基本統計量の演習問題【QC検定®2級対策】
「QC検定®2級合格に必要な基本統計量を速く解けるようになりたい?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
基本統計量の演習問題
- 問1.平方和の計算問題
- 問2.確率分布関数と期待値と分散
- 問3.分散の加法性
- 問4.二項分布とポアソン分布
- 問5.分散の加法性と正規分布の標準化
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必勝メモ
必勝ドリル
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。
●リンクページ
問1.平方和の計算問題
持ち時間5分
10 | 8 | 12 | 16 | 15 | 18 |
9 | 5 | 13 | 17 | 7 | 5 |
11 | 13 | 8 | 5 | 3 | 8 |
合計=183
平方和S | |
不偏分散V | |
標準偏差 |
解説(クリックで開きます)
2乗表を作ってさっと計算しましょう。
10 | 8 | 12 | 16 | 15 | 18 |
9 | 5 | 13 | 17 | 7 | 5 |
11 | 13 | 8 | 5 | 3 | 8 |
合計:2203
● \(S=\sum_{i}^{18} x_i^2 – \frac{(\sum_{i}^{18}x_i)^2}{18}\)
=2203-1832/18=342.5
●V=S/(n-1)=342.5/17=20.15
●s=\(\sqrt{V}\)=4.49
よって、
平方和S | 342.5 |
不偏分散V | 20.15 |
標準偏差 | 4.49 |
問2.確率分布関数と期待値と分散
持ち時間3分
– | 確率密度関数f(x) | 期待値E | 分散V |
正規分布 | |||
二項分布 | |||
ポアソン分布 |
解説(クリックで開きます)
検定と推定、管理図に同じ公式があるので、まずは公式を暗記しましょう。
– | 確率密度関数f(x) | 期待値E | 分散V |
正規分布 | \(f(x)=\frac{1}{\sqrt{2π}σ}exp(-\frac{(x-μ)^2}{2σ^2})\) | μ | σ2 |
二項分布 | f(x)=nCxPx(1-p)n-x | np | np(1-p) |
ポアソン分布 | \(f(x)=e^{-λ}\frac{λ^x}{x!}\) | λ | λ |
問3.分散の加法性
以下の各場合の期待値と標準偏差を求めよ。持ち時間5分
(1) この確率分布Xが一律5だけ増加した場合、期待値と標準偏差はいくらになるか。
(2) この確率分布Xが一律3倍になった場合、期待値と分散はいくらになるか。
(3) この確率分布Xが同じ確率分布Xと合成させる場合、期待値と分散はいくらになるか。
(4) この確率分布Xが(2)の拡大した確率分布Xと合成する場合、期待値と分散はいくらになるか。
(5) この確率分布Xから期待値6,標準偏差3の確率分布Yを引き抜いたとき、残った分布の期待値と分散はいくらになるか。
– | (1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
期待値 | |||||
標準偏差 |
●You tube動画ご覧ください。
解説(クリックで開きます)
(1)~(5)のパターンがよく出題されます。それぞれの違いを意識して計算しましょう。
(1)期待値だけ変化します。
●期待値=10+5=15
●分散=V(5+a)=V(a) と変わりません。
標準偏差=2
(2)期待値も分散も変化します。
●期待値=10×3=30
●分散=V(ax)=a2V(x)=32×22=36
標準偏差=6
(3)
●期待値=10×2=20
●分散=V(ax+by)=a2V(x)+ b2V(y)=22+22=8
標準偏差=\(\sqrt{8}\)=2.83
(4)
●期待値=10+10×3=40
●分散=V(x+3x)=V(x)+ 32V(x)=22+32×22=40
標準偏差=\(\sqrt{40}\)=6.32
(5)値を引いても、分散は加算される点に注意しましょう。頻出問題です。
●期待値=10-6=4
●分散=V(x-y)=V(x)+ V(y)=22+32=13
標準偏差=\(\sqrt{13}\)=3.61
まとめると、
– | (1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
期待値 | 15 | 30 | 20 | 40 | 4 |
標準偏差 | 2 | 6 | 2.83 | 6.32 | 3.61 |
問4.二項分布とポアソン分布
(1)不適合品率P=2%の母集団から、サンプルn=100を取り出す。取り出したサンプルのうち不適合品が0個、1個、2個になる場合の確率を二項分布からそれぞれ求めよ。
(2)不適合品を含む母集団があり、サンプル100個を取り出す。サンプル数の中に含む不適合品数は定数m=2のポアソン分布に従う。取り出したサンプルのうち、不適合品数が0個、1個以下、2個以下である確率をポアソン分布から求めよ。
ただし、計算簡略のため以下を用いてよい。
0.9898=0.1381, 0.9899=0.1353,0.98100=0.1326
exp(-2)=0.1353
不適合品数 | (1)二項分布 | (2)ポアソン分布 |
0個 | ||
1個 | ||
2個 |
解説(クリックで開きます)
分布が違っても確率は同じであることがわかります。計算しましょう。
(1)P(0)=100C00.022(1-0.02)100-0=0.1326
P(1)=100C10.021(1-0.02)100-1=0.2706
P(2)=100C20.022(1-0.02)100-2=0.2734
(2)P(0)=exp(-2)×20/0!=0.1353
P(1)=exp(-2)×21/1!=0.2707
P(2)=exp(-2)×22/2!=0.2707
まとめると、
不適合品数 | (1)二項分布 | (2)ポアソン分布 |
0個 | 0.1326 | 0.1353 |
1個 | 0.2706 | 0.2707 |
2個 | 0.2734 | 0.2707 |
問5.分散の加法性と正規分布の標準化
(1)金属材Aと金属材B(長さは正規分布N(50,32)に従う)を結合して金属材Cを作る。このつなげた金属材Cの長さの平均と標準偏差を求めよ。
(2)金属材Cの長さについて、160mm以上は不良品とみなされる。不良率はいくらか。
(3)金属材Cから一部を削った。削った部分は正規分布N(60,122)に従う。残りの金属材Cの長さの平均と標準偏差を求めよ。
(4) (3)の金属材Cを70mm以上で使いたい。使える確率を求めよ。
(1) | 平均 | 標準偏差 | ||
(2) | 確率 | – | – | |
(3) | 平均 | 標準偏差 | ||
(4) | 確率 | – | – |
解説(クリックで開きます)
分散の加法性と正規分布の標準化を組み合わせた問題で、頻出です。
(1)平均:100+50=150mm,標準偏差=\(\sqrt{4^2+3^2}\)=5mm
(2)標準化Z=(160-150)/5=2 正規分布よりP=2.28%
(3)平均:150-60=90mm,標準偏差=\(\sqrt{5^2+12^2}\)=13mm
平均が減っても、分散は加法に注意しましょう。
(4)標準化Z=(90-70)/13=1.53 正規分布よりP=1-0.062=93.8%
まとめると、
(1) | 平均 | 150mm | 標準偏差 | 5mm |
(2) | 確率 | 2.28% | – | – |
(3) | 平均 | 90mm | 標準偏差 | 13mm |
(4) | 確率 | 93.8% | – | – |
まとめ
QC検定®2級で、基本統計量の演習問題を解説しました。
苦手な箇所が見つかりましたか?
全問、持ち時間以内に解けそうですか?
チェックしましょう。
試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
- 問1.平方和の計算問題
- 問2.確率分布関数と期待値と分散
- 問3.分散の加法性
- 問4.二項分布とポアソン分布
- 問5.分散の加法性と正規分布の標準化
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