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【QC検定®3級】散布図、相関係数がわかる

QC検定®3級

「QC検定®3級に出て来る、散布図、相関係数がなぜ必要なのかがよくわからない。」、と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【QC検定®3級】作業標準、作業標準書がわかる
品質管理で扱う難しい統計学の中で、最も使いやすく親しみやすいのが、相関係数です。統計手法はまず、相関係数を使いこなして自信をつけてから検定や確率分布を勉強するとよいです。
相関係数がわかると、重回帰分析も挑戦しましょう。AIの数学の基礎もわかるようになります。品質管理もAIも手が届くようになります。
  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①まずは、相関係数を使いこなそう
  • ②いろいろな相関係数を知る
  • ③相関係数の留意点
●商標使用について、
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる

QCプラネッツでは、QC検定®3級受験者、および品質管理初心者の方に、馴染みにくい品質管理用語や概念をわかりやすく解説します。

QC検定®3級共通として、まず、勉強方法を読んでください。

【QC検定®3級】勉強方法がわかる
QC検定®3級受験や品質管理を初めてのあなたへ、勉強方法を解説します。直前の丸暗記の合否だけではなく、品質管理を得意・好きになれる方法をわかりやすく解説します。試験合格、品質管理の理解を深めたい方は必見です。

試験直前の丸暗記ではなく、
考えて活かせる品質管理を伝授します。

①まずは、相関係数を使いこなそう

品質管理に実務に必須な3つの変数の1つ

●統計学、実験計画法、ロバスト設計、数学など難しい数学を勉強する必要がありますが、品質管理の実務に必要なのは、

  1. 平均(中心がわかる)
  2. 標準偏差(中心まわりのばらつきがわかる)
  3. 相関係数(2者間の関係がわかる)

の3つがあれば十分です。

なぜなら、相手は、
データの特徴と、関係性をシンプルに伝えてほしいから

なので、相関係数はできるようになりましょう。

初めての人は、使いこなせること 楽しむこと

●まずは、Excelで出せるようにしましょう。

実務では相手にわかりやすく伝える必要があるので、
2者間(x,y)は1次関数で表現できることがベスト

sin,con,tan,log df/dx とか難解な数式で精度良い式を使っても、相手は理解しないし、むしろ「なぜそうなるのか?」が相手は知りたいで、式はシンプルに、理由をわかりやすく伝えましょう。

シンプルに相手へ伝えるのは、むしろ数学力と論理力が必須。頭の良さが相手にわかってしまうので腕の見せ所です!

Excelから相関係数を求める

●実際にデータを用意して、相関係数を算出しましょう。

x y
1.3 23.4
2.4 25.6
3.2 22.7
4.7 27.8
5.6 24.5
6.5 23.6
7.3 28.6
8.9 29.3
9.5 31.7
11.1 34.6

相関係数rは
●\(S_{xx}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2\)
●\(S_{yy}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(y_i-\bar{y})^2\)
●\(S_{xy}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y})\)

★寄与率R=\(\frac{S_{xy}^2}{S_{xx}S_{yy}}\)
★相関係数r=\(\frac{S_{xy}}{\sqrt{S_{xx}S_{yy}}}\)
と求め方はありますが、まずはExcelでOKです。

相関係数

グラフを描いたら、右クリックで、近似直線を選択すると、「グラフにR-2乗値を表示する」にチェックを入れます。グラフに小数値が出ます。これが相関係数ですね。

グラフのデータx,yの値をいろいろ変えて、相関係数rの変化を楽しんでください。実務はこれでOKです。

慣れた人は、数理を勉強して相関係数の動きを理解する

相関係数rは
●\(S_{xx}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2\)
●\(S_{yy}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(y_i-\bar{y})^2\)
●\(S_{xy}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y})\)

★寄与率R=\(\frac{S_{xy}^2}{S_{xx}S_{yy}}\)
★相関係数r=\(\frac{S_{xy}}{\sqrt{S_{xx}S_{yy}}}\)
と求め方はあります。

相関係数は平方和の比なので、中心からのばらつきが多いと相関係数は0に近づきます。

②いろいろな相関係数を知る

●クイズですが、意外と作るのが難しいのが相関係数r=0のグラフ。作ってみましょう。

相関係数r=0の場合

線対称なグラフがr=0になります。わかりやすいのが2次関数です。

相関係数r=±1の場合

●ばらつきが小さくすればrの絶対値は大きくなります。ばらつきが全くない状態が前提です。
傾きが正なら、r=1,傾きが負ならr=-1です。

いろいろな相関係数をグラフ表示

r=-1,0,1の場合をグラフに描きます。目で覚えておくとOKです。試験で出ると意外とわからないから焦る!

相関係数

③相関係数の留意点

-1 ≤ r ≤ 1の理由

●相関係数が2とか、-10という値にならず、-1 ≤ r ≤ 1である理由はご存じですか?関連記事にわかりやすく解説しているので、ご確認ください。

【必読】相関係数や寄与率が1以上にできない理由がわかる
回帰分析の相関係数rと寄与率Rがなぜ限られた範囲しかないのかが説明できますか?本記事では数式を使ってわかりやすくその理由を解説します。与えられた変数の特徴をそのまま暗記せず、「なぜそうなるのか?」を考える大切な記事なので品質管理、AI,統計学を学ぶ人は必読です。

相関関係=因果関係ではない

●これは要注意です。

相関係数の絶対値(寄与率でもいいですが)が1に近いからといって、因果関係が絶対あると信じてはいけません。単に、直線の関係に近いと言っているだけです。なぜそうなるのかは、考える必要があります。

●例えば、真夏のプールで、気温が高いほど、高齢者が集まる!
だからといって、高齢者は暑いのが大好き!という結論はただしいでしょうか?

気温の温度(x)と、プールに来た高齢者人数(y)のデータから相関係数rを求めると1に近いとします。でも、何で、危険な暑さにも関わらず高齢者が集まるのか?これはデータではなく、我々が考えるべきです。

例えば、孫を連れて来る高齢者が多いという理由が背景にあれば、納得ですよね!

このように、

相関係数の絶対値が1に近いデータがあれば、その理由をよく考えて因果関係を見つけてください。

AIは因果関係無視してあらゆる相関関係を作る

一方で、因果関係を無視して、あらゆる2者間の相関係数をひたすら計算させて、その中から因果関係を機械的に導こうとするのがAIです。

人間の脳で因果関係を考えた方が、少ない検討事項で精度の高い理由を考えることができますが、
AIは超高速なので、莫大なデータ量からあてずっぽでも、人間が考えた因果関係に近いものを導き出すことができます。

AIが正確、精度が高いといわれる理由がここにあります。

AIの道の第一歩は、相関係数です。相関係数と因果関係の関係性を理解しておけば、AIは大体理解できますよね。

相関係数はわかりやすく勉強しやすい。
品質管理の数学の第一歩であり、
AIの理論のベースでもある。

Excelでクリックでもいいので、直線のグラフを描いたらR値をチェックしましょう。

まとめ

【【QC検定®3級】散布図、相関係数をわかりやすく解説しました。

  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①まずは、相関係数を使いこなそう
  • ②いろいろな相関係数を知る
  • ③相関係数の留意点


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