投稿者: QCプラネッツ

  • 2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    「JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reはどう決まっているのか?」、「なぜ全合格判定個数の半分程度になっているのかがわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること
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    ①①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと

    1回目の抜取検査で終了できれば平均検査量は減らせる

    2回抜取検査のメリットは、平均検査量が減らせることですが、
    デメリットは、検査回数が増えて手間であることです。

    ●検査個数
    ・2回抜取方式で検査する場合: 1回目はn1個、2回目はn2個を検査
    ・1回抜取方式で検査する場合: n1+n2個を検査

    ●検査終了の場合分け
    ・2回抜取方式において、1回目で検査終了する確率をp1,2回目まで検査する確率をp2とします。

    ●期待値の平均検査量Iを導出
    ・2回抜取方式の平均検査量I2=n1p1+n2p2
    ・1回抜取方式の平均検査量I1=n1+n2

    ●平均検査量の差分
    I1– I2
    =(n1+n2)-(n1p1+n2p2)
    =n1(1-p1)+n2(1-p2)
    > 0
    ((1-p1) > 0かつ (1-p2) > 0)

    数式で証明しましたが、1回目の検査で終了する場合があるため、2回抜取検査の平均検査量は1回抜取検査より少なくできます。

    詳細は、関連記事に解説しています。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    ポアソン分布についても解説しています。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分方法

    2回抜取検査量のメリットは、平均検査量が減らせることだから、検査量が減らせるように1回目と2回目の検査を配分したい!

    と思いますよね。

    平均検査量を減らすには、なるべく1回目の検査で終わらせて、2回目の検査は無しで済ませたい!と考えますよね。

    平均検査量を減らすには、1回目の検査で合格として終わらせたいから
    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!

    そこで、次のクイズを考えます。

    平均検査量が少ないのはどれ?

    クイズ:2回抜取検査でもともと次の条件(a)で検査しようとしていた。
    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個
    どの方法が最も平均検査量が少ないか?

    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!
    わけですから、クイズの正解は、「b」ですね。

    実際に3条件の平均検査量をプロットしましょう。

    平均検査量

    確かに、(b)の条件が平均検査量Iは少ないですね。

    でも、ここで、疑問が1つあります。

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合は
    なぜ、
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    なのでしょうか?

    平均検査量Iをもっと減らした方が、検査の効率がいいですよね。

    実は、平均検査量だけで判断するのは、不十分です。それを次で解説します。

    ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

    もともと検査は、合否を判断するものです。
    抜取検査回数に関係しないし、してはいけません。

    つまり、
    1回抜取検査と2回抜取検査の合否判断は同じでなければなりません。
    1回抜取検査と2回抜取検査のOC曲線はほぼ等しくなければなりません。

    平均検査量を減らした場合のOC曲線を比較

    上の例の3条件をOC曲線で描いてみましょう。

    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個

    ここで、1回抜取方式では(n,c)=(100,4)のOC曲線を描いています。

    OC曲線

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いことが、2回抜取方式で求められます。
    条件(b)(c)は1回抜取方式のOC曲線から大きく外しています。
    これでは、平均検査量を変えても意味が無いとわかります。

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いのは、条件(a)の
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は
    ①平均検査量Iをなるべく減らすこと
    ②1回抜取方式のOC曲線から外さないこと
    であるとわかります。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分(JIS抜取表)

    1回抜取方式 (n,c)=(100,4)のOC曲線に近い
    2回抜取方式はどれかを考えます。
    JISの抜取表にある
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    の決め方を見ましょう。

    なお、2回抜取方式では、
    n1=50,n2=50,ac2=4,re5=5は固定し、
    ac1,re1をいろいろ振ってOC曲線を比較します。

    そこで、次のクイズを考えます。

    1回抜取検査OC曲線に最も近いのはどれ?

    条件

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5

    OC曲線を描きます。

    OC曲線

    1回抜取OC曲線と距離を評価するために、各条件のある不良率pにおけるロット不良率L(p)との差分の2乗和で評価します。つまり、

    S(各条件)=\(\sum (L(p)_{1回抜取}-L(p)_{各条件})^2\)

    S(各条件)の小さい順に順位をつけると下表のようになりました。

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5
    順位 14 11 6 1 2 10 3 4 5 7 8 9 12 13 15

    JISの抜取表の値は条件(7)で順位は3位でした。1位ではありませんでした。
    実際は1回抜取検査のOC曲線に近いパターンを選んで、合格判定個数を少し調整して
    JIS規格の値を決めたように考えられます。

    順位1~5位のOC曲線を描くと、1回抜取検査の場合(黒実線)と近いですし、
    JIS規格の曲線(赤点線)は黒実線とほぼ同じことがわかります。

    OC曲線

    OC曲線を駆使していくと、抜取検査が設計できて、JIS規格の値や式の決まり方がわかるようになります。

    まとめ

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reを決める方法を、平均検査量とOC曲線を使って解説しました。

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

  • 【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    「計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の値はどのように決まっているかわからない」、「抜取検査表の見方は知っているけど、その理由は知らない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    ●You tube動画もご覧ください

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    ①不良率p0,p1は標準数で設定

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の2軸,p0,p1の値と間隔はどのように決まっているか?

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    p0は0.09%から、p1は0.71%からスタートし
    0.09,0.113,0.141,…,0.9,1.13,1.41,…と桁数をあげつつ同じ値を繰り返す。
    その理由はわかりますか?

    p0,p1の間隔は標準数から決まっていることと、
    p0=0.09%,p1=0.71%からスタートするのは、抜取表が見やすく使いやすくするために調整したためです。

    関連記事にまとめていますので、ご覧ください。

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる
    規準型抜取検査や調整型抜取検査の抜取表の範囲や区分はどのように決めているかご存じですか?本記事は、抜取表の範囲や区分や、抜取表を自分で作る方法を解説します。抜取表の作り方が知りたい方は必見です。

    知っている人は知っている「標準数」です。
    知らない人は覚えてね!となります。

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に注目します。

    規準型抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求め、
    L(p)=1-αのpをp0,
    L(p)=βのpをp1とします。

    この基本的な考え方で、計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は作られています。

    OC曲線についてと、曲線の描き方については関連記事をご覧ください。

    OC曲線を作る超幾何分布、二項分布、ポアソン分布をマスターする
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線を構成する3つの確率分布は超幾何分布、二項分布、ポアソン分布です。それぞれの分布の関係を理解し、不良率または不良個数からOC曲線が描けるようになりましょう。

    ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に数字がある枠について、n,cとp0,p1の関係を見ます。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    次に関連記事にあるプログラムを使って、(n,c)から(p0,p1)を計算します。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    結果を比較します。

    JIS9015Z QCプラネッツ 比較
    n c p0 p1 p0 p1 P0 p1
    400 1 0.090~0.112 0.91~1.12 0.082 0.972 ×
    500 2 0.141~0.180 0.91~1.12 0.154 1.065
    300 1 0.113~0.140 1.13~1.40 0.115 1.291
    400 2 0.181~0.224 1.13~1.40 0.204 1.327
    500 3 0.225~0.280 1.13~1.40 0.267 1.334
    250 1 0.141~0.180 1.41~1.80 0.137 1.549 ×
    300 2 0.225~0.280 1.41~1.80 0.268 1.766
    400 3 0.281~0.355 1.41~1.80 0.337 1.665
    500 4 0.356~0.450 1.41~1.80 0.393 1.593
    200 1 0.181~0.224 1.81~2.24 0.174 1.932 ×
    250 2 0.281~0.355 1.81~2.24 0.325 2.116
    300 3 0.356~0.450 1.81~2.24 0.452 2.214 ×
    400 4 0.451~0.560 1.81~2.24 0.492 1.989
    500 6 0.561~0.710 1.81~2.24 0.654 2.097
    150 1 0.225~0.280 2.25~2.80 0.234 2.57
    200 2 0.356~0.450 2.25~2.80 0.409 2.641
    250 3 0.451~0.560 2.25~2.80 0.545 2.654
    300 4 0.561~0.710 2.25~2.80 0.655 2.649
    400 6 0.711~0.900 2.25~2.80 0.821 2.619
    60 0 0.090~0.112 2.81~3.55 0.086 3.766 × ×
    120 1 0.281~0.355 2.81~3.55 0.297 3.203
    150 2 0.451~0.560 2.81~3.55 0.545 3.51
    200 3 0.561~0.710 2.81~3.55 0.684 3.31
    250 4 0.711~0.900 2.81~3.55 0.79 3.173
    300 6 0.901~1.12 2.81~3.55 1.1 3.485
    500 10 1.13~1.40 2.81~3.55 1.235 3.067
    50 0 0.090~0.112 3.56~4.50 0.103 4.501 ×
    100 1 0.356~0.450 3.56~4.50 0.354 3.835 ×
    120 2 0.561~0.710 3.56~4.50 0.684 4.375
    150 3 0.711~0.900 3.56~4.50 0.915 4.399 ×
    200 4 0.901~1.12 3.56~4.50 0.989 3.958
    250 6 1.13~1.40 3.56~4.50 1.32 4.176
    400 10 1.41~1.80 3.56~4.50 1.547 3.827
    40 0 0.113~0.140 4.51~5.60 0.129 5.594
    80 1 0.451~0.560 4.51~5.60 0.444 4.776 ×
    100 2 0.711~0.900 4.51~5.60 0.821 5.235
    120 3 0.901~1.12 4.51~5.60 1.145 5.483 ×
    150 4 1.13~1.40 4.51~5.60 1.321 5.259
    200 6 1.41~1.80 4.51~5.60 1.652 5.207
    300 10 1.81~2.24 4.51~5.60 2.068 5.09
    30 0 0.141~0.180 5.61~7.00 0.171 7.388 ×
    60 1 0.561~0.710 5.61~7.00 0.595 6.329
    80 2 0.901~1.12 5.61~7.00 1.029 6.516
    100 3 1.13~1.40 5.61~7.00 1.377 6.559
    120 4 1.41~1.80 5.61~7.00 1.654 6.552
    150 6 1.81~2.24 5.61~7.00 2.21 6.916
    250 10 2.25~2.80 5.61~7.00 2.486 6.096
    25 0 0.181~0.224 7.11~9.00 0.205 8.799
    50 1 0.711~0.900 7.11~9.00 0.715 7.559
    60 2 1.13~1.40 7.11~9.00 1.376 8.628
    80 3 1.41~1.80 7.11~9.00 1.725 8.161
    100 4 1.81~2.24 7.11~9.00 1.99 7.835
    120 6 2.25~2.80 7.11~9.00 2.768 8.612
    200 10 2.81~3.55 7.11~9.00 3.114 7.599
    20 0 0.225~0.280 9.01~11.2 0.256 10.875
    40 1 0.901~1.12 9.01~11.2 0.896 9.38 ×
    50 2 1.41~1.80 9.01~11.2 1.654 10.296
    60 3 1.81~2.24 9.01~11.2 2.309 10.797 ×
    70 4 2.25~2.80 9.01~11.2 2.856 11.096 ×
    100 6 2.81~3.55 9.01~11.2 3.33 10.294
    150 10 3.56~4.50 9.01~11.2 4.166 10.086
    15 0 0.281~0.355 11.3~14.0 0.342 14.231 ×
    30 1 1.13~1.40 11.3~14.0 1.198 12.357
    40 2 1.81~2.24 11.3~14.0 2.075 12.763
    50 3 2.25~2.80 11.3~14.0 2.778 12.876
    60 4 2.81~3.55 11.3~14.0 3.34 12.883
    80 6 3.56~4.50 11.3~14.0 4.178 12.793
    120 10 4.51~5.60 11.3~14.0 5.225 12.549
    15 0 0.356~0.450 14.1~18.0 0.342 14.231 ×
    25 1 1.41~1.80 14.1~18.0 1.44 14.687
    30 2 2.25~2.80 14.1~18.0 2.781 16.781
    40 3 2.81~3.55 14.1~18.0 3.488 15.945
    50 4 3.56~4.50 14.1~18.0 4.023 15.355
    60 6 4.51~5.60 14.1~18.0 5.605 16.893 ×
    100 10 5.61~7.10 14.1~18.0 6.292 14.988
    10 0 0.451~0.560 18.1~22.4 0.512 20.567
    20 1 1.81~2.24 18.1~22.4 1.806 18.096 × ×
    25 2 2.81~3.55 18.1~22.4 3.351 19.914
    30 3 3.56~4.50 18.1~22.4 4.685 20.93 ×
    40 4 4.51~5.60 18.1~22.4 5.057 18.998
    50 6 5.61~7.10 18.1~22.4 6.759 20.113
    70 10 7.11~9.01 18.1~22.4 9.069 21.154 ×
    7 0 0.561~0.710 22.5~28.0 0.73 28.032 × ×
    15 1 2.25~2.80 22.5~28.0 2.422 23.557
    20 2 3.56~4.50 22.5~28.0 4.217 24.477
    25 3 4.51~5.60 22.5~28.0 5.656 24.802 ×
    30 4 5.61~7.10 22.5~28.0 6.805 24.899
    40 6 7.11~9.01 22.5~28.0 8.513 24.845
    50 10 9.01~11.2 22.5~28.0 12.855 29.13 × ×
    5 0 0.711~0.900 28.1~35.5 1.021 36.904 × ×
    10 1 2.81~3.55 28.1~35.5 3.677 33.685 ×
    15 2 4.51~5.60 28.1~35.5 5.685 31.729 ×
    20 3 5.61~7.10 28.1~35.5 7.135 30.419 ×
    25 4 7.11~9.01 28.1~35.5 8.229 29.467
    30 6 9.01~11.2 28.1~35.5 11.499 32.469 ×

    ×が33個、●が157個になり、一致する率は 157/(33+157)=82.6%となり、
    ほぼ計数規準型一回抜取検査表と一致することがわかりました。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は自分で作ったOC曲線から作れることがわかりますね。
    JIS規格も身近な存在に感じますね。

    規格表の作り方がわかると、その理論や背景も理解できます。
    単に表の見方だけでなく、意味も理解することができます。

    ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    どの参考文献にも導出過程が書いていませんが、計数規準型一回抜取検査表が初めて規格になった1956年からはすでにこの式はありました。

    抜取検査設計補助表

    p1/p00 c n
    17以上 0 2.56/p0+115/p1
    16~7.9 1 17.8/p0+194/p1
    7.8~5.6 2 40.9/p0+266/p1
    5.5~4.4 3 68.3/p0+334/p1
    4.3~3.6 4 98.5/p0+400/p1
    3.5~2.8 6 164/p0+527/p1
    2.7~2.3 10 308/p0+770/p1
    2.2~2.0 15 502/p0+1065/p1
    1.99~1.86 20 704/p0+1350/p1

    抜取検査設計補助表が分からない点

    1. n=A/p0+B/p1型で表現できる理由が分からない
    2. 比p1/p0とcの値ごとにnの式の係数A,Bが変わる理由が分からない

    抜取検査が分かりにくい背景

    1. 抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから
    2. 計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから
    • ①抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから

    抜取検査が日本のJIS規格で登場するのが,1956年です。
    その前には、米国の軍事規格(MIL-STD-105D)がありました。
    当時は、朝鮮戦争で日本の製造品質を急ピッチで高める必要があったため、
    占領下の米国の軍事規格を日本で普及させた背景があります。

    米国の軍事規格の詳細までは追えないため、抜取検査設計補助表の式の導出までは完全にはわかっていません。

    • ②計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから

    今は、Excelで個人PCでもかなりの計算ができますが、
    60年前はそれが不可能でした。当時は、関数論などを駆使しして、
    近似式で当てはめて使う方法が常套手段でした。

    現在は、値はPCや大型計算機にプログラミングすれば計算できます。
    現在最も重要なのは、式より式の導出や理論が分かることです。

    計算結果より、その理由が重要です。

    計算は機械の仕事
    理論や説明は人間の仕事
    です。

    理解していない方法は使うべきではない

    抜取検査設計補助表が必要なp0,p1を使う場合、
    近似式が使いたくないときは、
    自分でOC曲線を引いてn,c,p0,p1を確認した方がよいでしょう。

    結果は近似式と変わらないでしょうが、
    近似式の式が理解できない場合は使わないのも1つの方法です。

    抜取検査設計補助表の式の導出や理論について、今後もQCプラネッツは追究していきます。

    まとめ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れることを解説し、抜取検査設計補助表の式の導出や理論がよくわかっていないことも紹介しました。

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

  • 2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取検査のOC曲線を作り方がわからない」、「二項分布、ポアソン分布のOC曲線が描けない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布の2回抜取検査)を描こう

    抜取検査はすべてOC曲線をベースに考える

    本記事ではExcel VBAを使ってOC曲線を描き、抜取検査の理論を追究できる準備をします。

    なお、1回抜取検査のOC曲線を描くプログラムは、関連記事で紹介しています。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    2回抜取検査を自動で描くプログラムを解説するのは本記事だけです。

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    2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)

    二項分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取方式

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_1()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “二項”  ’シート名
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5 ‘最大列数
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1) ‘間隔
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1 ‘計算行数
    14. ‘初期化
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(9 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 5), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0.001
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ‘抜取検査対象を入力
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. ‘nrow = 5
    39.
    40. ‘OC曲線(2回抜取)
    41. For i1 = 1 To nrow
    42. For j1 = 1 To ncol
    43. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    44. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    45. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k1) * tt(i1) ^ k1 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k1)
    46. Next k1
    47.
    48. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    49. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    50. For l1 = 0 To ac2(j1) – k2
    51. aa = aa + WorksheetFunction.Combin(n2(j1), l1) * tt(i1) ^ l1 * (1 – tt(i1)) ^ (n2(j1) – l1)
    52. Next l1
    53.
    54. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    55. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k2) * tt(i1) ^ k2 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k2) * aa
    56. Next k2
    57.
    58. Next j1
    59. Next i1
    60.
    61. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    ポアソン分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取検査

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_2()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “ポアソン”
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1)
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1
    14. ‘初期化0
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 3), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 6 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0 ‘x=0を代入
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ’n1,ac1,re1,n2,ac2,re2を代入
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. Dim ramda1 As Double, ramda2 As Double, fact1 As Double, fact2 As Double
    39. ‘OC曲線(2回抜取)
    40. For i1 = 1 To nrow
    41. For j1 = 1 To ncol
    42. ‘λ=Nx/100で導出
    43. ramda1 = _
    44. Worksheets(SH).Cells(1, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    45. ramda2 = _
    46. Worksheets(SH).Cells(4, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    47.
    48. fact1 = 1: fact2 = 1
    49.
    50. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    51. If k1 > 0 Then
    52. fact1 = fact1 * k1 ‘階乗!を計算
    53. End If
    54.
    55. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = _
    56. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) + Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1
    57. Next k1
    58.
    59. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    60. fact1 = fact1 * k2
    61.
    62. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    63. For m1 = 0 To ac2(j1) – k2
    64. If m1 > 0 Then
    65. fact2 = fact2 * m1 ‘階乗!を計算
    66. End If
    67.
    68. aa = aa + Exp(-ramda2) * ramda2 ^ m1 / fact2
    69. Next m1
    70.
    71. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    72. + (Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1) * aa
    73.
    74. Next k2
    75.
    76. Next j1
    77. Next i1
    78.
    79. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    まとめ

    2回抜取検査のOC曲線をプログラムで描けるよう解説しました。実際描いてみてください。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

  • 2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける

    「抜取検査を2回する場合のOC曲線が描けない」、「2回抜取方式の場合のロット合格率L(p)の計算がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線を作る

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線を作る

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある
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    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①2回抜取方式のロット合格率の計算

    具体例を計算してから、公式導出します。

    例題:不良率p=1%の試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?ポアソン分布で計算せよ。
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個

    合格基準を詳しくみます!

    (A)1回目の抜取検査で、不良数が1個(ac1個)以内なら、1回の抜取検査で合格し終了!

    (B)1回目の抜取検査で、不良数が2個(ac1+1個以上、re1-1個以下)なら、2回目の検査を実施。
    2回目の検査で、不良数がトータル4個以下なら検査は合格、5個以上なら不合格で終了!

    (C) (A)(B)以外はすべて不合格

    検査合格条件を表にまとめます。

    1回目 2回目
    0個 検査不要
    1個 検査不要
    2個 0個
    1個
    2個

    まとめると、
    ●1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    ●1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。

    ここから

    ロット合格率L(p)を計算します。

    「1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。」

    を式で書けばOKです。

    ポアソン分布の式を代入が難しいので、丁寧に解説します。

    L(p=0.02)= \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}
    =0.98514

    ここで、
    λ1=n1×p=50×0.01=0.5
    λ2=n2×p=50×0.01=0.5

    数式が難しいですが、1つずつ見ましょう。

    \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)は,1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格の場合です。

    \(\sum_{r=2}^{2}\)\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)は、1回目の不良数が2個の場合で、
    \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)は、2回目の不良数が0~2個の場合です。
    1回目と2回目と連続で検査するので確率の積となります。

    ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出

    上の例題にある数字を文字に変えます。

    例題:不良率pの試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1個、合格判定ac1個、不合格判定re1個
    2回目試料数n2個、合格判定ac2個、不合格判定re2個

    上の例題を解く数式は、

    L(p=0.02)= \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    数字を文字に変えます。

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    この式の難しいところは、
    ①\(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\)と②\(\sum_{s=0}^{ac2-r}\)ですね。

    ①2回目の検査が必要な場合は、1回目で出る不良数がac1+1個以上、re1-1個ですね。
    ②すでに1回目でr個(ac1+1≦r≦re1-1)不良を出しているので、
    2回目で出してもいい不良数は ac2-r個になります。

    ③2回抜取方式のOC曲線

    2回抜取方式のOC曲線の式は、

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    を代入してOC曲線を描くと下図のようになります。

    2回抜取方式

    1回抜取方式のOC曲線と似た曲線になります。

    ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較

    (A) 50個を2回抜取検査する場合
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    (B)100個を1回抜取検査する場合
    試料数n=100,合格判定c=4個
    (合格判定不良個数は同じとする)
    のOC曲線を比較しましょう。

    OC曲線は関連記事のプログラムで自動作成できます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    2回抜取方式

    1回抜取検査も2回抜取検査もほぼ同じOC曲線になりました。
    これが、複数回に分けて抜取検査するメリットにつながります。

    ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

    2回抜取検査のうち、ほとんどが1回の検査で終了する

    下図の黒線と青線は、
    黒線:2回の抜取検査で合格するすべての場合を合算
    青線:2回の抜取検査のうち、1回で合格する場合だけを合算
    で区別しています。

    2回抜取方式

    青線と黒線の差が小さいことがわかります。

    つまり、2回抜取検査と言いながら、多くの場合はn=50個の1回抜取検査で終了するのです。
    1回抜取検査n=100個より少ない個数で抜取検査が終えることができます。

    複数の抜取検査は平均検査量が減らせる

    ●2回抜取検査のうち、合格するすべての場合の確率p1
    ●1回で終わる場合の確率をp2(p2 > p1)とします。

    検査量を計算

    2回抜取検査の検査量の期待値を計算します。
    ●2回抜取検査の検査量の期待値=
    1回で終わる場合の検査量の期待値+2回で終わる場合の検査量の期待値
    です。

    つまり、検査量の期待値Iは
    I=p2/p1× n1 + (p1-p2)/p1 × (n1+n2)
    です。

    実際は、n1=50,n1+n2=100, p2/p1=0.8, (p1-p2)/p1=0.2くらいなので、
    I= 0.8×50+ 0.2×100 = 60
    となり、2回抜取検査の計100個より少ない60個くらいの検査で済むことがわかります。

    つまり、検査量が減らせる効果があります。
    でも、その逆に検査を複数回するのが面倒ではあります。

    不良率と検査量の関係

    2回抜取検査(n1=50,n2=50)と1回抜取検査(n=100)における検査量を比較しましょう。

    平均検査量

    2回抜取検査はある不良率pでピークを持ちますが、1回抜取検査より検査量が少ないことが分かります。

    多回に検査を分けると、1,2回目の検査で検査の合否がほとんど決まるから、検査量の期待値が少ないわけです。

    まとめ

    抜取検査を2回する場合のポアソン分布を使った、ロット合格率L(p)の計算、OC曲線の描き方、1回抜取検査と2回抜取検査の比較をして、2回抜取検査の方が検査量が減らせるメリットがあることを解説しました。

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

  • 2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける

    「抜取検査を2回する場合のOC曲線が描けない」、「2回抜取方式の場合のロット合格率L(p)の計算がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線を作る

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線を作る

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある
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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①2回抜取方式のロット合格率の計算

    具体例を計算してから、公式導出します。

    例題:不良率p=1%の試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個

    合格基準を詳しくみます!

    (A)1回目の抜取検査で、不良数が1個(ac1個)以内なら、1回の抜取検査で合格し終了!

    (B)1回目の抜取検査で、不良数が2個(ac1+1個以上、re1-1個以下)なら、2回目の検査を実施。
    2回目の検査で、不良数がトータル4個以下なら検査は合格、5個以上なら不合格で終了!

    (C) (A)(B)以外はすべて不合格

    検査合格条件を表にまとめます。

    1回目 2回目
    0個 検査不要
    1個 検査不要
    2個 0個
    1個
    2個

    まとめると、
    ●1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    ●1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。

    ロット合格率L(p)を計算します。

    「1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。」

    を式で書けばOKです。

    L(p=0.01)= \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)}
    =0.98514

    数式が難しいですが、1つずつ見ましょう。

    \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)は,1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格の場合です。

    \(\sum_{r=2}^{2}\)\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)は、1回目の不良数が2個の場合で、
    \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)は、2回目の不良数が0~2個の場合です。
    1回目と2回目と連続で検査するので確率の積となります。

    ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出

    上の例題にある数字を文字に変えます。

    例題:不良率pの試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1個、合格判定ac1個、不合格判定re1個
    2回目試料数n2個、合格判定ac2個、不合格判定re2個

    上の例題を解く数式は、

    L(p=0.01)= \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)}

    数字を文字に変えます。

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}

    この式の難しいところは、
    ①\(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\)と②\(\sum_{s=0}^{ac2-r}\)ですね。

    ①2回目の検査が必要な場合は、1回目で出る不良数がac1+1個以上、re1-1個ですね。
    ②すでに1回目でr個(ac1+1≦r≦re1-1)不良を出しているので、
    2回目で出してもいい不良数は ac2-r個になります。

    ③2回抜取方式のOC曲線

    2回抜取方式のOC曲線の式は、

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}

    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    を代入してOC曲線を描くと下図のようになります。

    2回抜取方式

    1回抜取方式のOC曲線と似た曲線になります。

    ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較

    (A) 50個を2回抜取検査する場合
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    (B)100個を1回抜取検査する場合
    試料数n=100,合格判定c=4個
    (合格判定不良個数は同じとする)
    のOC曲線を比較しましょう。

    OC曲線は関連記事のプログラムで自動作成できます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    2回抜取方式

    1回抜取検査も2回抜取検査もほぼ同じOC曲線になりました。
    これが、複数回に分けて抜取検査するメリットにつながります。

    ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

    2回抜取検査のうち、ほとんどが1回の検査で終了する

    下図の黒線と赤線は、
    黒線:2回の抜取検査で合格するすべての場合を合算
    赤線:2回の抜取検査のうち、1回で合格する場合だけを合算
    で区別しています。

    2回抜取方式

    赤線と黒線の差が小さいことがわかります。

    つまり、2回抜取検査と言いながら、多くの場合はn=50個の1回抜取検査で終了するのです。
    1回抜取検査n=100個より少ない個数で抜取検査が終えることができます。

    複数の抜取検査は平均検査量が減らせる

    ●2回抜取検査のうち、合格するすべての場合の確率p1
    ●1回で終わる場合の確率をp2(p2 > p1)とします。

    検査量を計算

    2回抜取検査の検査量の期待値を計算します。
    ●2回抜取検査の検査量の期待値=
    1回で終わる場合の検査量の期待値+2回で終わる場合の検査量の期待値
    です。

    つまり、検査量の期待値Iは
    I=p2/p1× n1 + (p1-p2)/p1 × (n1+n2)
    です。

    実際は、n1=50,n1+n2=100, p2/p1=0.8, (p1-p2)/p1=0.2くらいなので、
    I= 0.8×50+ 0.2×100 = 60
    となり、2回抜取検査の計100個より少ない60個くらいの検査で済むことがわかります。

    つまり、検査量が減らせる効果があります。
    でも、その逆に検査を複数回するのが面倒ではあります。

    不良率と検査量の関係

    2回抜取検査(n1=50,n2=50)と1回抜取検査(n=100)における検査量を比較しましょう。

    2回抜取方式

    2回抜取検査はある不良率pでピークを持ちますが、1回抜取検査より検査量が少ないことが分かります。

    多回に検査を分けると、1,2回目の検査で検査の合否がほとんど決まるから、検査量の期待値が少ないわけです。

    まとめ

    抜取検査を2回する場合の二項分布を使った、ロット合格率L(p)の計算、OC曲線の描き方、1回抜取検査と2回抜取検査の比較をして、2回抜取検査の方が検査量が減らせるメリットがあることを解説しました。

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

  • 【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる

    「抜取検査表の不良率やAQLの値はどうやって決まっているの?」、「自分で値を決めたらダメなの?」など疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    標準数で抜取検査表の数値を決めている

    標準数で抜取検査表の数値を決めている

    どこにも書いていない、標準数の活躍を本記事で紹介します。

    抜取検査表の疑問に感じるところ

    規準型抜取検査表のp1⇒0.91,1.13.1.41.1.81,…
    調整型抜取検査表のAQL⇒…,0.1,0.15,0.25,0.40,0.65,1,…
    これらの値はどうやって決まったのか? わかりますか?
    • ①抜取検査表に欠かせない標準数とは
    • ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

    ●You tube動画もご覧ください。

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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①抜取検査表に欠かせない標準数とは

    検査表の数値

    規準型抜取検査表のp1⇒0.91,1.13.1.41.1.81,…
    調整型抜取検査表のAQL⇒…,0.1,0.15,0.25,0.40,0.65,1,…
    これらの値はどうやって決まったのか? わかりますか?

    規準型抜取検査表(黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    調整型抜取検査表 (黄色枠の数値)

    AQL
    サンプル 0.01 0.015 0.025 0.04 0.65 ・・・ 650 1000
    文字 サイズ AC Re AC Re AC Re AC Re AC Re ・・・ AC Re AC Re
    A 2 ・・・ 21 22 30 31
    B 3 ・・・ 30 31 44 45
    C 5 ・・・ 44 45
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    Q 1250 0 1 1 2 14 15 ・・・
    R 2000 1 2 2 3 21 22 ・・・

    黄色枠の数字はよくわからないけど、規則性があります。

    ●規則性1
    0.1,0.015,0.025,0.4,0.65
    1,1.5,2.5,4,6.5
    10,15,25,40,65
    100,…
    1.5倍ずつ増えてそうですが、これらの数の関係性は何でしょうか?

    ●規則性2
    2,3,5,8,13,20,32,50,80,125,200,315,500,800,1250,2000
    1.5倍ずつ増えてそうですが、これらの数の関係性は何でしょうか?

    別に2倍ずつでもいいじゃん!
    2,4,8,16,32,64,128,256,512,・・・
    とか思いますよね。

    抜取検査表の数値は標準数(JISZ8601)

    同じJISだからかもしれませんが、標準数が抜取表の数値として使われています。

    知っている人は標準数とすぐに気が付きますが、
    普通は気が付きません。

    標準数って何?

    何乗かして10になる等比数列の公比のこと。いくつか種類があります。

    公比をRとして下表のように挙げます。

    R 2 5 10
    標準数 \(10^{1/2}\)=3.16 \(10^{1/5}\)=1.58 \(10^{1/10}\)=1.25
    1 1 1
    1.26
    1.58 1.58
    1.99
    2.51 2.51
    3.16 3.16
    3.98 3.98
    5.01
    6.31 6.31
    7.94
    10 10 10

    抜取検査表の数値と標準数R5を比較するとぴったり合います。

    規則性1 0.1 0.15 0.25 0.4 0.65 1
    規則性2 2 3 5 8 13 20
    規則性2の数÷2 1 1.5 2.5 4 6.5 10
    標準数R5 1 1.58 2.51 3.98 6.31 10
    抜取検査の数値は標準数が使われていることがはっきりしました。

    ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

    抜取検査表の数値は何でもOKです。使いやすいように決めたらよいです。

    抜取検査表を自分で作ろう!

    規準型抜取検査表を作る場合、p1,p2の範囲と個々の区間をどう設定しますか?
    調整型抜取検査表を作る場合、サンプルサイズとAQL(合格品質限界)の範囲と個々の区間をどう設定しますか?

    自由に決めてよいですが、結構難しいですよね!

    抜取検査表の作り方

    考えてわかることは、次の通りです。

    1. 不良率やサンプルサイズは1倍~100倍または1000倍までの範囲を扱う
    2. 個々の区間は等比数列で切った方がよい

    規準型抜取検査のp1,p2はなぜ0.71%,7.1%からスタートしています。自分で考えて、0.1%,1%などのわかりやすい値から表を作っても良いですね。

    実際作ってみましょう。抜取表を自ら描くwebサイトはQCプラネッツだけです。

    ●JISの規準型抜取検査をまず描きます。

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    ●次に自分で作った抜取検査表を紹介します。
    OC曲線は下の関連記事のVBAプログラムを入れたらすぐに描けます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    p1 (%) 0.1 0.15 0.25 0.40 ・・・ 15 25
    p0 (%) 0.14 0.24 0.39 0.64 ・・・ 24 39
    0.01 0.015 2000 1 1500 1 ・・・
    0.015 0.024 1500 2 1000 1 ・・・
    0.025 0.039 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    6.5 9.9 ・・・ 50 6 40 6

    と自分で設計できますね。

    規準型抜取検査表のp1,p2が0.09%,0.71%から始まるのは、抜取表がきれいでわかりやすいように何度も描いて確かめたであろうと実感できます。
    同じ標準数R5を使いましたが、別に他の標準数でも別の公比r(r=2とか)でもOKです。
    自分で抜取表を描くと、理解度が高まります。

    まとめ

    抜取表の区分は標準数で決めている点と、区分は自由に設定してオリジナルな抜取表を作ってもよいことを解説しました。実際に自分で作ると抜取表の理解が高まります。

    • ①抜取検査表に欠かせない標準数とは
    • ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

  • 【重要】検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    【重要】検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    「試料の不良率p以外にOC曲線のロット合格率L(p)に影響を与える要因はないの?」、など困っていませんか?

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    検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

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    本記事では、試料以外に誤りがある条件を入れた場合を考えます。
    本記事限定です。

    • ①OC曲線を描く前提
    • ②試料以外で誤り条件がある場合の例
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    ①OC曲線を描く前提

    試料の不良率p以外の不良は考えないことが多い

    OC曲線は二項分布の式
    L(p)=\( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r} \)
    で作ります。
    つまり、
    試料の不良率pのみとわかります。

    ②試料以外で誤り条件がある場合の例

    試料の不良率p以外に、例えば検査の誤判定がある場合はどう考えるのでしょうか?

    検査の誤判定がある場合を考えます。

    検査を誤判定する確率を定義する

    ●良品を誤って、不良品とする確率と
    ●不良品を誤って、良品とする確率を
    考えます。

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    ●不良品を誤って、良品とする確率=p2
    検査の誤判定はあまり発生しないので、
    p1=0.005,p2=0.02くらいとします。

    p1,p2は高くても数%以下ですね。そんなに試験で誤判定してはいけませんよね。

    また、以下も確認します。
    ●良品を良品と正しく判定する確率は、 1-p1です。
    ●不良品を不良品と正しく判定する確率は、 1-p2です。

    検査の誤判定がある場合は不良率p’を合成する

    検査で不良品と判定する確率p’

    ●良品を誤って、不良品とする確率=(1-p)p1
    ●不良品を正しく不良品とする確率=p(1-p2)
    の和
    (1-p)p1+ p(1-p2)
    で表現できます。

    良品の試料である確率(1-p)と、誤って不良品と判定する確率p1の積が(1-p)p1。
    不良品の試料である確率pと、正しく不良品と判定する確率(1-p2)の積がp(1-p2)。

    不良率pを合成

    p⇒p’=(1-p)p1+ p(1-p2)
    に合成すればよいです。

    検査の誤判定がある場合の不良率pを計算する

    ①p=0.03,p1=0.005,p2=0.02(p1 ②p=0.03,p1=0.02,p2=0.005(p1>p2)の場合の
    合成不良率p’を計算します。

    ①p’=(1-p)p1+ p(1-p2)=(1-0.03)0.005+0.03(1-0.02)
    =0.97×0.005+0.03×0.98
    =0.03425

    ②p’=(1-p)p1+ p(1-p2)=(1-0.03)0.02+0.03(1-0.005)
    =0.97×0.02+0.03×0.995
    =0.04925

    p1,p2の大小によって合成不良率p’の値が大きく変わりのがわかります。

    合成した不良率p’でOC曲線を見る

    ①元のp=0.03から p’=0.03425と増加する(p < p’)。
    ②元のp=0.03から p’=0.04925とと増加する(p < p’)。

    合成不良率のよって増加した分、
    ロットの合格確率L(p)は低下する

    抜取検査

    図を見れば、ロットの合格率が低下しているのがわかります。
    OC曲線はジェットコースターのように、ロットの合格率が低下するので、わずかな不良率pの増加でも注意が必要です。

    検査の誤判定による影響を小さくするために

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    ●不良品を誤って、良品とする確率=p2
    のうち、p1を小さくすることが重要

    試料以外の不良を考える際は、モデル式から、試料以外の不良による影響を最小化する方法を考えることが重要です。

    1-p ≫ p より
    (p=0.03とすると 1-0.03=0.97 ≫ 0.03)

    p’=(1-p)p1+ p(1-p2)
    =(1-p){p1+\(\frac{p}{1-p}\)}(1-p2)
    第2項を無視すると
    p’=(1-p)p1
    となり、p2よりp1を小さくする方法を考える方がよいとわかります。

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    を小さくする!

    試料以外の不良を考える際は、モデル式から、試料以外の不良による影響を最小化する方法を考えることが重要です。

    試料以外の不良を考える場合は、①不良率を合成します。
    ②OC曲線でロット不良率低下の影響を見ます。
    ③試料以外の不良による影響を最小化することを考えます。

    まとめ

    試料以外の誤りがある場合の不良率やOC曲線への影響を解説しました。抜取検査やOC曲線を使った応用問題として理解してください。

    • ①OC曲線を描く前提
    • ②試料以外で誤り条件がある場合の例

  • 信頼性工学の演習問題【QC検定®2級対策】

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    信頼性工学の演習問題

    • 問1.MTTF,MTBF,MTTR(その1)
    • 問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)
    • 問3. 指数分布による信頼度の計算
    • 問4. 故障モード(バスタブ曲線)
    • 問5. システムの信頼度(直列、並列)

    内容が簡単なので、持ち時間は短いです。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1. MTTF,MTBF,MTTR(その1)

    問1 . 以下の用語に適する説明文を選べ。持ち時間2分
    用語: (A) MTTF (B) MTBF (C) MTTR
    (1) 電球100個が1個平均あたりに壊れるまでの時間
    (2) 電気スタンドを1000日使っているが、過去に4回壊れて修理した。故障中は1日不使用だった。
    (3) 故障した部品を取り換えるのにかかる時間

    回答欄

    (1) (2) (3)
    回答

    解説(クリックで開きます)

    MTTF⇒非修理系(一度壊れると修理不能)
    MTBT,MTTR⇒修理系(都度修理しながら使うもの)

    後ろの2文字で区別する

    MTTF⇒Mean Time to Failure
    MTBT⇒Mean Time between Failures
    MTTR⇒Mean Time to Repair

    非修理系は、使い捨て品などのメンテナンスしない量産品など
    修理系は、設備などメンテナンスするもの

    (1)の電球は一度壊れたら終わりですね(修理できる人はいますが)。
    ⇒MTTF

    (2)の電気スタンドは都度、直しているので修理系です。
    ⇒MTBF

    故障した部品を取り換えるのは修理系です。
    ⇒MTTR

    まとめると

    (1) (2) (3)
    回答 MTTF MTBF MTTR

    問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)

    問2.以下の( )を埋めよ。持ち時間5分
    ① 電球が200時間,150時間,250時間で故障した場合,平均動作時間(1)をといい,その時間は(2)時間である。
    ② ある設備を10000時間稼働している。過去に4回故障のため1回ずつ修理を設けた。平均稼働時間を(3)といい、その時間は(4)時間である。故障率λは(5)である。平均修理期間を(6)といい、その期間は(7)である。また、アベイラビリティは(8)である。

    回答欄

    (1) (2) (3) (4)
    (5) (6) (7) (8)

    解説(クリックで開きます)

    (1) 非修理系なのでMTTF
    (2) (200+150+250)/3=200時間
    (3) MTBF
    (4) (10000-1×)/4=2499時間
    (5)λ=1/2499=0.0004
    (6)MTTR
    (7)1時間
    (8)1-λ=0.999

    まとめると、

    (1) MTTF (2) 200 (3) MTBF (4) 2499
    (5) 0.0004 (6) MTTR (7) 1 (8) 0.9996

    問3. 指数分布による信頼度の計算

    問3. あるシステムのMTBFは2000時間である。故障率λを使って信頼度R(t)を R(t)=exp(-λt)とする。1000時間における信頼度はいくらか。持ち時間3分

    回答欄

    回答:

    解説(クリックで開きます)

    λ=1/2000に従う指数分布でt=1000を代入します。
    exp(-1/2000×1000)=0.607

    まとめると、

    0.607

    問4. 故障モード(バスタブ曲線)

    問4.故障モードは以下の3つに区分される。アからカのうち2つずつ選べ。持ち時間3分
    (1) 初期段階にみられ、時間経過とともに故障率が低下。
    (2) 一定の確率で故障が発生。
    (3) 寿命に伴う故障率の増加。
    ア.偶発故障 イ.摩耗故障 ウ.初期故障
    エ.CFR型 オ.IFR型 カ.DFR型

    回答欄

    (1) (2) (3)

    解説(クリックで開きます)

    バスタブ曲線と合わせて確認したいところですね。
    初期故障⇒偶発故障⇒摩耗故障の順に
    Decrease(減少)⇒Constant(一定)⇒Increase(増加)
    となります。

    まとめると、

    (1) ウ、カ (2) ア、エ (3) イ、オ

    問5. システムの信頼度(直列、並列)

    問5.信頼度が0.9の要素が1つある。この要素を組み合わせた以下のシステムの信頼度を計算せよ。持ち時間3分
    (1) 要素を直列に2つつないだ場合。
    (2) 要素を並列に1つつないだ場合。
    (3) (2)の要素と直列に1つつないだ場合

    回答欄

    (1) (2) (3)

    解説(クリックで開きます)

    直列は信頼度の積、並列は1-(1-信頼度)×(1-信頼度)です。

    (1) 0.9×0.9=0.81
    (2) 1-(1-0.9)(1-0.9)=0.99
    (3) 0.99×0.9=0.891

    まとめると、

    (1) 0.81 (2) 0.99 (3) 0.891

    まとめ

    QC検定®2級で、信頼性工学の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1.MTTF,MTBF,MTTR(その1)
    • 問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)
    • 問3. 指数分布による信頼度の計算
    • 問4. 故障モード(バスタブ曲線)
    • 問5. システムの信頼度(直列、並列)

  • 実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

    実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

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    本記事のテーマ

    実験計画法の頻出問題(4種類)をマスター

    本記事は実験計画法(二元配置実験)の演習問題

    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題
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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
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    問1,2は関連記事にあります。

    実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

    問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題

    問3 . 品質特性yに影響を与える因子A(3水準),因子B(4水準)用意して1回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間8分
    (1) データ構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

    <データ>

    N0 B1 B2 B3 B4
    A1 4 7 6 3 20
    A2 5 8 5 5 23
    A3 6 9 7 7 29
    15 24 18 15 72

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    B1
    B2
    B3
    B4
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yij=μ+αijij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    B1 B2 B3 B4
    A1 16 49 36 9 110
    A2 25 64 25 25 139
    A3 36 81 49 49 215
    77 194 110 83 464

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{12}x_i)^2}{n}\)=722/12=432
    ST=\(\sum_{i=1}^{12} x_i^2\)-CT=464-432=32

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(202/4+232/4+292/4)-432=442.5-432=10.5

    SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(152/3+242/3+182/3+152/3)-432=450-432=18

    Se= ST– SA– SB=32-10.5-18=3.5

    ●自由度φ
    φT=12-1=11
    φA=3-1=2
    φB=4-1=3

    φeTAB=6

    ●不偏分散V
    VA= SAA=10.5/2=5.25
    VB= SBB=18/3=6
    Ve=See=3.5/6=0.583

    ●F値
    FA= VA/ Ve=5.25/0.583=9
    FB= VB/ Ve=6/0.583=10.286
    FA0=F(φAe,α=F(2,6,0.05)=5.14
    FB0=F(φBe,α=F(3,6,0.05)=4.76

    有意性の判定
    FA=9 &gt: FA0=5.14
    より因子Aの有意性は有り。
    FB=10.286 &gt: FA0=4.76
    より因子Bの有意性は有り。

    (3)
    ●点推定
    A1: 20/4=5
    A2: 23/4=5.75
    A3: 29/4=7.25
    B1: 15/3=5
    B2: 24/3=8
    B3: 18/3=6
    B4: 15/3=5

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
    ■A1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5±0.934
    ■A2: 5.75±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5.75±0.934
    ■A3: 7.25±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=7.25±0.934
    ■B1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079
    ■B2: 8±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=8±1.079
    ■B3:6±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=6±1.079
    ■B4: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079

    (4)
    最適条件: A3B2
    点推定: 9.25(=29/4+24/3-72/12)
    有効繰返し数: 2 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{4}+\frac{1}{3}-\frac{1}{12}\))
    信頼区間 9.25±t(6,0.05) ×\(\sqrt{0.583/2}\)=9.25±1.321

    まとめると、

    (1) yij=μ+αijij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 10.5 2 5.25 9 5.14
    B 18 3 6 10.286 4.76
    e 3.5 6 0.583
    T 46 11
    有意性 A:有り,B:有り
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 5 4.066 5.934
    A2 5.75 4.816 6.684
    A3 7.25 6.316 8.184
    B1 5 3.921 6.079
    B2 8 6.921 9.079
    B3 6 4.921 7.079
    B4 5 3.921 6.079
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
    A3B2 9.25 2 7.929 10.571

    問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

    問4. 品質特性yに影響を与える因子A(4水準),因子B(3水準)用意して2回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間10分
    (1) データ構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

    <データ>

    B1 B2 B3
    A1 1
    3
    5
    1
    4
    4
    4
    6
    8
    36
    A2 2
    5
    8
    4
    6
    8
    6
    8
    7
    54
    A3 3
    5
    7
    6
    7
    8
    8
    9
    7
    60
    A4 4
    6
    8
    7
    8
    9
    9
    10
    5
    66
    57 72 87 216

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    A×B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    A4
    B1
    B2
    B3
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yijk=μ+αij+(αβ)ijijk

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    B1 B2 B3
    A1 1
    9
    25
    1
    16
    16
    16
    36
    64
    184
    A2 4
    25
    64
    16
    36
    64
    36
    64
    49
    358
    A3 9
    25
    49
    36
    49
    64
    64
    81
    49
    426
    A4 16
    36
    64
    49
    64
    81
    81
    100
    25
    516
    327 492 665 1484

    AiBjの2乗和も計算します。

    B1 B2 B3
    A1 81 81 324 486
    A2 225 324 441 990
    A3 225 441 576 1242
    A4 324 576 576 1476
    855 1422 1917 4194

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    *修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{36}x_i)^2}{n}\)=2162/36=1296
    *ST=\(\sum_{i=1}^{36} x_i^2\)-CT=1484-1296=188

    *SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(362/9+542/9+602/9+662/9)-1296=56

    *SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(572/12+722/12+872/12)-1296=37.5

    *SAB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =4194/3-1296=102
    *SA×B= SAB– SA– SB
    =8.5
    *Se= ST– SA– SB– SA×B
    =188-56-37.5-8.5=86

    ●自由度φ
    φT=36-1=35
    φA=4-1=3
    φB=3-1=2
    φA×B=(4-1)(3-1)=6
    φeTABA×B
    =24

    ●不偏分散V
    VA= SAA=56/3=18.67
    VB= SBB=37.5/2=18.75
    V A×B = S A×B A×B =8.5/6=1.42
    Ve=See=86/24=3.58

    ●F値
    FA= VA/ Ve=18.67/3.58=5.21
    FB= VB/ Ve=18.75/3.58=5.23
    F A×B = V A×B / Ve=1.42/3.58=0.39

    FA0=F(φAe,α=F(3,24,0.05)=3.01
    FB0=F(φBe,α=F(2,24,0.05)=3.4
    FA×B0=F(φA×Be,α=F(6,24,0.05)=2.37

    有意性の判定
    FA=5.21 &gt: FA0=3.01
    より因子Aの有意性は有り。
    FB=5.23 &gt: FA0=3.4
    より因子Bの有意性は有り。< br >
    FA×B=0.39 &lt: FA×B0=2.37
    より交互作用A×Bの有意性は無い。

    (3)
    ●点推定
    A1: 36/9=4
    A2: 54/9=6
    A3: 60/9=6.67
    A4: 66/9=7.33
    B1: 57/12=4.75
    B2: 72/12=6
    B3: 87/12=7.25

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
    ■A1: 4±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=4±1.302
    ■A2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6±1.302
    ■A3: 6.67±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6.67±1.302
    ■A4: 7.33±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=7.33±1.302
    ■B1: 4.75±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=4.75±1.127
    ■B2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=6±1.127
    ■B3:7.25±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=7.25±1.127

    (4)
    最適条件: A4B3
    点推定: 8(=(9+10+5)/3)
    有効繰返し数: 3 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{3}\))
    信頼区間 8±t(24,0.05) ×\(\sqrt{3.58/3}\)=8±2.254

    まとめると、

    (1) yijk=μ+αij+(αβ)ijijk
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 56 3 18.67 5.21 3.01
    B 37.5 2 18.75 5.23 3.4
    A×B 8.5 6 1.42 0.395 2.37
    e 86 24 3.58 0.39
    T 188 35
    有意性 A:有,B:有,A×B:無
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 4 2.698 5.302
    A2 6 4.698 7.302
    A3 6.67 5.368 7.972
    A4 7.33 6.028 8.632
    B1 4.75 3.623 5.877
    B2 6 4.873 7.127
    B3 7.25 6.123 8.377
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
    A4B3 8 3 5.746 10.254

    まとめ

    QC検定®2級で、実験計画法の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

    問1,2は関連記事にあります。

    実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

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    「QC検定®2級合格に必要な実験計画法を速く解けるようになりたい!」

    こういう期待に答えます。

    本記事のテーマ

    実験計画法の頻出問題(4種類)をマスター

    本記事は実験計画法(一元配置実験)の演習問題

    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題(その2)
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題(その2)

    問3,4は関連記事にあります。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題

    問1 品質特性yに影響を与える因子A(3水準)用意して4回繰り返し、下表に結果をまとめた。持ち時間8分
    (1) データの構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子Aの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と、信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最も特性値の大きい水準はどれか。

    データ

    A1 A2 A3
    1 4 9 5 18
    2 5 7 7 19
    3 6 8 6 20
    15 24 18 57

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    (4)

    解説(クリックで開きます)

    実験計画法をマスターするには、2段階必要です。
    ①まず、公式暗記して慣れること
    ②慣れたら、意味を考えること

    QC検定®2級、1級合格には①だけでOKです。
    でも②の意味も考えてほしいので、QCプラネッツでは
    実験計画法が1つの解法ですべて解けるように解説しています。

    (1)データの構造式が実験計画法の根幹です。
    ただし、QC検定®2級合格には、式の暗記だけでOKです。
    yij=μ+αiij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    A1 A2 A3
    1 16 81 25 122
    2 25 49 49 123
    3 36 64 36 136
    77 194 110 381

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{9}x_i)^2}{n}\)=572/9=361
    ST=\(\sum_{i=1}^{9} x_i^2\)-CT=381-361=20

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(152/3+242/3+182/3)-361=375-361=14

    Se= ST– SA=20-14=6

    ●自由度φ
    φT=9-1=8
    φA=3-1=2
    φeTA=6

    ●不偏分散V
    VA= SAA=14/2=7
    Ve=See=6/6=1

    ●F値
    FA= VA/ Ve=7
    FA0=F(φAe,α=F(2,6,0.05)=5.14

    ●有意性の判定
    FA=7 &gt: FA0=5.14
    より因子Aの有意性がある。

    (3)
    ●点推定
    A1: (4+5+6)/3=5
    A2: (9+7+8)/3=8
    A3: (5+7+6)/3=6

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n_{Ai}}}\)
    ■A1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=5±1.413
    ■A2: 8±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=8±1.413
    ■A3: 6±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=6±1.413

    (4)最も特性値の大きい水準はA4

    まとめると、

    (1) yij=μ+αiij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 14 2 7 7 5.14
    e 6 6 1
    T 20 8
    有意性 有り
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 5 3.587 6.413
    A2 8 6.587 9.413
    A3 6 4.587 7.413
    (4) A4

    問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題

    問2 品質特性yに影響を与える因子A(3水準)用意して5回繰り返したが、一部データが欠損した。下表に結果をまとめた。持ち時間8分
    (1) データの構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子Aの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と、信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最も特性値の大きい水準はどれか。

    データ

    No A1 A2 A3
    1 4 5 3 12
    2 6 6 4 16
    3 5 7 5 17
    4 7 8 × 15
    5 8 10 × 18
    30 36 12 78

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    B1
    B2
    B3
    B4
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yij=μ+αiij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    No A1 A2 A3
    1 16 25 9 50
    2 36 36 16 88
    3 25 49 25 99
    4 49 64 × 113
    5 64 100 × 164
    190 274 50 514

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{13}x_i)^2}{n}\)=782/13=468
    ST=\(\sum_{i=1}^{13} x_i^2\)-CT=514-468=46

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(302/5+362/5+122/3)-468=487.2-468=19.2

    Se= ST– SA=46-19.2=26.8

    ●自由度φ
    φT=13-1=12
    φA=3-1=2
    φeTA=10

    ●不偏分散V
    VA= SAA=19.2/2=9.6
    Ve=See=26.8/10=2.68

    ●F値
    FA= VA/ Ve=9.6/2.68=3.58
    FA0=F(φAe,α=F(2,10,0.05)=4.1

    ●有意性の判定
    FA=3.58 &lt: FA0=4.1
    より因子Aの有意性は無い。

    (3)
    ●点推定
    A1: 30/5=6
    A2: 36/5=7.2
    A3: 12/3=4

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n_{Ai}}}\)
    ■A1: 6±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/5}\)=6±1.631
    ■A2: 7.2±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/5}\)=7.2±1.631
    ■A3: 4±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/3}\)=4±2.228

    (4)最も特性値の大きい水準はA2

    まとめると、

    (1) yij=μ+αiij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 19.2 2 9.6 3.58 4.1
    e 26.8 10 2.68
    T 46 12
    有意性 無し
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 6 4.369 7.631
    A2 7.2 5.569 8.831
    A3 4 1.895 6.105
    (4) A2

    まとめ

    QC検定®2級で、実験計画法の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題(その2)
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題(その2)

    問3,4は関連記事にあります。

    実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

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