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信頼性工学ができる(離散系と連続系まとめて演習)

信頼性工学

「信頼度、MTBF、MTTF、MTTRを問題に合わせて解くと、だんだんわからなくなっていく」と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

信頼性工学ができる(離散系と連続系まとめて演習)
  • ①離散系と連続系はまとめて理解する
  • ➁非修理系の離散系と連続系の演習問題
  • ➂修理系の離散系と連続系の演習問題
離散系 連続系
非修理系
修理系

「離散系、連続系」と「非修理系、修理系」の4パターンをまず区別してマスターしましょう。整理して理解しましょう。

①離散系と連続系はまとめて理解する

初心者は離散系の方が理解しやすい

離散系とは

ヒストグラムで表現され、個数と度数を掛け算して合計するやり方。
初心者向け。
信頼性工学

よくヒストグラムが出て、個別の度数を長方形の面積で計算すればわかる!
程度なので、計算も簡単で、理解しやすい!

信頼性工学は簡単と最初は安心できる!

連続系は初心者には難しい

連続系とは

関数で表現され、積分して計算するやり方。
高度な数学を使うので難しい。
信頼性工学

苦手な積分が出て来るし、関数\(f(x)\)も複雑な式になるから
計算が難しく、理解できない!

信頼性工学は最初簡単だけど、すぐ難しくなる!

信頼性工学は連続系が学びやすい

関連記事に詳細に解説しています。ご確認ください。

信頼性工学がよくわかる(離散系と連続系まとめて理解できる)
信頼性工学でヒストグラムから導出する過程と、積分から導出する過程を別々に理解して頭が混乱していませんか?本記事では、連続系をベースにすれば両者をまとめて整理して理解することができます。信頼性工学を学ぶ人は必読です。

ポイントは ∑と積分の違いだけ

離散系と連続系の関係性が見えないから、別々に理解しがち。
でも、まとめて理解したい!

やってみましょう。

信頼性工学

離散系と連続系は図を見ると考え方は同じで、

∑か積分∫かの違いだけです。
∑か積分∫かの違いだけで
●不良率、信頼度
●MTTF,MTBF,MTTR
と信頼性工学の基本セットがまとめて理解できます。

式でいうと具体的には、下図のとおりです。

信頼性工学

では、演習問題を使って、離散・連続×非修理・修理の4パターンを整理して理解していきましょう。

➁非修理系の離散系と連続系の演習問題

信頼度RとMTTFを計算する演習問題です。ついでなので、B10も解きましょう。

B10とは不良率が10%になる時間のことです。

●離散系の演習問題
ある電子部品(サンプル数100)の寿命値を下図のようにヒストグラムにまとめた。
(1) 時間2における信頼度R(2)はいくらか。
(2) B10はいくらか。
(3) MTTFはいくらか。
●連続系の演習問題
ある部品の寿命は次式の指数分布
\(f(t)\)=\(λe^{-λt}\) (\(λ\)=0.01)
に従っている。
(1) 時間2における信頼度R(2)はいくらか。
(2) B10はいくらか。
(3) MTTFはいくらか。

の2問を解説します。

*問い(1)(2)(3)が2問とも同じですよね!
(1) 時間2における信頼度R(2)はいくらか。
(2) B10はいくらか。
(3) MTTFはいくらか。

離散系の演習問題

例題

ある電子部品(サンプル数100)の寿命値を下図のようにヒストグラムにまとめた。
(1) 時間2における信頼度R(2)はいくらか。
(2) B10はいくらか。
(3) MTTFはいくらか。
信頼性工学

解法

(1)は、時刻2以上で壊れていないサンプル数を考えれば信頼度Rが計算できます。
R(2)=(100-4)/100=96%

(2)はサンプル数100のうちの10%の10個が壊れる時間なので、
時刻4~5の間にB10が来ます。よって、
B10=3+(4-3)×(1/8)=3.125

信頼性工学

(3)MTTFはヒストグラムの長方形の面積の合計でしたね。
●離散系:MTTF(MTBF)=\(\sum_{i=1}^{n}t_i f_i(×1)\)
よって、
MTTF=1×0+2×4+3×5+4×8+5×9+6×13+7×18
+8×15+9×12+10×5+11×5+12×3+13×2+14×0+15×1=714
となります。

同じことを、連続系でも解いてみましょう。

連続系の演習問題

例題

ある部品の寿命は次式の指数分布
\(f(t)\)=\(λe^{-λt}\) (\(λ\)=0.01)
に従っている。
(1) 時間2における信頼度R(2)はいくらか。
(2) B10はいくらか。
(3) MTTFはいくらか。

解法

(1)は、時刻2以上で壊れていないサンプル数を考えれば信頼度Rが計算できます。
R(2)= \(\displaystyle \int_{2}^{∞} f(t)dt\)
= \(\displaystyle \int_{2}^{∞} λe^{-λt} dt\)
= -\(\left[ e^{-λt}\right]_{2}^{∞}\)
=\(e^{-2λ}\)=\(e^{-0.02 }\)
=98%

(2)はサンプル数100のうちの10%の10個が壊れる時間なので、
0.1=\(\displaystyle \int_{0}^{B_{10}} f(t)dt\)
0.1= -\(\left[ e^{-λt} \right]_{0}^{B_{10}}\)
0.09=\(e^{-0.01B_{10}}\)
B10=10.54

(3)MTTFは積分でしたね。
●連続系: MTTF= \(\displaystyle \int_{0}^{∞} tf(t)dt \)
よって、
MTTF= \(\displaystyle \int_{0}^{∞} tf(t)dt \)
=\(λ\displaystyle \int_{0}^{∞} t e^{-λt}dt \)
部分積分すると、
= \(-λ\left[ \frac{1}{λ}t e^{-λt} + \frac{1}{λ^2} e^{-λt} \right]_{0}^{∞}\)
=\(\frac{1}{λ}\)=100

離散系も連続系も問いが同じなので、解き方は同じです。
でも連続系の積分が、しんどく感じるかもしれませんが、そこは慣れです。

➂修理系の離散系と連続系の演習問題

MTBF,MTTR,アベイラビリティを計算する演習問題です。

離散系と連続系の違いは下図で確認しましょう。

信頼性工学

これから解く、問題は問いが離散系も連続系も同じです。

●離散系
次の表はある工場機械の稼働と故障・修理の時間を表している。なお、
操業時間=稼働時間+故障・修理時間とみること。
(1)月あたりのMTBFはいくらか。
(2)月あたりのMTTRはいくらか。
(3)月あたりのアベイラビリティAはいくらか。
●連続系
ある工場機械は故障率と修理率が次の指数分布関数に従っているとする。
故障率: \(f(t)\)=\(λe^{-λt}\) (\(λ\)=0.001(月あたり))
修理率: \(g(t)\)=\(μe^{-μt}\) (\(μ\)=0.01(月あたり))
(1)月あたりのMTBFはいくらか。
(2)月あたりのMTTRはいくらか。
(3)月あたりのアベイラビリティAはいくらか。

問は、

問:
(1)月あたりのMTBFはいくらか。
(2)月あたりのMTTRはいくらか。
(3)月あたりのアベイラビリティAはいくらか。
と離散系も連続系も同じです。

離散系の演習問題

例題

次の表はある工場機械の稼働と故障・修理の時間を表している。なお、
操業時間=稼働時間+故障・修理時間とみること。
(1)月あたりのMTBFはいくらか。
(2)月あたりのMTTRはいくらか。
(3)月あたりのアベイラビリティAはいくらか。
操業時間 故障回数 修理時間/回
1 744 2 6
2 672 2 9
3 744 0 0
4 720 1 12
5 600 2 15
6 720 3 6
4200 10

解法

稼働時間と故障・修理時間を計算して表にするとMTTF,MTTRはすぐ計算できます。

操業時間 故障回数 修理時間/回 非稼働時間 稼働時間
1 744 2 6 12 732
2 672 2 9 18 654
3 744 0 0 0 744
4 720 1 12 12 708
5 600 2 15 30 570
6 720 3 6 18 702
4200 10 90 4110
平均 15 685

(1) 上の表の平均稼働時間がMTBFです。よって、MTBF=685

(2) 上の表の平均非稼働時間がMTTRです。よって、MTTR=15

(3) アベイラビリティAは
\(A=\frac{MTBF}{MTBF+MTTR}\)です。よって、
\(A=\frac{685}{685+15}\)=97.9%

と計算できました。

連続系の演習問題

例題

ある工場機械は故障率と修理率が次の指数分布関数に従っているとする。
故障率: \(f(t)\)=\(λe^{-λt}\) (\(λ\)=0.001(月あたり))
修理率: \(g(t)\)=\(μe^{-μt}\) (\(μ\)=0.01(月あたり))
(1)月あたりのMTBFはいくらか。
(2)月あたりのMTTRはいくらか。
(3)月あたりのアベイラビリティAはいくらか。

解法

指数分布に従うときは、

実は、
(1)MTBF=\(\frac{1}{λ}\)
(2)MTTR=\(\frac{1}{μ}\)
(3)\(A\)=\(\frac{MTBF}{MTBF+MTTR}\)=\(\frac{μ}{μ+λ}\)
と公式当てはめて終わりです。

導出については、関連記事にまとめていますので、一度は解いてみてください。重要です!

【必読】MTTF,MTBFとMTTRが導出できる
MTTF,MTBF,MTTRの違いは説明できますか?公式暗記に頼らず自力で導出できますか?本記事では暗記に頼ることなく導出できるよう丁寧に解説します。信頼性工学は自力で導出すると理解度が一気に増します。必読です!

なので、連続系×修理系の問いはあまり見かけません。理由は公式代入で即終了でつまらないからでしょうね。

(1)MTBF=\(\frac{1}{λ}\)より、MTBF=1000

(2) MTTR=\(\frac{1}{μ}\)より、MTTR=100

(3) \(A\)=\(\frac{MTBF}{MTBF+MTTR}\)=\(\frac{μ}{μ+λ}\)
=\(\frac{0.01}{0.01+0.001}\)=90.9%

と計算できました。

離散系 連続系
非修理系
修理系

の4パターンの演習問題をセットで理解できました。

これで、離散系と連続系が混乱せず整理して理解できました。

まとめ

「信頼性工学ができる(離散系と連続系まとめて演習)」を解説しました。

  • ①離散系と連続系はまとめて理解する
  • ➁非修理系の離散系と連続系の演習問題
  • ➂修理系の離散系と連続系の演習問題


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