究める!抜取検査
「抜取検査の使い方は教科書からわかるけど、理論がわからない」、「勉強はできるけど、業務で抜取検査を設計するとなるとうまくできない」など困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
抜取検査の使い方が理解でき、試験も合格できた!というあなたへ。抜取検査の個々の手法や値がどのように求めるのかは説明できますか?
抜取検査は使い方より、理論を理解してほしいです。そうでないと、JISに頼るしかなく、業務の検査を自分で考えることができないからです。なぜ、個々の手法があり、サンプル数や合格判定数がある決まった値になっているのか?を考えることが重要です。
昭和の時代では、抜取検査の研究が盛んでした。その頃は理論がわかる人が多い分、サンプル数や合格判定数を大型計算機で求めるのが手間だったため、理論より数値が重要でした。
しかし、現在は、手間な計算がExcelなどのツールで簡単にすぐ求められます。一方、教科書は古いまま、使い方だけを解説するものしかありません。
数値より理論が重要である現在に、ぴったりな抜取検査の教材がありません。
品質は日本の強みの要です。品質を決めるのは検査です。その検査の理論がどこにも書いていないのは、大変まずいと危機感を感じたため、QCプラネッツでは、古書を研究し理論を解説しています。
- ①抜取検査の使い方だけは教科書でマスターできる
- ②抜取検査のここがわからない
- ③良書が無いため抜取検査の勉強は苦労する
- ④抜取検査のここがわからないがわかる!
- ⑤抜取検査でおさえておきたいポイント
- ⑥【必読】抜取検査の関連記事
記事の信頼性
記事を書いている私は、与えられた条件にあわせるだけの抜取検査ではなく、自分で考えて設計できる検査ができるよう、さらにパワーアップしています。
●You tube動画でも解説しています。ご覧ください。
①抜取検査の使い方だけは教科書でマスターできる
下の教科書を勉強すれば、抜取検査のやり方は十分理解できます。他のサイトもやり方を詳細に解説しています。
実務には使えないでしょう。
「なぜ、この検査で、このサンプル数で、この合格判定条件で、こう結論づけた?」
と聞かれて、論理的に説明できますか?
試験問題は解けますが、解き方だけ理解しているだけで、抜取検査を論理的に説明することはできませんでした。手法をたくさん覚えたくらいでした。それでは、検査がわかるとは言えません。
関連記事に、良書を紹介します。ただし、良書ほど絶版で、現在購入できる本は、抜取検査の使い方まで理解できるものです。
【まとめ】抜取検査の本を紹介します 抜取検査の良書を紹介します。 |
②抜取検査のここがわからない
私がなぜ?と思った疑問をリストにまとめます。答えられるか確認ください。
- ①手法がたくさんが、1つの考えで抜取検査を網羅できないか?
- ②サンプル数はどうやって決めたらよいかがわからない。
- ②抜取回数を増やすメリットがわからない。
- ③選別型抜取検査のメリットがわからない。
- ④逐次抜取検査のメリットや合格判定直線の作り方がわからない。
- ⑤調整型抜取検査の「なみ検査、ゆるい検査、きつい検査」の「なみ、ゆるい、きつい」の基準がわからない。
- ⑥抜取表にある縦軸と横軸の値が1,1.5,2.5,4.0,6.5,10など、ルールに従っているが、これは何か?
- ⑦抜取表にある合格判定個数の導出方法がわからない。
- ⑧調整型抜取検査の各値(AQL,検査水準、切替えルール)の決め方がわからない。
- ⑨JISハンドブックには理論式や近似式があるが、導出方法がわからない。
すべて本質的な疑問ですが、試験勉強やJISを勉強しても、上の①~⑨が全く答えられませんでした。
③良書が無いため抜取検査の勉強は苦労する
泣き面に蜂で、上の疑問を説明してくれる本はありませんでした。なので、自分で考えて研究しました。
しかし、高価なわりに、抜取検査の理論や背景は書いていない。
●過去の良書はいくつかあるが、絶版で入手困難である。
計算機がない時代の本なので近似式導出が多く、現在の教科書には不向き
困りました。
QCプラネッツでは抜取検査をわかりやすく解説できるように研究し、
抜取検査の理論をわかりやすく網羅し、
複雑な計算はツールやプログラムで処理して、
理論を考える記事を豊富に用意しています。
抜取検査のなぜ?が最もわかるサイトと自信もって提供できます!
④抜取検査のここがわからないがわかる!
先ほどの疑問の解答を先に教えます。抜取検査の理論の理解を早める効果があります。
- ①手法がたくさんが、1つの考えで抜取検査を網羅できないか?
⇒OC曲線で全パターン解ける! - ②サンプル数はどうやって決めたらよいかがわからない。
⇒OC曲線で判断できる - ②抜取回数を増やすメリットがわからない。
⇒1回のサンプル数を減らし、早めに検査終了させると検査量が減らせる - ③選別型抜取検査のメリットがわからない。
⇒検査後の不良率と検査量がおさえられる - ④逐次抜取検査のメリットや合格判定直線の作り方がわからない。
⇒合否を都度確認できる。OC曲線から合格判定直線が導出できる。 - ⑤調整型抜取検査の「なみ検査、ゆるい検査、きつい検査」の「なみ、ゆるい、きつい」の基準がわからない。
⇒ OC曲線とAQLから基準が作れる。 - ⑥抜取表にある縦軸と横軸の値が1,1.5,2.5,4.0,6.5,10など、ルールに従っているが、これは何か?
⇒ 聞きなれないが、標準数(\(10^{0.2}\))≒1.58である。 - ⑦抜取表にある合格判定個数の導出方法がわからない。⇒OC曲線から導出
- ⑧調整型抜取検査の各値(AQL,検査水準、切替えルール)の決め方がわからない。⇒OC曲線から導出できるが、切替えルールの理論はわからない。
- ⑨JISハンドブックには理論式や近似式があるが、導出方法がわからない。⇒自分でOC曲線描けば値は導出できるため、JISの式は気にしなくていい。
OC曲線描くと本質的な理解につながることがわかります。
私が出した回答で、少し理解できた点と、さらに疑問になった点があるでしょう。関連記事をご紹介し、理解を深めてください。
でも、その前に!
抜取検査全般でおさえておきたいポイントを列挙します。
抜取検査でおさえておきたいポイント
- ①すべての抜取検査はOC曲線から導出できる。
- ②OC曲線をたくさん描く練習をすれば抜取検査の理論がわかる。
- ②抜取回数が増やすのは、検査量が減らせるから。
- ③抜取表の軸の値は標準数標準数(\(10^{0.2}\))≒1.58であるが、自由に決めてもよい。
- ④抜取表の合格判定個数はOC曲線から求められる。自分でOC曲線作って、判定個数を決めてもよい。
- ⑤「なみ、ゆるい、きつい」の定義はあくまでJISが決めたもの。自分で自由に決めてもよい
- ⑥検査は品質の要。顧客が納得する抜取検査とすべき。JISに準拠して製品・システムを抜取検査しても、相手が納得しないと意味が無い。
- ⑦JISや古書にある近似式は不要で、Excelなどのツールで簡単に計算できる。
- ⑧JISや本を読んで丸暗記せず、不明な点をなぜ?と疑問に思うこと。
では、関連記事を紹介します。
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ここまでわかれば、抜取検査を最もわかっている人になっているはずです。
全部で50以上の記事がありますが、じっくり読んで検査の達人を目指してください。検査は経験が重要といいますが、理論はもっと重要です。経験と勘だけではなく、統計的・数学的な知見も技術者には必要なスキルです。
まとめ
抜取検査について解説しました。OC曲線があれば、抜取検査のすべてがわかります。豊富な関連記事を紹介しました。是非勉強してください。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
- ①抜取検査の使い方だけは教科書でマスターできる
- ②抜取検査のここがわからない
- ③良書が無いため抜取検査の勉強は苦労する
- ④抜取検査のここがわからないがわかる!
- ⑤抜取検査でおさえておきたいポイント
- ⑥【必読】抜取検査の関連記事
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