月: 2022年8月

  • 畳み込み積分がよくわかる(正規分布と一様分布)

    畳み込み積分がよくわかる(正規分布と一様分布)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(正規分布と一様分布)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=ZとX-Y=Zは同じ結果)
    • ➂一様分布の範囲有無による結果の違い
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁畳み込み積分(X+Y=ZとX-Y=Zは同じ結果)

    正規分布(簡単のため、平均μ=0、標準偏差σ=1)と一様分布の畳み込み積分を考えます。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)\)= \( a \) (0 ≤ \(x\) ≤ T)
    ●\(g(y)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}y^2}\)
    において、Z1=X+Y,Z2=X-Yを満たす確率密度関数\(h1(z)\), \(h2(z)\),を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    Z1=X+Y の場合

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    \((t)+(x-t)=x\)の関係が成り立っています。

    Z2=X-Y の場合

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(t-x)dt \)

    \((t)-(t-x)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    あとで解説しますが、

    正規分布と一様分布の畳み込み積分は一様分布の範囲の有無によって結果が変わります。

    そのため、2通り解析します。

    1. 範囲なし:[-∞、∞]
    2. 範囲限定:0 ≤ \(x\) ≤ T)

    解法step3(積分計算)

    畳み込み積分

    Z1=X+YもZ2=X-Yも同じ式になります。

    Z1=X+Y の場合

    一旦積分区間を[-∞、∞]で記述します。あとで、場合分けします。

    \( h1(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(z-x)^2} dx \)
    =(式1)

    Z2=X-Y の場合

    一旦積分区間を[-∞、∞]で記述します。あとで、場合分けします。

    \( h2(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(x-z)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(x-z)^2} dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(z-x)^2} dx \)
    =(式1)
    と同じ式になります。

    Z1,Z2は同じ結果なので、以後、(式1)を
    \(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(x-z)^2} dx \)
    で、見ていきます。

    (式1)は
    \(x-z=t\)として、dx=dtとなります。代入すると、

    (式1)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}t^2} dt \)
    =(式2)
    となります。

    ここで、ガウス積分を考えると、

    ●ガウス積分
    \( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-ax^2} dx \)=\(\frac{\sqrt{π}}{\sqrt{a}}\)
    \( a > 0 \)
    (教科書に載っていますし、是非証明してみてください。)

    積分区間が[-∞、∞]の場合のみ、(式2)の複雑な∫の部分が定量化できますが、
    積分区間が有限の場合は、(式2)の複雑な∫の部分が式のまま残ります。

    ここが、場合分けが必要になる部分です。

    ➂一様分布の範囲有無による結果の違い

    2つの場合がありました。

    1. 範囲なし:[-∞、∞]
    2. 範囲限定:0 ≤ \(x\) ≤ T)

    範囲なし:[-∞、∞]の場合

    (式2)を計算すると
    (式2)= \(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}t^2} dt \)
    =\(a\)

    となり、一様分布と正規分布を畳み込み積分すると、一様分布が出て来る結果となります。畳み込み積分した感じがでませんね。

    教科書で出ないけど、実際に解析すると、うまくいく畳み込み積分とそうでないものがあることがわかりますね。

    範囲限定:0 ≤ \(x\) ≤ T)

    一様分布は基本、「ある区間だけ一定の値で、それ以外の区間は0」です。

    でもこれが、積分できない理由でもあります。

    一様分布における区間の場合分けは関連記事に書いていますので、ご確認ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布と指数分布を組み合わせた畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。 畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    具体的には、下図の①➁➂の①➁で場合分けします。

    畳み込み積分2-3

    ①の場合

    ●①は(x,y)=(T,0)より上(つまりT ≤ z)なので、上図のように、x=0~Tの区間で積分
    (式2)= \(\displaystyle \int_{-z}^{T-z} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}t^2} dt \)
    (ここで、t=x-zと変換しているので、0~Tではなく、 -z~T-zに注意!)

    この式はこれ以上変形できません。

    ➁の場合

    ●➁は(x,y)=(0,0)以上①以下(つまり0 ≤ z ≤T)なので、図のように、x=0~zの区間で積分
    (式2)= \(\displaystyle \int_{-z}^{0} a・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}t^2} dt \)
    (ここで、t=x-zと変換しているので、0~zではなく、 -z~0に注意!)

    この式はこれ以上変形できません。

    一様分布は基本有限区間で定義するので、正規分布と一様分布の畳み込み積分しても計算結果がすっきりしません。だから教科書では出て来ません。なので、QCプラネッツの方で解説しました。

    計算結果によらず、いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(正規分布と一様分布)」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=ZとX-Y=Zは同じ結果)
    • ➂一様分布の範囲有無による結果の違い

  • 畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布と他の分布関数)

    畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布と他の分布関数)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布と他の分布関数)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁ポアソン分布と他の分布関数は畳み込み積分がほとんどできない
    • ➂畳み込み積分ができない理由
    • ➃一様分布となら畳み込み積分ができる
    • ➄畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ⑥畳み込み積分(X-Y=Z)
    教科書では、ポアソン分布どうしの畳み込み積分がさらっと書いているけど、他の関数とは畳み込み積分できるのか?とか気になりませんか?
    実際、計算するとうまく行かない結果を本記事で解説します!
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁ポアソン分布と他の分布関数は畳み込み積分がほとんどできない

    他の分布関数

    列挙すると、
    ●一様分布
    ●指数分布
    ●正規分布
    ●χ2分布
    と統計学でよく使う分布関数で
    ポアソン分布との畳み込み積分をやってみます

    ポアソン分布と他の分布関数は畳み込み積分がほとんどできない

    計算した結果です。

    ポアソン分布
    一様分布
    指数分布 ×
    正規分布 ×
    ポアソン分布
    χ2分布 ×

    ほとんど他の分布関数とは相性がわるいですね。一様分布の限定的な条件くらいです。

    ➂畳み込み積分ができない理由

    ポアソン分布の式が原因

    \(f(x)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    で特に、
    \( \sum_{k=0}^{n} \frac{λ^k}{k!}\)との相性が悪い

    たとえば、指数関数、正規分布などの\(e^{-x}\)、\(e^{-x^2}\)を積して積分や和を求めようとしても
    \( \sum_{k=0}^{n} \frac{λ^k}{k!} e^{-k}\) とか
    \( \sum_{k=0}^{n} \frac{λ^k}{k!} e^{-k^2}\)とか
    がどうしても計算できません。

    χ2分布も同様に、もっと複雑な式なので計算が困難な理由は想像できますよね。

    計算ができないパターンがあることは、意外と教科書には書いていません。畳み込み積分ができるパターンのみ、解説しているので、あたかも何でも畳み込み積分できそうですが、実際やってみるとそうではないことがわかります。

    なので、試した結果をブログで解説しています。

    ➃一様分布となら畳み込み積分ができる

    1つ注意点がある

    一様分布はポアソン分布と畳み込み積分ができますが
    ●注意が不要な場合:\( f(x)=a (全領域でa)\)
    ●注意が必要な場合:\( f(x)=a \) (\(x_1\) ≤ \(x\) ≤ \(x_2\))と範囲が決まっている場合)
    となります。

    「●注意が必要な場合」の理由は

    \(f(x)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    で特に、
    \( \sum_{k=0}^{n}\)の和の範囲が一様分布によって限定になるから

    実際に畳み込み積分やってみましょう。

    ➄畳み込み積分(X+Y=Z)

    ポアソン分布と一様分布の畳み込み積分を解析します。ポアソン分布は1つ注意する特徴があります。

    積分∫ができない(和∑しかできない)。

    ポアソン分布の式
    \(f(x)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    のkの値が整数なため、連続関数ではありません。

    連続関数ではないので積分∫ができません。当たり前だけど、意外と忘れがちです。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    ●\(g1(y)= a \)
    または
    ●\(g2(y)= a\) (\(x_1\) ≤ \(x\) ≤ \(x_2\))
    において、Z=X+Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分ではなくて和区間を確認
    3. 和区間について丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    積分∫ができないので、和∑で計算します。

    \( h(n)= \sum_{k=1}^{n} f(k) g(n-k) \)

    \((k)+(n-k)=n\)の関係が成り立っています。

    積分ではなくて和区間を確認

    n,kの制約条件は整数です。

    和区間はk=0~nで、畳み込み積分(和の計算)をします。

    難しそうに見えますが、高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    和区間について丁寧に計算

    畳み込み積分(\(g1(y)= a \))

    \( h(n)= \sum_{k=0}^{n} f(k) g(n-k) \)
    =\(\sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・a \)
    =\( a f(n) \)

    単なる h(n)=f(n)×g(n)=a×f(n)の積となりましたね。

    畳み込み積分(\(g2(y)= a\) (\(x_1\) ≤ \(x\) ≤ \(x_2\))

    \( h(n)= \sum_{k=x_1}^{x_2} f(k) g(n-k) \)
    =\(\sum_{ k=x_1}^{ x_2} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・a \)
    これ以上は計算できません。

    あとは、実際の\(x_1\)、\(x_2\)の値に合わせて計算するしかありません。

    ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

    X+Y=ZからX-Y=Zに変えますが、解き方は全く同じです。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    ●\(g1(y)= a \)
    または
    ●\(g2(y)= a\) (\(x_1\) ≤ \(x\) ≤ \(x_2\))
    において、Z=X-Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分ではなくて和区間を確認
    3. 和区間について丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    積分∫ができないので、和∑で計算します。

    \( h(n)= \sum_{k=1}^{n} f(k) g(k-n) \)

    \((k)-(k-n)=n\)の関係が成り立っています。

    積分ではなくて和区間を確認

    n,kの制約条件は整数です。

    和区間はk=0~nで、畳み込み積分(和の計算)をします。

    難しそうに見えますが、高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    和区間について丁寧に計算

    畳み込み積分(\(g1(y)= a \)

    \( h(n)= \sum_{k=0}^{n} f(k) g(k-n) \)
    =\(\sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・a \)
    =\( a f(n) \)

    単なる h(n)=f(n)×g(n)=a×f(n)の積となりましたね。

    畳み込み積分(\(g2(y)= a\) (\(x_1\) ≤ \(x\) ≤ \(x_2\)))

    \( h(n)= \sum_{k=x_1}^{x_2} f(k) g(k-n) \)
    =\(\sum_{ k=x_1}^{ x_2} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・a \)
    これ以上は計算できません。

    g(x)が一様分布なので、畳み込み積分Z=X+YとZ=X-Yは同じ結果になります。
    実際にやってみると、計算結果がよくわかりましたね!

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布と他の分布関数)」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁ポアソン分布と他の分布関数は畳み込み積分がほとんどできない
    • ➂畳み込み積分ができない理由
    • ➃一様分布となら畳み込み積分ができる
    • ➄畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ⑥畳み込み積分(X-Y=Z)

  • 畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布どうし、再生性)

    畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布どうし、再生性)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布どうし、再生性)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)(やってみたけど計算できません!)
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁畳み込み積分(X+Y=Z)

    ポアソン分布どうしの畳み込み積分を解析します。ポアソン分布は1つ注意する特徴があります。

    積分∫ができない(和∑しかできない)。

    ポアソン分布の式
    \(f(x=n)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    のkの値が整数なため、連続関数ではありません。

    連続関数ではないので積分∫ができません。当たり前だけど、意外と忘れがちです。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x=n)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    ●\(g(y=n)= \sum_{k=0}^{n} e^{-μ} \frac{μ^k}{k!}\)
    において、Z=X+Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分ではなくて和区間を確認
    3. 和区間について丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    積分∫ができないので、和∑で計算します。

    \( h(n)= \sum_{k=1}^{n} f(k) g(n-k) \)

    \((k)+(n-k)=n\)の関係が成り立っています。

    積分ではなくて和区間を確認

    n,kの制約条件は整数です。

    和区間はk=0~nで、畳み込み積分(和の計算)をします。

    難しそうに見えますが、高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    和区間について丁寧に計算

    畳み込み積分

    \( h(n)= \sum_{k=0}^{n} f(k) g(n-k) \)
    =\(\sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・e^{-μ} \frac{μ^{n-k}}{(n-k)!} \)
    =\( e^{-(λ+μ)} \frac{1}{n!}\sum_{k=0}^{n} \frac{n!}{k!(n-k)!} λ^k μ^{n-k} \)
    =(式1)

    ここで、(式1)の\(\sum_{k=0}^{n} \frac{n!}{k!(n-k)!} λ^k μ^{n-k} \)は二項定理より
    \(\sum_{k=0}^{n} \frac{n!}{k!(n-k)!} λ^k μ^{n-k} \)=\((λ+μ)^n\)
    これを(式1)に代入すると

    (式1)
    =\( e^{-(λ+μ)} \frac{(λ+μ)^n}{n!} \)
    となり、 これもよく見るとポアソン分布の式でしかも、λ+μを変数とした場合です。

    これが、再生性があるという意味ですね。

    ポアソン分布どうしをX+Yで畳み込み積分すると、X+Yを変数とするポアソン分布の関数ができる

    ➂畳み込み積分(X-Y=Z)(計算できません!)

    X+Y=ZからX-Y=Zに変えますが、解き方は全く同じです。ただし途中までしか計算ができません。

    畳み込み積分で出て来る関数は、実は限定的で計算できるものだけです。これを知らないとどんな分布関数の組み合わせも畳み込み積分ができると思い込んでしまいます。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x=n)= \sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!}\)
    ●\(g(y=n)= \sum_{k=0}^{n} e^{-μ} \frac{μ^k}{k!}\)
    において、Z=X-Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分ではなくて和区間を確認
    3. 和区間について丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    積分∫ができないので、和∑で計算します。

    \( h(n)= \sum_{k=1}^{n} f(k) g(k-n) \)

    \((k)-(k-n)=n\)の関係が成り立っています。

    積分ではなくて和区間を確認

    n,kの制約条件は整数です。

    和区間はk=0~nで、畳み込み積分(和の計算)をします。

    難しそうに見えますが、高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    和区間について丁寧に計算

    畳み込み積分

    \( h(n)= \sum_{k=0}^{n} f(k) g(k-n) \)
    =\(\sum_{k=0}^{n} e^{-λ} \frac{λ^k}{k!} ・e^{-μ} \frac{μ^{ k-n }}{( k-n)!} \)
    =\( e^{-(λ+μ)} \sum_{k=0}^{n} \frac{1}{k!(k-n)!} λ^k μ^{k-n} \)
    =(式1)

    ここで、(式1)の\(\sum_{k=0}^{n} \frac{1}{k!(k-n)!} λ^k μ^{k-n} \)が
    計算(式変形)がこれ以上できません。

    ポアソン分布どうしをX-Yで畳み込み積分すると、よくわからない式の途中変形で終わってしまう。
    ポアソン分布のX-Yの畳み込み積分は教科書では出て来ませんが、実際にやってみるとどうなるかはよくわかりましたね!

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(畳み込み積分がよくわかる(ポアソン分布どおし、再生性))」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)( やってみたけど計算できません!)

  • 畳み込み積分がよくわかる(正規分布どうし、再生性)

    畳み込み積分がよくわかる(正規分布どうし、再生性)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(正規分布どうし、再生性)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)
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    QCに必要な数学問題集をを販売します!

    QC検定®1級合格したい方、QCに必要な数学をしっかり学びたい方におススメです。
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁畳み込み積分(X+Y=Z)

    正規分布どうしの畳み込み積分を解析します。これがいわゆる「再生性」を確認する計算になります。計算を簡単にするため平均μ=0、標準偏差σ=1の正規分布で計算します。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}x^2}\)
    ●\(g(y)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}y^2}\)
    において、Z=X+Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    \((t)+(x-t)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件はなく、全領域です。

    積分区間は全領域[-∞,∞]で、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    解法step3(積分計算)

    畳み込み積分

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}x^2}・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(z-x)^2} dx \)
    =\(\frac{1}{2π}\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-\frac{1}{2}(2(x-\frac{z}{2})^2+\frac{z^2}{2})} dx \)
    =\(\frac{1}{2π} e^{-\frac{1}{2}・\frac{z^2}{2}} \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-\frac{1}{2}・2(x-\frac{z}{2})^2} dx \) ⇒(式1)

    ここで、
    \( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-\frac{1}{2}・2(x-\frac{z}{2})^2} dx \)
    において、
    \(t=x-\frac{z}{2}\)とおくと、\(dt=dx\)なので、代入すると、
    \( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-\frac{1}{2}・2t^2} dt \)

    この式は、ガウス積分となって
    \( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-\frac{1}{2}・2t^2} dt \)=\(\sqrt{π}\)

    ●ガウス積分
    \( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} e^{-ax^2} dx \)=\(\frac{\sqrt{π}}{\sqrt{a}}\) (\( a > 0 \))
    (教科書に載っていますし、是非証明してみてください。)

    (式1)は
    =\(\frac{1}{2\sqrt{π}} e^{-\frac{1}{2}・\frac{z^2}{2}} \)
    =\(\frac{1}{\sqrt{2π}・\sqrt{2}} e^{-\frac{(z-0)^2}{2(\sqrt{2})^2}} \)⇒(式2)

    平均μ、標準偏差σの正規分布の式は
    \(\frac{1}{\sqrt{2π}・σ} e^{-\frac{(z-μ)^2}{2σ^2}} \)
    ですから、(式2)は
    μ=0,σ=\(\sqrt{1+1}\)=\(\sqrt{2}\)
    を代入したものとなります。

    平均=0,標準偏差σ=1どうしの正規分布を畳み込み積分すると、
    平均=0+0=0,標準偏差σ=\(\sqrt{1+1}=\sqrt{2}\)の正規分布になる

    これは、正規分布の再生性という性質ですね。

    正規分布の再生性

    互いに独立なN(\(μ_1\),\(σ_1^2\))、N(\(μ_2\),\(σ_2^2\))の正規分布において、
    N(\(aμ_1+bμ_2\),\(a^2σ_1^2+b^2σ_2^2\))も正規分布になる

    証明は正規分布の式を変形していくので、煩雑ですが淡泊です。本記事では割愛します。

    正規分布どうしの畳み込み積分もできましたね!

    ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

    X+Y=ZからX-Y=Zに変えますが、解き方は全く同じです。でも端折らずに解説します。統計学は途中経過を端折ると読者が困ってしまいますから。

    2つの関数
    ●\(f(x)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}x^2}\)
    ●\(g(y)\)= \(\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}y^2}\)
    において、Z=X-Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(t-x)dt \)

    \((t)-(t-x)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件はなく、全領域です。

    積分区間は全領域[-∞,∞]で、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    解法step3(積分計算)

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}x^2}・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(x-z)^2} dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}x^2}・\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{1}{2}(z-x)^2} dx \)
    となり、実は、

    Z=X+Yと同じ確率密度関数の式になります。

    なので、ここから先は、➁で解析した結果と同じになります。

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(畳み込み積分がよくわかる(正規分布どおし、再生性))」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

  • 畳み込み積分がよくわかる(指数分布と指数分布)

    畳み込み積分がよくわかる(指数分布と指数分布)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(指数分布と指数分布)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁畳み込み積分(X+Y=Z)

    指数分布通しの場合、+の畳み込みをn回繰返すと、ガンマ分布の式が導出できます! 難しい式ですが、畳み込み積分を丁寧に解けば、できます! ガンマ分布を自分のものにしましょう。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)\)= \(λ e^{-λx}\) (0 ≤ x) それ以外は0
    ●\(g(y)\)=\(λ e^{-λy}\) (0 ≤ y) それ以外は0
    において、Z=X+Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    \((t)+(x-t)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件は 0 ≤ x, 0 ≤ yです。

    領域を図示します。

    畳み込み積分3-1

    その領域内で z=x+yを考えます。

    z=x+yをy=-x+zとして、xy平面で傾き-1,y切片zの直線を考える

    畳み込み積分2-2

    y=-x+zが積分領域内にどう入るかによって場合分けを網羅する!

    すると、下図のように2パターン積分区間が変わります。

    畳み込み積分3-2

    ●①は(x,y)=(0,0)より上(つまり0 ≤ z)なので、図のように、x=0~zの区間で積分
    ●➁は(x,y)=(0,0)以下(つまりz ≤ 0)で、積分領域外なので、h(z)=0

    という2つの場合分けをして、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    x,yの積分領域に制限があると、畳み込み積分は場合分けして積分しないといけない面倒臭さがあります。

    解法step3(積分計算)

    ➁0 ≤ zのとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{z} λ e^{-λx}・λ e^{-λ(z-x)} dx \)
    =\( λ^2 e^{-λz} \left[ x \right]_0^z\)
    =\( λ^2 z e^{-λz} \)

    ➁z ≤ 0のとき

    積分領域外なので、h(z)=0

    できましたね!

    γ分布への導出

    γ分布への導出は怖くない!

    先ほどの\(f(x)\),\(g(y)\)を\(f_1(x)\),\(f_2(x)\)とすると、
    \(f(x)\)=\(f_1(x)\)= \(f_2(x)\)= \(λ e^{-λx}\)
    \(f_1*f_2(x)\)=\( λ^2 z e^{-λz} \)
    ですね。

    では、\(f_1*f_2*f_3(x)\)はどうなりますか?
    \(f_1*f_2*f_3(x)\)= \((f_1*f_2)*(f_3)(x)\)
    として、

    \(f_1*f_2*f_3(x)\)= \(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}(f_1*f_2(x))(f_3(z-x))dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{z} λ^2 x e^{-λx}・λ e^{-λ(z-x)} dx \)
    =\(λ^3 e^{-λz} \displaystyle \int_{0}^{z} x dx \)
    =\( \frac{1}{2}λ^3 e^{-λz} \left[ x \right]_0^z\)
    =\( \frac{1}{2}λ^3 z^2 e^{-λz} \)

    一般化すると、
    \(f_1*f_2*…*f_n(x)\)=\( \frac{(n-1)!}{λ^n x^{n-1}}e^{-λx} \)
    と表現でき、これがガンマ分布の式になります。

    証明は漸化式でも、数学的帰納法でもどちらでもOKです。高校数学の流れで十分解けますね。

    畳み込み積分がわかれば、ガンマ分布の式も怖くない!

    ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

    X+Y=ZからX-Y=Zに変えますが、解き方は全く同じです。でも端折らずに解説します。統計学は途中経過を端折ると読者が困ってしまいますから。

    2つの関数
    ●\(f(x)\)= \(λ e^{-λx}\) (0 ≤ x) それ以外は0
    ●\(g(y)\)=\(λ e^{-λy}\) (0 ≤ y) それ以外は0
    において、Z=X-Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(t-x)dt \)

    \((t)-(t-x)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件は 0 ≤ x, 0 ≤ yです。

    領域を図示します。

    畳み込み積分3-3

    その領域内で z=x-yを考えます。

    z=x-yをy=x-zとして、xy平面で傾き1,y切片-zの直線を考える

    畳み込み積分2-5

    y=x-zが積分領域内にどう入るかによって場合分けを網羅する!

    すると、下図のように1パターン積分区間が変わります。

    畳み込み積分3-4

    ●①図のように、x=0~∞の区間で積分

    畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    x,yの積分領域に制限があると、畳み込み積分は場合分けして積分しないといけない面倒臭さがあります。

    解法step3(積分計算)

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(x-z)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{\infty} λ e^{-λx}・λ e^{-λ(x-z)} dx \)
    =\( λ^2 e^{λz} \left[ \frac{-1}{2λ} e^{-2λx} \right]_0^{\infty}\)
    =\( \frac{λ}{2} e^{λz} \)

    できましたね!

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

  • 畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)
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    ①畳み込み積分とは

    畳み込み積分の基本をまとめた関連記事を確認ください。
    簡単にわかる解説と、身近な事例を挙げています。高校数学で理解できるレベルなので安心ください。

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    畳み込み積分が計算できますか?本記事では畳み込み積分のイメージを高校数学を使ってわかりやすく解説し、さらに一様分布を使った畳み込み積分の計算を途中経過を一切端折らずに解説しています。畳み込み積分の計算ができず困っている方は必見です。

    ➁畳み込み積分(X+Y=Z)

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)\)=1 (0 ≤ x ≤ T) それ以外は0
    ●\(g(y)\)=\(e^{-ay}\) (0 ≤ y) それ以外は0 (定数\(a\)は正)
    において、Z=X+Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    \((t)+(x-t)=x\)の関係が成り立っています。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件は 0 ≤ x ≤ T, 0 ≤ yです。

    領域を図示します。

    畳み込み積分2-1

    その領域内で z=x+yを考えます。

    z=x+yをy=-x+zとして、xy平面で傾き-1,y切片zの直線を考える

    畳み込み積分2-2

    y=-x+zが積分領域内にどう入るかによって場合分けを網羅する!

    すると、下図のように3パターン積分区間が変わります。

    畳み込み積分2-3

    ●①は(x,y)=(T,0)より上(つまりT ≤ z)なので、図のように、x=0~Tの区間で積分
    ●➁は(x,y)=(0,0)以上①以下(つまり0 ≤ z ≤T)なので、図のように、x=0~zの区間で積分
    ●➂は(x,y)=(0,0)以下(つまりz ≤ 0)で、積分領域外なので、h(z)=0

    という3つの場合分けをして、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    x,yの積分領域に制限があると、畳み込み積分は場合分けして積分しないといけない面倒臭さがあります。

    解法step3(積分計算)

    ①T ≤ zのとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{T} 1・ e^{-a(z-x)}dx \)
    =\( e^{-az} \frac{1}{a} \left[ e^{ax} \right]_0^T\)
    =\( \frac{1}{a} e^{-az} (e^{aT}-1)\)

    ➁0 ≤ z ≤Tのとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{z} 1・ e^{-a(z-x)}dx \)
    =\( e^{-az} \frac{1}{a} \left[ e^{ax} \right]_0^z\)
    =\( \frac{1}{a} (1-e^{-az})\)

    ➂z ≤ 0のとき

    積分領域外なので、h(z)=0

    できましたね!

    ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

    X+Y=ZからX-Y=Zに変えますが、解き方は全く同じです。でも端折らずに解説します。統計学は途中経過を端折ると読者が困ってしまいますから。

    例題

    2つの関数
    ●\(f(x)\)=1 (0 ≤ x ≤ T) それ以外は0
    ●\(g(y)\)=\(e^{-ay}\) (0 ≤ y) それ以外は0 (定数\(a\)は正)
    において、Z=X-Yを満たす確率密度関数\(h(z)\)を作れ。

    難しい!と思ってしまいますが、落ち着いて解きましょう。次の3stepで解いていきます。

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    解法step1(畳み込み積分の式を作る)

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    \((t)-(t-x)=x\)の関係が成り立っています。X+Yの場合との違いも意識して確認ください。

    解法step2(積分区間を確認)

    x,yの制約条件は 0 ≤ x ≤ T, 0 ≤ yです。

    領域を図示します。

    畳み込み積分2-4

    その領域内で z=x-yを考えます。

    z=x-yをy=x-zとして、xy平面で傾き1,y切片-zの直線を考える

    畳み込み積分2-5

    y=x-zが積分領域内にどう入るかによって場合分けを網羅する!

    すると、下図のように3パターン積分区間が変わります。

    畳み込み積分2-6

    ●①は(x,y)=(0,0)より上(つまり0 ≤ -z)なので、図のように、x=0~Tの区間で積分
    ●➁は(x,y)=(0,0)以上①以下(つまり-T ≤ -z ≤0)なので、図のように、x=-z~Tの区間で積分
    ●➂は(x,y)=(0,0)以下(つまり-z ≤ -T)で、積分領域外なので、h(z)=0

    -zがあるので、-1で割って再掲します。

    ●①は(x,y)=(0,0)より上(つまりz ≤ 0)なので、図のように、x=0~Tの区間で積分
    ●➁は(x,y)=(0,0)以上①以下(つまり0 ≤ z ≤T)なので、図のように、x=-z~Tの区間で積分
    ●➂は(x,y)=(0,0)以下(つまりT ≤ z)で、積分領域外なので、h(z)=0

    という3つの場合分けをして、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    x,yの積分領域に制限があると、畳み込み積分は場合分けして積分しないといけない面倒臭さがあります。

    解法step3(積分計算)

    ここから

    ①z ≤ 0のとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(x-z)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{T} 1・ e^{-a(x-z)}dx \)
    =\( e^{az} (\frac{-1}{a}) \left[ e^{-ax} \right]_0^T\)
    =\( \frac{1}{a} e^{az} (1-e^{-aT})\)

    ➁0 ≤ z ≤Tのとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(x-z)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{-z}^{T} 1・ e^{-a(x-z)}dx \)
    =\( e^{az} (\frac{-1}{a}) \left[ e^{-ax} \right]_{-z}^T\)
    =\( \frac{1}{a} (e^{2az}-e^{a(z-T)})\)

    ➂ T ≤ zのとき

    積分領域外なので、h(z)=0

    できましたね!

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(一様分布と指数分布)」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁畳み込み積分(X+Y=Z)
    • ➂畳み込み積分(X-Y=Z)

  • 畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)

    「畳み込み積分が、わからない、解けない?」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)
    • ①畳み込み積分とは
    • ➁身近な畳み込み積分の事例
    • ➂畳み込み積分(一様分布、離散系の場合)
    • ➃畳み込み積分(一様分布、連続系の場合)
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    ①畳み込み積分とは

    まず、「畳み込み」でつまづく。。。

    「畳み込み」って何ですか?
    わかりません。。。
    畳を込む、積分?
    寝ようか?。。。 となっちゃう!

    なので、まず定義でつまづきます。さらに、言葉の定義と計算式の定義とリンクしないので、思考停止状態になります。

    「畳み込み」より目的が大事です。

    分布関数を足すために大事な計算!

    自分で分布関数を作ったり、信頼性工学などに出て来るガンマ分布のように、
    いくつかの分布関数を足し合わせていくプロセスが必要になります。

    「畳み込み」より「関数を合体させてい」くイメージです。

    畳み込み積分の定義

    実際の式はこれですね。

    \( h(x)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(t)g(x-t)dt \)

    ここで、わかりにくいのが、

    \(f(t)のtとg(x-t)で (t)+(x-t)=x\)の関係

    \((t)+(x-t)=x\)の関係性を抽象的に説明すると、理解できないので、身の回りの事例を紹介します!

    高校数学で、すでに畳み込み積分的なものがあります!

    ➁身近な畳み込み積分の事例

    2つ紹介します! 意外な2つです!

    展開式の項

    さて、問題です。次の式を展開して各係数を求めましょう。高1レベルです。

    \((a_3 x^3+ a_2 x^2+ a_1 x^1+ a_0)(b_2 x^2+ b_1 x^1+ b_0)\)

    普通に展開すればOKなので、係数表を作ります。

    指数 係数 係数のNoの和
    \(x^5\) \(a_3 b_2\) 3+2=5
    \(x^4\) \(a_3 b_1+a_2 b_2\) 3+1=4,2+2=4
    \(x^3\) \(a_3 b_0+a_2 b_1 + a_1 b_2\) 3+0=3,2+1=3,1+2=3
    \(x^2\) \(a_2 b_0+a_1 b_1\) 2+0=2,1+1=2
    \(x^1\) \(a_1 b_0+a_0 b_1\) 1+0=1,0+1=1
    定数 \(a_0 b_0\) 0+0=0

    普通に展開しただけですが、係数のNoを見ると、すべての合計が指数の値に一致しており、
    \(a_t b_{x-t}\)の関係になっていますね。

    このイメージで畳み込み積分に入りましょう。

    サイコロ2つ振って出た目の和とその確率の問題

    さて、高1レベルの問題です。

    1~6まで出るサイコロでどの面も等確率で出る。2つのサイコロを同時に1回振って出た目の和とその確率を求めよ。

    確率の計算をすればOKですよね。1つ目のサイコロの出る目をX,2つ目のサイコロの出る目をYとしすると求めたい確率の式はどうなりますか?

    P(Z=X+Y) = P(X)×P(Y) ですよね! これは簡単! で、式を書き直すと

    P(Z) = P(X)×P(Z-X) で、確率は和を求めるので、
    ∑P(Z) = ∑P(X)×P(Z-X)
    とすると、

    X,Z―Xとなっているし、∑や∫に変えると、畳み込み積分の式になります。

    いきなり大学数学として畳み込み積分から入らず
    高校数学レベルから入ってイメージするとわかりやすいです。

    では、畳み込み積分やっていきますね。

    ➂畳み込み積分(一様分布、離散系の場合)

    確率分布は、

    ●一様分布
    ●正規分布
    ●ガンマ分布

    自作の分布

    などたくさんありますが、ここでは、一番基本的な「一様分布どうしの畳み込み積分」を解説します。ここが分かったら、確率分布関数をいろいろ変えていけば応用できます。

    先のサイコロの出る目について、離散系連続系の両方を計算して結果を比較してみましょう。

    例題

    1~6まで出るサイコロでどの面も等確率で出る。2つのサイコロを同時に1回振って出た目の和とその確率を求めよ。

    一方、連続系の一様分布の場合は、例題の文章を変えます。

    一様分布
    \(f(x) = \frac{1}{6} \) (0 ≤ x ≤ 6) それ以外0
    \(g(y) = \frac{1}{6} \) (0 ≤ y ≤ 6) それ以外0
    において、x+y=zにおける確率分布関数h(z)を作れ。

    随分文章が違いますが、内容は一緒です。要は、
    サイコロの目は1,2,3,4,5,6で等確率1/6であるが、
    関数は0~6までの区間はすべて1/6という違いだけです。

    解法1(離散系の場合)

    目の和Zは2~12まで出ますよね。それぞれの確率を計算すればOKです。下表にまとめます。

    X+Y=Z 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
    確率 1/36 2/36 3/36 4/36 5/36 6/36 5/36 4/36 3/36 2/36 1/36

    グラフで見ると、直線が尖った感じになります。

    畳み込み積分1-1

    ➃畳み込み積分(一様分布、連続系の場合)

    例題の文章を再掲します。

    一様分布
    \(f(x) = \frac{1}{6} \) (0 ≤ x ≤ 6) それ以外0
    \(g(y) = \frac{1}{6} \) (0 ≤ y ≤ 6) それ以外0
    において、x+y=zにおける確率分布関数h(z)を作れ。

    慌てないで!! 絶対解ける解法があります。ご安心ください

    1. 畳み込み積分の式を作る
    2. 積分区間を確認(ここが一番難しい)
    3. 積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    連続関数で畳み込み積分する場合はすべて上の3つの流れで解いていきます。

    1.畳み込み積分の式を作る

    定義どおり書きます。

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)

    2.積分区間を確認(ここが一番難しい)

    x,yの制約条件は 0 ≤ x ≤ 6, 0 ≤ y ≤6です。

    領域を図示します。

    畳み込み積分1-2

    その領域内で z=x+yを考えます。

    z=x+yをy=-x+zとして、xy平面で傾き-1,y切片zの直線を考える

    畳み込み積分1-3

    y=-x+zが積分領域内にどう入るかによって場合分けを網羅する!

    すると、下図のように4パターン積分区間が変わります。

    畳み込み積分1-4

    ●①は(x,y)=(6,6)より上(つまり12 ≤ z)で、積分領域外なので、h(z)=0
    ●➁は(x,y)=(0,6)以上①以下(つまり6 ≤ z ≤12)なので、図のように、x=z-6~6区間で積分
    ●➂は(x,y)=(0,0)以上①以下(つまり0 ≤ z ≤6)なので、図のように、x=0~z区間で積分
    ●➃は(x,y)=(0,0)以下(つまりz ≤ 0)で、積分領域外なので、h(z)=0

    という4つの場合分けをして、畳み込み積分をします。

    難しそうに見えますが、この場合分けも高校数学、領域のところで学ぶ内容です。

    x,yの積分領域に制限があると、畳み込み積分は場合分けして積分しないといけない面倒臭さがあります。

    3.積分区間の場合分けに合わせて丁寧に計算

    ①12 ≤zのとき

    積分領域外なので、h(z)=0

    ➁6 ≤ z ≤12のとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{z-6 }^{6} \frac{1}{6} \frac{1}{6}dx \)
    =\(\frac{1}{36} \left[ x \right]_{z-6}^6\)
    =\(\frac{1}{36}(12-z)\)

    ➂0 ≤ z ≤6のとき

    \( h(z)= \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} f(x)g(z-x)dx \)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{z} \frac{1}{6} \frac{1}{6}dx \)
    =\(\frac{1}{36} \left[ x \right]_0^z\)
    =\(\frac{1}{36} z\)

    ①z ≤0のとき

    積分領域外なので、h(z)=0

    まとめると下図になります。

    畳み込み積分1-5a

    ➂の離散系と結果を比較しましょう。

    畳み込み積分1-6a

    雰囲気はよく似ていますよね。離散系と連続系との比較をすると理解度が高まります!

    いろいろな関数を使って畳み込み積分を見て慣れていきましょう!

    本記事の内容は、ほぼ高校数学で解けましたね!

    まとめ

    「畳み込み積分がよくわかる(一様分布どうし)」を解説しました。

    • ①畳み込み積分とは
    • ➁身近な畳み込み積分の事例
    • ➂畳み込み積分(一様分布、離散系の場合)
    • ➃畳み込み積分(一様分布、連続系の場合)

  • 【まとめ】品質不正がよくわかる

    【まとめ】品質不正がよくわかる

    「品質不正の企業事例や、不正の原因をどうやって調査したらいいの?」と疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【まとめ】品質不正がよくわかる
    • ①不正した組織に必要なマインド
    • ➁企業分析に必要なマインド
    • ➂企業分析に必要なスキル
    • ➃企業事例

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    40記事、企業事例30社を調査・分析!
    複雑な品質不正の真因を、シンプルかつ明快に解説!
    不正した組織の批判ではなく、再発防止を一緒に考える姿勢が最も大事!
    • ①不正した組織に必要なマインド
    • ➁企業分析に必要なマインド
    • ➂企業分析に必要なスキル
    • ➃企業事例

    この順で関連記事を紹介していきます。

    第1に、不正を隠さず、公開するマインド
    第2に、批判は捨てて、応援するマインド
    第3に、複雑な真因をシンプルでかつ明快にわかる分析方法を伝授!
    第4に、30社を超える品質不正事例を分析!

    今後も品質不正を公表する組織・企業が出て来ますが、上の3つがあれば、すぐ、組織内の状況もわかるようになります。難しい内容が簡単にわかるように頑張って書いた渾身の記事です!

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    ①不正した組織に必要なマインド

    大事なのは、

    1. 隠さないこと。隠すと挽回が困難になる
    2. 優良企業でも倒産事例がある
    3. 社会の目は厳しくなってきている

    素直に、事実を公表する方がベターです。関連記事で詳細に解説しています。

    【必読】品質不正を隠すべきでない理由がわかる
    品質不正を隠すべきでない理由がわかりますか。本記事では品質不正を隠すとかなりヤバいことをわかりやすく解説します。隠そうとせず、きちっと明らかにして、不正を改善する姿勢が社会は強く求めている時代になっています。

    ところで、あなたの組織は、「不都合な事実をきちっと報告できる」体制や環境があるでしょうか? それがないと、閉鎖的な風土になり不正の温床になります。そんな組織ばかりです。

    【必読】ミス・トラブル・不正を堂々出せる環境を作れ!
    品質不正を起こさないためにどうすればよいかわかりますか?本記事では、嫌な報告を平然と出せる環境構築の大切さを解説します。そのためには何が必要か?がよくわかります。

    ➁企業分析に必要なマインド

    批判は捨てて、応援するマインド
    1. 相手を褒めて、応援しよう!
    2. 対岸の火事ではない!
    3. 失敗は成功のもとにつなげよう!

    という、愛にあふれたマインドがない人は、品質不正分析をやってはいけません。

    【必読】品質不正を考える正しいマインドがわかる【褒めて応援すべし!】
    品質不正の報道が出たら、その相手を叩こうとしていませんか?本記事では品質不正に対する正しいマインドを解説します。厳しい競争にさらされつつ、挑戦する社会では、失敗もつきものですよ。失敗をある程度許容して、反省して成功につなげやすいマインドが 必須です。

    そして、応援しましょう!

    批判、排除は絶対NG!
    【必読】品質不正からの名誉挽回方法がわかる
    品質不正に陥った組織をどうやって立て直すかわかりますか?本記事では、批判で終わる品質不正の記事とは違って、信頼回復・改革に何が組織には必要なのかをわかりやすく解説します。誰かに任せるのではなく、自分事として自らリーダーシップをとって良い組織に生き返らせましょう!社会は温かく見守るべきです。

    ➂企業分析に必要なスキル

    正しいマインドを身に着けた上で、冷静かつ客観的な分析スキルを紹介します。

    批判より、真因分析が目的だから。

    ●次の5つの手法を習得しておくと、自信もって真因分析できるし、相手に説得力高めの説明ができる!

    1. 数百ページある企業報告書を早く、ポイントをおさえて読む方法
    2. 情報が少なく、主観の多いニュースから必要な情報を抜き出す方法
    3. どの企業の品質不正事例をおさえられるシンプルで明解なフレームワークの活用方法
    4. 企業報告書よりさらに深い真因を見抜く思考力

    1つずつ、関連記事で解説しています。ご覧ください。品質不正に限らず、企業研究にも十分活用できるスキルです。

    品質不正の情報収集方法がすぐわかる
    品質不正を分析するための情報収集方法を解説します。企業から出て来る報告書の読み方や、新聞記事などの メディア、SNSからの情報をうまく抜き出す方法を解説します。感情移入しやすい不正問題だけに、冷静さと客観性が必須です。企業研究にも活かせる情報収集方法です。

    品質不正の分析方法がわかる
    品質不正を分析する方法を解説します。企業から出て来る報告書、新聞記事などの メディア、SNSからの情報から本当の真因をシンプルかつ明快に分析できる方法を解説します。企業研究にも活かせる情報収集方法です。

    【重要】品質不正とQCDの関係性がよくわかる
    品質不正の真因がわかるフレームワーク「QCD」を解説します。相反するQCDバランスが品質維持に必須です。品質不正が発生するメカニズムをQCDを使ってわかりやすく解説します。企業研究にも活かせます。

    ●結局、リーダ、経営者が品質不正の真因ですが、なぜ、優秀なトップがおかしいことを、やらかすのか?が気になりませんか? これは、だれにでも起こりうることが原因とわかりました。関連記事で解説します。

    品質不正の真因「リーダーはなぜ暴走するのか?」がよくわかる!
    品質不正の真因は経営者です。カネも地位も名誉もあるのに、なぜ無茶な目標を組織に強いて品質不正に陥ってしまうのか? をわかりやすく解説します。人間の心理を考えると誰でもハマる罠があることがわかる、必読な記事です。

    品質不正にピッタリな「不正のトライアングル」を考える
    品質不正を表現する「不正のトライアングル」が説明できますか?一般的な三要素を品質不正に当てはめても、手ぬるいので、本記事では、品質不正する辛さにピッタリな三要素を提案します。単に用語を暗記せず、意味や本質を考えて自分の言葉を作ることも勉強する上で重要です。

    ●不正は、低確率だけど、やる人は組織にいます。でも、そこは問題ではありません。倫理観の高いプロの集団が不正に走る異常事態が起こる原因を考える事が大事です。

    品質不正する理由がよくわかる
    品質不正に入る理由がわかりますか? ある一部の倫理観の無い人が不正するレベルの話ではなく、ほとんどの倫理観の高いプロが集まる組織が不正に走ってしまう理由がわかりますか?本記事では、その理由をわかりやすく解説し、どの組織でも不正が起こることがよくわかります。

    ➃企業事例

    過去の企業ケースの分析記事がこちらです。

    30社程度、分析しました。ここまで書いている他のサイトはないでしょう。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

    ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。ご覧ください

    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
    2 2_不二家の品質不正を学ぶ
    3 3_赤福の品質不正を学ぶ
    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
    6 6_日立化成の品質不正を学ぶ
    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
    8 8_フォルクスワーゲンの品質不正を学ぶ
    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    まとめ

    「【まとめ】品質不正がよくわかる」を解説しました。

    • ①不正した組織に必要なマインド
    • ➁企業分析に必要なマインド
    • ➂企業分析に必要なスキル
    • ➃企業事例

  • 品質不正する理由がよくわかる

    品質不正する理由がよくわかる

    「なぜ不正してしまうのか?」と疑問に思いませんか?。

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    不正する理由がよくわかる
    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁個人不正はある確率で発生
    • ➂ほとんどの人は真面目
    • ➃真面目な人が集まる組織が不正する理由

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    不正する人はある一定の確率でいます。
    その場合は、個人を処罰すればOK
    不正しないほとんどの人を組織的不正に走らせる圧力がかかっているのが本当の問題!

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    ①品質不正の企業分析リンク

    過去の企業ケースの分析記事がこちらです。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

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    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
    2 2_不二家の品質不正を学ぶ
    3 3_赤福の品質不正を学ぶ
    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
    6 6_日立化成の品質不正を学ぶ
    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
    8 8_フォルクスワーゲンの品質不正を学ぶ
    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    ➁個人不正はある確率で発生

    個人不正は確率論

    数%の社員は、倫理観の欠如やマインドが低いため、不正します。
    これは確率論だから仕方がない。

    横領 改ざん 個人不正 といろいろ手口がありますね。

    個人不正は解雇すれば解決

    なので、個人を処罰すれば問題解決します。ほとんどの人は倫理観が高い人なので、あまり組織的な問題にしなくてよいです。

    急な、退職メールが来ると、「何かやらかしたな!」と思えばよく
    組織は、注意メールや、教育を実施して注意喚起すればOKです。

    不正として社会広まる事はない

    ほんの一部の悪い社員の不正なので、確率的に発生するだけで、特に問題にしなくてよいです。

    QCプラネッツが取り上げる不正は
    このレベル感で言っているわけではない!
    不正しない倫理観高い人が不正に走る異常事態をブログで取り上げています。

    ➂ほとんどの人は真面目

    プロとしてのプライド

    よく品質不正した企業の報告書を見ると、

    1. 技術者マインドの欠如
    2. 倫理観の欠落
    3. など

    が書いていますが、

    言い過ぎ!
    社員や技術者をバカにしている!

    と感じています。

    確かに、数%の社員は悪意があり個人不正しますが、その低いレベルの話ではありません。

    品質不正を起こす組織にいる、95%以上の人は高い倫理観とプロ意識を持っていますよ。

    1. その組織で働くことを誇りに思い
    2. 自分のスキルを高めているプロ
    3. 社会を良くしようと志す人達の集合体

    じゃないと、みんなそんな組織から離れてしまうから。

    真面目な人、不真面目な人

    日本人は真面目な人が多いから、日本人的感覚や価値観で高い倫理観や品質マインドを醸成するのは簡単です。

    なお、不真面目な人までは言わないが、日本の価値観から離れた人がいれば、ルール化、契約で縛ればよいわけです。日本人があまり好きじゃない契約社会とすればよいです。

    真面目な人が集まる組織が不正するのはなぜでしょうか?

    個人では、不正はNG!と心得ているのに、集団化すると逆になります。変ですよね。

    ➃真面目な人が集まる組織が不正する理由

    真面目な人が集まる組織に異常な圧力がかかっているから不正に走らざるを得ない窮地に追い込まれている

    と考えるのが正しいでしょうね。

    1. 検査は最速でも3日かかるのに、今日が納期! どうしよう。。。
    2. 検査に必要な装置が無いから検査できないけど、規格では必須! どうしよう。。。
    3. チャンピオンデータで検査してOKとしないと納期が間に合わない!どうしよう。。。

    という、コスト(C)と納期(D)の異常な圧力がかかると、不正できる箇所に逃避して、正当化しようとなってしまいます。

    十分な納期と、検査環境があれば、まじめな人が多い組織では不正しようとなりませんよね。

    正直の方が本来ラク!
    変に嘘をつく方がむしろストレス!

    そうさせない、異常な圧力がかかっていると考えるべきです。

    個人、組織の批判より外圧除去が不正防止には有効

    だから、個人の処罰や個人の再教育、組織体制の改革などをしても、外圧除去しない限り、不正は再発します!

    外圧を除去できるのは、経営者しかいません。それを考えて経営するのだから。

    QCプラネッツでは、

    1. 不正原因の外圧を特定
    2. 外圧除去のための経営者へ依頼
    3. 担当、組織はまずできる不正再発防止化から

    をお願いする体で、記事を書いています。

    不正は2つあり、内容が混同したくないので本記事を作りました。
    (i)もともと不正する悪い人は数%組織にはいるが、個人処罰ですぐ解決
    (この内容をブログで解説しても意味が無い)
    (ii)倫理観の高いほとんどのプロが集まる組織が不正するのは、何かおかしな圧力がかかっているから
    その外圧をどう除去するかが経営者の腕にかかっている!

    この(i)(ii)を区別して、(ii)をよく考えることが大事です。

    まとめ

    「不正する理由がよくわかる」を解説しました。

    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁個人不正はある確率で発生
    • ➂ほとんどの人は真面目
    • ➃真面目な人が集まる組織が不正する理由

  • 品質不正にピッタリな「不正のトライアングル」を考える

    品質不正にピッタリな「不正のトライアングル」を考える

    「不正のトライアングルで品質不正が十分、分析できるのか?」と疑問に思いませんか?。

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質不正にピッタリな不正のトライアングルを考える
    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁不正のトライアングルとは
    • ➂「機会」,「動機」ぐらいでは品質不正は起きない
    • ➃QCプラネッツが提案する不正のトライアングル

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    「動機」、「機会」、「正当化」
    なんて、甘すぎる!
    「動機」、「機会」、「正当化」くらいでは
    組織的な品質不正は発生しない!
    もっとキツイ
    不正のトライアングルを
    考えるべき

    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①品質不正の企業分析リンク

    過去の企業ケースの分析記事がこちらです。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

    ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。ご覧ください

    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
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    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
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    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
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    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    情報収集だけでは深い分析はできません。どうやって分析するか?気になりませんか?。

    ➁不正のトライアングルとは

    有名なフレームワークで、よく使われています。

    1. 動機
    2. 機会
    3. 正当化

    不正のトライアングル

    つまり、

    ●不正に走る「動機」があり、
    ●不正する「機会」があり、
    ●それを「正当化」すると
    不正に走ってしまう

    確かに、納得できますが、

    「動機」、「機会」、「正当化」
    なんて、甘すぎる!
    「動機」、「機会」、「正当化」くらいでは
    組織的な品質不正は発生しない!

    その理由を解説し、もっと、品質不正にぴったりなトライアングルを提案します。

    ➂「機会」,「動機」ぐらいでは品質不正は起きない

    「機会」の意味を考える

    「機会」というと、

    ●チャンスがある!
    ●ちょっとやってみたい!試してみたい!
    ●ポジティブな意味でよく使われる
    ●「リスクと機会」ってよく使う

    ポジティブな状況で、挑戦したい!時に使うのが「機会」です。

    ●不正するチャンスがある!
    ●ちょっと不正やインチキをやってみたい!不正を試してみたい!
    ってならないですよね!

    品質不正の入り口は、

    不正せざるを得ない状況、それ以外ない状況に追い込まれた状況ではないでしょうか?

    「動機」の意味を考える

    動機は「モチベーション」と訳します。

    ●チャンスがある!
    ●ちょっとやってみたい!試してみたい!
    ●テンションが上がる
    ●周囲、部下への動機づけ

    不正に当てると、

    ●不正するチャンスがある!
    ●ちょっと不正してみたい!
    ●不正するとテンションが上がる
    ●周囲、部下への不正する動機づけ

    っておかしくないですか?

    品質不正しようと行動する理由は、

    不正せざるを得ない状況で、何とか辻褄あわせできるいい逃げ場は無いかを必死に探すことではないでしょうか?

    ●検査の改ざんで、納期必達のプレッシャーに対応できるなら、改ざんに手を出すでしょうし、
    ●検査の改ざんができないシステムなら、会社を辞めて逃げてしまうでしょうし、
    ●何とかならないかと「対応」という逃げ場を必死で探す状況です。

    これを「動機」っという言葉を使うのは適切ではないでしょう。

    「正当化」の意味を考える

    これは、使える!と考えます。

    正当化は

    だって、しゃーなんやん。そうするしかなかったんだから。。。

    これは、不正する追い込まれた状況でも、使える言葉ですね。

    品質不正は「せざるを得ない窮地に追い込まれた状況」でやらかすこと

    ➃QCプラネッツが提案する不正のトライアングル

    上の説明をまとめると、

    ●不正開始は、そのキツイ状況に追い込まれた状況になること
    ●不正実施は、何とかいい逃げ場はないかと探すこと
    ●その後は、開き直るしかなく正当化するしかない

    これにピッタリな言葉を当てはめましょう。例えば、

    1. 動機窮地
    2. 機会逃避
    3. 正当化⇒正当化

    などは、いかがでしょうか。これなら、

    1. 品質不正した側の辛さがよく伝わる
    2. 軽々しさが出てこない
    3. 品質不正した大変さがわかり、対策を真剣に取り組もうと配慮

    が伝わってきませんか? あなたも、あなたらしい言葉を当てはめてみてください。

    周囲に合わせるために「動機」「機会」「正当化」を使うのはOK!
    でも、これじゃ、不要な不正をやった悪い奴という意味しか伝わらない
    品質不正に追い込まれた状況を考えた言葉を使ってほしい。
    与えられた用語や式使いつつ、本質が伝わるかどうか考え抜くことが最も大事です。
    1. 動機窮地
    2. 機会逃避
    3. 正当化⇒正当化

    まとめ

    「品質不正にピッタリな不正のトライアングルを考える」を解説しました。

    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁不正のトライアングルとは
    • ➂「機会」,「動機」ぐらいでは品質不正は起きない
    • ➃QCプラネッツが提案する不正のトライアングル

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