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実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

QC検定®2級

「QC検定®2級合格に必要な実験計画法を速く解けるようになりたい!」

こういう期待に答えます。

本記事のテーマ

実験計画法の頻出問題(4種類)をマスター

本記事は実験計画法(二元配置実験)の演習問題

  • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
  • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
  • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
  • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題
●商標使用について、
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➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

問1,2は関連記事にあります。

実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題

問3 . 品質特性yに影響を与える因子A(3水準),因子B(4水準)用意して1回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間8分
(1) データ構造式を示せ。
(2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
(3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
(4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

<データ>

N0 B1 B2 B3 B4
A1 4 7 6 3 20
A2 5 8 5 5 23
A3 6 9 7 7 29
15 24 18 15 72

回答欄

(1)
(2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
A
B
e
T
有意性
(3) 点推定 下限値 上限値
A1
A2
A3
B1
B2
B3
B4
(4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

解説(クリックで開きます)

(1)データの構造式
yij=μ+αijij

(2)
①2乗表を作成します。

B1 B2 B3 B4
A1 16 49 36 9 110
A2 25 64 25 25 139
A3 36 81 49 49 215
77 194 110 83 464

②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
●平方和S
修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{12}x_i)^2}{n}\)=722/12=432
ST=\(\sum_{i=1}^{12} x_i^2\)-CT=464-432=32

SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
=(202/4+232/4+292/4)-432=442.5-432=10.5
SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
=(152/3+242/3+182/3+152/3)-432=450-432=18
Se= ST– SA– SB=32-10.5-18=3.5

●自由度φ
φT=12-1=11
φA=3-1=2
φB=4-1=3

φeTAB=6

●不偏分散V
VA= SAA=10.5/2=5.25
VB= SBB=18/3=6
Ve=See=3.5/6=0.583

●F値
FA= VA/ Ve=5.25/0.583=9
FB= VB/ Ve=6/0.583=10.286
FA0=F(φAe,α=F(2,6,0.05)=5.14
FB0=F(φBe,α=F(3,6,0.05)=4.76

有意性の判定
FA=9 &gt: FA0=5.14
より因子Aの有意性は有り。
FB=10.286 &gt: FA0=4.76
より因子Bの有意性は有り。

(3)
●点推定
A1: 20/4=5
A2: 23/4=5.75
A3: 29/4=7.25
B1: 15/3=5
B2: 24/3=8
B3: 18/3=6
B4: 15/3=5

●95%の信頼区間:
点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
■A1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5±0.934
■A2: 5.75±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5.75±0.934
■A3: 7.25±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=7.25±0.934
■B1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079
■B2: 8±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=8±1.079
■B3:6±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=6±1.079
■B4: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079

(4)
最適条件: A3B2
点推定: 9.25(=29/4+24/3-72/12)
有効繰返し数: 2 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{4}+\frac{1}{3}-\frac{1}{12}\))
信頼区間 9.25±t(6,0.05) ×\(\sqrt{0.583/2}\)=9.25±1.321

まとめると、

(1) yij=μ+αijij
(2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
A 10.5 2 5.25 9 5.14
B 18 3 6 10.286 4.76
e 3.5 6 0.583
T 46 11
有意性 A:有り,B:有り
(3) 点推定 下限値 上限値
A1 5 4.066 5.934
A2 5.75 4.816 6.684
A3 7.25 6.316 8.184
B1 5 3.921 6.079
B2 8 6.921 9.079
B3 6 4.921 7.079
B4 5 3.921 6.079
(4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
A3B2 9.25 2 7.929 10.571

問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

問4. 品質特性yに影響を与える因子A(4水準),因子B(3水準)用意して2回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間10分
(1) データ構造式を示せ。
(2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
(3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
(4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

<データ>

B1 B2 B3
A1 1
3
5
1
4
4
4
6
8
36
A2 2
5
8
4
6
8
6
8
7
54
A3 3
5
7
6
7
8
8
9
7
60
A4 4
6
8
7
8
9
9
10
5
66
57 72 87 216

回答欄

(1)
(2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
A
B
A×B
e
T
有意性
(3) 点推定 下限値 上限値
A1
A2
A3
A4
B1
B2
B3
(4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

解説(クリックで開きます)

(1)データの構造式
yijk=μ+αij+(αβ)ijijk

(2)
①2乗表を作成します。

B1 B2 B3
A1 1
9
25
1
16
16
16
36
64
184
A2 4
25
64
16
36
64
36
64
49
358
A3 9
25
49
36
49
64
64
81
49
426
A4 16
36
64
49
64
81
81
100
25
516
327 492 665 1484

AiBjの2乗和も計算します。

B1 B2 B3
A1 81 81 324 486
A2 225 324 441 990
A3 225 441 576 1242
A4 324 576 576 1476
855 1422 1917 4194

②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
●平方和S
*修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{36}x_i)^2}{n}\)=2162/36=1296
*ST=\(\sum_{i=1}^{36} x_i^2\)-CT=1484-1296=188

*SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
=(362/9+542/9+602/9+662/9)-1296=56
*SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
=(572/12+722/12+872/12)-1296=37.5
*SAB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
=4194/3-1296=102
*SA×B= SAB– SA– SB
=8.5
*Se= ST– SA– SB– SA×B
=188-56-37.5-8.5=86

●自由度φ
φT=36-1=35
φA=4-1=3
φB=3-1=2
φA×B=(4-1)(3-1)=6
φeTABA×B
=24

●不偏分散V
VA= SAA=56/3=18.67
VB= SBB=37.5/2=18.75
V A×B = S A×B A×B =8.5/6=1.42
Ve=See=86/24=3.58

●F値
FA= VA/ Ve=18.67/3.58=5.21
FB= VB/ Ve=18.75/3.58=5.23
F A×B = V A×B / Ve=1.42/3.58=0.39

FA0=F(φAe,α=F(3,24,0.05)=3.01
FB0=F(φBe,α=F(2,24,0.05)=3.4
FA×B0=F(φA×Be,α=F(6,24,0.05)=2.37

有意性の判定
FA=5.21 &gt: FA0=3.01
より因子Aの有意性は有り。
FB=5.23 &gt: FA0=3.4
より因子Bの有意性は有り。
FA×B=0.39 &lt: FA×B0=2.37
より交互作用A×Bの有意性は無い。

(3)
●点推定
A1: 36/9=4
A2: 54/9=6
A3: 60/9=6.67
A4: 66/9=7.33
B1: 57/12=4.75
B2: 72/12=6
B3: 87/12=7.25

●95%の信頼区間:
点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
■A1: 4±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=4±1.302
■A2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6±1.302
■A3: 6.67±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6.67±1.302
■A4: 7.33±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=7.33±1.302
■B1: 4.75±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=4.75±1.127
■B2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=6±1.127
■B3:7.25±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=7.25±1.127

(4)
最適条件: A4B3
点推定: 8(=(9+10+5)/3)
有効繰返し数: 3 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{3}\))
信頼区間 8±t(24,0.05) ×\(\sqrt{3.58/3}\)=8±2.254

まとめると、

(1) yijk=μ+αij+(αβ)ijijk
(2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
A 56 3 18.67 5.21 3.01
B 37.5 2 18.75 5.23 3.4
A×B 8.5 6 1.42 0.395 2.37
e 86 24 3.58 0.39
T 188 35
有意性 A:有,B:有,A×B:無
(3) 点推定 下限値 上限値
A1 4 2.698 5.302
A2 6 4.698 7.302
A3 6.67 5.368 7.972
A4 7.33 6.028 8.632
B1 4.75 3.623 5.877
B2 6 4.873 7.127
B3 7.25 6.123 8.377
(4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
A4B3 8 3 5.746 10.254

まとめ

QC検定®2級で、実験計画法の演習問題を解説しました。

問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
苦手な箇所が見つかりましたか?
全問、持ち時間以内に解けそうですか?
チェックしましょう。
10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
  • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
  • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
  • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
  • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

問1,2は関連記事にあります。

実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。


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