カテゴリー: 手法

  • 【初心者必見!】正規分布の概形、近似式、定積分が解ける!(高校数学で解ける!)

    【初心者必見!】正規分布の概形、近似式、定積分が解ける!(高校数学で解ける!)

    本記事のテーマ

    【初心者必見!】正規分布の概形、近似式、定積分が解ける!(高校数学で解ける!)
    • ①正規分布の概形を描いてみよう!(高3レベル)
    • ➁正規分布に近いグラフを描いてみよう!(高3レベル)
    • ➂正規分布の積分の近似値を解いてみよう!(高2レベル)
    正規分布は絶対勉強しないといけないけど、
    式が難しいし、
    正規分布表が何であるのかわからない
    など、最初悩みますよね!
    正規分布に慣れるには、
    高校数学の微分積分を使って
    実際にグラフを描いて、面積を求めてみましょう!
    \(e^{-\frac{x^2}{2}}\)の式に
    圧倒される必要はありません。
    自分の解けるテリトリーに持って行きましょう。

    正規分布に慣れる良問を持ってきましたので、一緒に解きながら慣れていきましょう!

    ①正規分布の概形を描いてみよう!(高3レベル)

    例題

    正規分布の分布関数\(f(x)\)=\(e^{-\frac{x^2}{2}}\)のグラフを描く。
    (1) 極値と変曲点の座標を求めよ。
    (2) \(y=f(x)\)を描け

     理系の高校数学の定期試験問題レベルです。ここは、しっかり解けるようにしましょう。

    問(1)の回答

    微分します。
    ●\(f’(x)\)=\(-x e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    ●\(f’’(x)\)=\((-1+x^2 e^{-\frac{x^2}{2}})\)

    ここで、極値と変曲点を考えます。
    ●\(f’(x)\)=0のときは、\(x\)=0 で、
    ●\(f’’(x)\)=0のときは、\(x\)=±1 なので、
    増減表ができますね。

    正規分布

    増減表をもとに、概形を描くと下図になります。

    正規分布

    高校数学では、あまり\(e^{-\frac{x^2}{2}}\)の式が出ませんが、特に気にせず、普通に微分積分すれば解けます!

    ➁正規分布に近いグラフを描いてみよう!(高3レベル)

    正規分布の式になぜ正規分布表があるのか?

    統計学やQCを勉強すると、必ず、正規分布表の読み方などを勉強しますが、
    何で、あんな表があるかわかりますか? この疑問を持つことの方が表の読み方の勉強より大事です!

    正規分布の式
    \(e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    は積分できない(不定積分が作れない)
    正規分布の式
    \(e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    の積分値は近似値で与えているのが現状
    でも、正規分布の式の定積分
    \( \displaystyle \int_{-∞}^{∞}e^{-\frac{x^2}{2}}dx \)は計算できる!

    不定積分が計算できないのに、なぜか定積分は計算できる
    変な式です。だから、理解が難しい!

    だったら、簡単な近似式を作ってしまおう!

    次の例題に行きましょう。

    例題

    正規分布の分布関数\(f(x)\)=\(e^{-\frac{x^2}{2}}\)をテイラー展開して4次の整式からなる近似式を作って、積分を考えたい。
    (1) \(f(x)\)=\(1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{8}\)と近似できることを示せ。
    (2) 正規分布から\( \displaystyle \int_{0}^{1} \frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{x^2}{2}}dx \)を求め、
    手計算から\( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}}(1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{8})dx \)の結果と比較せよ。

    問(1)の回答

    テイラー展開は教科書どおりで、\(x=0\)のまわりで、テイラー展開すると
    \(f(x)\)=\(f(0)\)+\(\frac{f^{(1)}(0)}{1!} x^1\)+\(\frac{f^{(2)}(0)}{2!} x^2\)+\(\frac{f^{(3)}(0)}{3!} x^3\)+\(\frac{f^{(4)}(0)}{4!} x^4\)+…

    どんどん微分しましょう。この微分は良い練習です。是非計算しましょう!
    ●\( f^{(1)}(x)\)=\(-x e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    ●\( f^{(2)}(x)\)=\((-1+x^2) e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    ●\( f^{(3)}(x)\)=\((-x^3+3x) e^{-\frac{x^2}{2}}\)
    ●\( f^{(4)}(x)\)=\((x^4-6x^2+3) e^{-\frac{x^2}{2}}\)

    より、\(x=0\)を代入して、\(f(x)\)の近似式を計算すると、
    ●\( f^{(1)}(0)\)=0
    ●\( f^{(2)}(0)\)=-1
    ●\( f^{(3)}(0)\)=0
    ●\( f^{(4)}(0)\)=3
    となるので、

    \(f(x)\)=1-\(\frac{1}{2} x^2\)+\(\frac{1}{8} x^4\)

    近似式の概形と正規分布の概形を描いてみる

    近似式は4次関数で高2レベルですね。Excelでグラフを描いてみましょう。

    正規分布

    確かに、\(x=0\)付近は2つのグラフは重なっていますね。近似値からでも正規分布の定積分は精度よく求められそうですね。

    ➂正規分布の積分の近似値を解いてみよう!(高2レベル)

    問(2)を再掲

    正規分布の分布関数\(f(x)\)=\(e^{-\frac{x^2}{2}}\)をテイラー展開して4次の整式からなる近似式を作って、積分を考えたい。
    (2) 正規分布から\( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{x^2}{2}}dx \)を求め、
    手計算から\( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}}(1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{8})dx \)の結果と比較せよ。

    では、2つの関数の積分を解いてみましょう。

    正規分布表から確認

    正規分布表から値を読みます。正規分布表の読み方は大丈夫でしょうか?一応解説します。

    Kp *=0 *=1 ・・・  *=9
    0.0* 0.5 0.496 ・・・ ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    1.0* 0.1587 0.1562 ・・・  ・・・
    1.1* 0.1357 ・・・  ・・・  ・・・
    ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

    上表のマーカ部でKp=1.00の値「0.1587」を見ますが、
    これは、\( \displaystyle \int_{1}^{∞}\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{x^2}{2}}dx \)の値なので、
    0.5-0.1587=0.3413が、求めたい積分値\( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}} e^{-\frac{x^2}{2}}dx \)です。

    何を言っているかわからない場合は、正規分布の基礎を復習しましょう。関連記事を紹介します。

    【簡単】正規分布は怖くない!正規分布表や確率計算の求め方がすぐわかる
    「正規分布とは何か?」、「正規分布の難解な式が理解できない」、「正規分布表の意味がわからない」など、よくある困りごとをわかりやすく解説します。

    【初心者必見】正規分布の標準化や応用問題は怖くない!必勝解法を解説します。
    「正規分布の標準化する理由がわからない」、「平均μ、分散\(σ^2\)の一般的な正規分布の確率の計算ができない」など、よくある困りごとをわかりやすく解説します。

    近似式の定積分

    \( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}}(1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{8})dx \)を計算します。高2レベルです。

    \( \displaystyle \int_{0}^{1}\frac{1}{\sqrt{2π}}(1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{8})dx \)
    =\(\frac{1}{\sqrt{2π}} \frac{103}{120}\)=0.3425
    となります。この計算もやってみてください。

    積分値の比較

    ●正規分布の場合は、0.3413
    ●近似式の場合は、0.3425
    とほぼ一致していますね。差は0.4%!

    グラフ見れば、x=0~1の区間は2つのグラフのyの値はほぼ一致していますね。

    正規分布

    以上、
    ①微分を計算してわかる正規分布の概形
    ➁正規分布の概形近似式の作り方
    ➂定積分の値の比較
    を解説しました! 正規分布にだいぶ慣れたはずです!

    まとめ

    「【初心者必見!】正規分布の概形、近似式、定積分が解ける!(高校数学で解ける!)」を解説しました。

    • ①正規分布の概形を描いてみよう!(高3レベル)
    • ➁正規分布に近いグラフを描いてみよう!(高3レベル)
    • ➂正規分布の積分の近似値を解いてみよう!(高2レベル)
  • 2段サンプリングの費用関数で最適配分の式が導出できる

    2段サンプリングの費用関数で最適配分の式が導出できる

    「2段サンプリングの費用関数で最適配分の式の求め方がわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    2段サンプリングの費用関数で最適配分の式が導出できる
    • ①2段サンプリングの費用関数
    • ➁最適配分の式を導出

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    【2段サンプリングの費用関数】
    \(C=c_0+c_1m+c_2m\bar{n}\)
    としたとき、
    【最適配分の式】
    \(\bar{n}^2\)=\(\frac{c_1}{c_2} \frac{σ_w^2}{σ_b^2}\)
    を使って計算しますが、
    どうやって
    \(\bar{n}^2\)=\(\frac{c_1}{c_2} \frac{σ_w^2}{σ_b^2}\)
    が出て来るの?
    を解説します!

    ①2段サンプリングの費用関数

    費用関数をよく次のように定義します。

    【2段サンプリングの費用関数】
    \(C=c_0+c_1m+c_2m\bar{n}\)
    ●\(c_0\):初期コスト
    ●\(c_1\):1次サンプルの費用
    ●\(m\):1次サンプルの大きさ
    ●\(c_2\):2次サンプルの費用
    ●\(\bar{n}\):2次サンプルの大きさ
    と定義します。

    確かに、1次サンプルしてから、2次サンプルしますから、費用は加算されていくイメージですね。

    ➁最適配分の式を導出

    最適配分

    最適配分の式は、

    【最適配分の式】
    \(\bar{n}^2\)=\(\frac{c_1}{c_2} \frac{σ_w^2}{σ_b^2}\)

    最適配分の式を導出

    上の式をよく使いますが、導出します。

    導出過程は、

    1. 費用関数の式を変形する
    2. 2段サンプリングの標本平均の分散\(σ_{\bar{\bar{x}}}^2\)を定義する
    3. 標本平均の分散を\(\bar{n}\)の変数として偏微分=0の条件を作る

    で解いていきます。

    (i)費用関数の式を変形する

    費用関数
    \(C=c_0+c_1m+c_2m\bar{n}\)
    を\(m\)の式に直します。

    \(m\)=\(\frac{C-c_0}{c_1+c_2 \bar{n}}\)=(式1)

    (ii)標本平均の分散

    2段サンプリングの標本平均の分散を有限集団近似せずに次の式のようにおきます。計算がシンプルになるためです。

    \(σ_{\bar{\bar{x}}}^2\)=\(\frac{σ_b^2}{m}\)+\(\frac{σ_w^2}{n}\)
    とします。なお、\(n\)=\(m\bar{n}\)の関係から
    \(σ_{\bar{\bar{x}}}^2\)=\(\frac{σ_b^2}{m}\)+\(\frac{σ_w^2}{ m\bar{n}}\)=(式2)

    (式2)に(式1)を代入します。
    (式2)
    =\(σ_{\bar{\bar{x}}}^2\)=\(\frac{c_1+c_2 \bar{n}}{C-c_0}\)+\(\frac{c_1+c_2 \bar{n}}{ C-c_0} \frac{1}{\bar{n}} σ_w^2\)
    =\((\frac{c_1}{C-c_0}σ_b^2+\frac{c_2}{C-c_0}σ_w^2)\)+\(\frac{c_2 σ_b^2}{C-c_0} \bar{n}\)+\(\frac{c_1 σ_w^2}{C-c_0} \frac{1}{\bar{n}}\)
    =(式3)

    (iii)偏微分=0の条件

    (式3)において、偏微分\(\displaystyle \frac{\partial σ_{\bar{\bar{x}}}^2}{\partial \bar{n}} \)=0を解きます。

    \(\displaystyle \frac{\partial σ_{\bar{\bar{x}}}^2}{\partial \bar{n}} \)=\(\frac{c_2 σ_b^2}{C-c_0}-\frac{c_1 σ_w^2}{C-c_0} \frac{1}{\bar{n}^2}\)=0

    整理すると、
    \(c_2 σ_b^2\)=\(\frac{c_1 σ_w^2}{\bar{n}^2}\)
    となり、
    \(\bar{n}^2\)=\(\frac{c_1}{c_2} \frac{σ_w^2}{σ_b^2}\)
    より、最適配分の条件式が導出できました。

    公式暗記より導出を理解して、自力でできるようにしましょう!

    まとめ

    「2段サンプリングの費用関数で最適配分の式が導出できる」をわかりやすく解説しました。

    • ①2段サンプリングの費用関数
    • ➁最適配分の式を導出

  • 【必読】「標本の分散」と「標本平均の分散」の違いがわかる

    【必読】「標本の分散」と「標本平均の分散」の違いがわかる

    「サンプリングするとなんで分散VがV/nになるのかがわからない」、と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】「標本の分散」と「標本平均の分散」の違いがわかる
    • ①サンプリングするとなぜV/nなのか?
    • ➁標本の分散と標本平均の分散の違いを理解する
    • ➂標本平均の分散を実際に計算する
    • ➃ばらつきを減らすにはサンプル数を増やせばいいの?

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    QC検定®1級、2級でサンプリングの問題で苦戦していませんか?本記事では、QC・統計に勝てるためのサンプリング問題集(20題)を紹介します。

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    統計学、QC検定®を勉強すると必ず出て来るV/n
    nが大きくなると分散0になるけどいいの?
    有限なサンプル数で分散求めると母集団の分散からちょっとはずれるのはわかりけど、何でnで割るの?
    元の母集団と同じデータだから、どうサンプリングしても分散はVのままじゃないの?

    と混乱していませんか?

    QCプラネッツもずっと混乱していましたが、この記事書いてようやく区別できました!
    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    関連記事でも記述しましたが、今回はさらにパワーアップさせます!

    【本記事限定】標本平均の分散の注意点(nで割るな!)
    標本平均の分散や検定統計量では分散をサンプル数で割りますね。でも「サンプル数が大きいと分散が低減される」のは不思議だと思いませんか?本記事では、教科書やwebサイトに載っていない、標本平均の分散の注意点をわかりやすく解説します。公式としてサンプル数で割るべきかどうかを確認したい方は必見です。

    ①サンプリングするとなぜV/nなのか?

    設問文章にある何気ない文字が重要!

    サンプリングや、検定と推定の問題文を上げてみましょう。

    ●サンプリング
    12個のロットをランダムに取り出し、各々から1個の製品をランダムにサンプリングして12個のデータより標本平均を求めて特性の母平均を推定する。このとき、標本平均の推定精度(分散)はいくらか。
    ●検定と推定
    ある部品の特性は、母集団が正規分布に従っている。そのうち10個を抜き出して特性を測定した。次の結果が得られた場合,
    a1,a2,…,a10
    母平均がaといえるかを検定せよ。

    どこがキーポイントかわかりますか?

    慣れないと違和感は感じないのですが。

    ここです!

    ●サンプリング
    12個のロットをランダムに取り出し、各々から1個の製品をランダムにサンプリングして12個のデータより標本平均を求めて特性の母平均を推定する。このとき、標本平均の推定精度(分散)はいくらか。
    ●検定と推定
    ある部品の特性は、母集団が正規分布に従っている。そのうち10個を抜き出して特性を測定した。次の結果が得られた場合,
    a1,a2,…,a10
    平均がaといえるかを検定せよ。
    わかりましたね!
    そうです! 「平均」です。

    なので、もし、

    ●サンプリング
    12個のロットをランダムに取り出し、各々から1個の製品をランダムにサンプリングして12個のデータより標本平均を求めて特性の母平均を推定する。このとき、標本平均の推定精度(分散)はいくらか。
    ●検定と推定
    ある部品の特性は、母集団が正規分布に従っている。そのうち10個を抜き出して特性を測定した。次の結果が得られた場合,
    a1,a2,…,a10
    母平均母集団のデータがaといえるかを検定せよ。

    となっていたら、

    母集団の分散と同じです。
    標本の平均だから分散の式が変わるんです!

    V/nは数学的に正しい

    でも、1つ疑問が有ります。

    標本平均の分散V/nの式って実は正しくない?

    でも、

    数学的に正しいです。

    下の例題で確認しましょう。

    【例題】
    よく、母集団からn個抜き取る場合の、分散をVからV/nにするが、その理由を数式で説明せよ。

    実際に解いてみましょう。
    確率変数\(x_1\),\(x_2\),…, \(x_n\)において、それぞれ独立と仮定すると、
    \(V(\bar{x})\)=\(V(\frac{x_1+x_2+…+x_n}{n})\)
    =\(\frac{1}{n^2}(V(x_1)+V(x_2)+…+V(x_n))\)
    =\(\frac{n}{n^2}(V)\)
    =\(\frac{V}{n}\)
    と、数学的に正しいので、どうしてもこの式を避けることができません!

    1つ値に決まる平均にばらつきがあるのはなぜか?

    サンプリングすると母集団のデータよりばらつき(荒)があるから分散は母集団から変わるのは理解できるが、サンプル数nで割るのは納得できない!
    でも、数式は正しい。
    何か、しっくりこない!
    さまざまなデータ値を総和して個数で割った唯一の値である平均に、ばらつきがあるのはなぜか?もわからないし、この分散がV/nってさらに混乱する!

    ですよね!

    1つ値に決まる平均にばらつきがあるのはなぜか?

    この理由は、

    サンプリングする選び方がたくさんあるから、サンプリングの平均がたくさんできる

    例えば、下図のように、元データがあり、そこから無作為で、サンプリングしたデータの束を、番号1,2,…,nとします。平均は番号分n個あるので、

    標本平均の分散

    \(V(\bar{x})\)は\(\bar{x_1}\),\(\bar{x_2}\),…, \(\bar{x_n}\)のデータのばらつきを見ているわけです。

    まとめると

    ●標本分散は元データ\(x_i\)の集団のばらつきで母集団分散と同じ
    ●標本平均分散は\(V(\bar{x})\)は\(\bar{x_1}\),\(\bar{x_2}\),…, \(\bar{x_n}\)のデータのばらつき
    と、全く別物です。

    「平均」という言葉があるかどうかで判断しましょう。
    折角なので、練習してみましょう。

    ➁標本の分散と標本平均の分散の違いを理解する

    演習1

    問1
    ある部品が1000 個ある。その特性は正規分布N(\(μ,σ^2\))その中から、以下の条件で抜取り、その特性を測定した場合、あるデータ期待値EとVがいくらになるかを2人の部下に聞いた。
    部下A:もともと正規分布N(\(μ,σ^2\))に従うデータなので、どう抜き取っても、E=\(μ\)、V=\(σ^2\)である。
    部下B:教科書の公式からいうと、E=\(μ\)、V=\(\frac{σ^2}{n}\)である。
    どちらの言い分が正しいか? 判断せよ。

    意外と混乱しますよね。分散において、何を指しているかが両部下は違っています。
    ●Aさんは、抜き取ったデータ(標本)そのものの期待値と分散を言っている。
    ●Bさんは、抜き取ったデータ(標本)の平均についての期待値と分散を言っている。

    演習2

    検定と推定の問題もやってみましょう。途中のヒントまで解説しますので、解いてみてください。

    問2
    ある部品の特性は、母集団が正規分布N(100,0.2)に従っている。そのうち10個を抜き出して特性を測定した。次の結果が得られた場合、
    99.9、99.7、100.0、99.9、99.8、99.4、100.0、100.2、99.8、100.1 (平均:99.88)
    (1) 母平均が100.0mmといえるかを検定せよ。
    (2) データ値は100.0mmといえるかを検定せよ。
    ただし、抜き取ったロットの標準偏差はσ=0.2mmと母集団と同じとする。

    実は、
    (1) は教科書でもQC検定®でも必ず載っている問題
    (2) はないので、QCプラネッツが作成

    検定統計量\(z\)=\(\frac{\bar{x}-μ}{σ/\sqrt{n}}\)と暗記しますよね。ここに\(σ/\sqrt{n}\)があります。(1)(2)の違いが理解できるかを確認しましょう。

    (2)はQC検定®でも出題してほしいですね。そしたら面白い!

    ➂標本平均の分散を実際に計算する

    サンプリングがいまいち理解できない理由

    サンプリングがいまいち理解できない、難しいとする理由は

    実データがなく、変な公式しかないので、
    「この式でいいのか? 式の意味がよくわからない」
    まま、代入して終わるので、何を解いているかピントこない。

    なので、実際にデータを用意して、サンプリング後の、「標本平均」の分散を計算してみましょう。

    実際に計算しよう!

    よく、母集団から\(n\)個抜き取る場合の、分散を\(V\)から\(\frac{V}{n}\)にするが、正しいのかどうか、実際にデータを使って確認したい。そのため、母集団100個のデータを用意した。母集団から\(n\)個抜き取る場合の分散は、その\(n\)個ずつ抜き取った\(n\)個のデータの平均値\(\bar{x}\)が100/\(n\)パターンあるので、その\(\bar{x}\)に関する期待値E[\(\bar{x}\)]と分散V[\(\bar{x}\)]を計算すればよい。以下、\(n\)に値を代入して、実際の期待値E[\(\bar{x}\)]と分散V[\(\bar{x}\)]を公式の値と比較せよ。
    (1) n=5の場合(No.1~5,No.6~10,…,No.96~100のデータに区切る)
    (2) n=10の場合(No.1~10,No.11~20,…,No.91~100のデータに区切る)
    (3) n=20の場合(No.1~20,No.21~40,…,No.81~100のデータに区切る)
    (4) n=50の場合(No.1~50,No.51~100のデータに区切る)
    No data No data No data No data No data
    1 11 21 68 41 58 61 75 81 87
    2 2 22 4 42 82 62 45 82 82
    3 35 23 34 43 22 63 18 83 18
    4 34 24 24 44 46 64 26 84 71
    5 52 25 30 45 35 65 88 85 13
    6 54 26 13 46 22 66 51 86 34
    7 25 27 63 47 21 67 68 87 55
    8 57 28 29 48 48 68 32 88 55
    9 84 29 12 49 28 69 69 89 33
    10 95 30 20 50 44 70 31 90 83
    11 51 31 89 51 26 71 48 91 22
    12 49 32 69 52 61 72 50 92 65
    13 9 33 55 53 6 73 25 93 83
    14 85 34 30 54 29 74 50 94 29
    15 24 35 15 55 37 75 57 95 27
    16 19 36 41 56 57 76 81 96 75
    17 64 37 98 57 71 77 86 97 97
    18 83 38 44 58 4 78 64 98 77
    19 78 39 18 59 46 79 43 99 10
    20 65 40 1 60 67 80 23 100 17

    解説

    実際に計算してみましょう。

    結果をまとめると

    n 実際 公式V/n
    1 665.62 665.62
    5 115.98 297.67
    10 50.37 210.49
    20 33.33 148.84
    50 10.76 94.13

    グラフにすると、実際に計算したものと公式では値は異なりますが、傾向は同じことがわかり、サンプル数が増えると、標本平均の分散は小さくなることがわかります。

    また、期待値Eはサンプル数に関係なく同じですね。

    分散

    実際に計算した分散と、公式V/nの値にずれがありますが、公式は理想系なデータである場合、つまり、データが無限になる母集団の場合なので、実際のデータを無限に増やして、サンプル数も無限に増やすと両者は一致します。それを実際に示すのはムリですが、今回データ100個で実演しました。

    ➃ばらつきを減らすにはサンプル数を増やせばいいの?

    ばらつきを小さくしたいからサンプル数を増やすわけではない

    これ、よく勘違いしてしまいますが、

    ばらつきを小さくしたいからサンプル数を増やすわけではない!
    標本平均の分散が小さく見えるだけで、標本そのものの分散は生データのばらつきそのもの

    サンプル数をどの程度取ると、標本分散と標本平均の分散に差が出るかがわかる程度で、
    ばらつきを小さくしたいからサンプル数を増やすわけではない点に注意しましょう。

    「標本の分散」と「標本平均の分散」の違いがわかりましたね!

    まとめ

    「【必読】「標本の分散」と「標本平均の分散」の違いがわかる」をわかりやすく解説しました。

    • ①サンプリングするとなぜV/nなのか?
    • ➁標本の分散と標本平均の分散の違いを理解する
    • ➂標本平均の分散を実際に計算する
    • ➃ばらつきを減らすにはサンプル数を増やせばいいの?

  • 【まとめ】品質工学がわかる

    【まとめ】品質工学がわかる

    「品質工学がよくわからない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【まとめ】品質工学がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①【重要】品質工学を研究してわかったこと
    • ➁品質工学の関連記事(30記事)を紹介!
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    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
    は昔から何をやる手法かがわからなかった。
    でも、教科書や他サイトを研究してもピンとこなかった
    だからQCプラネッツ独自の解釈を解説!
    実験計画法、品質工学って
    過去の研究実績がすべて正しいとして
    今の教科書に反映するから、
    これから学ぶ人にとって理解しにくい
    だからQCプラネッツ独自で品質工学を哲学しました!

    ①【重要】品質工学を研究してわかったこと

    品質工学を研究して、やっぱりわからないのは、次の3つですね。

    1. なぜ品質工学の教科書がわかりにくいのか?
    2. 品質工学は何をする手法か?が見えない
    3. 今の時代にあう手法なのか?

    1つずつ解説します。

    (i)なぜ品質工学の教科書がわかりにくいのか?

    どの教科書もこの流れで解説するので、読者として思考停止になります。

    1. 品質工学は実験計画法と違う手法だから混合系直交表を使うのが当たり前!
    2. SN比に10logをつけるのが当たり前!
    3. 直交表の各列に割当てるための直交実験をやるのが当たり前!

    と、これらが前提として品質工学はみなさんに押し付けて来ますが、

    1. 実践手法より理論(モデル式)が理解したい
    2. 混合系直交表は直交表の中でも特殊だから使いたくない
    3. 実験計画法と同様にモデル式であるデータの構造式を軸に考えるべきではないのか?
    4. SN比って、知りたい変動と誤差変動の比だからlogは不要
    5. 最適条件が出たからといって、それがなぜ最適条件かを理論的に説明つかない!
    6. 品質工学は何を計算して、何がわかるのか?ピンとこない

    となっていませんか?

    (ii)品質工学は何をする手法か?

    品質工学は何を求めているかを研究してわかりました。

    1. 実験計画法と同様に、データがもつばらつきをデータの構造式を構成する効果で分配しているだけ
    2. 実験計画法は平均からのズレを見て、品質工学は目標値からのズレを見たい点では実験計画法と品質工学は違うといえる
    3. でも、データの構造式から変動の分解をすると、品質工学(静特性)は目標値を無視した式になっているし、動特性は回帰分析にすぎない
    4. 結局、実験計画法と品質工学は同じで、品質工学オリジナリティを出したいために混合系直交表を使っている

    データの構造式において、交互作用を避けたいために混合系直交表を使うと教科書で言いますが、
    データの構造式やモデルはデータが決めることで、データを構成する要因たちは互いになにかしらの交互作用を受けているのは当然です。ただ、交互作用の大小はばらつくでしょうけど。

    (iii)これから学びたい人は何を品質工学で学べばよいか?

    なぜ、品質工学がわかりにくいのか?というといろいろツッコみましたが、昭和の時代背景も大きく影響しています。

    昭和の時代のような昔は、データを取得するが大変で、計算でカバーしようとしていた。そのため、実験計画法や品質工学・タグチメソッドが計算でカバーする手法として活躍した。
    でも、現在、データはとても簡単に作れて、モデル式からシミュレーションして精度を高めてから、部分実験で真偽を確かめるようになっている。
    計算よりデータ取得の方が簡単になっている現代からして、データの手間を計算でカバーする手法がいまいちピンと来ないのではないか?

    と研究して強く感じます。

    なので、

    実験計画法・品質工学・タグチメソッドは何を解いているか?その目的は何か?を理解することは現在も大事!

    なので、QCプラネッツは実験計画法と同様に

    1. モデル式(データの構造式)を最初に立てる
    2. 変動の分解ができるかを確認する
    3. 分散分析・F検定をする
    4. 変動の期待値を計算する
    5. 最適条件をデータの構造式から計算する
    6. SN比にlogはつけない
    7. 解析結果を信じることより、理論を理解する方に重視する

    という考えで、関連記事をまとめました。

    教科書を鵜呑みせず、自分なりの理論を追究した方が、自分のものにしやすいですよね。

    では、30弱ある関連記事を紹介します。

    ➁品質工学の関連記事(30記事)を紹介!

    1つずつ関連記事を紹介します。

    品質工学に頻出する、直交表L12、混合系直交表L18を解説します。でも、どの直交表使うかより、どんなデータの構造式をモデル化すべきかの方が大事です。

    直交表L12がわかる

    直交表L12がわかる
    直交表L12が使えますか? 本記事ではロバストパラメータ設計でよく使われれる直交表L12のパターン、データの構造式、平方和の分解、分散分析表、分散の期待値、母平均、有効繰返数、区間推定の一連の解法を解説します。

    混合系直交表L18がわかる

    混合系直交表L18がわかる
    混合系直交表L18が使えますか? 本記事ではロバストパラメータ設計でよく使われれる直交表L18のパターン、データの構造式、平方和の分解、分散分析表、分散の期待値、母平均、有効繰返数、区間推定の一連の解法を解説します。平方和で注意すべき点があるので、必読です!

    品質工学のSN比が導出できる

    品質工学のSN比が導出できる
    品質工学のSN比の式 η=10log (Sm-Ve)/Veがちゃんと導出できますか? 本記事はSN比を導出します。公式暗記に頼らず、式変形から意味を理解して、式を使うようにしましょう。

    品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる

    品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる
    品質工学の静特性のデータの構造式に目標値が無い理由が説明できますか? 本記事では、教科書にある簡略化された静特性のデータの構造式の導出を丁寧に解説します。簡略化することで品質工学の目的が見えにくくなる点をわかりやすく解説します。品質工学を学ぶ人は必読です。

    直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる
    直交表L8を使ったパラメータ設計を実際に解きながら解説します。教科書や他のサイトでは出てこない一般の直交表を使った場合のロバストパラメータ設計を解説します。実験計画法と品質工学の両方が学べる大事な記事です。

    直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる
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    直交表L27を使ったパラメータ設計がわかる

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    直交表L27を使ったパラメータ設計を実際に解きながら解説します。教科書や他のサイトでは出てこない一般の直交表を使った場合のロバストパラメータ設計を解説します。実験計画法と品質工学の両方が学べる大事な記事です。

    直交表L18を使ったパラメータ設計がわかる

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    ★【品質工学】勉強に必須な21項目をまとめました。

    以前、ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。勉強に役立ててください

    No テーマ
    1 混合系直交表L18の擬水準法がわかる
    2 混合系直交表L18の多水準法がわかる1
    3 混合系直交表L18の多水準法がわかる2
    4 【初心者必見】品質工学で全変動と平方和の違いがわかる
    5 品質工学,静特性、誤差因子が1つの場合がわかる
    6 品質工学,静特性、誤差因子が2つの場合がわかる
    7 品質工学の動特性は回帰分析と同じ(その1)
    8 品質工学の動特性は回帰分析と同じ(その2)
    9 品質工学、動特性、誤差因子1つの場合がわかる
    10 品質工学、動特性、誤差因子1つで繰返し有りの場合がわかる
    11 品質工学,動特性の理想直線は原点通らなくてOKな理由がわかる
    12 品質工学、動特性、誤差因子2つの場合がわかる
    13 品質工学、動特性、誤差因子1つの変動の分解がわかる
    14 品質工学、動特性、誤差因子1つで繰返しありの分解がわかる
    15 品質工学、動特性、誤差因子2つの分解がわかる
    16 品質工学,静特性の演習問題が解ける(誤差因子1つの場合)
    17 品質工学,静特性の演習問題が解ける(誤差因子2つの場合)
    18 品質工学 動特性(誤差因子なし)の演習問題が解ける
    19 品質工学、ここがわからない!と思ったら読んで!
    20 直交表L12を使ったパラメータ設計がわかる
    21 品質工学、変動の期待値が導出できる

    以上、30の関連記事を紹介します。確認ください。

    まとめ

    「【まとめ】品質工学がわかる」を解説しました。

    • ①【重要】品質工学を研究してわかったこと
    • ➁品質工学の関連記事(30記事)を紹介!

  • 直交表L18を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L18を使ったパラメータ設計がわかる

    「直交表を使ったロバストパラメータ設計ができない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    直交表L18を使ったパラメータ設計がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L18を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定
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    品質工学
    ロバストパラメータ設計
    タグチメソッド
    手法に溺れるな!
    数式と理論で理解しよう!

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
    結局わからない!
    ⇒QCプラネッツが解決!

    ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドで扱う直交表について疑問に思うことが2つあります。

    1. 「品質工学=混合系直交表」じゃないとダメなのか?
    2. 「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    「品質工学=混合系直交表」は正しいのか?

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドって、最初から、特殊な直交表L12,L18が出て来ます。その理由は

    交互作用を割り付けるのは品質工学的に無意味だから、交互作用が出ない混合系直交表を使いたいから

    でも、これが意味わからないんですよ!

    でも、主効果、交互作用の有無は
    データが決めるはずで、
    我々ではないから

    データは様々な要因が絡み合って数値化されます。であれば、ナチュラルに主効果、交互作用を含めて検討しても良いと考えます。

    「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    同じ直交表を使うのに、

    品質工学≠実験計画法で別物扱い

    これもピンと来ません。同じで良いではないかと!

    品質工学の発展や普及させる中で皆が同じことを言えば正しいという同調圧力を感じます
    なので、
    実験計画法の延長として品質工学を検討したり
    一般の直交表を使ってパラメータ設計してみましょう。

    で、おかしい結果になるか確かめてみましょう。

    でも、主効果、交互作用の有無や
    解析結果は
    データが決めるはずで、
    我々ではないよ!

    品質工学に一般の直交表を使ってみる

    QCプラネッツは長年にわたりこの疑問を抱いていましたので、実際に
    ●L8
    ●L16
    ●L9
    ●L27
    と混合系の
    ●L12
    ●L18(本記事)
    を取り上げてみます。

    ➁実験計画法の復習

    QCプラネッツは
    品質工学=実験計画法 という考えなので、
    まず実験計画法を復習しましょう。

    関連記事で、確認ください。

    究める!実験計画法
    QCプラネッツが解説する究める実験計画法。多くの教科書がある中、勉強してもどうしても分からない、苦労している難解な箇所をすべて解説します。多元配置実験、乱塊法、分割法、直交表などなど多くの手法を個別に公式暗記せず、データの構造式をみればすべて導出できる新しい実験計画法を解説します。

    混合系直交表L18についても、関連記事で解説しています。

    混合系直交表L18がわかる
    混合系直交表L18が使えますか? 本記事ではロバストパラメータ設計でよく使われれる直交表L18のパターン、データの構造式、平方和の分解、分散分析表、分散の期待値、母平均、有効繰返数、区間推定の一連の解法を解説します。平方和で注意すべき点があるので、必読です!

    ➂直交表L18を使ったパラメータ設計事例

    事例

    次の問いを考えます。

    【問】
    あるデータから最適条件を直交表L18を使って求めたい。
    (1) 分散分析表を作れ。
    (2) 各因子の、各水準におけるSN比と感度を計算し、要因効果図を作れ。
    (3) 最適条件を選び、その条件におけるSN比と感度を計算せよ。

    直交表L18

    直交表L18

    各因子の平方和と分散分析を解析

    直交表L18は2と3水準系の混合系なので、各列の平方和を計算する公式があります。関連記事で解説しています。

    【本記事限定】直交表の各列の平方和の式は自力で導出できる【必見】
    直交表の各列の平方和を導出する方法を知っていますか?公式暗記で済ませていませんか?本記事では、実験計画法の直交表の各列の平方和を導出する方法を詳しく解説します。本記事しか書いていない、直交表の知見を広げたい方は必見です。

    関連記事から2水準系の各列の平方和\(S[k]\)は
    \(S[k]\)=\(\frac{((T_{[k]1}-T_{[k]2})^2}{2N}\)
    (\(N\)=9)
    で計算します。

    関連記事から3水準系の各列の平方和\(S[k]\)は
    \(S[k]\)=\(\frac{((T_{[k]1}-T_{[k]2})^2+(T_{[k]2}-T_{[k]3})^2+(T_{[k]3}-T_{[k]1})^2)}{3N}\)
    (\(N\)=6)
    で計算します。

    これをもとに各列の平方和を計算すると、下表になります。

    直交表L18

    ここで、注意があります。

    18個のデータの平方和は公式から280になるが、
    混合系直交表L18の各列の合計からは241と小さくなる

    直交表全列の平方和と公式から算出される平方和の値は一致しませんので注意ください。なんでこんな変な直交表を使いたいのか、よくわかりませんが。

    ●分散分析表

    L18 平方和S 自由度φ 平均平方V
    A 18 1 18
    B 34.33 2 17.17
    C 24.33 2 12.17
    D 41.33 2 20.67
    E 67 2 33.5
    F 10.33 2 5.17
    G 8.33 2 4.17
    e 37.33 2 18.67
    合計 241 15

    データの構造式

    分散分析を扱うための最も重要なデータの構造式を定義します。今回は全列を成分に合わせた効果とするので、

    \(x\)=\(μ\)+\(a\)+\(b\)+\(c\)+\(d\)+\(e\)+\(f\)+\(h\)+\(h\)(誤差項)

    ➃SN比と感度の計算

    SN比と感度Sの公式

    関連記事にも公式導出過程を解説しています。

    品質工学のSN比が導出できる
    品質工学のSN比の式 η=10log (Sm-Ve)/Veがちゃんと導出できますか? 本記事はSN比を導出します。公式暗記に頼らず、式変形から意味を理解して、式を使うようにしましょう。

    ●SN比ηは
    η=10\(log \frac{μ^2}{σ^2}\)=10\(log \frac{\frac{1}{n}(S_m-V_e)}{V_e}\)

    ●感度Sは
    S=10\(log μ^2\)=10\(log \frac{1}{n}(S_m-V_e)\)

    ですが、今回簡略化のため、

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算します。

    各効果の各水準における平均\(\bar{x}\)と標準偏差\(s\)

    各効果の水準1,2、3に属するデータの平均と標準偏差を計算すると下表になります。

    No 水準1 水準2 水準3
    平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\)
    A 11 3.61 13 4.44
    B 13.5 4.18 10.17 1.94 12.33 5.28
    C 10.5 2.95 12.17 4.75 13.33 4.46
    D 11.67 3.88 14 3.52 10.33 4.5
    E 14.67 3.56 10.17 4.22 11.17 3.49
    F 11.17 3.87 11.83 5 13 3.74
    G 12 1.9 11.17 3.49 12.83 6.21
    e 10 5.66 12.67 2.94 13.33 2.8

    例えば、
    ●因子A(2水準)において、水準ごとの9個のデータの平均と標準偏差を計算します。
    ●因子A以外の因子(3水準)において、水準ごとの6個のデータの平均と標準偏差を計算します。

    直交表L18の各列のSN比と感度

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算すると、下表になります。

    No 水準1 水準2 水準3
    SN比η 感度S SN比η 感度S SN比η 感度S
    A 9.28 121 8.57 169
    B 10.43 182.25 27.48 103.43 5.45 152.03
    C 12.67 110.25 6.56 148.11 8.93 177.69
    D 9.05 136.19 15.82 196 5.27 106.71
    E 16.98 215.21 5.81 103.43 10.24 124.77
    F 8.33 124.77 5.6 139.95 12.08 169
    G 39.89 144 10.24 124.77 4.27 164.61
    e 3.12 100 18.57 160.53 22.66 177.69

    よく 対数を取ってSN比や感度Sの値を計算しますが、別になくてもOKなので、対数にしていません。

    要因効果図があると見やすいですが、数表からも確認できるので、割愛します。

    ➄最適条件の選定

    ここで、因子ABCDEFの水準の高い方を選択します。

    \(μ(ABCDEF)\)の式を先に作ります。

    関連記事で解説しています。

    【簡単】データの構造式で実験計画法がわかる(必読)
    実験計画法が難しい、多元配置実験、乱塊法、分割法、などたくさんの手法を学ぶのが大変など困っていませんか?本記事では、データの構造式さえ理解すれば実験計画法がすぐマスタできるように、わかりやすく解説します。早く実験計画法をマスターした方は必見です。

    \(μ(ABCDEF)\)
    =\(μ\)+(\(μ_a-μ\))+(\(μ_b-μ\))+(\(μ_c-μ\))+(\(μ_d-μ\))+(\(μ_e-μ\))+(\(μ_f-μ\))
    =\(μ_a\)+\(μ_b\)+\(μ_c\)+\(μ_d\)+\(μ_e\)+\(μ_f\)-5\(μ\)
    となります。

    SN比η、感度Sは
    ●\(η_{ABCDEF}\)=\(η_a\)+\(η_b\)+\(η_c\)+\(η_d\)+\(η_e\)+\(η_f\)-5\(\bar{η}\)
    ●\(S_{ABCDEF}\)=\(S_a\)+\(S_b\)+\(S_c\)+\(S_d\)+\(S_e\)+\(S_f\)-5\(\bar{S}\)

    暗記不要で、データの構造式からどんな組み合わせパターンも式が作れます!

    ●SN比において、
    A,B,C,D,E,Fで値のSN比が大きい水準をみると
    A1,B2,C1,D2,E1,F3なので、
    \(η_{ABCDEF}\)=\(η_a\)+\(η_b\)+\(η_c\)+\(η_d\)+\(η_e\)+\(η_f\)-5\(\bar{η}\)
    =9.28+27.48+12.67+15.82+16.98+12.08-5×12.06
    =34.03

    ●感度において、
    A,B,C,D,E,Fで値の感度が大きい水準をみると
    A2,B1,C3,D2,E1,F3なので、
    \(S_{ABCDEF}\)=\(S_a\)+\(S_b\)+\(S_c\)+\(S_d\)+\(S_e\)+\(S_f\)-5\(\bar{S}\)
    =169+182.25+177.69+196+215.21+169-5×145.71
    =380.59

    と計算できました。

    直交表L18を使って、SN比、感度の計算を実施しました。

    直交表の種類に関係なく1つの解法で解ける事がわかりますね。

    まとめ

    「直交表L18を使ったパラメータ設計がわかる」を解説しました。

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L18を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定

  • 直交表L27を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L27を使ったパラメータ設計がわかる

    「直交表を使ったロバストパラメータ設計ができない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    直交表L27を使ったパラメータ設計がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L27を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定
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    品質工学
    ロバストパラメータ設計
    タグチメソッド
    手法に溺れるな!
    数式と理論で理解しよう!

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
    結局わからない!
    ⇒QCプラネッツが解決!

    ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドで扱う直交表について疑問に思うことが2つあります。

    1. 「品質工学=混合系直交表」じゃないとダメなのか?
    2. 「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    「品質工学=混合系直交表」は正しいのか?

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドって、最初から、特殊な直交表L12,L18が出て来ます。その理由は

    交互作用を割り付けるのは品質工学的に無意味だから、交互作用が出ない混合系直交表を使いたいから

    でも、これが意味わからないんですよ!

    でも、主効果、交互作用の有無は
    データが決めるはずで、
    我々ではないから

    データは様々な要因が絡み合って数値化されます。であれば、ナチュラルに主効果、交互作用を含めて検討しても良いと考えます。

    「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    同じ直交表を使うのに、

    品質工学≠実験計画法で別物扱い

    これもピンと来ません。同じで良いではないかと!

    品質工学の発展や普及させる中で皆が同じことを言えば正しいという同調圧力を感じます
    なので、
    実験計画法の延長として品質工学を検討したり
    一般の直交表を使ってパラメータ設計してみましょう。

    で、おかしい結果になるか確かめてみましょう。

    でも、主効果、交互作用の有無や
    解析結果は
    データが決めるはずで、
    我々ではないよ!

    品質工学に一般の直交表を使ってみる

    QCプラネッツは長年にわたりこの疑問を抱いていましたので、実際に
    ●L8
    ●L16
    ●L27(本記事)
    と混合系の
    ●L12
    ●L18
    を取り上げてみます。

    ➁実験計画法の復習

    QCプラネッツは
    品質工学=実験計画法 という考えなので、
    まず実験計画法を復習しましょう。

    関連記事で、確認ください。

    究める!実験計画法
    QCプラネッツが解説する究める実験計画法。多くの教科書がある中、勉強してもどうしても分からない、苦労している難解な箇所をすべて解説します。多元配置実験、乱塊法、分割法、直交表などなど多くの手法を個別に公式暗記せず、データの構造式をみればすべて導出できる新しい実験計画法を解説します。

    ➂直交表L27を使ったパラメータ設計事例

    事例

    次の問いを考えます。

    【問】
    あるデータから最適条件を直交表L27を使って求めたい。
    (1) 分散分析表を作れ。
    (2) 各因子の、各水準におけるSN比と感度を計算し、要因効果図を作れ。
    (3) 最適条件を選び、その条件におけるSN比と感度を計算せよ。

    直交表L27

    直交表L27

    各因子の平方和と分散分析を解析

    直交表L27は3水準系なので、各列の平方和を計算する公式があります。関連記事で解説しています。

    【本記事限定】直交表の各列の平方和の式は自力で導出できる【必見】
    直交表の各列の平方和を導出する方法を知っていますか?公式暗記で済ませていませんか?本記事では、実験計画法の直交表の各列の平方和を導出する方法を詳しく解説します。本記事しか書いていない、直交表の知見を広げたい方は必見です。

    関連記事から3水準系の各列の平方和\(S[k]\)は
    \(S[k]\)=\(\frac{((T_{[k]1}-T_{[k]2})^2+(T_{[k]2}-T_{[k]3})^2+(T_{[k]3}-T_{[k]1})^2)}{3N}\)
    で計算します。

    これをもとに各列の平方和を計算すると、下表になります。

    直交表L27

    ●分散分析表

    L27 平方和S 自由度φ 平均平方V
    A 800 2 400
    B 1134 2 567
    C 98 2 49
    AB 108 4 27
    AC 14 4 3.5
    BC 504 4 126
    e 72 8 9
    2730 26

    データの構造式

    分散分析を扱うための最も重要なデータの構造式を定義します。今回は全列を成分に合わせた効果とするので、

    \(x_{ijk}\)=\(μ\)+\(a_i\)+\(b_j\)+\(c_k\)+
    +\(ab_{ij}\)+\(ac_{ik}\)+\(bc_{jk}\)+\(e_{ijk}\)
    (\(i,j,k=1,2,3\))

    ➃SN比と感度の計算

    SN比と感度Sの公式

    関連記事にも公式導出過程を解説しています。

    品質工学のSN比が導出できる
    品質工学のSN比の式 η=10log (Sm-Ve)/Veがちゃんと導出できますか? 本記事はSN比を導出します。公式暗記に頼らず、式変形から意味を理解して、式を使うようにしましょう。

    ●SN比ηは
    η=10\(log \frac{μ^2}{σ^2}\)=10\(log \frac{\frac{1}{n}(S_m-V_e)}{V_e}\)

    ●感度Sは
    S=10\(log μ^2\)=10\(log \frac{1}{n}(S_m-V_e)\)

    ですが、今回簡略化のため、

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算します。

    各効果の各水準における平均\(\bar{x}\)と標準偏差\(s\)

    各効果の水準1,2、3に属するデータの平均と標準偏差を計算すると下表になります。

    No 水準1 水準2 水準3
    平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\)
    A 15 10.44 22.5 5.55 30 10.07
    B 12.38 8.35 25.88 6.93 29.25 9.04
    C 19.88 6.89 22.5 13.47 25.13 10
    AB 21.38 13.44 23.06 13.3 23.06 10.91
    AC 21.94 12.87 22.31 13.04 23.25 11.94
    BC 27 8.36 19.13 11.66 21.38 9.37
    e 22.78 11.75 22.22 12.72 22.5 12.82

    例えば、
    ●因子Aにおいて、水準ごとの9個のデータの平均と標準偏差を計算します。
    ●交互作用ABは、2列あるので、水準ごとの18個のデータの平均と標準偏差を計算します。
    ●残差eは、4列あるので、水準ごとの36個のデータの平均と標準偏差を計算します。

    直交表L27の各列のSN比と感度

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算すると、下表になります。

    No 水準1 水準2 水準3
    SN比η 感度S SN比η 感度S SN比η 感度S
    A 2.06 225 16.44 506.25 8.88 900
    B 2.2 153.26 13.95 669.77 10.47 855.56
    C 8.33 395.21 2.79 506.25 6.32 631.52
    AB 2.53 457.1 3.01 531.76 4.47 531.76
    AC 2.91 481.36 2.93 497.74 3.79 540.56
    BC 10.43 729 2.69 365.96 5.21 457.1
    e 3.76 518.93 3.05 493.73 3.08 506.25

    よく 対数を取ってSN比や感度Sの値を計算しますが、別になくてもOKなので、対数にしていません。

    要因効果図があると見やすいですが、数表からも確認できるので、割愛します。

    ➄最適条件の選定

    ここで、因子A,Cの水準の高い方を選択します。

    \(μ(A_i C_k)\)の式を先に作ります。

    関連記事で解説しています。

    【簡単】データの構造式で実験計画法がわかる(必読)
    実験計画法が難しい、多元配置実験、乱塊法、分割法、などたくさんの手法を学ぶのが大変など困っていませんか?本記事では、データの構造式さえ理解すれば実験計画法がすぐマスタできるように、わかりやすく解説します。早く実験計画法をマスターした方は必見です。

    \(μ(A_i C_k)\)
    =\(μ\)+\(a_i\)+\(c_k\)+\(ac_{ik}\)
    =\(\bar{\bar{x}}\)+(\(\bar{x_{i・・}}-\bar{\bar{x}}\))+(\(\bar{x_{・・k}}-\bar{\bar{x}}\))
    +\((\bar{x_{i・k}}-\bar{x_{i・・}}-\bar{x_{・・k・}}+\bar{\bar{x}})\)
    =\((\bar{x_{i・k}}-\bar{\bar{x}}\))
    =(\(\widehat{μ+a_i+c_k}\))-\(μ\)
    とすっきりした式になります。

    暗記不要で、データの構造式からどんな組み合わせパターンも式が作れます!

    ●SN比において、
    A,B,Cで値のSN比が大きい水準をみると
    AC_3なので、
    \(μ(AC_3)\)= (\(\widehat{μ+ac_3}\))-\(μ\)
    =3.79-5.68=-1.89

    ●感度において、
    ACで値の感度が大きい水準をみると
    AC_3なので、
    \(μ(AC_3)\)= (\(\widehat{μ+ac_3}\))-\(μ\)
    =540.56-521.62=18.94

    と計算できました。

    直交表L27を使って、SN比、感度の計算を実施しました。

    直交表の種類に関係なく1つの解法で解ける事がわかりますね。

    まとめ

    「直交表L27を使ったパラメータ設計がわかる」を解説しました。

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L27を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定

  • 直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる

    「直交表を使ったロバストパラメータ設計ができない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L8を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定
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    ロバストパラメータ設計
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    手法に溺れるな!
    数式と理論で理解しよう!

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
    結局わからない!
    ⇒QCプラネッツが解決!

    ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドで扱う直交表について疑問に思うことが2つあります。

    1. 「品質工学=混合系直交表」じゃないとダメなのか?
    2. 「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    「品質工学=混合系直交表」は正しいのか?

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドって、最初から、特殊な直交表L12,L18が出て来ます。その理由は

    交互作用を割り付けるのは品質工学的に無意味だから、交互作用が出ない混合系直交表を使いたいから

    でも、これが意味わからないんですよ!

    でも、主効果、交互作用の有無は
    データが決めるはずで、
    我々ではないから

    データは様々な要因が絡み合って数値化されます。であれば、ナチュラルに主効果、交互作用を含めて検討しても良いと考えます。

    「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    同じ直交表を使うのに、

    品質工学≠実験計画法で別物扱い

    これもピンと来ません。同じで良いではないかと!

    品質工学の発展や普及させる中で皆が同じことを言えば正しいという同調圧力を感じます
    なので、
    実験計画法の延長として品質工学を検討したり
    一般の直交表を使ってパラメータ設計してみましょう。

    で、おかしい結果になるか確かめてみましょう。

    でも、主効果、交互作用の有無や
    解析結果は
    データが決めるはずで、
    我々ではないよ!

    品質工学に一般の直交表を使ってみる

    QCプラネッツは長年にわたりこの疑問を抱いていましたので、実際に
    ●L8(本記事)
    ●L16
    ●L27
    と混合系の
    ●L12
    ●L18
    を取り上げてみます。

    ➁実験計画法の復習

    QCプラネッツは
    品質工学=実験計画法 という考えなので、
    まず実験計画法を復習しましょう。

    関連記事で、確認ください。

    究める!実験計画法
    QCプラネッツが解説する究める実験計画法。多くの教科書がある中、勉強してもどうしても分からない、苦労している難解な箇所をすべて解説します。多元配置実験、乱塊法、分割法、直交表などなど多くの手法を個別に公式暗記せず、データの構造式をみればすべて導出できる新しい実験計画法を解説します。

    ➂直交表L8を使ったパラメータ設計事例

    事例

    次の問いを考えます。

    【問】
    あるデータから最適条件を直交表L8を使って求めたい。
    (1) 分散分析表を作れ。
    (2) 各因子の、各水準におけるSN比と感度を計算し、要因効果図を作れ。
    (3) 最適条件を選び、その条件におけるSN比と感度を計算せよ。

    直交表L8

    直交表L8

    各因子の平方和と分散分析を解析

    直交表L8は2水準系なので、各列の平方和を計算する公式があります。関連記事で解説しています。

    【本記事限定】直交表の各列の平方和の式は自力で導出できる【必見】
    直交表の各列の平方和を導出する方法を知っていますか?公式暗記で済ませていませんか?本記事では、実験計画法の直交表の各列の平方和を導出する方法を詳しく解説します。本記事しか書いていない、直交表の知見を広げたい方は必見です。

    これをもとに各列の平方和を計算すると、下表になります。

    直交表L8

    ●分散分析表

    L8 効果 平方和S 自由度φ 平均平方V
    1 A 60.5 1 60.5
    2 B 24.5 1 24.5
    3 A×B 128 1 128
    4 C 32 1 32
    5 A×C 24.5 1 24.5
    6 B×C 12.5 1 12.5
    7 e 18 1 18
    15 e 18 1 18
    合計 T 300 7

    データの構造式

    分散分析を扱うための最も重要なデータの構造式を定義します。今回は全列を成分に合わせた効果とするので、

    \(x_{ijk}\)=\(μ\)+\(a_i\)+\(b_j\)+\(c_k\)
    +\(ab_{ij}\)+\(ac_{ik}\)+\(bc_{jk}\)
    +\(e_{ijk}\)
    (\(i,j,k=1,2\))

    ➃SN比と感度の計算

    SN比と感度Sの公式

    関連記事にも公式導出過程を解説しています。

    品質工学のSN比が導出できる
    品質工学のSN比の式 η=10log (Sm-Ve)/Veがちゃんと導出できますか? 本記事はSN比を導出します。公式暗記に頼らず、式変形から意味を理解して、式を使うようにしましょう。

    ●SN比ηは
    η=10\(log \frac{μ^2}{σ^2}\)=10\(log \frac{\frac{1}{n}(S_m-V_e)}{V_e}\)

    ●感度Sは
    S=10\(log μ^2\)=10\(log \frac{1}{n}(S_m-V_e)\)

    ですが、今回簡略化のため、

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算します。

    各効果の各水準における平均\(\bar{x}\)と標準偏差\(s\)

    各効果の水準1,2に属するデータの平均と標準偏差を計算すると下表になります。

    水準1 水準2
    No 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\)
    1 A 17.88 8.54 20.63 2.63
    2 B 18.38 6.34 20.13 7.18
    3 A×B 18.25 5.97 20.25 7.33
    4 C 21.25 5.45 17.25 5.26
    5 A×C 20.13 5.5 18.38 7.85
    6 B×C 18.63 5.56 19.88 8.06
    7 e 18.5 5.16 20 8.21

    例えば、因子Aにおいて、
    ●水準1:35,29,48,31
    ●水準2:44,39,43,39
    なので、それぞれ4個の平均と標準偏差を計算します。

    それを因子Aから誤差eまでの7列分を計算します。

    直交表L8の各列のSN比と感度

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算すると、下表になります。

    水準1 水準2
    No SN比 η 感度S SN比 η 感度S
    1 A 4.38 319.52 61.5 425.39
    2 B 8.39 337.64 7.85 405.02
    3 C 9.34 333.06 7.64 410.06
    4 A×B 15.22 451.56 10.76 297.56
    5 A×C 13.39 405.02 5.48 337.64
    6 B×C 11.22 346.89 6.08 395.02
    7 e 12.83 342.25 5.94 400

    よく 対数を取ってSN比や感度Sの値を計算しますが、別になくてもOKなので、対数にしていません。

    要因効果図があると見やすいですが、数表からも確認できるので、割愛します。

    ➄最適条件の選定

    ここで、因子A,Cの水準の高い方を選択します。

    \(μ(A_i C_k)\の式を先に作ります。

    関連記事で解説しています。

    【簡単】データの構造式で実験計画法がわかる(必読)
    実験計画法が難しい、多元配置実験、乱塊法、分割法、などたくさんの手法を学ぶのが大変など困っていませんか?本記事では、データの構造式さえ理解すれば実験計画法がすぐマスタできるように、わかりやすく解説します。早く実験計画法をマスターした方は必見です。

    \(μ(A_i C_k)\)
    =\(μ\)+\(a_i\)+\(c_k\)+\(ac_{ik}\)
    =\(\bar{\bar{x}}\)+(\(\bar{x_{i・・}}-\bar{\bar{x}}\))+(\(\bar{x_{・・k}}-\bar{\bar{x}}\))
    +\((\bar{x_{i・k}}-\bar{x_{i・・}}-\bar{x_{・・k}}+\bar{\bar{x}})\)
    =\((\bar{x_{i・k}}-\bar{\bar{x}}\))
    =(\(\widehat{μ+a_i+c_k}\))-\(μ\)
    とすっきりした式になります。

    暗記不要で、データの構造式からどんな組み合わせパターンも式が作れます!

    ●SN比において、
    A,Cで値のSN比が大きい水準をみると
    AC_1なので、
    \(μ(A_ i C_k)\)= (\(\widehat{μ+ac_1}\))-\(μ\)
    =13.39-12.85=0.53

    ●感度において、
    A,Cで値の感度が大きい水準をみると
    AC_1なので、
    \(μ(A_ i C_k)\)= (\(\widehat{μ+ac_1}\))-\(μ\)
    =405.02-371.90=33.11

    と計算できました。

    直交表L8を使って、SN比、感度の計算を実施しました。

    まとめ

    「直交表L8を使ったパラメータ設計がわかる」を解説しました。

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L8を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定

  • 直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる

    直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる

    「直交表を使ったロバストパラメータ設計ができない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L16を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定
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    【QC検定®1級合格】ロバスト設計問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方におススメです。
    【QC検定®合格】「品質工学」問題集を販売します! 単なる公式の代入ではなく、平方和の分解や実験計画法を駆使して品質工学の本質が学べる良問をそろえました。是非、学習しましょう。

    品質工学
    ロバストパラメータ設計
    タグチメソッド
    手法に溺れるな!
    数式と理論で理解しよう!

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
    結局わからない!
    ⇒QCプラネッツが解決!

    ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドで扱う直交表について疑問に思うことが2つあります。

    1. 「品質工学=混合系直交表」じゃないとダメなのか?
    2. 「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    「品質工学=混合系直交表」は正しいのか?

    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドって、最初から、特殊な直交表L12,L18が出て来ます。その理由は

    交互作用を割り付けるのは品質工学的に無意味だから、交互作用が出ない混合系直交表を使いたいから

    でも、これが意味わからないんですよ!

    でも、主効果、交互作用の有無は
    データが決めるはずで、
    我々ではないから

    データは様々な要因が絡み合って数値化されます。であれば、ナチュラルに主効果、交互作用を含めて検討しても良いと考えます。

    「品質工学≠実験計画法」は正しいのか?

    同じ直交表を使うのに、

    品質工学≠実験計画法で別物扱い

    これもピンと来ません。同じで良いではないかと!

    品質工学の発展や普及させる中で皆が同じことを言えば正しいという同調圧力を感じます
    なので、
    実験計画法の延長として品質工学を検討したり
    一般の直交表を使ってパラメータ設計してみましょう。

    で、おかしい結果になるか確かめてみましょう。

    でも、主効果、交互作用の有無や
    解析結果は
    データが決めるはずで、
    我々ではないよ!

    品質工学に一般の直交表を使ってみる

    QCプラネッツは長年にわたりこの疑問を抱いていましたので、実際に
    ●L8
    ●L16(本記事)
    ●L27
    と混合系の
    ●L12
    ●L18
    を取り上げてみます。

    ➁実験計画法の復習

    QCプラネッツは
    品質工学=実験計画法 という考えなので、
    まず実験計画法を復習しましょう。

    関連記事で、確認ください。

    究める!実験計画法
    QCプラネッツが解説する究める実験計画法。多くの教科書がある中、勉強してもどうしても分からない、苦労している難解な箇所をすべて解説します。多元配置実験、乱塊法、分割法、直交表などなど多くの手法を個別に公式暗記せず、データの構造式をみればすべて導出できる新しい実験計画法を解説します。

    直交表L16の分散分析・区間推定が解ける【必見】
    実験計画法の、直交表L16の分散分析、分散の期待値の導出、主効果・交互作用の区間推定の導出ができますか?公式暗記で済ませていませんか?本記事は、直交表L16の分散分析、分散の期待値の導出、区間推定の導出を解説します。分散分析、期待値の導出、区間推定をマスターしたい方は必見です。

    ➂直交表L16を使ったパラメータ設計事例

    事例

    次の問いを考えます。

    【問】
    あるデータから最適条件を直交表L16を使って求めたい。
    (1) 分散分析表を作れ。
    (2) 各因子の、各水準におけるSN比と感度を計算し、要因効果図を作れ。
    (3) 最適条件を選び、その条件におけるSN比と感度を計算せよ。

    直交表L16

    L16

    各因子の平方和と分散分析を解析

    直交表L16は2水準系なので、各列の平方和を計算する公式があります。関連記事で解説しています。

    【本記事限定】直交表の各列の平方和の式は自力で導出できる【必見】
    直交表の各列の平方和を導出する方法を知っていますか?公式暗記で済ませていませんか?本記事では、実験計画法の直交表の各列の平方和を導出する方法を詳しく解説します。本記事しか書いていない、直交表の知見を広げたい方は必見です。

    これをもとに各列の平方和を計算すると、下表になります。

    L16

    ●分散分析表

    L16 効果 平方和S 自由度φ 平均平方V
    1 A 42.25 1 42.25
    2 B 182.25 1 182.25
    3 A×B 6.25 1 6.25
    4 C 81 1 81
    5 A×C 4 1 4
    6 B×C 25 1 25
    7 A×B×C 9 1 9
    8 D 169 1 169
    9 A×D 9 1 9
    10 B×D 49 1 49
    11 A×B×D 0 1 0
    12 C×D 12.25 1 12.25
    13 A×C×D 2.25 1 2.25
    14 B×C×D 20.25 1 20.25
    15 e 110.25 1 110.25
    合計 T 721.75 15

    データの構造式

    分散分析を扱うための最も重要なデータの構造式を定義します。今回は全列を成分に合わせた効果とするので、

    \(x_{ijkl}\)=\(μ\)+\(a_i\)+\(b_j\)+\(c_k\)+\(d_l\)
    +\(ab_{ij}\)+\(ac_{ik}\)+\(ad_{il}\)+\(bc_{jk}\)+\(bd_{jl}\)+\(cd_{kl}\)
    +\(abc_{ijk}\)+\(abd_{ijl}\)+\(acd_{ikl}\)+\(bcd_{jkl}\)+\(e_{ijkl}\)
    (\(i,j,k,l=1,2\))

    ➃SN比と感度の計算

    SN比と感度Sの公式

    関連記事にも公式導出過程を解説しています。

    品質工学のSN比が導出できる
    品質工学のSN比の式 η=10log (Sm-Ve)/Veがちゃんと導出できますか? 本記事はSN比を導出します。公式暗記に頼らず、式変形から意味を理解して、式を使うようにしましょう。

    ●SN比ηは
    η=10\(log \frac{μ^2}{σ^2}\)=10\(log \frac{\frac{1}{n}(S_m-V_e)}{V_e}\)

    ●感度Sは
    S=10\(log μ^2\)=10\(log \frac{1}{n}(S_m-V_e)\)

    ですが、今回簡略化のため、

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算します。

    各効果の各水準における平均\(\bar{x}\)と標準偏差\(s\)

    各効果の水準1,2に属するデータの平均と標準偏差を計算すると下表になります。

    水準1 水準2
    No 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\) 平均\(\bar{x}\) 標準偏差\(s\)
    1 A 38.5 6.55 41.75 7.36
    2 B 36.75 7.4 43.5 4.72
    3 A×B 40.75 8.56 39.5 5.37
    4 C 37.88 7.06 42.38 6.46
    5 A×C 40.63 6.99 39.63 7.33
    6 B×C 38.88 8.43 41.38 5.34
    7 A×B×C 39.38 5.42 40.88 8.51
    8 D 43.38 5.34 36.88 7.1
    9 A×D 40.88 6.92 39.38 7.35
    10 B×D 41.88 4.29 38.38 8.81
    11 A×B×D 40.13 7.83 40.13 6.47
    12 C×D 39.25 4.33 41 9.09
    13 A×C×D 39.75 8.56 40.5 5.42
    14 B×C×D 41.25 6.82 39 7.33
    15 e 37.5 5.95 42.75 7.21

    例えば、因子Aにおいて、
    ●水準1:35,29,48,31,44,39,43,39
    ●水準2:42,27,42,40,40,47,53,43
    なので、それぞれ8個の平均と標準偏差を計算します。

    それを因子Aから誤差eまでの15列分を計算します。

    直交表L16の各列のSN比と感度

    ●SN比ηは
    η=\(\frac{μ^2}{σ^2}\)=\(\frac{\bar{x}^2}{s^2}\) (\(s\)は標準偏差)

    ●感度Sは
    S=\(μ^2\)=\(\bar{x}^2\)
    で計算すると、下表になります。

    水準1 水準2
    No SN比 η 感度S SN比 η 感度S
    1 A 34.55 1482.25 32.18 1743.06
    2 B 24.66 1350.56 84.94 1892.25
    3 A×B 22.66 1660.56 54.11 1560.25
    4 C 28.79 1434.89 43.04 1796.06
    5 A×C 33.79 1650.8 29.23 1570.54
    6 B×C 21.27 1511.65 60.05 1712.3
    7 A×B×C 52.79 1550.78 23.08 1671.17
    8 D 65.99 1881.82 26.98 1360.13
    9 A×D 34.9 1671.17 28.71 1550.78
    10 B×D 95.3 1753.93 18.98 1473.02
    11 A×B×D 26.27 1610.42 38.47 1610.42
    12 C×D 82.17 1540.56 20.34 1681
    13 A×C×D 21.56 1580.06 55.84 1640.25
    14 B×C×D 36.58 1701.56 28.31 1521
    15 e 39.72 1406.25 35.16 1827.56

    よく 対数を取ってSN比や感度Sの値を計算しますが、別になくてもOKなので、対数にしていません。

    要因効果図があると見やすいですが、数表からも確認できるので、割愛します。

    ➄最適条件の選定

    ここで、因子A,B,Cの水準の高い方を選択します。

    \(μ(A_i B_j C_k)\)の式を先に作ります。

    関連記事で解説しています。

    【簡単】データの構造式で実験計画法がわかる(必読)
    実験計画法が難しい、多元配置実験、乱塊法、分割法、などたくさんの手法を学ぶのが大変など困っていませんか?本記事では、データの構造式さえ理解すれば実験計画法がすぐマスタできるように、わかりやすく解説します。早く実験計画法をマスターした方は必見です。

    \(μ(A_i B_j C_k)\)
    =\(μ\)+\(a_i\)+\(b_j\)+\(c_k\)+\(ab_{ij}\)+\(ac_{ik}\)+\(bc_{jk}\)+\(abc_{ijk}\)
    =\(\bar{\bar{x}}\)+(\(\bar{x_{i・・・}}-\bar{\bar{x}}\))+(\(\bar{x_{・・j・}}-\bar{\bar{x}}\))+(\(\bar{x_{・・k・}}-\bar{\bar{x}}\))+\((\bar{x_{ij・・}}-\bar{x_{i・・・}}-\bar{x_{・j・・}}+\bar{\bar{x}})\)+\((\bar{x_{i・k・}}-\bar{x_{i・・・}}-\bar{x_{・・k・}}+\bar{\bar{x}})\)+\((\bar{x_{・jk・}}-\bar{x_{・j・・}}-\bar{x_{・k・・}}+\bar{\bar{x}})\)+\((\bar{x_{ijk・}}-\bar{x_{ij・・}}-\bar{x_{i・k・}}-\bar{x_{・jk・}}\)+\(\bar{x_{i・・・}}+\bar{x_{・j・・}}+\bar{x_{・・k・}}-\bar{\bar{x}}\))
    =\((\bar{x_{ijk・}}-\bar{\bar{x}}\))
    =(\(\widehat{μ+a_i+b_j+c_k}\))-\(μ\)
    とすっきりした式になります。

    暗記不要で、データの構造式からどんな組み合わせパターンも式が作れます!

    ●SN比において、
    A,B,Cで値のSN比が大きい水準をみると
    ABC_1なので、
    \(μ(A_ i B_j C_k)\)= (\(\widehat{μ+abc_1}\))-\(μ\)
    =52.79-40.014=12.776

    ●感度において、
    A,B,Cで値の感度が大きい水準をみると
    ABC_2なので、
    \(μ(A_ i B_j C_k)\)= (\(\widehat{μ+abc_2}\))-\(μ\)
    =1671.17-1613.235=57.93

    と計算できました。

    直交表L16を使って、SN比、感度の計算を実施しました。

    まとめ

    「直交表L16を使ったパラメータ設計がわかる」を解説しました。

    • ①パラメータ設計にはどの直交表を使っても良い
    • ➁実験計画法の復習
    • ➂直交表L16を使ったパラメータ設計事例
    • ➃SN比と感度の計算
    • ➄最適条件の選定

  • 品質工学のSN比が導出できる

    品質工学のSN比が導出できる

    「品質工学のSN比、感度Sが導出できない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質工学のSN比が導出できる

    おさえておきたいポイント

    • ①品質工学のSN比
    • ➁品質工学のSN比が導出できる
    • ➂品質工学の感度Sが導出できる
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    ①品質工学のSN比

    SN比 η=\(\frac{S_m}{S_e}\)でいいけど

    QCプラネッツ自身は、数値より、式の意味が大事ととらえるので、

    SN比 η=\(\frac{S_m}{S_e}\)
    でOKですね。

    対数 10logとかも要らないですよ。

    SN比 η=10 log \( \frac{\frac{1}{n}(S_m – V_e)}{V_e}\)をよく使う

    ですが、よく、

    η=10log \(\frac{\frac{1}{n}(S_m – V_e)}{V_e}\)
    を使いますよね!

    しかも、
    分子に変動\(S_m\)と単位が異なる分散\(Ve\)を引く意味がわからない
    変動\(S_m\)を分母にある単位が異なる分散\(Ve\)を割る意味がわからない
    教科書は「公式だから」ってあるけど、何でこの式なの?
    と疑問に沸きますよね。

    「公式は暗記!」
    はアカンよ!
    ちゃんと導出して納得してから使おう!

    ということで、

    SN比 η=10 log \(\frac{\frac{1}{n}(S_m – V_e)}{V_e}\)
    を導出します。

    ➁品質工学のSN比が導出できる

    SN比 η=10log \(\frac{\frac{1}{n}(S_m – V_e)}{V_e}\)を導出

    (i)SN比の定義

    SN比ηは
    SN比 η=10log \(\frac{S_m}{V_e}\)≡10log \(\frac{m^2}{σ^2}\)
    とします。個人的には10logは無くてもいいと思います。大事なのは、平均とばらつきの比をとっていることですね。

    (ii)平均\(m\)の式を変形

    まず、データが正規分布N(\(m\),\(σ^2\))に従うとし、
    そこから\(n\)個(\(y_1\),…,\(y_n\))のサンプルを抜き出し、
    その平均値\(\bar{y}\)のばらつき\(V(\bar{y})\)を考えます。

    分散の公式V[X]=E[X2]-(E[X])2から
    \(V(\bar{y})\)=\(E(\bar{y^2})\)-\((E(\bar{y}))^2\)
    =\(E(\bar{y^2})\)-\(m^2\)
    と表現できます。
    (ここで、\((E(\bar{y})=m\)です。)

    また、平均値\(\bar{y}\)のばらつき\(V(\bar{y})\)は、もとの正規分布からサンプル数を抜き取った時のばらつきなので、
    \(V(\bar{y})\)=\(\frac{σ^2}{n}\)
    とも書けます。

    まとめると、
    \(V(\bar{y})\)=\(E(\bar{y^2})\)-\(m^2\)=\(\frac{σ^2}{n}\)
    =(式1)
    となります。

    (式1)を変形します。
    \(E(\bar{y^2})\)-\(m^2\)=\(\frac{σ^2}{n}\)
    \(m^2\)=\(\frac{1}{n}\)(\(E(n・\bar{y}^2)-σ^2\))
    とします。

    もともと、変動\(S_m\)は
    \(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n} \bar{y}^2\)=\(n \bar{y}^2\)
    なので、

    \(m^2\)=\(\frac{1}{n}\)(\(E(S_m)-σ^2\))
    =(式2)
    となります。

    (iii)推定値に置き換える

    推定値に置き換えましょう。

    1. 母集団分散\(σ^2\)の推定値を\(V_e\)に置き換える
    2. 母集団平均\(m\)の推定値を\(\hat{m}\)に置き換える

    (式2)は
    (式2)= \(m^2\)=\(\frac{1}{n}\)(\(E(S_m)-σ^2\))
    ≡\(\hat{m}^2\)=\(\frac{1}{n}\)(\(S_m-V_e\))
    と書けます。

    よって、SN比 ηは
    η=10log \(\frac{\hat{m^2}}{σ^2}\)
    ≡10log \(\frac{\frac{1}{n}(S_m-V_e) }{V_e}\)
    と導出できます。

    シンプルだけど、自力で導出と言われると難しいですよね。

    ➂品質工学の感度Sが導出できる

    ついでに、感度Sも導出しておきます。

    感度S=10log\(m^2\)
    ですから

    \(\hat{m}^2\)=\(\frac{1}{n}\)(\(S_m-V_e\))
    を代入すれば、

    感度S=10log\(m^2\)≡10log\(\hat{m^2}\)
    =10log\(\frac{1}{n}(S_m-V_e)\)
    となります。

    教科書によく出て来る式が導出できました!。

    まとめ

    「品質工学のSN比が導出できる」を解説しました。

    • ①品質工学のSN比
    • ➁品質工学のSN比が導出できる
    • ➂品質工学の感度Sが導出できる

  • 品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる

    品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる

    「品質工学の静特性がよくわからない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる

    おさえておきたいポイント

    • ①静特性を解く目的を理解する
    • ➁静特性の全変動を導出
    • ➂静特性の変動の注意点
    • ➃SN比の注意点
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    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッド
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    ①静特性を解く目的を理解する

    品質工学を解く目的を理解する

    ちゃんと理解できていますか?

    1. 品質工学で何を解いているか?
    2. 実験計画法と品質工学の違いは何か?
    3. タグチメソッドを使って何とかく解を求めているだけかどうか?

    ちゃんと、理解しましょう。

    品質工学を解く目的は関連記事で紹介したとおり、

    品質工学は目標値に近づけることが目的で、
    実験計画法・回帰分析は誤差の評価や最小化をすることが目的

    と、目的が違い、
    ●品質工学は、目標値との差分を見る
    ●実験計画法・回帰分析は平均値との差分を見る

    全変動

    ですね。分散分析するから品質工学と実験計画法・回帰分析の区別がつきにくいし、区別つかないなら品質工学は不要ですよね。

    詳細は、関連記事で解説していますので、ご確認ください。

    【初心者必見】品質工学で全変動と平方和の違いがわかる
    品質工学、ロバストパラメータ設計、タグチメソッドで、全変動、平方和などの2乗和の計算を区別して計算できていますか?本記事では品質工学の入り口である全変動と平方和の違いをわかりやすく解説します。ここがわからないと品質工学で何を解いているかさっぱりわからなくなりますので、必読です!

    品質工学の静特性とは

    まず、「静特性」と「動特性」の2種類がありますが、その違いは、

    ●静特性:システムの入力が固定され、出力に対する目標が一定
    ●動特性:入力の値に応じて出力の値が変化する

    実は、品質工学領域の独特な表現方法で書いているだけで、実際は、

    ●静特性:実験計画法の多元配置実験とほぼ同じで
    平均値ではなく、目標値で差分をところが、多元配置実験と異なる。
    ●動特性:回帰分析そのもの(単回帰分析、重回帰分析)

    です。わざわざ別の言い方で「静特性」なり、「動特性」と使わなくてもいいんでしょうけど、品質工学を1つの学問として立ち上げたかったんでしょうね。

    だから、今回解説する「静特性」は、

    ●静特性:実験計画法の多元配置実験とほぼ同じで
    平均値ではなく、目標値で差分をところが、多元配置実験と異なる。

    の点に意識して解説するし、
    データの構造式がそうなっているから
    ですね。

    ➁静特性の全変動を導出

    静特性を表すデータの構造式を作る

    品質工学の目的は、何度も言いますが、

    品質工学は目標値に近づけることが目的で、
    品質工学は、目標値との差分を見る!

    静特性を図で表現すると下図になり、この図をもとにデータの構造式を作ります。

    全変動

    データの構造式は、

    \((y_i-m)\)=\((\bar{y}-m)\)+\((y_i-\bar{y})\)

    (全変動)=(平均変動)+(誤差分散(実は平方和))
    と書けますね。

    ➂静特性の変動の注意点

    教科書に書いてあるデータの構造式

    教科書に出て来る式は、なぜか、

    \(y_i\)=\(\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    であり、目標値の\(m\)がありません。

    実は、

    目標値の\(m\)を省くところが、
    品質工学の目的がぼやけてしまい、理解しにくくなる点なのです。

    定義どおり立式しても目標値の項は省ける

    じゃー、

    目標値\(m\)を省いたデータの構造式
    \(y_i\)=\(\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    の式自体が間違っているんじゃないの?

    と思いますよね。

    実は、

    静特性の目的を網羅した式
    \((y_i-m)\)=\((\bar{y}-m)\)+\((y_i-\bar{y})\)
    の2乗和を計算すると、
    \(y_i\)=\(\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    でもいいことが分かります。

    また、シンプルだから教科書では、
    \(y_i\)=\(\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    のデータの構造式から解説しています。

    シンプルとはいえ、肝心な目標値\(m\)を省くから
    静特性は何を計算しているかがわかりにくくなる!
    実験計画法、回帰分析、品質工学を1つずつちゃんと理解するには、2乗和の分解を解くスキルがとても大事です!

    2乗和を計算して目標値\(m\)の項が不要か確かめよう!

    では、2乗和を計算して、目標値\(m\)が不要になるか確かめましょう。

    データの構造式

    確かに計算結果みると、目標値\(m\)が不要になっているのがわかります。

    ➃SN比の注意点

    SN比の定義

    SN比は、有効成分と有害成分の比として、
    SN比が大きいほど良いとする変数です。

    データの構造式からは、
    (全変動)\(S\)=(平均変動)\(S_m\)+(誤差分散=平方和)\(S_e\)
    ですから、

    (SN比)=\(\frac{S_m}{S_e}\)
    となります。
    なお、\(log_{10}\)を教科書では取りますが、
    QCプラネッツは対数化に対しては重要な意味は感じません。
    なぜなら、比という考えが大事だからです。

    SNのSはいくらか?

    データの構造式をよく見ると、
    ●元(定義通り):\((y_i-m)\)=\((\bar{y}-m)\)+\((y_i-\bar{y})\)
    ●簡略化: \((y_i)\)=\((\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    であり、平均変動\(S_m\)を
    \(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n}(\bar{y}-m)^2\)

    \(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n}(\bar{y})^2\)
    のどちらを取るべきか、迷いますよね。

    QCプラネッツの考えは、


    ●品質工学の目的は目標値に近づける事だから、本来は、
    \((y_i-m)\)=\((\bar{y}-m)\)+\((y_i-\bar{y})\)
    から、
    \(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n}(\bar{y}-m)^2\)
    とすべき

    ただし、


    \(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n}(\bar{y}-m)^2\)
    とすると、\(S_m\)の値が高くなり、SN比が高くなり、
    過大評価になるので、調整の上、
    \(y_i\)=\(\bar{y}\)+\((y_i-\bar{y})\)
    から、\(S_m\)=\(\sum_{i=1}^{n}(\bar{y})^2\)
    を使うことが多いのではないか?

    教科書どおり解くと、品質工学の目的を見失うことが多々あります。
    よく考えることが大事です。

    まとめ

    「品質工学,静特性の変動とSN比の注意点がわかる」を解説しました。

    • ①静特性を解く目的を理解する
    • ➁静特性の全変動を導出
    • ➂静特性の変動の注意点
    • ➃SN比の注意点

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