投稿者: QCプラネッツ

  • 品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる

    品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる

    「内部監査やれって言われて、いやだなあ」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質の内部監査が初めての人への対応方法がわかる
    • ①監査を初めて受ける場合
    • ②初めて監査員をする場合
    • ③初めての人の心をつかむために
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    ①監査を初めて受ける場合

    監査を初めて受ける人(部門長である部課長)は、管理職とはいえ、不安です。不安な思いを口にできないし、部下からは「監査対応できて当然」と思われています。

    品質管理部門としては、被監査側で特に次の2つの場合をウォッチしておきましょう。

    1. 支社店部門の部門長として異動する場合
    2. ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

    支社店部門の部門長として異動する場合

    支社店への異動は、挑戦する気持ちと、不安な気持ちが重なります。しかも、本社より少ない人数で、戦力の弱い部門で監査対応しなければなりません。

    すでに、本社か他の支社店で部門長経験していればよいですが、初めての場合は不安が多いはず。現部門で管理職として、ある程度ISOやQMSの対応や理解はしているでしょうが、監査を自分で対応するとなると身構えます。

    また、支社店には同じ業務を長年担当し、独自の業務方法で突き進む人が必ずいます。そこそこいい歳なので、今さら外から上司が来ても上司のやり方に合わせません。そういう支社店先の独自のやり方も許容しなければなりません。

    ISO非対象だった部門から対象部門に異動する場合

    研究開発部門や、企画などの部門からライン部門への異動がある場合です。過去にISO準拠した職場にいたとしても、ISO非対象の環境で数年いると、今更ISO対応するのが、窮屈に感じます。

    管理職とはいえ、やりたくないでしょうけど、「ISOなんて嫌だ!」とも部下の前では言えませんよね。

    ISO非対象で自由な環境から、窮屈な環境に行くのもストレスでしょう。ISO環境に馴染むまでに時間とストレスがかかりますね。ISOの要求事項とそれにあった組織内のルールや過剰な文書の作成やチェックに時間がとられます。

    ISO業務に離れすぎないために内部監査だけは全部門やっておく

    初めての人への過度な不安にさせないために、品質管理部門としては、内部監査だけは全部門やっておくのがベターでしょう。

    内部監査はISO9001の要求事項とはいえ、自主的に実施するものなので、自分たちが考えて監査してよいし、ISOに馴染む環境を作っておくとよいでしょう。

    実際に、ライン部門の中でも、
    ・ISOに関係ない企画部門
    ・ISOを気にしなくていい、新規事業部門
    ・ISOを気にしななくていい、研究開発部門
    があったりします。

    そういう部門は、「軽く」内部監査は実施します。
    「ISOに関係のない部門なんですけど、事業化できたらISO対象の部門に移管したり、」
    「ISOに関係のない部門なんですけど、ISO対象部門への異動もありえます」
    として、監査実施しています。

    初めて監査受けるとなっても、不安にならない環境を作ることが大事!

    ②初めて監査員をする場合

    最初からやりたくて監査員希望する人はいません。次の2通りで監査員を引き受けている人がほとんどです。

    1. 上司からの指示
    2. 管理職だからってやらされる場合
    監査は品質管理の理解を深めるには重要ですが、
    通常業務で忙しいライン部門の人にとっては面倒な仕事です。

    上司からの指示

    部門の品質係とか、管理職候補だから上司から監査員の指示があるのでしょうけど、基本的は、嫌ですよね。

    品質管理とかISOとか読んでもわからんし、
    細かくネチネチ言ってくる品質管理の連中が嫌いだし
    ただでさえ忙しいのに、給料が上がるわけでもないのに

    と、品質管理側への愚痴や不満がある状態で、監査員を引き受けていますね。

    その一方で、

    職場の品質係になる人はそれなりに評価されているけど、
    自分の仕事のやり方に自己流な所があって、意外と頑固者だったりする

    こともあります。30代前半で、リーダを務めるような人は優秀でも、頑固なところがあります。周囲はそれを嫌がるんですが、変に自信をもっているので厄介ですけど。

    管理職だからってやらされる場合

    本当はいやだけど、
    管理職が拒否したら部下から何と言われるか…
    まあーしょうがないか

    結構、「しょーがない」と言って、業務する管理職が多いですね。このマインドでないと管理職は務まらないのでしょう。

    しかも、管理職だから内部監査対応くらいできて当然!という、見えない圧がかかったりします。

    管理職の査定は平社員より厳しいですからね。上に上がるって大変。。。

    ③初めての人の心をつかむために

    ここで、言いたいのは、

    品質管理部門はボケっとするな!

    ・不安の中、遠距離に出向いて監査を孤軍奮闘する部門長
    ・ISOが嫌いなのに対応しないといけなくなった部門長
    ・「やれって」言われて仕方がなく来た監査員
    ・管理職として仕方がなく来た監査員

    監査される方も、する方も本音はネガティブです。それを監査やろう!と動機づけるのが事務局である品質管理部門の仕事です。

    機械的に監査の説明をする品質管理部門がいたら最悪ですね。相手の気持ちを汲み取るくらいやれ!

    両者を動機づけるために、品質管理部門が頑張るべきポイントを3つ挙げます。

    1. ISOから話を始めるな!
    2. 異動の多い3,9月はウォッチせよ!
    3. 感謝から入ること!

    ISOから話を始めるな!

    品管あるあるですが、監査の説明会を実施するのはOKですが、ここぞとばかりに、ISOの説明を長時間やる人がいます。

    監査される・する側の感情を考えましょう。皆興味ありません。さっさと説明会終わって欲しいくらい!

    品管がすべきことは、

    1. 最初は、監査対応者へ感謝を伝える
    2. 監査の細かい手法より、目的をわかりやすく言葉で説明する
    3. 監査でチェックするポイント、監査してほしいところを絞って説明する

    難しい品質用語を使わずに、業務で使う言葉や普段の言葉に変えて説明しましょう。用語の意味の精度などは少々悪くても良く、相手がすぐに理解できるように工夫して伝えましょう。

    品管の対応もいいし、
    思っていたほど難しくはないし、
    ちょっとやってみてもいいかな!

    という気持ちにさせたら勝ちです。

    異動の多い3,9月はウォッチせよ!

    組織体制、部門、担当者の異動などが一気に動く時期です。

    初めて監査を受けることになる人は誰か?

    東京本社にいて、4月から3人しかいない、山陰方面の支社店の部門長に昇格した人がいたとしましょう。昇格とはいえ、遠い異動になりますし、3人の職場でISO監査受けるとなると心理的に負担がありますよね。

    本社にいる間に、2,30分でも取って、監査の対応ノウハウをインプットすると、感謝されますし、つながりが良くなります。

    感謝から入ること!

    組織がISO取得してビジネスしているんだから、監査対応は当然!

    は絶対NGです。

    監査員や監査受査をやっていただくので、組織内とはいえ、相手への配慮・感謝を忘れずに!

    相手への感謝の気持ちがあれば、
    ・相手にも伝わるし、相手も動こうとしてくれます。
    ・そういう人を増やし、品質管理への好感を増やしましょう。

    日々の品質管理、QMS、ISOへの好感度アップが
    その組織の品質向上につながるはずです。

    品質管理業務は単なる、事務方ではなく、組織の1人1人との良い関係性を作り、品質向上につなげるリーダシップの役割があります。自己フォローを込めて解説しました。

    まとめ

    品質の内部監査が初めてなのへの対応方法をわかりやすく解説しました。

    • ①監査を初めて受ける場合
    • ②初めて監査員をする場合
    • ③初めての人の心をつかむために

  • 品質の内部監査員の育成方法がわかる

    品質の内部監査員の育成方法がわかる

    「内部監査員の育成方法がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質の内部監査員の育成方法がわかる
    • ①監査員の選抜方法
    • ②監査員でやること
    • ③監査リーダ育成方法
    • ④後継の監査員育成
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    ①監査員の選抜方法

    できるだけ多くの人に監査員を経験させること

    品質管理担当が監査するのでもよいですが、品質管理、QMS、ISO9001、経営などを理解・実感できるのが内部監査であり、相手に質疑することが最も大切です。

    品質管理担当の業務とせず、ライン部門の多くの人に監査員を経験してもらってください。品質管理は、品質管理部門に聞くのではなく、各自で考えて行動してもらうことが大切です。

    こういう人に監査員を依頼

    どんな人に依頼したらよいですか?ISO19011にも書いていますが、

    監査に限らず、依頼事を頼みやすい人に頼みましょう!

    ●あなたが依頼事を頼みたい人ってどんな人ですか?
    ・仕事ができて、周囲から高い評価がある人
    ・周囲からの悪い評判がない人
    ・決めつけが無く、押しが無い人
    ・相手の話を聞く人
    ・正直な人
    ・親しみやすい人

    と、いろいろ想像つきます。

    一方、ISO19011では、「7.2.2 個人の行動」に監査員に求める特性がまとめています。

    7.2.2 個人の行動 監査員は,監査の原則に従って活動するために必要な特質を備えていることが望ましい。
    a) 倫理的である。公正、信用,誠実、正直、分別がある。
    b) 心が広い。別の考え方又は視点を考慮する。
    c) 外交的である。目的を達成するように上手に接する。
    d) 観察力がある。周囲の状況及び活動を積極的に観察する。
    e) 知覚が鋭い。状況を認知し,理解できる。
    f) 適応性がある。異なる状況に容易に合わせる。
    g) 粘り強い。根気があり,目的の達成に集中する。
    h) 決断力がある。論理的な理由や分析に基づいて,結論に到達する。
    i) 自立的である。人々とやりとりをして役割を果たす。
    j) 不屈の精神をもって活動できる。意見の相違・対立があっても,責任をもって活動できる。
    k) 改善に対して前向きである。進んで状況から学ぶ。
    l) 被監査者を観察し,尊重する。
    m) 協力的である。

    こんなに書いてなくても、頼みたい人に頼んでください。頼んだ相手にストレスを感じたら、それ以上監査員させる必要はありません。

    ②監査員でやること

    監査員では次のステップを踏んでレベルアップします。

    1. 監査記録を見よう見真似で書く
    2. 監査リーダの質疑を聞く
    3. 監査記録や質疑の意味を考える

    監査記録を見よう見真似で書く

    初めての場合、すべてがわからないので、とりあえず先輩の真似から入りましょう。監査中、何もやることが無い場合は、質疑や文書名などを自主的に記録を取ってみましょう。

    特に記録して欲しい内容

    記録の書き方にはコツがあります。記録として相手に伝えるためと、監査員のレベル(力量)を上げるためです。

    1. 5W1Hと主語を明確に書く
    2. 評価(良い点、改善点)を明確に書く
    3. 文書名を記録する
    4. 監査で出た進行中のプロジェクト名を記録する

    誰が、どの質疑で、何のエビデンスを見て、QAして、評価されたか?の一連がわかるように記録しましょう。

    監査記録見ただけでも、監査の流れ、質疑内容を理解できます。将来の監査リーダに一歩前進できます。

    監査リーダの質疑を聞く

    記録が慣れてきたら、監査リーダの質疑に耳を傾けましょう。

    質疑が一番大変です。監査リーダも事前に準備して質疑内容を考えて監査にのぞんでいるはず

    監査リーダの質疑を聞くポイントは

    1. 先輩の質疑を最初は真似する
    2. 真似した質疑の流れを自分なりにアレンジ
    3. 質疑の流れがわかるとISO,QMSの流れや意義が理解できる

    最初は、いずれ自分も監査質疑をする番が来るので、先輩の真似をすればOKです。ISO9001の要求事項や組織内のQMSを一通り質疑すれば、品質管理を理解していなくても、それなりに監査ができます!なので、まずは真似して慣れてください。

    監査記録や質疑の意味を考える

    先輩の真似をして質疑内容が理解できたら、
    ・自分が気に入る所と、
    ・自分が気に入らない所が
    出て来るはずです。

    気に入らない所は、自分ならどう質疑したら相手にとって良いのか?を考えましょう。

    ISOの要求事項にあわせず、自分なりに考えてアレンジしてください。自分なりに考えることが最も大事です。

    品質管理力を高めるポイントは、自分なりに定義、自分なりに考える、自分なりに説明できるです。他人と一致するかどうか、ISOの要求事項に合うかではありません。

    自分で考えて、相手に質疑や伝えることができると、品質管理能力が向上します。その良いチャンスが内部監査の質疑です。

    どこかに書いている答えに合わせるよりは、自分なりの考えを優先してください。当然、時間が経過すると自分の考えも更新していくので、その都度考えなおせばよいのです。

    ③監査リーダ育成方法

    監査計画は監査員育成のためにある

    内部監査の計画は品質管理部門が作成します。部門数と監査員人数をみて均等に割り振ってはいけません。それはプロとして失格。

    監査計画は監査員育成のため
    品質管理に詳しい人を何人育成できるかをよく考える

    例えば、次の戦略をもって監査員をアサインします。
    ・監査員は、全プロセス(営業、企画、技術、製造、…)の監査を一通り経験させる
    ・監査員が所属していない部門を監査させ、他部門の良いところを吸収させる
    ・監査リーダ候補は、他の監査員より多めの監査を経験させる
    ・監査員から監査リーダに昇格する人へのアプローチや育成方法を考える
    ・今年度、何人新しい監査員をアサインするか
    など

    計画が完成したら、各監査員へ「忙しい中よろしくお願いいたします。」と伝えますが、本音は、監査力、品質管理能力を向上してもらうために監査員をお願いしているというわけです。

    監査リーダ昇格条件を考える

    ある程度、監査員として監査に出席した人の中から、質疑もできる監査リーダに昇格させる必要があります。昇格と言っても、監査員やらされている側にはメリットを感じません。

    監査リーダを引継ぎお願いする体で依頼しましょう。その時にリーダやって欲しい理由を作る必要があり、それが監査リーダ昇格条件としたらよいでしょう。

    ●監査員のとしての評価が高いからリーダとして品質管理側から依頼する
    ●監査員のある程度の経験(監査回数、期間など)を超えたら自動的にリーダにする組織内ルールを作る
    ●組織の管理職候補として監査リーダ経験が必須とルール化する

    といろいろ監査リーダをやってもらう理由や仕組みを組織内で作ればよいでしょう。

    監査リーダをやりたい人はほとんどいないけど、
    昇進にからめるとリーダをしたい人が増えるでしょう。
    ただし、「やらされ感」が出ないようにモチベーションを挙げてもらう努力が必要です。

    監査リーダを育成

    監査リーダになった人は、ある程度、覚悟を決めてリーダを引きうけたはずです。

    監査を何回か経験していると、監査時に出て来る質疑や文書が何かを確認するはずです。
    ●監査の流れ
    ●監査で診るポイント(大きな変化点、目標を変えた所など)
    ●監査時間と質疑数
    ●評価方法(良い点、改善点とそれぞれ評価する判断基準)
    ●組織内の品質マネジメントシステムやそれに関する文書一式をそろえる
    これだけ自分で事前に準備してもらったら監査リーダとして十分です!

    あとは、品質管理部門から
    ●ISO9001,ISO19011,組織内のQMSの再確認
    ●経営陣から指示事項、外部・内部課題の変化
    ●外部審査の結果
    を教育実施したり、資料の提示などして監査リーダにインプットすればよいでしょう。

    あとは、実践あるのみ!
    最初は心配、でも、すぐ慣れる!

    ④後継の監査員育成

    最初は親和性高い人を監査員に集める

    ある程度、監査員が増えて来ると安心します。
    ●品質管理部門担当と仲が良い人
    ●ライン部門でも品質管理が好きな人
    など、品質管理に親和性が高い人が最初集まってきます。

    幅広い領域から監査員を集める

    同じ人に何年も監査すると、マンネリ化や、客観性が落ちるリスクがあるため、いろいろな人を監査員に招く必要があります。

    ●50代の監査員が多いなら、3,40代の中堅を入れる
    ●品質管理に親和性が高い、技術部門からの監査員が多いなら、営業部門からも監査員を入れる
    ●他の組織から監査員を招く
    など、幅広く監査員を集めると、いろいろな考えや良い点が共有できます。

    新しい監査員候補を常にウォッチする必要があるし、品質管理部門内でそこまで監査員を見つけたいかどうかを確認する必要があります。

    監査員の募集、育成といえども、品質向上のために、PDCAを回す必要があります。この裏方の活動について解説しました。

    品質管理に詳しい人をたくさん育成すれば
    品質が良くなって、組織の成功に近づくからです。

    まとめ

    品質の内部監査員の育成方法をわかりやすく解説しました。

    • ①監査員の選抜方法
    • ②監査員でやること
    • ③監査リーダ育成方法
    • ④後継の監査員育成

  • 【簡単】品質監査ができるようになる

    【簡単】品質監査ができるようになる

    「内部監査やれって頼まれちゃったけど、困った!」、「ISO,QMS,品質管理って難しいよね」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【簡単】品質監査ができるようになる
    • ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!
    • ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる
    • ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる
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    ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!

    本記事の結論

    品質監査の目的が理解できて、説明できるようになれば、
    ISO要求事項、組織内QMS、多数ある文書は見なくても大丈夫!
    品質監査の目的を説明できるように本記事で解説します。
    品質監査の目的を説明せず、
    ISO9001要求事項や
    品質マニュアルなどのたくさんの文書の説明
    から入るから、品質監査や品質管理が難しくなってしまうんです。
    本、web、コンサルって
    必ずISO9001から勉強させますが、ISO9001認証審査以外は不要です
    ISOを教えるとそこそこの情報量があり、時間がかかるし、ボリューム感で料金が稼げるからです。
    ISO、文書などは所詮手段!
    品質監査の目的を考えれば何も要らないし、
    目的達成にあわせて手段であるISOや文書が作られているのです。

    では、解説します。

    ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる

    監査目的を考えるとISOから教育するのはおかしい

    監査する目的とは何でしょうか? 主に2つあります。
    ●監査される組織が、その組織の成功に向かっているかどうか
    ●ISO9001認証なら、認証に必要な要求事項をその組織が満たしているかどうか

    前者は、第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)で、後者は第三者監査(外部審査)ですね。

    確かに、第三者監査(外部審査)はISO9001認証なので、監査教育はISO9001から入ってもよいです。しかし、これが悪の根源です。

    本来は、ISOに関係なく組織は自分の成功に向かうべきで、
    それを助走するためにISO認証をとりますよね!

    でも、監査教育の多くは
    ISO9001要求事項から入るんです。
    これって変だと思いませんか?

    品質は、組織が成功するための手段の1つ
    組織にあった品質管理があり、それを監査するべき
    さらにISOが欲しいならISO9001と合わせたらいい

    品質管理担当は、なかなか新しい人が来ないので、10年以上やっているベテランがほとんどです。ベテランの頭と、私QCプラネッツの頭の大きな違いを下図に描きます。

    内部監査

    ベテラン、コンサルの頭のてっぺんは、ISO9001
    QCプラネッツの頭のてっぺんは、組織の成功(収益)

    今でも、職場の先輩と話しをしても教育資料を作ってもらっても、必ず先輩はISO9001から話を入れてきます。

    組織はISOのためにやってんじゃないよ!
    ビジネスなら収益だよ!ISOは手段に過ぎない

    では、なぜISO9001をみんなトップに持ってくるのでしょうか? 高齢になると頑固になりますけど、理由はもっと別なところにあります。

    ISO9001 2008までの功罪

    過去のISO9001では、組織とISO9001をつなぐ、品質マニュアルがトップに来て、組織の活動とISO9001の要求事項をぴったり合うように要求していました。

    つまり、組織の経営より、ISO9001の縛りが強かったのです。おそらくその縛りが品質管理担当の頭に残ったままなのでしょう。

    ISO9001 2015年版から、品質マニュアルが不要となりました。
    つまり、品質はISOより自組織の経営(品質の本来の目的)を重視するように変わりました。

    QCプラネッツはISO9001 2015年版からスタートしています。だから、先輩の価値観と完全に違います。

    ISO9001要求事項はとっくに経営重視に変わったのに、
    品質監査や教育は古いまま継続しています。

    やはり、最新のISO90012015年版の思想にあった監査をすべきですね。ではどうすれば、ISO90012015年版の思想に合うかを解説します。

    ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる

    品質,ISOは所詮手段。目的は何か?

    何度も言いますが、
    品質、ISOは手段
    目的は何か?を考えることが重要です。

    組織には、営業、企画、技術、製造、保守、品質、環境、安全、会計、法務、知財、広報、といろいろ部門がありますね。でもなぜあるんですか? 各部門の目的は何か?を考えましょう。

    答えは、
    組織の成功
    成功:収益、発展、社会貢献、愛など

    組織の成功のために、部門があり、それぞれの活動や業務、ルール、文書があるわけですね。成功に関係のない要素はすべて不要なはずです。

    組織の成功に必要な品質活動を考える

    ISO、web、コンサルの解説は、一旦無視して、自分で品質管理や品質監査を考えましょう。

    ●わかりやすい説明のため、組織の成功=収益増加で考えます。収益増加以外でもOKです。あなたに合った「組織の成功」を定義してください。

    ●「収益増加のために何が必要か?」をモデル式で分解して考えましょう。
    ★「収益」=「売上」―「コスト」です。簡単ですね。

    さらにモデル式を肉付けします。肉付け方法はあなたに合った方法でもOKです。
    ★「収益」=「売上」―「コスト」
    「売上」=「受注確率」×「件数」×「単価」
    「コスト」=「経費」+「労務費」+「材料費」

    ここまでは、簡単ですね。

    実際に、製造業に特化すると、もう少し肉付けします。

    ★「収益」=「売上」―「コスト」
    ・「売上」=「リスク回避」×「受注確率」×「件数」×「単価」
    ・「コスト」=「経費」+「労務費」+「材料費」+「品質コスト」

    要素別に見ていくと、品質方針や品質目標に掲げるテーマが見えてきます。
    ●「受注確率」と「単価」は、顧客満足向上につながる
    ●「リスク回避」とは、安全、環境、法令遵守などで、守らないと業務停止処分で売上0になるリスク要因
    ●「経費」は、施設・設備・ツールなどの費用で、資源、管理、組織につながる
    ●「労務費」は、人にかかわるので、力量、コミュニケーション、責任と権限、運用(プロセス)につながる
    ●「材料費」は、購買プロセスにつながる。
    ●「品質コスト」は自組織責任で無償修理するコストなので、不適合・是正処置につながる

    収益モデルを分解すると、組織の品質方針や品質目標につながることがわかります。図と表で整理しましょう。

    内部監査

    品質方針・品質目標 組織の成功(収益)
    顧客満足 受注率↑×単価↑ 売上↑
    安全、環境、
    法令遵守、コンプライアンス
    リスク回避
    組織、責任ある行動 経費↓ コスト↓
    1人1人の技量向上 労務費↓
    ステークホルダーとの良い関係 材料費↓
    品質向上 品質コスト↓

    組織の成功に必要な品質活動を監査すればよい

    上表から、「組織の成功」に必要な活動が見えました。それを監査すればよいのです。では、個別に何を質疑すればよいかを考えましょう。

    (i)顧客満足向上

    顧客満足向上を分解しましょう。
    ・顧客への提案回数と内容
    ・顧客からの評価(アンケート結果や口こみ)
    ・組織内の顧客改善活動
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (ii) 安全、環境、法令遵守、コンプライアンス

    要素分解しましょう。
    ・安全なら、事故件数、件数低減施策
    ・環境なら、適正な廃棄処理、組織内関係者との活動
    ・コンプライアンスなら、働きやすさ、ハラスメント撲滅など
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (iii) 組織、責任ある行動

    要素分解しましょう。
    ・組織体制
    ・組織や組織内の責任と権限
    ・組織内、組織間の有効な施策
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (iv) 1人1人の技量向上

    要素分解しましょう。
    ・力量管理
    ・教育・資格、更新講習
    ・OJT、メンター
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (v) ステークホルダーとの良い関係

    要素分解しましょう。
    ・購買プロセス
    ・取引先審査の実施と結果
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    (vi) 品質向上

    要素分解しましょう。
    ・品質トラブルの撲滅
    ・各プロセスの品質活動
    等が考えられます。これらの施策が各年度どんな成果が出ているかを監査すればよいのです。

    どうでしょう。全くISO9001など見なくても、組織の成功に必要な施策がちゃんと組織内で活動できているかをチェックすれば、監査として体をなします。

    監査対象の組織・部門が
    何をすれば成功につながるかを考えて、
    成功につながる活動が適切に実施できているかを監査すればよいのです。

    結局、ISO9001要求事項を満たす

    以上、自分で監査質疑を考えましたが、当然それに合うように作られたISO9001の要求事項に合った監査ができます。

    自分で考えた監査質疑とISO9001要求事項を比較しましょう。

    自分で考えた監査質疑 ISO9001
    (i) 顧客への提案回数と内容 9.1
    顧客からの評価
    (アンケート結果や口こみ)
    8.2
    組織内の顧客改善活動 7.4
    (ii) 安全:事故件数、件数低減施策 8.1
    環境:適正な廃棄処理、
    組織内関係者との活動
    コンプライアンス:働きやすさ、
    ハラスメント撲滅など
    (iii) 組織体制 7.1
    組織や組織内の責任と権限 5.3
    組織内、組織間の有効な施策 7.4
    (iv) 力量管理 7.2
    教育資格、更新講習
    OJT、メンター
    (v) 購買プロセス 8.4
    取引先審査の実施と結果
    (vi) 品質トラブルの撲滅 8.7,10.2
    各プロセスの品質活動 9.2,10.3

    ほとんどの要求事項を満たしていますね。

    その他、品質マニュアル、組織内規定、QC工程図、力量管理表、仕様書などのたくさんの書類が監査で出て来ますが、それらも所詮手段です。手段の出来栄えより、組織の成功の実現性を監査しましょう。

    ISO9001の要求事項から組織の活動を監査するのではなく、
    組織の成功に必要な要素を監査するのです。
    結果的にISO9001の要求事項に合うだけ。

    自分で考えれば、何でもできるのが品質管理の面白さです。

    ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる

    自分で考えたら、監査質疑なんてわかるはずですが、意外と難しいのです。その理由は

    品質管理は経営者目線で考えるもので、
    従業員の目線では監査質疑内容が浮かんできません。
    じゃー経営者になろう!会社作って社長になろう!
    いや、MBAだ!留学だ!
    と、飛んだ考えは不要です。
    小さな会社を仮に自分が経営したら、会社にいるメンバーに何をやってもらえればよいかを想定すれば品質監査の質疑は簡単に出て来ます。

    ・どうやって、収益出すの?
    ・収益出すには、売上はどうやって出して、コストは何があってどう抑えてたらいいの?
    ・良いアウトプットを出荷するには、何をしたらいいの?
    ・誰にどんな活動や意識をさせたらいいの?
    とか、いろいろ気になってくるはずです。それを経営目標や品質目標にしたらOKです。

    難解なISOの要求事項を何度も読むより、自分で想定して考えた方が早く監査力が身に付きます。
    品質管理は、単なる事務ではなく、経営者目線でも考える必要があります。

    まとめ

    品質監査ができるようになる方法をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO9001から入る品質監査教育なんてするな!
    • ②【必読】監査する目的を理解すれば監査できる
    • ③経営者を演じれば、品質監査が理解できる

  • 取引先監査の監査する側・される側の関係がわかる

    取引先監査の監査する側・される側の関係がわかる

    「取引先監査やれって頼まれちゃったけど、不安だよ」、「顧客から監査するって言われたけど」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    取引先監査の監査する側・される側の関係がわかる
    • ①最もやりたくない監査
    • ②取引先監査当日の注意点
    • ③取引先監査を成功させるポイント
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    ①最もやりたくない監査

    第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)、第三者監査(外部審査)と3種類ありますが、第二者監査(取引先監査)が最もやりたくないですね。

    顧客(購買先)が販売元に出向いて、品質監査をやる監査ですから。

    • 販売元はできれば避けたい
    • 顧客(購買先)も監査担当者は面倒くさいのでやりたくない
    • 両者の品質管理担当は責任が無いので、モチベーションも低い

    顧客が販売元をチェックするのは、品質管理としては重要ですが、実際やれってなると嫌ですね。その理由や現状を解説していきます。

    個人的には、他社を見る良い機会ですけど。

    ISOに書いているが、強制力はない

    ISO19011には、監査の種類と実施が書いていますが、書いているだけで、取引先監査の義務や強制力はありません。「両者の合意のもとで」なのでしょう

    監査される側は嫌がる

    そりゃ、嫌ですよね。

    ただでさえ、QCDに無茶いう顧客なのに、彼らが自社に乗り込んで監査するっていうわけですからね。監査した結果、何かアメでもないと、やってられませんよね。

    よっぽど、へまをやった(品質不正やった、顧客に相当の被害や迷惑をかけてしまった)があれば、受け入れる理由がありますが、

    監査する方も面倒くさい

    実は、顧客側も、「面倒くさい」んですよ。

    なぜなら、経営陣や管理職が取引先監査やって来い!と指示されたからとか
    監査する本人は直接、販売元から損を受けた関係ではないので、ただの事務業務として扱うからです。

    品質管理担当が取引先監査やればいいじゃん! 確かに監査する力量はあるのですが、品質管理側は組織の中でも独立した立ち位置なので、購入側・販売側のどちらの利害関係はありません。だから、モチベーションが低いのです

    「品管として、監査をやりました!」くらいな感じです。

    普段、購買側、販売側両者が集まって監査することは少ないため、
    取引先監査は貴重です。
    監査するには、互いに大きなメリットがあるといいのですが、
    どうすればよいかを考えましょう。

    ②取引先監査当日の注意点

    第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)、第三者監査(外部審査)とありますが、大きく違う点があります。

    1. 第一者監査(内部監査)は「性善説」を優先
    2. 第二者監査(取引先監査)は「性悪説」を優先
    3. 第三者監査(外部審査)は「性善説」を優先

    第二者監査(取引先監査)は、相手との関係性を良くしたい点がメインですが、
    基本は相手を疑うことが重要です。なぜなら、不都合なことは隠すから

    ここが、自社を診る、内部監査と外部審査の違いです。

    1. 被監査側は都合のよい所しか見せない、言わない
    2. でもそれが正しいなら、品質トラブルにならないはずだが
    3. 監査側は要求をはっきり言う
    4. 両者が決裂したら、販売先を変えればいいだけ

    取引先監査自体はお金の流れが無いため、監査側も被監査側も対等です。言いたいこと言いましょう。

    被監査側は不都合なことは隠す

    監査は本来、相手の良いところを探すものですが、
    取引先監査は不備やトラブルが原因で実施するため、
    性悪説でのぞみます。

    よって、普段相手を疑うことはしませんが、取引先監査は別人格でのぞみます。でも、喧嘩や挑発はNGです。顧客側として、こうして欲しいと率直に伝えるのが目的です。

    監査でのぞむべきポイントは

    1. 一番できの良いロットしか見せない
    2. 都合のよい文書やプロジェクト記録しか見せない
    3. 工場現場見学は基本NG。OKな場合でも良い所しか見せない
    4. 都合のよい回答しかしてこない

    ●逆に、監査される側に立てば、不都合な事実は無くても、うまく伝わらないことが原因で改善をあれこれ指示されたくはありません。また、自社では問題が起きていないことでも、NGと監査されて無理矢理な改善要求はされたくはありません。

    ●さらに、監査する・される両側をはさむ独立な立場の人はいませんので、揉め事に発展する危険性があります。

    互いに相手を配慮しつつ、変な指摘がされないよう守る事も大事です。

    監査側が見たいところをはっきり要求する

    相手が100%対応してくれるかはわかりませんが、監査に来た以上、監査したい目的や、気になる所ははっきり伝えましょう。監査される側からは、「こういうのが気になる相手だ」と伝わるからです。

    この取引先監査は、
    減点方式なので、高評価されない監査です。よって、モチベーションは上がりません。
    ●ちゃんとできていれば、減点0
    ●不備があれば減点
    ○良い事例があっても加点されない。

    テンションが上がらない監査なので、相手への要求は明確に伝えるべきですが、言い方は注意しましょう。高圧的な言い方ではなく、お願いする体がよいでしょう。

    被監査側が説明しない所をよく見る

    相手先に行ったら、説明されないところをよく見ておきましょう。説明されない所や、非言語的な情報から相手先の品質レベルがわかるからです。

    1. 事務所や工場にゴミが落ちたまま
    2. なんか埃っぽい
    3. なんか暗い(雰囲気、照明)
    4. そこで働いている人の表情
    5. 整理整頓できていない所がある
    6. 管理要な薬品・劇薬の管理状況

    説明されない所や、非言語的な情報から、相手の不備や改善要求点が見えます。直接伝えてもいいし、これらと監査チェックリストを絡めて指摘するのもよいでしょう。

    三現主義(現実、現物、現場)を見ると、ほぼ相手がわかる

    ③取引先監査を成功させるポイント

    相手との関係性、取引額、監査のモチベーションなどが交錯する監査なので、実施するだけでも大きな成果です。成功させるポイントを解説します。

    1. 監査員の育成
    2. スムーズな監査
    3. 良好な関係を構築

    監査員の育成

    社内から監査員を数名選抜して、育成する必要があります。品質管理担当が主にやりますが、品質管理部門は組織内で独立した位置にあるので、販売側・購入側間の利害の程度が小さいです。他人事のように監査する可能性があります。

    購買品を直接扱う、営業や技術が監査して、直接ダメージを受けた相手を監査した方が、高いモチベーションで臨めるはずです。

    取引先監査は運営や質疑が難しいので、
    組織内の内部監査で十分経験を積んでから取引先監査員
    として育成するとよいです。
    組織内の多くの人に監査できる力をつけると、内部監査や取引先監査できる人が増えて、強い組織ができます。

    内部監査員を組織内でたくさん作る理由の1つに、取引先監査の実施があります。

    スムーズな監査

    互いの言い分や、攻防がありますが、心を開かないと、相手も心を開きません。

    監査の前の、よい空気を作ることが大切です。
    「いつもありがとうございます。」
    「今回は、こういう理由で、もっとよくしたいから、監査させていただきます。」
    「今後もっと良い関係にしたいので今日1日よろしくお願いいたします。」
    「自社は最近○○で、○○なんですよ」とか
    「共通の世間話でもいい」

    監査の質疑の合間にも、相手を配慮するような言い方とか、相手が得するような提案をすると、相手も自分ことをよく考えてくれているなとして、本音がポロっと言ってくれるかもしれません。

    相手の本音は、ツッコむのではなく
    互いの良好な関係維持につながる連結器ととらえておく

    記録に書かず、口頭で、こんなこと言っていましたよ。くらいの報告でよいでしょう。

    良好な関係を構築

    取引先監査の目的は、

    両者のWIN-WINな関係を強固にすること

    ●改善した方がベターなものははっきり伝えましょう。
    ●せっかく相手と話せる機会なので、相手の価値観や考え方を共有しましょう。
    ●相手の良い点は自組織に取り込んでもよいでしょう。

    良い印象がある相手なら、「がんばろう!」となるはずですし、その逆もあります。

    人 対 人 の監査なので、心が通う良い関係になった方が、得です。

    海外の場合は、性悪説がベースなので、契約や罰金で縛りますが、本来は心通う人同士のつながりなので、良い関係で悪い事はありません。

    以上、取引先監査の両者の関係を解説し、他の内部監査や外部審査よりレベルが高い監査であることがわかりました。

    まとめ

    取引先監査の監査する側・される側の関係をわかりやすく解説しました。

    • ①最もやりたくない監査
    • ②取引先監査当日の注意点
    • ③取引先監査を成功させるポイント

  • 内部監査の監査する側・される側の関係がわかる

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる

    「内部監査やれって頼まれちゃったけど、不安だよ」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる
    • ①役職は監査員の方が下
    • ②監査員へのサポートのコツ
    • ③非言語コミュニケーションスキルが必要
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    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①役職は監査員の方が下

    将来期待できる人に監査員をやってほしい

    ●内部監査で質疑を多くの人に経験してほしいです。品質を身に着けるには、自分の言葉で質疑するのが一番だからです。

    ●しかし、内部監査はそんなに回数がありません。年1回で多くても2,3回質疑するくらいです。監査員育成には数年かかってしまいます。

    ●なので、これからの将来が期待できる3,40代の中堅に監査質疑経験を与えることが組織にとって重要です。

    現状、50代が監査員になることが多いです。数年育成しても定年退職へのカウントダウンが始まるだけで、中長期的に品質を見てほしいプロを組織内に育成したいですよね。

    被監査側の方が役職は上

    将来が期待できる3,40代の中堅に監査質疑経験を与えようとなると、1つ問題があります。

    ●監査する方:課長以下、平もいる
    ●監査される方:部長、課長

    役職が上の目上に質疑しないといけません。これが結構しんどいですよね。普段は逆で、上長から業務指示がくる日々で、内部監査だけは上をチェックするわけです。

    普段言えない上司への不満を、厳しい質疑と厳しい監査結果にしてやろう!
    という悪意は禁物です。
    品質向上につながりません。

    部課長へ質疑するのが嫌だという理由で、監査員を断る人も多いです。品質管理担当としても監査員候補を見つけてOKもらうのが大変です。振られまくりです。

    監査員を部長級以上にするとやらされ感が出る

    「じゃー、監査員に部長級以上をもってきたらいいんじゃないの?」と思いますよね。

    これは絶対いやです。

    1. 経営会議に見たいに、「あれやれこれやれ」といっぱい指示がくる
    2. 監査側、事務局、被監査側に不条理な指示がくる
    3. やらされ感が出てしまう
    4. 自ら品質向上しようとならないため、監査の効果が出ない
    品質は
    「やれ!」と命令しても
    品質向上しません。
    「自ら良くしよう!」と応援しないといけません。

    監査員の選び方は結構考える必要があります。

    監査員へのサポートのコツ

    3つあります。

    1. 品管のシニアをサポートに入れる
    2. ISOのせいにして相手を納得させる
    3. 相手の良さを引き出すよう質疑する

    それぞれ解説します。

    品管のシニアをサポートに入れる

    内部監査に限らず、品質管理の仕事は、

    役職だけでなく年齢も重要

    内部監査、外部審査などの品質管理業務は、相手が各部門の役職者が多いです。平社員だとなかなか伝えづらいし、交渉も難しいです。

    そういうこときは、50代後半の品質管理の人を頼りましょう。

    各部門の役職者が、その50代後半の後輩だったりする

    先輩に頼むと、ことが進みます。先輩の力やサポートを使いましょう。

    ISOのせいにして相手を納得させる

    「 ISOなので、すいません」と言いながら、
    冷静に客観的に質疑する
    タンタンと事実に基づいて機械的に質疑するのもOK

    相手の良さを引き出すよう質疑する

    監査は、若くて平の監査員 VS 年上の管理職の被監査側
    監査は、シニアの平の監査員 VS 管理職の被監査側

    で、基本、管理職の被監査側が強くし、偉いので、高圧になりやすいです

    もちろん、評価する方は監査側なので、被監査側も緊張しています。

    相手の良さを引き出すよう質疑して
    相手を盛り上げましょう。

    毎年、厳しい仕事を勝ち抜いている各部門を監査します。それぞれの良さや強みがたくさんあるはずです。また、もっと改善するとベターな提案できる点もあるでしょう。

    相手を叩く質疑ではなく、相手の良さを見抜く質疑が重要

    相手にとって、当たり前なことを高く評価すると、相手も自信をもってさらに向上しようと自ら行動取ってくれます。

    ③非言語コミュニケーションスキルが必要

    どこにも書いていないスキルが求められる

    内部監査のやり方を教えてくれるのはいいけど、
    実際にやるとなると、いろいろ緊張するなあ

    と、初めて監査する時は特に、緊張や心配事がつのります。その理由は、

    内部監査は、非言語コミュニケーションスキルが必要なのに
    誰も教えてくれないし、誰も気づいていないから

    非言語コミュニケーションの重要さを解説します。この記事を構成しているときに、非言語コミュニケーションの大事さを気づいて良かった!

    監査当日は緊張する

    「準備はしっかりしたけど、なんか心配」なのが、監査リーダの本音です。

    1. 相手の表情が暗い
    2. ダルそうで、嫌そうで、声のトーンも低い
    3. 部門長は手を組んで座っているし
    4. なんか文句あるの?という態度だし
    5. 被監査側は10人も来たけど、監査側はリーダと記録係の2人しかいないし
    6. みんな咳きこんでいるし
    7. 笑顔がないし
    8. 会議室の部屋が暗いし
    9. 相手が時間になってもやってこないし
    10. リモート監査で相手の表情が見えない、怒っている?

    などなど、質疑は淡々と進めていても、相手の表情や言語以外の出て来る負のオーラで、監査する方も結構ビビってしまいます。

    心配事が多く、緊張するのはむしろ自然

    なので、監査の前に、監査する・される両者の緊張をほぐしましょう。互いに緊張していますから。
     ●「今日はありがとうございます」と感謝から入る
     ●「最近寒いですねとか」世間話でもいい
     ●相手が特に監査評価で心配していることがあれば先に聞いて、心配事を無くす
     ●「いいところをたくさん見つける監査です」とか「少々不備や論理に矛盾があっても評価下げませんので、どんどんおっしゃってください」とか先に伝えておくとか
    監査実施前に両者のキャッチボールしておくとスムーズに進みますし、相手の良い点をたくさん見つけられるはずです。

     

    数回監査やれば身につく

    2、3回監査質疑やれば、ベテランの域に入ります。意外ですけど。

    ポイントは、

    1. >最初は緊張する
    2. 非言語コミュニケーションの難しさに慣れよう!
    3. 完璧な質疑は最初からできなくてもいい
    4. うまく行かないときもあるが、気にせず自分なりにやってみる
    5. 数回監査質疑やれば、力もついてくる
    6. 基本は組織内(社内)の監査なので、皆が守ってくれていると思えばOK

    ●監査質疑を依頼する事務局側は、あえて難しい質疑を依頼することで、品質管理の力を身に着けてほしいという思いがあります。

    ●監査側、被監査側は基本同じ組織に所属するメンバーなので、監査の良し悪しがあっても、組織内でカバーすればよいです。

    ●通常業務で忙しい合間に、監査を実施しているだけでも、品質管理側としては十分感謝の思いがあります。

    緊張しますけど、内部監査を楽しんでください!

    まとめ

    内部監査の監査する側・される側の関係をわかりやすく解説しました。

    • ①役職は監査員の方が下
    • ②監査員へのサポートのコツ
    • ③非言語コミュニケーションスキルが必要

  • 外部審査の審査する側・される側の関係がわかる

    外部審査の審査する側・される側の関係がわかる

    「外部審査って厳しいの?」、「審査側とどう付き合えばよいかわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    外部審査の審査する側・される側の関係がわかる
    • ①審査者の顧客は被審査側
    • ②本来は独立した関係で審査したいが
    • ③事務局(品質管理担当)の調整が肝
    • ④目的は品質向上・組織の発展

    本記事の結論

    外部審査の審査する側・される側の関係は
    誰が審査側にお金を払っているかでわかります。

    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

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    ①審査者の顧客は被審査側

    審査の費用はだれが払っているのか?

    単純に、

    審査される側が、審査する側に審査費用やISO認証費用を支払います。

    外部審査

    現状はお客様を審査

    審査する方は、お客様を審査するわけで、お客の顔を伺いながら、審査すると甘い審査結果になりがちです。

    そうならないように、被審査側の品質管理部門が間に入って、審査する・される両者の独立な空気を作る事が大事です。

    とは言っても、審査員の中には、主観で審査する人や、被監査側の依頼を聞こうともしない人もいます。そういう審査員は随時交代するなど、納得できる質疑で審査してもらうよう、顧客として要求します。

    客づらは良くないが
    良い審査になるよう審査側に要望は出すべき

    ②本来は独立した関係で審査したいが

    例えば、下図のように間に第3者機関を入れることも考えられます。

    部屋を貸す・借りる両者の間に入る賃貸の仲介業者とか、
    出品者と購入者の間に入るフリマアプリ業者とか
    のイメージです。

    外部審査

    仲介のメリット・デメリット

    現状はISO認証の審査には、審査側と被審査側の間には仲介はいません。なぜでしょうか? 仲介のメリットとデメリットを考えましょう。

    仲介のメリット

    審査側、被審査側は完全に独立なので
    互いに本音で審査に望めること

    いいですね。なら、仲介業者を起業してISO認証で一儲けできそうです。
    でも、ないですよね。デメリットは何でしょうか?

    仲介のデメリット

    ●互いの要望を受け取るのに時間や手間がかかる。
    ●忖度なしの審査だと審査・被審査の関係が悪化しがち。

    現行のように、直接互いの要望を聞いて、両者の良い関係を構築するのが良いと考えます。

    ③事務局(品質管理担当)の調整が肝

    質のよい審査ができる環境をサポート

    実際に、審査する側とされる側の間に入るが、審査される側の事務局です。

    確かに、審査される側が費用を払うが、
    これを被審査部門に言わなければ、意外と組織内に知られることはない。
    意外と、審査する・される側の独立性が保てる。

    事務局(品質管理担当)の調整って、見えないし、地味だけど、品質維持・向上やISO認証継続にはとても重要なんです

    ただ、審査の計画すればいいのではなく、
    組織の品質維持・向上を支える重要な業務なんですね。

    こう書くと、事務局(品質管理担当)の人は救われるかな?

    審査員も対顧客審査であることはわかっている

    ほとんどの審査員は対顧客審査であることを十分認識しています。それと同時にISO認証にふさわしい組織かどうかも見なければなりません。

    対顧客への丁寧な対応と、ISOのあるべき審査が求められます。

    納得できる質の高い審査質疑をしてもらった方が、組織の品質向上につながるし、費用対効果が出るで、お互いに良い関係につながる。

    被審査側はISO,QMSに集中させること

    審査の裏側をいろいろ解説しましたが、

    被審査側はISO,QMSに集中しましょう。

    品質管理担当が、被審査部門出身で、被審査部門の同僚とつながっていることがよくあります。互いの業務の愚痴を言い合うのはOKですが、審査の裏側まではべらべら話さないでください。

    品質管理部門は、本来、組織内で独立した位置にあるべき

    品質管理担当が、被審査部門から見て、「この人誰?」くらいがよいでしょう。組織内で知らない人同士なら、緊張感が保てます。

    ④目的は品質向上・組織の発展

    手段に目が行き過ぎない事

    外部審査の裏側を解説しましたが、それはそれで、組織内の業務の品質が向上できることが最も大切です。

    内部監査、外部審査を通じて、1年に1回でも組織内の業務のやり方やあり方を見直しましょう。

    ●毎年審査結果に問題ないが、
    ・メンバーの長時間労働が多いのはよいのか?
    ・審査に出てこない、メンタル不調者増加しててよいのか?
    ・IT導入が遅く、いつまでも効率の悪い業務でよいのか?
    ・経営陣のぱっとしない目標でよいのか?
    など、

    品質監査には言いたくない、本当の課題が組織・部門にはそれぞれたくさんあります。

    監査・審査を切り抜けるのが目的になっていて
    組織・部門内の不満がずっと変わらないことは大いにある

    本当は、言えない不満をリスクと課題に挙げて、品質目標に入れるようにしたらいいのでしょうけど、ただでさえ多忙な業務があるので、なかなかそこまで首をつっこんで指示・指摘はできません。

    品質管理の指摘とはいえ
    相手が解決・達成できる課題にしないといけません。

    自組織の発展につながる審査をサポート

    ISO認証審査では、「ISOの要求事項を満たしているか」の観点で審査しますが、同時に、自組織の発展につながる課題や良い事例を審査官からいっぱい抽出してもらいましょう。

    外部の審査官が指摘して報告書を書いてもらったら
    対応しないといけない。
    だから、強制的に課題解決や発展につながる

    自分を自ら変えることは非常に難しいです。自組織なら、いろいろな意見があるので、なおさら変革するのは難しいです。だから、外から言われた方がよいですね。

    指摘対応は短期的には面倒くさい
    けど、その積み重ねがその組織の強さに変わる
    強くなる組織のために品質部門はサポートしましょう。

    外部審査の裏側を理解した上で、自組織がより強くなるよううまく審査を活用しましょう。

    まとめ

    外部審査の審査する側・される側の関係をわかりやすく解説しました。

    • ①審査者の顧客は被審査側
    • ②本来は独立した関係で審査したいが
    • ③事務局(品質管理担当)の調整が肝
    • ④目的は品質向上・組織の発展

  • 内部監査の進め方がわかる

    内部監査の進め方がわかる

    「内部監査ってどうやって進めるの?」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    内部監査の流れがわかる
    • ①事務局が立てる計画
    • ②監査実施までの準備
    • ③内部監査実施
    • ④監査まとめ
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    ①事務局が立てる計画

    事務局が立てる計画は3つあります。

    1. 関係者のアサイン
    2. 工程計画

    関係者のアサイン

    関係者は、
    ●監査する監査員(質疑するリーダと、記録するサブ2名1セット)と
    ●監査される被監査部門の窓口
    です。受査されるのは、その部門の役職者ですが、窓口として担当者に割当てることが多いです。

    監査員は監査員名簿を作成して、育成目的で監査依頼します。監査員については、関連記事で解説しています。

    誰でもいいってわけではなく、この人に監査員を!という人をアサインします。

    被監査部門の窓口担当者は、意外と長年同じ人がやっています。なので早めに内部監査を計画する事務局担当者は、窓口担当者と仲良くなっておきましょう。

    品質管理担当とはいえ、低姿勢が重要です。監査を心地よく進めたいからです!

    工程計画

    具体的に部門と監査日時を決めます。実際は監査員と被監査部門の日程調整が必要になりますが、最初は工程を埋めます。あとで調整できますと説明すればよいです。経験上、8割くらいは先に決めた日程で実施されます。

    次に、工程を考えます。例えば、組織内に30部門(15部門は本社、15部門は支社店(全国))としましょう。距離感をつかんでほしいので地図を載せます。まずは、コロナ禍前のリモート監査しない、現地に行く場合を想定します。

    内部監査

    下表に具体的な割当表を置きます。

    No 場所 部門 時間 監査リーダー 監査員
    1 東京 営業1 午前1 ?? ??
    2 東京 営業2 午前1 ?? ??
    3 東京 営業3 午前1 ?? ??
    4 東京 営業4 午前1 ?? ??
    5 東京 営業5 午前1 ?? ??
    6 東京 営業6 午後1 ?? ??
    7 東京 営業7 午前1 ?? ??
    8 東京 技術1 午後1 ?? ??
    9 東京 技術2 午後1 ?? ??
    10 東京 技術3 午後1 ?? ??
    11 東京 技術4 午後1 ?? ??
    12 東京 技術5 午後1 ?? ??
    13 東京 技術6 午後1 ?? ??
    14 東京 企画 午後1 ?? ??
    15 東京 品質 午後1 ?? ??
    16 中部 営業1 午前1 ?? ??
    17 中部 営業2 午後1 ?? ??
    18 中部 技術1 午後2 ?? ??
    19 関西 営業1 午前1 ?? ??
    20 関西 営業2 午後1 ?? ??
    21 関西 技術1 午後2 ?? ??
    22 北陸 営業1 午前 ?? ??
    23 四国 営業1 午前1 ?? ??
    24 中国 営業1 午後2 ?? ??
    25 九州 営業1 午前1 ?? ??
    26 九州 技術1 午後1 ?? ??
    27 東北 営業1 午前1 ?? ??
    28 東北 技術1 午後1 ?? ??
    29 北海道 営業1 午前1 ?? ??
    30 北海道 技術1 午後1 ?? ??
    監査員をどう割り当てますか?

    割当方法は2つあります。

    1. 事務局(品質管理担当)2名1セットで全部門回る
    2. なるべく多くの人に監査員を依頼する

    後者をお勧めします。なぜなら、品質を理解するには、質疑することが一番で、監査経験がある人をたくさん組織内に育成すると、組織のQMSが改善しやすくなるからです。

    事務局で回る場合と、なるべく多くの人に依頼した場合の割当方法を挙げます。

    なお、1日監査できる部門数は3部門
    ●午前1: 10:00-12:00
    ●午後1: 13:00-15:00
    ●午後2: 15:00-17:00
    とします。これ以上やると疲れますね。

    事務局(品質管理担当)2名1セットで全部門回る場合

    本社15、中部3、関西3、北陸1、四国1、中国1、九州2、東北2、北海道2の計30部門なので、
    ●本社15部門は、3部門/日×5日で、第1週目に終わらせて
    ●第2週目以降支社に飛び回ります。

    本社東京からみて、 
    【第2週目】
    ●1日目:中部1日3部門、監査後関西に移動
    ●2日目:関西1日3部門、監査後四国に移動
    ●3日目:四国1部門(午前)⇒移動して午後中国1部門、監査後九州に移動
    ●4日目:九州1日2部門、監査後北海道に移動
    ●5日目:北海道1日2部門、第2週目終了

    【第3週目】
    ●1日目:東北1日2部門、監査後北陸へ移動
    ●2日目:北陸1日1部門、監査終了

    まとめると

    監査リーダ1名、監査員1名の2名体制で、2週間+2日=稼働12日で監査終了できる

    なるべく多くの人に監査員を依頼する場合

    ポイントは、

    1. 営業と技術の両部門を、監査経験させること
    2. 本社、支社店を監査経験させること
    3. 各支社店は1日で終わらせる
    4. 監査リーダは監査員より人数が少ないので、監査リーダは最少人数で
    5. 監査員は最大人数でアサインして、監査リーダ候補を選ぶ
    6. 監査リーダと監査員の組み合わせはバラにして、いろいろなリーダの質疑方法を見せる

    なお、監査リーダは5名、監査員は15人としましょう。

    ●監査リーダですが、
    ・東京本社は3部門ずつ5人で担当
    ・支社店は①中部、②関西、③北陸・中国・四国、④九州、⑤東北、⑥北海道の6セットを5人に割り振ります。

    ●監査員は、
    ・営業、技術の1セット、
    ・本社と支社店を両方経験
    ・なるべく多くの人に(30部門を複数部門経験させると最大15人の監査員をアサインできる)

    以上を考えると、次の表のように割り当てできます。

    No 場所 部門 時間 監査リーダー 監査員
    1 東京 営業1 午前1 A
    2 東京 営業2 午前1 B
    3 東京 営業3 午前1 C
    4 東京 営業4 午前1 D
    5 東京 営業5 午前1 E
    6 東京 営業6 午後1 A
    7 東京 営業7 午前1 C
    8 東京 技術1 午後1 A
    9 東京 技術2 午後1 B
    10 東京 技術3 午後1 C
    11 東京 技術4 午後1 D
    12 東京 技術5 午後1 E
    13 東京 技術6 午後1 B
    14 東京 企画 午後1 C
    15 東京 品質 午後1 E
    16 中部 営業1 午前1 A
    17 中部 営業2 午後1 A
    18 中部 技術1 午後2 A
    19 関西 営業1 午前1 B
    20 関西 営業2 午後1 B
    21 関西 技術1 午後2 B
    22 北陸 営業1 午前1 C
    23 四国 営業1 午前1 D
    24 中国 営業1 午後2 D
    25 九州 営業1 午前1 C
    26 九州 技術1 午後1 C
    27 東北 営業1 午前1 D
    28 東北 技術1 午後1 D
    29 北海道 営業1 午前1 E
    30 北海道 技術1 午後1 E
    5人 14人

    監査リーダ5人、監査員14人を動員して、14人の監査員の評価をみて、監査員の育成や監査リーダへの育成につなげます。

    ②監査実施までの準備

    ①の計画が長くなりましたが、計画がすべてなので、最も重要です。計画がしっかりできていれば、あとはよろしく~でOKです。

    計画できてから監査実施までの準備は次の3つです。

    1. 監査員、被監査部門間の日程最終確認
    2. 監査に必要な書類の共有
    3. 内部監査員の教育

    監査員、被監査部門間の日程最終確認

    監査員も被監査側も本業があるので、計画で仮決めした日時に都合が合わない場合があります。随時日程を調整してください。どうせ、日程を調整するから計画時は仮決めしなくてもよさそうですが、
    ・日程を自由に設定すると調整が手間です。
    ・仮決めするとOK/NGの判断とNGの場合は仮決めした日時の周辺の日時を選択することが多いです。
    仮決めした方が早く調整が済みます。えいや!で日程も計画しておきましょう。

    監査に必要な書類の共有

    監査に必要な書類
    ・品質マニュアル
    ・組織表、力量管理表
    ・プロセスに使っている文書
    ・QC工程図
    ・試験成績書
    ・是正処置関連書類

    など、事前に監査リーダは受領しておいた方がよいです。監査当日いきなり見て質疑できればよいですが、予習も大事です。監査をスムーズに進めて、監査する・される両側がよい空気になることが重要です。

    内部監査員の教育

    ●初めて監査員やる人
    ●初めて監査リーダで質疑する人
    ●数年ぶりに監査やる人
    を品質管理担当は事前に教育やポイントを伝えてあげましょう。監査のためでもあり、品質管理の力量向上のためでもあります。

    ③内部監査実施

    監査実施

    計画表に従って、監査していきましょう。

    監査中は事務局(品質管理担当)の業務は特にありませんが、随時質疑や困ったことが起きたら助けたあげてください。

    評価

    監査リーダが被監査部門を評価します。良いところも、改善してほしいところもたくさん見つけましょう。

    結果を事務局へ報告

    結果をまとめた報告書を事務局側に提出するよう依頼します。

    コロナ禍前は、基本出社していたので、監査員の直筆+印のついた紙を受け取っていました。
    しかし、コロナ禍になると、在宅が基本なので、紙を受け取ることができません。

    組織内のサーバやシステムを使って電子化しておくのがよいでしょう。紙に手書きする時代も卒業したいですね。

    ④監査まとめ

    監査が終わると品質管理担当は結果を集計して分析評価します。

    ●全部門の結果を集計します。結果を前年度と比較して異常がないかを確認します。

    ●各部門の良い点や改善点を列挙し、その傾向を分析します。

    ●内部監査⇒外部審査の順番で進んでいるなら、結果を早めに被監査部門に連絡し、外部審査までにできる対策を講じるよう依頼しましょう。

    外部審査までに対策が終わらなくても、外部審査時に、内部監査の結果を対応する旨とその施策が説明できればOKです。

    以上、内部監査の運営の裏側を解説しました。

    内部監査の成功の秘訣は、計画・準備です。
    ●スムーズに監査できる日程計画
    ●早めの関係者への連絡
    ●監査員を多く集めて品質管理のスキルを向上できるチャンス
    など、意識して計画しましょう。

    何事も、計画ですべて結果の質が決まりますね。

    まとめ

    内部監査の流れをわかりやすく解説しました。

    • ①事務局が立てる計画
    • ②監査実施までの準備
    • ③内部監査実施
    • ④監査まとめ

  • 外部審査の計画がわかる

    外部審査の計画がわかる

    「外部審査の計画ってどうやってやるの?」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    外部審査の計画がわかる
    • ①大きな更新審査時に認証機関から数年計画表を受け取る
    • ②監査実施数カ月前から計画・工程を何度も作成
    • ③監査実施日の予約や設定対応
    • ④「あとは、みんな頑張ってくれ」と監査当日応援

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    ①大きな更新審査時に認証機関から数年計画表を受け取る

    更新審査の間に組織内の全部門を一通り監査

    外部審査は2つに分けられ

    1. 更新審査(数年に1回更新のための大規模な審査)
    2. 定期審査(更新審査の間に実施する小規模な審査)

    外部審査は、抜取検査なので、一部の部門の一部の業務しか監査しません。

    そのため、大規模な更新審査と小規模な定期審査を用いて、数年かけてISO対象を監査します。

    私が所属する事業部では、更新審査は3年おきです。

    品質部門のISO審査係が引き継ぐ年に限って、更新審査になりがち

    途中、部門の新設、変更、統合があれば、審査対象

    被監査部門は、基本的には審査は嫌がります。一回やったらしばらく来ないと思っているでしょうけど、組織変更があれば、変更部分は審査対象になりますので注意ください。

    ●事業部の統廃合
    ●部門の統廃合
    ●部門、組織の新設
    などは、審査対象です。

    前年度、A部門が審査を受けて、次年度A部門がA1部門、A2部門に分けたり、A部門とB部門が統合したりすると、次年度も審査対象になります。

    被監査部門への配慮

    被監査部門は、基本的には審査は嫌がります

    審査対象になると、「当たり年」
    審査対象でないと、「外れ年」
    です。厄年みたいですけど。。。

    ISO認証で受注の恩恵があるので、審査必須はみんな分かっている。
    けど、審査はいやだ。さっさと終わって欲しいが本音。

    なので、審査部門への通知は、相手の配慮をもって伝えることが重要です。

    「すいません、今年はちょっと、審査対象になっちゃいました。」
    「来年は無いのでちょっと我慢ください」

    みないな体で、よく伝えに行っています。

    「ISOのおかげで、受注できて、品質が維持・向上できているだから、審査は当然だろ! ちゃんと準備しろよ!」と高圧な態度は絶対NGです。

    ②監査実施数カ月前から計画・工程を何度も作成

    実は、計画工程案は何度も作って調整している

    認証機関の審査員と事務局と、自組織の品質担当(事務局)で数カ月前から計画と工程を練ります。外部審査の運営を仕切ると、計画・工程業務が8割です。計画が終わったら、あとは、みんなよろしく~って気分になります。

    審査したい部門(全国点在している)と日数と審査員の数を決めます。審査費用にからんできるからです。

    審査費用は、
    ●主に自組織の人数と規模ですが、
    ●日数
    ●審査員人数
    ●移動・宿泊費
    です。

    審査員のリソースも有限なので、最少人数となります。

    日数、工程、審査員数をminになるように計画します。

    審査対象組織が、全国に点在しており、移動が必要な場合は時間と移動方法も検討が必要です。これが結構手間です。

     

    定期審査において、最初は、近場や移動しやすい事業所を選んでいきますが、だんだん移動がメインの審査年になっていきます。

    計画・工程案を実際に検討してみよう

    はっきり言って、弾丸旅行計画です。

    下図のように、審査対象が点在していますが、審査員2名、4日で計画してみましょう。

    第三者審査

    ●審査場所
    ●東京本社(品川)
    ●東北支社(仙台)
    ●北海道工場(室蘭)
    ●北陸支社(富山)
    ●奈良研究所(京田辺)
    ●鳥取工場(鳥取)
    ●熊本工場(水俣)
    としましょう。結構リアルな設定です。毎年こんな感じです。

    ●審査員
    ・監査リーダ(70歳) (建設業出身)
    ・監査員(66歳) (製造業出身)

    では、計画表を埋めてみましょう。あなたも、考えてみてください。ただし、初日は1監査員は東京本社で経営陣へのトップインタビューと最終日の午後は、両方の監査員が同席してまとめと終了会議を東京本社で実施するとします。

    1日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) 開始とトップ面談
    (東京本社)
    ??
    午後(13-17) ?? ??
    夕方移動 ?? ??
    2日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) ?? ??
    午後(13-17) ?? ??
    夕方移動 ?? ??
    3日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) ?? ??
    午後(13-17) ?? ??
    夕方移動 ?? ??
    4日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) ?? ??
    午後(13-17) まとめと終了会議
    (東京本社)
    まとめと終了会議
    (東京本社)

    計画を作るポイントは、

    1. 全審査部門へ期間内に行けるのか?旅行計画を組む
    2. 移動の際の交通手段を2つくらいおさえておく
    3. 各事業所滞在時間内に審査できる部門or審査員が希望する部門をアサインする

    旅行計画を立てましょう。また、交通手段を2つあるとベストです。当日に限って飛行機や列車が遅延や運行中止があります。どうしても交通手段が1つしかない場合は、行先の事業所の担当に事前連絡して連携を取っておきましょう。

    また、移動中の事故・怪我リスクもあります。安全第一、無理のない移動工程を組む必要があります。

    第三者審査

    全国地図を見ると、東日本、西日本に分けて審査員の工程を考えてみましょう。
    ●審査員1:東京⇒東北⇒北海道⇒東京
    ●審査員2:熊本⇒鳥取⇒奈良⇒北陸⇒東京
    としました。他のルートでもOKです。あなたなりの計画設計案でOKです。

    計画案を提示すると、

    第三者審査

    1日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) 開始とトップ面談
    (東京本社)
    熊本工場
    午後(13-17) 東京本社 熊本工場
    (15時終了)
    夕方移動 仙台へ移動
    (新幹線)
    鳥取へ移動
    (新幹線、JR)
    2日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) 東北支社 鳥取工場
    午後(13-17) 東北支社
    (15時終了)
    鳥取工場
    夕方移動 北海道へ移動
    (飛行機)
    奈良へ移動
    (JR,新幹線)
    3日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) 北海道工場 奈良研究所
    午後(13-17) 北海道工場 北陸へ移動
    夕方移動 東京へ移動
    (飛行機)
    4日目 審査員1 審査員2
    午前(9-12) 東京本社 北陸支社
    11時終了
    東京に移動
    午後(13-17) まとめと終了会議
    (東京本社)
    終了会議(途中から)
    東京本社

    ポイントは、

    1. 必ず現地は前日入りして移動を確実にする
    2. 移動のために15時終了とし、審査部門数を調整する
    3. 最終日午後は、審査員全員そろって評価してもらう
    4. 審査官は評価まとめする時間がないので、移動中・宿泊中にまとめる

    数日と短期間の中で、弾丸旅行して、審査して、まとめる業務なので審査官はアクティブな人でないと務まりませんね。

    コロナ禍の恩恵

    リモート審査はまじ感謝です!

    リモート化によって、旅行計画が不要になった。
    北海道から九州に切り替わるは一瞬で済む!

    コロナは大変だけど、デジタルの加速が進みました。

    もちろん、リモート化には課題があります。
    ●現場が本当に実在するか?
    ●現場の空気感が感じられない
    ●リモートQ&Aがスムーズにできない
    ●音声画像が途中で途切れる

    結論から言うと、

    リモート審査はどなたでも2回経験すれば、慣れます!
    わざわざ現地行くのが面倒という声が出て来ました。

    もちろん、コロナ禍がある程度落ち着けば、現場の対面審査と、リモート審査の混合でもOKです。

    ③監査実施日の予約や設定対応

    キーパーソンへの早めのアポイント

    審査の最初は、経営陣への審査です。経営陣(社長、事業部長)の予定をつけておきましょう。3カ月前くらいがベストです。秘書さんに依頼しましょう。

    審査直前(2週間前)くらいに経営陣への説明会を実施します。審査の概要、質問される箇所、組織の説明をしてほしい内容などをインプットします。

    被審査部門への通知の仕方

    審査は基本嫌がるので、やんわり伝えてください。
    「今年、あたってしまったんですけど、来年は無いのでよろしくお願いいたします。」とかですね。

    内部監査を外部審査の前に実施しているなら、内部監査の時に通知して、内部監査実施後に外部審査のポイントを伝えてあげてください。

    支社店など本社から遠距離にある部門ほど情報が疎になります。丁寧にインプットしましょう。遠距離にある部門長は意外と心細く、事務局からの情報を求めています。

    審査当日の対応

    ●会議室の予約、リモート環境(音声・画像の途切れがない状態にする)
    事務局のガイド役、窓口などのアサイン
    審査員の連絡先、審査員へのトイレ、喫煙所の場所
    くらいおさえておきましょう。

    審査員の飲み物や食べ物の配慮は不要で、持参する審査員がほとんどです。

    ④「あとは、みんな頑張ってくれ」と監査当日応援

    審査運営の事務局は、審査当日は意外と暇です。これだけ準備したので、あとは、みんなよろしく~状態です。

    備えあれば、憂いなしです。

    審査結果も気になるが、まずは審査完遂が目標!

    以上、外部審査の運営の裏側を解説しました。

    まとめ

    外部審査の計画をわかりやすく解説しました。

    • ①大きな更新審査時に認証機関から数年計画表を受け取る
    • ②監査実施数カ月前から計画・工程を何度も作成
    • ③監査実施日の予約や設定対応
    • ④「あとは、みんな頑張ってくれ」と監査当日応援

  • 「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる

    「何で毎年、暑い夏に監査するの?」、「新規事業に配属され、年間の動きが見えない。いつ監査しようか」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる
    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている
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    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

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    ①監査側(管理部門側)の都合

    監査側は同時期に監査がしたい

    監査側や、事務局側は、やるべきこととやりたい時期が決まっています。

    毎年同じ業務を同じ時期にこなしたい
    監査時期を固定して毎年同期間の品質改善状況がみたい。

    監査側(管理部門側)の通年業務

    ざっといくと、

    ●年度初め(主に4月)
    ・品質方針の更新を経営者と確認
    ・品質目標の更新と各部門への展開

    ●年度末(主に3月)
    ・各部門の品質目標や品質活動の結果評価
    ・マネジメントレビュー実施

    なので、年度初めと年度末の間の6月から12月の間に内部監査と外部審査を実施したいと考えて毎年管理しています。

    内部監査は回数に制限がなく、外部審査は年1回ですが、組織内の活動や改善の浸透状況を考えると、内部監査も外部審査も年1回ずつが妥当でしょう。

    外部審査は、基本的に監査を受ける側が顧客なので、審査時期、内容、監査員を選ぶことができますが、当然、リソースは有限なので、早め計画を固めたい思いがあります。

    ②被監査側(ライン部門)の都合

    業務の納期によって、監査したい時期が変えたいはず

    一方、組織内で監査される側を考えます。

    毎年、同じ業務を繰り返す組織なら単純ですが、当然、納期によって閑散期と繁忙期があります。閑散期に監査をさっさと終えて、繁忙期は本業に集中したいのが本音です。

    閑散期と繁忙期を考慮して監査日程を決める

    被監査側の業務の閑散期と繁忙期を想定します。3つ考えられます。

    1. 年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる。毎年同じサイクルである場合
    2. 閑散期と繁忙期期間は毎年同じであるが、年度途中に切り替わる場合
    3. 閑散期・繁忙期がいつ、期間がどれくらいかわからない場合

    内部監査

    1は、設備系や公共工事が該当します。毎年4月にスタートして、6月に製造開始して、12月くらいに出荷して2,3月で現地搬入するパターンです。

    2は、1の時期がずれた場合を想定します。

    3は、量産品の場合です。

    基本、製造業で考えると、インデント品(個別生産)と量産品の2種類があります。どちらかのパターンに該当する人がほとんどでしょう。

    ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど

    基本は、

    監査側:内部監査と外部審査は毎年同時期に実施したい
    被監査側:閑散期にさっさと終わらせてほしい
    の両者の都合があう時期に監査するのがベストです。

    年度初めが閑散期で、年度末につれて繁忙期になる場合

    品質監査

    このパターンが、監査する側も、される側にとってもベストです。夏の6月に内部監査を実施し、その結果をまとめ、共有して外部審査にのぞむことができます。

    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    各品質活動が順番ごと一定の間隔で進められるため、品質定着しやすい動きが取れるのと同時に、監査日程も毎年決まっているため、監査側もされる側も落ち着いて準備対応ができます。

    閑散期と繁忙期が、年度途中に切り替わる場合

    内部監査

    監査する月を夏から秋にずらせばよいですが、改善の機会と浸透する時期が冬になり、そのあとすぐにマネジメントレビューで経営者に報告が必要です。

    内部監査や外部審査から受けた改善指示事項を浸透したかどうかを十分に経営陣に報告できません。この条件を経営陣に理解してもらうか、または、マネジメントレビューを上期・下期年2回としたらよいでしょう。

    上期のマネジメントレビューは、改善の浸透状況を重視して報告し、
    下期のマネジメントレビューは年度の品質活動全体を報告する
    趣旨にするとか考えるとよいでしょう。

    閑散期・繁忙期の時期や期間が不定の場合

    内部監査

    量産品の場合が該当します。これは組織内で決めた方がよいです。

    1. 閑散期に合わせて毎年実施月を変える場合
    2. 繁忙期でも毎年実施月をそろえる場合

    理想は、閑散期に合わせて毎年実施月を変えることですが、監査側も監査される側も事務局も毎年対応が大変でしょう。

    繁忙期でも、監査を受審する管理職の日程を確保して監査するケースが多いと考えます。

    ISO9001 2015版になって、審査のための書類整理が不要となり、現行の業務やプロジェクトに関する文書を使って監査対応すれば問題ないはずです。

    ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

    理想的な品質活動の流れ

    事務局の仕事はたいして難しいものではありませんが、品質活動を順序よく、ほどよい間隔をあけて活動したいのが本音です。

    理想的な通年の流れを再掲しますが、
    ●4月:品質方針、品質目標の策定と発信
    ●5月:内部監査実施発信と監査員アサイン・教育、外部審査計画
    ●6月:内部監査実施
    ●7月:内部監査結果まとめ、外部審査実施
    ●8月:審査結果まとめ、改善の機会指示
    ●9月以降:各部門にて改善対応と浸透
    ●2月:年度内の品質活動、実績の集計
    ●3月:マネジメントレビュー実施と次年度への指示事項共有
    これを毎年繰り返す。

    何年か経過すると、監査側、被監査側、事務局、外部審査機関も通年の動きを理解してくるので、よい連携ができてきます。

    また、監査・審査実施月をそろえると12月間の品質活動の経過も確認でき、毎年の継続的改善を確認できます。

    品質活動を大きく変える必要がある場合

    ただし、大災害などの大きな外部課題が発生すると、通年の動きができなくなります。

    品質方針・目標⇒審査、監査⇒改善の機会と浸透⇒マネジメントレビューの報告の中で、優先順位を組織内で決めて、外部課題の対応をしながら組織内の品質活動を促します。

    ただの年間行事にように見えますが、
    良い品質活動につながるための計画を品質部門は考えているのです。

    まとめ

    「品質監査はいつ実施するのがベストか」をわかりやすく解説しました。

    • ①監査側(管理部門側)の都合
    • ②被監査側(ライン部門)の都合
    • ③監査側と被監査側の都合があう時期がベストだけど
    • ④品質担当は、監査実施時期をよく考えている

  • ISO9001にかかる費用がわかる

    ISO9001にかかる費用がわかる

    「ISO9001取得しているけど、いくらかかっているの?」、「それに見合うメリットがあるの?」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    ISO9001にかかる費用がわかる
    • ①実際かかる費用
    • ②費用に対するリターンはあるか?
    • ③ISO取得企業が減っている理由
    • ④ISO取得は手段、目的を明確に
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    ISO9001 2015 内部監査員育成問題集をを販売します!

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。
    ISO9001 2015 内部監査員育成する問題集【問題編】を紹介します。ISO9001 取得に向けてISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクに対する対処方法を考え抜く問題集です。

    ①実際かかる費用

    実務経験の話

    組織の規模が1,000人程度でのISO9001にかかる費用を解説します。

    年間1~200万円程度

    主な内訳は、

    年間登録料 数万円 詳細
    審査 1~2百万円 数年に1回の
    大規模審査の場合
    1百万円 毎年の部分審査の場合
    2,30万円 審査時の移動宿泊費
    1~2百万円程度

    審査は数種類あって、
    ●数年に1回の大規模な審査を1週間コースで実施

    ●毎年、継続的な小規模な審査を3日程度で実施
    があります。

    審査は、例えば、小規模、小規模、大規模と3年に1回大規模、それ以外の年は小規模として、3年で組織の全部門を一通り審査する工程になります。

    ただし、品質不正などのヤバいことが起きたら
    別途審査やり直しや
    ISOはく奪によるISO再取得のための重い審査
    があるので、日ごろからちゃんと品質管理しましょう!

    コロナによる出張費フリー化

    コロナ禍になると、移動禁止になるので、リモート審査に変わりました。現場の空気や雰囲気が伝わりにくいデメリットがありますが、移動・宿泊が無くなり、時間と費用が減るメリットが得られます。

    「支社店、現場を実際に見て感じないと審査できない」

    「行くのが面倒くさい」
    に変わる日が来る気がします。

    ただし、ペーパー会社や、架空の会社・現場ではないことを審査員が確認するために現地入りしますので、完全リモート審査にはならないはずです。

    何年も審査して、実際に支社店や現場があると信用できる組織なら、完全リモートになるでしょう。

    ISO9001,14001,45001を全組織で取得すると

    ISO取得・継続だけで年間億単位かかる

    「なんだー、2百万円程度か」と高くなさそうですけど、
    ●全組織が数万人にて、
    ●ISO9001,ISO14001,ISO45001な
    どいろいろ取得が必要になると
    数千万、億の単位で毎年かかります。

    ISO関連の担当者の人件費も結構かかる

    組織内の担当者を結構な人数を用意する必要があります。

    実際、所属している組織では、数億円くらいはISO関連で費用がかかっていますね。

    中小企業にとってISOは高い

    当然、中小企業ではISOに手が出にくくなりますよね。投資に対するリターンが見合わないといけません。

    ②費用に対するリターンはあるか?

    リターンがある場合は、2つあります。

    1. ISO取得組織だけ受注できる案件がある
    2. ISO取得で他社との差別化を図る

    前者は、大企業による、大規模工事が当てはまり、
    後者は中小企業が取る戦略でしょう。解説します。

    ISO取得前提の受注案件

    よく公共工事で自治体から数億円規模の新設や更新工事を受注したい場合に、ISO取得が前提となります。

    ISOで億単位払っても、それの数十倍の受注額が取れれば、ISOは簡単にペイできるわけです。

    ISO取得を差別化戦略につかう

    しかし、受注額が少ないと、ISOが簡単にはペイできません。
    しかし、その苦しさは他社も同じなので、
    ISO取得による他社との差別化戦略に使い、受注につなげる戦略には有効です。

    サービス業の中で、意外な会社や組織がISOを取得するのは、他社との差別化、自社のブランド力アップに使うためです。

    品質向上、ISO取得は
    ビジネス上重要とする戦略がある組織が取得します

    ISOや品質マネジメントシステムの文面にはビジネス色はありませんが、実際は結構な経費がかかります。是非、投資に合ったリターンをゲットしましょう。

    ③ISO取得企業が減っている理由

    ISOにかかる費用が高いので、当然取得企業が減っています。

    日本のISO取得数推移

    ISO9001もISO14001も近年は取得数が減少しています。

    ISO9001

    ISO14001

    各国の取得数推移を見ても減少傾向です。
    なぜか、中国が増加していますけど。

    ISO9001

    データは、より引用

    1. 2000年代にISO取得数が増加したが、近年は減少
    2. 建設業で公共工事に一時期ISO取得必須な時期があったため
    3. ISOのコスト負担のわりにリターンが少ないからISOやめる企業が多い

    確かに、ISO取得・継続はコストがかかります。それにあうリターンがないと企業もISO取ろうとはなりません。

    ④ISO取得は手段、目的を明確に

    ここで、重要なのは

    「ISOとってないから、仕事は我流でいいや!」ではなく、
    各組織にとって良い仕事ができる方法を確立することです。

    ISOの取得有無に関係なく、
    ●まず、良し仕事ができるチームや組織を作る
    ●結果を出し続ける
    ●ISO取得のメリットがあれば、取りに行けばよいです。

    良し仕事ができる仕組みを考えるヒントにISOの要求事項を学ぶことは有効です。ISO取得有無に関係なく、良い手本を真似ることが大事です。

    ISO取得は「手段」
    あなたの仕事の質を高めることが「目的」です。

    ISOのために働くのは、「手段」を「目的」化しており、逆です。

    まとめ

    ISO9001にかかる費用について、わかりやすく解説しました。

    • ①実際かかる費用
    • ②費用に対するリターンはあるか?
    • ③ISO取得企業が減っている理由
    • ④ISO取得は手段、目的を明確に

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