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数量化1類の分析ができる

多変量解析

「数量化1類の分析がわからない」などと困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

数量化1類の分析ができる

おさえておきたいポイント

  • ①数量化1類は重回帰分析
  • ➁重回帰分析の解き方(復習)
  • ➂数量化1類と重回帰分析を比較

①数量化1類は重回帰分析

数量化1類は重回帰分析です。
数量化○○とカテゴライズするから
かえってわかりにくい!
数量化1類と重回帰分析の違いは
説明変数が計数値か計量値かどうかの違い
本質は同じ
だったら数量化1類と命名せず、
重回帰分析でいいのにね!と思いますけど

なので、重回帰分析を復習してから、説明変数を計量値から計数値に変えた場合の重回帰分析をします。それが数量化1類の分析なのです。

➁重回帰分析の解き方(復習)

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重回帰分析の復習ポイント

重回帰分析から数量化1類へ変化していく際に、比較するために必要な変数を復習しましょう。

  1. 平方和\(S\)
  2. 分散分析
  3. 回帰直線(切片と傾き)
  4. 寄与率\(S_R\)

この記事では説明変数は2つとし、回帰直線
\(y=a+bx_1 +cx_2\)
を考えます。

●平方和は
・\(S_y\)=\(\sum_{i=1}^{n}(y_i-\bar{y})^2\)
・\(S_{11}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_{1i}-\bar{x_1})^2\)
・\(S_{22}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_{2i}-\bar{x_2})^2\)
・\(S_{12}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_{1i}-\bar{x_1})(x_{2i}-\bar{x_2})\)
・\(S_{1y}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_{1i}-\bar{x_1})(y_i-\bar{y})\)
・\(S_{2y}\)=\(\sum_{i=1}^{n}(x_{2i}-\bar{x_2})(y_i-\bar{y})\)

●回帰直線(切片と傾き) は
◎傾き
・\(S_{11}b+S_{12}c=S_{1y}\)
・\(S_{12}b+S_{22}c=S_{2y}\)
◎切片
\(\bar{y}=a+b \bar{x_1} +c \bar{x_2}\)

●寄与率\(S_R\)は
\(S_R\)=\(b S_{1y} + c S_{2y}\)

➂数量化1類と重回帰分析を比較

データを用意

数量化1類と重回帰分析を比較するために、次の3つのデータを用意します。

データ(type1)

No x1 x2 y
1 3 1 3
2 2 4 4
3 4 2 4
4 4 5 7
5 5 4 7
6 6 2 5
合計 24 18 30
平均 4 3 5

次に、説明変数\(x_1,x_2\)において、
●0~3⇒0
●4~6⇒1
という基準を設けてダミー変数化して
重回帰分析します。

データ(type2)は、説明変数\(x_1\)のみ
データ(type3)は、説明変数\(x_1,x_2\)両方
とします。

データ(type2)

No x1 x2 y
1 0 1 3
2 0 4 4
3 1 2 4
4 1 5 7
5 1 4 7
6 1 2 5
合計 4 18 30
平均 0.67 3 5

データ(type3)

No x1 x2 y
1 0 0 3
2 0 1 4
3 1 0 4
4 1 1 7
5 1 1 7
6 1 0 5
合計 4 3 30
平均 0.67 0.5 5

分析結果を比較

平方和、分散分析、回帰直線、寄与率を比較しますが、

数量化1類も重回帰分析も
同じ解き方です。

平方和

平方和 データ(type1) データ(type2) データ(type3)
\(S_{11}\) 10 68 68
\(S_{1y}\) 6 3 3
\(S_{12}\) -1 -1 50
\(S_{22}\) 12 12 39
\(S_{2y}\) 10 10 3
\(S_{yy}\) 14 14 14

上表のマーカー部ですが、説明変数\(x_i\)の値が
変化したところの平方和が変化していますね。

分散分析

データ(type1) データ(type2) データ(type3)
平方和S 自由度φ 平方和S 自由度φ 平方和S 自由度φ
回帰R 13.042 2 12.089 2 12.75 2
残差e 0.958 3 1.911 3 1.25 3
計T 14 5 14 5 14 5

データtype1から3にかけて、回帰平方和に若干の差が出ていますが、
総平方和は不変であることがわかりますね。

回帰直線

定数項 \(x_1\)の係数 \(x_2\)の係数
データ(type1) -0.429 0.689 0.891 \(y=\)-0.429+0.689\(x_1\)+0.891\(x_2\)
データ(type2) 1.778 1.733 0.689 \(y=\)1.778+1.733\(x_1\)+0.689\(x_2\)
データ(type3) 2.5 2.25 2 \(y=\)2.5+2.25\(x_1\)+2\(x_2\)

それぞれのケースで若干値が変わっていますね。

寄与率

寄与率R
データ(type1) 0.932
データ(type2) 0.863
データ(type3) 0.911

数量化1類の分析ができましたね!

まとめ

「数量化1類の分析ができる」を解説しました。

  • ①数量化1類は重回帰分析
  • ➁重回帰分析の解き方(復習)
  • ➂数量化1類と重回帰分析を比較


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