投稿者: QCプラネッツ

  • 【重要】ISO27001 2022要求事項がわかる

    【重要】ISO27001 2022要求事項がわかる

    本記事のテーマ

    ISO27001 2022要求事項がわかる!
    ISO9001 2015と比較しながら
    ISO27001 2022の要求事項を学びましょう。
    • ① ISO9001 2015と比較してISO27001 2022を学ぶ
    • ② ISO9001 2015要求事項を復習
    • ③ ISO27001要求事項を学ぶポイント

    ① ISO9001 2015と比較してISO27001 2022を学ぶ

    マネジメントシステムは共通要素が多い

    (JQA引用 https://www.jqa.jp/service_list/management/iso_info/iso_network/vol26/article01/)

    実は、

    どちらもマネジメントシステムなので
    ほとんど内容が同じ

    極端に言えば、ISO9001 2015をマスターしていれば、他のマネジメントシステムもそれなりにできてしまう。

    なので、

    マネジメントシステムのベースである
    ISO9001 2015を軸にISO27001 2022を
    学ぶと、わかりやすいし、
    両方の要求事項が手に入る!

    ISO9001 2015とISO27001 2022の要求事項を比較

    ISO9001 2015とISO27001 2022の要求事項を比較しましょう。下表のとおりです。

    要求事項 ISO9001 2015 ISO27001
    1 適用範囲 適用範囲
    2 引用規格 引用規格
    3 用語及び定義 用語及び定義
    4 組織の状況 組織の状況
    4.1 組織及びその状況の理解 組織及びその状況の理解
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 情報セキュリティマネジメントシステムの適用範囲の決定
    4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス 情報セキュリティマネジメントシステム
    5 リーダシップ リーダシップ
    5.1 リーダシップ及びコミットメント リーダシップ及びコミットメント
    5.2 方針 方針
    5.3 組織の役割、責任及び権限 組織の役割、責任及び権限
    6 計画 計画策定
    6.1 リスク及び機会への取組み リスク及び機会に対する活動
    6.1.2 情報セキュリティリスクアセスメント
    6.1.3 情報セキュリティリスク対応
    6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 情報セキュリティ目的及びそれを達成するための計画策定
    6.3 変更の計画 変更の計画策定
    7 支援 支援
    7.1 資源 資源
    7.2 力量 力量
    7.3 認識 認識
    7.4 コミュニケーション コミュニケーション
    7.5 文書化した情報 文書化した情報
    8 運用 運用
    8.1 運用の計画及び管理 運用の計画策定及び管理
    8.2 製品及びサービスに関する要求事項 情報セキュリティリスクアセスメント
    8.3 製品及びサービスの設計・開発 情報セキュリティリスク対応
    8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理
    8.5 製造及びサービス提供
    8.6 製品及びサービスのリリース
    8.7 不適合なアウトプットの管理
    9 パフォーマンス評価 パフォーマンス評価
    9.1 監視、測定、分析及び評価 監視、測定、分析及び評価
    9.2 内部監査 内部監査
    9.3 マネジメントレビュー マネジメントレビュー
    10 改善 改善
    10.1 一般 継続的改善
    10.2 不適合及び是正処置 不適合及び是正処置
    10.3 継続的改善
    附属書A 管理策(93個)
    黄色枠がISO9001とISO27001の相違点です。それ以外は同じ要求事項であることがわかりますね。

    要求事項の相違点

    1. ISO9001は品質目標、ISO27001はリスクアセスメントが中心である点
    2. ISO9001の「8.運用」はプロセスごとに要求事項が異なるが、ISO27001は全プロセス統合している点
    3. ISO9001は管理策には要求事項はないが、ISO27001は93個の管理策も要求事

    3点だけ違うことがわかれば、ISO9001からISO27001へと習得するのが効率がよいと言えます。

    ISO9001とISO27001のさらなる相違点

    要求事項は大きく3点異なることを解説しました。その他、ISOを組織に運営する中で、気にかけておくべき相違点を解説します。

    相違点

    両者の要求事項を運用していくと、以下の違いがあります。

    項目 ISO9001 2015 ISO27001
    原則 リスク低減も機会向上とマイナス面もプラス面も見る リスク低減のみ(マイナス面のみ
    要求事項 運用(プロセス)によって箇条4~10で除外してよいものがある。 汎用的であり、箇条4~10のいかなる要求事項も除外できない
    中心軸 品質目標が中心 情報セキュリティ目標よりリスクアセスメントが軸
    目標項目 数値目標が立てやすい(顧客満足、教育、品質トラブル、品質コスト) 数値目標が立てにくい(事故件数、教育受講率くらいしかない)

    大事なのは、

    ISO9001 2015も
    ISO27001 2022も
    解決すべき課題・リスクをコントロールして
    あなたの組織のあるべき姿・目標に向かうことです。

    そして、

    ISO9001 2015と
    ISO27001 2022は
    共通要素を最初に理解して、
    個別の個性を知っていくことです。

    ISO9001(QMS)もISO27001(ISMS)も両方マスターしましょう。

    ② ISO9001 2015要求事項を復習

    ISO27001のベースとなるISO9001を先に習得しよう!

    QCプラネッツはソフトウェアが苦手だからかもしれませんが、

    いきなりISO27001に入るより、
    一旦ISO9001から学んだ方がよい。

    その理由は、

    1. ISO9001はISOすべてのマネジメントシステムのベースだから。
    2. ISO9001とISO27001の共通要素は多いから。
    3. ISO14001などの他のマネジメントシステムへの応用が効きやすいから。

    ISO9001ならQCプラネッツにおかませください!

    ISO9001 2015についてはQCプラネッツの人気ブログがあります。たくさんの方に見ていただいております。是非復習しましょう!

    ISO9001_2015_まとめ 【ISO9001 2015がわかる】
    ISO9001 2015の要求事項を、暗記に走らず、理解して自分の言葉で説明できるように、実務経験から重要ポイントをわかりやすく解説!

    全要求事項をわかりやすく解説しており、さらに、内部監査・外部審査のポイント、内部監査養成へのポイントもQCプラネッツのサイトでまとめています。

    マネジメントシステム全体像

    まずは、PDCAサイクルとISOマネジメントシステムとの関連をおさえましょう。

    品質マネジメントシステム

    先ほどのリンクの【ISO9001 2015がわかる】記事にあるとおり、PDCAサイクルをしっかりおさえておきましょう。

    ③ ISO27001要求事項を学ぶポイント

    ここまで、読めば、

    ISO9001から、
    リスクアセスメントを加えて、
    運用の各プロセスを統合すれば
    ISO27001になる

    とわかります。

    ソフトウェア、情報セキュリティの
    知識やノウハウがなくても、
    ISO27001は理解できてしまう。

    ともいえます。

    品質マネジメントシステム

    でも、それだけでは
    ・専門知識やノウハウがないことが相手にばれてしまう。
    ・自信もってISO27001が運用できない。
    ・リスクアセスメント・情報目録が煩雑になりそうで、運用が面倒くさい。
    ・特に煩雑な「管理策」への対策が不十分で困っている。

    あたりが、不安要素になるでしょう。

    ISO27001 2022の初心者が習得すべき方法

    ISO27001を始めることは特に、


    ・ソフトウェア、情報セキュリティを始めたばかり。
    ・管理策への対策。

    の2点が、大きなハードルと思います。
    (その次は「リスクアセスメント」でしょうが、これはやればいいだけと分かってきます。)

    でも、大丈夫です! 1つずつQCプラネッツと解決できます!!

    ソフトウェアが苦手でも大丈夫!

    情報セキュリティは基本、カタカナが多いソフトウェア領域で、得意な人もいれば、苦手な人もいます。

    情報セキュリティは得意不得意関係なく大事なので、苦手な人はどうやって攻略するか?悩むはずです。

    そこで、QCプラネッツがその攻略法を解説しました。関連記事を読んでください。

    情報セキュリティは重要とわかるけど、ソフトウェア領域が苦手なあなたに、是非読んでほしい攻略法です!

    管理策をどうやってものにするか?

    ISO9001にはない、「管理策」。要求事項と同様に要求されますが、数が多く、粒度もばらばらで理解や習得が難しいです。

    QCプラネッツが編み出した攻略法は、

    マネジメントシステムなのだから、メインは要求事項。だったら管理策を無理矢理でも、要求事項に組み込んで、同時に見ていけば習得しやすいはず

    詳しくは、関連記事を読んでください。

    93個もあり、まとめにくい管理策は
    要求事項に組み込めば、マスターできる必殺技を伝授します!

    手元に置いておきたい管理策の運用マニュアル

    管理策は暗記不要で、後から見るべきものとわかるはずです。とはいえ、数行しかない管理策から何を注意して要求を満たせばよいかの勘所がわかりませんよね。

    また、確認頻度も高いので、

    手元に置いて、すぐに確認ができ、勘所も書いてあるマニュアルがほしい

    と思い、関連記事を作りました。読んで下さい。

    93個あるISO27001 2022管理策を上手に活用できる方法を伝授します!

    ここまで来れば、
    ISO27001の攻略方法は、
    (1) 要求事項の全体像はISO9001をベースでよく、
    (2) ISO27001学習の初期に悩みやすい、
    ・情報セキュリティの基礎
    ・管理策への対応
    への対処方法がわかり、自信がついたと思います。

    あとは、個別の細かいところを1つずつ習得していけば、ISO9001,ISO27001両方マスターできます。

    細かいところもQCプラネッツがわかりやすく解説していきます。

    まとめ

    以上、「ISO27001 2022管理策がわかる!」を解説しました。

    • ① ISO9001 2015と比較してISO27001 2022を学ぶ
    • ② ISO9001 2015要求事項を復習
    • ③ ISO27001要求事項を学ぶポイント
  • 【重要】ISO27001 2022管理策がわかる!

    【重要】ISO27001 2022管理策がわかる!

    本記事のテーマ

    【重要】ISO27001 2022管理策がわかる!
    ISO27001 2022管理策の
    大事なポイントと
    業務、運用、監査に活かせるポイントを
    まとめた教科書を作りました!

    手元にあるとうれしい本書です。

    • ①管理策の習得が難しくて悩んでいませんか?
    • ②QCプラネッツが【わかる!管理策教科書】を作りました!
    • 【本書ご購入方法】

    ①管理策の習得が難しくて悩んでいませんか?

    管理策をどう攻略するかがISO27001ではキーとなります。

    理由をいくつか挙げると、

    1. 管理策が93個もあり、多すぎ!
    2. 個々の管理策の要求事項が簡素であり、具体的に何をしたらよいか迷う。
    3. ソフトウェアや情報セキュリティ分野が苦手である。
    4. 運用するために暗記したいが覚えられず困る。
    5. ユーザ-からの問い合わせ、監査対応で自信もって対応できない。

    など、たくさん悩みが出てきます。

    ソフトウェアが苦手な
    QCプラネッツも同意見です。

    とはいっても、

    情報セキュリティの重要性は年々増すばかりで、自分の業務にもかかわるのも時間の問題!

    なので、

    どうすればいいのか?困る!!

    となりますよね!

    ②QCプラネッツが【わかる!管理策教科書】を作りました!

    あなたと同じ悩みをもっていたQCプラネッツから本書を紹介させていただきます。

    4点解説します。

    • (1) 作った思い
    • (2) 本書のポイント・メリット
    • (3) 本書の構成
    • (4) 本書のサンプルをご紹介

    (1) 作った思い

    もともとは、自分用にまとめたものでした。

    教科書なり、自費で受講した資料なり、色々集めて、
    自分にとってわかりやすく、活用しやすく、
    手元に持ってすぐ確認できる教科書

    作成しました。

    折角作ったので、

    同じ悩みを抱える多くの方々にも活用していただければと思い、本書を提案させていただきます。

    (2) 本書のポイント・メリット

    わかりやすく、活用しやすく、
    手元に持ってすぐ確認できる教科書
    を意識して作りました。

    本書のポイント・メリット

    1. できるだけスライドの文字を減らし、ポイントを強調。
    2. 本書を活用しやすく、1管理策に1スライド。
    3. 専門用語や概念ではなく、具体的かつ分かりやすい言葉で解説。
    4. 管理策の暗記は不要で、むしろ組織のリスクとその対策を具体的に考える姿勢を重視。
    5. まず管理策全体を俯瞰し、徐々に個別の管理策の理解を深めること。
    6. すぐに読み返して、何度も読めること。

    いかがでしょうか。

    管理策への苦手意識をあまり気にせず、どなたでもマスターできる本書構成であることがわかると思います。

    そうじゃないと、QCプラネッツ自身も自信もって、ISO27001ができませんから(笑)。

    (3) 本書の構成

    全104ページあります。本書の構成をご紹介します。

    No ページ 内容
    1 1 表紙
    2 2 目次
    3 3 【はじめに】
    4 6 5.組織的管理策
    5 44 6.人的管理策
    6 53 7.物理的管理策
    7 68 8.技術的管理策
    8 103 まとめ

    (4) 本書のサンプルをご紹介

    「(2) 本書のポイント・メリット」 は本書の【はじめに】に記載しております。

    せっかくなので数ページ解説ページサンプルを紹介します。管理策は全部で93あるので、100ページ超となります。

    本当は前頁紹介したいのですが、100ページ超のため、だらだらたくさん図を張り付けても、本書の良さが活かせないので、いくつか紹介とさせていただきます。

    その1

    その2

    その3

    各ページのポイント

    1. 朱書きにて重要箇所を強調。
    2. 具体的に何が要求されているかがわかる。
    3. 求められるものやそれが無い場合の対処も解説。
    最初は「なるほど」
    2回目は「全体との関係」
    慣れてきたら「セキュリティ関連の専門用語・概念」への熟知
    ・・・
    と何度も読みながら
    情報セキュリティを究めていきましょう。

    情報セキュリティの習得方法は、

    1. 自組織でのリスク・やるべきことを考える。
    2. ISMSの全体を理解する。
    3. 慣れて自信がついてきたらソフトウェア、情報セキュリティの専門用語・概念への理解を広める。

    です。ありがちなのは、その逆の
    1.ソフトウェア、情報セキュリティの専門用語・概念を暗記
    2. ISMS,ISO27001の内容を暗記
    3.すべて覚えてから活動する

    は、

    初心者は特にくじけます。
    実用的な行動が先で専門性は後です!

    ③【本書ご購入方法】

    本ブログから販売しております。

    本ブログからのご購入

    ご購入いただけます。ご購入後、QCプラネッツからアクセスサイト先(アクセスのみ可)をご案内いたします。データの拡散を防ぐため、ダウンロードと印刷は不可とさせていただきます。

    メルカリからのご購入(近日公開予定)

    商品出品後、ここに記載させていただきます。

    noteからのご購入(近日公開予定)

    note掲載後、ここに記載させていただきます。

    よろしくお願いいたします。

    まとめ

    以上、「ISO27001 2022管理策がわかる!」を解説しました。

    <d

    • ①管理策の習得が難しくて悩んでいませんか?
    • ②QCプラネッツが【わかる!管理策教科書】を作りました!
    • 【本書ご購入方法】
  • ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティがよくわかる

    ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティがよくわかる

    本記事のテーマ

    ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティがよくわかる
    • ①情報セキュリティに苦手意識ありませんか?
    • ②ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティはすぐ理解できる!
    • ③QCプラネッツが「わかる情報セキュリティ」の本書を作成しました!
    • 【本書ご購入方法】

    ①情報セキュリティに苦手意識ありませんか?

    情報セキュリティの重要さが増している

    近年はIT(情報技術)や情報通信が飛躍的に発展しています。QCプラネッツもブログを書いているのもこうした恩恵があるからです。

    しかし、一方でIT基盤を脅かす脅威も深刻化しています。そのため情報セキュリティが重要視されてきています。

    多くの企業がISMSやISO27001認証を取り、情報セキュリティリテラシー強化に向かっています。

    情報セキュリティをマスターしたいけど困っている

    QCプラネッツも然りで、

    情報セキュリティが大事だからマスターしたい!
    でも、難しくて困っている!!

    ではありませんか?

    その理由は、よくわかります。以下が「あるある」だと思います。

    1. ソフトウェアが苦手で、情報セキュリティがよくわからない
    2. 情報セキュリティに出てくる専門用語が理解できず、暗記してもすぐ忘れる
    3. 天才国際ハッカーに襲われる見えない恐怖にかられる

    などが理由でしょう。

    QCプラネッツはハードウェア寄りの思考であり、
    ソフトウェアが苦手で
    SEの仕事など(特に要件定義あたり)は何をやっているのか?
    何が面白いのか?がよくわかりません。

    とはいっても、

    毎日、PC、ネット、システムを活用して仕事している分、情報セキュリティは何とかマスターしたい!

    という気持ちはあります。せっかくの思いを空回りしないようにするにはどうすればよいか?ずっと困っていました。

    でも、解決しました。
    本ブログを読んでいただければ同じ悩みを抱えるあなたへ
    役立てられる!と自信があります。

    ②ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティはすぐ理解できる!

    実は、ソフトウェアが苦手でも、情報セキュリティの専門用語が知らなくても、情報セキュリティはマスターできます。不思議に思うでしょう。その理由も解説していきます!

    情報セキュリティは家の防犯対策と同じ

    情報セキュリティが苦手なQCプラネッツでも、情報セキュリティ,ISMS,ISO27001をマスターするにはどんな演習問題があればよいかをいろいろ思考しました。その結果、

    家の防犯対策を考えることができたら
    情報セキュリティ,ISMS,ISO27001が手に入る!

    とわかりました。その理由は、

    家の防犯対策そのものを情報セキュリティ用語に変換すればクリアーできるから。

    なので、

    得意な人は、情報セキュリティ用語から入って良し!
    苦手な人は、防犯対策を思考演習史して良し!

    これはQCプラネッツも意外な結果がわかり、面白い!と実感しています。

    リスクを考え、対策を考える練習すれば大丈夫

    あとで本書を紹介しますが、その中で豪邸の防犯対策をたくさん列挙すると、ISO27001管理策のほとんどが網羅できました。

    となると、

    防犯対策を考える思考さえあれば
    ISMS,ISO27001の中身の暗記は不要。
    だから何も覚えなくても情報セキュリティ対策はできる!

    ③QCプラネッツが「わかる情報セキュリティ」の本書を作成しました!

    パワポ資料形式でわかりやすくまとめました。

    本書を作った思い

    1. 専門家が書く情報セキュリティは、専門用語・概念が難しい!
    2. 情報セキュリティの運用は煩雑でやりたくない!
    3. とはいっても、すべての人に情報セキュリティ対策は必須
    4. 簡単でわかりやすく学べる入門書がほしい!無いなら作ってしまおう!

    という思いで、本書を作りました。

    作ってわかったことは、

    1. 情報セキュリティの用語・概念よりあなたにとってのリスクは何か?を具体的に解ればそれでよい!
    2. 情報セキュリティ事故は、外部攻撃より内部不正・ミスによるものがほとんど。
    3. だから自分ができることだけやるだけでもかなりの情報セキュリティ対策ができる
    4. ISMS,ISO27001の内容(特にISO27001 管理策)は暗記不要。自分で考えた対策に該当するものを後であてはめればよいだけ
    5. 専門用語より自分の言葉で対策した方が周囲も理解でき、情報セキュリティ対策につながる

    本書の構成

    イメージ図です。

    「ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティがよくわかる」ために以下の構成を考えて本書を作りました。

    1. 情報セキュリティは何に気を付けたらよいのか?を冷静に理解する。
    2. 情報セキュリティを学ぶ前に、「侵入・盗難」から家の防犯対策を演習する。(侵入・盗難する側と、それを守る側の両方の立場で考える)
    3. 防犯対策を情報セキュリティ対策に置き換える(意外とそのままでよいことがわかる)
    4. ISO27001要求事項・管理策と照らし合わせると割と網羅できることを実感できる
    5. 次は小規模オフィスのあるあるから情報セキュリティ対策を考える
    6. 家の防犯対策と同様に、小規模オフィスも自分で情報セキュリティ対策を考えることができるようになる
    7. ISO27001要求事項・管理策と照らし合わせると割と網羅できることを実感できる
    8. 専門用語・概念より自分でとるべき対策を考えること、考えてから用語・概念を合わせればよいだけ
    9. 自信がついたら、情報セキュリティの専門用語や概念を勉強してもよい

    ➃【本書ご購入方法】

    本ブログから販売しております。

    本ブログからのご購入

    ご購入いただけます。ご購入後、QCプラネッツからアクセスサイト先(アクセスのみ可)をご案内いたします。データの拡散を防ぐため、ダウンロードと印刷は不可とさせていただきます。

    メルカリからのご購入(近日公開予定)

    商品出品後、ここに記載させていただきます。

    noteからのご購入(近日公開予定)

    note掲載後、ここに記載させていただきます。

    よろしくお願いいたします。

    まとめ

    以上、「ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティがよくわかる」を解説しました。

    • ①情報セキュリティに苦手意識ありませんか?
    • ②ソフトウェアが苦手でも情報セキュリティはすぐ理解できる!
    • ③QCプラネッツが「わかる情報セキュリティ」の本書を作成しました!
    • 【本書ご購入方法】
  • 【まとめ】中学社会のブログ記事をまとめました。

    【まとめ】中学社会のブログ記事をまとめました。

    本記事のテーマ

    中学社会のブログ記事をまとめました。
    • ①日本の歴史を正しく知ろう!
    • ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!
    • ③その他社会問題で気になったこと!

    ①日本の歴史を正しく知ろう!

    歴史はただの過去の事実を羅列して覚えて試験で点数稼ぎする科目ではなく、過去の出来事から学ぶべきものです。

    日本史(国史)とは何か? 日本人らしさとは何か? を考えるための記事を一気に紹介します。

    No ブログ記事リンク
    1 ★リンク【「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)】
    2 ★リンク【古事記、日本書記(記紀)がわかる】
    3 ★リンク【天皇制(シラス統治)がわかる】
    4 ★リンク【皇居にある文官像「和気清麻呂」の功績がよくわかる】
    5 ★リンク【八紘一宇(はっこういちう)を正しく理解し世界平和に貢献せよ! がわかる】
    6 ★リンク【日本の縄文時代の常識が変わる! がわかる】
    7 ★リンク【縄文土偶とは? 土偶は妊婦の安全祈願と弱者への愛 がわかる】
    8 ★リンク【「仁徳天皇陵古墳は水田開発の目的もあった?」がわかる】
    9 ★リンク【百済(朝鮮)と日本の親密な関係(日本は古代から外交に神経を使っていた)】
    10 ★リンク【聖徳太子のホントウの功績 がわかる】
    11 ★リンク【日本の古代からある人質制度がわかる】
    12 ★リンク【白村江の戦いの真実! 古代も現代も自国の安全保障は大事! がわかる】
    13 ★リンク【東大寺の大仏と大仏殿のすごさがわかる】
    14 ★リンク【「平家物語」(「源氏vs平氏」ではなく「源氏vs平家」な理由)がわかる】
    15 ★リンク【平安後期に武士が誕生し、源氏と平氏が武士の棟梁となった理由がわかる】
    16 ★リンク【幕府とは何かがよくわかる!】
    17 ★リンク【鎌倉時代 執権「北条氏」が15代も続いた理由 がわかる】
    18 ★リンク【室町幕府の将軍足利氏が15代も続いた理由がわかる】
    19 ★リンク【戦国時代に室町幕府が崩壊した理由がわかる】
    20 ★リンク【織田信長の強さがわかる(一匹狼より天皇を立てた戦略)】
    21 ★リンク【豊臣秀吉が朝鮮出兵した理由がわかる】
    22 ★リンク【国書改竄事件(柳川一件 1605年~)がわかる】
    23 ★リンク【「生類憐みの令」は「悪法」なのか?がわかる】
    24 ★リンク【禁中並公家諸法度を制定した理由がわかる】
    25 ★リンク【幕末に列強と締結した条約がわかる(アメリカ以外にも条約を結んだ)】
    26 ★リンク【大政奉還と明治維新が列強の圧力に屈せずに成功できた理由かる】
    27 ★リンク【佐幕開国vs尊王攘夷による戊辰戦争?(実は、列強から仕掛けられた内戦だった)】
    28 ★リンク【明治政府 近代化に必要な財源をどうやって確保したのか?がわかる】
    29 ★リンク【日本の朝鮮・台湾の統治が西洋列強国の植民地支配と全く異なる理由がわかる】
    30 ★リンク【日本が朝鮮、台湾を統治した理由(対馬事件、巨文島事件、清仏戦争)】
    31 ★リンク【日本は異文化の受容と再構築ができる理由】
    32 ★リンク【戦後GHQが日本に統治したこと(建前と本音)】
    33 ★リンク【GHQが天皇制を維持した理由がわかる】

    ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!

    世界史も同様に、【なぜ?】を問うことが大事です。ただし、日本史と同様に【陰謀論】が付きまとう点もあります。何が正しいのか?よく考える必要があります。

    世界史で気になったことを記事にまとめました。

    No ブログ記事リンク
    1 ★リンク【世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)】
    2 ★リンク【狩猟から農耕に進化すると 支配者から搾取される悲劇】
    3 ★リンク【なぜ四つだけ大きな文明ができた?(四大文明)がわかる】
    4 ★リンク【なぜユダヤが嫌われるのか?がわかる】
    5 ★リンク【遊牧民族が巨大国家を形成できた理由がわかる】
    6 ★リンク【大航海時代に、なぜ西欧が非西欧を征服?がわかる】
    7 ★リンク【和風な京都(平安京)に漂うユダヤ色 がわかる】
    8 ★リンク【偶然にしてはよく似た日本語とヘブライ語 がわかる】
    9 ★リンク【第1次産業革命がイギリスだけ発生した理由がわかる】
    10 ★リンク【ソ連崩壊の真相 国家崩壊につながる改革を自ら選んだのはなぜ? がわかる】
    11 ★リンク【太平洋戦争が勃発した理由がわかる(ヨーロッパから考えてみる)】
    12 ★リンク【ソ連崩壊後の新生ロシアが経済混乱した理由】

    ③その他社会問題で気になったこと!

    歴史以外の分野できになったことを記事にまとめました。

    No ブログ記事リンク
    1 ★リンク【「貿易赤字」、「貿易黒字」ヤバくない!】
    2 ★リンク【誰も教えてくれない「買うべき家」とは?がわかる】
    3 ★リンク【隣接する県どうしに全く同じ地名がたくさんある理由(多摩川)】
    4 ★リンク【アフリカの問題を正しく理解し、 あるべき協力支援方法を考えよう!がわかる】
    5 ★リンク【「徳」がつく天皇・皇太子の共通点】
    6 ★リンク【食料危機がなくならない理由(グローバリゼーションやランドラッシュが背景)】

    まとめ

    以上、中学社会のブログ記事をまとめました。

    • ①日本の歴史を正しく知ろう!
    • ②世界の歴史を正しく知るのは難しい!
    • ③その他社会問題で気になったこと!
  • ISO27001 2022管理策は要求事項に組み込もう!

    ISO27001 2022管理策は要求事項に組み込もう!

    本記事のテーマ

    ISO27001 2022管理策は要求事項に組み込もう!
    • ①管理策への悩み
    • ②管理策は要求事項に組み込めばいい!
    • ③【結論】要求事項と管理策の対応表を活用しよう!

    ①管理策への悩み

    管理策をどう攻略するかがISO27001ではキーとなります。

    管理策への悩みあるある

    ISMS,ISO27001を勉強したり、実務で求められたりすると、絶対悩みことがあります!

    1. 93個もある管理策は覚えられない!しかも要求事項もあるし。。。
    2. 多すぎる管理項目では組織の情報セキュリティ管理が十分できず本末転倒だ!
    3. ISMS内部監査、ISO27001外部審査で、管理策全てはチェック時間的に無理!

    と思いますよね。

    管理策の対応あるある

    実際、ISO27001の審査員の講義でこういう質問すると、

    1. 93個もある管理策は覚えなくていいし、審査員も全部は覚えていない。
    2. 審査の評価の際に、ISOハンドブックをみて管理策番号を照らし合わせている。
    3. 93個のある管理策は、個別の粒度である程度はまとめることができる。それを覚えて審査にのぞんでいる。

    と回答をもらいました。

    でも、

    一瞬わかった感じになるが、
    管理策を習得した気にならない。
    職場で管理策に関する問い合わせが来ると不安だ

    と、完全に納得する感じにはなりません。

    QCプラネッツが解決します!
    秘訣を思いつきました!

    ②管理策は要求事項に組み込めばいい!

    結論のイメージ図を描きます。本記事で最も伝えたいところです。

    発想のきっかけ

    管理策攻略はQCプラネッツも困っています。
    とはいえ、ISO27001を学ぶ上でいくつか気づいたことがあります。

    1. 監査は長くても2~3時間。この中ですべての要求事項と管理項目の10近くを質疑するには、1個2,3分しか時間がないこと
    2. ISMS,ISO27001のベースはマネジメントシステム(MS)であり、MSがしっかり管理・運営できていることが要求されること
    3. ISO27001の要求事項4~10はISO9001とほぼ同じで、完成度が高く今後変わる可能性は低い。一方、管理策はISO27001更新のたびに変わるほど完成度が低い。重視すべきは要求事項側であること
    4. 管理策のいくつかは要求事項の内容と重複するものがあるとわかったこと

    監査演習すると、質疑は管理策より要求事項がベースであり、
    日々の情報セキュリティも組織運営が肝であり、要求事項がベースとなります。

    ISO9001をマスターしていれば、
    そこに少し情報セキュリティの内容を追加しただけでも
    それなりの監査や管理ができてしまう。

    この作戦で行けば、管理策への抵抗感はほぼありません(とQCプラネッツは実感しています。

    要求事項4~10の流れはISO9001,ISO14001などのマネジメントシステムと同じなのでマスターしましょう。

    ISO9001については関連記事があります。

    ISO9001_2015_まとめ ISO9001 2015の要求事項を、暗記に走らず、理解して自分の言葉で説明できるように、実務経験から重要ポイントをわかりやすく解説!

    個々の管理策に近い要求事項を当てていく

    では、93個の管理策をそれぞれ、最も近い要求事項に当てていきましょう。

    完全に一致しないところもあります。
    考えが変わって該当する要求事項も変わるでしょう。それもOKです。

    ではやってみましょう。QCプラネッツは下表のとおりになりました。これが絶対正解ではありません。一例としてみてください。

    管理策と要求事項の対応表

    管理
    内容 要求
    事項
    内容
    4.1 組織及びその状況の理解
    5.1 情報セキュリティのための方針群 5.3 責任及び権限
    5.2 情報セキュリティの役割及び責任 5.3 責任及び権限
    5.3 職務の分離 5.3 責任及び権限
    5.4 管理層の責任 5.3 責任及び権限
    5.5 関係当局との連絡 5.3 責任及び権限
    5.6 専門組織との連絡 5.3 責任及び権限
    5.7 脅威インテリジェンス 4.1 組織及びその状況の理解
    5.8 プロジェクトマネジメントにおける情報セキュリティ 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.9 情報及びその他の関連資産の目録 7.1 資源
    5.10 情報及びその他の関連資産の許容される利用 7.5 文書化した情報
    5.11 資産の返却 7.1 資源
    5.12 情報の分類 7.5 文書化した情報
    5.13 情報のラベル付け 7.5 文書化した情報
    5.14 情報の転送 7.1 資源
    5.15 アクセス管理 5.3 責任及び権限
    5.16 識別情報の管理 5.3 責任及び権限
    5.17 認証情報 5.3 責任及び権限
    5.18 アクセス権 5.3 責任及び権限
    5.19 供給者関係における情報セキュリティ 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    5.20 供給者との合意における情報セキュリティの取扱い 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    5.21 情報通信技術(ICT)サプライチェーンにおける情報セキュリティの管理 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    5.22 供給者のサービス提供の監視、レビュー及び変更管理 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    5.23 クラウドサービスの利用における情報セキュリティ 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
    5.24 情報セキュリティインシデント管理の計画策定及び準備 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.25 情報セキュリティ事象の評価及び決定 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.26 情報セキュリティインシデントへの対応 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.27 情報セキュリティインシデントからの学習 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.28 証拠の収集 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.29 事業の中断・阻害時の情報セキュリティ 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.30 事業継続のためのICTの備え 8.3 情報セキュリティリスク対応
    5.31 法令、規制及び契約上の要求事項 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.32 知的財産権 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.33 記録の保護 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.34 プライバシー及び個人識別可能情報(PII)の保護 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.35 情報セキュリティの独立したレビュー 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.36 情報セキュリティのための方針群、規則及び標準の遵守 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.37 操作手順書 7.5 文書化した情報
    6.1 選考 7.1 資源
    6.2 雇用条件 7.1 資源
    6.3 情報セキュリティの意識向上、教育及び訓練 7.2 力量
    6.4 懲戒手続 7.1 資源
    6.5 雇用の終了又は変更後の責任 7.1 資源
    6.6 秘密保持契約又は守秘義務契約 7.3 認識
    6.7 リモートワーク 7.1 資源
    6.8 情報セキュリティ事象の報告 8.3 情報セキュリティリスク対応
    7.1 物理的セキュリティ境界 7.1 資源
    7.2 物理的入退 7.1 資源
    7.3 オフィス、部屋及び施設のセキュリティ 7.1 資源
    7.4 物理的セキュリティの監視 7.1 資源
    7.5 物理的及び環境的脅威からの保護 7.1 資源
    7.6 セキュリティを保つべき領域での作業 7.1 資源
    7.7 クリアデスク・クリアスクリーン 7.1 資源
    7.8 装置の設置及び保護 7.1 資源
    7.9 構外にある資産のセキュリティ 7.1 資源
    7.10 記憶媒体 7.1 資源
    7.11 サポートユーティリティ 7.1 資源
    7.12 ケーブル配線のセキュリティ 7.1 資源
    7.13 装置の保守 7.1 資源
    7.14 装置のセキュリティを保った処分又は再利用 7.1 資源
    8.1 利用者エンドポイント機器 5.3 責任及び権限
    8.2 特権的アクセス権 5.3 責任及び権限
    8.3 情報へのアクセス制限 5.3 責任及び権限
    8.4 ソースコードへのアクセス 5.3 責任及び権限
    8.5 セキュリティを保った認証 5.3 責任及び権限
    8.6 容量・能力の管理 7.1 資源
    8.7 マルウェアに対する保護 7.1 資源
    8.8 技術的脆弱性の管理 7.1 資源
    8.9 構成管理 7.1 資源
    8.10 情報の削除 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.11 データマスキング 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.12 データ漏洩防止 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.13 情報のバックアップ 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.14 情報処理施設・設備の冗長性 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.15 ログ取得 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.16 監視活動 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.17 クロックの同期 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.18 特権的なユーティリティプログラムの使用 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.19 運用システムへのソフトウェアの導入 8.1 運用の計画策定及び管理
    8.20 ネットワークセキュリティ 8.3 情報セキュリティリスク対応
    8.21 ネットワークサービスのセキュリティ 8.3 情報セキュリティリスク対応
    8.22 ネットワークの分離 8.3 情報セキュリティリスク対応
    8.23 ウェブフィルタリング 8.3 情報セキュリティリスク対応
    8.24 暗号の利用 8.3 情報セキュリティリスク対応
    8.25 セキュリティに配慮した開発のライフサイクル 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.26 アプリケーションセキュリティの要求事項 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.27 セキュリティに配慮したシステムアーキテクチャ及びシステム構築の原則 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.28 セキュリティに配慮したコーディング 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.29 開発及び受入れにおけるセキュリティテスト 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.30 外部委託による開発 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.31 開発環境、テスト環境及び本番環境の分離 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.32 変更管理 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.33 テスト用情報 9.1 監視、測定、分析及び評価
    8.34 監査におけるテスト中の情報システムの保護 9.1 監視、測定、分析及び評価
    5.1 リーダーシップ&コミットメント
    5.2 方針
    6.1 計画策定
    6.1.2 リスクアセスメント
    7.4 コミュニケーション
    9.2 内部監査
    9.3 マネジメントレビュー
    10.1 不適合、是正処置
    10.2 継続的改善
    これは一例です。
    大事なのは考え方です。

    そして、

    上表を
    「管理策⇒要求事項」の対応から
    「要求事項⇒管理策」の対応に
    変えてみましょう。

    ③【結論】要求事項と管理策の対応表を活用しよう!

    要求事項と管理策の対応表

    是非活用してみてください。

    上表を
    「管理策⇒要求事項」の対応から
    「要求事項⇒管理策」の対応に
    変えてみましょう。
    要求
    事項
    内容 管理
    内容
    4.1 組織及びその状況の理解
    4.1 組織及びその状況の理解 5.7 脅威インテリジェンス
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.19 供給者関係における情報セキュリティ
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.20 供給者との合意における情報セキュリティの取扱い
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.21 情報通信技術(ICT)サプライチェーンにおける情報セキュリティの管理
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.22 供給者のサービス提供の監視、レビュー及び変更管理
    4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.23 クラウドサービスの利用における情報セキュリティ
    5.1 リーダーシップ&コミットメント
    5.2 方針
    5.3 責任及び権限 5.1 情報セキュリティのための方針群
    5.3 責任及び権限 5.2 情報セキュリティの役割及び責任
    5.3 責任及び権限 5.3 職務の分離
    5.3 責任及び権限 5.4 管理層の責任
    5.3 責任及び権限 5.5 関係当局との連絡
    5.3 責任及び権限 5.6 専門組織との連絡
    5.3 責任及び権限 5.15 アクセス管理
    5.3 責任及び権限 5.16 識別情報の管理
    5.3 責任及び権限 5.17 認証情報
    5.3 責任及び権限 5.18 アクセス権
    5.3 責任及び権限 8.1 利用者エンドポイント機器
    5.3 責任及び権限 8.2 特権的アクセス権
    5.3 責任及び権限 8.3 情報へのアクセス制限
    5.3 責任及び権限 8.4 ソースコードへのアクセス
    5.3 責任及び権限 8.5 セキュリティを保った認証
    6.1 計画策定
    6.1.2 リスクアセスメント
    7.1 資源 5.9 情報及びその他の関連資産の目録
    7.1 資源 5.11 資産の返却
    7.1 資源 5.14 情報の転送
    7.1 資源 6.1 選考
    7.1 資源 6.2 雇用条件
    7.1 資源 6.4 懲戒手続
    7.1 資源 6.5 雇用の終了又は変更後の責任
    7.1 資源 6.7 リモートワーク
    7.1 資源 7.1 物理的セキュリティ境界
    7.1 資源 7.2 物理的入退
    7.1 資源 7.3 オフィス、部屋及び施設のセキュリティ
    7.1 資源 7.4 物理的セキュリティの監視
    7.1 資源 7.5 物理的及び環境的脅威からの保護
    7.1 資源 7.6 セキュリティを保つべき領域での作業
    7.1 資源 7.7 クリアデスク・クリアスクリーン
    7.1 資源 7.8 装置の設置及び保護
    7.1 資源 7.9 構外にある資産のセキュリティ
    7.1 資源 7.10 記憶媒体
    7.1 資源 7.11 サポートユーティリティ
    7.1 資源 7.12 ケーブル配線のセキュリティ
    7.1 資源 7.13 装置の保守
    7.1 資源 7.14 装置のセキュリティを保った処分又は再利用
    7.1 資源 8.6 容量・能力の管理
    7.1 資源 8.7 マルウェアに対する保護
    7.1 資源 8.8 技術的脆弱性の管理
    7.1 資源 8.9 構成管理
    7.2 力量 6.3 情報セキュリティの意識向上、教育及び訓練
    7.3 認識 6.6 秘密保持契約又は守秘義務契約
    7.4 コミュニケーション
    7.5 文書化した情報 5.10 情報及びその他の関連資産の許容される利用
    7.5 文書化した情報 5.12 情報の分類
    7.5 文書化した情報 5.13 情報のラベル付け
    7.5 文書化した情報 5.37 操作手順書
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.10 情報の削除
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.11 データマスキング
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.12 データ漏洩防止
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.13 情報のバックアップ
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.14 情報処理施設・設備の冗長性
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.15 ログ取得
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.16 監視活動
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.17 クロックの同期
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.18 特権的なユーティリティプログラムの使用
    8.1 運用の計画策定及び管理 8.19 運用システムへのソフトウェアの導入
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.24 情報セキュリティインシデント管理の計画策定及び準備
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.25 情報セキュリティ事象の評価及び決定
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.26 情報セキュリティインシデントへの対応
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.27 情報セキュリティインシデントからの学習
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.28 証拠の収集
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.29 事業の中断・阻害時の情報セキュリティ
    8.3 情報セキュリティリスク対応 5.30 事業継続のためのICTの備え
    8.3 情報セキュリティリスク対応 6.8 情報セキュリティ事象の報告
    8.3 情報セキュリティリスク対応 8.20 ネットワークセキュリティ
    8.3 情報セキュリティリスク対応 8.21 ネットワークサービスのセキュリティ
    8.3 情報セキュリティリスク対応 8.22 ネットワークの分離
    8.3 情報セキュリティリスク対応 8.23 ウェブフィルタリング
    8.3 情報セキュリティリスク対応 8.24 暗号の利用
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.8 プロジェクトマネジメントにおける情報セキュリティ
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.31 法令、規制及び契約上の要求事項
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.32 知的財産権
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.33 記録の保護
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.34 プライバシー及び個人識別可能情報(PII)の保護
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.35 情報セキュリティの独立したレビュー
    9.1 監視、測定、分析及び評価 5.36 情報セキュリティのための方針群、規則及び標準の遵守
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.25 セキュリティに配慮した開発のライフサイクル
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.26 アプリケーションセキュリティの要求事項
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.27 セキュリティに配慮したシステムアーキテクチャ及びシステム構築の原則
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.28 セキュリティに配慮したコーディング
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.29 開発及び受入れにおけるセキュリティテスト
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.30 外部委託による開発
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.31 開発環境、テスト環境及び本番環境の分離
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.32 変更管理
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.33 テスト用情報
    9.1 監視、測定、分析及び評価 8.34 監査におけるテスト中の情報システムの保護
    9.2 内部監査
    9.3 マネジメントレビュー
    10.1 不適合、是正処置
    10.2 継続的改善

    PDFも用意しました。活用ください。

    ★リンク 【ISO27001要求事項と管理策の対応表】

    対応表からわかること

    上表を見ると、例えば

    要求事項「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」 において、
    該当する管理策
    ・「5.19 供給者関係における情報セキュリティ
    ・「5.20 供給者との合意における情報セキュリティの取扱い
    ・「5.21 情報通信技術(ICT)サプライチェーンにおける情報セキュリティの管理
    ・「5.22 供給者のサービス提供の監視、レビュー及び変更管理
    ・「5.23 クラウドサービスの利用における情報セキュリティ
    の5つを考えて組織運営や、監査対応をすればよいことがわかります。

    基本は、

    要求事項はマネジメントシステムとして確立していることと、わかりやすいことから要求事項をベースにISMS,ISO27001に対応していけばよいです。

    そして、

    要求事項の補佐する役割として数多い管理策があるという関係でみていけば、管理策への抵抗は無くなるはず。

    いかがでしょう。対応表を活用して、管理策を活用していきましょう。

    まとめ

    以上、「ISO27001 2022管理策は要求事項に組み込もう!」を解説しました。

    • ①管理策への悩み
    • ②管理策は要求事項に組み込めばいい!
    • ③【結論】要求事項と管理策の対応表を活用しよう!
  • 世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    本記事のテーマ

    世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)

    おさえておきたいポイント

    • ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ
    • ➁歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも
    • ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意
    • ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう

    ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ

    ●世界史のなぜ?を追いかけるのは難しい!
    ●陰謀論も注意して少し拾って世界を見ると
    面白さが数倍になる!

    もちろん

    歴史は学術的に正しくなければならない。

    ブログで発信して思い知らされましたが、

    誰でも意見が言える
    社会、歴史、政治、経済は
    専門家やプロに任せるべきで、
    インフルエンサーの偏った意見に注意しましょう。

    ですね。

    特にビジネス書や
    本屋で売っている著名人の歴史の本は
    注意して読みましょう。

    私も、陰謀説にはまってしまいました。。。注意!ですね。自己フォローです。

    社会、歴史について新たな面をブログ発信しようとした背景と、その注意点をまとめます。

    ②歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも

    「歴史を学ぶ」とは「過去の事実を丸暗記」するのではなく、「戒めや背景・理由」を考えることですね。

    どうしても納得できない歴史的事実

    歴史を学ぶといくつか、「なぜそうなったの?」と疑問のまま消化不良になることがあります。いくつか挙げると、

    1. 絶対王政だったイギリスがなぜ名誉革命で急に議会制になれたのか?
    2. 血縁関係がある王族が治めたヨーロッパ各国が戦争歴史だったのはなぜか?
    3. ナポレオンが急に強くなりヨーロッパを支配できたのはなぜか?
    4. リンカーンはなぜ暗殺されたのか?
    5. 世界恐慌はなぜ起きたのか?
    6. 第2次世界大戦で連合国側にいた米・ソがなぜ冷戦を始めたのか?
    7. なぜ、2001年に急に同時多発テロ事件が起きたのか?
    8. ロシアはなぜウクライナを侵攻したのか?

    上記だけでなく様々な歴史的事実に対して、それが起きた理由・背景などを考えると、教科書だけの説明では不十分な部分が出てきます。だから、納得できませんよね。

    納得できないから「教科書にはない(書けない)裏話があるのではないか?」と考えてしまう。

    教科書に書いていないものがたくさんあれば、当然、書けない裏話があるのではないか?と探ってしまいます。

    ここは注意が必要で、

    新しい情報を手に入れようと必死になると、本当に正しい情報かどうかわからない状態に陥る危険がある。

    QCプラネッツもなるべく冷静に客観的視点を貫きますが、ここは落とし穴にはまってしまいました。

    たくさんの理由ではなく、1つの筋道でなるべく世界史を理解したい

    歴史に関する本が多すぎるのも昔からの不満で、

    数学のように1冊ですべて本質がわかる歴史の本が欲しいです。
    なければ作るしかない。

    という強い気持ちになります。

    でも、これも注意が必要で。</pP

    歴史は多面的に書き、視野を狭めないようたくさんの本があった方がよいと今は思います。

    ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意

    ユダヤ財閥など富を持つものによる仕業としがち

    注意点は、

    1. なるべく1つの理由や筋道で世界史を理解したい
    2. 歴史的事実の裏話・黒幕をおさえたい
    3. 不足する情報で不安がらせる状態を打破したい

    これを解決するものが、

    世界を支配、強い影響力をもつ財閥。
    とりわけ、「ユダヤ」、「ユダヤ財閥」による
    歴史的事実の裏側

    という説で行くと、納得ができる歴史的事実が多いというものです。

    陰謀説ですね。

    陰謀説を全否定するのももったいない

    1つ注意したいのが、

    陰謀説はすべて「でたらめ、嘘」
    と一掃するのではなく、
    そういう面もあるかもしれない。
    ただし、学術的に正しいとは言い切れない

    という判断で見るのも大事と考えます。

    表に出せない真因が多いのが
    歴史的事実。
    教科書が正しいとする姿勢は基本とするが、
    ひょっとしたら陰謀説の内容も
    少し影響があったのかもしれない

    という視点で見ると、より多面的に世界を見ることができます。

    ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう

    いくつか事例を挙げてみます。

    陰謀説による世界史の根幹

    たくさんの本から陰謀説による世界史についてまとめると。

    ユダヤ教は異邦人には利息がとれる唯一の宗教で、これにより一部のユダヤ人は富を得た。
    しかし、利息により周囲から嫌われ、迫害される。
    一部のユダヤ人は王族に近づき宮廷ユダヤ人として王族の金融支援を行う。
    しかし、王族への莫大な利息を要求し、各国から追放を受けてしまう。

    追放されたユダヤ人は再入国や新大陸を目指し、裏で革命などの事件を起こす。
    その国を支配するために、中央銀行を設立し通貨発行権を独占し、王族に莫大な借金をさせるために戦争を誘ってきた。

    一国では足らなくなり、フランス革命などを陰謀し,
    広範囲での財政支配を行い、
    世界全体の富の支配をたくらむ。そのため、世界大戦や冷戦へ引き込んでいった。

    というのが、QCプラネッツがまとめた1つの世界史の根幹でした。(過去形なので、今はおかしいとして修正しています)。

    いかがでしょう。確かに下の条件を満たしており、納得感があります。

    1. なるべく1つの理由や筋道で世界史を理解したい
    2. 歴史的事実の裏話・黒幕をおさえたい
    3. 不足する情報で不安がらせる状態を打破したい

    今も世界中で不安にさせる情勢や事件が多発しています。その裏も同じように考えることができるかもしれません。

    陰謀説による世界史を紹介

    世界史の事例20くらいを例に、
    歴史的事実と陰謀論の両方を挙げてみます。

    1. 古代日本へのユダヤ人の影響
    2. 古代~中世
    3. コロンブスが新大陸を発見
    4. ルターの宗教改革
    5. 清教徒革命と名誉革命
    6. アメリカ独立戦争
    7. フランス革命
    8. ナポレオン
    9. アメリカ南北戦争
    10. 大政奉還
    11. 日露戦争で英米が日本を援助
    12. アメリカ 中央銀行制度(FRB)
    13. ロシア革命
    14. ドイツワイマール憲法
    15. 国際連盟発足
    16. 世界恐慌
    17. 日中戦争(蔣介石が日本と戦った理由)
    18. 真珠湾攻撃
    19. ヤルタ会談
    20. 冷戦
    21. 朝鮮戦争
    22. 石油危機
    23. ベトナム戦争
    24. ロッキード事件
    25. カラー革命
    26. ソ連崩壊
    27. アメリカ同時多発テロ事件
    28. ISIS(イスラム国)
    29. アメリカ大統領選挙
    30. ロシアのウクライナ侵略

    PDFにまとめましたので、確認ください。

    ★PDFリンク【歴史的事実と陰謀論まとめ】

    いかがでしょう。

    歴史的事実は何か物足りなさがありますが、
    陰謀論は1つの力によるものとして上手に説明ができます。
    陰謀説はすべてウソではないでしょうが、すべて信じないように上手に見ていく必要があります。

    歴史と政治はプロに任せるべき

    自分で世界史の裏側を勉強することは大事ですが、
    やはり。

    誰でも意見が言える
    社会、歴史、政治、経済は
    専門家やプロに任せるべきで、
    インフルエンサーの偏った意見に注意しましょう。

    ですね。

    特にビジネス書や
    本屋で売っている著名人の歴史の本は
    注意して読みましょう。

    まとめ

    「世界史のなぜがわかる(歴史的事実と少し陰謀説を兼ねる面白さ)」を解説しました。

    • ①【はじめに】「世界史のなぜ?」をまとめる難しさ
    • ➁歴史的事実だけでは「なぜそうなったのか?」を解明することは大事。でも
    • ➂納得いく説明を求めると陰謀説にはまりやすくなるので注意
    • ④歴史的事実と陰謀説を比較してみよう
  • 古事記、日本書記(記紀)がわかる

    古事記、日本書記(記紀)がわかる

    本記事のテーマ

    古事記、日本書記(記紀)がわかる

    おさえておきたいポイント

    学校や試験対策の社会では、
    真相はわからない!
    自分で調べて考え抜く
    本当の社会科を勉強しよう!

    先に言っておきます!

    以下、「ですます調」から「である調」に変えて解説します。
    長文になりますが、記紀を何度も読んでも理解が難しいため、概要を先にこの記事を読んだ方が良いと思います。記紀の概要を理解するまで、QCプラネッツは数カ月かかりました。

    ①古事記、日本書記を読む理由

    世界の歴史、日本の歴史を学ぶとは、出来事を暗記することではなく、それが起きた理由・背景を学ぶことです。「What,Where,When,How」ではなく、「Why?」が大事です。特に日本史(国史)に対して、あらゆる出来事を「Why?」で考え抜いた先に、見えたのが、

    「日本、日本人固有の理由や背景によって、他地域ではありえない出来事の結果が起きている。それはなぜか?」

    具体的には、

    1. 初めての武家政治。承久の乱後、北条氏は国の支配者ではなく執権としてい続けたこと。
    2. 武家政治による支配が700年も続いたが、京では天皇と朝廷がいた。海外から見たらトップが2人いることになること。
    3. GHQにとって、敵国のトップ天皇を戦後も維持したこと。

    他地域なら、天皇というトップはいなくなる歴史になります。でも日本はそうならなかった。だからといって、天皇は神でなく、支配者でもありません。日本って不思議ですよね。

    それは「日本、日本人らしさ」という独特な理由があるからです。

    では、それがわかる書物はないのでしょうか? いやあります。それが700年代に編纂された古事記と日本書記です。

    我々の疑問はすでに1300年前の先輩たちが教えてくれています。
    人間の本質は1000年経過しても変わりません。先輩からのメッセージを今、正しく理解する時期です。

    ②(結論)記紀から学ぶこと

    本記事は長文なので、先に結論を挙げます。その後、あらすじを紹介します。

    編纂された経緯を理解する

    編纂は飛鳥時代の西暦700年代です。

    国外、国内に対して、国家戦略があったため編纂された国家プロジェクトでした。

    国外対策は、超大国中国(隋、唐)の支配リスク、そして、朝鮮半島との関わりによる日本の防衛戦略が必要であり、国内対策は、蝦夷(東北)など、まだ日本列島で大和朝廷が平定していない地域を含めた統治強化が必要だったことがあります。

    国外対策

    巨大国家中国(隋、唐)が世界の中心として、「冊封体制」をとっており、周辺諸国は「属国」として扱う傾向があった。日本は外部(中国、朝鮮)からの侵略を防ぐために、独立した王朝としての正統性を示し、 大国より古い時代に日本が建国した古い歴史を示し、外交戦略に活かす狙いがあった。

    国内対策

    当時地方豪族が政治力を強め、権威を主張するため各々の家に伝わる歴史をまとめたが、自分たちに都合のよい歴史ばかりと偽りが多かった。我が国の歴史の真実が失われていくリスクがある。国の歴史を正しく伝え続けるために、正しい歴史と天皇の事情を記録するよう編集者へ指示した。

    何が書いているかを理解する

    端的にまとめると以下の5点です。

    1. 天皇は人間であるが、国の最高権威を示すため、日本を形成した人間技を超えた神々の子孫と伝えていること。
    2. 天皇が国を戦いより話し合い中心に平定し、橿原にて建国を発したこと。
      (実際遺跡から戦争の跡がほとんどないことも伺えられる)
    3. ヤマトの国が国内のさらなる平定したことや、当時から朝鮮との関わりを記録したこと。
      (教科書以上に隣国との関わりが重要だったことがわかる)
    4. 日本の統治は権力者が民を支配するのではなく、広く国の事情を知ると自然と国民や国が統合する「シラス統治」であること。
      (全てを支配し、力で支配する海外とは一線を画すため、理解が難しいがこ日本の根幹といえよう。)
    5. 記紀の記述はないが、日本の外交戦略は防衛のためであり、他地域への積極的進出はないことが記紀を読めばわかること。

    何を学ぶのかを理解する

    記紀に書いていることからわかること、記紀に書いていないことがわかることから端的まとめると以下3点になります。

    1. 記紀にある、神々の日本形成から初代神武天皇の建国の詔までは戦前の歴史教科書の最初の章に書いてあった。縄文時代、弥生時代という記述は戦前の教科書にはないこともわかる。
    2. なお、記紀を読めばわかるが、天皇は人間であり、神々のお告げを聞き、国民を知る立場である(記紀には、天皇に寿命という制約を与えた物語が記載されている)。
    3. 記紀には大日本帝国のような軍国主義を煽る表現はない。明治時代まで海外より平和な国家運営ができたのが何よりも証拠である。本来の日本を正しく理解しながら大日本帝国の誤った道へ踏み外す失敗も理解する。

    ➂記紀の読み方(参考文献)

    本記事は長文なので、先に結論を挙げます。その後、あらすじを紹介します。

    1. 読んだ本(参考文献)

    この記事を書く際に学んだ本を紹介します。

    1. 現代語古事記 単行本 – 2011/9/1 竹田恒泰 (著)
    2. 決定版 日本書紀入門――2000年以上続いてきた国家の秘密に迫る 単行本(ソフトカバー) – 2019/7/2
      竹田 恒泰 (著), 久野 潤 (著)
    3. 国史教科書 第7版 検定合格 市販版 中学校社会用 単行本(ソフトカバー) – 2024/6/16 竹田恒泰 (著)
    4. 地図でスッと頭に入る 古事記と日本書紀 単行本(ソフトカバー) – 2020/7/22 昭文社 出版 編集部 (編集)
    5. よくわかる古事記 【マンガと図解で身につく】 単行本(ソフトカバー) – 2025/6/13 鉄野 昌弘 (監修), 入谷 いずみ (著), 岩田 芳子 (著), 木下 優友 (著), 阪口 由佳 (著)
    6. 日本建国史 単行本(ソフトカバー) – 2021/2/5 小名木善行 (著)
    7. 「日本人とは何か」がわかる 日本思想史マトリックス 単行本(ソフトカバー) – 2023/9/16 茂木 誠 (著)
    8. マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代 単行本 – 2018/12/18 村上 ナッツ (著), 村田 右富実 (監修), つだ ゆみ (イラスト)
    9. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀2熱闘エンドオブエイジア 単行本 – 2019/12/16 村上 ナッツ (著), 村田 右富実 (監修), つだ ゆみ (イラスト)
    10. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀3 慈愛と残虐の帝 単行本 – 2020/4/22 村田 右富実 (監修), 村上 ナッツ (著), つだ ゆみ (イラスト)
    11. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀4 仏教伝来と聖徳太子の夢 単行本 – 2021/8/3 村上 ナッツ (著), つだゆみ (著), 村田 右富実 (監修)
    12. ●マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀⑤ 蘇我氏の滅亡と大化の改新 単行本(ソフトカバー) – 2025/7/11 村田 右富実 (監修), 村上 ナッツ (著), つだゆみ (イラスト)

    文献の図




    2.読み方

    多くの本を参考にしましたが、

    ●竹田氏の本・考えを軸に本記事をまとめた。
    ●その理由は竹田氏の考えをベースとする教科書が文科省の検定に合格したため。
    ●歴史に対して様々な仮説を唱える人の考えや本より
    竹田氏の知見が客観的に正しいと評価。

    では、あらすじに行きましょう。

    ④あらすじの前に

    ●神々の誕生からスタートするが現実感がないため、事実に基づいて解釈するとわかりやすい。
    ●神話、歴史的事実とはいえ、伝えやすくするために物語な面があるが、キーポイントだけ抜き取る。
    ●わかりやすく伝えるため、記紀とおり書かない点があるがご了承いただきたい。

    ⑤あらすじ(長文)

    大きく7つの章に分けました。

    • (1)八百万の神々の登場と日本の形成
    • (2) 出雲の国譲り(神々によって出雲国と統合)
    • (3) 天皇の最高権威「シラス統治」
    • (4) 日本の平定は争いより話し合いの平和的解決方法が主だった
    • (5) 天孫降臨と天壌無窮の神勅
    • (6) 日本平定のために神武天皇は大和を目指す
    • (7) 記紀の中盤以降は各天皇での出来事がまとめられている

    (1)八百万の神々の登場と日本の形成

    ・日本列島の形成なり、日本の豊かな自然(火山、急峻な山地、温暖湿潤な気候、四季、豊かな森、水、生態系)の形成、日本人口増減、など人間を超えた出来事は神々によってなされた。

    (現代では、地学・生物・地理などの科学的知見があるので、神々が享受した点に違和感があるが、古代は科学がないため、人間技を超えた出来事は神様の恵みと考えるのが自然である)

    ・キリスト教、イスラム教のような一神教ではなく、日本は豊かな自然があるため、至る所に神様が宿ると信じてきた。八百万は800万いるではなく、たくさんいるという意味。

    海幸山幸の話から、縄文時代では漁労民族と狩猟民族がいることがわかるが、農耕はまだ始まっていなかったことが垣間見れる。その後、縄文時代の終わりに地球が寒冷化し、水稲耕作ができる場所にその技術を持った人が集まり農耕が始まった。

    (2) 出雲の国譲り(神々によって出雲国と統合)

    ・神々が高千穂へ天孫降臨する前に、出雲国との関わりが深く、出雲国の国譲りによる統合された。当時、たくさんの小国が日本にあったはずだが、出雲国だけは特別扱いだったことがわかる。

    出雲は狂暴な民の渡来が到着しやすい地理的位置にある。農耕社会が浸透する中、国内の狩猟民や渡来してきた遊牧民が農耕を荒らす様子が、スサノオが高天原で暴れる様子と重なる。

    ・出雲を統合する際、神々の質疑の中、統治方法を聞くシーンがある。
    神々が暮らす高天原は、政治の権力を持つ神が神々を支配する形(ウシハク統治)ではない。広く国の事情を知り、自然と国民が統合され、国も統合されていく形であり(シラス統治)、基本は不親政の原則であり、政治の権威がアマテラスである。

    ウシハクは政治の権力をもって、政治をする。朝廷・幕府・政府が該当する。
    ・シラスは、統治権力は持たず、広く国の事情を知り、自然と国民の幸せを願う。
    神々の最高権威はアマテラスであり、アマテラスを引き継ぐ天皇も国の最高権威として引き継いでいる。

    ・出雲国が古墳時代に大和朝廷の勢力下に組み込まれたが、戦争があったことを示す資料や遺跡がないため、戦争ではなく話し合いで統合したと考えられる。

    古墳時代初頭は小国が分立していたが、出雲だけ記紀にあるくらい特別扱い。大国主神は周辺諸国を従う立場だったかもしれない。

    国ごとに個別の信仰があっただろうが、記紀で神々の繋がりを活かして1つの物語にまとめている。

    (3) 天皇の最高権威「シラス統治」

    ●天皇は国の最高権威であるが、これは政治や国家を支配する独裁者ではない。
    ●政治をするものを任命し、任命したものが政治を行うのが日本のやり方である。
    ●「最高権威とは偉い!という意味ではなく」、平時は特に何も気にしなくてよいが、国難などの有事の際は国民が納得する人である。
    ●これが権威である・権威は武力ではなく血統によるものである。

    ここが記紀で学ぶべき大事なポイントです。

    ●天皇制を崩壊させると、国民の判断が精神的に統合できず不安定な国家になる恐れがあり、建国以来、天皇制を維持してきたゆえんである。
    (承久の乱、幕末の開国、GHQと制度崩壊の危機があったが難を逃れている)

    何度も書きますが

    ●「知らす」天皇が自ら(指示でもなく)国・国民の事情を知ること(真心から国民の幸せを祈り続ける)であり、これが日本の統治の本質。支配するのとは異なる。
    ●天皇が国民(大御宝)を我が子のように愛し、幸せを祈り、国民は自分たちのことを大切に思って下さる天皇を親のように慕い、皆で力を合わせて国を支えてきた。
    ●これを2000年以上継続しているのが日本の国柄。
    軍事力やカリスマで国家を統治・支配するのではなく、祈りを通じて国家を統治。

    日本と同じ「シラス統治」で長年つながってきた地域や国がないため、なかなか理解しにくいところですが、これこそ、日本です。

    ・古代、青銅器、鉄器の技術が先行していたことが重要だった。鉄器は北九州が先行し、近畿は遅れていた。大和王権成立を検討する上で重要な意味をもつ。
    ・九州吉野ケ里遺跡では防衛を目的とした環濠を持ち、傷ついた人骨や金属製の武器が出土された。弥生時代の北九州が戦乱の時代とわかる。
    ・吉野ケ里は周辺の集落を束ねる王がいた。漢書地理志でも、日本は100以上の国に分かれていた。いずれかの国がシナ王朝に貢物を献上していた。弥生時代は戦乱の時代だった。

    (4) 日本の平定は争いより話し合いの平和的解決方法が主だった

    ・だからこそ建国の詔では、

    八紘為宇は 私たち日本人は皆家族であり、日本列島は私たち日本人の家である。仲良く1つの家で暮らそうという思いが出てくるのは当然である。
    ●日本同士が殺し合いに明け暮れていた動乱の時代に、このように呼びかけ「奪えば足りなくなるが分け合えば余る」という和の精神を皆で実践し、平和で豊かな国を目指そうとした。これが我が国の建国の精神。戦わずして統合できていったのではないか?
    ●一方、八紘為宇は大東亜戦争を正当化する政治スローガンに曲解された悲劇もある。意味を正しく理解しければならない戒めである。

    世界史の常である武力で統合する手法ではなく、力のある勢力を取り込んで身内にしてしまう発想は、日本建国と日本の未来に絶大なる安定をもたらすことになる。

    ●攻め滅ぼすのではなく、身内にする手法は和の国の建国にふさわしい。敵将を倒すだけではその地域の人々の心を従えることはできない。地域の人々が大切にしている首領の家族になれば戦いを経ず地域を治めることができる。
    ●血統が重要(天皇はアマテラス、山、海、大和の神の子孫)という説得力で多くの人から慕われる。

    ・自然の豊かさもあり、縄文時代は戦争の跡がほとんどない。自然の豊かさが人の心の豊かさを育み、大自然の調和を重んじる独特の世界観を作り上げた。
    ・その分農耕の移行が大陸より遅れたが、農耕を必要としない世界観がシラス統治という独特な統治に繋がっているのではないか。
    ・寒冷化によって農耕に移ったが、余裕をもって農耕社会に移行していった。農耕により既存の縄文文化が破壊されたわけではない。
    日本は自然豊かで人口密度が他地域(海外)より高かった可能性がある。人口密度の高さ、縄文式生活(狩猟・採集・あまり定住しない生活)が武力より話し合いによる平定などシラス統治のベースを築いていったと考えらえる。
    日本の平定には、血縁関係の構築と食糧危機・飢饉回避のためのコメの融通が重要であったことは古代からわかっていた

    ・地方の豪族と次々と同盟関係を結ぶ。恋愛結婚はあるはずもなく、政略結婚である。当時のヤマト王権がどの地域のどの豪族と関係を深めていったかが手に取るようにわかる。/b>

    ●戦争による華々しい成果を上げることが天皇の事績ではない。周辺諸国と友好関係を樹立して強固な同盟関係に発展させることが立派な事績である。
    ●大和朝廷が戦争を経ずにその統治範囲を全国に拡大したことは考古学的事実と一致する。
    ●武力で周辺諸国を統合した欧州や支那の列強と異なり、大和朝廷は話し合いで国を統合を選び、政略結婚を通じて全国の豪族と血縁関係を結んでいった。
    (旧約聖書と比べると日本神話には殺戮の話はほとんどなく、先住民の王と皇室との婚姻関係を結ぶような妥協点をみつけうまく融和していった)

    ・記紀の中で、出雲国を治める大国主神は試練で幾度かつらい目に合うが周囲の協力を得て国作りを果たす 独裁者、強靭さより周囲の協力を得られる点がまとめ役として重要

    婚姻関係は1000近い豪族が古墳時代末期に天皇との血縁関係となった。

    ・日本にあった小国がなぜヤマト王権体制に組み込まれたのか? 利点や必要性がないとそうならない。
     鉄の原料は朝鮮半島南部から、鏡や剣などの威信財はシナや朝鮮から入手するか自分で作るしかないがそれをつくる地域はなかった。
    ・各地の首長たちは自分の権力を維持するために、日本列島規模の政治センターへの求心力を持たざるを得なかったという考えがある。

    ●弥生時代は鉄の原料は朝鮮半島南部に依存していたため、北部九州はその原料の受け入れ口であり重要拠点であった。
    ●北部九州はヤマト王権との関係を深めた。記紀では朝鮮南部の日本が統制した記述もあり、実際朝鮮南部に日本と同じ古墳が出土している。

    ・九州火山噴火の時期からみて、神武天皇の東征の時期は紀元前後とみれる。噴火によって農耕に大きな被害が生じ、九州や西日本で小国同士の争いが生じ、戦乱の時代だった。
    ・とはいっても、協力しない地域もある。記紀ではアマテラスが直接指示・対処するのではなく、神々と協議した結果をアマテラスの詔を出すシーンがある。
    これは神とつながる天皇の【天皇不親政の原理】の元となっている。

    (5) 天孫降臨と天壌無窮の神勅

    ・神々が日本の土台を作り上げた後、高天原から九州の高千穂へ降臨された神と海幸山幸の神との子孫が後の神武天皇であり、九州から近畿大和への平定の旅が始まる。
    日本がいつまでも幸せであるよう、見守りようにと「天壌無窮の神勅」が下りた。「天壌無窮の神勅」の記紀での意味と、曲解された内容を理解しておく必要がある。

    ●弥生時代は鉄の原料は朝鮮半島南部に依存していたため、北部九州はその原料の受け入れ口であり重要拠点であった。
    ●北部九州はヤマト王権との関係を深めた。記紀では朝鮮南部の日本が統制した記述もあり、実際朝鮮南部に日本と同じ古墳が出土している。
    【天壌無窮の神勅】
    ●本来:「いつまでもお幸せに!」 という意味で「皇室が永遠に続いてね!」という意味
    ●戦時:天壌無窮の神勅 「皇室を永遠に守り通せ」と解釈し、「国民は皇室を守るために死ね」と曲解した結果
    (戦前の学界でもこのような解釈は一般的ではなかった。皇室を守るために国民を家来として命令する内容ではない。)

    古代の漢字が難しいからではあるが、
    【天壌(皇室に対して)無窮(ずっと永久に)の神勅(神からの絶対命令)】
    と部分的に解釈すると、本来の意味からずれてしまい、危険な思想に走りやすく
    なる。

    「神」=「絶対」は西洋などの思想であり。明治時代の近代化、帝国主義化に都合がよかった。

    古墳時代、鉄器の鋳造は国家規模の事業で、弥生時代に九州地方で見られた鉄器が後で大和で見られる。王権を象徴するものが九州から大和に移動した。2世紀後半に瀬戸内海を中心に防衛を意図した高地性集落遺跡が集中する。王朝成立のきっかけとなった軍事的な勢力が南九州から畿内に移動したとみられる。

    (6) 日本平定のために神武天皇は大和を目指す

    ・平和に天下を治めるために東へ 福岡1年、広島7年、吉備岡山に8年留まった。浪速で戦いになった。大阪から大和に入るが苦戦し、回り込んで背に日を負って戦う。五瀬命は和歌山の竈山に眠っている。天つ神の援助をうけて(剣をさずけて)熊野から上り、大和平定した。平定したとはいえ日本全国ではまだない。

    ●皇位継承は男系の子孫によって継承されるべきという原則である。竹田氏の意見のとおり、これは今も変わっていない。女系の提案もあるが、2600年の歴史を変える危険性があり、
    日本が日本でなくなってしまい、不安な時代を迎えるかもしれない。過去の遺産は変えるべきと変えてはいけないものがある。

    (7) 記紀の中盤以降は各天皇での出来事がまとめられている

    その中で、注目すべき内容を列挙する。

    【10代 祟神天皇】
    ・大和朝廷に従わない人々を和らげて平定した。伯父のオオビコを派遣し、 平定範囲が北陸 会津、東海道、丹波と広がった。徴税が始まった。
    ・古事記では皇位継承を巡って多くの反乱物語がある。そのような反逆を退け勝利することが即位した天皇の正統性を保証した。反逆者を確実に討ち滅ぼすことが天皇の資質として求められた。

    【11代 垂仁天皇】
    ・天下泰平のため、天神地神を祭るアマテラス大神を鎮座させるために伊勢神宮を作った。

    【12代 景行天皇】
    ヤマトタケルによる西征を命じる(熊曾建の討伐)、出雲建の討伐後、東征した。征討の際、三種の神器の1つである草薙剣(伊勢にあった)を持っていく。
    ・各拠点での戦い後、熱田神宮に剣が祀られている。

    ●南九州の熊曾国が打てずに苦戦した大和王朝。その原因は海の向こうの国(朝鮮・新羅)が支援していたためであり、それを討たなければならなかった。
    ●記紀は朝鮮三国との外交の記述が多く、教科書以上に新羅 百済 高句麗 との外交、争いが過去からあることがわかる。
    ●新羅の人々が渡って来た。百済王が馬を天皇に献上。機織り、養蚕、土木などの技術が日本に伝えられ、大和朝廷において、一定の地位を占める。天皇の統治が南九州から東北、朝鮮に及んだ経緯ことがわかる。

    【16代 仁徳天皇(民のかまど)】
    ・治水は権力者の実力を示す最高の手段。自然をも従わせることができると信じさせ、民に豊かさをアピールできる。
    前方後円墳は、天皇と血縁関係になった豪族も合わせた大きな墓でもあり、大阪平野一帯を水田開発した際の残土を集めた灌漑設備でもあると考えられる。
    豪族の氏姓がいい加減であり統制がとれなくなったため、氏姓の定めとして盟神探湯で氏姓を決めた。

    盟神探湯ってちょっと怖いですね、ヤキいれるわけですからね、はっきりする方法ではありますけど。

    【21代 雄略天皇】
    ・埼玉、熊本の古墳から「雄略天皇を示す名前が刻まれた剣」が出土。関東から九州まで勢力範囲としたことが明らか。

    【23代 顕宗天皇】
    ・雄略天皇に対する恨みがあった。そのため、雄略天皇の御陵を破壊するよう命じた。しかし天皇に対して皇太子であり兄がいさめる美談がある。
    仇をとっても天皇の権威が保てないため、おさえるよう助言し、天皇の権威を守った。

    ●天皇が過ちをおかしそうになったとき、そばに仕えるものがいさめることができた一例である。
    ●なお、中国では、「墓を掘り返して屍に鞭打ちする。死屍に鞭打つ」ことが多い。これと同じなってしまうのを回避した。
    ●ここがシラス統治、天皇の権威を守る点では大事な話である。

    ・継体天皇の時代(西暦500年ごろ)から大和朝廷が勢力を拡大し、急速に発展。大和から離れて、越国、近江国、美濃国、尾張国、若狭国など勢力を統合。本来それなりの戦争があるが、大規模な戦争の形跡がない。地方豪族が武力だけで政権を倒し、広く豪族たちに大王として認めさせることは不可能だった。天皇のシラス統治が大和朝廷として定着したことがわかる。

    記紀のあと、政治を朝廷や豪族・貴族に任せて、天皇は祭祀のみ司るようになり、現代にいたる。

    ⑥総評

    ●世界の歴史では大規模な戦争を経て統一国家となるが、日本は平和な時代に統一国家が成立した。通常、大規模戦争を指揮して勝利を収めた者が国王となり、国と民を自分のものとして所有する。しかし、大きな戦争を経ず国が統合したのは、日本とEUだけである。

    古墳時代にヤマト王権と出雲国が統合したが、軍事力ではなく話し合いによるもの。国同士が連携を深めて強固な国家へと統合。列島各地に個性豊かな文化が残った。出雲国が国譲りの条件として宗教の自由を挙げヤマト王権はそれを認めた。

    ●鉄資源獲得、先端文化のため朝鮮との交流が重要だった。朝鮮半島南部は日本の生命線と言えるほど重要だった。672年白村江の戦いまで何度も朝鮮に出兵したのは百済を守るためであった。
    ●百済は新羅と高句麗から守るために大和朝廷が必要とwin-winの関係。大和朝廷と新羅高句麗のとの関係も少なからずあった(大和朝廷の三韓征伐)。
    ●百済が滅亡し、中国に巨大な隋や唐ができたため、外交的に日本は脅威に立たされた。隋と高句麗の関係性から日本へ侵略を回避するために記紀、国家体制、遣隋使、遣唐使など対応し、日本の防衛にあたってきた。
    ●飛鳥時代からも現代と同様に国家を守る体制をきちっととってきたことが記紀からわかる。
    ●記紀から日本の成り立ち、シラス統治、実力より血縁関係による強い連携による日本の統治、外敵からの防衛がわかる。
    ●一方、「海外への侵略、野望」という概念は一切ないこともわかる。
    ●確かに、朝鮮の一部を支配した時期があるが、鉄の確保や海外からの文化の輸入という目的があり、百済を支えていた。
    ●天皇が血統体系の中枢になったが故に、天皇は自然と普遍的精神の中枢として仰がれる。天皇は日本人にとって精神の拠り所。
    ●歴代の天皇が民の幸せを祈り、民が力を合わせて天皇の統治を支えてきた。
    ●血縁と心縁の中枢に万世一系の天皇がある。これが日本。
    ●天皇は神だから尊いのではない。日本の伝統的地位が神聖であるから天皇は尊い。
    ●天皇と国民が「血縁、心縁、治縁」でつながってきた。
    この繋がりが国体。
    損得利害ではなく、3つの縁によって結び付けているから日本人は結束が強い。
    ●記紀を読むと、やっていることは現代と変わらず、「日本を平和である続けるための努力の賜物」とわかる。
    ●日本独特の「シラス統治」、皇帝ではない「天皇」という独特な存在。
    武力や実力ではなく、血縁で日本を守って来た歴史とわかる。
    ●一方で、近代化を急ぐあまり、記紀を曲解し戦禍に合う歴史もある。
    記紀を正しく理解し、片一方の思考・思想に寄るのではなく、本来の日本・日本人を正しく知るとことが今必要である。

    長文でしたが、記紀のあらすじや学ぶべきポイントをまとめました。

    ここまで読んでいただきありがとうございました。

    正しく、日本らしさを再認識しましょう。

    まとめ

    「古事記、日本書記(記紀)がわかる」を解説しました。

  • 「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    本記事のテーマ

    「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)

    おさえておきたいポイント

    • ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの
    • ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実
    • ➂日本らしい歴史事実から見えるもの
    • ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう
    • ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった
    • ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!
    • ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」
    学校や試験対策の社会では、
    真相はわからない!
    自分で調べて考え抜く
    本当の社会科を勉強しよう!

    ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの

    歴史は暗記でなく考えるもの

    社会科はまず暗記して得意・好きになることが大事ですが、大人になった今は、その事実がなぜ起きたのか?を考えることが大事と思います。それが本当の社会科の学習なのでしょう。

    社会のなぜ?の根幹は自分の中にある

    QCプラネッツは社会科の記事をわかりやすく解説していますが、各事件・出来事の背景や結末を分析すると、共通して1つの疑問点に行き着きます。

    私たち、日本とは何か?
    私たち、日本人とは何か?

    私たちが住む場所で、先祖たちの行動が歴史ですが、その背景はやはり私たちと同じ価値観が考え、習慣・風習などがあります。

    そのベースとは何か?
    がわからないから
    何となく出来事が過ぎていき、既成事実を暗記して終わっている。

    何となく生きていればいいですが、何となく息苦しさや悩みを抱えていませんか?
    だから、私たちが置かれている環境とは何かを考えたくなります。

    その環境は、今すぐできたものではなく、長い長い年月かけて培われたものです。その根本、源流を見て、私たちについて再認識しましょう。それが歴史を考える大事なポイントです。

    ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実

    主に5つの事例を挙げます。よく考えると、他地域ではありえないことが日本に起きたことがわかります。再確認しましょう。

    1. 日本は2600年間(GHQ占領7年は除く)独立国家として続いている。
      現存する世界一古い国なのが日本である。外敵による攻撃が少ない地理的環境もあるが、内乱・内戦が他地域と比べて非常に少ない平和な国家を継続できたのも事実である。
      →なぜそうできたのか?
    2. 武家社会が鎌倉幕府から江戸幕府の700年間続いたが、なぜか朝廷や天皇は京に居続けることができた。本来、国家の支配者となった征夷大将軍にとって、国家のシンボルという天皇は自分を脅かす脅威と考えるのが常である。しかし、実際は真逆で天皇が征夷大将軍を任命した。
      →武力で勝ち取った大王はなぜ天皇から任命を受ける形をとったのか?
    3. 鎌倉時代、源氏滅亡後、北条氏が100年以上執権として政治を独占した。しかし、よく考えたら北条氏こそ国家の独裁者として君臨できたはずであり、承久の乱を起こした後鳥羽上皇を処刑してもよかったはず。しかし、実際後鳥羽上皇は流刑とし、執権中も朝廷から将軍を迎え入れていた。
      →北条氏が国家支配できたはずであるが、あくまで執権を貫いたのはなぜか?
    4. 幕末、列強の圧力がかかり国家の滅亡の危機に瀕した。本来なら、列強の思惑に乗り、国内内戦・内乱が起こり、その間に植民地支配される罠に引っかかるはずであった。アジア地域はこの手で列強の支配下に入ってしまった。しかし、日本はそうならず、列強の罠と気づき、将軍徳川慶喜が政権を朝廷にあっさり返上し、王政復古の大号令により明治政府が誕生し、その後列強と肩を並ぶほど強い国家となっていった。
      →列強の罠に引っかからず、国内で一致団結し強い国家を目指そうとなったのは日本だけである。なぜ、これができたのか?
    5. 太平洋戦争終了後、敵国アメリカからして天皇は日本の支配者であり、最も厳しい処罰を与え、日本を骨抜きしようと考えていた。しかし、昭和天皇とマッカーサーの会談後、GHQは当初と真逆の施策をとる。それは、天皇制を継続、戦争責任回避、日本国憲法において、日本の象徴とした。
      →本来敵国のトップは、戦勝国に抹殺されるのが歴史の常である。しかし、そうならなかった。それはなぜか?
    以上の5つを例にしても、世界の歴史を見ても、他地域では起こりえないことが日本の歴史で起きていたことがわかります。
    改めて、それはなぜなのでしょうか?
    こういう問いを入試問題としてほしいですが、
    入試問題は検定教科書の中の範囲でしか扱えない弱さがあります。

    だから、各自考えるべき良問といえます。本記事で解説します。

    ➂日本らしい歴史事実から見えるもの

    上の問いを考えてみましょう。

    1. 地理的理由で外敵脅威が少なく、山岳による地域分断が地域ごとの自治が可能、豊かな自然による十分な食料供給など、争いが起きにくい理由がたくさんあることは確かであるが、【国内の人々をうまくまとめる相互作用が働いていたのではないか?】
    2. 武家社会とはいえ、天皇に任命されなければ征夷大将軍として武士は将軍を認めなかったのは事実である。では、天皇とはどういう存在なのか?「エンペラー」とする権力をもつ独裁者や皇帝ではない。「天皇は最高権威」とされるが、天皇の位置、最高権威とは何か?なぜ、権威があるのか?
    3. 北条氏が国家を支配できる環境に居ながら、執権にこだわったのは、逆にいえば、支配者になったとたん、北条氏を排除する動きが国内に起こることを避けるためであったと考えられる。日本以外の他地域では当たり前である、力による支配者が日本ではなぜ生まれないのか?
    4. 260年も続いた独裁徳川幕府があっさり朝廷に政権を返すことは普通ありえない。泥沼になっても利権にしがみつくのが常ではないか?国家の危機こそ、天皇を中心とする王政復古に戻ろうと日本人が一致団結できたのはなぜだろうか? 700年以上も天皇・朝廷による政治運営がない状態でもそれができたのは日本人の中にある当たり前なことが行動として動いたからではないか?
    5. 憎き日本のトップを保持するのも本来おかしい。しかし、天皇を処刑し、天皇制を外部から排除したら日本がどうなるのか?という恐怖感がGHQ,連合国側にわかったため、
      天皇制を維持したのではないか?
      日本の国家の危機や国家を見直す場面では、平時の際は一切気にしなくてよいが、「天皇の存在」と「天皇と日本国民との関係性」があるのが日本、日本人らしさではないか?

    以上から、

    普段、我々は何も天皇に対して考える必要はないが、有事の際は、過去からの弱いつながりが日本・日本人らしさを形成していることが歴史から学べることである。

    では、

    日本・日本人らしさはどこでわかるのか?
    どんな書物に書いているか?
    気になりませんか?

    実はあります!それが、

    古事記と日本書記(両方合わせて、「記紀」)です。

    概要は別記事で解説しますが、
    古事記は国内向けの書物で神話より、文量はそれなりにある。
    日本書記は海外向け(当時は唐)の書物で、歴史的事実も多く、文量は数千頁になる。

    なので、原文よりは、現代語訳やわかりやすいマンガで読むのがおススメです。

    ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう

    現在、平和な日本ですが、有事が万が一起きることを想定して「歴史から「日本」・「日本人らしさ」を学ぶ」必要はあります。

    古事記、日本書記は編纂した年と編集者だけ覚えて終わりですが、
    この内容を全く習いませんし、教えることも戦後NGです。

    だから、神社、神宮がなぜ全国にあるのか? それぞれの神社の何が由緒正しいのかがわかりません。伊勢神宮って何?ではないでしょうか? 恥ずかしながら私もこの記事を書く数か月前までそうでした。

    歴史を学校で学ぶことは、単なるクイズ問題化しており、とても残念です。
    一方、歴史は他の科目と違って、「他国からの圧力も忖度した教科書をベースに学ぶ」面があります。
    日本はそれだけ強い国であるため、強さを正しく知らなければ過去の戦禍を繰り返す悲劇にもなりかねません。

    歴史教科書の戦前・戦後の違い

    戦後の歴史の教科書と戦前のそれは特に、最初の部分が全く違います。

    ・戦前:記紀にそって神話、天皇の誕生から始まる。
    ・戦後:縄文時代、弥生時代、古墳時代と始まる。

    戦前の教科書は記紀の内容を学びますが、戦後はNGとなりました。その結果、記紀という書物があるだけの歴史的事実しか知らないとなってしまいました。

    ただし、

    最近、【強い日本を取り戻す】と叫ぶ団体が増え、
    SNSで動画・情報が出しやすいため、
    受けての私たちも感情的にならず客観的に確認が必要です。

    QCプラネッツが言いたいのは、

    「強い日本を取り戻すこと」ではなく、
    「本来の日本・日本人を正しく知ること」
    です。当然、
    ●よい面も
    ●よくない面も
    両方理解することが大事です。
    左右の偏りではなくニュートラルであるべきです。

    ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった

    「本来の日本・日本人を正しく知ること」は大事ですが、「強い」のも事実です。だから、正しく「強い力」を活かさなければいけません。その失敗が大日本帝国時代の戦禍です。

    大日本帝国憲法から軍国に走ってしまった

    確かに、確かに大日本帝国憲法の素案で井上毅は、
    古事記・日本書記を研究した上で、第1条の素案をこう書きました。

    「日本帝国ハ万世一系ノ天皇ノ治ス(シラス)所ナリ」

    これは、記紀を読めば、「その通り」です。
    男系継承を受け継いだ万世一系の天皇が権力ではなく権威(この人が言ったから納得できる安心感という意味での権威)であり、天皇は支配・統治ではなく、国民のことを「知る(シラス→治す(シラス)」立場で、幸せを祈る存在です。これが日本らしさであり、第1条の素案にぴったりです。

    しかし、実際は書き換えられ。

    大日本帝国憲法第1条「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」となり、
    ●天皇による国家の統治権(天皇主権)、
    ●天皇の神格化
    ●国民は天皇の臣民(家来)
    ●国民は国家と天皇への忠誠を強制される構造
    ●天皇の統帥権の独立が軍部暴発につながる
    ●列強からの強い圧力
    ●日本が戦争に道へはまってしまった。
    と悲劇な道を歩むことになってしまいました。

    近代化、列強の圧力などの焦り、プレッシャーも理解できますが、
    現代も同じ環境下になれば、同じ過ちを繰り返すことになります。

    二度と起こしてはいけない失敗をおかすことを私たちは歴史から学ぶべきです。
    しかし、それは、古事記、日本書記など日本古来からあるものを学んではいけないということではありません。
    正しく理解することが大事なのです。

    ここで、日本古来からある大事な用語にもかかわらず、戦争のスローガンと曲解してしまった事例を挙げます。

    1. 八紘為宇
    2. 天壌無窮の神勅

    本来の意味と、近代化日本で曲解された意味を紹介します。

    1.八紘為宇

    本来の意味

    奈良県の橿原神宮に記載されている内容を掲示します。

    神武天皇の「八紘一宇」の御勅令の真の意味は、天地四方八方の果てにいたるまで、この地球上に生存する全ての民族が、あたかも一軒の家に住むように仲良く暮らすこと、つまり世界平和の理想を掲げたものなのです。(神武天皇を祀る橿原神宮)

    記紀にあるよう、日本平定の際、神武天皇が即位し、平和な国を目指すための言葉です。

    曲解された内容

    大東亜新秩序を掲げた際、「皇国の国是は八紘を一宇とする肇国(ちょうこく、建国の意)の大精神に基づく」と述べ、これが「八紘一宇」の文字が公式に使われました。1940年の流行語になり、政治スローガンになりました。

    「世界を一家に」=「日本の天皇の下に統合する」という意味に転化。
    「大東亜共栄圏の建設、延いては世界万国を日本天皇の御稜威(みいづ)の下に統合し、おのおのの国をしてそのところを得しめようとする理想」と日本のアジア侵略を正当化する理念と曲解されてしまった。

    2.天壌無窮の神勅

    本来の意味

    「天壌」は天と地、「無窮」は限りがないことを意味し、「天地とともに永遠に続く」ようにと「神勅」(神のおつげ)した。つまり、「日本がいつまでもお幸せになりように治めなさい(見守りなさい)」。

    記紀でも、日本の平定は戦乱を乗り越え、平和な国家のために、各地域で戦争ではなく話し合いによる「国譲り」、「豪族間との婚姻関係」で平定することが書かれています。一部、反対した勢力は仕方がなく武力衝突しましたが、記紀でも古代からの遺跡発掘からみて、平穏に国ができたことは間違いありません。だから、神勅の際は、日本を力で支配しろ!というニュアンスは出ません。

    曲解された内容

    「皇室を永遠に守り通せ」と解釈し、「国民は皇室を守るために死ね」となり、戦争加担を良しとする考えに発展した。皇室を守るために国民を臣民(つまり家来扱い)として呼んでいたこともあり、曲解しやすいのも事実である。
    (天壌(皇室に対して)無窮(ずっと永久に)の神勅(神からの絶対命令)
    と部分的に解釈すると、本来の意味からずれてしまい、危険な思想に走りやすくなる)

    記紀で使われた言葉「天壌無窮の神勅」の7文字だけをとり、部分解釈すると確かに、戦争加担を良しとする意味になります。だから、本来の意味やその言葉が出てきた背景を理解しなければなりません。それが難しいから誤った解釈になるのです。とはいって、知らなくてもいいとなれば、日本・日本人らしさがわからないまま生きることになります。

    その他NGになった用語

    あと、「皇国史観」、「教育勅語」なども、本来の意味から曲解されてしまい、戦後教育ではNGとなっています。本来の意味は正しいですが、これを正しく受け取らず誤った道に進んだのも事実です。

    教育勅語はみんな仲良く、周囲のことを気遣う心得ですが、
    天皇の言葉である点が日本国憲法の国民主権に反するや、
    記紀で使われた言葉を一部拡大解釈や曲解となり、
    実際、軍国をよしとする教育・洗脳に走ってしまいました。

    当時は、本来の考え、思いを伝える手段が少ないことも原因です。
    しかし、現在も本来の考え、思いが正しく伝えることは難しいです。
    意味をあえて曲解し、自分の味方をつけようとする人が多いからです。
    たとえ、ネット社会が進む現代も同じ失敗を繰り返すリスクがあります。
    だから、1人1人が正しく考えて理解することが大事なのです。

    ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!

    戦前の国民学校の教科書では、記紀をベースとした社会科を学んでいます。時間をかけて教えたとしても誤った道に進んでしまいました。記紀の記述やその一部を拡大解釈、曲解され、それが国家に誤って浸透したのも事実です。

    それくらい、日本らしさ、日本人らしさは、強すぎると言えますが、それを正しく使わなければ諸刃の剣になってしまいます。

    だからといって、NGとして学ばないのはよくありません。自分たちのことを正しくよく知っておく必要があります。

    確かにGHQのWPIP政策による日本の骨抜きが行われて
    今、その批判が高まる情報が増えていますが

    ●GHQによる骨抜きだけでなく
    ●日本にとっても戦争を二度と起こさないための戒め
    の両面がうまく作用して平和で豊かな日本に復活したのも事実です。

    日本らしさ、日本人らしさを正しく理解し、
    我々の良さと強さを再認識しつつ
    過去の過ちを繰り返さないためにも
    今一度、記紀などの古い書物を読み返して正しく理解しましょう。

    強い日本を取り戻すとかではなく
    日本、日本らしさにおいて、
    その強み、弱み、良し、悪しを
    正しく理解することが
    自分たちを知る上で大事です。

    ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」

    記紀の概要を解説する記事は別に書きますが、日本の団結心に強さ(逆にいえば同調圧力の強さ)の根源がどこにあるかについて1つヒントを提示します。

    実は、日本人は全員「遠い親戚」。
    だから、なんとなくうまくことが進むし
    なんとなくうまくいかず個性のない社会にもある
    と日々悩みますよね。

    1つ問を出します。

    クイズ

    あなたの両親は2人います。あなたの両親の両親も2人ずついます。仮にすべての日本人が別々の血統として子孫繁栄していくとしたら、何世代で日本人の人口1.2億人になるか?そして1.2億人になるには何年かかるか(平均寿命を50年とします。)

    解説

    世代が上がるにつれて、2人、つまり2倍になるので、n世代とおけば、
    \(2^n\)=1.2億
    となります。関数電卓で計算すると、
    \(n\)=26.8 より27世代となります。

    かかる時間は 27世代×50年=1350年ですね。

    だから何なの?

    日本は建国2600年です。その半分の1350年で1.2億人の人口ができるわけですが、残りの1300年間はどうなっているかを考えると、同じあるいは近い血縁の人同士で子供ができていることがわかります。しかも、その期間が長いため、

    実は、日本人は全員「遠い親戚」
    強い血縁関係で日本が長年比較的平穏・平和に過ごせてきたとなります。
    記紀から皇室・天皇はその血縁関係の中心にいるから
    国を「シラス(知ろうとする)」立場で国を見守っているのです。

    八紘為宇のとおり、「日本は1つの家にいる、たくさんの親戚が暮らしている。その中心にいるのが天皇・皇室」です。

    親戚で考えたらわかりますが、平時は何もないが、国難などの有事の際は親戚が集まり結束力があるのです。80年間平和だったため、それがわからないでしょうが、白村江の戦い・元寇・幕末の開国などの国難の際に発揮したのも事実です。有事にならないことがもちろんベストです。

    正しく、日本らしさを再認識しましょう。

    まとめ

    「「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく学ぼう!(古事記、日本書記を読もう!)」を解説しました。

    • ①【はじめに】「日本史のなぜ?」を考えて見えたもの
    • ➁海外では絶対起こらなかった日本らしい歴史事実
    • ➂日本らしい歴史事実から見えるもの
    • ④今こそ、「古事記」、「日本書紀」を読もう
    • ⑤注意! 国史をしっかり学んだ大日本帝国は軍国主義に走ってしまった
    • ⑥「日本らしさ」、「日本人らしさ」を正しく知ろう!
    • ⑦実は、日本人は全員「遠い親戚」
  • ISO9001 2015 9_2 内部監査がわかる

    ISO9001 2015 9_2 内部監査がわかる

    QCプラネッツのISO9001 2015関連ブログを多くの方に読んでいただき、とてもうれしいです。ブログの内容をさらにパワーアップして更新しました。

    本記事のテーマ

    ISO9001 2015 9_2 内部監査がわかる
    • ① ISO9001 9.2内部監査のポイントを伝授!
    • ② 第1者監査、第2者監査、第3者監査のポイントを伝授!
    • ③ QMS内部監査とISO9001内部監査の違いを伝授!
    ●ISO9001をしっかり理解し、自分の言葉で説明できるようになろう!
    ●品質監査を理解し、監査力を身に着けよう!
    ●第1者監査、第2者監査、第3者監査の違いと意図を理解しよう!
    ●上級者はQMS内部監査とISO9001内部監査の違いを説明できるようになろう!

    ① ISO9001 9.2内部監査のポイントを伝授!

    QCプラネッツの関連記事を紹介

    QCプラネッツの関連記事を紹介します。ご確認ください。

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる

    内部監査の監査する側・される側の関係がわかる
    内部監査のテクニック以外に必要なスキルや監査の盛り上げ方を実務経験をもとにわかりやすく解説します。

    内部監査の報告書の作り方と書き方がわかる

    内部監査の報告書の作り方と書き方がわかる
    内部監査の記録書の作り方、書き方をわかりやすく解説します。 実務経験からのエッセンスを伝えます。

    ISO内部監査員養成問題集のご紹介

    QMS内部監査員養成したい方、是非ご購入ください。3,000円で販売しております。
    ISO9001 の構築、内部監査・外部審査の実施、監査のフィードバックや、今後のリスクへの対処方法を考え抜く問題集です。

    QCプラネッツの関連冊子を紹介

    以前、ブログ解説していましたが、1つのPDFにまとめました。勉強に役立ててください。

    テーマ 内容
    1 内部監査(第一者監査)の監査員のやる事がわかる
    2 ISO9001 品質監査の監査員をやるメリットがわかる
    3 ISO9001 品質監査の監査員ってどんな人?がわかる
    4 「品質監査はいつ実施するのがベストか」がわかる
    5 内部監査の質疑ができる
    6 品質監査で不適合を受けるとどうなるか?がわかる
    7 品質のリモート監査のコツがわかる
    8 品質監査に必要な文書化した情報がわかる
    9 外部審査の計画がわかる
    10 【必読】品質の外部審査で品質不正は見抜けない

    ②第1者監査、第2者監査、第3者監査のポイントを伝授!

    ●第1者監査、第2者監査、第3者監査の違いと意図を理解しよう!
    ●ISO審査が最重要としがちだが、重要度は
    1.内部監査,2.取引先監査,3.ISO監査の順と分かることが大事!
    ●内部監査はISOに関係なく自省すべき大事な仕組み!

    QCプラネッツの関連記事を紹介

    品質監査(第一者監査、第二者監査、第三者監査)がわかる
    品質監査の種類、役割と実態について実務経験をもとにわかりやすく解説します。品質管理をマスターしたい方は必見です。

    ③ QMS内部監査とISO9001内部監査の違いを伝授!

    内部監査に慣れてくると、

    QMS内部監査と
    ISO9001 内部監査
    を混同して使っているのではないでしょうか?

    となると、

    QMS内部監査と
    ISO9001 内部監査
    何がどう違うの?
    と疑問に思うはず。

    これについて関連記事でまとめました。

    QMS内部監査とISO内部監査の違いを明確に説明できれば上級者です!

    ここまでくれば、品質監査を自分のものになっているはずです。しっかり学んでいきましょう。

    まとめ

    ISO9001 2015 9_2 内部監査 をわかりやすく解説しました。

    • ① ISO9001 9.2内部監査のポイントを伝授!
    • ② 第1者監査、第2者監査、第3者監査のポイントを伝授!
    • ③ QMS内部監査とISO9001内部監査の違いを伝授!
  • ISO9001とQMSの違いがわかる

    ISO9001とQMSの違いがわかる

    本記事のテーマ

    ISO9001とQMSの違いがわかる
    「 ISO9001とQMSの違い」が説明できますか?

    大事な問いですが、品質畑で仕事している人を含めてほとんどの人が説明できないと危惧したのでブログにまとめました。

    • ①ISO9001とQMSの違いが説明できますか?
    • ②QMSの一部がISOであるべき
    • ③【必読】QMSの世界観をつかむために

    本記事の最も伝えたいこと

    ISO9001とQMSの世界観の規模は違うこと
    QMSが目的であり、
    ISOは手段であることを
    特に、品質畑の人は理解すべき。
    目の前にあるのがISO
    目に見えない課題を考えるのがQMS
    自分で考えないとQMSと付き合うのは難しい。

    ①ISO9001とQMSの違いが説明できますか?

    QCプラネッツの愚痴(すいません。。。)

    QCプラネッツは職場で、

    「 ISO9001とQMSの違い」が説明できますか?

    と聞いています。

    この質問の答えを聞いて感じるのは

    「 ISO9001=QMS」であり、使い分けができていない。
    ごちゃごちゃになっている。
    「ISO内部監査」って書く相手に
    「内部監査はQMS内部監査でしょ!」
    と指摘してもポカンとされる。。。

    あなたはどうですか?

    第一者監査をする内部監査なのに、
    ISO内部監査としたら、
    ISO9001 9.2内部監査 しかしないのか?
    となります。

    ISO認証機関からみれば、

    内部監査は第一者監査であり
    自分で自分をチェックする監査。
    一番よくわかっている自分を振り返るのが内部監査の目的である。
    ISO要求事項は我々審査機関がやるよ!

    そりゃ、そうですよね。

    でも、経験して思うのは、
    こういう指摘は指導してわかるものでは、ありません。
    分かる人にはわかるし、
    分からない人にはわかりません。

    これ、役職、歴関係ありません。

    ISOとQMSとは

    では、はっきり定義を伝授します。

    ・QMS:自組織が自ら考え作り上げた仕組(手作り)
    ・ISO:国際機関で決められた仕組(既製品)

    大事なのは、

    ISO取得有無に関係なく、自分を改善し続ける仕組みがQMS。ISO要求事項と無関係な要求事項やチェック項目が本来あるべき。

    ②QMSの一部がISOであるべき

    QMSとISOの関係を図にします。これはQCプラネッツの考えです。もっといい関係図があれば教えてください。一緒にディスカッションできるとうれしいです!

    ISOはQMSに内含されるべき

    QCプラネッツの考えは

    ISO9001とQMSの世界観の規模は違うこと
    QMSが目的であり、
    ISOは手段であること

    内部監査の位置もつけて下図にまとめます。いかがでしょうか?

    ③【必読】QMSの世界観をつかむために

    本来のあるべき姿

    上図のように、

    ISO9001とQMSの世界観の規模は違うこと
    QMSが目的であり、全体を覆う。
    ISOは手段であり、QMSの一部である。
    内部監査を見ると、
    QMS内部監査とISO内部監査(9.2)の領域の違いが
    明確である。

    ISO9001=QMSと考え勝ちになる理由

    QMSの世界の一部がISO9001となるべきですが、
    そう簡単に理解できないでしょう。その理由は、

    1. ISO9001 要求事項の完成度が高いから
    2. ISO9001 要求事項をマスターするのは難しいから
    3. ISOをマスターしないとISOの限界を理解し、QMSの世界の広さに気が付かないから。
    4. 一方、QMSは自組織のことで目立たないから。
    5. QMSの世界は自分で作らないといけないが、とても難しいから
    6. ISOを軸に業務していれば品質担当の成果として十分だから
    7. 本気で品質課題を見つけたいという強い気持ちがないとQMSの世界に飛び出そうとはしなから
    8. 皆QMSの世界まで見ようとしないから

    といろいろあります。

    品質畑にいても、
    品質業務が合わない人もいるし、ISOで精一杯でしょう。
    QMSまで広げて、組織のホントウの課題を見たい人は少数派でしょう。
    でも、ISOだけでは不十分だと皆わかっているけど。

    ③【必読】QMSの世界観をつかむために

    ISOだけでは不十分だとわかっている。
    では、どうやってQMSの世界観をつかみ、
    組織のホントウの課題を見つけることができるのを伝授します。

    QMSの世界観をつかむ方法

    1. 日頃から自分で問いを持つこと
    2. 品質活動しても変わらない状況に不満をもつこと
    3. 周囲が妥協してもそれに流れさないこと

    QMSの世界の入り口に案内します。

    QMSの世界の入り口は、あなた自身の不満やくやしさにあります。

    • 品質分析を何年もやっているが、組織への改善に全く響いていない。
    • ISO要求事項どおり実行しても全く組織は変わっていない。
    • 品質監査やっても致命的な品質課題や問題が抽出されない。でもトラブルは絶対発生する。

    って、よくありますが、

    なぜ、そうなるのか?
    絶対に品質が改善する施策はないのか?
    となるかどうか。。。

    と疑問に思いますよね。それを疑問のままにせず、解決するよう一歩前進しませんか?

    マインドがあるあなたへQMSへの世界に案内します。

    ISOからQMSへ飛び出そう!

    組織全体には種々の品質課題やトラブルがあります。
    確かに、ISO9001によって、上図の青色領域の課題は解決できるでしょう。

    しかし、残りの赤の領域がどうしてもISOだけでは解決しません。
    具体的にどんな課題が赤の領域として残ってしまうかをいくつか挙げてみます。
    QCプラネッツの考えや経験に基づき列挙します。

    ISOで要求された文書群をよく見ましょう。全体はISOの指示どおりしっかりできているでしょう。しかし、資料の各所を断片的に1つ1つ見ていくと、”皆がやりたくない、面倒な課題“があるはずです。それこそ、QMSで見るべき本当の課題なのです。

    ISOからQMSへ飛び出す入り口は、資料の各所にもあるし、

    上司、同僚、部下の資料・コメントをそのまま鵜呑みせず、“本当か?”とみていくと、彼らの本音部分が見える。そこにも“やりたくない、触れたくない部分”があります。それこそ、QMSで見るべき本当の課題につながります。

    具体的にいくつか挙げてみます。良い内容はありません(笑)。

    1. 責任と「権限(権力)」はISOでチェックするが、「権威」はチェックしない。この「権威」による組織内の影響(良い影響、悪い影響)はチェックしにくい。
    2. ISOは客観性を求めるが、「人の心」までは見ない。心は組織のアウトプットに大きな影響を与える。
    3. 品質管理ではないが間接的に品質に影響することがたくさんある。例:暗黙知、ローカルルール、多数派の意見による心理的安全性、少数派意見や行動を批判する保守的心理、その組織の縄張り、派閥。
    4. 標準化せず、ある業務は成果が向上しないのに同じ担当が継続する。裏に組織の癒着や既得権益があり、大胆な改革が起こそうとならない。
    5. 品質トラブルの原因を技術側ばかり見ているが、別の問題(営業による資金回収不足、顧客とのゆるい関係性)によるものが多く、品質コストがなかなか下がらない。
    6. 採用して育成するが、一人前になろうとか一番を目指そうとする決心がつかない社員が多く、力量向上が名かなか進まない。
    7. 上司側が怒るとパワハラなど言われて、課題そのものに手が出せにくい。
    8. QCDバランスが悪い業務があるが、ISOではコスト、納期の観点は見ないのでQCDバランス崩壊による品質不正のリスクを見抜くことが難しい
    9. ISOではコミュニケーションにおいて、会議や意思疎通の確認ができるが、互いの信頼・尊敬。忠誠心は見ない。
    10. 能力と成果と関係がない、評価制度になっており、やる気がなくなってしまい、他責に陥る。
    11. などなど、

    簡単に言うと、

    組織に対する不満などが、本来もっと良いアウトプットができるはずにもかかわらず、そこまでできない現状あるあるが、QMSとしてみるべき本来の課題の集合体であるように見えます。
    こうやればできるのに、なぜをしないのか?やらないのか?と不満や疑問に感じるところこそ、あなたの組織がかかえる本当の課題

    また、

    ISOのようにきれいにまとまった要求事項
    +
    実際のドロドロした組織内の課題
    の両方を見ていく必要があり、
    後者をQMS内部監査でチェックするのがよいでしょう。
    実際のドロドロした組織内の課題
    をチェックするのはストレスですけどね。。。

    まとめ

    以上、 「ISO9001とQMSの違いがわかる」をわかりやすく解説しました。

    • ①ISO9001とQMSの違いが説明できますか?
    • ②QMSの一部がISOであるべき
    • ③【必読】QMSの世界観をつかむために
  • error: Content is protected !!