月: 2021年10月

  • 2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取方式のOC曲線(二項分布とポアソン分布)をプログラムで描こう

    2回抜取検査のOC曲線を作り方がわからない」、「二項分布、ポアソン分布のOC曲線が描けない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布の2回抜取検査)を描こう

    抜取検査はすべてOC曲線をベースに考える

    本記事ではExcel VBAを使ってOC曲線を描き、抜取検査の理論を追究できる準備をします。

    なお、1回抜取検査のOC曲線を描くプログラムは、関連記事で紹介しています。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    2回抜取検査を自動で描くプログラムを解説するのは本記事だけです。

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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)

    二項分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取方式

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_1()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “二項”  ’シート名
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5 ‘最大列数
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1) ‘間隔
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1 ‘計算行数
    14. ‘初期化
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(9 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 5), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0.001
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ‘抜取検査対象を入力
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. ‘nrow = 5
    39.
    40. ‘OC曲線(2回抜取)
    41. For i1 = 1 To nrow
    42. For j1 = 1 To ncol
    43. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    44. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    45. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k1) * tt(i1) ^ k1 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k1)
    46. Next k1
    47.
    48. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    49. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    50. For l1 = 0 To ac2(j1) – k2
    51. aa = aa + WorksheetFunction.Combin(n2(j1), l1) * tt(i1) ^ l1 * (1 – tt(i1)) ^ (n2(j1) – l1)
    52. Next l1
    53.
    54. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    55. + WorksheetFunction.Combin(n1(j1), k2) * tt(i1) ^ k2 * (1 – tt(i1)) ^ (n1(j1) – k2) * aa
    56. Next k2
    57.
    58. Next j1
    59. Next i1
    60.
    61. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

    ポアソン分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n1,ac1,re1,n2,ac2,re2)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    2回抜取検査

    ロット合格率L(p)は、
    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}
    Excelではx=pとして計算します。

    2回抜取検査のロット合格率L(p)の式の導出は関連記事にあります。

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける
    抜取検査を2回する場合の確率の計算やOC曲線は描けますか?抜取検査を1回から2回に分けるメリットは何かわかりますか?本記事では、2回抜取検査におけるロット合格率の求め方、OC曲線の描き方、2回に検査を分けるメリットを解説します。多回抜取検査について知りたい方は必見です。

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2kai_2()
    2.
    3. Dim n1(1 To 1000) As Long, ac1(1 To 1000) As Long, re1(1 To 1000) As Long
    4. Dim n2(1 To 1000) As Long, ac2(1 To 1000) As Long, re2(1 To 1000) As Long
    5. Dim SH As String, ncol As Long, ab As Double, nrow As Long
    6. Dim tt(1 To 1000) As Double, ta(1 To 1000) As Double
    7.
    8. SH = “ポアソン”
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5
    10.
    11. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1)
    12.
    13. nrow = Int(100 / ab) + 1
    14. ‘初期化0
    15. Range(Worksheets(SH).Cells(11, 3), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 5)).ClearContents
    16. Range(Worksheets(SH).Cells(10, 6), Worksheets(SH).Cells(10 + nrow, 6 + ncol)).ClearContents
    17.
    18. Worksheets(SH).Cells(11, 5) = 0 ‘x=0を代入
    19.
    20. For i1 = 1 To ncol ’n1,ac1,re1,n2,ac2,re2を代入
    21. Worksheets(SH).Cells(10, 5 + i1) = “y” & i1
    22. n1(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1)
    23. ac1(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1)
    24. re1(i1) = Worksheets(SH).Cells(3, 5 + i1)
    25. n2(i1) = Worksheets(SH).Cells(4, 5 + i1)
    26. ac2(i1) = Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1)
    27. re2(i1) = Worksheets(SH).Cells(6, 5 + i1)
    28. Next i1
    29.
    30. For i1 = 1 To nrow
    31. If i1 > 1 Then
    32. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    33. tt(i1) = ta(i1) / 100
    34. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) = ta(i1)
    35. End If
    36. Next i1
    37.
    38. Dim ramda1 As Double, ramda2 As Double, fact1 As Double, fact2 As Double
    39. ‘OC曲線(2回抜取)
    40. For i1 = 1 To nrow
    41. For j1 = 1 To ncol
    42. ‘λ=Nx/100で導出
    43. ramda1 = _
    44. Worksheets(SH).Cells(1, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    45. ramda2 = _
    46. Worksheets(SH).Cells(4, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5) / 100
    47.
    48. fact1 = 1: fact2 = 1
    49.
    50. For k1 = 0 To ac1(j1) ‘①1回で合格する場合
    51. If k1 > 0 Then
    52. fact1 = fact1 * k1 ‘階乗!を計算
    53. End If
    54.
    55. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = _
    56. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) + Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1
    57. Next k1
    58.
    59. For k2 = ac1(j1) + 1 To re1(j1) – 1 ‘②2回で合格する場合
    60. fact1 = fact1 * k2
    61.
    62. aa = 0 ‘初期化 aa:2回目の場合の確率の和
    63. For m1 = 0 To ac2(j1) – k2
    64. If m1 > 0 Then
    65. fact2 = fact2 * m1 ‘階乗!を計算
    66. End If
    67.
    68. aa = aa + Exp(-ramda2) * ramda2 ^ m1 / fact2
    69. Next m1
    70.
    71. Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 10, 5 + j1) _
    72. + (Exp(-ramda1) * ramda1 ^ k1 / fact1) * aa
    73.
    74. Next k2
    75.
    76. Next j1
    77. Next i1
    78.
    79. End Sub

    グラフの結果例を挙げます。

    2回抜取方式

    まとめ

    2回抜取検査のOC曲線をプログラムで描けるよう解説しました。実際描いてみてください。

    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(二項分布)
    • 2回抜取検査OC曲線を描こう(ポアソン分布)

  • 2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線が描ける

    「抜取検査を2回する場合のOC曲線が描けない」、「2回抜取方式の場合のロット合格率L(p)の計算がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線を作る

    2回抜取方式(ポアソン分布)のOC曲線を作る

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある
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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①2回抜取方式のロット合格率の計算

    具体例を計算してから、公式導出します。

    例題:不良率p=1%の試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?ポアソン分布で計算せよ。
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個

    合格基準を詳しくみます!

    (A)1回目の抜取検査で、不良数が1個(ac1個)以内なら、1回の抜取検査で合格し終了!

    (B)1回目の抜取検査で、不良数が2個(ac1+1個以上、re1-1個以下)なら、2回目の検査を実施。
    2回目の検査で、不良数がトータル4個以下なら検査は合格、5個以上なら不合格で終了!

    (C) (A)(B)以外はすべて不合格

    検査合格条件を表にまとめます。

    1回目 2回目
    0個 検査不要
    1個 検査不要
    2個 0個
    1個
    2個

    まとめると、
    ●1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    ●1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。

    ここから

    ロット合格率L(p)を計算します。

    「1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。」

    を式で書けばOKです。

    ポアソン分布の式を代入が難しいので、丁寧に解説します。

    L(p=0.02)= \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}
    =0.98514

    ここで、
    λ1=n1×p=50×0.01=0.5
    λ2=n2×p=50×0.01=0.5

    数式が難しいですが、1つずつ見ましょう。

    \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)は,1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格の場合です。

    \(\sum_{r=2}^{2}\)\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)は、1回目の不良数が2個の場合で、
    \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)は、2回目の不良数が0~2個の場合です。
    1回目と2回目と連続で検査するので確率の積となります。

    ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出

    上の例題にある数字を文字に変えます。

    例題:不良率pの試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1個、合格判定ac1個、不合格判定re1個
    2回目試料数n2個、合格判定ac2個、不合格判定re2個

    上の例題を解く数式は、

    L(p=0.02)= \(\sum_{r=0}^{1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    数字を文字に変えます。

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    この式の難しいところは、
    ①\(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\)と②\(\sum_{s=0}^{ac2-r}\)ですね。

    ①2回目の検査が必要な場合は、1回目で出る不良数がac1+1個以上、re1-1個ですね。
    ②すでに1回目でr個(ac1+1≦r≦re1-1)不良を出しているので、
    2回目で出してもいい不良数は ac2-r個になります。

    ③2回抜取方式のOC曲線

    2回抜取方式のOC曲線の式は、

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ ac1} exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( exp(-λ_1)\frac{λ_1^r}{r!}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} exp(-λ_2)\frac{λ_2^r}{r!}\)}

    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    を代入してOC曲線を描くと下図のようになります。

    2回抜取方式

    1回抜取方式のOC曲線と似た曲線になります。

    ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較

    (A) 50個を2回抜取検査する場合
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    (B)100個を1回抜取検査する場合
    試料数n=100,合格判定c=4個
    (合格判定不良個数は同じとする)
    のOC曲線を比較しましょう。

    OC曲線は関連記事のプログラムで自動作成できます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    2回抜取方式

    1回抜取検査も2回抜取検査もほぼ同じOC曲線になりました。
    これが、複数回に分けて抜取検査するメリットにつながります。

    ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

    2回抜取検査のうち、ほとんどが1回の検査で終了する

    下図の黒線と青線は、
    黒線:2回の抜取検査で合格するすべての場合を合算
    青線:2回の抜取検査のうち、1回で合格する場合だけを合算
    で区別しています。

    2回抜取方式

    青線と黒線の差が小さいことがわかります。

    つまり、2回抜取検査と言いながら、多くの場合はn=50個の1回抜取検査で終了するのです。
    1回抜取検査n=100個より少ない個数で抜取検査が終えることができます。

    複数の抜取検査は平均検査量が減らせる

    ●2回抜取検査のうち、合格するすべての場合の確率p1
    ●1回で終わる場合の確率をp2(p2 > p1)とします。

    検査量を計算

    2回抜取検査の検査量の期待値を計算します。
    ●2回抜取検査の検査量の期待値=
    1回で終わる場合の検査量の期待値+2回で終わる場合の検査量の期待値
    です。

    つまり、検査量の期待値Iは
    I=p2/p1× n1 + (p1-p2)/p1 × (n1+n2)
    です。

    実際は、n1=50,n1+n2=100, p2/p1=0.8, (p1-p2)/p1=0.2くらいなので、
    I= 0.8×50+ 0.2×100 = 60
    となり、2回抜取検査の計100個より少ない60個くらいの検査で済むことがわかります。

    つまり、検査量が減らせる効果があります。
    でも、その逆に検査を複数回するのが面倒ではあります。

    不良率と検査量の関係

    2回抜取検査(n1=50,n2=50)と1回抜取検査(n=100)における検査量を比較しましょう。

    平均検査量

    2回抜取検査はある不良率pでピークを持ちますが、1回抜取検査より検査量が少ないことが分かります。

    多回に検査を分けると、1,2回目の検査で検査の合否がほとんど決まるから、検査量の期待値が少ないわけです。

    まとめ

    抜取検査を2回する場合のポアソン分布を使った、ロット合格率L(p)の計算、OC曲線の描き方、1回抜取検査と2回抜取検査の比較をして、2回抜取検査の方が検査量が減らせるメリットがあることを解説しました。

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

  • 2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線が描ける

    「抜取検査を2回する場合のOC曲線が描けない」、「2回抜取方式の場合のロット合格率L(p)の計算がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線を作る

    2回抜取方式(二項分布)のOC曲線を作る

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある
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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①2回抜取方式のロット合格率の計算

    具体例を計算してから、公式導出します。

    例題:不良率p=1%の試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個

    合格基準を詳しくみます!

    (A)1回目の抜取検査で、不良数が1個(ac1個)以内なら、1回の抜取検査で合格し終了!

    (B)1回目の抜取検査で、不良数が2個(ac1+1個以上、re1-1個以下)なら、2回目の検査を実施。
    2回目の検査で、不良数がトータル4個以下なら検査は合格、5個以上なら不合格で終了!

    (C) (A)(B)以外はすべて不合格

    検査合格条件を表にまとめます。

    1回目 2回目
    0個 検査不要
    1個 検査不要
    2個 0個
    1個
    2個

    まとめると、
    ●1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    ●1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。

    ロット合格率L(p)を計算します。

    「1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格と
    1回目の不良数が2個の場合、2回目の不良数が0~2個なら検査は合格
    となります。」

    を式で書けばOKです。

    L(p=0.01)= \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)}
    =0.98514

    数式が難しいですが、1つずつ見ましょう。

    \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)は,1回目の不良数が1個以下なら、検査は1回で合格の場合です。

    \(\sum_{r=2}^{2}\)\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)は、1回目の不良数が2個の場合で、
    \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)は、2回目の不良数が0~2個の場合です。
    1回目と2回目と連続で検査するので確率の積となります。

    ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出

    上の例題にある数字を文字に変えます。

    例題:不良率pの試料を、次の2回抜取方式を実施した場合、ロット合格率L(p)はいくらになるか?
    1回目試料数n1個、合格判定ac1個、不合格判定re1個
    2回目試料数n2個、合格判定ac2個、不合格判定re2個

    上の例題を解く数式は、

    L(p=0.01)= \(\sum_{r=0}^{1} {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)
    + \(\sum_{r=2}^{2}\){\( {}_{50} C_r (0.01)^r (1-0.01)^{50-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{2} {}_{50} C_s (0.01)^s (1-0.01)^{50-s}\)}

    数字を文字に変えます。

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}

    この式の難しいところは、
    ①\(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\)と②\(\sum_{s=0}^{ac2-r}\)ですね。

    ①2回目の検査が必要な場合は、1回目で出る不良数がac1+1個以上、re1-1個ですね。
    ②すでに1回目でr個(ac1+1≦r≦re1-1)不良を出しているので、
    2回目で出してもいい不良数は ac2-r個になります。

    ③2回抜取方式のOC曲線

    2回抜取方式のOC曲線の式は、

    L(p)= \(\sum_{r=0}^{ac1} {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)
    + \(\sum_{r=ac1+1}^{re1-1}\){\( {}_{n1} C_r p^r (1-p)^{n1-r}\)

    × \(\sum_{s=0}^{ac2-r} {}_{n2} C_s p^s (1-p)^{n2-s}\)}

    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    を代入してOC曲線を描くと下図のようになります。

    2回抜取方式

    1回抜取方式のOC曲線と似た曲線になります。

    ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較

    (A) 50個を2回抜取検査する場合
    1回目試料数n1=50個、合格判定ac1=1個、不合格判定re1=3個
    2回目試料数n2=50個、合格判定ac2=4個、不合格判定re2=5個
    (B)100個を1回抜取検査する場合
    試料数n=100,合格判定c=4個
    (合格判定不良個数は同じとする)
    のOC曲線を比較しましょう。

    OC曲線は関連記事のプログラムで自動作成できます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    2回抜取方式

    1回抜取検査も2回抜取検査もほぼ同じOC曲線になりました。
    これが、複数回に分けて抜取検査するメリットにつながります。

    ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

    2回抜取検査のうち、ほとんどが1回の検査で終了する

    下図の黒線と赤線は、
    黒線:2回の抜取検査で合格するすべての場合を合算
    赤線:2回の抜取検査のうち、1回で合格する場合だけを合算
    で区別しています。

    2回抜取方式

    赤線と黒線の差が小さいことがわかります。

    つまり、2回抜取検査と言いながら、多くの場合はn=50個の1回抜取検査で終了するのです。
    1回抜取検査n=100個より少ない個数で抜取検査が終えることができます。

    複数の抜取検査は平均検査量が減らせる

    ●2回抜取検査のうち、合格するすべての場合の確率p1
    ●1回で終わる場合の確率をp2(p2 > p1)とします。

    検査量を計算

    2回抜取検査の検査量の期待値を計算します。
    ●2回抜取検査の検査量の期待値=
    1回で終わる場合の検査量の期待値+2回で終わる場合の検査量の期待値
    です。

    つまり、検査量の期待値Iは
    I=p2/p1× n1 + (p1-p2)/p1 × (n1+n2)
    です。

    実際は、n1=50,n1+n2=100, p2/p1=0.8, (p1-p2)/p1=0.2くらいなので、
    I= 0.8×50+ 0.2×100 = 60
    となり、2回抜取検査の計100個より少ない60個くらいの検査で済むことがわかります。

    つまり、検査量が減らせる効果があります。
    でも、その逆に検査を複数回するのが面倒ではあります。

    不良率と検査量の関係

    2回抜取検査(n1=50,n2=50)と1回抜取検査(n=100)における検査量を比較しましょう。

    2回抜取方式

    2回抜取検査はある不良率pでピークを持ちますが、1回抜取検査より検査量が少ないことが分かります。

    多回に検査を分けると、1,2回目の検査で検査の合否がほとんど決まるから、検査量の期待値が少ないわけです。

    まとめ

    抜取検査を2回する場合の二項分布を使った、ロット合格率L(p)の計算、OC曲線の描き方、1回抜取検査と2回抜取検査の比較をして、2回抜取検査の方が検査量が減らせるメリットがあることを解説しました。

    • ①2回抜取方式のロット合格率の計算
    • ②2回抜取方式のロット合格率の公式導出
    • ③2回抜取方式のOC曲線
    • ④1回抜取と2回抜取のOC曲線比較
    • ⑤2回抜取方式は検査量が減らせるメリットがある

  • 【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる

    「抜取検査表の不良率やAQLの値はどうやって決まっているの?」、「自分で値を決めたらダメなの?」など疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    標準数で抜取検査表の数値を決めている

    標準数で抜取検査表の数値を決めている

    どこにも書いていない、標準数の活躍を本記事で紹介します。

    抜取検査表の疑問に感じるところ

    規準型抜取検査表のp1⇒0.91,1.13.1.41.1.81,…
    調整型抜取検査表のAQL⇒…,0.1,0.15,0.25,0.40,0.65,1,…
    これらの値はどうやって決まったのか? わかりますか?
    • ①抜取検査表に欠かせない標準数とは
    • ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

    ●You tube動画もご覧ください。

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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①抜取検査表に欠かせない標準数とは

    検査表の数値

    規準型抜取検査表のp1⇒0.91,1.13.1.41.1.81,…
    調整型抜取検査表のAQL⇒…,0.1,0.15,0.25,0.40,0.65,1,…
    これらの値はどうやって決まったのか? わかりますか?

    規準型抜取検査表(黄色枠の数値)

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    調整型抜取検査表 (黄色枠の数値)

    AQL
    サンプル 0.01 0.015 0.025 0.04 0.65 ・・・ 650 1000
    文字 サイズ AC Re AC Re AC Re AC Re AC Re ・・・ AC Re AC Re
    A 2 ・・・ 21 22 30 31
    B 3 ・・・ 30 31 44 45
    C 5 ・・・ 44 45
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    Q 1250 0 1 1 2 14 15 ・・・
    R 2000 1 2 2 3 21 22 ・・・

    黄色枠の数字はよくわからないけど、規則性があります。

    ●規則性1
    0.1,0.015,0.025,0.4,0.65
    1,1.5,2.5,4,6.5
    10,15,25,40,65
    100,…
    1.5倍ずつ増えてそうですが、これらの数の関係性は何でしょうか?

    ●規則性2
    2,3,5,8,13,20,32,50,80,125,200,315,500,800,1250,2000
    1.5倍ずつ増えてそうですが、これらの数の関係性は何でしょうか?

    別に2倍ずつでもいいじゃん!
    2,4,8,16,32,64,128,256,512,・・・
    とか思いますよね。

    抜取検査表の数値は標準数(JISZ8601)

    同じJISだからかもしれませんが、標準数が抜取表の数値として使われています。

    知っている人は標準数とすぐに気が付きますが、
    普通は気が付きません。

    標準数って何?

    何乗かして10になる等比数列の公比のこと。いくつか種類があります。

    公比をRとして下表のように挙げます。

    R 2 5 10
    標準数 \(10^{1/2}\)=3.16 \(10^{1/5}\)=1.58 \(10^{1/10}\)=1.25
    1 1 1
    1.26
    1.58 1.58
    1.99
    2.51 2.51
    3.16 3.16
    3.98 3.98
    5.01
    6.31 6.31
    7.94
    10 10 10

    抜取検査表の数値と標準数R5を比較するとぴったり合います。

    規則性1 0.1 0.15 0.25 0.4 0.65 1
    規則性2 2 3 5 8 13 20
    規則性2の数÷2 1 1.5 2.5 4 6.5 10
    標準数R5 1 1.58 2.51 3.98 6.31 10
    抜取検査の数値は標準数が使われていることがはっきりしました。

    ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

    抜取検査表の数値は何でもOKです。使いやすいように決めたらよいです。

    抜取検査表を自分で作ろう!

    規準型抜取検査表を作る場合、p1,p2の範囲と個々の区間をどう設定しますか?
    調整型抜取検査表を作る場合、サンプルサイズとAQL(合格品質限界)の範囲と個々の区間をどう設定しますか?

    自由に決めてよいですが、結構難しいですよね!

    抜取検査表の作り方

    考えてわかることは、次の通りです。

    1. 不良率やサンプルサイズは1倍~100倍または1000倍までの範囲を扱う
    2. 個々の区間は等比数列で切った方がよい

    規準型抜取検査のp1,p2はなぜ0.71%,7.1%からスタートしています。自分で考えて、0.1%,1%などのわかりやすい値から表を作っても良いですね。

    実際作ってみましょう。抜取表を自ら描くwebサイトはQCプラネッツだけです。

    ●JISの規準型抜取検査をまず描きます。

    p1 (%) 0.71 0.91 1.13 1.41 ・・・ 22.5 28.1
    p0 (%) 0.90 1.12 1.40 1.80 ・・・ 28.0 35.5
    0.09 0.112 400 1 ・・・
    0.113 0.14 300 1 ・・・
    0.141 0.180 500 2 250 1 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    9.01 11.2 ・・・ 60 10 30 6

    ●次に自分で作った抜取検査表を紹介します。
    OC曲線は下の関連記事のVBAプログラムを入れたらすぐに描けます。

    OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう
    抜取検査はすべて、OC曲線をベースに考えます。OC曲線をすぐ描けるようプログラムを用意しました。二項分布、ポアソン分布両方のOC曲線を実際に描いて感触を確かめましょう。

    p1 (%) 0.1 0.15 0.25 0.40 ・・・ 15 25
    p0 (%) 0.14 0.24 0.39 0.64 ・・・ 24 39
    0.01 0.015 2000 1 1500 1 ・・・
    0.015 0.024 1500 2 1000 1 ・・・
    0.025 0.039 ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    6.5 9.9 ・・・ 50 6 40 6

    と自分で設計できますね。

    規準型抜取検査表のp1,p2が0.09%,0.71%から始まるのは、抜取表がきれいでわかりやすいように何度も描いて確かめたであろうと実感できます。
    同じ標準数R5を使いましたが、別に他の標準数でも別の公比r(r=2とか)でもOKです。
    自分で抜取表を描くと、理解度が高まります。

    まとめ

    抜取表の区分は標準数で決めている点と、区分は自由に設定してオリジナルな抜取表を作ってもよいことを解説しました。実際に自分で作ると抜取表の理解が高まります。

    • ①抜取検査表に欠かせない標準数とは
    • ②抜取検査表は標準数でなくてもOK

  • 【重要】検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    【重要】検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    「試料の不良率p以外にOC曲線のロット合格率L(p)に影響を与える要因はないの?」、など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    検査の誤りがOC曲線へ与える影響がわかる

    本記事では、試料以外に誤りがある条件を入れた場合を考えます。
    本記事限定です。

    • ①OC曲線を描く前提
    • ②試料以外で誤り条件がある場合の例
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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①OC曲線を描く前提

    試料の不良率p以外の不良は考えないことが多い

    OC曲線は二項分布の式
    L(p)=\( \sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r} \)
    で作ります。
    つまり、
    試料の不良率pのみとわかります。

    ②試料以外で誤り条件がある場合の例

    試料の不良率p以外に、例えば検査の誤判定がある場合はどう考えるのでしょうか?

    検査の誤判定がある場合を考えます。

    検査を誤判定する確率を定義する

    ●良品を誤って、不良品とする確率と
    ●不良品を誤って、良品とする確率を
    考えます。

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    ●不良品を誤って、良品とする確率=p2
    検査の誤判定はあまり発生しないので、
    p1=0.005,p2=0.02くらいとします。

    p1,p2は高くても数%以下ですね。そんなに試験で誤判定してはいけませんよね。

    また、以下も確認します。
    ●良品を良品と正しく判定する確率は、 1-p1です。
    ●不良品を不良品と正しく判定する確率は、 1-p2です。

    検査の誤判定がある場合は不良率p’を合成する

    検査で不良品と判定する確率p’

    ●良品を誤って、不良品とする確率=(1-p)p1
    ●不良品を正しく不良品とする確率=p(1-p2)
    の和
    (1-p)p1+ p(1-p2)
    で表現できます。

    良品の試料である確率(1-p)と、誤って不良品と判定する確率p1の積が(1-p)p1。
    不良品の試料である確率pと、正しく不良品と判定する確率(1-p2)の積がp(1-p2)。

    不良率pを合成

    p⇒p’=(1-p)p1+ p(1-p2)
    に合成すればよいです。

    検査の誤判定がある場合の不良率pを計算する

    ①p=0.03,p1=0.005,p2=0.02(p1 ②p=0.03,p1=0.02,p2=0.005(p1>p2)の場合の
    合成不良率p’を計算します。

    ①p’=(1-p)p1+ p(1-p2)=(1-0.03)0.005+0.03(1-0.02)
    =0.97×0.005+0.03×0.98
    =0.03425

    ②p’=(1-p)p1+ p(1-p2)=(1-0.03)0.02+0.03(1-0.005)
    =0.97×0.02+0.03×0.995
    =0.04925

    p1,p2の大小によって合成不良率p’の値が大きく変わりのがわかります。

    合成した不良率p’でOC曲線を見る

    ①元のp=0.03から p’=0.03425と増加する(p < p’)。
    ②元のp=0.03から p’=0.04925とと増加する(p < p’)。

    合成不良率のよって増加した分、
    ロットの合格確率L(p)は低下する

    抜取検査

    図を見れば、ロットの合格率が低下しているのがわかります。
    OC曲線はジェットコースターのように、ロットの合格率が低下するので、わずかな不良率pの増加でも注意が必要です。

    検査の誤判定による影響を小さくするために

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    ●不良品を誤って、良品とする確率=p2
    のうち、p1を小さくすることが重要

    試料以外の不良を考える際は、モデル式から、試料以外の不良による影響を最小化する方法を考えることが重要です。

    1-p ≫ p より
    (p=0.03とすると 1-0.03=0.97 ≫ 0.03)

    p’=(1-p)p1+ p(1-p2)
    =(1-p){p1+\(\frac{p}{1-p}\)}(1-p2)
    第2項を無視すると
    p’=(1-p)p1
    となり、p2よりp1を小さくする方法を考える方がよいとわかります。

    ●良品を誤って、不良品とする確率=p1
    を小さくする!

    試料以外の不良を考える際は、モデル式から、試料以外の不良による影響を最小化する方法を考えることが重要です。

    試料以外の不良を考える場合は、①不良率を合成します。
    ②OC曲線でロット不良率低下の影響を見ます。
    ③試料以外の不良による影響を最小化することを考えます。

    まとめ

    試料以外の誤りがある場合の不良率やOC曲線への影響を解説しました。抜取検査やOC曲線を使った応用問題として理解してください。

    • ①OC曲線を描く前提
    • ②試料以外で誤り条件がある場合の例

  • 信頼性工学の演習問題【QC検定®2級対策】

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    信頼性工学の演習問題

    • 問1.MTTF,MTBF,MTTR(その1)
    • 問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)
    • 問3. 指数分布による信頼度の計算
    • 問4. 故障モード(バスタブ曲線)
    • 問5. システムの信頼度(直列、並列)

    内容が簡単なので、持ち時間は短いです。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1. MTTF,MTBF,MTTR(その1)

    問1 . 以下の用語に適する説明文を選べ。持ち時間2分
    用語: (A) MTTF (B) MTBF (C) MTTR
    (1) 電球100個が1個平均あたりに壊れるまでの時間
    (2) 電気スタンドを1000日使っているが、過去に4回壊れて修理した。故障中は1日不使用だった。
    (3) 故障した部品を取り換えるのにかかる時間

    回答欄

    (1) (2) (3)
    回答

    解説(クリックで開きます)

    MTTF⇒非修理系(一度壊れると修理不能)
    MTBT,MTTR⇒修理系(都度修理しながら使うもの)

    後ろの2文字で区別する

    MTTF⇒Mean Time to Failure
    MTBT⇒Mean Time between Failures
    MTTR⇒Mean Time to Repair

    非修理系は、使い捨て品などのメンテナンスしない量産品など
    修理系は、設備などメンテナンスするもの

    (1)の電球は一度壊れたら終わりですね(修理できる人はいますが)。
    ⇒MTTF

    (2)の電気スタンドは都度、直しているので修理系です。
    ⇒MTBF

    故障した部品を取り換えるのは修理系です。
    ⇒MTTR

    まとめると

    (1) (2) (3)
    回答 MTTF MTBF MTTR

    問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)

    問2.以下の( )を埋めよ。持ち時間5分
    ① 電球が200時間,150時間,250時間で故障した場合,平均動作時間(1)をといい,その時間は(2)時間である。
    ② ある設備を10000時間稼働している。過去に4回故障のため1回ずつ修理を設けた。平均稼働時間を(3)といい、その時間は(4)時間である。故障率λは(5)である。平均修理期間を(6)といい、その期間は(7)である。また、アベイラビリティは(8)である。

    回答欄

    (1) (2) (3) (4)
    (5) (6) (7) (8)

    解説(クリックで開きます)

    (1) 非修理系なのでMTTF
    (2) (200+150+250)/3=200時間
    (3) MTBF
    (4) (10000-1×)/4=2499時間
    (5)λ=1/2499=0.0004
    (6)MTTR
    (7)1時間
    (8)1-λ=0.999

    まとめると、

    (1) MTTF (2) 200 (3) MTBF (4) 2499
    (5) 0.0004 (6) MTTR (7) 1 (8) 0.9996

    問3. 指数分布による信頼度の計算

    問3. あるシステムのMTBFは2000時間である。故障率λを使って信頼度R(t)を R(t)=exp(-λt)とする。1000時間における信頼度はいくらか。持ち時間3分

    回答欄

    回答:

    解説(クリックで開きます)

    λ=1/2000に従う指数分布でt=1000を代入します。
    exp(-1/2000×1000)=0.607

    まとめると、

    0.607

    問4. 故障モード(バスタブ曲線)

    問4.故障モードは以下の3つに区分される。アからカのうち2つずつ選べ。持ち時間3分
    (1) 初期段階にみられ、時間経過とともに故障率が低下。
    (2) 一定の確率で故障が発生。
    (3) 寿命に伴う故障率の増加。
    ア.偶発故障 イ.摩耗故障 ウ.初期故障
    エ.CFR型 オ.IFR型 カ.DFR型

    回答欄

    (1) (2) (3)

    解説(クリックで開きます)

    バスタブ曲線と合わせて確認したいところですね。
    初期故障⇒偶発故障⇒摩耗故障の順に
    Decrease(減少)⇒Constant(一定)⇒Increase(増加)
    となります。

    まとめると、

    (1) ウ、カ (2) ア、エ (3) イ、オ

    問5. システムの信頼度(直列、並列)

    問5.信頼度が0.9の要素が1つある。この要素を組み合わせた以下のシステムの信頼度を計算せよ。持ち時間3分
    (1) 要素を直列に2つつないだ場合。
    (2) 要素を並列に1つつないだ場合。
    (3) (2)の要素と直列に1つつないだ場合

    回答欄

    (1) (2) (3)

    解説(クリックで開きます)

    直列は信頼度の積、並列は1-(1-信頼度)×(1-信頼度)です。

    (1) 0.9×0.9=0.81
    (2) 1-(1-0.9)(1-0.9)=0.99
    (3) 0.99×0.9=0.891

    まとめると、

    (1) 0.81 (2) 0.99 (3) 0.891

    まとめ

    QC検定®2級で、信頼性工学の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1.MTTF,MTBF,MTTR(その1)
    • 問2. MTTF,MTBF,MTTR(その2)
    • 問3. 指数分布による信頼度の計算
    • 問4. 故障モード(バスタブ曲線)
    • 問5. システムの信頼度(直列、並列)

  • 実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

    実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

    「QC検定®2級合格に必要な実験計画法を速く解けるようになりたい!」

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    本記事のテーマ

    実験計画法の頻出問題(4種類)をマスター

    本記事は実験計画法(二元配置実験)の演習問題

    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題
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    必勝ドリル

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1,2は関連記事にあります。

    実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

    問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題

    問3 . 品質特性yに影響を与える因子A(3水準),因子B(4水準)用意して1回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間8分
    (1) データ構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

    <データ>

    N0 B1 B2 B3 B4
    A1 4 7 6 3 20
    A2 5 8 5 5 23
    A3 6 9 7 7 29
    15 24 18 15 72

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    B1
    B2
    B3
    B4
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yij=μ+αijij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    B1 B2 B3 B4
    A1 16 49 36 9 110
    A2 25 64 25 25 139
    A3 36 81 49 49 215
    77 194 110 83 464

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{12}x_i)^2}{n}\)=722/12=432
    ST=\(\sum_{i=1}^{12} x_i^2\)-CT=464-432=32

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(202/4+232/4+292/4)-432=442.5-432=10.5

    SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(152/3+242/3+182/3+152/3)-432=450-432=18

    Se= ST– SA– SB=32-10.5-18=3.5

    ●自由度φ
    φT=12-1=11
    φA=3-1=2
    φB=4-1=3

    φeTAB=6

    ●不偏分散V
    VA= SAA=10.5/2=5.25
    VB= SBB=18/3=6
    Ve=See=3.5/6=0.583

    ●F値
    FA= VA/ Ve=5.25/0.583=9
    FB= VB/ Ve=6/0.583=10.286
    FA0=F(φAe,α=F(2,6,0.05)=5.14
    FB0=F(φBe,α=F(3,6,0.05)=4.76

    有意性の判定
    FA=9 &gt: FA0=5.14
    より因子Aの有意性は有り。
    FB=10.286 &gt: FA0=4.76
    より因子Bの有意性は有り。

    (3)
    ●点推定
    A1: 20/4=5
    A2: 23/4=5.75
    A3: 29/4=7.25
    B1: 15/3=5
    B2: 24/3=8
    B3: 18/3=6
    B4: 15/3=5

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
    ■A1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5±0.934
    ■A2: 5.75±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=5.75±0.934
    ■A3: 7.25±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/4}\)=7.25±0.934
    ■B1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079
    ■B2: 8±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=8±1.079
    ■B3:6±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=6±1.079
    ■B4: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{0.583/3}\)=5±1.079

    (4)
    最適条件: A3B2
    点推定: 9.25(=29/4+24/3-72/12)
    有効繰返し数: 2 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{4}+\frac{1}{3}-\frac{1}{12}\))
    信頼区間 9.25±t(6,0.05) ×\(\sqrt{0.583/2}\)=9.25±1.321

    まとめると、

    (1) yij=μ+αijij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 10.5 2 5.25 9 5.14
    B 18 3 6 10.286 4.76
    e 3.5 6 0.583
    T 46 11
    有意性 A:有り,B:有り
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 5 4.066 5.934
    A2 5.75 4.816 6.684
    A3 7.25 6.316 8.184
    B1 5 3.921 6.079
    B2 8 6.921 9.079
    B3 6 4.921 7.079
    B4 5 3.921 6.079
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
    A3B2 9.25 2 7.929 10.571

    問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

    問4. 品質特性yに影響を与える因子A(4水準),因子B(3水準)用意して2回ずつ計測した結果が下表である。持ち時間10分
    (1) データ構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子A,Bの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最適条件(特性が最も大きい条件)の母平均、信頼度95%の信頼区間を求めよ。

    <データ>

    B1 B2 B3
    A1 1
    3
    5
    1
    4
    4
    4
    6
    8
    36
    A2 2
    5
    8
    4
    6
    8
    6
    8
    7
    54
    A3 3
    5
    7
    6
    7
    8
    8
    9
    7
    60
    A4 4
    6
    8
    7
    8
    9
    9
    10
    5
    66
    57 72 87 216

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    A×B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    A4
    B1
    B2
    B3
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yijk=μ+αij+(αβ)ijijk

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    B1 B2 B3
    A1 1
    9
    25
    1
    16
    16
    16
    36
    64
    184
    A2 4
    25
    64
    16
    36
    64
    36
    64
    49
    358
    A3 9
    25
    49
    36
    49
    64
    64
    81
    49
    426
    A4 16
    36
    64
    49
    64
    81
    81
    100
    25
    516
    327 492 665 1484

    AiBjの2乗和も計算します。

    B1 B2 B3
    A1 81 81 324 486
    A2 225 324 441 990
    A3 225 441 576 1242
    A4 324 576 576 1476
    855 1422 1917 4194

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    *修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{36}x_i)^2}{n}\)=2162/36=1296
    *ST=\(\sum_{i=1}^{36} x_i^2\)-CT=1484-1296=188

    *SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(362/9+542/9+602/9+662/9)-1296=56

    *SB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(572/12+722/12+872/12)-1296=37.5

    *SAB=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =4194/3-1296=102
    *SA×B= SAB– SA– SB
    =8.5
    *Se= ST– SA– SB– SA×B
    =188-56-37.5-8.5=86

    ●自由度φ
    φT=36-1=35
    φA=4-1=3
    φB=3-1=2
    φA×B=(4-1)(3-1)=6
    φeTABA×B
    =24

    ●不偏分散V
    VA= SAA=56/3=18.67
    VB= SBB=37.5/2=18.75
    V A×B = S A×B A×B =8.5/6=1.42
    Ve=See=86/24=3.58

    ●F値
    FA= VA/ Ve=18.67/3.58=5.21
    FB= VB/ Ve=18.75/3.58=5.23
    F A×B = V A×B / Ve=1.42/3.58=0.39

    FA0=F(φAe,α=F(3,24,0.05)=3.01
    FB0=F(φBe,α=F(2,24,0.05)=3.4
    FA×B0=F(φA×Be,α=F(6,24,0.05)=2.37

    有意性の判定
    FA=5.21 &gt: FA0=3.01
    より因子Aの有意性は有り。
    FB=5.23 &gt: FA0=3.4
    より因子Bの有意性は有り。< br >
    FA×B=0.39 &lt: FA×B0=2.37
    より交互作用A×Bの有意性は無い。

    (3)
    ●点推定
    A1: 36/9=4
    A2: 54/9=6
    A3: 60/9=6.67
    A4: 66/9=7.33
    B1: 57/12=4.75
    B2: 72/12=6
    B3: 87/12=7.25

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n}}\)
    ■A1: 4±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=4±1.302
    ■A2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6±1.302
    ■A3: 6.67±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=6.67±1.302
    ■A4: 7.33±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/9}\)=7.33±1.302
    ■B1: 4.75±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=4.75±1.127
    ■B2: 6±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=6±1.127
    ■B3:7.25±t(24,0.05)×\(\sqrt{3.58/12}\)=7.25±1.127

    (4)
    最適条件: A4B3
    点推定: 8(=(9+10+5)/3)
    有効繰返し数: 3 ⇒(\(\frac{1}{n_e}\)=\(\frac{1}{3}\))
    信頼区間 8±t(24,0.05) ×\(\sqrt{3.58/3}\)=8±2.254

    まとめると、

    (1) yijk=μ+αij+(αβ)ijijk
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 56 3 18.67 5.21 3.01
    B 37.5 2 18.75 5.23 3.4
    A×B 8.5 6 1.42 0.395 2.37
    e 86 24 3.58 0.39
    T 188 35
    有意性 A:有,B:有,A×B:無
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 4 2.698 5.302
    A2 6 4.698 7.302
    A3 6.67 5.368 7.972
    A4 7.33 6.028 8.632
    B1 4.75 3.623 5.877
    B2 6 4.873 7.127
    B3 7.25 6.123 8.377
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値
    A4B3 8 3 5.746 10.254

    まとめ

    QC検定®2級で、実験計画法の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題(その1)
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題(その1)
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題

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    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

  • 実験計画法(一元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】

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    本記事のテーマ

    実験計画法の頻出問題(4種類)をマスター

    本記事は実験計画法(一元配置実験)の演習問題

    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題(その2)
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題(その2)

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    実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題

    問1 品質特性yに影響を与える因子A(3水準)用意して4回繰り返し、下表に結果をまとめた。持ち時間8分
    (1) データの構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子Aの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と、信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最も特性値の大きい水準はどれか。

    データ

    A1 A2 A3
    1 4 9 5 18
    2 5 7 7 19
    3 6 8 6 20
    15 24 18 57

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    (4)

    解説(クリックで開きます)

    実験計画法をマスターするには、2段階必要です。
    ①まず、公式暗記して慣れること
    ②慣れたら、意味を考えること

    QC検定®2級、1級合格には①だけでOKです。
    でも②の意味も考えてほしいので、QCプラネッツでは
    実験計画法が1つの解法ですべて解けるように解説しています。

    (1)データの構造式が実験計画法の根幹です。
    ただし、QC検定®2級合格には、式の暗記だけでOKです。
    yij=μ+αiij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    A1 A2 A3
    1 16 81 25 122
    2 25 49 49 123
    3 36 64 36 136
    77 194 110 381

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{9}x_i)^2}{n}\)=572/9=361
    ST=\(\sum_{i=1}^{9} x_i^2\)-CT=381-361=20

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(152/3+242/3+182/3)-361=375-361=14

    Se= ST– SA=20-14=6

    ●自由度φ
    φT=9-1=8
    φA=3-1=2
    φeTA=6

    ●不偏分散V
    VA= SAA=14/2=7
    Ve=See=6/6=1

    ●F値
    FA= VA/ Ve=7
    FA0=F(φAe,α=F(2,6,0.05)=5.14

    ●有意性の判定
    FA=7 &gt: FA0=5.14
    より因子Aの有意性がある。

    (3)
    ●点推定
    A1: (4+5+6)/3=5
    A2: (9+7+8)/3=8
    A3: (5+7+6)/3=6

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n_{Ai}}}\)
    ■A1: 5±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=5±1.413
    ■A2: 8±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=8±1.413
    ■A3: 6±t(6,0.05)×\(\sqrt{1/3}\)=6±1.413

    (4)最も特性値の大きい水準はA4

    まとめると、

    (1) yij=μ+αiij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 14 2 7 7 5.14
    e 6 6 1
    T 20 8
    有意性 有り
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 5 3.587 6.413
    A2 8 6.587 9.413
    A3 6 4.587 7.413
    (4) A4

    問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題

    問2 品質特性yに影響を与える因子A(3水準)用意して5回繰り返したが、一部データが欠損した。下表に結果をまとめた。持ち時間8分
    (1) データの構造式を示せ。
    (2) 分散分析表を作成し、因子Aの有意性を有意水準5%で検定せよ。
    (3) 各水準の点推定と、信頼度95%の信頼区間を求めよ。
    (4) 最も特性値の大きい水準はどれか。

    データ

    No A1 A2 A3
    1 4 5 3 12
    2 6 6 4 16
    3 5 7 5 17
    4 7 8 × 15
    5 8 10 × 18
    30 36 12 78

    回答欄

    (1)
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A
    B
    e
    T
    有意性
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1
    A2
    A3
    B1
    B2
    B3
    B4
    (4) 最適条件 点推定 有効繰返し数 下限値 上限値

    解説(クリックで開きます)

    (1)データの構造式
    yij=μ+αiij

    (2)
    ①2乗表を作成します。

    No A1 A2 A3
    1 16 25 9 50
    2 36 36 16 88
    3 25 49 25 99
    4 49 64 × 113
    5 64 100 × 164
    190 274 50 514

    ②平方和、自由度、不偏分散、分散比を計算します。
    ●平方和S
    修正項CT=\(\frac{(\sum_{i=1}^{13}x_i)^2}{n}\)=782/13=468
    ST=\(\sum_{i=1}^{13} x_i^2\)-CT=514-468=46

    SA=(各水準合計の2乗/各水準個数)-CT
    =(302/5+362/5+122/3)-468=487.2-468=19.2

    Se= ST– SA=46-19.2=26.8

    ●自由度φ
    φT=13-1=12
    φA=3-1=2
    φeTA=10

    ●不偏分散V
    VA= SAA=19.2/2=9.6
    Ve=See=26.8/10=2.68

    ●F値
    FA= VA/ Ve=9.6/2.68=3.58
    FA0=F(φAe,α=F(2,10,0.05)=4.1

    ●有意性の判定
    FA=3.58 &lt: FA0=4.1
    より因子Aの有意性は無い。

    (3)
    ●点推定
    A1: 30/5=6
    A2: 36/5=7.2
    A3: 12/3=4

    ●95%の信頼区間:
    点推定±t(φe,α)×\(\sqrt{\frac{V_e}{n_{Ai}}}\)
    ■A1: 6±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/5}\)=6±1.631
    ■A2: 7.2±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/5}\)=7.2±1.631
    ■A3: 4±t(10,0.05)×\(\sqrt{2.68/3}\)=4±2.228

    (4)最も特性値の大きい水準はA2

    まとめると、

    (1) yij=μ+αiij
    (2) 効果 平方和S 自由度φ 不偏分散V 分散比F F0
    A 19.2 2 9.6 3.58 4.1
    e 26.8 10 2.68
    T 46 12
    有意性 無し
    (3) 点推定 下限値 上限値
    A1 6 4.369 7.631
    A2 7.2 5.569 8.831
    A3 4 1.895 6.105
    (4) A2

    まとめ

    QC検定®2級で、実験計画法の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1. 一元配置実験(繰返し数同じ)の演習問題
    • 問2. 一元配置実験(繰返し数異なる)の演習問題
    • 問3. 二元配置実験(繰返し無し)の演習問題(その2)
    • 問4. 二元配置実験(繰返し有り)の演習問題(その2)

    問3,4は関連記事にあります。

    実験計画法(二元配置実験)の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される実験計画法の演習問題とその解法を解説します。一元配置実験、二元配置実験の4パターンを10分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

  • 管理図の演習問題【QC検定®2級対策】

    管理図の演習問題【QC検定®2級対策】

    「QC検定®2級合格に必要な管理図を速く解けるようになりたい!」

    こういう期待に答えます。

    本記事のテーマ

    管理図の頻出問題をマスター

    管理図の演習問題

    • 問1. 管理図の種類を答える演習問題1
    • 問2. 管理図の種類を答える演習問題2
    • 問3. Xbar-R管理図の演習問題
    • 問4. pn管理図の演習問題
    • 問5. 異常パターンの演習問題

    ●You tube動画でも解説しています。ご覧ください。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    問1. 管理図の種類を答える演習問題1

    問1 以下を工程管理する際に適切な管理図を答えよ。持ち時間 5分
    (1) 非常に高価な原価である部品を毎日製造している。日々の部品の特性値を確認したいが、1日1部品のみ計測で検査コストを安く済ませたい場合。
    (2) 大きさの異なるパネル板1m2あたりの傷の数を管理したい場合。
    (3) 1日1000個製造する部品から出る不適合品数を日ごとに管理したい場合。
    (4) 2種類の織物(4m2,6m2)を製造しているラインで、1m2あたりに発生するシミの数を管理したい場合。
    (5) DVD-ROMを生産している。毎日生産枚数が異なる。日ごとの不良率を管理したい場合。
    (6) 1箱10瓶入った液体の重要を管理している。毎日100箱納品しているが、重量の異常値がないかどうかを管理したい場合。

    回答欄

    (1) (2) (3)
    (4) (5) (6)

    解説(クリックで開きます)

    計数値or計量値の判断
    計数値なら、平均、データの判断
    計量値なら、率・割合、個数の判断
    で管理図を区別します。

    <回答>

    (1) X-Rs管理図 (2) c管理図 (3) pn管理図
    (4) u管理図 (5) p管理図 (6) Xbar-Rs管理図

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    問2. 管理図の種類を答える演習問題2

    問2 . 管理図が従う分布について、空枠を埋めよ。持ち時間 5分

    回答欄

    データ 管理図 項目 分布
    計量値 X-R管理図
    計数値 pn管理図
    p管理図
    c管理図
    u管理図

    解説(クリックで開きます)

    管理図の種類は項目と分布もまとめて覚えると良いです。

    データ 管理図 項目 分布
    計量値 X-R管理図 正規分布
    計数値 pn管理図 不良個数 二項分布
    p管理図 不良率 二項分布
    c管理図 欠点数 ポアソン分布
    u管理図 単位当たりの欠点数 ポアソン分布

    問3. Xbar-R管理図の演習問題

    問3 . ある工程で4個を1群として全部で10群ある。これをX ̅-R管理図でチェックしたい。持ち時間5分
    (1) 各群の平均X ̅と範囲Rを求めよ。
    (2) X ̅管理図のLCL,UCLを計算せよ。ただし管理図係数一覧表を用いよ。
    (3) R管理図のLCL,UCLを計算せよ。ただし管理図係数一覧表を用いよ。
    (4) 管理図を描くと以下になった。管理状態を評価せよ。

    <データ>

    No. X1 X2 X3 X4 平均Xbar 範囲R
    1 30.3 32.3 34.4 25.7 30.7 8.7
    2 31 36 33.5 36 34.1 5
    3 27.5 34.5 35 26.7 30.9 8.3
    4 23 26 23 26 24.5 3
    5 28 28 29.2 28 28.3 1.2
    6 30 30 26.5 31 29.4 4.5
    7 35.2 24.8 32.9 27.3 30.1 10.4
    8 30 30 26.3 29 28.8 3.7
    9 33 26.8 33.5 27.5 30.2 6.7
    10 30.6 30 33.2 31.8 31.4 3.2
    平均 29.8 5.5

    管理図係数一覧表

    n A2 D4 D3
    2 1.88 3.267
    3 1.023 2.574
    4 0.729 2.282
    5 0.577 2.114
    6 0.483 2.004
    7 0.419 1.924 0.076

    管理図

    回答欄

    (1) \(\bar{\bar{x}}\) \(\bar{R}\)
    (2) LCL UCL
    (3) LCL UCL
    (4)

    解説(クリックで開きます)

    頻出問題です。確実に点数化しましょう。

    (1) \(\bar{\bar{x}}\)=29.8
    \(\bar{R}\)=5.5

    (2)LCL=29.8+0.729×5.5=33.83
    UCL=29.8-0.729×.5=25.85

    (3)LCL=2.282×5.5=12.483
    UCLは無し

    (4)Xbar管理図で管理限界値を超えた異常値がある。

    まとめると、

    (1) \(\bar{\bar{x}}\) 29.8 \(\bar{R}\) 5.5
    (2) LCL 33.83 UCL 25.85
    (3) LCL 12.483 UCL 無し
    (4) Xbar管理図で管理限界値を超えた異常値がある。

    問4. pn管理図の演習問題

    問4 . ある工程で発生する不適合品数をまとめると以下になった。pn管理図で管理したい。n=100とする。持ち時間 5分
    (1) pn管理図のLCL,UCLを計算せよ。
    (2) 管理図を描け
    (3) 管理図から管理状態を評価せよ。
    Day pn p%
    1 20 20
    2 9 9
    3 8 8
    4 8 8
    5 9 9
    6 9 9
    7 9 9
    8 8 8
    9 2 2
    10 8 8
    平均 9 9

    回答欄

    (1) LCL=
    UCL=
    (2)
    (3)

    解説(クリックで開きます)

    pn管理図も頻出問題です。

    (1)LCL: pn-3\(\sqrt{pn(1-p)}\)=9-3\(\sqrt{9(1-0.09)}\)=0.415
    UCL: pn+3\(\sqrt{pn(1-p)}\)=9-3\(\sqrt{9(1-0.09)}\)=17.585

    (2)管理図

    管理図

    (3)上方管理限界値以上の異常値と、中心に寄りすぎる傾向がある。

    まとめると

    (1) LCL=0.415
    UCL=17.585
    (2) 解説参照
    (3) 上方管理限界値以上の異常値と、
    中心に寄りすぎる傾向がある。

    問5. 異常パターンの演習問題

    問5 . 異常パターンを列挙せよ。持ち時間5分

    回答欄

    (1)
    (2)
    (3)
    (4)

    解説(クリックで開きます)

    暗記より、異常の定義を理解しましょう。
    ●限界線を越えるもの
    ●偏った分布になるもの
    など

    (1)管理限界線を越えるものがある。
    (2)連が現れる。
    (3)連続して上昇傾向または下降傾向がみられる。
    (4)交互に上下する点が現れる。

    まとめ

    QC検定®2級で、管理図の演習問題を解説しました。

    問を見て、さっと解法が浮かびましたか?
    苦手な箇所が見つかりましたか?
    全問、持ち時間以内に解けそうですか?
    チェックしましょう。
    10問を1回ずつ解くのではなく、1問を10回解いて解法を覚えてしまいましょう。
    試験本番に緊張した状態でも解けるよう何度も練習しましょう。
    • 問1. 管理図の種類を答える演習問題1
    • 問2. 管理図の種類を答える演習問題2
    • 問3. Xbar-R管理図の演習問題
    • 問4. pn管理図の演習問題
    • 問5. 異常パターンの演習問題

  • OC曲線(二項分布、ポアソン分布)を描こう

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    抜取検査はすべてOC曲線をベースに考える

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    • ➀OC曲線を描こう
    • ②OC曲線の特徴

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    ➀OC曲線を描こう

    二項分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n,c)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    ロット合格率L(p)=\(\sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    Excelではx=pとして計算します。

    OC曲線

    VBAプログラム例

    1. Sub oc1()
    2.
    3. Dim nn(1 To 100) As Variant, cc(1 To 10000) As Variant
    4. Dim tt(1 To 10000) As Double, ta(1 To 10000) As Double
    5. Dim SH As String, ab As Double
    6. Dim ncol As Long, nrow As Long
    7.
    8. SH = “二項” ‘計算シート
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5
    10. ‘最大列数
    11.
    12. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1) ‘間隔%から計算行数を計算
    13.
    14. nrow = Int(100 / ab) + 1 ‘間隔%から計算行数を計算
    15.
    16. ‘初期化
    17. Range(Worksheets(SH).Cells(3, 6), Worksheets(SH).Cells(10000, 100)).ClearContents
    18. Range(Worksheets(SH).Cells(6, 5), Worksheets(SH).Cells(10000, 100)).ClearContents
    19.
    20. Worksheets(SH).Cells(6, 5) = 0.001 ‘x=0の近い数を代入
    21.
    22. For i1 = 1 To ncol
    23. Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1) = _
    24. ( & Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1) & “,” & Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1) & “)”
    25. nn(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1) ‘N
    26. cc(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1) ‘c
    27. Next i1
    28.
    29. For i1 = 1 To nrow ‘計算行数を算出
    30. If i1 > 1 Then
    31. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    32. tt(i1) = ta(i1) / 100
    33. Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5) = ta(i1)
    34. End If
    35. Next i1
    36.
    37. For i1 = 1 To nrow
    38. For j1 = 1 To ncol
    39. For k1 = 0 To cc(j1)
    40. Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5 + j1) = Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5 + j1) + _
    41. WorksheetFunction.Combin(nn(j1), k1) * tt(i1) ^ k1 * (1 – tt(i1)) ^ (nn(j1) – k1)
    42. ‘二項分布の式からOC曲線を作る
    43. Next k1
    44. Next j1
    45. Next i1
    46.
    47. End Sub

    ポアソン分布のOC曲線をExcelで描く

    下図のように,Excelファイル(.xlsm)を用意し、
    ①シート”二項”に
    ②データ間隔[%]と③(n,c)の値を入れてください。
    ④VBAで④のように自動計算します。

    ロット合格率L(p)=\(\sum_{r=0}^{c} exp(-np) \frac{(np)^r}{r!}\)
    Excelではx=pとして計算します。ポアソン分布はnpを代入する点に注意します。

    OC曲線

    VBAプログラム例

    1. Sub oc2()
    2.
    3. Dim nn(1 To 100) As Variant, cc(1 To 10000) As Variant
    4. Dim tt(1 To 10000) As Double, ta(1 To 10000) As Double
    5. Dim SH As String, ab As Double
    6. Dim ncol As Long, nrow As Long
    7.
    8. SH = “ポアソン”
    9. ncol = Worksheets(SH).Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column – 5
    10. ‘最大列数
    11.
    12. ab = Worksheets(SH).Cells(2, 1) ‘間隔%から計算行数を計算
    13.
    14. nrow = Int(100 / ab) + 1 ‘間隔%から計算行数を計算
    15.
    16. ‘初期化
    17. Range(Worksheets(SH).Cells(3, 6), Worksheets(SH).Cells(10000, 100)).ClearContents
    18. Range(Worksheets(SH).Cells(6, 5), Worksheets(SH).Cells(10000, 100)).ClearContents
    19.
    20. Worksheets(SH).Cells(6, 5) = 0 ‘x=0を代入
    21.
    22. For i1 = 1 To ncol
    23. Worksheets(SH).Cells(5, 5 + i1) = _
    24. ( & Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1) & “,” & Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1) & “)”
    25. nn(i1) = Worksheets(SH).Cells(1, 5 + i1) ‘N
    26. cc(i1) = Worksheets(SH).Cells(2, 5 + i1) ‘c
    27. Next i1
    28.
    29. For i1 = 1 To nrow ‘計算行数を算出
    30. If i1 > 1 Then
    31. ta(i1) = ta(i1 – 1) + ab
    32. tt(i1) = ta(i1) / 100
    33. Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5) = ta(i1)
    34. End If
    35. Next i1
    36.
    37. Dim ramda As Double, fact As Double
    38.
    39. For i1 = 1 To nrow
    40. For j1 = 1 To ncol
    41. ‘λ=Nx/100で導出
    42. ramda = _
    43. Worksheets(SH).Cells(1, 5 + j1) * Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5) / 100
    44. fact = 1
    45. For k1 = 0 To cc(j1)
    46. If k1 > 1 Then
    47. fact = fact * k1 ‘階乗!を計算
    48. End If
    49. Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5 + j1) = _
    50. Worksheets(SH).Cells(i1 + 5, 5 + j1) + Exp(-ramda) * ramda ^ k1 / fact
    51. ‘ポアソン分布からOC曲線を導出
    52. Next k1
    53. Next j1
    54. Next i1
    55.
    56. End Sub

    OC曲線の特徴を理解する

    次の変数を変えたらOC曲線はどう変化しますか?

    (1)cを変える
    (2)nを変える

    グラフを描いて理解する

    上記のExcelシートで解析しましょう。,

    二項分布で次の値を入れます。
    (n,c)=(100,10),(100,30),(300,30)

    OC曲線

    いろいろな値で試してください。

    数式で理解する

    グラフの変化を見て、なぜそうなるのか?を考えます。

    (1)cを変える
    (2)nを変える

    ●二項分布
    L(p)=\(\sum_{r=0}^{c} {}_nC_r p^r (1-p)^{n-r}\)
    ●ポアソン分布
    L(p)=\(\sum_{r=0}^{c} exp(-np) \frac{(np)^r}{r!}\)

    (1)cを変えるは、\(\sum_{r=0}^{c}\)のcを変えるで、
    Cが増えると加算が増えます。L(p)は増加します。

    ここから、

    (2)nを変えるは、\((1-p)^{n-r}\)のnを変えるで、
    nが増えると\((1-p)^{n-r}\)と\(exp(-np) (np)^r\)は下がります。L(p)は低下します。

    数式でもL(P)の変化が追えるようになりましょう。

    QC検定®でも重要なポイントです。

    抜取検査の演習問題【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される抜取検査の演習問題とその解法を解説します。サンプリング、OC曲線、調整型抜取表の見方を5以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®級合格したい方は必見です。さっと解けるか?チェックしてください。

    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    まとめ

    OC曲線を自分で作りましょう。抜取検査の理論をマスターするために必要です。

    • ➀OC曲線を描こう
    • ②OC曲線の特徴

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