投稿者: QCプラネッツ

  • 品質不正の分析方法がわかる

    品質不正の分析方法がわかる

    「品質不正の分析方法がわからない、30社も分析しているQCプラネッツはどうやって分析しているの?」と疑問に思いませんか?。

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【重要】品質不正の分析方法がわかる
    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁1次データの真因分析をチェック
    • ➂真因をさらにツッコむ
    • ➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    分析から、結果を統体することが大事

    深い分析ができる方法を解説します。企業分析に役立つスキルです!

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    ①品質不正の企業分析リンク

    過去の企業ケースの分析記事がこちらです。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

    ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。ご覧ください

    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
    2 2_不二家の品質不正を学ぶ
    3 3_赤福の品質不正を学ぶ
    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
    6 6_日立化成の品質不正を学ぶ
    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
    8 8_フォルクスワーゲンの品質不正を学ぶ
    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    情報収集だけでは深い分析はできません。どうやって分析するか?気になりませんか?。

    ➁1次データの真因分析をチェック

    企業報告書に真因分析結果をチェック

    まずは、自分で考える前に、企業の品質不正に関する報告書を読んで、そこにある真因分析結果を抜き出しましょう。

    数社分析すると、報告書を読む前に真因がほぼ予想できるようになりますけど。

    よくある真因分析結果

    よく書いている結果は次の通りです。下の11のうち、いくつかを抜き出したり、組み合わせたものが報告書に記載されていることがほとんどです。

    1. 過度なコストカットにより設備・人への投資が不足
    2. 業務過多で試験が不十分
    3. 製品の品質に実質的な問題がないという過信
    4. 不適切行為が社内のみで対応し「問題を表面化させない閉鎖的な風土」
    5. 検査員の完成検査に関する法令・ルールに対する規範意識の著しい鈍麻
    6. 収益評価に偏った経営及び閉鎖的な組織風土
    7. 経営層が現場の状況を理解しておらず、問題の対応を現場任せ
    8. 内部監査が表層的なもので、不適切事実が発見できなかった
    9. 納期を優先するあまり、規則・手順を逸脱してでも作業を優先
    10. 上司と部下間のコミュニケーションが不足
    11. 作業者・検査員の技術力不足
    12.  

    ➂真因をさらにツッコむ

    その真因となった背景を考える

    「網羅された11の真因が、すでに弁護士などのお偉いさんがまとめたんだから、それで分析結果としていいじゃん!」

    と思いますけど、

    情報が多すぎて、頭の中で整理できる状態ではないし、
    よく考えると「なぜ?」ともう少し突っ込みたくなる真因が多い。

    完成度の高い真因分析とは、QCプラネッツはこう考えます。

    ●真因が3,4個くらいだが、どの企業もその3,4個で説明できる論破力があること
    ●真因3,4個ぐらいが、頭で整理しやすく応用が利きやすい

    真因をさらに絞る

    真因11個程度をさらにツッコんで、絞れるかを考えましょう。

    よく考えると「なぜ?」ともう少し突っ込みたくなる真因からツッコみます。

    実際にツッコんでみます。ここが深い真因を分析するQCプラネッツのやり方です。

    考え方は、

    1. 品質不正せざるを得ない状況に追い込んだ圧力を探す
    2. 正しい業務ができなくしたものは何か?を再度ツッコむ
    1. 過度なコストカットにより設備・人への投資が不足
      確かにコスト抑制されるとリソースは不足する!OK!
    2. 業務過多で試験が不十分
      業務が多いなら自動化など減らせばよいが、なぜそれが出来なかったのか? ツッコみが足りない
    3. 製品の品質に実質的な問題がないという過信
      自信ありはOKだが、検査省略や間引きの動機に直接関係性はない?自信ありでちゃんと検査すればいいじゃん!それができなくした真因があるはず!ツッコみが足りない
    4. 不適切行為が社内のみで対応し「問題を表面化させない閉鎖的な風土」
      閉鎖的な風土でも、不正しなければOK? 不正せざるを得なくした圧力は何かが見えない!ツッコみが足りない
    5. 検査員の完成検査に関する法令・ルールに対する規範意識の著しい鈍麻
      ちゃんと検査員を教育すればいいじゃん! 教育・倫理観が高められない状況にした真因が見えない!ツッコミが足りない!
    6. 収益評価に偏った経営及び閉鎖的な組織風土
      確かにコスト抑制や無理な目標・納期を設定されると不正に走りやすくなる!OK!
    7. 経営層が現場の状況を理解しておらず、問題の対応を現場任せ
      現場がちゃんとやっていれば問題ないし、むしろ経営陣が現場来るのはうざい事! ちゃんと現場が機能しない真因が見えない!ツッコミが足りない!
    8. 内部監査が表層的なもので、不適切事実が発見できなかった
      ISO,内部監査は、QMSの有効性しか見ないから、不正まで見抜けない。これを理由にするのは無意味。理由にするのは、監査の実務を知らないからではないか?
    9. 納期を優先するあまり、規則・手順を逸脱してでも作業を優先
      その通り! OK!
    10. 上司と部下間のコミュニケーションが不足
      コミュニケーションが無くても、上司が無能でも、部下がちゃんと業務すれば不正は起きない。不正せざるを得ない状況になった理由が見えない!ツッコミが足りない!
    11. 作業者・検査員の技術力不足
      技術を高めればいいし、優秀な人材を採用すればいいじゃん! それができない理由は?ツッコみが足りない

    と、マーカでツッコんでみました。

    ツッコミが浅い報告書が多いし、
    浅い分析だから、項目が11とたくさん上がってしまう

    ➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める

    1つのシンプルなモデルを探す

    上のツッコミをもっとツッコンで見ましょう。シンプルな真因が見えてきます。

    No 報告書 ツッコみ さらにつっこみ 本当の真因
    1 業務過多で
    試験が不十分
    効率化すれば
    いいじゃん!
    工夫できない
    状況だったのでは?
    コスト抑制
    で投資難
    2 品質の過信 不正と関係ない! 業務を省きたい
    理由は?
    納期の圧力
    3 閉鎖的な風土 不正と関係ない! 表面化する
    と厄介になる
    納期の圧力
    4 規範意識が希薄 教育すれば
    いいじゃん!
    教育できない
    理由がある
    コスト抑制
    で投資難
    5 経営陣が現場任せ むしろその方が 指摘されると
    面倒なわりに
    何もしてくれない
    納期の圧力
    コスト抑制
    6 内部監査の軽薄 そもそも
    不正発見できない
    7 コミュニケーション
    不足
    コミュニケーション
    なくても正しく
    業務できる
    問題があっても
    報告したくない理由
    納期の圧力
    8 作業者の
    技術力不足
    教育・採用で
    カバーすればいい!
    それができない理由は? コスト抑制
    で投資難

    企業の報告書は一見、説得力がある内容ですが、
    別に他の手段を使えば、解決するじゃん!という真因が多いです。
    だから、

    現場が工夫もできず、不正に走らざるを得ない状況や圧力が何だったのか?を考えると本当の真因が見えて来る!

    自分で決めたモデルで説明できるかを見極める

    そして、シンプルなモデルを使って説明ができないか?どうかを考えると頭の中で整理しやすくなります。

    企業に関係なく、1つのモデルで真因を見抜けると、いつどんな品質不正問題が発覚しても冷静に分析でき、説明・指導・提言ができる!

    QCプラネッツは「QCDバランス」で解説

    さっきの「ツッコミ表」の右端の「本当の真因」をみると、

    コストカット(C)と納期の圧力(D)
    の2つですべて不正の真因が説明できる

    なので、

    QCプラネッツは「QCDバランス」で解説しています。

    例えば、
    ●閉鎖的な風土になるのは、提言やフォローされると、通常業務の遅延や、それにかかるコストの影響が出ます。でも、経営陣は何もせずに、結果だけフォローしてきます。 コスト抑制と納期必達の圧力がかかると、職場間の交流を避ける傾向が出ます。

    例えば、
    ●業務過多で不正になる真因は、業務効率化したいが、それをする時間も投資がないから、諦めて不正して業務したことにしようという動機が生まれます。

    など、QCプラネッツの30社の分析結果から、ほぼ全部の真因が「QCDバランスの崩れ」で説明できることが分かっています。

    QCプラネッツは「QCDバランス」の観点で企業分析をしています。

    「QCDバランスの崩れ」で説明できない事例が出たら、モデルを更新して分析力をさらに高めていきます。

    まとめ

    「【重要】品質不正の分析方法がわかる」を解説しました。

    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁1次データの真因分析をチェック
    • ➂真因をさらにツッコむ
    • ➃シンプルなモデルで説明できるかを見極める

  • 品質不正の情報収集方法がすぐわかる

    品質不正の情報収集方法がすぐわかる

    「品質不正の情報収集方法がわからない、30社も分析しているQCプラネッツはどうやって情報収集しているの?」と疑問に思いませんか?。

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【重要】品質不正の情報収集方法がわかる
    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁客観的に読むマインドが必須
    • ➂企業の報告書がベース
    • ➃ネット、ニュースから情報を取るときの注意点

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    ネットで十分情報は集まるけど、情報を組み合わせただけでは、
    非常に浅い真因分析で終わってしまう。。。

    深い分析につながる情報収集方法を解説します。企業分析に役立つスキルです!

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    ①品質不正の企業分析リンク

    過去の企業ケースの分析記事がこちらです。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

    ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。ご覧ください

    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
    2 2_不二家の品質不正を学ぶ
    3 3_赤福の品質不正を学ぶ
    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
    6 6_日立化成の品質不正を学ぶ
    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
    8 8_フォルクスワーゲンの品質不正を学ぶ
    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    情報収集力がなければ、記事は書けません。どうやって収集したか?気になりませんか?。

    ➁客観的に読むマインドが必須

    まず、情報収集するときの、マインドは必須です。関連記事をご覧ください。

    【必読】品質不正を考える正しいマインドがわかる【褒めて応援すべし!】
    品質不正の報道が出たら、その相手を叩こうとしていませんか?本記事では品質不正に対する正しいマインドを解説します。厳しい競争にさらされつつ、挑戦する社会では、失敗もつきものですよ。失敗をある程度許容して、反省して成功につなげやすいマインドが 必須です。

    大事なのは、

    • ①品質不正を打ち明けた相手を褒めて応援しよう!
    • ➁対岸の火事ではない!
    • ➂「失敗は成功のもと」につなげよう!
    批判、貶し(けなし)、悪者扱い、排除は絶対NG!

    愛を持って、客観的かつ冷静に情報収集し、分析することが大事です。

    マインドによって集めたい情報変わってしまう

    マインドセットしたところで、本題に入ります。

    ➂企業の報告書がベース

    特に、裏ルートで情報が入るコネはありません。皆さんと同じ、ググって検索です。

    集めた素材をどうやって深い分析につなげるか?が腕の見せ所ですね!

    情報収集と分析ができれば、誰でも深い分析ができます!

    基本は、企業からの第3者が作った品質不正に関する報告書が一番情報をもっていますので、まずこれを読みます。ただし、報告書を読む注意点を3つあるので解説します。

    1. 報告書は第3者がその企業に向けたもの
    2. 不正が発覚した事業所数によって報告書の厚さは変わる
    3. 真因分析は必読

    報告書は第3者がその企業に向けたもの

    報告書の作者は、その企業ではなく、第3者委員会など構成された弁護士や経営コンサルタントです。

    報告書のメリット・デメリットがあります。

    • 【メリット】:客観性が高く、企業が伏せたい情報が多い。分析に役立つ
    • 【デメリット】:企業先への忖度・配慮した報告書も見受けられる

    なので、報告書を読む際は、ある程度、真因に狙いを定めつつ、それに合う情報を見ていくと、客観性の高く、企業へ忖度していない情報を入手することができます。

    不正が発覚した事業所数によって報告書の厚さは変わる

    報告書を読もうとしても、すぐに挫折します。なぜなら、

    数百ページもあり、分厚いから

    全部、いちいち読んでいられません。。。 
    じゃーどうする?
    読み方があります。

    報告書は大概次の構成で成り立っています。

    1. 結論から入る報告書もある
      (数ページ)
    2. 報告書作成メンバー
      (数ページ)
    3. 社内アンケート実施調査時期と質疑内容
      (2,30ページくらい)
    4. 各事業所で発生した不正事例
      (事業所数×各事業所の報告(20ページくらい)
    5. 真因分析
      (10ページくらい)
    6. 再発防止提言
      (10ページくらい)

    事業所数が増えるとその分、報告書も分厚くなります。

    報告書の読み方を伝授します!

    QCプラネッツの読み方は以下のとおりです。

    1. 基本は1ページ目から全部見ていく
    2. 1ページを1枚の絵として読む
    3. 各ページで真因となりうる情報だけメモに書き写す
    4. 報告書の真因分析結果をさらに考え抜き抽象化する

    「基本は1ページ目から全部見ていく」ですが、
    真因分析が報告書に書いているからといって、鵜呑みしません。
    自分で真因を考えるための材料となる情報を集めるために全ページ目を通します。

    「1ページを1枚の絵として読む」ですが、
    細かくは読みません。専門用語などがたくさん出て来ますが、
    不正につながった真因を一般化したいので、必要な情報が各ページ無いかをチェックします。

    「各ページで真因となりうる情報だけメモに書き写す」ですが、
    真因はある程度自分で目をつけておき、それに合う情報を集めます。
    当然、偏った真因だけ集めてはいけません。客観性が最も重要です。

    「報告書の真因分析結果をさらに考え抜き抽象化する」ですが、
    一見「なるほど」という内容が書いていますが、さらに、
    「なぜ、そんなことをしたのか?」、「何が不正に走らせたか?」をもう一歩突っ込みます。

    真因がいくつもある報告書が多いですが、それをさらに深い分析・思考した結果、QCプラネッツでは、

    QCDバランスがC,Dの圧力によってQが崩れしてしまった

    という原因がどの企業にも当てはまることがわかっています。

    ➃ネット、ニュースから情報を取るときの注意点

    現在進行中のケースとか、あまり世間に公開しない消極的な企業の場合、報告書がありません。その場合どうすれば情報が集まるか?を解説します。

    企業報告書が無い場合の情報収集方法

    基本は、「新聞、テレビ、本、ネット検索、Youtube動画、SNS」でOKです。

    だたし、抽出する情報に気を付けて!

    報告書以外の情報は事実と悪意が含まれている

    メディアが情報を発信する目的は、

    情報を買ってもらうこと

    買ってもらいやすくなるような書き方をしている点に注意してください。つまり、

    ●買ってもらうために情報提供なので、事実とメディアの悪意が混在。
    ●人の不幸を喜ばせると情報は売れやすいのが世の常
    ●「だからメディアが悪い!」のではなく、その情報を真に受け取る読者に問題がある
    情報には、事実と悪意が混在しているので、悪意だけ除去しましょう。
    ・情報には嘘は書けないから事実が書いているが、
    ・情報を買ってもらうための悪意も混ざっている
    ・品質不正問題は悪意が入りやすい分野なので、感情移入しないよう注意するマインドが必要。

    事実と悪意を切り分ける事

    次の方法で、欲しい事実と、不要な悪意を分別しましょう。分別ある読者であれ!

    ●感情が入った書き方、文章に気にせず、事実だけ抜き出す。
    ●読者(あなた)は感情移入してはいけない
    ●事実の正確性を確認する用、他のメディアでも情報確認する
    ●必ず引用先を明記する

    事実と悪意を切り離す例題

    例題とする記事を紹介します。

    意図的な品質不正が66件、管理職が関与した品質不正が15件──。三菱電機の品質不正が拡大した。2022年5月25日、同社の品質不正を追及する外部調査委員会(以下、調査委員会)が、「調査報告書(第3報)」(以下、報告書)を公表した。2303件の要調査事項(社員から上がった品質不正の可能性がある案件)のうち、1933件の調査を終了。合計148件を品質不正と認定した。このうち、「悪質」と言える意図的な品質不正は約45%、同じく管理職が関与した品質不正は約10%を占めることが判明した。

    では、事実と悪意を切り離します。冷静さが不可欠です。

    ●事実
    ・管理職が関与した品質不正がある
    以上

    ●悪意(読者を引き付けるための書き方)
    意図的な品質不正が66件、管理職が関与した品質不正が15件──。三菱電機の品質不正が拡大した。2022年5月25日、同社の品質不正を追及する外部調査委員会(以下、調査委員会)が、「調査報告書(第3報)」(以下、報告書)を公表した。2303件の要調査事項(社員から上がった品質不正の可能性がある案件)のうち、1933件の調査を終了。合計148件を品質不正と認定した。このうち、「悪質」と言える意図的な品質不正は約45%、同じく管理職が関与した品質不正は約10%を占めることが判明した。

    とよくある記事ですけど。。。いくら日経とはいえ、「悪意」が多い記事です。

    三菱電機が発信した情報ではなく、日経が独自につけた文章です。事実ではなく、悪意です。
    ●「意図的な品質不正が66件」
    ●「品質不正が拡大した
    ●「「悪質」と言える意図的な品質不正は約45%」
    感情移入しやすく、読みやすいけど、品質不正分析する場合は、この感情表現はすべて除去します。

    取りたい情報(事実)は、あらかじめ考えておく必要があります。今回は「誰が不正したか?指示したか?」が知りたい情報なので、それ以外は感情・悪意が入った内容ですね。それは冷静に除去しましょう。

    膨大な情報から真因をつないでいく高い思考力が必要です。
    そうでないと、情報に溺れてしまい、本当の真因にたどり着けません。

    まとめ

    「【重要】品質不正の情報収集方法がわかる」を解説しました。

    • ①品質不正の企業分析リンク
    • ➁客観的に読むマインドが必須
    • ➂企業の報告書がベース
    • ➃ネット、ニュースから情報を取るときの注意点

  • 品質不正 2022年に発覚した企業から学ぶ

    品質不正 2022年に発覚した企業から学ぶ

    「品質不正 2022年に発覚した企業からなぜ、学ぶのか?」と疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質不正 2022年に発覚した企業から学ぶ
    どの企業でも品質不正の危機が襲ってきます。
    何社も品質不正を分析すると、すでに品質不正を起こした他社のケースも同じ真因であるとわかります。
    どの企業も現在調査進行中ですが、QCプラネッツとともにQCDバランスをみながら真因を分析しましょう!
    • ①品質マインド
    • ➁品質不正の内容・被害
    • ➂品質不正に至った真因を推測
    • ➃とるべき対応策

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    品質不正事例を解説しますが、上の①~⑦は共通の章立てで解説します。他社との比較がしやすくなり、品質不正してそうなヤバい空気を見抜くことができます!
    品質不正は、技術・製造・検査・品質部門だけの問題ではありません。
    経営課題として全社的な問題です。
    品質不正を解くとは、
    経営×品質の応用問題です。

    品質不正をした相手への批判ではなく、表に出ない真因を考え抜く力を身に着けるためにブログ記事として解説していきます。

    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①品質マインド

    品質不正を学ぶ最も大切なマインドを最初に解説します。

    ●関連記事で解説しています。まず、こちらを読んでください。

    【必読】品質不正を考える正しいマインドがわかる【褒めて応援すべし!】
    品質不正の報道が出たら、その相手を叩こうとしていませんか?本記事では品質不正に対する正しいマインドを解説します。厳しい競争にさらされつつ、挑戦する社会では、失敗もつきものですよ。失敗をある程度許容して、反省して成功につなげやすいマインドが 必須です。

    ●大事な3つのマインドを再掲します。

    1. 品質不正を打ち明けた企業・組織を褒めよう!
    2. 対岸の火事ではない!
    3. 「失敗は成功のもと」につなげよう!

    ●悪い膿を出して、再生・復活する企業・組織を応援しましょう。もちろん、不正した相手の誠意が前提です。

    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ➁品質不正の内容・被害

    企業一覧

    4社、品質不正を公表しています。

    1. 日野自動車
    2. 昭和四日市石油(出光子会社)
    3. 川重冷熱工業
    4. 神東塗料
    5. 日本製鋼所

    (1)日野自動車の品質不正の内容

    報告書によると、

    ●性能が劣化し規制値に適合しない可能性を認識した上で、途中で交換し試験を継続
    ●試験結果が有利に働くような数値に設定し、実際よりも良い燃費値を燃費計に表示させるようにして試験を実施

    その結果、
    ●リコールによる約400億円を特別損失計上
    ●国交省は日本の自動車産業史上初となる型式指定の取り消す重い行政処分

    (2)昭和四日市石油(出光子会社)の品質不正の内容

    規定の試験方法を順守しなかったり、実際に測定していない数字を記載したりしていた。出光は子会社の東亜石油での検査不正を受け、グループ全社で調査。「検証の結果、品質に問題はないと判断している」不正の原因などについては調査委員会の報告を待つ

    (3)川重冷熱工業の品質不正の内容

    報告書によると、

    ➀検査成績書類への実測していないデータの記載
    【期間】1984~2022 年 【件数】1,950 件
    ②立会検査時の計測器の不適切な操作
    【期間】1984~2022 年 【件数】334 件/上記①1,950 件の内数
    (2)カタログ・仕様書の不適切な記載
    【期間】1986~2009 年 【対象機種】6 機種※5【現在の稼働台数】2,944 台

    ●発覚
    2021 年 8 月末、川重冷熱において、お客様に提出した検査成績書類と社内試験結果が異なることにア
    フターサービス部門の担当者が気づいて上司に報告して発覚した。

    (4)神東塗料の品質不正の内容

    報告書によると、

    ①日本水道協会の認証規格とは異なる条件で得られた試験結果により認証を取得した製品
    ➁規格改訂の際、使用されていた原料の報告を怠ったことにより指定外原料を使用する状態となった製品、及び同改訂後に指定外原料を使用して認証登録

    (5)日本製鋼所の品質不正の内容

    ●残留応力検査の結果の改ざん/ねつ造/虚偽記載
    ●浸透探傷検査における未報告
    ●寸法側的に伴うねつ造/不正検査
    ●指定原産地の原料が不足する場合、異なる原産地の原料混入

    ➂品質不正に至った真因を推測

    なぜ、各企業は不正に走ったのでしょうか?

    過去の企業ケースをヒントに考えましょう。過去の企業に関する関連記事はこちらです。
    企業の内外分析から、不正に入る真因を紐解いていきます。

    ★2022年以前の過去の品質不正事例(30社)を分析しました★

    ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。ご覧ください

    No 企業事例
    1 1_雪印集団食中毒事件から品質不正を学ぶ
    2 2_不二家の品質不正を学ぶ
    3 3_赤福の品質不正を学ぶ
    4 4_船場吉兆の品質不正を学ぶ
    5 5_東洋ゴムの品質不正を学ぶ
    6 6_日立化成の品質不正を学ぶ
    7 7_富久娘酒造の品質不正を学ぶ
    8 8_フォルクスワーゲンの品質不正を学ぶ
    9 9_三菱自動車の品質不正を学ぶ
    10 10_パロマの品質不正を学ぶ
    11 11_スバルの品質不正を学ぶ
    12 12_日産自動車の品質不正を学ぶ
    13 13_東レの品質不正を学ぶ
    14 14_三菱マテリアル子会社から品質不正を学ぶ
    15 15_東洋紡の品質不正を学ぶ
    16 16_京セラの品質不正を学ぶ
    17 17_トーカン(三菱電機子会社)の品質不正を学ぶ
    18 18_KYBの品質不正を学ぶ
    19 19_ジャムコの品質不正を学ぶ
    20 20_丸善石油化学の品質不正を考える
    21 21_小林化工から品質不正を学ぶ
    22 22_日医工の品質不正を学ぶ
    23 23_神戸製鋼の品質不正を学ぶ
    24 24_IHIの品質不正を学ぶ
    25 25_タカタの品質不正を学ぶ
    26 26_スズキの品質不正を学ぶ
    27 27_三菱電機の品質不正を学ぶ
    28 28_宇部興業の品質不正を学ぶ
    29 29_シチズン電子の品質不正を学ぶ
    30 30_(速報)日本製鋼所の品質不正を学ぶ

    そのために、次の3つの観点で分析しましょう。ここは経営分析、MBAの領域です。品質不正でも活用します!

    1. 外部環境の観点
    2. 組織の状況
    3. 担当レベルの動き

    外部環境の観点

    環境分析(3C,PEST)からわかることを考えます。

    ●市場の変化、競合との競争はどれくらい厳しいのか?
    ●法改正、規格の改訂などの影響はあるか?
    ●原料の調達、エンドユーザからの要求は強いか?
    ●代替、新規参入リスクはあるのか?

    など各社の状況を見て、分析すると、厳しい事業展開かどうかが見えてきます。

    組織の状況

    品質不正に手を出す理由は2つあり、

    1. 収益安定なのに、無茶な目標を突きつけるトップがいる場合
    2. 収益悪化のため、ムリなコストダウンと納期の圧力がかかる場合

    そして、組織の風土あるあるですが、

    1. 上のモノ言う風土がない
    2. 閉鎖的な風土
    3. コミュニケーション不足
    4. 顧客クレームがないから、これくらいなら大丈夫だろうという変な自信

    が、各社に無いかどうかを想定しましょう。

    担当レベルの動き

    組織の状況からみると、

    1. 人員不足(特に検査・品質部門)
    2. 教育・OJT不足
    3. 正しい仕事をしていない先輩を真似
    4. 常に納期のプレッシャーがある

    が、各社に無いかどうかを想定しましょう。

    ➂品質不正に至った真因を推測

    QCDバランスはどう崩れたか?

    不正が起きた原因は分析できました。QCプラネッツでは、分析結果をさらに、「QCD」を使って整理します。

    コスト(C)、納期(D)へ過度な圧力がかかり続けた結果、品質不正に走ってしまうケースがほとんど。

    今後各社からの報告書が出るでしょうが、不正に走らざるを得ない理由がしっかり書いているはずです。
    QCDバランスの崩れが品質不正の原因と推測できる!

    もし、違っていて新たな真因があれば、ブログを更新します!

    どの企業でも品質不正が起こりうる!!
    も強く実感できますね!

    品質不正起こす企業を悪者扱いするのは、ナンセンスで、自分事としてとらえるべき!

    ➃とるべき対応策

    ●何社も品質不正の分析をすると、取るべき対策は1つに抽象化できます。

    品質不正を犯した所だけ、是正・修正しても効果はない。
    組織の経営そのものを是正・修正しないと再発する。

    ●対応策については、関連記事で詳しく解説しました。批判で終わらず、建設的な改善提案と成功へつなげましょう!

    【必読】品質不正からの名誉挽回方法がわかる
    品質不正に陥った組織をどうやって立て直すかわかりますか?本記事では、批判で終わる品質不正の記事とは違って、信頼回復・改革に何が組織には必要なのかをわかりやすく解説します。誰かに任せるのではなく、自分事として自らリーダーシップをとって良い組織に生き返らせましょう!社会は温かく見守るべきです。

    QCプラネッツは、品質不正から立ち直る仲間を応援します!
    がんばりましょう!

    まとめ

    「品質不正 2022年に発覚した企業から学ぶ」を解説しました。

    • ①品質マインド
    • ➁品質不正の内容・被害
    • ➂品質不正に至った真因を推測
    • ➃とるべき対応策

  • 【QC検定®1級合格】実験計画法問題集を販売します

    【QC検定®1級合格】実験計画法問題集を販売します

    「QC検定®1級合格できる良い問題集はないの?」、など、疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【QC検定®1級合格】実験計画法問題集を販売します

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定®1級合格した後、さらに実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。

    ●You tubeで導入編と、全30問を解説しています。ご確認ください。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ①問題集のメリット

    教科書、参考書の問題点

    ●各手法の解法を個別に解説しているため、それぞれ出て来る公式の暗記が必要。
    ●暗記する公式が多すぎるわりに、手法間のつながりがわからないため応用できない。
    ●だから、実験計画法とは何かを?頭の中でまとめることができないから、本質がわからない。
    ●だから実務に活かせないから、試験が終わると忘れていく。
    ●昭和の時代から本の構成が決まっているようだが、それが理解できない根本原因。

    QCプラネッツの考え方

    手法によらず、1つの考え方・解き方で実験計画法をマスターできるようにまとめる。

    ●多元配置実験、乱塊法、分割法、直交表といろいろあるが、
    ●QCプラネッツの解き方は、すべて1つなので、それぞれの特徴が比較でき理解が深まります。
    ●実験計画法の本質が理解しやすくなり、おさえるポイントがはっきりします。
    ●だから実務に活かせるし、試験が終わっても忘れずに使い続けることができます。

    QCプラネッツの解き方を習得して、活かせる実験計画法を習得しませんか?
    それを実践演習できる問題集のご紹介サイトです。

    【問題集ご購入方法】へ

    ②内容の範囲

    実は姉妹本「究める!実験計画法 演習問題」が最強の問題集!

     

     

    QC検定®1級以上のレベルで本気で学んでほしいから、最初に作った問題集です。110ページ、47問あり、四元配置実験、L81など計算量も最大級! 数式まみれですが、ガチで勉強した方向け!

    勉強って、そもそもガチですけど。

    実は、QCプラネッツの記事だけで、実験計画法は究められる!

     

     

    教科書で、くじけているなら、ブログを読もう! 教科書で理解できたらブログなんて不要です! 読んで不明な点やわかりにくい点、QCプラネッツが苦労した点を全部書いています。

    みんなもQCプラネッツと同じ苦労させたくない想いで作った記事です。必読してほしいです。

    本問題集はQC検定®1級+αに合わせた問題集

    QC検定®1級+αに合わせたので、QCプラネッツとしては「やや抑え気味」な問題集ですが、1級受験者にとって、「ちょっとキツイ」問題集かもしれません。キツイトレーニングすれば試験は有利になりますよ。

    内容範囲

    ・多元配置実験
    ・乱解法、分割法
    ・直交表、線点図
    ・多水準法、擬水準法
    ・枝分かれ実験
    (最大3因子までの三元配置実験です)

    ③30題一覧を公開します(You tubeでも解説!)

    30題、全38ページ!
    少ない? 多い?

    大学の問題1題は解くのに数時間かかるので、十分なボリュームです!
    本当は100題にしたかったのですが、内容を凝縮して30問程度にまとめました。

    【問題集ご購入方法】へ

    問題 問題内容
    導入編
    【1】 二元配置実験 帰無仮説、対立仮説、フィッシャーの三原則
    【2】 3因子実験における各手法のデータの構造式
    【3】 分散分析から母平均・有効繰返し数・推定区間の導出(二元配置実験)
    【4】 分散分析から母平均・有効繰返し数・推定区間の導出(乱塊法)
    【5】 データの構造式の練習
    【6】 平方和の分解の証明(その1)
    【7】 平方和の分解の証明(その2)
    【8】 繰返しなし3因子配置実験vs直交表(分散分析)
    【9】 繰返しなし3因子配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法(分散分析)
    【10】 繰返しなし3因子配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法(有効繰返し数)
    【11】 交互作用を視覚的に理解する
    【12】 多元配置実験、分割法、枝分かれ実験の比較(分散分析)
    【13】 3水準直交表の割当と分散分析
    【14】 直交表の割当方法(多元配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法)
    【15】 直交表の平方和の導出方法
    【16】 直交表の多因子割付と平方和
    【17】 線点図の描き方
    【18】 直交表の割当数が決まっている理由
    【19】 直交表L27 (313)の応用問題(一部のデータしか与えられない場合)
    【20】 直交表の多因子割当ての区間推定
    【21】 直交表の応用問題(一部のデータしか与えられない場合)
    【22】 有意性のあるデータの作成
    【23】 分散の期待値E[V]の導出(一元配置実験)
    【24】 多元配置実験と多水準表の比較
    【25】 多元配置実験と擬水準表の比較
    【26】 擬水準表
    【27】 多元配置実験(応用問題)(一部のデータしか与えられない場合)
    【28】 直交表L16(215)にランダムに割当てた場合
    【29】 3水準系の擬水準法
    【30】 実験計画法まとめ

    【問題集ご購入方法】へ

    個々の問題についてYou tube動画で紹介・解説しています。

    【1】二元配置実験 帰無仮説、対立仮説、フィッシャーの三原則

    【2】3因子実験における各手法のデータの構造式

    【3】分散分析から母平均・有効繰返し数・推定区間の導出(二元配置実験)

    【4】分散分析から母平均・有効繰返し数・推定区間の導出(乱塊法)

    【5】データの構造式の練習

    【6】平方和の分解の証明(その1)

    【7】平方和の分解の証明(その2)

    【8】繰返しなし3因子配置実験vs直交表(分散分析)

    【9】繰返しなし3因子配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法(分散分析)

    【10】繰返しなし3因子配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法(有効繰返し数)

    【11】交互作用を視覚的に理解する

    【12】多元配置実験、分割法、枝分かれ実験の比較(分散分析)

    【13】3水準直交表の割当と分散分析

    【14】直交表の割当方法(多元配置実験vs乱塊法vs乱塊法+分割法)

    【15】直交表の平方和の導出方法

    【16】直交表の多因子割付と平方和

    【17】線点図の描き方

    【18】直交表の割当数が決まっている理由

    【19】直交表L27 (313)の応用問題(一部のデータしか与えられない場合)

    【20】直交表の多因子割当ての区間推定

    【21】直交表の応用問題(一部のデータしか与えられない場合)

    【22】有意性のあるデータの作成

    【23】分散の期待値E[V]の導出(一元配置実験)

    【24】多元配置実験と多水準法の比較

    【25】多元配置実験と擬水準法の比較

    【26】擬水準法

    【27】多元配置実験(応用問題)(一部のデータしか与えられない場合)

    【28】直交表L16(215)にランダムに割当てた場合

    【29】3水準系の擬水準法

    【30】実験計画法まとめ

    ➃【問題集ご購入方法】

    本ブログとメルカリとnoteからも販売しております。

    本ブログからのご購入

    ご購入いただけます。ご購入後、QCプラネッツからアクセスサイト先(アクセスのみ可)をご案内いたします。データの拡散を防ぐため、ダウンロードと印刷は不可とさせていただきます。

    メルカリでの販売

    「QCプラネッツ」で検索ください。

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    1冊1500円
    とさせていただきます。ご購入よろしくお願いいたします。

    noteで販売

    電子販売もあります! よろしくお願いいたします。

    実験計画法問題集QC検定®1級合格+αレベル

    まとめ

    QC検定®1級合格レベル+α 実験計画法問題集を販売しますご購入よろしくお願いいたします。。

    • ①問題集のメリット
    • ②内容の範囲
    • ③30題一覧を公開します(You tubeでも解説!)
    • ④【問題集ご購入方法】

  • QCプラネッツ商品のご紹介

    QCプラネッツ商品のご紹介

    QCプラネッツ オリジナル商品をご紹介します。よろしくお願いいたします。

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    ①noteから販売

    ➁メルカリから販売

    メルカリから「QCプラネッツ」で検索ください。

    (1)究める 実験計画法演習問題集

    【まとめ9】実験計画法を究める演習問題集を販売します
    実験計画法をマスターしたい方に、必須な演習問題集を作成しました。是非本記事を読んで、勉強しましょう。

    (2)実験計画法問題集(QC検定®1級合格+αできる良問30題)

    【QC検定®1級合格】実験計画法問題集を販売します
    実験計画法をマスターしたい!QC検定®1級2級を合格したい!あなたへ。QCプラネッツから合格以上のレベルになるよう、オリジナル良問問題集を提供します。QC検定®1級、過去全回分の問題と実験計画法参考書を研究して、作り上げた良問30題を1500円で提供します。ぜひご購入、学習して合格しましょう。よろしくお願いいたします。

    QCプラネッツが提供する、QC検定®1級合格できるための実験計画法演習問題集30題です。
    難しいし、時間がない中で、効率よく、本質も理解できるために、オリジナル問題集を提供!

    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    (3)第1回QC模試試験問題

    QC模試

    どの階級も1000円で販売中。詳細は下のリンクページにあります。

    QC模試(品質技量の腕試し&QC検定®対策)
    品質技量の実力を試したい! QC検定®合格対策に活用したい! 1,000円で提供します! 公式、暗記で終わらず、自分のものにできているかを試すオリジナル試験問題です!

  • 【必読】品質不正からの名誉挽回方法がわかる

    【必読】品質不正からの名誉挽回方法がわかる

    「品質不正って批判して蹴落として終わりだけど、どうやって名誉挽回するのかわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】品質不正からの名誉挽回方法がわかる
    • ①経営理念を見直す
    • ➁トップを見直す
    • ➂経営戦略を見直す
    • ➃組織風土を見直す
    • ➄変な自信や慢心を見直す
    • ⑥規定類・ルールを見直す
    • ⑦監査の目を厳しくする
    • ⑧まとめ

    品質不正問題の演習問題を販売します!

    品質不正問題が後を絶ちません。正しく深くその組織の深部までとらえられるための品質不正を解く問題集を作成しました。

    批判、蹴落として終わりな記事ばかりって、世の中おかしい!
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    品質不正した部門だけ是正・修正しても意味が無い!
    組織全体を見直さないと根本原因が除去できない!

    ●そこで、次の7つを見直す必要があります。1つずつ解説します。

    1. 経営理念を見直す
    2. トップを見直す
    3. 経営戦略を見直す
    4. 組織風土を見直す
    5. 変な自信や慢心を見直す
    6. 規定類・ルールを見直す
    7. 監査の目を厳しくする

    ①経営理念を見直す

    薄っぺらい言葉である経営理念を見直す価値はあるの?
    あります!

    数行に過ぎない経営理念ですが、
    その会社・組織の考え、生き方、そこで働く人たちの価値観が詰まっています。
    また、利害関係者も必ず見るものです。

    経営理念は最上位概念である理由がここにあります。

    なので、品質不正から立ち直る、姿勢や本気度を見せるためにも、経営理念を見直すべきです。

    ➁トップを見直す

    こんなトップは下して、経営陣の血を入れ替えましょう。

    1. 伝説・権力のために、無茶な圧力を組織にかけるトップ
    2. 腐った組織風土で勝ち上がってきたトップ

    前者は意外と多いです。
    安定した企業なら、小学生が社長でも経営できますよ! それが憎くなる! だから無茶して伝説化したいんでしょう。

    企業・組織はトップのためのものではなく、社会のためにあると心得るべきです。

    意外と腐った組織でも、うまく出世していく曲者がいます。
    それがトップに上がると、現状維持にしたいし
    それが自分にとって有利なんだから。
    でもそれでは困ります。

    そんなトップを入れ替えないと組織の血は濁ったままです。
    血を入れ替えた後はもっと大事です。

    改革への姿勢・本気も組織内に見せるべきです。メール・動画など何度も発信しないと、組織内の人達への心に届きません。

    1. トップを見直す
    2. トップから改革を始める
    3. 本気で改革する姿勢を何度も見せること

    ➂経営戦略を見直す

    トップが腐っている原因もありますが、無茶な戦略や中計を立てていませんか?

    品質不正で信頼がた落ちなので、誰も期待しません。それを逆手に、
    身の丈に合った目標に見直しましょう。

    モノ言う株主やマスコミの批判もありますが、自分たちがしっかり信頼を取り戻せる計画を立て直す時期です。

    ➃組織風土を見直す

    ①➁➂はトップの改革の話をしましたが、組織内のネチネチした腐った風土を改革しないと、組織内の人達がうまく改革の効果を引き出してくれません。

    また、品質不正がバレる前からの腐った組織風土や上下関係は、改革後も継続されがちです。

    思い切って、膿を出し切りましょう。

    腐った組織風土あるあるを列挙します。

    腐った組織風土あるある

    1. 顧客より上司への叱責が恐ろしい
    2. 上司の指示・命令は絶対!
    3. 上司の機嫌取りが重要!
    4. 上の報告や横展開のために過剰な会議やすり合わせがある
    5. 失敗したら叱責で怖い
    6. 公のルールより、組織内にある暗黙のルールがたくさんある
    7. 言ったもん負け、言ったとおりやっておけ!
    8. 同調圧力
    9. 上司が可愛がる無責任な奴ほど出世する
    10. 過去からこのやり方でやってきたんだから、別にいいじゃん!
    11. 顧客が困っていないなら大丈夫
    12. 人員配置が固定で、組織が閉鎖的、周囲は嫌いな奴ばかり
    13. 業務方法が明文化せず、先輩の背中を見て真似する
    14. 自分たちは優れているから、自己ルールで何が悪い!
    15. 敵は外(顧客)ではなく、内(社内)

    どの組織にも絶対ある、腐った風土ですが、中間管理職、担当員が一丸となって、意識改革しないと、トップだけ入れ替えても、品質不正は撲滅できません。

    担当者は、自分の組織のルールで動くし、それが不正でダメ!なんて思っていませんよ。今までそれで飯を食ってきたし、周囲もやってるから、俺だけわるいのはなぜ?と思いますよね。

    上の腐ったあるあるの改善策は「⑧まとめ」にあります。

    ➄変な自信や慢心を見直す

    ●よく、「不正が30年前からあった」と驚愕する事実があります。

    何で昔から不正していたの?
    何で、今までバレずに、今バレたの?

    不思議ですよね。この理由は簡単です

    社内の試験合否条件が厳しいため、不正があっても外では問題がなかった。
    しかし、
    (i)社会の要求レベルの向上
    (ii)自社のレベルの低下
    (iii)コンプライアンス強化
    によって、バレやすく、公表しないとヤバい状況になった。

    もともとは、JISなどの規格や、顧客要求より高いレベルで社内合否判定条件を作ります。それによって、変な自信や慢心が出ます。しかし、技術力が徐々に低下している状況を見落としていながら、慢心して検査する状況が現在増えています。

    人口も下がり、多様性を許容し、産業の多角化が進んだ現代社会です。高い能力を持った技術者が過去と同じくらい手に入る時代ではありません。当然、

    過去からの当たり前が、当たり前ではなくなっている状況に陥っているが、現場は気が付かないことが多々あります。

    過去では不正していても、問題ないレベルだったのが、現在では、問題になるレベルまで落ちていることがあります。

    自社の技術力は低下していると思え!

    ⑥規定類・ルールを見直す

    あるあるを挙げます

    1. ルール化していない、暗黙のルールがたくさんある
    2. コミュ障な人が担当する業務が属人化している
    3. 使いにくいツールが多く、ミスしやすい
    4. ツールの管理方法などのすり合わせで時間がかかりまくる

    「まさに、自分の職場やん!」とツッコみたい「あるある」です。

    ルールの明確化と、使いやすいツールの運営を考えたいですよね。

    こういう管理部門の業務って、基本雑用なので、優秀なリソースが付きませんが、そのツールで利益を稼ぐライン部門が毎日不平不満を言いながら、ツールを使っているのが現実です。

    ⑦監査の目を厳しくする

    ●内外への説明責任として、監査の目を厳しくせざるを得ません。

    だからと言って、外部からの監査だけ実施しても、品質不正の撲滅はしきれません。やはり、組織風土や人の意識改革、環境整備が必須です。

    ⑧まとめ

    ①~⑦の解説をまとめて表にします。腐った組織を改革し、品質不正の温床を撲滅する方法をまとめます。参考ください。

    すぐできる策はない!
    1つずつ地道に改善していくしかない!

    改善っていうのは、すぐにはできず、日々の努力の積み重ねです。でもその苦労が、元の悪い状態に戻さなくするためにも必要なのです。

    不正原因 挽回策
    理念 会社が生まれ変わる姿勢を
    内外に示す
    トップ 自分が伝説になりたいから、
    ムリを課している
    社会への責任を果たすべき
    形だけ、威張っている ●隗より始めよ!
    本気で改革する姿勢
    (通知、動画等で社員に何度も説明)
    経営
    戦略
    ●ムリな目標を押し付けている
    ●苛政は虎より猛し(顧客より上司が怖い)
    目標の見直し
    (社内外への説明責任を果たす)
    組織
    風土
    上の指示は絶対! Noと言える風土
    ●上の機嫌のお伺いが必須
    (上司の御機嫌取りのための過剰な会議で担当・現場の不正がわからない)
    ものが言える風土
    失敗は叱責のもと 失敗を許容する風土
    公のルールより、暗黙のルール 組織の風通し、ルールの運営強化
    ●言ったもん負け、やるだけ無駄
    ●同調圧力
    (変な提案するとお叱りを受ける)
    ●言われた通りやっておけばいいし
    ●提案を評価する姿勢
    ●部下が上司に相談しやすい環境
    ●無責任な奴ほど上司に
    可愛がられ出世する
    ●ゴマすり、ヨイショ、ご機嫌取り
    提案を評価する姿勢
    部下が上司に相談しやすい環境
    ●基本、思考停止状態
    ●言われた通りやっておけ!
    ●提案を評価する姿勢
    ●いつまでも勝ち続けられない危機感を持つ
    ●バレなければ大丈夫
    ●上司も周りだって過去
    同じことやってたんだから
    いいじゃん!
    品質マインド醸成、教育
    ●配置が固定化して、組織が閉鎖的
    ●周囲は嫌いな人ばかりで
    会話にならない
    人事異動による交流活性化
    品質不正を忘れさせない教育
    慢心 社内検査の方が厳しいから大丈夫 実力は年々低下していると思え!
    顧客に迷惑かけてないから
    自己流検査でOK
    ●正しい業務の再認識
    ●技術者レベルは低下の危機感
    自社の高い技術力だから大丈夫 ●資格要な技術者の育成、
    試験員の育成への対応
    規定類 ●あいまいな業務指示
    ●暗黙のルール
    ●ルールは服従という思考
    ●ルールの明確化
    ●ルールは作るもの 
    ツール ●複雑で使いにくいツールが蔓延
    ●使い方を質問したいが、
    嫌いな奴だから聞きたくない
    ●暗黙のルール、
    自己流のルールで対応化
    ●使いやすいツール
    ●ツールの統合化
    ●簡単に使えるツールへ
    監査 第三者監査強化
    ●形だけの内部監査
    ●本社の御機嫌取りな監査
    社内監査強化
    QMSのPDCAしか
    見ない外部審査
    ISO再認証

    品質不正記事は、批判と貶して終わりなものが多いですが、本来はどうやって改善して品質不正を撲滅できる組織体にするかが一番大事です。QCプラネッツはその改善策を提示し、品質不正から信頼を取り戻そうと必死に戦う皆様を心から応援しています!

    頑張っている皆は偉い!

    まとめ

    【必読】品質不正からの名誉挽回方法を解説しました。

    • ①経営理念を見直す
    • ➁トップを見直す
    • ➂経営戦略を見直す
    • ➃組織風土を見直す
    • ➄変な自信や慢心を見直す
    • ⑥規定類・ルールを見直す
    • ⑦監査の目を厳しくする
    • ⑧まとめ

  • 【必読】全分散の公式の導出がわかる

    【必読】全分散の公式の導出がわかる

    「全分散の公式の導出がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】全分散の公式の導出がわかる
    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁事前に読んでおくべき関連記事
    • ➂E[E[Y|X]]=E[Y]の導出
    • ➃全分散の導出

    QC・統計に勝てるためのサンプリング問題集を販売します!

    QC検定®1級、2級でサンプリングの問題で苦戦していませんか?本記事では、QC・統計に勝てるためのサンプリング問題集(20題)を紹介します。

    2変数の確率分布関数にまず、慣れましょう!
    期待値、分散の導出から数列・積分も慣れましょう!

    サンプリングの分散公式への道ですが、徐々に難しくなっていきます。1つずつ理解してクリアーしましょう。

    条件付き期待値・条件付き分散の公式導出はよく教科書にあるけど、具体的な問題は意外と解けないし、例題を使った解説書が少ない。

    本記事でばっちりおさえましょう。

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    ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容

    2段サンプリングの分散の式

    「2段サンプリングの分散」の式があります。

    E(\(\bar{\bar{x}}\))=μ
    V(\(\bar{\bar{x}}\))=\(\frac{M-m}{M-1}・\frac{σ_b^2}{m}\)+\(\frac{N-n}{N-1}・\frac{σ_w^2}{mn}\)
    ・\(m\):1次サンプルの大きさ
    ・\(n\):2次サンプルの大きさ
    ・\(σ_b^2\):1次単位間の特性xの分散
    ・\(σ_w^2\):1次単位内の特性xの分散
    ・M:1次単位の総数
    ・N:1次単位の大きさ
    ・\(\frac{M-m}{M-1},\frac{N-n}{N-1}\):有限修正項
    となりますよね。

    でも、

    この式は何なの?
    何でこんな難しい式なの?
    覚えられない。。。

    と困ってしまいますよね。QCプラネッツも苦労しました。

    そこで、

    せめて、「2段サンプリングの分散」の式を導出したい!

    という思いで、解説していきます。

    2段サンプリングの分散の式に必要な内容

    まとめると、以下を理解しておく必要があります。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出
    1つの式なのにこんなに勉強が必要なの?

    残念ながら、「Yes」です。

    だから、「2段サンプリングの分散」の式を暗記して代入する問題だけ出ます。

    公式暗記・代入だけでは意味不明!

    だから、サンプリングの分散はみんな苦手なのです!

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    「だから、教科書やサイトに、2段サンプリングの分散の式を導出する内容が書いているはず」と懇願しても、残念、ありませんでした。

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    では、1つ1つ解説します。

    本記事のテーマ(再掲)

    第4弾として「条件付き確率の期待値・分散」を解説します。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出

    ●2変数の同時確率質量関数については、関連記事で解説しています。ご確認ください。

    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)がわかる
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)が説明できますか?本記事では、2変数の確率分布関数の基礎をわかりやすく解説します。サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ➁事前に読んでおくべき関連記事

    ●いきなり、全分散の公式を理解しようとすると、挫折します。そこで、具体事例の計算過程を一回読んでから、公式導出するとかなり身近な式になります。

    関連記事でおさえておくべきポイント

    1. E(Y|X)はどんな式か? 和または積分対象はX,Yどちらか?
    2. E(E(Y|X))の計算過程。 和または積分対象はX,Yのどちらか?
    3. E(Y2|X)に慣れておく
    4. V(Y|X)はどんな式か? 和または積分対象はX,Yどちらか?
    5. E(V(Y|X)]の計算過程。 和または積分対象はX,Yのどちらか?
    6. V(E(Y|X)]の計算過程。 和または積分対象はX,Yのどちらか?
    7. 全分散の公式が成り立つ計算過程

    全分散の公式を含めて、条件つき期待値、条件つき分散を網羅して解説しています。

    離散型(数列)で解く場合(本記事も数列版で全分散の公式を導出します。)

    【必読】条件つき期待値・条件付き分散がわかる(離散型)
    条件付き期待値、条件付き分散を計算できますか?本記事では2段サンプリングの分散公式に必須な 条件付き期待値、条件付き分散、 全分散の公式を実例を使って、数列で計算して確認します。教科書では公式導出ばかりです。具体的な計算が 苦手な人は必読です。

    連続型(積分)で解く場合

    【必読】条件つき期待値・条件つき分散がわかる(連続型)
    条件付き期待値、条件付き分散を計算できますか?本記事では2段サンプリングの分散公式に必須な 条件付き期待値、条件付き分散、全分散の公式を実例を使って,積分で計算して確認します。教科書では公式導出ばかりです。具体的な計算が 苦手な人は必読です。

    では、一般化して公式導出に入ります。

    ➂E[E[Y|X]]=E[Y]の導出

    導出

    文字式でさっと書いていきます。

    E(E(Y|X=xi))
    =\(\sum_{i} (E(Y|X=x_i))f_{xi}\)
    =\(\sum_{i}(\sum_{j} y_j f_{Y|X}(y_i|x_i)) f_{xi}\)

    ここで、\(y_j\)を前に出して、fを整理します。
    =\(\sum_{j} y_j(\sum_{i} f_{Y|X}(y_i|x_i) f_{xi})\)
    =\(\sum_{j} y_j(\sum_{i} f(x_i,y_j)\)
    =\(\sum_{j} y_j f_Y(y_j)\)
    =E(Y)
    となります。

    ここで、1つわかりにくいポイントがあります。
    \(\sum_{i} f(x_i,y_j)\) ⇒ \( f_Y(y_j)\)
    になぜ変わるのか?
    です。

    式だけではわかりにくいので、上の関連記事の事例を使って、具体的な数字を使って計算します。

    実例で詳細に解説

    結果的に、
    (\sum_{i} f(x_i,y_j)\) ⇒ \( f_Y(y_j)\)
    が一致します。文字で解くと難しい場合は、具体例で理解しておくとよいです。

    関連記事の例題から具体的な値で比較しましょう。
    E(E(Y|X))の値は下表のようにまとめる事ができます。

    x/y
    y1

    \(f_{xi,y1}\)

    y2

    \(f_{xi,y2}\)

    y3

    \(f_{xi,y3}\)

    \(f_{xi}\)

    x1 [1 ×\(\frac{1}{2}\) +2 ×\(\frac{1}{4}\) +3 ×\(\frac{1}{4}\)] ×\(\frac{1}{2}\) =\(\frac{7}{8}\)
    x2 [1 ×\(\frac{1}{4}\) +2 ×\(\frac{1}{4}\) +3 ×\(\frac{1}{2}\)] ×\(\frac{1}{2}\) =\(\frac{7}{9}\)
    計 E[Y]= 2

    上の表の⑧は
    ⑧=[①×➁+➂×➃+⑤×⑥]×⑦
    で計算して、
    E[E[Y|X]]=E[Y]
    を計算してます。

    なお、E[Y]の求め方は、下表通りです。

    x/y
    y1

    \(f_y(y1)\)

    y2

    \(f_{y}(y2)\)

    y3

    \(f_y(y3)\)

    x1 [1 ×\(\frac{3}{8}\) +2 ×\(\frac{2}{8}\) +3 ×\(\frac{3}{8}\)] =2

    上の2つの表を比較すると、

    x/y
    \(f_{xi,y1}\)

    \(f_{xi,y2}\)

    \(f_{xi,y3}\)
    x1 \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{4}\)
    x2 \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{2}\)
    x/y
    \(f_y(y1)\)

    \(f_{y}(y2)\)

    \(f_y(y3)\)
    x1 \(\frac{3}{8}\) \(\frac{2}{8}\) \(\frac{3}{8}\)

    確かに、
    \(\sum_{i} f(x_i,y_j)\) ⇒ \( f_Y(y_j)\)
    が一致します。文字で解くと難しい場合は、具体例で理解しておくとよいです。

    ここまで細かく解説するのは、QCプラネッツだけですね。

    ➃全分散の導出

    V(Y|X)の導出

    機械的に、
    V(Y)=E(Y2)-E(Y) 2
    ですから、

    V(Y|X) =E(Y2|X)-E(Y|X) 2
    です。

    E(V(Y|X),V(E(Y|X))の導出

    ●V(Y|X)の期待値E(V(Y|X)ですが、
    E(V(Y|X)
    =E(E(Y2|X)-E(Y|X) 2)
    = E(E(Y2|X))-E(E(Y|X) 2)

    ここで、E(E(Y|X))=E(Y)ですから、
    E(Y|X)⇒E(Y2|X)と見ると、

    E(E(Y2|X))=E(Y2)です。あら、不思議!

    よって、
    E(V(Y|X)= E(Y2)- E(E(Y|X) 2) …(式1)

    ●次に、E(Y|X)の分散V(E(Y|X)) ですが、
    V(E(Y|X))
    =E(E(Y|X) 2)-(E(E(Y|X)))2

    ここで、E(E(Y|X))=E(Y)ですから、

    よって、
    V(E(Y|X))=E(E(Y|X) 2)-(E(Y))2…(式2)

    全分散の導出

    (式1)+(式2)より、下の色部分がキャンセルされます。
    E(V(Y|X))= E(Y2)-E(E(Y|X) 2) …(式1)
    V(E(Y|X))= E(E(Y|X) 2)-(E(Y))2…(式2)

    よって、
    E(V(Y|X))+ V(E(Y|X))= E(Y2)–(E(Y))2=V(Y)
    が成り立ちます。

    全分散の公式
    V(Y)= E(V(Y|X))+ V(E(Y|X))

    が導出できました。

    まとめ

    全分散の公式の導出をわかりやすく解説しました。

    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁事前に読んでおくべき関連記事
    • ➂E[E[Y|X]]=E[Y]の導出
    • ➃全分散の導出

  • 【必読】条件つき期待値・条件付き分散がわかる(離散型)

    【必読】条件つき期待値・条件付き分散がわかる(離散型)

    「条件付き期待値・条件付き分散の計算ができない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    条件付き期待値・条件付き分散がわかる(離散型)
    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁例題と条件付き確率
    • ➂条件付き期待値
    • ➃条件付き分散がわかる

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    期待値、分散の導出から数列・積分も慣れましょう!

    サンプリングの分散公式への道ですが、徐々に難しくなっていきます。1つずつ理解してクリアーしましょう。

    条件付き期待値・条件付き分散の公式導出はよく教科書にあるけど、具体的な問題は意外と解けないし、例題を使った解説書が少ない。

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    ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容

    2段サンプリングの分散の式

    「2段サンプリングの分散」の式があります。

    E(\(\bar{\bar{x}}\))=μ
    V(\(\bar{\bar{x}}\))=\(\frac{M-m}{M-1}・\frac{σ_b^2}{m}\)+\(\frac{N-n}{N-1}・\frac{σ_w^2}{mn}\)
    ・\(m\):1次サンプルの大きさ
    ・\(n\):2次サンプルの大きさ
    ・\(σ_b^2\):1次単位間の特性xの分散
    ・\(σ_w^2\):1次単位内の特性xの分散
    ・M:1次単位の総数
    ・N:1次単位の大きさ
    ・\(\frac{M-m}{M-1},\frac{N-n}{N-1}\):有限修正項
    となりますよね。

    でも、

    この式は何なの?
    何でこんな難しい式なの?
    覚えられない。。。

    と困ってしまいますよね。QCプラネッツも苦労しました。

    そこで、

    せめて、「2段サンプリングの分散」の式を導出したい!

    という思いで、解説していきます。

    2段サンプリングの分散の式に必要な内容

    まとめると、以下を理解しておく必要があります。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出
    1つの式なのにこんなに勉強が必要なの?

    残念ながら、「Yes」です。

    だから、「2段サンプリングの分散」の式を暗記して代入する問題だけ出ます。

    公式暗記・代入だけでは意味不明!

    だから、サンプリングの分散はみんな苦手なのです!

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    「だから、教科書やサイトに、2段サンプリングの分散の式を導出する内容が書いているはず」と懇願しても、残念、ありませんでした。

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    では、1つ1つ解説します。

    本記事のテーマ(再掲)

    第4弾として「条件付き確率の期待値・分散」を解説します。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出

    ●2変数の同時確率質量関数については、関連記事で解説しています。ご確認ください。

    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)がわかる
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)が説明できますか?本記事では、2変数の確率分布関数の基礎をわかりやすく解説します。サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ➁例題と条件付き確率

    例題

    関連記事と同じ例題で解説します。関連記事もご確認ください。

    同時確率分布の分散、共分散の導出がわかる(その1 離散系の場合)
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)の期待値・分散が簡単に求められますか? 本記事では、2変数の確率分布関数(離散系)の期待値・分散をわかりやすく解説します。 期待値・分散の計算が結構難しいので、復習がとても大事です。また、サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ●2次元の確率変数(X,Y)が、下表のような分布を持っている。

    X/Y 1 2 3
    1 \(\frac{2}{8}\) \(\frac{1}{8}\) \(\frac{1}{8}\) \(\frac{1}{2}\)
    2 \(\frac{1}{8}\) \(\frac{1}{8}\) \(\frac{2}{8}\) \(\frac{1}{2}\)
    \(\frac{3}{8}\) \(\frac{2}{8}\) \(\frac{3}{8}\) 1

    (1)条件付き確率\(f_{Y|X}(y|x)\)を求めよ。
    (2)条件付き期待値E(Y|X)、E(Y2|X)、E(Y)を求め、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))が成り立つことを確認せよ。
    (3)条件付き分散V[Y|X]を求め、全分散の公式が成り立つことを確認せよ。

    期待値と分散のフルセットを計算してみましょう。

    条件付き確率

    (1)条件付き確率\(f_{Y|X}(y|x)\)を求めよ。

    条件付き確率

    まず、確率の式を書いてから、関数の式に変えましょう。

    ●P(A|B)=\(\frac{P(A∩B)}{P(B)}\)ですから、例えば、
    P(Y=1|X=1)=(2/8)/(1/2)=1/4です。同様に全部計算すると、次の表になります。機械的に計算しましょう。

    P(Y|X) Y=1 Y=2 Y=3
    P(Y|X=1) \(\frac{1}{2}\) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{2}\)
    P(Y|X=2) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{1}{4}\) \(\frac{2}{2}\) \(\frac{1}{1}\)

    ➂条件付き期待値

    「(2)条件付き期待値E(Y|X)、E(Y2|X)、E(Y)を求め、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))が成り立つことを確認せよ。」を確認します。

    条件付き期待値の計算

    E(Y|X)、E(Y2|X)を計算します。

    ●E(Y|X=i)=\( \sum_{j} y_j P(Y|X=i)\)で計算します。yで加算しますが、個々のXの値について期待値を計算します。

    ●E(Y|X=1)= \( \sum_{j} y_j P(Y|X=1)\)
    =\(1×\frac{\frac{2}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(3×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)
    =\(\frac{7}{4}\)

    ●E(Y|X=2)= \( \sum_{j} y_j P(Y|X=2)\)
    =\(1×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(3×\frac{\frac{2}{8}}{\frac{1}{2}}\)
    =\(\frac{9}{4}\)

    つぎに、E(Y2|X)ですが、
    E(Y|X=i)=\( \sum_{j} y_j P(Y|X=i\))から
    E(Y|X=i)=\( \sum_{j} y_j^2 P(Y|X=i)\)に変えて加算します。

    ●E(Y2|X=1)= \( \sum_{j} y_j^2 P(Y|X=1)\)
    =\(1^2×\frac{\frac{2}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(2^2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(3^2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)
    =\(\frac{15}{4}\)

    ●E(Y 2|X=2)= \( \sum_{j} y_j^2 P(Y|X=2)\)
    =\(1^2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(2^2×\frac{\frac{1}{8}}{\frac{1}{2}}\)+\(3^2×\frac{\frac{2}{8}}{\frac{1}{2}}\)
    =\(\frac{23}{4}\)

    条件付きの期待値の特徴

    上のE(Y|X), E(Y2|X)を計算すると、奇妙な感じになります。なぜなら、

    E(Y|X=i)、E(Y2|X=i)と
    X=iの個々の値が出るから

    これは、実は問題ありません。
    連続系の問いでE(Y|X), E(Y2|X)を計算すると、E(Y|X), E(Y2|X)そのものの値ではなく、
    関数になります。

    重要公式E(Y)=E(E(Y|X))の確認

    ●E(Y)=E(E(Y|X))を確認します。この式の証明は別途、他の記事で解説します。本記事では、計算が合うことや計算過程を確認します。

    ●ここで、E(Y)については、関連記事ですでに計算しています。ご確認ください。

    同時確率分布の分散、共分散の導出がわかる(その1 離散系の場合)
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)の期待値・分散が簡単に求められますか? 本記事では、2変数の確率分布関数(離散系)の期待値・分散をわかりやすく解説します。 期待値・分散の計算が結構難しいので、復習がとても大事です。また、サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ●E(Y)自体は非常に簡単で、
    E(Y)=1×\(\frac{3}{8}\)+2×\(\frac{2}{8}\)+3×\(\frac{3}{8}\)=2
    でした。

    では、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))の確認をしましょう。

    E(E(Y|X))が難しいですが、E(*) の中「*」を意識して、
    E(*)=∑ (*) f(★) で計算すればよいです。

    E(E(Y|X))=\(\sum_{i=1}^{2} E(Y|X) f_Y(y_i)\)
    =\(\frac{7}{4}・\frac{1}{2}+\frac{9}{4}・\frac{1}{2}\)
    =2
    と一致しましたね。

    ➃条件付き分散がわかる

    「(3)条件付き分散V[Y|X]を求め、全分散の公式が成り立つことを確認せよ。」を確認します。

    条件付き分散の計算

    V(Y|X)、E(V(Y|X))、V(E(Y|X))を計算していきます。

    ●V(Y|X)ですが、焦らず、分散公式を思い出します。
    V[X]=E[X2]-E[X]2
    でしたね。X⇒Y|Xに変えればOKです。でも、これでも代入しにくいので解いてみましょう。

    V(Y|X=i)= E[Y2|X=i]-E[Y|X=i]2
    です。X2⇒Y2|Xに注意します。
    実は、
    E[Y2|X=i]とE[Y|X=i]は計算済です。

    V(Y|X=1)= E[Y2|X=1]-E[Y|X=1]2
    =\(\frac{15}{4}-(\frac{7}{4})^2\)
    =\(\frac{11}{16}\)

    V(Y|X=2)= E[Y2|X=2]-E[Y|X=2]2
    =\(\frac{23}{4}-(\frac{9}{4})^2\)
    =\(\frac{11}{16}\)

    ●次に全分散の公式への下ごしらえをします。

    ●E(V(Y|X))を計算します。V(Y|X)の期待値なんて、どうやって計算するか、難しそうです。しっかり見ていきます。Y|XはX=iごとに計算していきます。
    E(V(Y|X=i)) = \(\sum_{i} V(Y|X=i) f_X(x=i)\)
    =\(\frac{11}{16}・\frac{1}{2}+\frac{11}{16}・\frac{1}{2}\)
    =\(\frac{11}{16}\)

    ●V(E(Y|X))を計算します。E(Y|X)の分散なんて、どうやって計算するか、難しそうです。しっかり見ていきます。xの関数なのでxで積分します。
    V(E(Y|X))=E(E(Y|X)2)-E(E(Y|X)) 2
    =\(\sum_{i} E(Y|X)^2 f_X(x=i)\)- \((\sum_{i} E(Y|X) f_X(x=i))^2\)
    =[\((\frac{7}{4})^2・\frac{1}{2}+(\frac{9}{4})^2・\frac{1}{2}\)]
    -\([\frac{7}{4})・\frac{1}{2}+\frac{9}{4}・\frac{1}{2}]^2\)
    =\(\frac{1}{16}\)

    となります。随分計算が大変でした。

    全分散の公式の確認

    2段サンプリングの分散導出に必須な全分散の公式

    V(Y)= V(E(Y|X))+ E(V(Y|X))
    を確認しましょう。

    関連記事と同じ例題で解説します。関連記事もご確認ください。

    同時確率分布の分散、共分散の導出がわかる(その1 離散系の場合)
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)の期待値・分散が簡単に求められますか? 本記事では、2変数の確率分布関数(離散系)の期待値・分散をわかりやすく解説します。 期待値・分散の計算が結構難しいので、復習がとても大事です。また、サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ●全分散の公式の(右辺)を合算します。
    V(E(Y|X))+ E(V(Y|X))
    =\(\frac{11}{16}+\frac{1}{16}\)
    =\(\frac{3}{4}\)
    =V(Y)
    と一致します。

    ●証明は別途、他の記事で解説しますが、連続型で全分散の公式が成り立つことを確認しました。

    重い例題でしたが、ちゃんと計算できました。教科書では、抽象的な公式導出ばかり書いていますが、実例で計算するのは意外と難しいので、何度も確認しましょう。

    まとめ

    条件付き期待値・条件付き分散がわかる(離散型)をわかりやすく解説しました。

    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁例題と条件付き確率
    • ➂条件付き期待値
    • ➃条件付き分散がわかる

  • 【必読】条件つき期待値・条件つき分散がわかる(連続型)

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    「条件付き期待値・条件付き分散の計算ができない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    条件付き期待値・条件付き分散がわかる(連続型)
    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁例題と条件付き確率
    • ➂条件付き期待値
    • ➃条件付き分散がわかる

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    期待値、分散の導出から数列・積分も慣れましょう!

    サンプリングの分散公式への道ですが、徐々に難しくなっていきます。1つずつ理解してクリアーしましょう。

    条件付き期待値・条件付き分散の公式導出はよく教科書にあるけど、具体的な問題は意外と解けないし、例題を使った解説書が少ない。

    本記事でばっちりおさえましょう。

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    ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容

    2段サンプリングの分散の式

    「2段サンプリングの分散」の式があります。

    E(\(\bar{\bar{x}}\))=μ
    V(\(\bar{\bar{x}}\))=\(\frac{M-m}{M-1}・\frac{σ_b^2}{m}\)+\(\frac{N-n}{N-1}・\frac{σ_w^2}{mn}\)
    ・\(m\):1次サンプルの大きさ
    ・\(n\):2次サンプルの大きさ
    ・\(σ_b^2\):1次単位間の特性xの分散
    ・\(σ_w^2\):1次単位内の特性xの分散
    ・M:1次単位の総数
    ・N:1次単位の大きさ
    ・\(\frac{M-m}{M-1},\frac{N-n}{N-1}\):有限修正項
    となりますよね。

    でも、

    この式は何なの?
    何でこんな難しい式なの?
    覚えられない。。。

    と困ってしまいますよね。QCプラネッツも苦労しました。

    そこで、

    せめて、「2段サンプリングの分散」の式を導出したい!

    という思いで、解説していきます。

    2段サンプリングの分散の式に必要な内容

    まとめると、以下を理解しておく必要があります。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出
    1つの式なのにこんなに勉強が必要なの?

    残念ながら、「Yes」です。

    だから、「2段サンプリングの分散」の式を暗記して代入する問題だけ出ます。

    公式暗記・代入だけでは意味不明!

    だから、サンプリングの分散はみんな苦手なのです!

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    「だから、教科書やサイトに、2段サンプリングの分散の式を導出する内容が書いているはず」と懇願しても、残念、ありませんでした。

    2段サンプリングの分散の式の丁寧な導出はQCプラネッツだけ

    では、1つ1つ解説します。

    本記事のテーマ(再掲)

    第4弾として「条件付き確率の期待値・分散」を解説します。

    1. 条件付き確率
    2. 2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)
    3. 同時確率分布の分散、共分散の導出
    4. 条件付き確率の期待値・分散
    5. 全分散の公式の導出
    6. 2段サンプリングの分散の公式導出

    ●2変数の同時確率質量関数については、関連記事で解説しています。ご確認ください。

    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)がわかる
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)が説明できますか?本記事では、2変数の確率分布関数の基礎をわかりやすく解説します。サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ➁例題と条件付き確率

    例題

    2次元の確率変数(X,Y)の同時確率密度関数が
    \(f(x,y)=\frac{1}{4}(x+2y)\) (0 ≤ \(x\) ≤ 2, 0 ≤ \(y\) ≤ 1)
    \(f_X(x)\)=\(\frac{1}{4}(x+1)\)
    \(f_Y(y)\)=\(\frac{1}{2}(1+2y)\)
    で表されている。
    (1)条件付き確率\(f_{Y|X}(y|x)\)を求めよ。
    (2)条件付き期待値E(Y|X)、E(Y2|X)、E(Y)を求め、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))が成り立つことを確認せよ。
    (3)条件付き分散V[Y|X]を求め、全分散の公式が成り立つことを確認せよ。

    全盛りです。1つずつ解いていきましょう。大丈夫です。

    条件付き確率

    (1)条件付き確率\(f_{Y|X}(y|x)\)を求めよ。

    条件付き確率

    まず、確率の式を書いてから、関数の式に変えましょう。

    ●P(A|B)=\(\frac{P(A∩B)}{P(B)}\)ですから
    \(f_{Y|X}(y|x)\)= \(\frac{f(x,y)}{f_X(x)}\)となります。代入すると
    \(f_{Y|X}(y|x)\)= \(\frac{f(x,y)}{f_X(x)}\)=\(\frac{x+2y}{x+1}\)

    なお、逆に\(f_{X|Y}(x|y)\)なら、
    \(f_{X|Y}(x|y)\)= \(\frac{f(x,y)}{f_Y(y)}\)=\(\frac{x+2y}{2(1+2y)}\)
    となります。機械的に代入すればOKですね。

    ➂条件付き期待値

    「(2)条件付き期待値E(Y|X)、E(Y2|X)、E(Y)を求め、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))が成り立つことを確認せよ。」を確認します。

    条件付き期待値の計算

    E(Y|X)、E(Y2|X)を計算します。

    ●E(Y|X)=\(\int_0^1 y f_{Y|X}(y|x)dy\)で計算します。yで積分します。

    ●E(Y|X)=\(\int_0^1 y f_{Y|X}(y|x)dy\)
    =\(\int_0^1 y \frac{x+2y}{x+1} dy\)
    =\(\frac{1}{x+1}\left[ \frac{x}{2} y^2 +\frac{2}{3} y^3 \right]_0^1\)
    =\(\frac{1}{x+1} (\frac{x}{2}+\frac{2}{3})\)
    =\(\frac{3x+4}{6(x+1)}\)

    つぎに、E(Y2|X)ですが、
    \(\int_0^1 y f_{Y|X}(y|x)dy\)から
    \(\int_0^1 y^2 f_{Y|X}(y|x)dy\)に変えて積分します。

    ●E(Y2|X)= \(\int_0^1 y^2 f_{Y|X}(y|x)dy\)
    =\(\int_0^1 y^2 \frac{x+2y}{x+1} dy\)
    =\(\frac{1}{x+1}\left[ \frac{x}{3} y^3 +\frac{1}{2} y^4 \right]_0^1\)
    =\(\frac{1}{x+1} (\frac{x}{3}+\frac{1}{2})\)
    =\(\frac{2x+3}{6(x+1)}\)

    条件付きの期待値の特徴

    上のE(Y|X), E(Y2|X)を計算すると、奇妙な感じになります。なぜなら、

    値ではなく、関数の式で出て来るから

    これは、実は問題ありません。
    離散系の問いでE(Y|X), E(Y2|X)を計算すると、E(Y|X), E(Y2|X)そのものの値ではなく、
    E(Y|X=i) (i=1,…,n)についてそれぞれ個別に値を求める
    E(Y2|X=i) (i=1,…,n)についてそれぞれ個別に値を求める
    ことになります。連続型の場合は関数で表現することに相当します。

    重要公式E(Y)=E(E(Y|X))の確認

    ●E(Y)=E(E(Y|X))を確認します。この式の証明は別途、他の記事で解説します。本記事では、計算が合うことや計算過程を確認します。

    ●ここで、E(Y)については、関連記事ですでに計算しています。ご確認ください。

    同時確率分布の分散、共分散の導出がわかる(その2 連続系の場合)
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)の期待値・分散が簡単に求められますか? 本記事では、2変数の確率分布関数(連続系)の期待値・分散をわかりやすく解説します。 期待値・分散の計算が結構難しいので、復習がとても大事です。 また、サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    ●E(Y)= \(\int_0^1 y f_Y(y)dy\)
    =\(\frac{1}{2}\int_0^1 y (1+2y) dy\)
    =\(\frac{1}{2}\left[ \frac{1}{2} y^2 +\frac{2}{3} y^3 \right]_0^1\)
    =\(\frac{7}{12}\)
    でした。

    では、重要公式E(Y)=E(E(Y|X))の確認をしましょう。

    E(E(Y|X))が難しいですが、E(*) の中「*」を意識して、
    E(*)=∫ (*) f(★) で計算すればよいです。

    なお、E(*) の中「*」はE(Y|X)= \(\frac{3x+4}{6(x+1)}\) とxの式なので、f(★)の★はxで考えます。

    E(E(Y|X))= \(\int_0^2 E(Y|X) f_X(x)dx\)
    =\(\int_0^2 \frac{3x+4}{6(x+1)} \frac{1}{4}(x+1) dx\)
    =\(\frac{1}{24} \int_0^2 (3x+4) dx \)
    =\(\frac{1}{24}\left[ \frac{3}{2} x^2 + 4x \right]_0^2\)
    =\(\frac{1}{24} 14\)
    =\(\frac{7}{12}\)
    =E(Y)
    と一致しましたね。

    ➃条件付き分散がわかる

    「(3)条件付き分散V[Y|X]を求め、全分散の公式が成り立つことを確認せよ。」を確認します。

    条件付き分散の計算

    V(Y|X)、E(V(Y|X))、V(E(Y|X))を計算していきます。

    ●V(Y|X)ですが、焦らず、分散公式を思い出します。
    V[X]=E[X2]-E[X]2
    でしたね。X⇒Y|Xに変えればOKです。でも、これでも代入しにくいので解いてみましょう。

    V(Y|X)= E[Y2|X]-E[Y|X]2
    です。X2⇒Y2|Xに注意します。
    実は、
    E[Y2|X]= \(\frac{2x+3}{6(x+1)}\)
    E[Y|X]= \(\frac{3x+4}{6(x+1)}\)
    とすでに計算済ですから、そのまま計算できます。よって
    V[Y|X]= \(\frac{2x+3}{6(x+1)}\)- \((\frac{3x+4}{6(x+1)})^2\)
    =\(\frac{6(x+1)(2x+3)-(3x+4)^2}{36(x+1)^2}\)
    =\(\frac{1}{36(x+1)^2} (3x^2+6x+2)\)
    とxの関数として出て来ました。

    ●次に全分散の公式への下ごしらえをします。

    ●E(V(Y|X))を計算します。V(Y|X)の期待値なんて、どうやって計算するか、難しそうです。しっかり見ていきます。xの関数なのでxで積分します。
    E(V(Y|X))= \(\int_0^2 V(Y|X) f_X(x)dx\)
    =\(\int_0^2 \frac{1}{36(x+1)^2} (3x^2+6x+2) \frac{1}{4}(x+1) dx\)
    =\(\frac{1}{144} \int_0^2 \frac{3x^2+6x+2}{x+1} dx \)
    =\(\frac{1}{144} \int_0^2 (3(x+1)-\frac{1}{x+1}) dx \)
    積分すると
    =\(\frac{1}{144}\left[ \frac{3}{2}(x+1)^2 -log|x+1| \right]_0^2\)
    =\(\frac{1}{144} (12-log3)\)
    となります。計算が合っているか、ちょっと心配になりますね。大丈夫です。どんどん突き進みましょう。

    ●V(E(Y|X))を計算します。E(Y|X)の分散なんて、どうやって計算するか、難しそうです。しっかり見ていきます。xの関数なのでxで積分します。
    V(E(Y|X))=E(E(Y|X)2)-E(E(Y|X)) 2
    =\(\int_0^2 \frac{(3x+4)^2}{36(x+1)^2} \frac{1}{4} (x+1)dx\)
    -\((\int_0^2 \frac{3x+4}{6(x+1)} \frac{1}{4} (x+1)dx)^2\)
    =\(\frac{1}{144 }\int_0^2 \frac{(3x+4)^2}{x+1} dx\) -\((\frac{1}{24} \int_0^2 (3x+4) dx)^2\)

    =\(\frac{1}{144}\int_0^2 (9(x+1)+6+\frac{1}{x+1}dx\) -\(\frac{1}{576}(\left[ \frac{3}{2}x^2 +4x \right]_0^2\)
    =\(\frac{1}{144}(36+12+log3 \) -\(\frac{196}{576}\)
    =\(\frac{1}{144}(-1+log3) \)
    となります。随分計算が大変でした。

    全分散の公式の確認

    2段サンプリングの分散導出に必須な全分散の公式

    V(Y)= V(E(Y|X))+ E(V(Y|X))
    を確認しましょう。

    ●V(Y)は関連記事ですでに計算済です。

    同時確率分布の分散、共分散の導出がわかる(その2 連続系の場合)
    2変数の確率分布関数(同時確率質量関数)の期待値・分散が簡単に求められますか? 本記事では、2変数の確率分布関数(連続系)の期待値・分散をわかりやすく解説します。 期待値・分散の計算が結構難しいので、復習がとても大事です。 また、サンプリングの分散、全分散の公式導出に必須です。

    V(Y)=\(\frac{11}{144}\)ですね。

    ●全分散の公式の(右辺)を合算します。
    V(E(Y|X))+ E(V(Y|X))
    =\(\frac{1}{144}(-1+log3) \)+\(\frac{1}{144} (12-log3)\)
    =\(\frac{11}{144}\)
    =V(Y)
    と一致します。

    ●証明は別途、他の記事で解説しますが、連続型で全分散の公式が成り立つことを確認しました。

    重い例題でしたが、ちゃんと計算できました。教科書では、抽象的な公式導出ばかり書いていますが、実例で計算するのは意外と難しいので、何度も確認しましょう。

    まとめ

    条件付き期待値・条件付き分散がわかる(連続型)をわかりやすく解説しました。

    • ①【共通】2段サンプリングの分散公式を導出するために知っておくべき内容
    • ➁例題と条件付き確率
    • ➂条件付き期待値
    • ➃条件付き分散がわかる

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    • ①あなたが所属する組織はミスを報告しやすいですか?
    • ➁本来、トラブル・ミス・不正は心理的に出したくないもの
    • ➂失敗を堂々と情報共有できる環境を作る事が大切
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    ①あなたが所属する組織はミスを報告しやすいですか?

    上司、上層部の反応

    ●リスクの無い仕事はありません。リスクは不確定要素なものや危険なものすべてですが、他社ができないから自社のあなたに仕事があるわけです。他社ができないものをやっている以上、リスクは必ず潜んでいます。

    そのリスクによって、ミス・トラブル・不正が発生します。

    上司や周囲に相談しやすい環境ですか?
    ●ありのままを報告・相談できる⇒OK!
    ●報告・相談すると怒られる⇒ヤバいですよ!

    上司、上層部の反応によって、ありのままを言える心理的環境がないと、不正・隠ぺい・改ざんが職場に絶対起きています。ヤバい!

    組織のルール・規定類の構築度

    ●上司、上層部がすぐに怒り、真実が言えない環境がある組織では、
    組織のルール・規定類が未熟だったり、成熟してても運用されていない可能性があります。

    組織運用を構築するルール・規定類・会議等が腐敗していないかも大事です。
    組織運用が適正であれば、上司、上層部が適正に報告・相談に乗る可能性が高いです。

    報告しやすい環境か?

    ●荒さがしばかりする同僚や上司ばかりか?
    ●組織運用が適正か?
    ●叱責が多い職場か?
    ●規定などのルールを守る人が多いか? 正しい仕事を先輩・上司から習いやすい環境か?

    報告しやすい環境でないと、倫理観が高い人でもその組織に入ると不正に手を出してしまいます。

    あなたの職場は大丈夫ですか?

    ➁本来、トラブル・ミス・不正は心理的に出したくないもの

    ●トラブル例の紹介、是正処置報告書、なぜなぜ分析、などが当たり前にできて、上層部へ報告して、真因を見抜いて再発・未然防止しようとする姿勢がある職場は素晴らしいです。

    でも、この当たり前に組織が機能するのは難しいです!

    なぜか、わかりますか?

    ミス等は、本来、言いにくいものですよね。
    1. 表に出してほしくないことばかり
    2. 恥ずかしいから
    3. 叱られるのは嫌だ
    4. 品質会議は有罪判決裁判
    5. 隠せるなら、無かったことにして逃げたい

    表に出してほしくないことばかり

    職場で、こんなことありませんか?

    1. ルール無視した我流のやり方でやっている
    2. うるさい上司のチェックを交わすための都合のよいまとめ方がある
    3. 正しい仕事ややり方を身に着けていない、教える先輩がいない

    組織で決まったルールや規定が未熟な場合もあるし、
    成熟したルールや規定があっても、面倒なので無視したやり方が主流となっているとかありませんか?

    あと、指摘が細かすぎる上司がいて、なかなか仕事が進まないから、事実をうまく調整して上司の承認が通りやすく変えたり等、してませんか?

    どれも、表に出しにくい暗黙のルールや空気感が職場にあると、品質不正の温床につながります。

    恥ずかしいから

    そんなこともできないの?
    そんなミスしてんのか? ありえんぞ!
    俺が担当の時はこんなミスしたことないぞ!

    と、威圧的に叱責されたり、馬鹿にされると、心が折れますよね。

    ミス、失敗って、ネガティブだから、言いたくないですよ。

    叱られるのは嫌だ

    ●ミスしたら、上司のところに行くと、ため息がつきますよね。

    上司、上層部にきつく叱られる
    何で、そんなミスするのか?
    俺の時はそんなミスしなかったぞ!
    基本がなってない!

    と、解決手段や手助けはなく、怒られるだけ。

    はあ、やってらんない。。。会社辞めようか?と転職サイトを眺めるオチ

    ありありですよね。

    品質会議は有罪判決裁判化しやすい

    この会議嫌ですよ! トラブル報告者は、被告人扱いで有罪判決で収監行きな心情に追い込まれますよ。

    1. 上司の説教場となりやすい
    2. みんな怒る上司側につき、誰も弁護しない
    3. ありのままを報告すると絶対炎上する

     

    こんな会議、やってらんないよと! やらされ感~

    品質会議ってどこの会社・組織にもありますが、実際どうですか? 怒られるだけの会議になっていませんか? これじゃ、怒らせないように内容を改ざんして報告するに決まっていますよ。

    こんな会議で何が改善できるんだ?? 思考停止状態ですよ

    隠せるなら、無かったことにして逃げたい

    ●普通、やらかしたら、「逃げたい」し、「無かったことにしたい」となるのが人間です。

    ●やらかした時の、その後の恐怖があれば、
    ・隠す
    ・改ざんする
    ・逃げる
    になるに、決まっているじゃないですか?

    ミス・不正をありのまま出せる環境でなければ、絶対不正が起こります。ここまで読めば、不正する理由がよくわかるはず。

    ➂失敗を堂々と情報共有できる環境を作る事が大切

    失敗を報告したら褒める
    環境が絶対に必要なんです!
    1. 報告の受け手は叱ってはいけない
    2. 叱責より、トラブルの真因を考える思考・環境をつくる
    3. トラブルが起きたら、淡々と事実を書き残す仕組みをつくる
    4. 自分事として情報共有が再発・未然防止に役立つ

    報告の受け手は叱ってはいけない

    ●上司、上層部の人は必須です。

    腹が立つかもしれないが、怒っていけない!
    トップこそ、「怒らないから真実をそのまま出してくれ!」「よくぞ、出してくれた!」と褒めよう。

    報告が適格だったおかげで、会社・組織がより改善できたと褒めることが大事です。こうなれば、部下も、「言っても大丈夫なんだ」と安心して、事実を報告するようになります。

    しばらくすると、トラブル発生したら、「ヤバい!隠せ!」ではなく、「客観的事実をメモしろ!」と変わる。

    そして、真因を考える習慣が組織にできると、なぜ発生したかを考える習慣ができます。これが理想的で、品質不正の温床リスクが低い状態と言えます。

    失敗経験のない人をトップに置くな!

    これ、結構重要です!

    おれも主任時代にやったなあ。。。

    という経験があると、当事者意識も高くなるし、部下をかばう心理も生まれます。逆にすべて完璧にノーミスで評価されてあがった人がトップになると、ヤバいです。

    おれはこんなミスしなかったけど、なんでこんなにできないの?

    と徐々に怒りがたまっていくからです。

    失敗っていやだけど、失敗経験が豊富な人を上にする組織は健全な経営をしやすい

    私の会社の経営陣の人って、過去にやらかしたことを笑い話しますね。
    でも、それが大事なんですよ。

    上司として、同じ経験にハマった部下をかばうし、距離が縮まる。
    部下も上司との心理的につながり、互いに言いやすい環境ができる。

    ミスしない、エリートは、逆説的ですが、品質不正につながります。

    叱責より、トラブルの真因を考える環境を見守る

    「なぜミスった?」 
    怒りの矛先⇒真意を考える問いへ変えましょう。

    心理的安心が組織・職場で担保できれば、部下、当事者も怒られる怖さが無くなり、真実を出して真因を知ろうとなります。

    これがPDCAサイクルで回ると、トラブルの是正から再発・未然防止につながります。健全な組織運営に役立ちます。

    どんな小さなミスでも、堂々と報告できる環境を作る

    確かに、トラブルの原因にも、電圧を間違えたとか、図面を見てなかったとか、普通怒られてもおかしくない報告もありますが、「ダメじゃん」とバカにせず、「自分の業務ならどこで起こり得るか」を考える思考ができる環境になることが大事です。

    1. 叱責は不正の温床
    2. トップ自ら褒める姿勢が大事
    3. 失敗=左遷とならない評価制度も必要
    4. 怒りの元気があるなら、その真因を考える思考に使え!
    5. どんな些細なことでも、自分事としてとらえることが再発・未然防止につながる
    6. 品質不正が発生しにくい健全な組織運営につながる

    当たり前だけど、結構難しいし、品質不正が起きる会社は、心理的安全が欠けている可能性があります。

    あなたの職場は大丈夫ですか?

    まとめ

    【必読】ミス・トラブル・不正を堂々出せる組織環境を作れ!を解説しました。

    • ①あなたが所属する組織はミスを報告しやすいですか?
    • ➁本来、トラブル・ミス・不正は心理的に出したくないもの
    • ➂失敗を堂々と情報共有できる環境を作る事が大切

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