【本記事限定】直交表の拡張方法がわかる【必見】
「直交表はどうやって拡張するの?」「大きな直交表と小さな直交表の関係があるの?」など、直交表を拡張するときに、疑問に思ったことありませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
直交表の拡張方法がわかる
- ➀直交性がある配列パターンを機械的に探す
- ②手計算で直交表を拡張する方法
- ③直交表を拡張する時の注意点
記事の信頼性
記事を書いている私は、実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。本記事は、どこに書いていない、私が研究して見つけた本記事限定の内容です。
直交表がより詳しくわかる重要な記事なので、読んでください!
さっそく見ていきましょう。
➀直交性がある配列パターンを機械的に探す
そもそも直交表の配列パターンは必要ありません
。各列どおし直交性があればよいのです。直交性については、関連記事【本記事限定】実験計画法では実験回数を減らすために直交性が必須法を読んでください。自分のある1水準に対して、他の列の全水準が割り当てられていることが条件です。
どんな列が配列されるかを考えましょう。事例として直交表\(L_{16} (2^{15})\)を挙げます。
- (あ) 直交表列は\( 2^{16}\)列候補がある。
- (い)水準1が8個、水準2が8個のパターン\( \frac{16!}{8!8!}\)を選ぶ。
- (う)内積0のパターンに絞り込む。
- (え)自分のある1水準に対して、他の列の全水準が割り当てられているパタンに絞る
上の(あ)~(え)の順番で列を絞ると15列になります。私は実際にエクセルとVBAを使って機械的に導出しました。15列以上だったり15列未満だったりするのではないかと期待しましたが、ちゃんと15列出てきます。なぜなのかは、まだ説明がつきませんが、面白いです。
②手計算で直交表を拡張する方法
今は、計算機のマシーンパワーが強いので、機械的に力技で直交表を作ることができます。しかし、実験計画法は計算機がなかった昭和の時代に普及しました。手計算で求める方法で直交表を拡張しました。
2水準の場合
行列Mを設定し、行列M’を下図のように定義します。
例として、直交表\(L_4 (2^3)\)を\(L_8 (2^7)\)に拡張します。
ここで、M+1,M+2は、行列の書く値に加算して、その水準数で割った余りとします。例えば、水準数3とします。
M=(1,2,3) ⇒M+1=(2,3,1)
M=(1,2,3) ⇒M+2=(3,1,2)
と変えます。この方法ですべての直交表を拡張します。
同様にL16,L32,…と拡張できます。
3水準の場合
行列Mを設定し、行列M’を下図のように定義します。
例として、直交表\(L_9 (3^4)\)を\(L_{27} (3^{13})\)に拡張します。
同様にL81,L243,…と拡張できます。
4水準の場合
行列Mを設定し、行列M’を下図のように定義します。
上図の赤字を見ると、加算した数字がラテン方格法に従っていることがわかります。
5水準の場合
行列Mを設定し、行列M’を下図のように定義します。
上図の赤字を見ると、加算した数字がラテン方格法に従っていることがわかります。
その他、多水準についても同様に拡張できます。便利な方法ですね。
(2) 上の方法で、直交表\(L_{16} (4^{5})\)を作れ。また、直交性が無いパターンになることを確認せよ。
(3) 直交表\(L_{25} (5^{6})\)を作れ。
(詳細は解説集にあります。)
③直交表を拡張する時の注意点
どういうこと? と思いますね。
関連記事【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系だけ【必見】のように、水準数が素数でない場合は、うまく配列ができません。
直交表\(L_{16} (4^{5})\)を行列M’の定義で作ったあと、各列どおしの直交性を持たせるために、数字の入れ替えをしています。そのため、交互作用の列がありません。
また、6水準の場合、直交表を拡張する際の、ラテン方格のための行列が存在しないため、拡張できません。
一方、水準数が素数の場合は問題なく、本記事の拡張方法がすべて使えます。
水準数4,6,8,9等を使う場合は十分注意してください。実務上、水準数は2,3か、たまに5を使う程度でしょう。
まとめ
直交表の拡張方法を解説し、水準の数についての注意点を説明しました。
- ➀直交性がある配列パターンを機械的に探す
- ②手計算で直交表を拡張する方法
- ③直交表を拡張する時の注意点
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