要素を監査するのです。
    結果的にISO9001の要求事項に合うだけ。

    自分で考えれば、何でもできるのが品質管理の面白さです。

    ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる

    自分で考えたら、監査質疑なんてわかるはずですが、意外と難しいのです。その理由は

    品質管理は経営者目線で考えるもので、
    従業員の目線では監査質疑内容が浮かんできません。
    じゃー経営者になろう!会社作って社長になろう!
    いや、MBAだ!留学だ!
    と、飛んだ考えは不要です。
    小さな会社を仮に自分が経営したら、会社にいるメンバーに何をやってもらえればよいかを想定すれば品質監査の質疑は簡単に出て来ます。

    ・どうやって、収益出すの?
    ・収益出すには、売上はどうやって出して、コストは何があってどう抑えてたらいいの?
    ・良いアウトプットを出荷するには、何をしたらいいの?
    ・誰にどんな活動や意識をさせたらいいの?
    とか、いろいろ気になってくるはずです。それを経営目標や品質目標にしたらOKです。

    難解なISOの要求事項を何度も読むより、自分で想定して考えた方が早く監査力が身に付きます。
    品質管理は、単なる事務ではなく、経営者目線でも考える必要があります。

    まとめ

    品質監査ができるようになる方法をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!
    • ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる
    • ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる

  • 内部監査の監査する側・される側の関係がわかる

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる

    「内部監査やれって頼まれちゃったけど、不安だよ」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる
    • ①役職は監査員の方が下
    • ②監査員へのサポートのコツ
    • ③非言語コミュニケーションスキルが必要
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①役職は監査員の方が下

    将来期待できる人に監査員をやってほしい

    ●内部監査で質疑を多くの人に経験してほしいです。品質を身に着けるには、自分の言葉で質疑するのが一番だからです。

    ●しかし、内部監査はそんなに回数がありません。年1回で多くても2,3回質疑するくらいです。監査員育成には数年かかってしまいます。

    ●なので、これからの将来が期待できる3,40代の中堅に監査質疑経験を与えることが組織にとって重要です。

    現状、50代が監査員になることが多いです。数年育成しても定年退職へのカウントダウンが始まるだけで、中長期的に品質を見てほしいプロを組織内に育成したいですよね。

    被監査側の方が役職は上

    将来が期待できる3,40代の中堅に監査質疑経験を与えようとなると、1つ問題があります。

    ●監査する方:課長以下、平もいる
    ●監査される方:部長、課長

    役職が上の目上に質疑しないといけません。これが結構しんどいですよね。普段は逆で、上長から業務指示がくる日々で、内部監査だけは上をチェックするわけです。

    普段言えない上司への不満を、厳しい質疑と厳しい監査結果にしてやろう!
    という悪意は禁物です。
    品質向上につながりません。

    部課長へ質疑するのが嫌だという理由で、監査員を断る人も多いです。品質管理担当としても監査員候補を見つけてOKもらうのが大変です。振られまくりです。

    監査員を部長級以上にするとやらされ感が出る

    「じゃー、監査員に部長級以上をもってきたらいいんじゃないの?」と思いますよね。

    これは絶対いやです。

    1. 経営会議に見たいに、「あれやれこれやれ」といっぱい指示がくる
    2. 監査側、事務局、被監査側に不条理な指示がくる
    3. やらされ感が出てしまう
    4. 自ら品質向上しようとならないため、監査の効果が出ない
    品質は
    「やれ!」と命令しても
    品質向上しません。
    「自ら良くしよう!」と応援しないといけません。

    監査員の選び方は結構考える必要があります。

    監査員へのサポートのコツ

    3つあります。

    1. 品管のシニアをサポートに入れる
    2. ISOのせいにして相手を納得させる
    3. 相手の良さを引き出すよう質疑する

    それぞれ解説します。

    品管のシニアをサポートに入れる

    内部監査に限らず、品質管理の仕事は、

    役職だけでなく年齢も重要

    内部監査、外部審査などの品質管理業務は、相手が各部門の役職者が多いです。平社員だとなかなか伝えづらいし、交渉も難しいです。

    そういうこときは、50代後半の品質管理の人を頼りましょう。

    各部門の役職者が、その50代後半の後輩だったりする

    先輩に頼むと、ことが進みます。先輩の力やサポートを使いましょう。

    ISOのせいにして相手を納得させる

    「 ISOなので、すいません」と言いながら、
    冷静に客観的に質疑する
    タンタンと事実に基づいて機械的に質疑するのもOK

    相手の良さを引き出すよう質疑する

    監査は、若くて平の監査員 VS 年上の管理職の被監査側
    監査は、シニアの平の監査員 VS 管理職の被監査側

    で、基本、管理職の被監査側が強くし、偉いので、高圧になりやすいです

    もちろん、評価する方は監査側なので、被監査側も緊張しています。

    相手の良さを引き出すよう質疑して
    相手を盛り上げましょう。

    毎年、厳しい仕事を勝ち抜いている各部門を監査します。それぞれの良さや強みがたくさんあるはずです。また、もっと改善するとベターな提案できる点もあるでしょう。

    相手を叩く質疑ではなく、相手の良さを見抜く質疑が重要

    相手にとって、当たり前なことを高く評価すると、相手も自信をもってさらに向上しようと自ら行動取ってくれます。

    ③非言語コミュニケーションスキルが必要

    どこにも書いていないスキルが求められる

    内部監査のやり方を教えてくれるのはいいけど、
    実際にやるとなると、いろいろ緊張するなあ

    と、初めて監査する時は特に、緊張や心配事がつのります。その理由は、

    内部監査は、非言語コミュニケーションスキルが必要なのに
    誰も教えてくれないし、誰も気づいていないから

    非言語コミュニケーションの重要さを解説します。この記事を構成しているときに、非言語コミュニケーションの大事さを気づいて良かった!

    監査当日は緊張する

    「準備はしっかりしたけど、なんか心配」なのが、監査リーダの本音です。

    1. 相手の表情が暗い
    2. ダルそうで、嫌そうで、声のトーンも低い
    3. 部門長は手を組んで座っているし
    4. なんか文句あるの?という態度だし
    5. 被監査側は10人も来たけど、監査側はリーダと記録係の2人しかいないし
    6. みんな咳きこんでいるし
    7. 笑顔がないし
    8. 会議室の部屋が暗いし
    9. 相手が時間になってもやってこないし
    10. リモート監査で相手の表情が見えない、怒っている?

    などなど、質疑は淡々と進めていても、相手の表情や言語以外の出て来る負のオーラで、監査する方も結構ビビってしまいます。

    心配事が多く、緊張するのはむしろ自然

    なので、監査の前に、監査する・される両者の緊張をほぐしましょう。互いに緊張していますから。
     ●「今日はありがとうございます」と感謝から入る
     ●「最近寒いですねとか」世間話でもいい
     ●相手が特に監査評価で心配していることがあれば先に聞いて、心配事を無くす
     ●「いいところをたくさん見つける監査です」とか「少々不備や論理に矛盾があっても評価下げませんので、どんどんおっしゃってください」とか先に伝えておくとか
    監査実施前に両者のキャッチボールしておくとスムーズに進みますし、相手の良い点をたくさん見つけられるはずです。

     

    数回監査やれば身につく

    2、3回監査質疑やれば、ベテランの域に入ります。意外ですけど。

    ポイントは、

    1. >最初は緊張する
    2. 非言語コミュニケーションの難しさに慣れよう!
    3. 完璧な質疑は最初からできなくてもいい
    4. うまく行かないときもあるが、気にせず自分なりにやってみる
    5. 数回監査質疑やれば、力もついてくる
    6. 基本は組織内(社内)の監査なので、皆が守ってくれていると思えばOK

    ●監査質疑を依頼する事務局側は、あえて難しい質疑を依頼することで、品質管理の力を身に着けてほしいという思いがあります。

    ●監査側、被監査側は基本同じ組織に所属するメンバーなので、監査の良し悪しがあっても、組織内でカバーすればよいです。

    ●通常業務で忙しい合間に、監査を実施しているだけでも、品質管理側としては十分感謝の思いがあります。

    緊張しますけど、内部監査を楽しんでください!

    まとめ

    内部監査の監査する側・される側の関係をわかりやすく解説しました。

    • ①役職は監査員の方が下
    • ②監査員へのサポートのコツ
    • ③非言語コミュニケーションスキルが必要

  • 内部監査の進め方がわかる

    内部監査の進め方がわかる

    「内部監査ってどうやって進めるの?」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査の流れがわかる
    • ①事務局が立てる計画
    • ②監査実施までの準備
    • ③内部監査実施
    • ④監査まとめ
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①事務局が立てる計画

    事務局が立てる計画は3つあります。

    1. 関係者のアサイン
    2. 工程計画

    関係者のアサイン

    関係者は、
    ●監査する監査員(質疑するリーダと、記録するサブ2名1セット)と
    ●監査される被監査部門の窓口
    です。受査されるのは、その部門の役職者ですが、窓口として担当者に割当てることが多いです。

    監査員は監査員名簿を作成して、育成目的で監査依頼します。監査員については、関連記事で解説しています。

    誰でもいいってわけではなく、この人に監査員を!という人をアサインします。

    被監査部門の窓口担当者は、意外と長年同じ人がやっています。なので早めに内部監査を計画する事務局担当者は、窓口担当者と仲良くなっておきましょう。

    品質管理担当とはいえ、低姿勢が重要です。監査を心地よく進めたいからです!

    工程計画

    具体的に部門と監査日時を決めます。実際は監査員と被監査部門の日程調整が必要になりますが、最初は工程を埋めます。あとで調整できますと説明すればよいです。経験上、8割くらいは先に決めた日程で実施されます。

    次に、工程を考えます。例えば、組織内に30部門(15部門は本社、15部門は支社店(全国))としましょう。距離感をつかんでほしいので地図を載せます。まずは、コロナ禍前のリモート監査しない、現地に行く場合を想定します。

    内部監査

    下表に具体的な割当表を置きます。

    No 場所 部門 時間 監査リーダー 監査員
    1 東京 営業1 午前1 ?? ??
    2 東京 営業2 午前1 ?? ??
    3 東京 営業3 午前1 ?? ??
    4 東京 営業4 午前1 ?? ??
    5 東京 営業5 午前1 ?? ??
    6 東京 営業6 午後1 ?? ??
    7 東京 営業7 午前1 ?? ??
    8 東京 技術1 午後1 ?? ??
    9 東京 技術2 午後1 ?? ??
    10 東京 技術3 午後1 ?? ??
    11 東京 技術4 午後1 ?? ??
    12 東京 技術5 午後1 ?? ??
    13 東京 技術6 午後1 ?? ??
    14 東京 企画 午後1 ?? ??
    15 東京 品質 午後1 ?? ??
    16 中部 営業1 午前1 ?? ??
    17 中部 営業2 午後1 ?? ??
    18 中部 技術1 午後2 ?? ??
    19 関西 営業1 午前1 ?? ??
    20 関西 営業2 午後1 ?? ??
    21 関西 技術1 午後2 ?? ??
    22 北陸 営業1 午前 ?? ??
    23 四国 営業1 午前1 ?? ??
    24 中国 営業1 午後2 ?? ??
    25 九州 営業1 午前1 ?? ??
    26 九州 技術1 午後1 ?? ??
    27 東北 営業1 午前1 ?? ??
    28 東北 技術1 午後1 ?? ??
    29 北海道 営業1 午前1 ?? ??
    30 北海道 技術1 午後1 ?? ??
    監査員をどう割り当てますか?

    割当方法は2つあります。

    1. 事務局(品質管理担当)2名1セットで全部門回る
    2. なるべく多くの人に監査員を依頼する

    後者をお勧めします。なぜなら、品質を理解するには、質疑することが一番で、監査経験がある人をたくさん組織内に育成すると、組織のQMSが改善しやすくなるからです。

    事務局で回る場合と、なるべく多くの人に依頼した場合の割当方法を挙げます。

    なお、1日監査できる部門数は3部門
    ●午前1: 10:00-12:00
    ●午後1: 13:00-15:00
    ●午後2: 15:00-17:00
    とします。これ以上やると疲れますね。

    事務局(品質管理担当)2名1セットで全部門回る場合

    本社15、中部3、関西3、北陸1、四国1、中国1、九州2、東北2、北海道2の計30部門なので、
    ●本社15部門は、3部門/日×5日で、第1週目に終わらせて
    ●第2週目以降支社に飛び回ります。

    本社東京からみて、 
    【第2週目】
    ●1日目:中部1日3部門、監査後関西に移動
    ●2日目:関西1日3部門、監査後四国に移動
    ●3日目:四国1部門(午前)⇒移動して午後中国1部門、監査後九州に移動
    ●4日目:九州1日2部門、監査後北海道に移動
    ●5日目:北海道1日2部門、第2週目終了

    【第3週目】
    ●1日目:東北1日2部門、監査後北陸へ移動
    ●2日目:北陸1日1部門、監査終了

    まとめると

    監査リーダ1名、監査員1名の2名体制で、2週間+2日=稼働12日で監査終了できる

    なるべく多くの人に監査員を依頼する場合

    ポイントは、

    1. 営業と技術の両部門を、監査経験させること
    2. 本社、支社店を監査経験させること
    3. 各支社店は1日で終わらせる
    4. 監査リーダは監査員より人数が少ないので、監査リーダは最少人数で
    5. 監査員は最大人数でアサインして、監査リーダ候補を選ぶ
    6. 監査リーダと監査員の組み合わせはバラにして、いろいろなリーダの質疑方法を見せる

    なお、監査リーダは5名、監査員は15人としましょう。

    ●監査リーダですが、
    ・東京本社は3部門ずつ5人で担当
    ・支社店は①中部、②関西、③北陸・中国・四国、④九州、⑤東北、⑥北海道の6セットを5人に割り振ります。

    ●監査員は、
    ・営業、技術の1セット、
    ・本社と支社店を両方経験
    ・なるべく多くの人に(30部門を複数部門経験させると最大15人の監査員をアサインできる)

    以上を考えると、次の表のように割り当てできます。

    No 場所 部門 時間 監査リーダー 監査員
    1 東京 営業1 午前1 A
    2 東京 営業2 午前1 B
    3 東京 営業3 午前1 C
    4 東京 営業4 午前1 D
    5 東京 営業5 午前1 E
    6 東京 営業6 午後1 A
    7 東京 営業7 午前1 C
    8 東京 技術1 午後1 A
    9 東京 技術2 午後1 B
    10 東京 技術3 午後1 C
    11 東京 技術4 午後1 D
    12 東京 技術5 午後1 E
    13 東京 技術6 午後1 B
    14 東京 企画 午後1 C
    15 東京 品質 午後1 E
    16 中部 営業1 午前1 A
    17 中部 営業2 午後1 A
    18 中部 技術1 午後2 A
    19 関西 営業1 午前1 B
    20 関西 営業2 午後1 B
    21 関西 技術1 午後2 B
    22 北陸 営業1 午前1 C
    23 四国 営業1 午前1 D
    24 中国 営業1 午後2 D
    25 九州 営業1 午前1 C
    26 九州 技術1 午後1 C
    27 東北 営業1 午前1 D
    28 東北 技術1 午後1 D
    29 北海道 営業1 午前1 E
    30 北海道 技術1 午後1 E
    5人 14人

    監査リーダ5人、監査員14人を動員して、14人の監査員の評価をみて、監査員の育成や監査リーダへの育成につなげます。

    ②監査実施までの準備

    ①の計画が長くなりましたが、計画がすべてなので、最も重要です。計画がしっかりできていれば、あとはよろしく~でOKです。

    計画できてから監査実施までの準備は次の3つです。

    1. 監査員、被監査部門間の日程最終確認
    2. 監査に必要な書類の共有
    3. 内部監査員の教育

    監査員、被監査部門間の日程最終確認

    監査員も被監査側も本業があるので、計画で仮決めした日時に都合が合わない場合があります。随時日程を調整してください。どうせ、日程を調整するから計画時は仮決めしなくてもよさそうですが、
    ・日程を自由に設定すると調整が手間です。
    ・仮決めするとOK/NGの判断とNGの場合は仮決めした日時の周辺の日時を選択することが多いです。
    仮決めした方が早く調整が済みます。えいや!で日程も計画しておきましょう。

    監査に必要な書類の共有

    監査に必要な書類
    ・品質マニュアル
    ・組織表、力量管理表
    ・プロセスに使っている文書
    ・QC工程図
    ・試験成績書
    ・是正処置関連書類

    など、事前に監査リーダは受領しておいた方がよいです。監査当日いきなり見て質疑できればよいですが、予習も大事です。監査をスムーズに進めて、監査する・される両側がよい空気になることが重要です。

    内部監査員の教育

    ●初めて監査員やる人
    ●初めて監査リーダで質疑する人
    ●数年ぶりに監査やる人
    を品質管理担当は事前に教育やポイントを伝えてあげましょう。監査のためでもあり、品質管理の力量向上のためでもあります。

    ③内部監査実施

    監査実施

    計画表に従って、監査していきましょう。

    監査中は事務局(品質管理担当)の業務は特にありませんが、随時質疑や困ったことが起きたら助けたあげてください。

    評価

    監査リーダが被監査部門を評価します。良いところも、改善してほしいところもたくさん見つけましょう。

    結果を事務局へ報告

    結果をまとめた報告書を事務局側に提出するよう依頼します。

    コロナ禍前は、基本出社していたので、監査員の直筆+印のついた紙を受け取っていました。
    しかし、コロナ禍になると、在宅が基本なので、紙を受け取ることができません。

    組織内のサーバやシステムを使って電子化しておくのがよいでしょう。紙に手書きする時代も卒業したいですね。

    ④監査まとめ

    監査が終わると品質管理担当は結果を集計して分析評価します。

    ●全部門の結果を集計します。結果を前年度と比較して異常がないかを確認します。

    ●各部門の良い点や改善点を列挙し、その傾向を分析します。

    ●内部監査⇒外部審査の順番で進んでいるなら、結果を早めに被監査部門に連絡し、外部審査までにできる対策を講じるよう依頼しましょう。

    外部審査までに対策が終わらなくても、外部審査時に、内部監査の結果を対応する旨とその施策が説明できればOKです。

    以上、内部監査の運営の裏側を解説しました。

    内部監査の成功の秘訣は、計画・準備です。
    ●スムーズに監査できる日程計画
    ●早めの関係者への連絡
    ●監査員を多く集めて品質管理のスキルを向上できるチャンス
    など、意識して計画しましょう。

    何事も、計画ですべて結果の質が決まりますね。

    まとめ

    内部監査の流れをわかりやすく解説しました。

    • ①事務局が立てる計画
    • ②監査実施までの準備
    • ③内部監査実施
    • ④監査まとめ

  • 「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「何で毎年、暑い夏に監査するの?」、「新規事業に配属され、年間の動きが見えない。いつ監査しようか」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる
    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①監査側(管理部門側)の都合

    監査側は同時期に監査がしたい

    監査側や、事務局側は、やるべきこととやりたい時期が決まっています。

    毎年同じ業務を同じ時期にこなしたい
    監査時期を固定して毎年同期間の品質改善状況がみたい。

    監査側(管理部門側)の通年業務

    ざっといくと、

    ●年度初め(主に4月)
    ・品質方針の更新を経営者と確認
    ・品質目標の更新と各部門への展開

    ●年度末(主に3月)
    ・各部門の品質目標や品質活動の結果評価
    ・マネジメントレビュー実施

    なので、年度初めと年度末の間の6月から12月の間に内部監査と外部審査を実施したいと考えて毎年管理しています。

    内部監査は回数に制限がなく、外部審査は年1回ですが、組織内の活動や改善の浸透状況を考えると、内部監査も外部審査も年1回ずつが妥当でしょう。

    外部審査は、基本的に監査を受ける側が顧客なので、審査時期、内容、監査員を選ぶことができますが、当然、リソースは有限なので、早め計画を固めたい思いがあります。

    ②被監査側(ライン部門)の都合

    業務の納期によって、監査したい時期が変えたいはず

    一方、組織内で監査される側を考えます。

    毎年、同じ業務を繰り返す組織なら単純ですが、当然、納期によって閑散期と繁忙期があります。閑散期に監査をさっさと終えて、繁忙期は本業に集中したいのが本音です。

    閑散期と繁忙期を考慮して監査日程を決める

    被監査側の業務の閑散期と繁忙期を想定します。3つ考えられます。

    1. 年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる。毎年同じサイクルである場合
    2. 閑散期と繁忙期期間は毎年同じであるが、年度途中に切り替わる場合
    3. 閑散期・繁忙期がいつ、期間がどれくらいかわからない場合

    内部監査

    1は、設備系や公共工事が該当します。毎年4月にスタートして、6月に製造開始して、12月くらいに出荷して2,3月で現地搬入するパターンです。

    2は、1の時期がずれた場合を想定します。

    3は、量産品の場合です。

    基本、製造業で考えると、インデント品(個別生産)と量産品の2種類があります。どちらかのパターンに該当する人がほとんどでしょう。

    ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど

    基本は、

    監査側:内部監査と外部審査は毎年同時期に実施したい
    被監査側:閑散期にさっさと終わらせてほしい
    の両者の都合があう時期に監査するのがベストです。

    年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる場合

    品質監査

    このパターンが、監査する側も、される側にとってもベストです。夏の6月に内部監査を実施し、その結果をまとめ、共有して外部審査にのぞむことができます。

    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    各品質活動が順番ごと一定の間隔で進められるため、品質定着しやすい動きが取れるのと同時に、監査日程も毎年決まっているため、監査側もされる側も落ち着いて準備対応ができます。

    閑散期と繁忙期が、年度途中に切り替わる場合

    内部監査

    監査する月を夏から秋にずらせばよいですが、改善の機会と浸透する時期が冬になり、そのあとすぐにマネジメントレビューで経営者に報告が必要です。

    内部監査や外部審査から受けた改善指示事項を浸透したかどうかを十分に経営陣に報告できません。この条件を経営陣に理解してもらうか、または、マネジメントレビューを上期・下期年2回としたらよいでしょう。

    上期のマネジメントレビューは、改善の浸透状況を重視して報告し、
    下期のマネジメントレビューは年度の品質活動全体を報告する
    趣旨にするとか考えるとよいでしょう。

    閑散期・繁忙期の時期や期間が不定の場合

    内部監査

    量産品の場合が該当します。これは組織内で決めた方がよいです。

    1. 閑散期に合わせて毎年実施月を変える場合
    2. 繁忙期でも毎年実施月をそろえる場合

    理想は、閑散期に合わせて毎年実施月を変えることですが、監査側も監査される側も事務局も毎年対応が大変でしょう。

    繁忙期でも、監査を受審する管理職の日程を確保して監査するケースが多いと考えます。

    ISO9001 2015版になって、審査のための書類整理が不要となり、現行の業務やプロジェクトに関する文書を使って監査対応すれば問題ないはずです。

    ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

    理想的な品質活動の流れ

    事務局の仕事はたいして難しいものではありませんが、品質活動を順序よく、ほどよい間隔をあけて活動したいのが本音です。

    理想的な通年の流れを再掲しますが、
    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    何年か経過すると、監査側、被監査側、事務局、外部審査機関も通年の動きを理解してくるので、よい連携ができてきます。

    また、監査・審査実施月をそろえると12月間の品質活動の経過も確認でき、毎年の継続的改善を確認できます。

    品質活動を大きく変える必要がある場合

    ただし、大災害などの大きな外部課題が発生すると、通年の動きができなくなります。

    品質方針・目標⇒審査、監査⇒改善の機会と浸透⇒マネジメントレビューの報告の中で、優先順位を組織内で決めて、外部課題の対応をしながら組織内の品質活動を促します。

    ただの年間行事にように見えますが、
    良い品質活動につながるための計画を品質部門は考えているのです。

    まとめ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」をわかりやすく解説しました。

    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

  • ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる

    ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる

    「品質監査の監査員って実際どんな人なの?」、って気になりますよね!

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる
    • ①第一者監査(内部監査)の監査員あるある
    • ②第二者監査(取引先監査)の監査員あるある
    • ③第三者監査(外部審査)の監査員あるある
    • ④内部監査員って結構気を使って人選している
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①第一者監査(内部監査)の監査員あるある

    自分の組織内の監査員のあるあるを列挙します。

    1. 基本は、品質担当がやるべき。品質監査が本業だから
    2. 実際は、品質担当でも監査員に向かない人が多い
    3. ライン部門で仕事できる人に監査員を依頼する方がよい場合が多い

    品質担当でも監査員に向かない人が多い

    これができなかったら、何を普段仕事しているの?と思いますが、実際多いです。監査ができない理由を挙げます。

    1. ISO,QMSを理解していない
    2. 監査質疑ができる力がない
    3. 自分の偏った考えを押し付けて監査したことがある

    監査とはいえ、監査する側も、される側も気持ちよく監査するために、監査員に求められるスキルがあります。それが足りない品質担当が結構多いです。

    ライン部門で仕事できる人の方がベター

    仕事できる人は、仕事の質も高いです。
    仕事できる秘訣とISO,QMSがうまくつながっているので、監査員に向いています。

    また、日ごろ顧客などの利害関係者と業務連携しているため、相手の接し方が上手です。こういう人望の厚い人へ監査をお願いしましょう。

    ②第二者監査(取引先監査)の監査員あるある

    第二者監査(取引先監査)の監査自体が少ない

    基本は、品質担当が監査してもよいですが、他社を監査する場合は、
    ・定期的に監査したい場合
    ・トラブル発生原因が取引先だったため品質チェックしたい
    など、直接利害関係にあった組織の人を監査につけた方がよいです。

    品質担当は、第3者的な位置になりがちだが、
    直接利害にあった担当が行くと、自分事としてしっかり監査するから

    品質担当はサポートも徹すること!

    基本は、被監査側は、監査実施を嫌がります。なので、延期や中止の空気で連絡やり取りします。これでは、利害に合った部門の監査員候補も通常業務で忙しいので監査中止しようとなりがちです。

    ここは、品質担当がしっかり監査実施へのサポートをしましょう。

    監査報告先の上層部は、しっかり監査しろっていうけど、担当者間のモチベーションは低い。品質管理担当がうまくサポートしましょう。

    ③第三者監査(外部審査)の監査員あるある

    外部審査員ってこんな人

    数年、外部審査員とおつきあいありますが、大体こんな人たちです。

    1. シニアが多い(基本6,70代、50代は若手扱い)
    2. 出張が多いので元気で旅行好き
    3. 温厚な人が多いが、一部我の強い人もいる
    4. 審査のスピードはゆっくりでよく、早口は不要
    5. デジタルに疎な人が多いけど、コロナ禍によるリモート対応に慣れてきた

    基本は、被監査側が監査側に監査費用を払っている形なので、監査員を選べる裏側もありますけど、大体こんな人たちが多いです。

    シニアが多い理由

    いくつか理由がありますが、

    1. 定年退職後の職業としての監査員
    2. 年上な監査員なら、被監査員もちゃんと対応する
    3. 品質管理は経験が必要

    別に20代で社会人1年目でも、ISO、QMSに対して、バッチリ監査できたら、それでもOKです。

    年齢、見た目で相手の態度が変わるのは事実です。これは仕方がない。ですが、ギャップが大きいとそれはそれでちゃんと相手も対応します。20代の若い監査員でも、鋭い指摘を連発すれば相手が50代の部課長でもビビるはずです。

    見た目などの判断はある程度仕方がない
    けど、ISO、QMSに長けた監査員ならどなたでもOK
    経験が豊富ならベター、ないなら勉強量でカバーすればOK

    今年は、どんな監査員に出会えるか、楽しみです。

    ④内部監査員って結構気を使って人選している

    裏情報があちこちからやってくる

    組織内から監査員候補や監査員一覧表を見ると、何人か監査やって欲しい人が入っていないことがあります。

    その人を監査員にアサインしようとすると

    ちょっとちょっと!

    と、声がかかり、
    ●ここだけの話だけど・・・
    ●オフレコでお願いだけど・・・
    と人選を変える依頼が指示がきます。

    裏情報あるある

    いくつか挙げますけど

    1. ISO,QMSを理解していない
    2. 監査質疑ができる力がない
    3. ふざけてやっている、真剣さがない
    4. 自分の偏った考えを押し付けたため口論になり監査中断になった
    5. 周囲からの評判が悪い人は監査員絶対NG

    監査する能力が無いからとか、熱い思いがあるけどに相手のニーズに合わない、とかいろいろあります。

    たかが監査員名簿だけど、ある意味、閻魔帳なんです。

    私の前任者が作った内部監査員名簿ですが、見えない所に、「評価の○×列」がありました。,

    氏名 部署 監査回数 評価
    ○○○○ A 2
    △△△△ A 0(新任)
    ◆◆◆ B 5
    ★★★★★ C 4 ×
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

    上の表では、★★★★★さんが過去に4回監査したけど、評価は×になっており、この人を選ぶな!というメッセージがありました。

    内部監査員名簿って
    ●監査員やって欲しい人

    ●監査員させてはいけない人
    の両方の情報が入っています。

    品質担当あるあるですが、結構重要な情報です。でも、こういう表を見ると、

    「周囲からこういう目で見られているんだ」ってなっちゃいますね。

    人が人を評価するのが監査なので、機械やロボットのようにばらつきなしの標準化ができないんですよね。

    とくに、品質関連の業務は高齢な人が多くなる傾向があります。監査の相手は部課長なので、年齢や風貌もそれなりに対等でなければ、若くて優秀な監査員でも、相手がナメテかかることもあります。

    けど、若い人の方が、吸収も早く、柔軟性に富んでいるし、将来管理職になったときに監査した経験がプラスに絶対働きます。

    優秀な管理職な人と、背伸びしてもいいから若い人を監査員に推薦しましょう。
    品質監査の監査員の人選・育成・評価って結構気を使うんだけど、誰も評価してくれないんですよね。実際にやってて、そう思います。

    なかなか、外に出ない情報ですけど、貴重なので紹介しました。

    まとめ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットをわかりやすく解説しました。

    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる

  • ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる

    「品質監査で監査員やっているけど、メリットがわからない」、「品質監査して何が得られるのか?がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる
    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①監査員をやるメリットとデメリット

    はっきり言って、メリットしかありません。メリットを伝える品質担当が少ないか、伝えるのが下手なのかわかりませんけど。

    監査員をやるメリット

    メリットが多いです。やらなあ損!です。

    1. 人間力が高まる
    2. 他組織のノウハウが学べる
    3. 品質から経営が学べる
    4. 顔が広がる

    監査員をやるデメリット

    もちろん、デメリットはあります。でも、すぐ解決できますよ。メリットの方が効果大です。

    1. 監査が面倒くさい(すぐ慣れます)
    2. 監査の勉強が大変(すぐわかります)

    監査員になって、監査質疑しましょう。普段の業務の意義や組織経営のあり方が見えるようになります。

    ここから、監査員をやるメリットを4つ挙げます。

    ②人間力が高まる

    人間力とは

    ここでいう人間力とは、「あなたの能力」、「相手への配慮」、「リーダーシップ」などです。

    あなたの能力が上がる

    まずは、ISOや組織内の品質マネジメントシステムの概要や専門用語を勉強するので、能力が上がります。

    慣れてくると、その目的や意義を自分で考えるようになります。

    自分で考えると、今まで当たり前だった業務の意義がわかったり、周囲の人への指導力が高まります。

    目的思考が身につくので、能力向上します。

    さらに、 ISOや組織内の品質マネジメントシステムの使いにくい用語をわかりやすく解説できると、相手にわかりやすく説明できる能力もアップします。

    相手への配慮

    ●「品質はこうあるべき」という型が、あなたの中でできてきます。しかし、実際の組織はその理想からずれた現実があります。

    理想に近づけない現状を考慮した上で、改善指導ができるようになります。

    品質監査で、べき論を相手に突きつけるのは簡単であるが、絶対受け入れてくれない。理想に近づけられない壁を考慮した上で、相手ができる改善策を提示するのが監査員の腕の見せ所。

    相手への思いやる心がなければ、監査員はできません。

    リーダーシップ

    監査質疑中は、監査員自体が孤独との闘いです。

    1. 相手にちゃんと質問が伝わっているか?
    2. 相手は怒っていないか?
    3. 自分が出した質問に意味はあるのか?
    4. 監査にいるメンバーを引っ張っていけているか?

    いろいろ悩みながら、質問しているのです。これだけ悩むのは、あなたのリーダーシップが成長痛を伴って、成長しようとしているから。

    リーダーに向いていなそうな人も、監査経験を通じてリーダーシップが身に付きます。

    ③他組織のノウハウが学べる

    質疑が最大の学び

    相手の心を開いてもらうには、自分の心を相手に開くことです。

    相手へ教えたり、質問することは、実は相手から学ぶことでもあります。

    監査なので、強制的に質疑応答になりますが、自分の考えた質問と相手が考えた答えですから、それぞれそのノウハウや背景があります。互いに工夫や苦労している点を共有しましょう。

    質疑応答をともにした経験も、相互の良い関係性をつくる上で重要です。いい勉強機会なんです。

    ④品質から経営が学べる

    質疑こそ最大の学び

    品質監査員で質疑してほしい理由は、

    相手にわかりやすく質問できるには、品質マネジメントシステムやISOをしっかり理解できるよう勉強が必要だから
    品質管理、ISOの教科書や組織内教育をやっても、受講者には身についていません。品質管理、ISOを身に着けてもらうには質問できる環境に追いやるのが一番

    なので、監査員は品質管理担当以外の組織の人にお願いしましょう。品質管理以外の組織の人も、品質を勉強するよいチャンスだからです。

    品質は手段、目的は何か?

    当たり前の質問が、当たり前に答えられないのですが。

    なぜ、品質は重要なのか?

    って、すっと答えられますか?

    品質の目的は何か?

    品質の目的を考えることが重要で、
    ●収益
    ●社会的責任
    ●継続的成長
    ●愛
    とかいろいろ出て来るはずです。

    品質の目的は、まず収益(経営)だ、と考えてください。

    技術側も経営を勉強すべき

    つまり、「品質は経営学ぶ玄関口」です。

    品質を診れるのは、技術側です。
    でも、技術側は経営に興味がない人がほとんど

    経営を学ぶのはなぜ重要か?

    周囲に経営がわかっていない人が多いので、強く感じます。経営を学ぶのが重要な理由を挙げます。

    1. 組織運営するメカニズムを理解するには経営学が必須
    2. 経営を知らないと経験と勘で組織を見たり動かそうとする
    3. 品質改善のアプローチは経営の観点で言わないと相手は動かない
    4. 品質不正のメカニズムは経営課題なのに、技術部門と品質部門だけの問題と狭くとらえがち

    つまり、

    経営ノウハウを知らないと、品質改善を動機づけるのが難しい。経営を知らない技術や品質の担当がチェックしても表面的な対策しか出てこない

    なので、
    ●品質管理⇒経営
    を勉強して、
    ●管理職⇒経営陣へ
    と歩む道に進みましょう。

    ⑤顔が広がる

    どんな組織でも品質管理部門は1部門です。大きな組織になれば、1部門で多くの部門を監査する必要があります。

    多くの部門の人と関わる機会なので、相手に名前を覚えてもらえるチャンスです。

    相手への良いイメージを覚えてもらえれば、その後の組織な政治力も高まります。

    地味な品質監査でも、出世に効果的なメリットが満載です。組織内でいろいろな活動をやってきた人が上にあがるのも納得できます。

    是非、品質監査の監査員を申し出てみてください。

    まとめ

    ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットをわかりやすく解説しました。

    • ①監査員をやるメリットとデメリット
    • ②人間力が高まる
    • ③他組織のノウハウが学べる
    • ④品質から経営が学べる
    • ⑤顔が広がる

  • 内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる

    「内部監査の監査員やれって言われたけど、何をしたらよいかがわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる
    • ①ISO19011に準拠
    • ②自組織オリジナルルールでもいい
    • ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

    本記事の最も伝えたいこと

    ISOとか、品質とか難しいのに、監査やれって? 無理!
    いやいや!!通常業務できれば監査できます!!

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①ISO19011に準拠

    ISO9001 9.2内部監査を読んだらISO19011も読むこと

    ISO9001だけ読んでおけばOKでしょう!

    と思いますよね。難しいから。

    ISO19011もあります。品質担当に解説をもらってください。
    でもせっかくなので、わかりやすく解説します。
    あなたの仕事を客観的に振り返ってもらい、監査対象側の業務の良い悪しを、あなた目線で診るだけで内部監査は十分できます!

    大丈夫です! 無理とか不安がっている人ほど、監査がとてもお上手なんです。逆に変な自信家は監査させない方がよいですね。

    ISO9001でおさえておくべき内容

    「ISO9001 9.2内部監査」をさらっと読んで、次を確認しましょう。自分で考えてもOKですし、品質管理担当に質問してもいいし、QCプラネッツにお問い合わせいただいてもOKです!

    あなたがわからないことを質問した時点で、内部監査する素質、力量は十分あります。
    1. あなたの組織の品質マネジメントシステムをイメージできるか?
    2. 品質管理として組織で使っている文書、ルールを確認する
    3. あなたの業務フロー(あなたの組織には必ずQC工程図があるはずです)
    4. 前年度のあなたの組織の内部監査、外部審査の結果報告書を読む

    <p上の4つを確認するだけで、バッチリ!です。

    ●組織の品質マネジメントシステムのイメージ

    関連記事、にも解説していますが、
    横がプロセス、
    縦が組織体制
    マトリックスで、それぞれ品質を作りこむ仕組みですね。

    プロセス

    品質マネジメントシステムって、こんな図やイメージでOKです。

    ●文書、ルールを確認

    上司や先輩から何回も修正して書き直しさせられる面倒な文書で、
    読んでも理解しづらい社内規定とかありますよね。

    折角なので、よく使っているものでOKなので文書やルールの意味を理解しましょう。
    上司や先輩達が苦労したところを、今後苦労かけないために作られた愛情ある文書やルールであるとわかります。でも何度も修正ってダルいけど

    あなたが後輩たちへ指導する番や時期なのでしょう。

    ●あなたの業務フロー(あなたの組織には必ずQC工程図があるはずです)

    業務フローは慣れるまで2,3年かかり、何度も修正させられて習得したはずです。でも、誰がやっても同質の結果になるようにQC工程図が規定されているはずです。そうでないと、皆我流になってしまいます。

    QC工程図を見たら、暗記は不要で、内容を理解(なぜこのフローが必要なのかをツッコむこと)しましょう。説明求められても大丈夫にしておきましょう。

    ●前年度のあなたの組織の内部監査、外部審査の結果報告書を読む

    最低限、これだけやりましょう。どんな監査やって、どんな結果なの?を見て、雰囲気を把握しましょう。まずは、報告書のモノマネから入りましょう。

    ISO9001には書いていない、実務のエッセンスを解説しました。
    でも、ISO9001には監査員や監査の仕方は書いていません。ISO19011に書いています。

    ISO19001でおさておくべき内容

    たくさん書いているわりに、何をどうやればいいのかがわかりにくいです。

    知りたいのは「how」
    でもISOは「what」しか書いていない
    どないしたらいいの?ってなっちゃう!

    ISOは私たちが一番知りたい「how」は書いていません。つまり、「how」はお任せで良いということですし、考えて実行しようということです。

    ISO19011 ここだけ知っておいて!

    2点あります。

    1. 何を監査するのか?(ISO19011 5.2)
    2. どんな人が監査員になるべきか?(ISO19011 7.22)

    何を監査するのか?(ISO19011 5.2)

    要求事項をシンプルにまとめると次のとおりになります。

    1. 外部の課題、内部の課題
    2. 組織のリスクと機会
    3. 利害関係者のニーズと機会
    4. 組織の一連のプロセス(営業、技術、製造など)
    5. 品質目標などのパフォーマンス評価(KPI、不適合など結果)
    6. 前回の監査結果の対応

    あなたの組織の監査報告書の項目に書いている内容に近づいでしょう。監査項目は上の要求事項から来ています。

    どんな人が監査員になるべきか?(ISO19011 7.22)

    いっぱい書いていますが、ポイントは

    1. 倫理的、公正、信用、正直、誠実
    2. 心が広い、外交的
    3. 観察力がある、適応性がある
    4. 粘り強い、協力的である

    つまり、悪意なく客観的に評価でき、被監査側と協力して、課題を抽出できる人です。高圧的で、言いくるめる人、主観的な人はNGです。

    監査員って品質部門でやればいいけど、品質部門の人で監査員NGなタイプも結構います。

    ②自組織オリジナルルールでもいい

    ISOに要求されていない事項は自分たちで決めてよい

    自分たちで決める必要がある項目は例えば、

    1. 監査員資格(役職、年齢、業務経験、人柄)
    2. 監査員期間(設けてもいいし、設けなくてもいい)
    3. 監査員ランク(ISOはリーダ、監査員と分けている、それ以外でもOK)
    4. 監査員育成方法

    など、があります。監査運営する中で、わからないこと&ISOに書いていないことは、自分たちで決めてよいです。

    ISO認証機関やコンサルからヒントを得ても良い

    自分たちで決めるとなっても、意外と手間です。
    ●意見が合わない
    ●誰も決めない
    からです。

    外部の助言が、うまく進むことが結構あります。実務経験でよく感じます。

    ●外部審査と内部監査がリンクすることが多いので、外部審査する機関側からアドバイスもらうのがよいでしょう。また、彼らも売り込みに来ますから、うまく活用しましょう。

    ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

    先輩のモノマネでいい

    最初は、内部監査に出席して、雰囲気、メモ、議事録のとり方をモノマネします。

    監査リーダの質疑方法もよく見ておきましょう。基本は先輩のマネでOKです。反面教師的なリーダならその逆をやれば、あなたも立派な監査員になれます。

    監査リーダになったら?

    何回か内部監査を出席して、雰囲気をつかんで、監査リーダを依頼されたら、
    もう少し気合を入れてましょう。

    監査リーダがやることは、

    1. 事務局(品質部門)との連携
    2. 被監査側への事前挨拶メール
    3. 監査に必要な文書を事前に被監査側から受け取る
    4. 受け取った文書を見て、達成・未達の項目や前年度から大きく変わった点をチェック

    などがあります。自分が質問しなければならなくなるので、
    ●相手の文書の内容
    ●評価基準のための社内ルールの確認
    などを意識して準備するはずです。

    監査員のやるべきことは、ISO19011にすべては書いていませんが、実務運営するために必要なことを考えて行動すればOKです。
    監査員が慣れた頃に、ISO9001、ISO19011を読むと理解が深まります。
    でも監査員が慣れた頃に、監査員卒業ってよくあるんですよね。品質管理で監査員の育成を考える側としては、ちょっと寂しいんですけど。

    まとめ

    内部監査(第一者監査)の監査員のやる事をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO19011に準拠
    • ②自組織オリジナルルールでもいい
    • ③内部監査員になったら、何をすればいいの?

error: Content is protected !!