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  • JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式

    「計量抜取検査(標準偏差既知) (JISZ9003)がよくわからない」、「サンプル数n,合格判定係数kはどうやって求めるの?」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式がわかる

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式がわかる

    • ①上限規格値と合格判定値についての関係式を導出
    • ②サンプル数nと合格判定係数kを導出
    • ③演習問題
    • ④OC曲線を描く

    下限規格値については、関連記事で確認ください。

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式
    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式について解説します。サンプル数n、合格判定個数k、下限合格判定値の導出やOC曲線の描き方を解説します。計量抜取検査をマスターしたい方は必見です。

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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①上限規格値と合格判定値についての関係式を導出

    関係式を導出するためのモデル図を作成

    次のような計量抜取検査を考えます。

    あるロットが正規分布に従っている。上限規格値U以下である確率はpとする。この確率pについて、
    ● p ≤ p0の不良率をもつロットは合格
    ● p > p1の不良率をもつロットは不合格
    とする。前者はできるだけ合格させたいが、後者はできるだけ不合格にさせたいような抜取検査を考えたい。

    モデル図を下図のように作ります。
    このモデル図がしっかり作りこむことが意外と重要です。よく眺めてください。

    計量抜取検査

    できるだけ合格させたいp0はα=0.05(生産者危険)
    できるだけ不合格にさせたいp1はβ=0.1(消費者危険)
    の確率になるような抜取方式を検討します。

    関係式を導出

    モデル図から次の式が導かれます。見たらわかりますね。
    計量抜取検査の理論は、モデル図から式を導出します

    ①\(σ_{\bar{x}}\)=\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)

    ②上限規格値Lの関係式を作ります。
    ●\(μ_0\)=U-\(K_{p0}σ\)
    ●\(μ_1\)=U-\(K_{p1}σ\)

    ③合格判定値\(\bar{X_U}\)の関係式を作ります。
    ●μを使う場合
    ・\(\bar{X_U}\)=\(μ_0\)+\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_U}\)=\(μ_1\)-\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)

    ●Uを使う場合
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p0}σ\)+\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p1}σ\)-\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)

    ②サンプル数nと合格判定係数kを導出

    関係式からサンプル数nと合格判定係数kを導出します。

    サンプル数nを導出

    ただし、わかっている値で表現します。
    わかっている値は
    \(K_{α}\)
    \(K_{β}\)
    \(K_{p0}\)
    \(K_{p1}\)
    です。

    ●Uを使う場合
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p0}σ\)+\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p1}σ\)-\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)
    の2式を引きます。

    0=0-\(K_{p0}σ\)+\(K_{p1}σ\)+\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)+\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)
    (\(K_{p0}-K_{p1}\))σ=(\(K_{α}+K_{β}\))\(σ_{\bar{x}}\)

    この式に、\(σ_{\bar{x}}\)=\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)を代入します。
    (\(K_{p0}-K_{p1}\))σ=(\(K_{α}+K_{β}\))\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    両辺をσで割って,2乗します。
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)

    上限、下限規格値どちらも、サンプル数nは同じ式ができます。

    合格判定係数kを導出

    初登場のkですが、
    ・\(\bar{X_U}\)=U-kσ
    と置きます。

    \(\bar{X_U}\)は
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p0}σ\)+\(K_{α} σ_{\bar{x}}\)
    = U-\(K_{p0}σ\)+\(K_{α} \frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    ですから、
    k=\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    です。

    なお、OC曲線を描くために、β,p1を使った関係式も導出します。
    ・\(\bar{X_U}\)=U-\(K_{p1}σ\)-\(K_{β} σ_{\bar{x}}\)
    = U-\(K_{p1}σ\)-\(K_{β} \frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    ですから、
    k=\(K_{p1}\)+\(K_{β} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    です。

    nは先ほど導出しました、
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)
    を、
    \(\sqrt{n}\)=\(\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}}\)
    とします。

    k=\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    =\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{ K_{p0}-K_{p1}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    よって、
    k=\(\frac{K_{p0}K_{β}+K_{p1}K_{α}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    となります。

    ③演習問題

    不良率p0,p1と上で求めた、サンプル数nと合格判定係数kを使って、計量抜取検査のOC曲線が描けます。その前に演習問題を出して考えましょう。

    【演習問題】
     あるプラスチック板の厚さの上限規格値が1.6mmとする。厚さが1.6mm超過のものが1%以下のロットはなるべく検査で合格させたいが、3%以上もあるロットはなるべく検査で不合格としたい。厚さの値は標準偏差σ=0.3mmの正規分布に従うとする。このとき、第1種の誤りであるα=0.002,第2種の誤りであるβ=0.10とした場合の抜取方式を決めよ。

    うん、難しそう。。。でも1つずつ見ていきましょう。

    まず、検査は抜取検査をやろうとしていますね。

    次に、扱う変数は厚さという計量値を検査しようとしていますね。
    最後に、上限規格値が決まっていますね。

    サンプル数nと、合格判定係数kを導出した公式から求めましょう。

    まず、確率から\(K_{α}\)、\(K_{β}\)、\(K_{p0}\)、\(K_{p1}\)
    がわかります。正規分布表を活用します。

    \(K_{α}\)=2.878 (α=0.002のときのK値)
    \(K_{β}\)=1.282(β=0.10のときのK値)

    \(K_{p0}\)=2.326(p0=0.01のときのK値)
    \(K_{p1}\)=1.881(p1=0.03のときのK値)

    正規分布表に苦手意識があれば関連記事で復習しましょう。

    【簡単】正規分布は怖くない!正規分布表や確率計算の求め方がすぐわかる
    「正規分布とは何か?」、「正規分布の難解な式が理解できない」、「正規分布表の意味がわからない」など困っていませんか?本記事では、教科書やwebサイトより正規分布の基本やポイントをわかりやすく解説します。最も重要な正規分布を理解したい方は必見です。

    サンプル数nは
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)
    = n=\((\frac{2.878+1.282}{2.326-1.881})^2\)
    =85.3≒86
    と計算できます。

    合格判定係数kは
    k=\(\frac{K_{p0}K_{β}+K_{p1}K_{α}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    =\(\frac{2.326×1.282+1.881×2.878}{ 2.878+1.282}\)
    =2.02

    ちなみに、上限合格判定値\(\bar{X_U}\)は、
    \(\bar{X_U}\)=U-kσ
    =1.6-2.02×0.3=0.995

    まとめると
    (n,k)=(86,2.02)の値で、
    平均値が0.995mm以下ならロット合格、超過ならロット不合格
    となります。

    ④OC曲線を描く

    上の演習問題の結果をOC曲線で描きます。

    OC曲線を描くための準備

    なお、OC曲線を描くために、k,β,p1の関係式を再度書きます。
    k=\(K_{p1}\)+\(K_{β} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    変形して
    (k-\(K_{p1}\))\(\sqrt{n}\)=\(K_{β}\)

    ここで、p1,βを一般化して、
    p1⇒p
    β⇒L(p)
    に変えます。慣れないとここの変化は無理矢理感がありますけど。

    (k-\(K_{p}\))\(\sqrt{n}\)=\(K_{L(p)}\)

    L(p)の作り方

    1. 不良率pを変数として0から値を振る。
    2. pから正規分布表を使って\(K_{p}\)に変換する。/li>
    3. サンプル数n,合格判定係数kを代入し、\(K_{L(p)}\)を計算する。
    4. \(K_{L(p)}\)を満たす確率L(p)を求める。
    5. pとL(p)の関係からOC曲線を描く。

    では、実際にやってみましょう。表にまとめます。

    p Kp k-Kp (k-Kp)\(\sqrt{n}\)=K_{L(P)}\) L(p)
    0.01 2.33 -0.31 -2.84 1
    0.015 2.17 -0.15 -1.39 0.92
    0.02 2.05 -0.03 -0.31 0.62
    0.025 1.96 0.06 0.56 0.29
    0.03 1.88 0.14 1.29 0.1
    0.035 1.81 0.21 1.93 0.03
    0.04 1.75 0.27 2.5 0.01
    0.045 1.7 0.32 3.01 0
    0.05 1.64 0.38 3.48 0

    ここで、表の計算式をExcelの式を使って表現しています。
    Kp=ABS(NORM.INV(pの値,0,1))
    L(p)=1-(NORM.DIST(\(K_{L(p)}\)の値,0,1,TRUE))

    OC曲線を描く

    OC曲線です。計数抜取検査と似たような曲線になります。

    OC曲線

    計量抜取検査は式変形が多いですが、慣れましょう。

    まとめ

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式について、サンプル数n、合格判定個数k、上限合格判定値の導出やOC曲線の描き方を解説しました。

    • ①上限規格値と合格判定値についての関係式を導出
    • ②サンプル数nと合格判定係数kを導出
    • ③演習問題
    • ④OC曲線を描く

  • JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式

    「計量抜取検査(標準偏差既知) (JISZ9003)がよくわからない」、「サンプル数n,合格判定係数kはどうやって求めるの?」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式がわかる

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式がわかる

    • ①下限規格値と合格判定値についての関係式を導出
    • ②サンプル数nと合格判定係数kを導出
    • ③演習問題
    • ④OC曲線を描く

    上限規格値については、関連記事で確認ください。

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式
    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で上限規格値が既知の抜取方式について解説します。サンプル数n、合格判定個数k、上限合格判定値の導出やOC曲線の描き方を解説します。計量抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①下限規格値と合格判定値についての関係式を導出

    関係式を導出するためのモデル図を作成

    次のような計量抜取検査を考えます。

    あるロットが正規分布に従っている。下限規格値L以下である確率はpとする。この確率pについて、
    ● p ≤ p0の不良率をもつロットは合格
    ● p > p1の不良率をもつロットは不合格
    とする。前者はできるだけ合格させたいが、後者はできるだけ不合格にさせたいような抜取検査を考えたい。

    モデル図を下図のように作ります。
    このモデル図がしっかり作りこむことが意外と重要です。よく眺めてください。

    計量抜取検査

    できるだけ合格させたいp0はα=0.05(生産者危険)
    できるだけ不合格にさせたいp1はβ=0.1(消費者危険)
    の確率になるような抜取方式を検討します。

    関係式を導出

    モデル図から次の式が導かれます。見たらわかりますね。
    計量抜取検査の理論は、モデル図から式を導出します

    ①\(σ_{\bar{x}}\)=\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)

    ②下限規格値Lの関係式を作ります。
    ●\(μ_0\)=L+\(K_{p0}σ\)
    ●\(μ_1\)=L+\(K_{p1}σ\)

    ③合格判定値\(\bar{X_L}\)の関係式を作ります。
    ●μを使う場合
    ・\(\bar{X_L}\)=\(μ_0\)-\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_L}\)=\(μ_1\)+\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)

    ●Lを使う場合
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p0}σ\)-\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p1}σ\)+\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)

    ②サンプル数nと合格判定係数kを導出

    関係式からサンプル数nと合格判定係数kを導出します。

    サンプル数nを導出

    ただし、わかっている値で表現します。
    わかっている値は
    \(K_{α}\)
    \(K_{β}\)
    \(K_{p0}\)
    \(K_{p1}\)
    です。

    ●Lを使う場合
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p0}σ\)-\(K_{α} σ_{\bar{x}}\)
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p1}σ\)+\(K_{β} σ_{\bar{x}}\)
    の2式を引きます。

    0=0+\(K_{p0}σ\)-\(K_{p1}σ\)-\(K_{α}σ_{\bar{x}}\)-\(K_{β}σ_{\bar{x}}\)
    (\(K_{p0}-K_{p1}\))σ=(\(K_{α}+K_{β}\))\(σ_{\bar{x}}\)

    この式に、\(σ_{\bar{x}}\)=\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)を代入します。
    (\(K_{p0}-K_{p1}\))σ=(\(K_{α}+K_{β}\))\(\frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    両辺をσで割って,2乗します。
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)

    合格判定係数kを導出

    初登場のkですが、
    ・\(\bar{X_L}\)=L+kσ
    と置きます。

    \(\bar{X_L}\)は
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p0}σ\)-\(K_{α} σ_{\bar{x}}\)
    = L+\(K_{p0}σ\)-\(K_{α} \frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    ですから、
    k=\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    です。

    なお、OC曲線を描くために、β,p1を使った関係式も導出します。
    ・\(\bar{X_L}\)=L+\(K_{p1}σ\)+\(K_{β} σ_{\bar{x}}\)
    = L+\(K_{p1}σ\)+\(K_{β} \frac{σ}{\sqrt{n}}\)
    ですから、
    k=\(K_{p1}\)+\(K_{β} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    です。

    nは先ほど導出しました、
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)
    を、
    \(\sqrt{n}\)=\(\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}}\)
    とします。

    k=\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    =\(K_{p0}\)-\(K_{α} \frac{ K_{p0}-K_{p1}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    よって、
    k=\(\frac{K_{p0}K_{β}+K_{p1}K_{α}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    となります。

    ③演習問題

    不良率p0,p1と上で求めた、サンプル数nと合格判定係数kを使って、計量抜取検査のOC曲線が描けます。その前に演習問題を出して考えましょう。

    【演習問題】
     あるプラスチック板の厚さの下限規格値が3.3mmとする。厚さが3.3mm未満のものが1%以下のロットはなるべく検査で合格させたいが、5%以上もあるロットはなるべく検査で不合格としたい。厚さの値は標準偏差σ=0.2mmの正規分布に従うとする。このとき、第1種の誤りであるα=0.002,第2種の誤りであるβ=0.10とした場合の抜取方式を決めよ。

    うん、難しそう。。。でも1つずつ見ていきましょう。

    まず、検査は抜取検査をやろうとしていますね。

    次に、扱う変数は厚さという計量値を検査しようとしていますね。
    最後に、下限規格値が決まっていますね。

    サンプル数nと、合格判定係数kを導出した公式から求めましょう。

    まず、確率から\(K_{α}\)、\(K_{β}\)、\(K_{p0}\)、\(K_{p1}\)
    がわかります。正規分布表を活用します。

    \(K_{α}\)=2.878 (α=0.002のときのK値)
    \(K_{β}\)=1.282(β=0.10のときのK値)

    \(K_{p0}\)=2.326(p0=0.01のときのK値)
    \(K_{p1}\)=1.645(p1=0.05のときのK値)

    正規分布表に苦手意識があれば関連記事で復習しましょう。

    【簡単】正規分布は怖くない!正規分布表や確率計算の求め方がすぐわかる
    「正規分布とは何か?」、「正規分布の難解な式が理解できない」、「正規分布表の意味がわからない」など困っていませんか?本記事では、教科書やwebサイトより正規分布の基本やポイントをわかりやすく解説します。最も重要な正規分布を理解したい方は必見です。

    サンプル数nは
    n=\((\frac{K_{α}+K_{β}}{K_{p0}-K_{p1}})^2\)
    = n=\((\frac{2.878+1.282}{2.326-1.645})^2\)
    =37.3≒38
    と計算できます。

    合格判定係数kは
    k=\(\frac{K_{p0}K_{β}+K_{p1}K_{α}}{ K_{α}+K_{β}}\)
    =\(\frac{2.326×1.282+1.645×2.878}{ 2.878+1.282}\)
    =1.855

    ちなみに、下限合格判定値\(\bar{X_L}\)は、
    \(\bar{X_L}\)=L+kσ
    =3.3+1.855×0.2=3.67

    まとめると
    (n,k)=(38,1.86)の値で、
    平均値が3.67以上ならロット合格、未満ならロット不合格
    となります。

    ④OC曲線を描く

    上の演習問題の結果をOC曲線で描きます。

    OC曲線を描くための準備

    なお、OC曲線を描くために、k,β,p1の関係式を再度書きます。
    k=\(K_{p1}\)+\(K_{β} \frac{1}{\sqrt{n}}\)
    変形して
    (k-\(K_{p1}\))\(\sqrt{n}\)=\(K_{β}\)

    ここで、p1,βを一般化して、
    p1⇒p
    β⇒L(p)
    に変えます。慣れないとここの変化は無理矢理感がありますけど。

    (k-\(K_{p}\))\(\sqrt{n}\)=\(K_{L(p)}\)

    L(p)の作り方

    1. 不良率pを変数として0から値を振る。
    2. pから正規分布表を使って\(K_{p}\)に変換する。
    3. サンプル数n,合格判定係数kを代入し、\(K_{L(p)}\)を計算する。
    4. \(K_{L(p)}\)を満たす確率L(p)を求める。
    5. pとL(p)の関係からOC曲線を描く。

    では、実際にやってみましょう。表にまとめます。

    p Kp k-Kp (k-Kp)\(\sqrt{n}\)
    =\(K_{L(P)}\)
    L(p)
    0.01 2.33 -0.47 -2.91 1
    0.02 2.05 -0.2 -1.23 0.89
    0.03 1.88 -0.03 -0.16 0.56
    0.04 1.75 0.1 0.64 0.26
    0.05 1.64 0.21 1.3 0.1
    0.06 1.55 0.3 1.85 0.03
    0.07 1.48 0.38 2.34 0.01
    0.08 1.41 0.45 2.77 0

    ここで、表の計算式をExcelの式を使って表現しています。
    Kp=ABS(NORM.INV(pの値,0,1))
    L(p)=1-(NORM.DIST(\(K_{L(p)}\)の値,0,1,TRUE))

    OC曲線を描く

    OC曲線です。計数抜取検査と似たような曲線になります。

    OC曲線

    計量抜取検査は式変形が多いですが、慣れましょう。

    まとめ

    JISZ9003計量抜取検査(標準偏差既知)で下限規格値が既知の抜取方式について、サンプル数n、合格判定個数k、下限合格判定値の導出やOC曲線の描き方を解説しました。

    • ①下限規格値と合格判定値についての関係式を導出
    • ②サンプル数nと合格判定係数kを導出
    • ③演習問題
    • ④OC曲線を描く

  • 【まとめ】選別型抜取検査がわかる

    【まとめ】選別型抜取検査がわかる

    「選別型抜取検査がよくわからない」、「規準型抜取検査との違いがよくわからない」など、困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【重要】選別型抜取検査がわかる

    教科書で選別型抜取検査を読んでも、いまいちメリットがわかりません。
    また、AOQ,AOQLという変数も出てきて、調整型抜取検査のAQLと混同します。

    選別型抜取検査のメリットと特徴を本記事で明確に解説します。また、OC曲線・二項分布・ポアソン分布から数式を使って理論や背景を解説します。

    本記事は、選別型抜取検査のまとめ記事になります。本記事の内容をおさえておけばOKです。

    【重要】選別型抜取検査がわかる

    • ➀選別型抜取検査とは何か?メリットは?
    • ②選別型抜取検査の特徴(AOQと不良率pの関係)
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    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ➀選別型抜取検査とは何か?メリットは?

    1. 規準型抜取検査より検査後の不良率を低減できること
    2. 規準型抜取検査より検査量は増える

    規準型抜取検査より検査後の不良率を低減できること

    平均出検品質(AOQ)が不良率pより小さくできること

    つまり、検査後の不良率であるAOQは、検査対象の不良率pより小さいため、検査後の不良率を低減することができます。

    その代わり、抜取検査から全数検査に切り替える手間が増えます。

    検査後の不良率を低減するための変数として、
    平均出検品質(AOQ)
    平均出検品質限界(AOQL)
    があります。

    詳細は、関連記事で解説しています。

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる
    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQや平均出検品質限界(AOQL)が何かを説明できますか? 本記事では、選別型抜取検査の基本である平均出検品質AOQや平均出検品質限界(AOQL)をわかりやすく解説しました。選別型抜取検査の特徴を理解したい方は必見です。

    規準型抜取検査より検査量は増える

    検査後の不良率はp→pL(p)となるので低減できるが、
    不良があった時点で全数検査に切り替える分、平均検査量は増加する。

    平均検査量Iという変数を使って、選別型抜取検査の検査量を解いていきます。

    詳細は、関連記事で解説しています。

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量がわかる
    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量と平均検査量を最小化する不良率との関係を説明できますか? 本記事では、選別型抜取検査の平均検査量と平均検査量を最小化する不良率との関係をわかりやすく解説します。選別型抜取検査の特徴を理解したい方は必見です。

    ②選別型抜取検査の特徴(AOQと不良率pの関係)

    平均出検品質AOQと平均出検品質限界AOQLについて、不良率pとの関係をプロットすることができます。

    また、そのプロットには、サンプル数nによってさまざまな曲線が描けます。サンプル数と検査後の不良率であるAOQの関係がわかります。

    ロット合格率L(p)は二項分布とポアソン分を使います。教科書は、ほぼ二項分布だけしか紹介していませんが、QCプラネッツではポアソン分布の場合も解説します。

    二項分布については、関連記事の解説を読んでください。

    平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)
    二項分布について選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと平均出検品限界質AOQLを解析的に導出します。教科書ではグラフだけ見せて終わることが多いですが、実際に式から導出します。選別型抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ポアソン分布については、関連記事の解説を読んでください。

    平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(ポアソン分布)
    ポアソン分布について選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと平均出検品限界質AOQLを解析的に導出します。教科書ではグラフだけ見せて終わることが多いですが、実際に式から導出します。選別型抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    まとめ

    選別型抜取検査(JISZ9015)に必要なエッセンスを解説しました。

    • ➀選別型抜取検査とは何か?メリットは?
    • ②選別型抜取検査の特徴(AOQと不良率pの関係)

  • 平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(ポアソン分布)

    平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(ポアソン分布)

    「平均出検品質AOQって何?」、「平均出検品質AOQ、平均出検品限界質AOQLって何?」などがわからず、困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる

    >選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)

    • ➀平均出検品質AOQを定義
    • ②平均出検品限界質AOQLを導出
    • ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(ポアソン分布)
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    ➀平均出検品質AOQを定義

    AOQとは、「検査後の不良率」で
    選別型抜取検査の場合
    AOQ=pL(p)
    p:不良率
    L(p):ロットの不良率
    で表現できます。

    詳細は、関連記事にありますので、確認ください。

    関連記事「平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)」も読んで確認しましょう。本記事は、関連記事のポアソン分布版です。

    ②平均出検品限界質AOQLを導出

    関連記事「平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)」も読んで確認しましょう。本記事は、関連記事のポアソン分布版です。

    ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(ポアソン分布)

     

    AOQLの導出は、

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    L(p)+p \(\frac{d}{dp} L(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (-np+r)}{r!}(np)^r\)
    =0

    を満たす、pを求めて、そのpに該当するAOQL=pL(p)を求めます。ただし、式が複雑なので、抜取個数cをc=0,1,2の場合について1つずつ求めてみます。

    抜取個数c=0の場合のAOQとAOQLを求める

    \( \sum_{r=0}^{0} \frac{e^{-np} (np)^0}{ 0!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{0} \frac{e^{-np} (-np+0)}{0!}(np)^0\)
    =0

    \( e^{-np} \) + \( e^{-np} (-np)\)
    =0

    1-np=0
    p=1/n

    AOQLを求めます。
    AOQL=pL(p)
    =p \( \sum_{r=0}^{0} \frac{e^{-np} (np)^0}{ 0!}\)
    = \(\frac{1}{n} ftac{1}{e}\)

    AOQ曲線を描いてAOQLをプロットしましょう。
    AOQ= p \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)

    aoq

    AOQLはp=1/nのとき、L(p)=\(\frac{1}{n×e}\)です。下表に数値をまとめると、確かにグラフと一致しています。

    n p(=1/n) AOQL(=1/ne e=2.718)
    1 1 0.368
    2 0.5 0.183
    3 0.33 0.122
    4 0.25 0.092
    5 0.2 0.074
    8 0.125 0.046

    抜取個数c=1の場合のAOQとAOQLを求める

    \( \sum_{r=0}^{1} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{1} \frac{e^{-np} (-np+r)}{r!}(np)^r\)
    =0

    \( e^{-np} \) {\(\frac{(np)^0}{0!}\)+ \(\frac{(np)^1}{1!}\)
    +\(\frac{(-np+0)(np)^0}{0!}\)+ \(\frac{(-np+1)(np)^1}{1!}\)}
    =0

    \((np)^2-(np)-1\)=0
    p=\(\frac{1+\sqrt{5}}{2n}\) (p>0)
    このpの値がAOQLを満たす値です。

    AOQLとなるpの値が複雑なので、AOQのグラフを描きます。
    AOQ= p \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)

    プロットしましょう。

    aoq

    抜取個数c=2の場合のAOQとAOQLを求める

    \( \sum_{r=0}^{2} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{2} \frac{e^{-np} (-np+r)}{r!}(np)^r\)
    =0

    \( e^{-np} \) {\(\frac{(np)^0}{0!}\)+ \(\frac{(np)^1}{1!}\)
    + \(\frac{(np)^2}{2!}\)
    +\(\frac{(-np+0)(np)^0}{0!}\)+ \(\frac{(-np+1)(np)^1}{1!}\)
    \(\frac{(-np+2)(np)^2}{2!}\)}
    =0

    計算すると、
    \((np)^2+(1-r)(np)-2r=0\)
    p=\(\frac{-(1-r)+\sqrt{(1-r)^2+8r}}{2n}\)
    このpの値がAOQLを満たす値です。

    AOQLとなるpの値が複雑なので、AOQのグラフを描きます。
    AOQ= p \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)

    プロットしましょう。

    aoq

    抜取個数c=0,1,2について、AOQを調べると
    最大値があることがわかります。この値をAOQLとしています。

    「平均出検品質AOQって何?」、「平均出検品質AOQ、平均出検品限界質AOQLって何?」などがわからず、困っていませんか?

    まとめ

    二項分布について選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと平均出検品限界質AOQLを導出しました。

    • ➀平均出検品質AOQを定義
    • ②平均出検品限界質AOQLを導出
    • ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(ポアソン分布)

  • 平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)

    平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)

    「平均出検品質AOQって何?」、「平均出検品質AOQ、平均出検品限界質AOQLって何?」などがわからず、困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる

    >選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと抜取個数の関係がわかる(二項分布)

    • ➀平均出検品質AOQを定義
    • ②平均出検品限界質AOQLを導出
    • ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(二項分布)
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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ➀平均出検品質AOQを定義

    AOQとは、「検査後の不良率」で
    選別型抜取検査の場合
    AOQ=pL(p)
    p:不良率
    L(p):ロットの不良率
    で表現できます。

    詳細は、関連記事にありますので、確認ください。

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる
    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQや平均出検品質限界(AOQL)が何かを説明できますか? 本記事では、選別型抜取検査の基本である平均出検品質AOQや平均出検品質限界(AOQL)をわかりやすく解説しました。選別型抜取検査の特徴を理解したい方は必見です。

    AOQ=pL(p)と簡単な式であるが、
    L(p)= \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\) (二項分布)
    L(p)= \( \sum_{r=0}^{c} e^{(-np)}\frac{(np)^r}{r!}\) (ポアソン分布)
    と複雑な式が入る点に注意が必要です。

    ②平均出検品限界質AOQLを導出

    不良率pを横軸、AOQをy軸にプロットすると、最大値があります。
    これを平均出検品限界質AOQLといいます。

    平均出検品限界質AOQLを導出

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0が、AOQLを求める条件です。

    L(p)が二項分布の場合
    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (1-p)^{n-r-1})\)
    =0

    L(p)がポアソン分布の場合

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (-np+r)}{r!}(np)^r\)
    =0

    非常に複雑な式になります。

    微分の途中経過がわからない場合は、関連記事に解説しています。

    ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(二項分布)

    AOQLの導出は、
    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (1-p)^{n-r-1})\)
    =0
    を満たす、pを求めて、そのpに該当するAOQL=pL(p)を求めます。ただし、式が複雑なので、抜取個数cをc=0,1,2の場合について1つずつ求めてみます。

    抜取個数c=0の場合のAOQとAOQLを求める

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{0} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{0} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (1-p)^{n-r-1})\)
    =0

    \( \sum_{r=0}^{0}\)を外し、両辺を
    \({}_nC_r, p^r, (1-p)^{n-r-1}\)で割ります。

    p=\(\frac{r+1}{n+1}\)=\(\frac{1}{n+1}\)
    (c=0よりr=0)
    となります。

    AOQ=pL(p)
    =p \( \sum_{r=0}^{0} {}_nC_0 p^0 (1-p)^{n-0}\)
    =p (1-p)^n
    =\(\frac{1}{n+1} (\frac{n}{n+1})^n\)

    プロットしましょう。

    AOQ

    抜取個数c=1の場合のAOQとAOQLを求める

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{1} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{1} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (1-p)^{n-r-1})\)
    =0

    \({}_nC_0 p^0 (1-p)^{n-0}+{}_nC_1 p^1 (1-p)^{n-1}\)
    +p\( {}_nC_0 (n-0)p^0 (-1) (1-p)^{n-0-1}\)
    + p\( {}_nC_1 (1 p^{1-1} (1-p)^{n-1}+(n-1)p^1 (-1)(1-p)^{n-1-1})\)
    =0

    両辺を
    \((1-p)^{n-2}\)で割ります。

    \((1-n^2)p^2+(n-2)p+1=0\)

    p>0に注意して
    p=\(\frac{(2-n)+\sqrt{5n^2-4n}}{2(1-n^2 )}\)

    AOQ=pL(p)
    にpを代入したいですが、複雑すぎるため、直接プロットしましょう。

    AOQ=pL(p)
    \( p\sum_{r=0}^{1} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    をグラフに描きます。

    AOQ

    抜取個数c=2の場合のAOQとAOQLを求める

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)=0
    \( \sum_{r=0}^{2} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{2} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (1-p)^{n-r-1})\)
    =0

    \({}_nC_0 p^0 (1-p)^{n-0}+{}_nC_1 p^1 (1-p)^{n-1}\)
    \(+{}_nC_2 p^2 (1-p)^{n-2}\)
    +p\( {}_nC_0 (n-0)p^0 (-1)(1-p)^{n-0-1}\)
    + p\( {}_nC_1 (1 p^{1-1} (1-p)^{n-1}+(n-1)p^1 (-1)(1-p)^{n-1-1})\)
    + p\( {}_nC_2 (2 p^{2-1} (1-p)^{n-2}+(n-2)p^2 (-1)(1-p)^{n-2-1})\)
    =0

    ちょっときついですね、計算してもpの3次式になり、
    方程式の解が求めることができません。

    AOQ=pL(p)
    \( p\sum_{r=0}^{2} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    をグラフに描きます。
    AOQ

    抜取個数c=0,1,2について、AOQを調べると
    最大値があることがわかります。この値をAOQLとしています。

    まとめ

    二項分布について選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQと平均出検品限界質AOQLを導出しました。

    • ➀平均出検品質AOQを定義
    • ②平均出検品限界質AOQLを導出
    • ③平均出検品質AOQと抜取個数との関係をプロット(二項分布)

  • 選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量がわかる

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量がわかる

    「平均検査量って何?」、「平均検査量の最小化と不良率との関係がよくわからない」と選別型抜取検査の平均検査量がわからず、困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量がわかる

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量がわかる

    • ➀平均検査量を導出
    • ②平均検査量の最小値(二項分布)を導出
    • ③平均検査量の最小値(ポアソン分布)を導出
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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ➀平均検査量を導出

    平均検査量を定義

    選別型抜取検査では、抜取回数が変わるため、平均検査量を評価する必要があります。

    平均検査量I=(抜取個数)×(ロットの合格率)+ (全体個数)×(ロットの不合格率)
    で定義します。

    n=(抜取個数) (n L(p)= (ロットの合格率)
    N=(全体個数)
    1-L(p)= (ロットの不合格率)
    とすると、

    I= nL(p) + N(1-L(p))
    となります。

    また、
    I=n-n+ nL(p) + N(1-L(p))
    と変形すると、
    I=n-n(1-L(p))+N(1-L(p))
    I=n+(N-n)(1-L(p))
    と変形ができます。
    よく教科書に出る式ですね。

    規準型抜取検査で平均検査量を導出

    なお、規準型抜取検査で平均検査量を導出してみます。

    平均検査量I=(抜取個数)×(ロットの合格率)+ (全体個数)×(ロットの不合格率)
    I= nL(p) + n(1-L(p))
    I=n
    となります。

    規準型抜取検査は全数個数抜き取らないので、個数は抜取数nとします。

    規準型抜取検査はn個検査しますので、I=nになるのは当然です。

    選別抜取検査の平均検査量は規準型抜取検査の検査量より多い

    選別抜取検査のメリットは、規準型抜取検査より検査量が多いことです。

    平均検査量Iについては、関連記事で解説しています。

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる
    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reを決める方法を知っていますか?単に抜取表の使い方だけしか知らないままでしょうか?本記事では、OC曲線や平均検査量を使って、合格判定数の決め方を解説しています。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    平均検査量Iを比較すると
    ●選別型抜取検査I1= n+(N-n)(1-L(p))
    ●規準型抜取検査I2= n
    より
    I1– I2
    =(N-n)(1-L(p)) >0
    より、
    選別抜取検査の平均検査量は規準型抜取検査の検査量より多くなります。

    平均検査量Iが規準型抜取検査より多くなるデメリットがある分、
    途中で全数検査に切り替えることによる検査後にすり抜ける不良率を低減するメリットがあります。

    どんな手法も必ず、一長一短があるので、手法どうしを比較しながら理解していきましょう。

    ②平均検査量の最小値(二項分布)を導出

    平均検査量Iを最小にする不良率p

    平均検査量Iを最小にする不良率pを考えます。

    \(\frac{dI}{dp}\)
    =\(\frac{d}{dp} (nL(p)+N(1-L(p))) \)
    = (n-N)\(\frac{d}{dp} L(p) \)
    =(*)

    L(p)= \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)を代入します。
    (*)=(n-N) \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r (rp^{r-1} (1-p)^{n-r}+ p^r (n-r)(-1)(1-p)^{n-r-1})\)
    =(n-N) \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^{r-1} (1-p)^{n-r-1} (r-pn)\)

    \(\frac{dI}{dp}\)=0の条件は、
    r-pn=0
    つまり、p=r/n
    のときです。
    よって、
    p=r/n
    の場合が、平均検査量Iが最小になります。

    平均検査量Iが最小になる意味

    p=r/n のとき、\(\frac{dI}{dp}\)=0となり、
    平均検査量Iは最小になります。

    これはどういう意味か?を考えます。
    rは変数で0から合格判定個数ac2まで変わる整数値です。
    0 ≤ r ≤ ac2
    サンプル数nと合格判定個数ac2との比が不良率pになるように調整すると、
    平均検査量をおさえることができるとわかります。

    ac2=4個,n=100個とすると
    p =r/n ≤ ac2/n=4/100=4%
    くらいで見ておくと、平均検査量Iを小さくできます。

    ③平均検査量の最小値(ポアソン分布)を導出

    平均検査量Iを最小にする不良率p

    平均検査量Iを最小にする不良率pを考えます。

    \(\frac{dI}{dp}\)
    =\(\frac{d}{dp} (nL(p)+N(1-L(p))) \)
    = (n-N)\(\frac{d}{dp} L(p) \)
    =(*)

    L(p)= \( \sum_{r=0}^{c} e^{(-np)}\frac{(np)^r}{r!}\)を代入します。
    (*)=(n-N) \( \sum_{r=0}^{c} ((-n)e^{-(np)}\frac{(np)^r}{r!}\)
    +\(e^{-(np)}\frac{r n^r p^{r-1}}{r!}\))
    =(n-N) \( \sum_{r=0}^{c} e^{-(np)} \frac{n^rp^{r-1}}{r!} (r-pn)\)

    \(\frac{dI}{dp}\)=0の条件は、
    r-pn=0
    つまり、p=r/n
    のときです。
    よって、
    p=r/n
    の場合が、平均検査量Iが最小になります。

    二項分布の場合と同じ結果になりました。

    平均検査量Iが最小になる意味

    二項分布の場合と同じですが、再掲します。

    p=r/n のとき、\(\frac{dI}{dp}\)=0となり、
    平均検査量Iは最小になります。

    これはどういう意味か?を考えます。
    rは変数で0から合格判定個数ac2まで変わる整数値です。
    0 ≤ r ≤ ac2
    サンプル数nと合格判定個数ac2との比が不良率pになるように調整すると、
    平均検査量をおさえることができるとわかります。

    ac2=4個,n=100個とすると
    p =r/n ≤ ac2/n=4/100=4%
    くらいで見ておくと、平均検査量Iを小さくできます。

    まとめ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均検査量について解説しました。

    • ➀平均検査量を導出
    • ②平均検査量の最小値(二項分布)を導出
    • ③平均検査量の最小値(ポアソン分布)を導出

  • 選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる

    「平均出検品質AOQって何?」、「平均出検品質AOQを求めるメリットは何?」と選別型抜取検査や平均出検品質AOQの意義がわからず、困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQがわかる

    • ➀平均出検品質(AOQ)とは検査後の不良率
    • ②規準型抜取検査と選別型抜取検査の平均出検品質(AOQ)
    • ③平均出検品質限界(AOQL)の導出
    • ④平均出検品質(AOQ)と平均出検品質限界(AOQL)の関係
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    ➀平均出検品質(AOQ)とは検査後の不良率

    選別型抜取検査に出て来る難解な用語

    平均検査量I、許容不良率LTPD(Lot Torelance Percent Defective)、平均出検品質(AOQ)、平均出検品質限界(AOQL)をよく使います。難しいし、すぐ忘れるので、簡単にまとめます。

    (1)平均検査量I:選別抜取検査は2回抜取検査するため、検査量の期待値を計算する必要がある。
    (2) 許容不良率LTPD:第2種の誤り(消費者危険)となる不良率pのこと。(L(p)=βのときのp)
    (3) 平均出検品質(AOQ):検査後の不良率
    (4) 平均出検品質限界(AOQL): 平均出検品質(AOQ)は最大値を持ち、その値のこと

    平均検査量Iについては、関連記事で解説しています。

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる
    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reを決める方法を知っていますか?単に抜取表の使い方だけしか知らないままでしょうか?本記事では、OC曲線や平均検査量を使って、合格判定数の決め方を解説しています。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    第1種の誤りや第2種の誤りについては、関連記事で解説しています。

    抜取検査はすべてOC曲線をベースに考える
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えていきます。OC曲線を構成する二項分布の導出や式の意味、OC曲線の描き方や描くために必要な制約条件について解説します。教科書では表面的な理解しかできない本当のOC曲線の意味がわかるようになり、自分で抜取検査が設計・計画できるようになります。

    平均出検品質(AOQ)とは検査後の不良率

    検査後の不良率(AOQ)を式で表す

    元々、不良率pの製品を抜取検査したとします。
    検査後の不良率(AOQ)を次の式で定義します。

    検査後の不良率(AOQ)=\(\frac{不良率×ロット合格率+不良率×ロット不合格率}{ロット合格率+ロット不合格率}\)

    わかりにくい「検査後の不良率(AOQ)」の式ですが、
    (不良率×ロットの合否確率の和)をロットの合否確率で割った、不良率の平均値みたいな値
    と考えましょう。

    このわかりにくい「検査後の不良率(AOQ)」の式
    規準型抜取検査と選別型抜取検査の違いをうまく表現できます!

    ②規準型抜取検査と選別型抜取検査の平均出検品質(AOQ)

    規準型抜取検査の平均出検品質(AOQ)

    不良率はp
    ロット合格率はL(p)
    ロット不良率は1-L(p)
    です。

    「検査後の不良率(AOQ)」の式は
    検査後の不良率(AOQ)
    = \(\frac{pL(p)+p(1-L(p))}{L(p)+(1-L(p))}\)
    =p

    規準型抜取検査の場合、検査前後の不良率はpであり、変わらない。
    当然ですよね。何も変わっていないので

    選別型抜取検査の平均出検品質(AOQ)

    不良率はp
    ロット合格率はL(p)
    ロット不良率は1-L(p)
    です。

    選別型抜取検査は、検査するロットが不合格になったら、全数検査に切り替えるので、不良率は0%になるのが特徴です。

    全数検査して、不良品があれば良品に取り換えるため、不良率は0%と考えます。

    選別型抜取検査の「検査後の不良率(AOQ)」の式は
    検査後の不良率(AOQ)
    = \(\frac{pL(p)+0(1-L(p)}{L(p)+(1-L(p))}\)
    =pL(p)

    選別型抜取検査の場合、分子の0(1-L(p)が規準型抜取検査と異なります。

    選別型抜取検査のメリット

    選別型抜取検査は検査後の不良率を低減することができる。

    規準型抜取検査のAOQはpです。
    選別型抜取検査のAOQはpL(p)です。
    ロット合格率L(p)は確率なので、0 <L(p) < 1です。

    つまり、
    p > pL(p)
    となります。

    この式から、選別型抜取検査は検査後の不良率を低減することができることがわかります。

    選別型抜取検査は、ロットが不合格な場合に全数検査をする手間をかける分、検査後の不良率がpからpL(p)に下げることができます。
    選別型抜取検査を実施する意義が、AOQの式から理解できます。

    ③平均出検品質限界(AOQL)の導出

    平均出検品質限界(AOQL)はAOQの最大値

    平均出検品質限界って何? ⇒気にしなくていいです。AOQの最大値です。計算して導出すれば、わかります。

    規準型抜取検査の場合、AOQ=pです。y=pのグラフは直線なので、規準型抜取検査のAOQLは考えません。

    選別型抜取検査の場合、AOQ=pL(p)です。
    L(p)は二項分布やポアソン分布の式が入ります。
    pL(p)が最大値を持つ特徴があります。

    詳細は関連記事を見てください。

    平均出検品質限界(AOQL)の導出

    L(p)が二項分布とポアソン分布についてそれぞれ導出します。最大値を求めるのでpL(p)をpで微分します。

    L(p)が二項分布の場合

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)
    =L(p)+p \(\frac{d}{dp} L(p)\)
    = \( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    +p\( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r (r p^{r-1} (1-p)^{n-r}+(n-r)p^r (-1) (1-p)^{n-r-1})\)

    L(p)がポアソン分布の場合

    \(\frac{d}{dp} pL(p)\)
    =L(p)+p \(\frac{d}{dp} L(p)\)
    = \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (np)^r}{ r!}\)
    + \( \sum_{r=0}^{c} \frac{e^{-np} (-np+r)}{r!}(np)^r\)

    非常に複雑な式になります。

    ④平均出検品質(AOQ)と平均出検品質限界(AOQL)の関係

    平均出検品質(AOQ)と平均出検品質限界(AOQL)を導出しましたので、グラフにしましょう。

    AOQ

    赤い直線のy=pより下側にAOQ曲線があることがわかり、
    AOQ曲線にそれぞれ最大値AOQLがあることがわかります。

    AOQは最大値があり、AOQLより値が高くなることはない。検査後の不良率はAOQL以下になることが保証されていることが重要です。

    選別型抜取検査もOC曲線をベースに数式を使って、検査の特徴を理解することが重要です。
    QCプラネッツは、抜取検査を自力で考え、設計・計画できるよう、解説していきます。

    まとめ

    選別型抜取検査(JISZ9015)の平均出検品質AOQ とその最大値である平均出検品質限界(AOQL)について解説しました。

    • ➀平均出検品質(AOQ)とは検査後の不良率
    • ②規準型抜取検査と選別型抜取検査の平均出検品質(AOQ)
    • ③平均出検品質限界(AOQL)の導出
    • ④平均出検品質(AOQ)と平均出検品質限界(AOQL)の関係

  • 2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    「JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reはどう決まっているのか?」、「なぜ全合格判定個数の半分程度になっているのかがわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    2回抜取検査の第1サンプルの合格判定数acが導出できる

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること
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    ①①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと

    1回目の抜取検査で終了できれば平均検査量は減らせる

    2回抜取検査のメリットは、平均検査量が減らせることですが、
    デメリットは、検査回数が増えて手間であることです。

    ●検査個数
    ・2回抜取方式で検査する場合: 1回目はn1個、2回目はn2個を検査
    ・1回抜取方式で検査する場合: n1+n2個を検査

    ●検査終了の場合分け
    ・2回抜取方式において、1回目で検査終了する確率をp1,2回目まで検査する確率をp2とします。

    ●期待値の平均検査量Iを導出
    ・2回抜取方式の平均検査量I2=n1p1+n2p2
    ・1回抜取方式の平均検査量I1=n1+n2

    ●平均検査量の差分
    I1– I2
    =(n1+n2)-(n1p1+n2p2)
    =n1(1-p1)+n2(1-p2)
    > 0
    ((1-p1) > 0かつ (1-p2) > 0)

    数式で証明しましたが、1回目の検査で終了する場合があるため、2回抜取検査の平均検査量は1回抜取検査より少なくできます。

    詳細は、関連記事に解説しています。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    ポアソン分布についても解説しています。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分方法

    2回抜取検査量のメリットは、平均検査量が減らせることだから、検査量が減らせるように1回目と2回目の検査を配分したい!

    と思いますよね。

    平均検査量を減らすには、なるべく1回目の検査で終わらせて、2回目の検査は無しで済ませたい!と考えますよね。

    平均検査量を減らすには、1回目の検査で合格として終わらせたいから
    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!

    そこで、次のクイズを考えます。

    平均検査量が少ないのはどれ?

    クイズ:2回抜取検査でもともと次の条件(a)で検査しようとしていた。
    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個
    どの方法が最も平均検査量が少ないか?

    1回目の検査数は少なく、合格判定数ac1は多く(ac2以下に注意して)すればよい!
    わけですから、クイズの正解は、「b」ですね。

    実際に3条件の平均検査量をプロットしましょう。

    平均検査量

    確かに、(b)の条件が平均検査量Iは少ないですね。

    でも、ここで、疑問が1つあります。

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合は
    なぜ、
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    なのでしょうか?

    平均検査量Iをもっと減らした方が、検査の効率がいいですよね。

    実は、平均検査量だけで判断するのは、不十分です。それを次で解説します。

    ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

    もともと検査は、合否を判断するものです。
    抜取検査回数に関係しないし、してはいけません。

    つまり、
    1回抜取検査と2回抜取検査の合否判断は同じでなければなりません。
    1回抜取検査と2回抜取検査のOC曲線はほぼ等しくなければなりません。

    平均検査量を減らした場合のOC曲線を比較

    上の例の3条件をOC曲線で描いてみましょう。

    (a) (JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式のなみ検査 AQL=1.5%の場合)
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個
    しかし、平均検査量を下げたいので、次の2条件を考えた。
    (b)1回目の試料数を減らし、合格判定数を増やす場合
    1回目試料数20個、合格判定3個、不合格判定4個
    2回目試料数80個、合格判定4個、不合格判定5個
    (c) 1回目の試料数を増やし、合格判定数を減らす場合
    1回目試料数80個、合格判定0個、不合格判定4個
    2回目試料数20個、合格判定1個、不合格判定5個

    ここで、1回抜取方式では(n,c)=(100,4)のOC曲線を描いています。

    OC曲線

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いことが、2回抜取方式で求められます。
    条件(b)(c)は1回抜取方式のOC曲線から大きく外しています。
    これでは、平均検査量を変えても意味が無いとわかります。

    黒線の1回抜取方式のOC曲線に近いのは、条件(a)の
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は

    まとめると、2回抜取方式で検査する条件は
    ①平均検査量Iをなるべく減らすこと
    ②1回抜取方式のOC曲線から外さないこと
    であるとわかります。

    1回目、2回目の検査量と合格判定数の配分(JIS抜取表)

    1回抜取方式 (n,c)=(100,4)のOC曲線に近い
    2回抜取方式はどれかを考えます。
    JISの抜取表にある
    1回目試料数50個、合格判定1個、不合格判定3個
    2回目試料数50個、合格判定4個、不合格判定5個

    の決め方を見ましょう。

    なお、2回抜取方式では、
    n1=50,n2=50,ac2=4,re5=5は固定し、
    ac1,re1をいろいろ振ってOC曲線を比較します。

    そこで、次のクイズを考えます。

    1回抜取検査OC曲線に最も近いのはどれ?

    条件

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5

    OC曲線を描きます。

    OC曲線

    1回抜取OC曲線と距離を評価するために、各条件のある不良率pにおけるロット不良率L(p)との差分の2乗和で評価します。つまり、

    S(各条件)=\(\sum (L(p)_{1回抜取}-L(p)_{各条件})^2\)

    S(各条件)の小さい順に順位をつけると下表のようになりました。

    条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
    n1 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac1 0 0 0 0 0 1 1 1 1 2 2 2 3 3 4
    re1 1 2 3 4 5 2 3 4 5 3 4 5 4 5 5
    n2 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50 50
    ac2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
    re2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5
    順位 14 11 6 1 2 10 3 4 5 7 8 9 12 13 15

    JISの抜取表の値は条件(7)で順位は3位でした。1位ではありませんでした。
    実際は1回抜取検査のOC曲線に近いパターンを選んで、合格判定個数を少し調整して
    JIS規格の値を決めたように考えられます。

    順位1~5位のOC曲線を描くと、1回抜取検査の場合(黒実線)と近いですし、
    JIS規格の曲線(赤点線)は黒実線とほぼ同じことがわかります。

    OC曲線

    OC曲線を駆使していくと、抜取検査が設計できて、JIS規格の値や式の決まり方がわかるようになります。

    まとめ

    JISZ9015 AQL指標型抜取検査方式の2回抜取検査の第1サンプルのac,reを決める方法を、平均検査量とOC曲線を使って解説しました。

    • ①2回抜取検査のメリットは平均検査量が少ないこと
    • ②2回抜取検査は1回抜取検査と同じOC曲線であること

  • 【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    【重要】計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    「計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の値はどのように決まっているかわからない」、「抜取検査表の見方は知っているけど、その理由は知らない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れる

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    ●You tube動画もご覧ください

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    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①不良率p0,p1は標準数で設定

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の2軸,p0,p1の値と間隔はどのように決まっているか?

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    p0は0.09%から、p1は0.71%からスタートし
    0.09,0.113,0.141,…,0.9,1.13,1.41,…と桁数をあげつつ同じ値を繰り返す。
    その理由はわかりますか?

    p0,p1の間隔は標準数から決まっていることと、
    p0=0.09%,p1=0.71%からスタートするのは、抜取表が見やすく使いやすくするために調整したためです。

    関連記事にまとめていますので、ご覧ください。

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる
    規準型抜取検査や調整型抜取検査の抜取表の範囲や区分はどのように決めているかご存じですか?本記事は、抜取表の範囲や区分や、抜取表を自分で作る方法を解説します。抜取表の作り方が知りたい方は必見です。

    知っている人は知っている「標準数」です。
    知らない人は覚えてね!となります。

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に注目します。

    規準型抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求め、
    L(p)=1-αのpをp0,
    L(p)=βのpをp1とします。

    この基本的な考え方で、計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は作られています。

    OC曲線についてと、曲線の描き方については関連記事をご覧ください。

    OC曲線を作る超幾何分布、二項分布、ポアソン分布をマスターする
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線を構成する3つの確率分布は超幾何分布、二項分布、ポアソン分布です。それぞれの分布の関係を理解し、不良率または不良個数からOC曲線が描けるようになりましょう。

    ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)の(n,c)に数字がある枠について、n,cとp0,p1の関係を見ます。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002) (黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    次に関連記事にあるプログラムを使って、(n,c)から(p0,p1)を計算します。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    結果を比較します。

    JIS9015Z QCプラネッツ 比較
    n c p0 p1 p0 p1 P0 p1
    400 1 0.090~0.112 0.91~1.12 0.082 0.972 ×
    500 2 0.141~0.180 0.91~1.12 0.154 1.065
    300 1 0.113~0.140 1.13~1.40 0.115 1.291
    400 2 0.181~0.224 1.13~1.40 0.204 1.327
    500 3 0.225~0.280 1.13~1.40 0.267 1.334
    250 1 0.141~0.180 1.41~1.80 0.137 1.549 ×
    300 2 0.225~0.280 1.41~1.80 0.268 1.766
    400 3 0.281~0.355 1.41~1.80 0.337 1.665
    500 4 0.356~0.450 1.41~1.80 0.393 1.593
    200 1 0.181~0.224 1.81~2.24 0.174 1.932 ×
    250 2 0.281~0.355 1.81~2.24 0.325 2.116
    300 3 0.356~0.450 1.81~2.24 0.452 2.214 ×
    400 4 0.451~0.560 1.81~2.24 0.492 1.989
    500 6 0.561~0.710 1.81~2.24 0.654 2.097
    150 1 0.225~0.280 2.25~2.80 0.234 2.57
    200 2 0.356~0.450 2.25~2.80 0.409 2.641
    250 3 0.451~0.560 2.25~2.80 0.545 2.654
    300 4 0.561~0.710 2.25~2.80 0.655 2.649
    400 6 0.711~0.900 2.25~2.80 0.821 2.619
    60 0 0.090~0.112 2.81~3.55 0.086 3.766 × ×
    120 1 0.281~0.355 2.81~3.55 0.297 3.203
    150 2 0.451~0.560 2.81~3.55 0.545 3.51
    200 3 0.561~0.710 2.81~3.55 0.684 3.31
    250 4 0.711~0.900 2.81~3.55 0.79 3.173
    300 6 0.901~1.12 2.81~3.55 1.1 3.485
    500 10 1.13~1.40 2.81~3.55 1.235 3.067
    50 0 0.090~0.112 3.56~4.50 0.103 4.501 ×
    100 1 0.356~0.450 3.56~4.50 0.354 3.835 ×
    120 2 0.561~0.710 3.56~4.50 0.684 4.375
    150 3 0.711~0.900 3.56~4.50 0.915 4.399 ×
    200 4 0.901~1.12 3.56~4.50 0.989 3.958
    250 6 1.13~1.40 3.56~4.50 1.32 4.176
    400 10 1.41~1.80 3.56~4.50 1.547 3.827
    40 0 0.113~0.140 4.51~5.60 0.129 5.594
    80 1 0.451~0.560 4.51~5.60 0.444 4.776 ×
    100 2 0.711~0.900 4.51~5.60 0.821 5.235
    120 3 0.901~1.12 4.51~5.60 1.145 5.483 ×
    150 4 1.13~1.40 4.51~5.60 1.321 5.259
    200 6 1.41~1.80 4.51~5.60 1.652 5.207
    300 10 1.81~2.24 4.51~5.60 2.068 5.09
    30 0 0.141~0.180 5.61~7.00 0.171 7.388 ×
    60 1 0.561~0.710 5.61~7.00 0.595 6.329
    80 2 0.901~1.12 5.61~7.00 1.029 6.516
    100 3 1.13~1.40 5.61~7.00 1.377 6.559
    120 4 1.41~1.80 5.61~7.00 1.654 6.552
    150 6 1.81~2.24 5.61~7.00 2.21 6.916
    250 10 2.25~2.80 5.61~7.00 2.486 6.096
    25 0 0.181~0.224 7.11~9.00 0.205 8.799
    50 1 0.711~0.900 7.11~9.00 0.715 7.559
    60 2 1.13~1.40 7.11~9.00 1.376 8.628
    80 3 1.41~1.80 7.11~9.00 1.725 8.161
    100 4 1.81~2.24 7.11~9.00 1.99 7.835
    120 6 2.25~2.80 7.11~9.00 2.768 8.612
    200 10 2.81~3.55 7.11~9.00 3.114 7.599
    20 0 0.225~0.280 9.01~11.2 0.256 10.875
    40 1 0.901~1.12 9.01~11.2 0.896 9.38 ×
    50 2 1.41~1.80 9.01~11.2 1.654 10.296
    60 3 1.81~2.24 9.01~11.2 2.309 10.797 ×
    70 4 2.25~2.80 9.01~11.2 2.856 11.096 ×
    100 6 2.81~3.55 9.01~11.2 3.33 10.294
    150 10 3.56~4.50 9.01~11.2 4.166 10.086
    15 0 0.281~0.355 11.3~14.0 0.342 14.231 ×
    30 1 1.13~1.40 11.3~14.0 1.198 12.357
    40 2 1.81~2.24 11.3~14.0 2.075 12.763
    50 3 2.25~2.80 11.3~14.0 2.778 12.876
    60 4 2.81~3.55 11.3~14.0 3.34 12.883
    80 6 3.56~4.50 11.3~14.0 4.178 12.793
    120 10 4.51~5.60 11.3~14.0 5.225 12.549
    15 0 0.356~0.450 14.1~18.0 0.342 14.231 ×
    25 1 1.41~1.80 14.1~18.0 1.44 14.687
    30 2 2.25~2.80 14.1~18.0 2.781 16.781
    40 3 2.81~3.55 14.1~18.0 3.488 15.945
    50 4 3.56~4.50 14.1~18.0 4.023 15.355
    60 6 4.51~5.60 14.1~18.0 5.605 16.893 ×
    100 10 5.61~7.10 14.1~18.0 6.292 14.988
    10 0 0.451~0.560 18.1~22.4 0.512 20.567
    20 1 1.81~2.24 18.1~22.4 1.806 18.096 × ×
    25 2 2.81~3.55 18.1~22.4 3.351 19.914
    30 3 3.56~4.50 18.1~22.4 4.685 20.93 ×
    40 4 4.51~5.60 18.1~22.4 5.057 18.998
    50 6 5.61~7.10 18.1~22.4 6.759 20.113
    70 10 7.11~9.01 18.1~22.4 9.069 21.154 ×
    7 0 0.561~0.710 22.5~28.0 0.73 28.032 × ×
    15 1 2.25~2.80 22.5~28.0 2.422 23.557
    20 2 3.56~4.50 22.5~28.0 4.217 24.477
    25 3 4.51~5.60 22.5~28.0 5.656 24.802 ×
    30 4 5.61~7.10 22.5~28.0 6.805 24.899
    40 6 7.11~9.01 22.5~28.0 8.513 24.845
    50 10 9.01~11.2 22.5~28.0 12.855 29.13 × ×
    5 0 0.711~0.900 28.1~35.5 1.021 36.904 × ×
    10 1 2.81~3.55 28.1~35.5 3.677 33.685 ×
    15 2 4.51~5.60 28.1~35.5 5.685 31.729 ×
    20 3 5.61~7.10 28.1~35.5 7.135 30.419 ×
    25 4 7.11~9.01 28.1~35.5 8.229 29.467
    30 6 9.01~11.2 28.1~35.5 11.499 32.469 ×

    ×が33個、●が157個になり、一致する率は 157/(33+157)=82.6%となり、
    ほぼ計数規準型一回抜取検査表と一致することがわかりました。

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)は自分で作ったOC曲線から作れることがわかりますね。
    JIS規格も身近な存在に感じますね。

    規格表の作り方がわかると、その理論や背景も理解できます。
    単に表の見方だけでなく、意味も理解することができます。

    ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

    どの参考文献にも導出過程が書いていませんが、計数規準型一回抜取検査表が初めて規格になった1956年からはすでにこの式はありました。

    抜取検査設計補助表

    p1/p00 c n
    17以上 0 2.56/p0+115/p1
    16~7.9 1 17.8/p0+194/p1
    7.8~5.6 2 40.9/p0+266/p1
    5.5~4.4 3 68.3/p0+334/p1
    4.3~3.6 4 98.5/p0+400/p1
    3.5~2.8 6 164/p0+527/p1
    2.7~2.3 10 308/p0+770/p1
    2.2~2.0 15 502/p0+1065/p1
    1.99~1.86 20 704/p0+1350/p1

    抜取検査設計補助表が分からない点

    1. n=A/p0+B/p1型で表現できる理由が分からない
    2. 比p1/p0とcの値ごとにnの式の係数A,Bが変わる理由が分からない

    抜取検査が分かりにくい背景

    1. 抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから
    2. 計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから
    • ①抜取検査規格は米国の軍事規格からJISへ踏襲したから

    抜取検査が日本のJIS規格で登場するのが,1956年です。
    その前には、米国の軍事規格(MIL-STD-105D)がありました。
    当時は、朝鮮戦争で日本の製造品質を急ピッチで高める必要があったため、
    占領下の米国の軍事規格を日本で普及させた背景があります。

    米国の軍事規格の詳細までは追えないため、抜取検査設計補助表の式の導出までは完全にはわかっていません。

    • ②計算機が未発達な時代は近似式で求めるのが常套手段だったから

    今は、Excelで個人PCでもかなりの計算ができますが、
    60年前はそれが不可能でした。当時は、関数論などを駆使しして、
    近似式で当てはめて使う方法が常套手段でした。

    現在は、値はPCや大型計算機にプログラミングすれば計算できます。
    現在最も重要なのは、式より式の導出や理論が分かることです。

    計算結果より、その理由が重要です。

    計算は機械の仕事
    理論や説明は人間の仕事
    です。

    理解していない方法は使うべきではない

    抜取検査設計補助表が必要なp0,p1を使う場合、
    近似式が使いたくないときは、
    自分でOC曲線を引いてn,c,p0,p1を確認した方がよいでしょう。

    結果は近似式と変わらないでしょうが、
    近似式の式が理解できない場合は使わないのも1つの方法です。

    抜取検査設計補助表の式の導出や理論について、今後もQCプラネッツは追究していきます。

    まとめ

    計数規準型一回抜取検査表(JISZ9002)はOC曲線から作れることを解説し、抜取検査設計補助表の式の導出や理論がよくわかっていないことも紹介しました。

    • ①不良率p0,p1は標準数で設定
    • ②サンプル数nと合格判定個数cはOC曲線から求める
    • ③OC曲線のp0,p1と抜取表の結果は一致する
    • ④抜取検査設計補助表の式の導出はわからない

  • 2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取検査のOC曲線を作り方がわからない」、「二項分布、ポアソン分布のOC曲線が描けない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布の2回抜取検査)を描こう

    抜取検査はすべてOC曲線をベースに考える

    本記事ではExcel VBAを使ってOC曲線を描き、抜取検査の理論を追究できる準備をします。

    なお、1回抜取検査のOC曲線を描くプログラムは、関連記事で紹介しています。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    2回抜取検査を自動で描くプログラムを解説するのは本記事だけです。

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    2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)

    二項分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取方式

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_1()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “二項”  ’シート名
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5 ‘最大列数
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1) ‘間隔
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1 ‘計算行数
    14. ‘初期化
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(9 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 5), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0.001
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ‘抜取検査対象を入力
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. ‘nrow = 5
    39.
    40. ‘OC曲線(2回抜取)
    41. For i1 = 1 To nrow
    42. For j1 = 1 To ncol
    43. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    44. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    45. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k1) * tt(i1) ^ k1 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k1)
    46. Next k1
    47.
    48. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    49. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    50. For l1 = 0 To ac2(j1) – k2
    51. aa = aa + WorksheetFunction.Combin(n2(j1), l1) * tt(i1) ^ l1 * (1 – tt(i1)) ^ (n2(j1) – l1)
    52. Next l1
    53.
    54. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    55. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k2) * tt(i1) ^ k2 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k2) * aa
    56. Next k2
    57.
    58. Next j1
    59. Next i1
    60.
    61. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    ポアソン分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取検査

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_2()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “ポアソン”
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1)
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1
    14. ‘初期化0
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 3), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 6 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0 ‘x=0を代入
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ’n1,ac1,re1,n2,ac2,re2を代入
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. Dim ramda1 As Double, ramda2 As Double, fact1 As Double, fact2 As Double
    39. ‘OC曲線(2回抜取)
    40. For i1 = 1 To nrow
    41. For j1 = 1 To ncol
    42. ‘λ=Nx/100で導出
    43. ramda1 = _
    44. Worksheets(SH).Cells(1, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    45. ramda2 = _
    46. Worksheets(SH).Cells(4, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    47.
    48. fact1 = 1: fact2 = 1
    49.
    50. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    51. If k1 > 0 Then
    52. fact1 = fact1 * k1 ‘階乗!を計算
    53. End If
    54.
    55. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = _
    56. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) + Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1
    57. Next k1
    58.
    59. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    60. fact1 = fact1 * k2
    61.
    62. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    63. For m1 = 0 To ac2(j1) – k2
    64. If m1 > 0 Then
    65. fact2 = fact2 * m1 ‘階乗!を計算
    66. End If
    67.
    68. aa = aa + Exp(-ramda2) * ramda2 ^ m1 / fact2
    69. Next m1
    70.
    71. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    72. + (Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1) * aa
    73.
    74. Next k2
    75.
    76. Next j1
    77. Next i1
    78.
    79. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    まとめ

    2回抜取検査のOC曲線をプログラムで描けるよう解説しました。実際描いてみてください。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

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