主成分分析と因子分析の違いがわかる
「主成分分析と因子分析の違いがわからない」などと困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
おさえておきたいポイント
- ①一般的な説明
- ➁QCプラネッツの説明
- ➂主成分分析とは
- ➃因子分析とは
Excelや公式は暗記不要!
自力で導出できるぜ!
①一般的な説明
教科書の説明
よく教科書で次のように違いを説明していますよね。
この表の良い所は、
- 主成分分析と因子分析が同じ図で矢印の向きの違いで説明できる
- 主成分、共通因子と係数で2つの分析ができる
なんですが、実際に両方の分析を解けるようになると、
違和感があります。
教科書の説明では理解できない
主成分分析の説明図はOKですが、
因子分析側の説明図では違和感があります。
この図では、
- 「主成分分析はデータ群から主成分を抽出し、
主成分はデータ群が決める!」⇒理解できる! - 「因子分析は、私たちが勝手に共通因子を決めて、データ群を構成する」⇒と見えてしまい、違和感がある
因子分析は、共通因子fからデータに矢印があるので、
主成分分析との違いを意識すると
●主成分分析はデータが主成分(方向)を決める
●対して、因子分析は、共通因子がデータを決める
の違いがあるように見えてしまいます。
実際に分析すると、
因子分析もデータが共通因子を決める分析です。
➁QCプラネッツの説明
分析方法が理解しやすい比較図を作る
実際に2つの分析方法を解いてみると、
●主成分分析はデータが主成分(方向)を決める
⇒主成分方向である新たな座標軸を作るのが主成分分析!
●因子分析はデータが共通因子を決める
⇒共通因子は(データを誤差で割り、因子負荷量で割るので)
\(\frac{データ-誤差}{因子負荷量}\)の式から見ると、
⇒データをある意味標準化したもの
データの元(元こそ共通因子)を見つけるのが因子分析!
まとめると、
- 主成分分析は軸方向を抽出するもの
- 因子分析はデータを構成する元を見つけるもの
QCプラネッツが考える両手法のイメージ図は下図となります。
結論は、
全く別物で比較して意味が無い
➂主成分分析とは
主成分分析とは
データ群は群がっていますが、ある方向に情報量が集まっていることが分かっています。
●各データと平均間のベクトルと
●主成分方向
の内積を使って、その2乗和の最大となる条件式を作ります。
その条件式を解くと、
固有方程式ができるため、
主成分分析=固有方程式
とよく認識されています。
この固有方程式を解くと、
変数の個数だけ、主成分方向と、寄与率が出て来ますね。
寄与率や固有値が大きい順に並べて分析するのが主成分分析です。
詳細は関連記事で
ざっと主成分分析の概要を説明しましたが、詳細は関連記事にあります。
【まとめ】主成分分析を究める 主成分分析は解けますか?主成分分析は何をやる手法か説明できますか? 本記事では、主成分分析を究めれられるポイントをわかりやすく解説しています。関連記事を読み進めると主成分分析はマスターできます。多変量解析を学ぶ人は必読です。 |
➃因子分析とは
因子分析とは
因子分析は、データ群から、そのデータを構成する元(共通因子)をみつけるものです。
簡単なモデル式を書くと
(共通因子)=\(\frac{データ-誤差}{因子負荷量}\)
から、誤差と、因子負荷量を見つけて、計算できます。
\(z=\frac{x-\bar{x}}{σ}\)のイメージですね。
誤差と因子負荷量は、変数の分散、共分散から、計算して求めます。
データ群が作る分散・共分散から共通因子が計算できるため、
●共通因子⇒データ
ではなく、
●データ⇒共通因子
と考えるべきです。
詳細は関連記事で
ざっと因子分析の概要を説明しましたが、詳細は関連記事にあります。
因子分析の2因子モデルが導出できる 因子分析が計算できますか? 本記事では、因子分析の2因子モデルにおける計算方法を解説します。2因子の解析過程の注意点が理解できれば、多因子でも適用できます。計算ツールに頼らず、手計算で理解できるようにわかりやすく解説しています。多変量解析を学ぶ人は必読です。 |
まとめ
「主成分分析と因子分析の違いがわかる」を解説しました。
- ①一般的な説明
- ➁QCプラネッツの説明
- ➂主成分分析とは
- ➃因子分析とは
Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/qcplanets/qcplanets.com/public_html/wp-content/themes/m_theme/sns.php on line 119