【本記事限定】交互作用を調べると直交表L27は複数ある【必見】
「直交表は1つしかないの?」「直交表の主効果a,bや交互作用ab,a2bの成分はよく教科書に書いているが、主効果2a,2bや交互作用2ab,2a2bは成分として使えないのか?」など、3水準系の直交表を勉強する中で、疑問に思ったことありませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
直交表は複数ある【絶対知っといて!】
- ➀【本記事限定】直交表L27の交互作用を拡張すると27列できる
- ②【本記事限定】直交表L27は13列しかできない理由
- ③【本記事限定】直交表は複数種類がある理由
記事の信頼性
記事を書いている私は、実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。本記事は、どこに書いていない、私が研究して見つけた本記事限定の内容です。
直交表がより詳しくわかる重要な記事なので、読んでください!
さっそく見ていきましょう。
➀【本記事限定】直交表L27の交互作用を拡張すると27列できる
【本記事限定】3水準以上の直交表には交互作用列が複数ある理由【必見】
に書いたとおり、3水準の交互作用は複数の直交表の列が必要です。
$$ S_A =Sa $$
$$ S_{A×B} = S_{a×b} + S_{a×2b} $$
$$ S_{A×B} = S_{a×b} + S_{2a×b} $$
上の式をよく見ると、交互作用A×Bは(ab,a2b)と(ab,2ab)の2種類あることがわかりますね。これを拡張してみると、交互作用A×Bは ab,a2b,2ab,2a2bの4パターンの組み合わせで表記できないか?に気がつきませんか?
さらに、主効果Aはaと1種類ですが、3水準系は水準数を3で割った余りを割当てるので、aも2aもあって良いと思いませんか?
直交表を拡張しよう
のように、書き出します。もともと、3因子A,B,Cの水準は3つあるので、3の3乗で27列が直交表に配列されるべきです。
一般化すると、m因子のn水準系の直交表は本来\( n^m\)列あるべきです。
しかし、実際は配列数が少なく、L27では27列ではなく13列ですね。なぜでしょうか?
②【本記事限定】直交表L27は13列しかできない理由
直交性については、【本記事限定】実験計画法では実験回数を減らすために直交性が必須に書いたとおり、他の因子の効果を見せなくすることです。
直交表L27は27列書き出せますが、平均μの((a,b,c)=(0,0,0)) 列は無視して26列とします。26列どうし直交性を確認すると、下図のように直交性がない13組みが出てきます。
例えば、主効果については、aと2aは直交性がありません。直交表にaと2aは同時に配列できません。
交互作用についても同様に、abと2a2bは直交性がありません。直交表にabと2a2bは同時に配列できません。
まとめると、直交表L27の26列のうち、同時に配列できないパターンを分離する必要があり、結局13列しか配列ができません。直交表L27は13列になるわけです。
③【本記事限定】直交表は複数種類がある理由
もう1度、図を見ましょう。直交表のパターン1,パターン2ってありますね。実は、直交表L27は2種類あることがわかりますね。パターン1でもパターン2でも実験してよいのです。直交性がないのは縦の方向ですが、横の方向は直交性があるため直交表に配列できます。
もっというと、パターン1の一部とパターン2の一部を組み合わせることも可能です。つまり、直交表L27は多数種類があることがわかります。もちろん、他の直交表もそれぞれ多数の種類があります。教科書では1パターンしか出てきませんが、実際は多数に種類があります。
直交表L27を複数書いてみよう
2種類紹介します。
パターン1
パターン2
パターン1
a,b,c,ab,a2b,ac,a2c,bc,b2c,abc,a2b2c,a2bc,ab2c
と
パターン2
2a,2b,2c,2a2b,2ab,2a2c,2ac,2b2c,2bc,2a2b2c,2abc,2ab2c,2a2bc
は成分が全く違いますが、各実験Noの水準数においては相対的に同じものなので、各列の平方和がパターン1も2も同じ結果になりました。
まとめ
3水準の直交表L27を調べると、複数の種類の直交表があることがわかりました。実は、もっと多数、無数の種類があります。ただし、平方和の計算や分散分析をすると結果が同じになる種類があることもわかりました。
- ➀【本記事限定】直交表L27の交互作用を拡張すると27列できる
- ②【本記事限定】直交表L27は13列しかできない理由
- ③【本記事限定】直交表は複数種類がある理由
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