【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系だけ【必見】
「直交表は2水準や3水準が多いけど、4水準以上も使って大丈夫なの？」「水準の数によって直交表のくせがあったりしないの？」など、多水準系の直交表を勉強する中で、疑問に思ったことありませんか？
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
直交表の交互作用がある列は素数の水準系だけ【絶対知っといて！】
記事の信頼性
記事を書いている私は、実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。本記事は、どこに書いていない、私が研究して見つけた本記事限定の内容です。直交表がより詳しくわかる重要な記事なので、読んでください！
さっそく見ていきましょう。
➀【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系しかない理由
直交性の各列どおしの直交性の調べ方は、【本記事限定】直交表の種類は無数にある【必見】に解説した通り、互いの列の各水準に相手の全水準が割当てられていることです。
直交表の水準の数を直交性を求める表記に変えて、まずは内積=0を計算し、さらに、互いの列の各水準に相手の全水準が割当てられているかを確認します。
直交表は水準数と実験回数を１つに決めた際、複数のパターンがあります。特に交互作用の列が複数パターン分けできます。
●3水準の場合
a, b, a+b, a+2b
a, b, a+b, 2a+b
●4水準の場合
a, b, a+b, a+2b, a+3b
a, b, a+b, 2a+b, 3a+b
a, b, a+2b, 2a+2b, 3a+2b
a, b, 2a+b, 2a+2b, 2a+3b
●5水準の場合
a, b, a+b, a+2b, a+3b, a+4b
a, b, a+b, 2a+b, 3a+b, 4a+b
a, b, a+2b, 2a+2b, 3a+2b, 4a+2b
a, b, 2a+b, 2a+2b, 2a+3b, 2a+4b
…と交互作用の列を書き出すことができます。
②直交表の水準の数が素数の場合
交互作用の列どおしは直交性をもつので、直交表に使うことができます。
●3水準の場合
a, b, a+b, a+2b
a, b, a+b, 2a+b
●5水準の場合
a, b, a+b, a+2b, a+3b, a+4b
a, b, a+b, 2a+b, 3a+b, 4a+b
a, b, a+2b, 2a+2b, 3a+2b, 4a+2b
a, b, 2a+b, 2a+2b, 2a+3b, 2a+4b
③直交表の水準の数が素数でない場合
互いの交互作用の列で、直交性をもたないものがあります。
●4水準の場合
➀ a, b, a+b, a+2b, a+3b
② a, b, a+b, 2a+b, 3a+b
と書きましたが、➀はaとa+2b,a+bとa+3bが互いに直交しません。②はbと2a+b,a+bと3a+bが互いに直交しません。
直交表\(L_{16} (4^5)\)について
直交表\(L_{16} (4^5)\)があります。この5列はどうやって作ったのか？ 交互作用の列が活かせないため、2列は2因子のa,bで、残り4列は機械的に直交するパターンを持ってきています。つまり、
交互作用列は割り付けることができません。
素数ではない水準系を使うとき、交互作用は割り当てられない点に注意してください。
水準は素数、2,3,5,7,11がよく、4,6,8,9は注意して直交表を使ってください。
計算の手間からいえば、水準数は多くても5くらいまででしょう。
(1)直交表\(L_{27} (3^{13})\)
(2)直交表\(L_{16} (4^5)\)
(3)直交表\(L_{25} (5^6)\)
詳細は解説集にあります。
まとめ
交互作用の列を含む直交表を作るには、水準の数は素数が良いことを解説しました。
- ➀【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系しかない理由
- ②直交表の水準の数が素数の場合
- ③直交表の水準の数が素数でない場合
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