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  • 調整型抜取検査のなみ検査の主抜取表がわかる

    調整型抜取検査のなみ検査の主抜取表がわかる

    「主抜取表の値はどうやって決まっているの?」、「サンプルサイズ、AQLの値はどうやって決まっているの?」、「抜取表の見方はわかるけど、値の決まり方は知らない」など困っていませんか? 

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    調整型抜取検査のなみ検査の主抜取表がわかる
    • ①サンプルサイズ、AQLの決め方がわかる
    • ②合格判定数Ac、不合格判定数Reの決め方がわかる
    • ③合格判定数Ac、不合格判定数Reの工夫しているところがわかる

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定1級合格しましたが、与えられた条件にあわせるだけの抜取検査ではなく、自分で考えて設計できる検査ができるよう、さらにパワーアップしています。

    主抜取表の値の作り方は、どこにも書いていません。QCプラネッツで研究してわかったことをお伝えします。

    ●You tube動画も確認ください。

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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
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    調整型抜取表1回なみ

    ①サンプルサイズ、AQLの決め方がわかる

    サンプルサイズ

    主抜取表を見ると、サンプル文字とサンプルサイズをまとめた表があります。

    文字 サイズ 文字 サイズ
    A 2 K 125
    B 3 L 200
    C 5 M 315
    D 8 N 500
    E 13 P 800
    F 20 Q 1250
    G 32 R 2000
    H 50
    J 80

    (合格品質限界)AQL

    主抜取表を見ると、AQLの値は下表のようになっています。

    0.01 0.1 1 10 100
    0.015 0.15 1.5 15 150
    0.025 0.25 2.5 25 250
    0.04 0.4 4 40 400
    0.065 0.65 6.5 65 650

    サンプルサイズとAQLの決め方

    標準数で決めています。
    ですが、標準数でなければならない義務はなく、
    使いやすい主抜取表になるように、好きな値を決めてよいです。

    この場合の標準数は10の0.2乗である1.58としています。
    \(10^{0.2×0}\)=1
    \(10^{0.2×1}\)=1.5
    \(10^{0.2×2}\)=2.5
    \(10^{0.2×3}\)=4
    \(10^{0.2×4}\)=6.5
    \(10^{0.2×5}\)=10
    と見ると、確かにサンプルサイズ、AQLの値に一致しますね。

    ただし、別に、値は何でもOKです。
    1⇒2⇒4⇒8⇒16⇒32⇒…とか
    1⇒2⇒5⇒10⇒20⇒50⇒100⇒…とか
    でもOKです。

    ISOやJISの規格はみんなが使いやすいようにするために標準数を使っています。
    あなたが、使いやすい抜取表を作ってもOKです。

    標準数については、関連記事で解説しています。ご確認ください。

    【重要】抜取検査に欠かせない標準数がわかる
    規準型抜取検査や調整型抜取検査の抜取表の範囲や区分はどのように決めているかご存じですか?本記事は、抜取表の範囲や区分や、抜取表を自分で作る方法を解説します。抜取表の作り方が知りたい方は必見です。

    合格判定数Ac、不合格判定数Reの決め方がわかる

    合格判定数Ac、不合格判定数ReはOC曲線から求める

    抜取検査はすべてOC曲線から始まります。

    図で確認しましょう。計数抜取検査で不良率について考えます。二項分布のOC曲線を下図に出します。

    OC曲線

    OC曲線の(n,c)と第1種の誤りαになる不良率p0が重要です。
    ●n=サンプルサイズ
    ●c=合格判定数Ac
    ●不合格判定数Re=Ac+1
    ●p0=AQL(合格品質限界)

    となります。

    サンプルサイズn,合格判定数c,合格品質限界AQLを求めるために、たくさんOC曲線を描けば、主抜取表が作れます。

    抜取表は実際作ってみた方が、理解は深まりますね。

    OC曲線から実際に合格判定数Ac、不合格判定数Reを求める

    1回抜取方式で、実際にOC曲線を描きながら、主抜取表を作ってみます。

    OC曲線の描き方については、関連記事があります。Excel VBAでOC曲線が作れます。


    OC曲線からAQLを導出

    n=20、c=0,1,2,…,19の場合のOC曲線を描きます。

    OC曲線

    OC曲線の左側がc=0で右側に行くにつ入れてcが増えますね。

    次に、第1種の誤りαである、合格率が1-α=95%の不良率pを求めます。

    c P0
    (AQL)
    c P0
    (AQL)
    c P0
    (AQL)
    c P0
    (AQL)
    0 0.26 5 13.96 10 34.69 15 59.9
    1 1.81 6 17.73 11 39.36 16 65.63
    2 4.22 7 21.71 12 44.2 17 71.74
    3 7.14 8 25.86 13 49.22 18 78.39
    4 10.41 9 30.2 14 54.44 19 86.09

    次に、AQLを満たすcを見ます。すると、AQLから合格判定数Acがわかります。

    AQL(%) 自分で
    導出
    JISZ
    9015Z-1
    AQL(%) 自分で
    導出
    JISZ
    9015Z-1
    0.01 0 0 1 1 1
    0.015 0 0 1.5 1 1
    0.025 0 0 2.5 2 1
    0.04 0 0 4 2 2
    0.065 0 0 6.5 3 3
    0.1 0 0 10 4 5
    0.15 0 0 15 6 7
    0.25 0 0 25 8 10
    0.4 1 0 40 12 14
    0.65 1 0 65 16 21

    自分で求めた値と、JISZ9015-1 なみ検査(1回抜取方式)を比較します。結構、一致しています。
    主抜取表の作り方が理解できましたね。

    ③合格判定数Ac、不合格判定数Reの工夫しているところがわかる

    主抜取表を対角線上で見ると、合格判定数Ac、不合格判定数Reがそろっています。

    使いやすさのためにうまく作られています。
    また、対角線上に同じ合格判定数Ac、不合格判定数Reとなるように、サンプルサイズ、AQLの幅を標準数を使っているのがわかります。

    主抜取表の一部を見てみましょう。

    文字 サイズ AQL(Ac,Re)
    1 1.5 2.5 4 6.5
    D 8 1,2
    E 13 1,2 2,3
    F 20 1,2 2,3 3,4
    G 32 1,2 2,3 3,4 5,6
    H 50 1,2 2,3 3,4 5,6 7,8

    確かに、合格判定数Ac、不合格判定数Re数が対角線上では同じであることがわかります。

    数学的な理論では説明できず、何度も試行錯誤の結果、見やすい主抜取表ができたと考えられます。 主抜取表は努力の結晶です。

    まとめ

    調整型抜取検査のなみ検査の主抜取表について解説しました。

    • ①サンプルサイズ、AQLの決め方がわかる
    • ②合格判定数Ac、不合格判定数Reの決め方がわかる
    • ③合格判定数Ac、不合格判定数Reの工夫しているところがわかる

  • 【まとめ】逐次抜取検査がわかる

    【まとめ】逐次抜取検査がわかる

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    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【まとめ】逐次抜取検査がわかる
    • ①逐次抜取検査がわかる
    • ②逐次抜取検査は合格判定線が必須
    • ③逐次抜取検査できる種類と関連記事のご紹介
    • ④逐次抜取検査の注意点がわかる

    計数値逐次抜取検査、計量値の抜取検査の基礎についての関連記事を紹介します。併せて読んでください。








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    ①逐次抜取検査がわかる

    逐次(その都度)、一定の個数をサンプリングして検査しながら、その都度合否を判定する検査方法。検査回数は不定である。

    ある合格基準があり、合格基準を満たせば、検査は合格として終了。
    不合格基準を満たせば、検査は不合格として終了。
    どちらでも無く決着がつかなければ、検査を続行するものです。

    ②逐次抜取検査は合格判定線が必須

    検査結果の良し悪しを見ながら、検査続行か、終了かが見やすく判断できるものがあると便利ですよね。それが合格判定線です。

    合格判定線、不合格判定線を下図に描きます。

    合格判定線
     

    青線は、不良個数が検査で増加しても、合格判定領域に入ったため、合格と判断できます。一方、赤線は、不合格領域に入ったため、不合格と判断できます。

    合格、不合格の領域線が直線であるため、検査続行、検査終了の判断がしやすいですね。

    逐次抜取検査の合格判定線の特徴について関連記事で詳細に解説しています。

    計数逐次抜取検査の特徴がわかる
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)にて、合格判定線の傾きと切片の導出と、変数(第1種の誤りα、第2種の誤りβ、不良率p0,p1)による合格判定線の変化を解説します。計数逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    では、判定線をどのように作るのかを、解説します。

    ③逐次抜取検査できる種類と関連記事のご紹介

    合格判定線ができるもの

    1. 計数抜取検査(二項分布)
    2. 計数抜取検査(ポアソン分布)
    3. 計量抜取検査(標準偏差σ既知)
    4. 計量抜取検査(標準偏差σ未知)

    の4種類です。

    それぞれ詳細に解説した関連記事を紹介します。

    (i)計数抜取検査(二項分布)

    OC曲線から逐次抜取検査を導出します。
    OC曲線に親しみのある計数値の二項分布から学びましょう。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の二項分布の理論を詳細に解説した関連記事です。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(二項分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。また、平均検査個数の式も紹介します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    (ii) 計数抜取検査(ポアソン分布)

    OC曲線から逐次抜取検査を導出します。
    OC曲線にあまり出ない、苦手意識のあるポアソン分布も学びましょう。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)のポアソン分布の理論を詳細に解説した関連記事です。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(ポアソン分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)のポアソン分布に従う場合の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    計量抜取検査(標準偏差σ既知)

    (iii) 計量抜取検査(標準偏差σ既知)

    計量値抜取検査も逐次抜取検査ができます。
    確率密度関数を使って合格判定線を作ります。

    計量逐次抜取検査(JISZ9010)では、標準偏差σが既知の場合と未知の場合において、それぞれ合格判定線が作れます。

    標準偏差σが既知の場合の関連記事を紹介します。なお、理論だけではわかりにくいので、実際の数値を入れた例題も解説しています。

    ●理論がわかる関連記事

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の場合がわかる
    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ●例題がわかる関連記事

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習
    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習を解説します。合格判定線の作り方を実際の演習問題を解きながら解説します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    (iv) 計量抜取検査(標準偏差σ未知)

    標準偏差σが未知の場合の関連記事を紹介します。なお、理論だけではわかりにくいので、実際の数値を入れた例題も解説しています。

    ●理論がわかる関連記事

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の場合がわかる
    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ●例題がわかる関連記事

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の事例演習
    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の事例演習を解説します。合格判定線の作り方を実際の演習問題を解きながら解説します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ④逐次抜取検査の注意点がわかる

    合格判定線は検査終了・続行を決めるにわかりやすいのがメリットです。
    しかし、合格判定線の精度は良くない点に注意が必要です。

    なぜ、合格判定線の精度が良くないのかを解説した関連記事をご覧ください。

    逐次抜取検査の合格判定線を作るときの注意点
    逐次抜取検査の合格判定線を作るときの注意点を解説します。理論をしっかりしていますが、やや強引な導出があるため、精度は良くありません。理論と実状をよく理解するために必読です。本記事が理解できれば逐次抜取検査はほぼすべて理解できているといって過言ではありません。

    以上、逐次抜取検査の方法、種類、検査の注意点について詳細に解説しました。教科書にはあまり書いていない内容です。10本の関連記事を読めば、ほぼ逐次抜取検査の内容はマスターできます。

    まとめ

    逐次抜取検査について解説しました。

    • ①逐次抜取検査がわかる
    • ②逐次抜取検査は合格判定線が必須
    • ③逐次抜取検査できる種類と関連記事のご紹介
    • ④逐次抜取検査の注意点がわかる

    逐次抜取検査の関連記事

    計数値逐次抜取検査、計量値の抜取検査の基礎についての関連記事を紹介します。併せて読んでください。








  • 逐次抜取検査の合格判定線を作るときの注意点

    逐次抜取検査の合格判定線を作るときの注意点

    「逐次抜取検査で注意すべき点があるのか、わからない」、など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    逐次抜取検査の注意点がわかる

    結論

    合格判定線の導出モデルの精度が良くない点に注意が必要!

    以上です!

    としたいですが、詳細に解説します。

    • ①合格判定線の導出モデルの精度が良くない点に注意
    • ②計数逐次抜取検査(二項分布)の場合
    • ③計数逐次抜取検査(ポアソン分布)の場合
    • ④計量逐次抜取検査(σ既知&σ未知)の場合

    逐次抜取検査の関連記事

    計数値逐次抜取検査、計量値の抜取検査の基礎についての関連記事を紹介します。併せて読んでください。




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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ②計数逐次抜取検査(二項分布)の場合

    合格判定線の導出過程

    計数値の抜取検査はすべて、OC曲線から考えます。

    OC曲線を描きます

    OC曲線

    赤枠はロットの不合格領域で、青枠がロットの合格領域です。

    生産者危険を示す不良率p0、消費者危険を示す不良率p1とロット不良率について図から読むと
    q0n=1-α、1-q0n
    q1n=β、1- q1n=1-β
    となります。

    q0nとq1nの式を作ります。
    \(q_{0n}\)=\({}_nC_d p_0^d(1-p_0)^{n-d}\)
    \(q_{1n}\)=\({}_nC_d p_1^d(1-p_1)^{n-d}\)
    注意として、不良品数dに限定します。通常はロットの合格率はΣの和となりますが、今回はΣを入れません(強引な感じがしますけど)

    下の関連記事に、導出の詳細な過程を解説しています。

    次に、問題点を指摘します。

    合格判定線の導出過程の問題点

    \(q_{0n}\),\(q_{1n}\)は本来、
    \(q_{0n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_0^r(1-p_0)^{n-r}\)
    \(q_{1n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_1^r(1-p_1)^{n-r}\)
    とすべきだが、
    \(q_{0n}\)=\({}_nC_d p_0^d(1-p_0)^{n-d}\)
    \(q_{1n}\)=\({}_nC_d p_1^d(1-p_1)^{n-d}\)
    と簡略化して点が問題。

    なぜ、簡略化するかというと、

    比 \(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)を計算しやすくするために、
    \(q_{0n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_0^r(1-p_0)^{n-r}\)
    \(q_{1n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_1^r(1-p_1)^{n-r}\)
    ではなく、
    \(q_{0n}\)=\({}_nC_d p_0^d(1-p_0)^{n-d}\)
    \(q_{1n}\)=\({}_nC_d p_1^d(1-p_1)^{n-d}\)
    としている。

    確かに、
    比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(\frac{\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_1^r(1-p_1)^{n-r}}{\sum_{r=1}^{d} {}_nC_r p_0^r(1-p_0)^{n-r}}\)
    とすると、これ以上、式の導出が難しいです。

    一方、
    比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(\frac{ {}_nC_d p_1^d(1-p_1)^{n-d}}{ {}_nC_d p_0^d(1-p_0)^{n-d}}\)
    とすると、式の導出がしやすいです。

    ただし、Σを無視して比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)を計算しているため、比の値の精度は低下したものを使って、合格判定線を導出している点に注意が必要です。

    ③計数逐次抜取検査(ポアソン分布)の場合

    二項分布の場合と同様の結果ですが、式が異なるため詳細に解説します。

    合格判定線の導出過程

    q0nとq1nの式を作ります。
    \(q_{0n}\)=\(e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}\)
    \(q_{1n}\)=\(e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}\)
    です。

    注意として、不良品数dに限定します。通常はロットの合格率はΣの和となりますが、今回はΣを入れません(強引な感じがしますけど)

    下の関連記事に、導出の詳細な過程を解説しています。

    次に、問題点を指摘します。

    合格判定線の導出過程の問題点

    \(q_{0n}\),\(q_{1n}\)は本来、
    \(q_{0n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} e^{-np_0}\frac{(np_0)^r}{r!}\)
    \(q_{1n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} e^{-np_1}\frac{(np_1)^r}{r!}\)
    とすべきだが、
    \(q_{0n}\)=\(e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}\)
    \(q_{1n}\)=\(e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}\)
    と簡略化して点が問題。

    なぜ、簡略化するかというと、

    比 \(\frac{q_{1n}}{}q_{0n}\)を計算しやすくするために、
    \(q_{0n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} e^{-np_0}\frac{(np_0)^r}{r!}\)
    \(q_{1n}\)=\(\sum_{r=1}^{d} e^{-np_1}\frac{(np_1)^r}{r!}\)
    ではなく、
    \(q_{0n}\)=\(e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}\)
    \(q_{1n}\)=\(e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}\)
    としている。

    確かに、
    比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(\frac{\sum_{r=1}^{d} e^{-np_1}\frac{(np_1)^r}{r!}}{ \sum_{r=1}^{d} e^{-np_0}\frac{(np_0)^r}{r!}}\)
    とすると、これ以上、式の導出が難しいです。

    一方、
    比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(\frac{ e^{-np_0}\frac{(np_1)^d}{d!}}{ e^{-np_1}\frac{(np_0)^d}{d!}}\)
    とすると、式の導出がしやすいです。

    ただし、Σを無視して比\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)を計算しているため、比の値の精度は低下したものを使って、合格判定線を導出している点に注意が必要です。

    ④計量逐次抜取検査(σ既知&σ未知)の場合

    計量値の場合の問題点を提示します。

    σ既知、σ未知の両方に共通しています。

    合格判定線の導出過程

    確率変数xは、母平均μ、母標準偏差σとする正規分布に従っており、その確率密度関数を定義します。

    \(f(x)\)=\(\frac{1}{σ\sqrt{2π}} exp(-\frac{1}{2}(\frac{x-μ}{σ})^2)\)

    次に、ロットから大きさn個を抜き取ったときの確率密度関数を定義します。

    ●母平均μが未知で、母標準偏差σが既知の場合

    ●母平均値が\(μ_0\)の場合、
    \(p_{0n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_0)^2)\)

    ●母平均値が\(μ_1\)の場合
    \(p_{1n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_1)^2)\)

    ●母平均μが既知で、母標準偏差σが未知の場合

    ●母標準偏差が\(σ_0\)の場合
    \(p_{0n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ_0 \sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_0^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)\)

    ●母標準偏差が\(σ_1\)の場合
    \(p_{1n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ_1\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_1^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)\)

    確率密度関数の積を定義して、計算するところが、無理矢理な感じがしますが、合格判定線を導出に必要なためです。

    下の関連記事に、導出の詳細な過程を解説しています。

    次に、問題点を指摘します。

    合格判定線の導出過程の問題点

    \(p_{0n}\),\(p_{1n}\)は本来、
    OC曲線を与える関数式から作る
    とすべきだが、
    確率密度関数の積の式を作って、合格判定線を作る
    点が問題。
    計量抜取検査のOC曲線の関数を導出ができないため、
    代わりに合格判定線を作れる関数を持ってくる必要があった。
    結果的に確率密度関数の積
    \(p_{0n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ_0 \sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_0^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)\)
    を使うことになっている。

    合格判定線を導出する過程で、精度が保証していない点に注意が必要です。

    【まとめると】
    合格判定線の精度は怪しいです。
    けど、わかりやすくて使いやすいです。
    合格判定線を引いて、実際に検査をしながら、
    判定線の傾きと切片を調整していくのが実情なのでしょう。

    理論を理解することは大切です。
    実際の精度は検査結果や実績を見ながら調整しましょう。

    まとめ

    逐次抜取検査で注意すべき点について解説しました。

    • ①合格判定線の導出モデルの精度が良くない点に注意
    • ②計数逐次抜取検査(二項分布)の場合
    • ③計数逐次抜取検査(ポアソン分布)の場合
    • ④計量逐次抜取検査(σ既知&σ未知)の場合

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    「計量値逐次抜取検査(JISZ9010)がよくわからない」、「標準偏差σが未知の場合の合格判定線の求め方がわからない」など困っていませんか?

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    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②上限の標準偏差が与えられている場合
    • ③下限の標準偏差が与えられている場合

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    【1】計数逐次抜取検査がわかる関連記事

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    ①逐次抜取検査は合格判定線で判断

    逐次抜取検査は計数値・計量値に関係なく、合格判定線で検査を評価します。
    逐次抜取検査の合格判定線・不合格判定線を作る
    ● X ≥ sn + h1 :不合格(検査終了)
    ● X ≤ sn-h0 :合格(検査終了)
    ● sn-h0 < X < sn+h1 :検査続行
    Xとsの一次式を作られる直線で、検査結果を分けると
    わかりやすい。

    上の3つの不等式を作ることが本記事の目標となります。

    上限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法

    \(σ_0\) < \(σ_1\)の場合です。
    つまり、
    m=\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\) > 0の場合です。

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} (x_i-μ)^2 \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{2b}{m}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{2a}{m}\)
    t =\(log\frac{σ_1}{σ_0}\) s =\(\frac{2t}{m}\)
    m =\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\)

    合格判定式

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    下限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法

    \(σ_0\) > \(σ_1\)の場合です。
    つまり、
    m=\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\) > 0の場合です。

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} (x_i-μ)^2 \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{2b}{m’}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{2a}{m’}\)
    t =\(log\frac{σ_1}{σ_0}\) s =\(\frac{2t}{m’}\)
    m =\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\) m’ =\(\frac{1}{σ_1^2}-\frac{1}{σ_0^2}\)

    合格判定式

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の理論と合格判定線の導出については、関連記事にて解説しています。ご確認ください。

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の場合がわかる
    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ②上限の標準偏差が与えられている場合

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の事例演習

    問:あるお菓子カンパニーでは、スナック菓子の重量について逐次抜取検査を実施している。平均重さμ=120gに対し、重さの標準偏差が2g程度しているが、実際はわからない。ただし、重さのばらつきを標準偏差5g以下になるように、抜取方式を設定したい。第1種の誤りα=0.01,第2種の誤りβ=0.1とする。抜取検査の合格判定線を作成せよ。

    値を代入するだけですが、まとめます。
    ●α=0.01
    ●β=0.1
    ●a=\(log \frac{1-β}{α}\)=4.50
    ●b=\(log \frac{1-α}{β}\)=2.29
    ●σ0=2
    ●σ1=5
    ●μ=120
    ●t=\(log\frac{σ_1}{σ_0}\)=0.91
    ●m=\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\)=0.21
    ●h0=\(\frac{2b}{m}\)=21.836
    ●h1=\(\frac{2a}{m}\)=42.860
    ●s=\(\frac{2t}{m}\)=8.72

    合格判定式
    ★ X- 8.72n ≤ -21.836:合格
    ★ X – 8.72n ≥ 42.860:不合格
    ★ -21.836 < X- 8.72n < 42.860:検査続行

    合格判定式をグラフに描くと下図のようになります。

    逐次抜取検査

    ③下限の標準偏差が与えられている場合

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ未知)の事例演習

    問:あるお菓子カンパニーでは、スナック菓子の重量について逐次抜取検査を実施している。平均重さμ=120gに対し、重さの標準偏差が4g程度しているが、実際はわからない。ただし、重さのばらつきを標準偏差2g以上になるように、抜取方式を設定したい。第1種の誤りα=0.01,第2種の誤りβ=0.1とする。抜取検査の合格判定線を作成せよ。

    値を代入するだけですが、まとめます。
    ●α=0.01
    ●β=0.1
    ●a=\(log \frac{1-β}{α}\)=4.50
    ●b=\(log \frac{1-α}{β}\)=2.29
    ●σ0=2
    ●σ1=5
    ●μ=120
    ●t=\(log\frac{σ_1}{σ_0}\)=-0.61
    ●m=\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\)=0.188
    ●h0=\(\frac{2b}{m}\)=24.456
    ●h1=\(\frac{2a}{m}\)=48.003
    ●s=\(\frac{2t}{m}\)=-7.39

    合格判定式
    ★ X+7.39n ≤ -24.456:合格
    ★ X +7.39n ≥ 48.003:不合格
    ★ -24.456 < X+7.39n < 48.003:検査続行

    合格判定式をグラフに描くと下図のようになります。

    逐次抜取検査

    なんと! 合格判定線が右下の直線になるため、X<0の領域はすべて不合格となります。これは、t=\(log\frac{σ_1}{σ_0}\)=-0.61が負になるのが原因です。逐次抜取検査としては成立しません。不思議な結果が出ました。

    まとめ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)について、合格判定線の導出方法について実際の値を使って詳細に解説しました。

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②上限の標準偏差が与えられている場合
    • ③下限の標準偏差が与えられている場合

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    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)

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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    計量逐次抜取検査は
    ①標準偏差σが既知で、母平均値μが未知の場合
    ②標準偏差σが未知で、母平均値μが既知の場合
    の2種類を考えます。

    ①については、関連記事にあります。ご覧ください。

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    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

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    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習を解説します。合格判定線の作り方を実際の演習問題を解きながら解説します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②合格判定線の導出方法がわかる
    • ③上限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる
    • ④下限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる
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    【1】計数逐次抜取検査がわかる関連記事

    ①逐次抜取検査は合格判定線で判断

    逐次抜取検査は計数値・計量値に関係なく、合格判定線で検査を評価します。
    逐次抜取検査の合格判定線・不合格判定線を作る
    ● X ≥ sn + h1 :不合格(検査終了)
    ● X ≤ sn-h0 :合格(検査終了)
    ● sn-h0 < X < sn+h1 :検査続行
    Xとsの一次式を作られる直線で、検査結果を分けると
    わかりやすい。

    上の3つの不等式を作ることが本記事の目標となります。

    ②合格判定線の導出方法がわかる

    確率を定義

    計量値は、ある正規分布に従っていると仮定します。

    確率変数xは、母平均μは既知、母標準偏差σは未知とする正規分布に従っており、その確率密度関数を定義します。

    \(f(x)\)=\(\frac{1}{σ\sqrt{2π}} exp(-\frac{1}{2}(\frac{x-μ}{σ})^2)\)

    次に、ロットから大きさn個を抜き取ったときの確率密度関数を定義します。
    ●母標準偏差が\(σ_0\)の場合
    \(p_{0n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ_0 \sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_0^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)\)

    ●母標準偏差が\(σ_1\)の場合
    \(p_{1n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ_1\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_1^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)\)

    確率密度関数の積を定義して、計算するところが、無理矢理な感じがしますが、合格判定線を導出に必要なためです。

    合格判定式

    OC曲線を見ながら、合否判定条件式を作ります。

    OC曲線

    合格判定条件式

    ● \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \(\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(\frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(\frac{β}{1-α}\) < \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \(\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    ここで、
    \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(\frac{(\frac{1}{σ_1\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_1^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)}{ (\frac{1}{σ_0\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ_0^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2)}\)

    log(底はe(自然対数))を取って変形します。
    \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(log (\frac{σ_0}{σ_1})^n\)+\(\frac{1}{2}\sum_{i=1}^{n}(\frac{x_i-μ}{σ_0})^2\)-\(\frac{1}{2}\sum_{i=1}^{n}(\frac{x_i-μ}{σ_1})^2\)

    もう少し変形します。
    \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=-n\(log (\frac{σ_1}{σ_0})\)+\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2\)

    合格判定条件式

    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \( log\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(log \frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(log \frac{β}{1-α}\) < \( log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \( log\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    変数を置き換えます

    ● t=\(log \frac{σ_1}{σ_0}\)
    ● m=\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\)
    ● X=\(\sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2\)
    ● a=\( log\frac{1-β}{α}\)
    ● b=\(log \frac{1-α}{β}\), (-b=\(log \frac{β}{1-α}\))

    変数を置き換えます。
    \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=-n\(log (\frac{σ_1}{σ_0})\)+\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\sum_{i=1}^{n}(x_i-μ)^2\)
    =-nt+\(\frac{1}{2}mX\)

    合格判定条件式

    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \( log\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(log \frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(log \frac{β}{1-α}\) < \( log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \( log\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    変数を置き換えます。

    合格判定条件式

    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≥ a:不合格
    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≤ -b:合格
    ● -b < -nt+\(\frac{1}{2}mX\) < a :検査続行

    ③上限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

    \(σ_0\) < \(σ_1\)の場合です。
    つまり、
    m=\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\) > 0の場合です。

    合格判定条件式

    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≥ a:不合格
    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≤ -b:合格
    ● -b < -nt+\(\frac{1}{2}mX\) < a :検査続行

    m > 0 に注意して、合格判定条件式をX=の式に直します。

    ● \(X\) ≥ \(\frac{2t}{m}n\)+\(\frac{2a}{m}\):不合格
    ● \(X\) ≤ \(\frac{2t}{m}n\)-\(\frac{2b}{m}\):合格
    ● \(\frac{2t}{m}n\)-\(\frac{2b}{m}\) < \(X\) < \(\frac{2t}{m}n\)+\(\frac{2a}{m}\) :検査続行

    さらに変数を置き換えます。
    ● \(h_0\)=\(\frac{2b}{m}\)
    ● \(h_1\)=\(\frac{2a}{m}\)
    ● s=\(\frac{2t}{m}\)

    合格判定式は以下のようにまとめることができます。

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} (x_i-μ)^2 \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{2b}{m}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{2a}{m}\)
    t =\(log\frac{σ_1}{σ_0}\) s =\(\frac{2t}{m}\)
    m =\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\)

    合格判定式

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    ④下限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

    \(σ_0\) > \(σ_1\)の場合です。
    つまり、
    m=\(\frac{1}{2}(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2})\) > 0の場合です。

    ここで、
    -m=m’ (m’ > 0 )
    と置きます。
    m’について式を整理していきます。

    合格判定条件式

    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≥ a:不合格
    ● -nt+\(\frac{1}{2}mX\) ≤ -b:合格
    ● -b < -nt+\(\frac{1}{2}mX\) < a :検査続行

    -m=m’ > 0 に注意して、合格判定条件式をX=の式に直します。

    ● -nt-\(\frac{1}{2}m’X\) ≥ a:不合格
    ● -nt-\(\frac{1}{2}m’X\) ≤ -b:合格
    ● -b < -nt-\(\frac{1}{2}m’X\) < a :検査続行

    両辺を-1で割りますが、不等号の向きが変わります。

    ● nt+\(\frac{1}{2}m’X\) ≤ -a:不合格
    ● nt+\(\frac{1}{2}m’X\) ≥ b:合格
    ● -a < nt+\(\frac{1}{2}m’X\) < b :検査続行

    X=の式に直します。

    ● \(X\) ≥ \(\frac{2t}{m’}n\)+\(\frac{2a}{m’}\):不合格
    ● \(X\) ≤ \(\frac{2t}{m’}n\)-\(\frac{2b}{m’}\):合格
    ● \(\frac{2t}{m’}n\)-\(\frac{2b}{m’}\) < \(X\) < \(\frac{2t}{m’}n\)+\(\frac{2a}{m’}\) :検査続行

    さらに変数を置き換えます。
    ● \(h_0\)=\(\frac{2b}{m’}\)
    ● \(h_1\)=\(\frac{2a}{m’}\)
    ● s=\(\frac{2t}{m’}\)

    合格判定式は以下のようにまとめることができます。

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} (x_i-μ)^2 \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{2b}{m’}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{2a}{m’}\)
    t =\(log\frac{σ_1}{σ_0}\) s =\(\frac{2t}{m’}\)
    m =\(\frac{1}{σ_0^2}-\frac{1}{σ_1^2}\) m’ =\(\frac{1}{σ_1^2}-\frac{1}{σ_0^2}\)

    合格判定式

    ● \(X\) ≥ sn+\(h_1\):不合格
    ● \(X\) ≤ sn-\(h_0\):合格
    ● sn-\(h_0\) < \(X\) < sn+\(h_1\) :検査続行

    合格判定式を使った実際の例は関連記事で解説します。

    まとめ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが未知)について、合格判定線の導出方法について解説しました。

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②合格判定線の導出方法がわかる
    • ③上限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる
    • ④下限の標準偏差が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

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    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②上限規格値が与えられている場合
    • ③下限規格値が与えられている場合

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    ①逐次抜取検査は合格判定線で判断

    逐次抜取検査は計数値・計量値に関係なく、合格判定線で検査を評価します。

    導出過程は、関連記事にて確認ください。

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の場合がわかる
    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)場合の理論を解説します。確率密度関数を定義して、合格判定条件式を作り、逐次抜取検査における合格判定線の導出が理解できます。計量値の逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    上限規格値が与えられている場合

    解説は関連記事のとおりです。結果だけ紹介します。

    まとめ

    ●●入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} x_i \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{bσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{aσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    s =\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    ●●合格判定式
    ● X- sn ≥ \(h_1\):不合格
    ● X – sn ≤ -\(h_0\):合格
    ● \(\)-h_0 < X-sn < h1:検査続行

    下限規格値が与えられている場合

    解説は関連記事のとおりです。結果だけ紹介します。

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} x_i \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{bσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{aσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    s =\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    合格判定式
    ★ X- sn ≤ -\(h_1\):合格
    ★ X – sn ≥ \(h_0\):不合格
    ★ \(\)-h_1 < X-sn < \(h_0\):検査続行

    実際に値を入れて演習してみましょう。

    ②上限規格値が与えられている場合

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習

    問:ある部品は、上限荷重8kg以上にしてはいけない。標準の荷重平均は2kgとするが、荷重の標準偏差は6kgである。この部品を第1種の誤りα=0.01、第2種の誤りβ=0.1で逐次抜取検査を実施したい。合格判定式を作れ。

    値を代入するだけですが、まとめます。
    α=0.01
    β=0.1
    a=\(log \frac{1-β}{α}\)=4.50
    b=\(log \frac{1-α}{β}\)=2.29
    σ=6
    μ0=2
    μ1=8
    h0=\(\frac{bσ^2}{μ_1-μ_0}\)=13.76
    h1=\(\frac{aσ^2}{μ_1-μ_0}\)=27.00
    s=\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)=5

    合格判定式
    ★ X- 5n ≤ -27.00:合格
    ★ X – 5n ≥ 13.76:不合格
    ★ -27.00 < X-5n < 13.76:検査続行

    合格判定式をグラフに描くと下図のようになります。

    計量逐次抜取検査

    ③下限規格値が与えられている場合

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の事例演習

    問:ある部品は、荷重5kgに耐える強度が必要である。荷重強度の平均は10kgとするが、荷重の標準偏差は6kgである。この部品を第1種の誤りα=0.01、第2種の誤りβ=0.15で逐次抜取検査を実施したい。合格判定式を作れ。

    値を代入するだけですが、まとめます。
    α=0.01
    β=0.15
    a=\(log \frac{1-β}{α}\)=4.44
    b=\(log \frac{1-α}{β}\)=1.89
    σ=6
    μ0=10
    μ1=5
    h0=\(\frac{bσ^2}{μ_0-μ_1}\)=13.59
    h1=\(\frac{aσ^2}{μ_0-μ_1}\)=31.99
    s=\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)=7.5

    合格判定式
    ★ X- 7.5n ≤ -31.99:合格
    ★ X -7.5n ≥ 13.58:不合格
    ★ -31.99 < X-7.5n < 13.58:検査続行

    合格判定式をグラフに描くと下図のようになります。

    計量逐次抜取検査

    まとめ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)について、合格判定線の導出方法について実際の値を使って詳細に解説しました。

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②上限規格値が与えられている場合
    • ③下限規格値が与えられている場合

    逐次抜取検査の関連記事もご覧ください。

  • JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の場合がわかる

    JISZ9010計量値逐次抜取検査(σ既知)の場合がわかる

    「計量値逐次抜取検査(JISZ9010)がよくわからない」、「標準偏差σが既知の場合の合格判定線の求め方がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)

    計量逐次抜取検査は
    ①標準偏差σが既知で、母平均値μが未知の場合
    ②標準偏差σが未知で、母平均値μが既知の場合
    (関連記事:)
    の2種類を考えます。

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②合格判定線の導出方法がわかる
    • ③上限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる
    • ④下限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

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    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
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    逐次抜取検査の関連記事

    計数値逐次抜取検査、計量値の抜取検査の基礎についての関連記事を紹介します。併せて読んでください。

    【0】計量抜取検査がわかる関連記事




    【1】計数逐次抜取検査がわかる関連記事

    ①逐次抜取検査は合格判定線で判断

    逐次抜取検査は計数値・計量値に関係なく、合格判定線で検査を評価します。
    ● X ≥ sn + h1 :不合格(検査終了)
    ● X ≤ sn-h0 :合格(検査終了)
    ● sn-h0 < X < sn+h1 :検査続行

    上の3つの不等式を作ることが本記事の目標となります。

    ②合格判定線の導出方法がわかる

    確率を定義

    計量値は、ある正規分布に従っていると仮定します。

    確率変数xは、母平均μは未知、母標準偏差σは既知とする正規分布に従っており、その確率密度関数を定義します。

    \(f(x)\)=\(\frac{1}{σ\sqrt{2π}} exp(-\frac{1}{2}(\frac{x-μ}{σ})^2)\)

    次に、ロットから大きさn個を抜き取ったときの確率密度関数を定義します。
    ●母平均値が\(μ_0\)の場合
    \(p_{0n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_0)^2)\)

    ●母平均値が\(μ_1\)の場合
    \(p_{1n}\)=\(f(x_1)f(x_2)…f(x_n)\)
    =\((\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_1)^2)\)

    確率密度関数の積を定義して、計算するところが、無理矢理な感じがしますが、合格判定線を導出に必要なためです。

    合格判定式

    OC曲線を見ながら、合否判定条件式を作ります。

    OC曲線

    合格判定条件式

    ● \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \(\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(\frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(\frac{β}{1-α}\) < \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \(\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    ここで、
    \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(\frac{(\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_1)^2)}{ (\frac{1}{σ\sqrt{2π}})^n exp(-\frac{1}{2σ^2} \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_0)^2)}\)

    変形すると、
    \(\frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(exp(-\frac{1}{2σ^2}(\sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_1)^2- \sum_{i=1}^{n}(x_i-μ_0)^2))\)

    log(底はe(自然対数))を取ります。
    \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)

    先の、判定条件式もlogをとって整理します。

    合格判定条件式

    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \( log\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(log \frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(log \frac{β}{1-α}\) < \( log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \( log\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    ③上限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

    合格判定条件式

    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≥ \( log\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) ≤ \(log \frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(log \frac{β}{1-α}\) < \( log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\) < \( log\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    \(log \frac{p_{1n}}{p_{0n}}\)=\(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)
    を代入します。

    ● \(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)≥ \( log\frac{1-β}{α}\):不合格
    ● \(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)≤ \(log \frac{β}{1-α}\):合格
    ● \(log \frac{β}{1-α}\) < \(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)< \( log\frac{1-β}{α}\) :検査続行

    上限規格値が与えられている場合とは

    ここで、上限規格値が与えられている場合とは、
    \(μ_1-μ_0 >0\)
    ということです。

    変数を別の変数に置き換えます。
    ● a=\(log \frac{1-β}{α}\)
    ● b=\(log \frac{1-α}{β}\)、-b=\(log \frac{β}{1-α}\)
    ● X=\(\sum_{i=1}^{n} x_i\)
    ● \(h_0\)=\(\frac{bσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    ● \(h_1\)=\(\frac{aσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    ● s=\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    合格判定式に代入します。
    ● X- sn ≥ \(h_1\):不合格
    ● X – sn ≤ -\(h_0\):合格
    ● \(\)-h_0 > X-sn > h1:検査続行
    とすっきりした式でまとめることができます。

    まとめ

    ●●入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} x_i \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{bσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{aσ^2}{μ_1-μ_0}\)
    s =\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    ●●合格判定式
    ● X- sn ≥ \(h_1\):不合格
    ● X – sn ≤ -\(h_0\):合格
    ● \(\)-h_0 < X-sn < h1:検査続行

    ④下限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

    合格判定条件式

    ★ \(\frac{μ_0-μ_1}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)≤ -\( log\frac{1-β}{α}\):合格
    ★ \(\frac{μ_0-μ_1}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)≤ -\(log \frac{β}{1-α}\):不合格
    ★ -\( log\frac{1-β}{α}\) < \(\frac{μ_1-μ_0}{σ^2}(\sum_{i=1}^{n} x_i – \frac{μ_1+μ_0}{2}n)\)< -\(log \frac{β}{1-α}\):検査続行

    上限が与えられている場合から正負符号を入れ換える必要があります。●と★で区別しています。

    下限規格値が与えられている場合とは

    ここで、下限規格値が与えられている場合とは、
    \(μ_1-μ_0 <0\)
    ということです。

    下限規格値と上限規格値では、正負の符号の違いによって、
    合格判定式の数式が少し異なります。

    変数を別の変数に置き換えます。
    ● a=\(log \frac{1-β}{α}\)
    ● b=\(log \frac{1-α}{β}\)、-b=\(log \frac{β}{1-α}\)
    ● X=\(\sum_{i=1}^{n} x_i\)
    ★ \(h_0\)=\(\frac{bσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    ★ \(h_1\)=\(\frac{aσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    ● s=\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    ●は上限も下限も同じ式ですが、★の\(h_0\),\(h_1\)の分母が上限規格値と正負が逆です。

    合格判定式に代入します。
    ★ X- sn ≤ -\(h_1\):合格
    ★ X – sn ≥ \(h_0\):不合格
    ★ \(\)-h_1 > X-sn > \(h_0\):検査続行
    とすっきりした式でまとめることができます。

    まとめ

    入力変数一覧

    a =\(log \frac{1-β}{α}\) X =\(\sum_{i=1}^{n} x_i \)
    b =\(log \frac{1-α}{β}\) h0 =\(\frac{bσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    -b =\(log \frac{β}{1-α}\) h1 =\(\frac{aσ^2}{μ_0-μ_1}\)
    s =\(\frac{μ_1+μ_0}{2}\)

    合格判定式
    ★ X- sn ≤ -\(h_1\):合格
    ★ X – sn ≥ \(h_0\):不合格
    ★ \(\)-h_1 < X-sn < \(h_0\):検査続行

    合格判定式を使った実際の例は関連記事で解説します。

    まとめ

    計量値逐次抜取検査(JISZ9010)の理論がわかる(標準偏差σが既知)について、合格判定線の導出方法について解説しました。

    • ①逐次抜取検査は合格判定線で判断
    • ②合格判定線の導出方法がわかる
    • ③上限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる
    • ④下限規格値が与えられている場合の合格判定線の導出方法がわかる

  • 計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(ポアソン分布)

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(ポアソン分布)

    「計数逐次抜取検査(JISZ9009)がよくわからない」、「合格判定線や平均検査個数の導出方法がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(ポアソン分布)

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(ポアソン分布)

    • ①逐次抜取検査とは何かがわかる
    • ②合格判定線が必要な理由がわかる
    • ③合格判定線の作り方がわかる

    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

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    ①逐次抜取検査とは何かがわかる

    関連記事にまとめています。QCプラネッツでは、計数抜取検査は二項分布とポアソン分布の両方を解説します。ポアソン分布に慣れましょう。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(二項分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。また、平均検査個数の式も紹介します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ②合格判定線が必要な理由がわかる

    関連記事にまとめています。QCプラネッツでは、計数抜取検査は二項分布とポアソン分布の両方を解説します。ポアソン分布に慣れましょう。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(二項分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。また、平均検査個数の式も紹介します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    ③合格判定線の作り方がわかる

    逐次抜取検査の理論を詳細に解説した良書などが、ほとんどないため、QCプラネッツでしっかり解説します。
    ポアソン分布についての逐次抜取検査の理論もほとんど書いていないため、QCプラネッツでしっかり解説します。

    OC曲線から関係式を導出

    計数値の抜取検査はすべて、OC曲線から考えます。

    OC曲線を描きます

    OC曲線

    赤枠はロットの不合格領域で、青枠がロットの合格領域です。

    生産者危険を示す不良率p0、消費者危険を示す不良率p1とロット不良率について図から読むと
    q0n=1-α、1-q0n
    q1n=β、1- q1n=1-β
    となります。

    ここで、q0n, q1nを次のように定義します。
    サンプル数nを抜き取り、n個の中にd個の不良品があるとして、
    q0n:不良率p0であるときにロットが合格する確率
    q1n:不良率p1であるときにロットが合格する確率
    とします。

    q0nとq1nの式を作ります。
    ●二項分布では、
    \(q_{0n}\)=\({}_nC_d p_0^d(1-p_0)^{n-d}\)
    \(q_{1n}\)=\({}_nC_d p_1^d(1-p_1)^{n-d}\)
    です。

    ●ポアソン分布では、
    \(q_{0n}\)=\(e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}\)
    \(q_{1n}\)=\(e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}\)
    です。

    注意として、不良品数dに限定します。通常はロットの合格率はΣの和となりますが、今回はΣを入れません(強引な感じがしますけど)

    ポアソン分布のOC曲線の描き方について、関連記事で詳しく解説しています。エクセルで自動で曲線が描けるプログラムも紹介しています。

    関連記事




    これだけ読めば、ポアソン分布恐怖症もなくなるでしょう。

    合格判定条件式を導出

    合格判定条件式

    不良率p0, p1におけるロットの合格率を
    \(q_{0n}\)=\(e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}\)
    \(q_{1n}\)=\(e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}\)
    としました。

    次に合格、不合格の判定条件式を作ります。

    ●逐次抜取検査の合格、不合格、検査続行の判定式
    ①合格:\(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\) ≤ \(\frac{β}{1-α}\)
    ②不合格:\(\frac{1-β}{α}\) ≤ \(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)
    ③検査続行:\(\frac{β}{1-α}\) < \(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\) < \(\frac{1-β}{α}\)
    (③は①と②の間のイメージです。)

    OC曲線の図を見ながら、判定式を確認しましょう。\(\frac{1-β}{α}\)と\(\frac{β}{1-α}\) の意味を理解するのに、時間がかかるかもしれません。

    OC曲線

    ここで、\(\frac{1-β}{α}\)と\(\frac{β}{1-α}\)の大小関係を確認します。
    \(\frac{1-β}{α}\)-\(\frac{β}{1-α}\)
    =\(\frac{(1-α)(1-β)-αβ}{α(1-α}\)
    =\(\frac{1-(α+β)}{α(1-α}\) > 0
    (α=0.05,β=0.10などと小さい値をとるので、1-(α+β) > 0)
    よって、
     \(\frac{1-β}{α}\) > \(\frac{β}{1-α}\)

    合格判定条件式を計算

    \(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)を計算します。

    \(\frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(\frac{ e^{-np_1}\frac{(np_1)^d}{d!}}{ e^{-np_0}\frac{(np_0)^d}{d!}}\)
    =\(e^{-n(p_1-p_0)}(\frac{p_1}{p_0})^d\)

    指数が多いので、\(log_e\)を取ります。ポアソン分布の式には自然対数eがあるので、対数は10よりeを選択します。
    \(log \frac{q_{1n}}{q_{0n}}\)=\(-n(p_1-p_0)+d(log p_1 – log p_0)\)

    合格判定式について式を変形します。
    ①合格:\(-n(p_1-p_0)+d(log p_1 – log p_0)\) ≤ \(log \frac{β}{1-α}\)
    ②不合格:\(log \frac{1-β}{α}\) ≤ \(-n(p_1-p_0)+d(log p_1 – log p_0)\)
    ③検査続行:\(log \frac{β}{1-α}\) < \(-n(p_1-p_0)+d(log p_1 – log p_0)\)< \(log\frac{1-β}{α}\)

    大変な式に見えますが、大丈夫です。
    ここで 以下のように変数を定義して整理します。
    \(a\)=\(log \frac{1-β}{α}\)
    -\(b\)=\(log \frac{β}{1-α}\)
    \(g_1\)=\(p_1-p_0\)
    -\(g_2\)=\(log p_1 – log p_0\)

    合格判定式について式を変形します。
    ①合格:-n\(g_1\)+d\(g_2\) ≤ -\(b\)
    ②不合格:\(a\) ≤ -n\(g_1\)+d\(g_2\)
    ③検査続行:-\(b\) < -n\(g_1\)+d\(g_2\) < \(a\)

    合格判定式についてさらに、式を変形します。
    ①合格:d ≤ \(n \frac{g_1}{g_2}-\frac{b}{g_2}\)
    ②不合格:\(n \frac{g_1}{g_2}+\frac{a}{g_2}\) ≤ d
    ③検査続行:\(n \frac{g_1}{g_2}-\frac{b}{g_2}\) < d < \(n \frac{g_1}{g_2}+\frac{a}{g_2}\)

    さらに、変数を置き換えて見やすく整理します。
    \(h_1\)=\(\frac{b}{g_2}\)
    \(h_2\)=\(\frac{a}{g_2}\)
    s=\(\frac{g_1}{g_2}\)

    合格判定式をまとめます。
    ①合格:d ≤ -\(h_1\)+sn
    ②不合格: \(h_2\)+sn ≤ d
    ③検査続行:-\(h_1\)+sn < d & \(h_2\)+sn

    直線の領域を表現する式に整理することができました。

    合格判定線を作成

    かなりの変数を置き換えたので一旦整理します。

    a=\(log\frac{1-β}{α}\) \(h_1\)=\(\frac{b}{g_2}\) 合格判定線
    -b=\(log\frac{β}{1-α}\) \(h_2\)=\(\frac{a}{g_2}\) y=-\(h_1\)+sn
    \(g_1\)=\(p_1 – p_0\) s=\(\frac{g_1}{g_2}\) 不合格判定線
    \(g_2\)=\(log p1-log p0\) y=\(h_2\)+sn

    具体事例

    α=0.01,β=0.05,p0=0.08,p1=0.15の場合の判定線を計算します。
    上の表を使って計算すると、
    a=1.26,b=0.98,g1=0.07,g2=0.063,h1=1.56,h2=2.00,s=0.111
    が導出できます。

    結果が下図の通りとなります。

    逐次抜取検査

    まとめ

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)でポアソン分布の合格判断基準について、解説しました。

    • ①逐次抜取検査とは何かがわかる
    • ②合格判定線が必要な理由がわかる
    • ③合格判定線の作り方がわかる

  • 計数逐次抜取検査の特徴がわかる

    計数逐次抜取検査の特徴がわかる

    「計数逐次抜取検査(JISZ9009)がよくわからない」、「不良率p、第1種の誤りα、第2種の誤りβと合格判定線の関係がわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計数逐次抜取検査の特徴がわかる

    計数逐次抜取検査の特徴がわかる

    • ①合格判定と検査実行の関係がわかる
    • ②合格判定条件式からJISZ9009付表の値が求められる
    • ③合格判定線と不良率・ロット合格率の関係がわかる

    計数逐次抜取検査の理論は、関連記事で解説しています。本記事は、実践編を解説します。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(二項分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。また、平均検査個数の式も紹介します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

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    本物の「抜取検査」問題集を販売します!

    QC検定®1級合格したい方、抜取検査の本質・理論をしっかり学びたい方におススメです。
    今回、【QC検定®合格】「抜取検査」問題集を販売します! 内容は、①二項分布・ポアソン分布、OC曲線、➁多回抜取検査、➂選別型抜取検査、➃計量抜取検査、⑤逐次抜取検査、⑥調整型抜取検査、⑦抜取検査まとめ の7章全47題を演習できる問題集です。しっかり勉強しましょう。

    ①合格判定と検査実行の関係がわかる

    検査終了(合格、不合格)か検査続行かを、合格判定線を見て判断します。

    2つのロットを検査します。
    1回目の抜取検査でサンプル数n=25を取り、不良品・良品を検査したら下図のような結果になりました。

    逐次抜取検査

    ケースAもBも検査続行にいるため、抜取検査を続行します。

    2回目の抜取検査でさらに、サンプル数n=25を取り、不良品・良品を検査したら下図のような結果になりました。

    逐次抜取検査

    ケースAは合格領域に入り、
    ケースBは不合格領域に入りました。
    ここで検査を終了し、
    ケースAは合格、ケースBは不合格と判断します。

    合格判定線を作ると検査終了・続行の判断しやすくなります。

    ②合格判定条件式からJISZ9009付表の値が求められる

    JISの付表や式は、自力で導出できます。自力で解ければ式の意味や理論が理解でき、自分のものになります。
    JISZ9009付表1-A 「生産者危険α=0.05及び消費者危険β=0.10に対する逐次抜取方式のパラメータ(不適合品率検査、主抜取表)」は自力で導出できます。

    関連記事から導出式をもってきます。

    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論がわかる(二項分布)
    計数逐次抜取検査(JISZ9009)の理論を解説します。OC曲線から逐次検査続行か、終了かを判断する判定式を詳細に解説します。また、平均検査個数の式も紹介します。逐次抜取検査をマスターしたい方は必見です。

    a=\(log\frac{1-β}{α}\) \(h_1\)=\(\frac{b}{g_1+g_2}\) 合格判定線
    -b=\(log\frac{β}{1-α}\) \(h_2\)=\(\frac{a}{g_1+g_2}\) y=-\(h_1\)+sn
    \(g_1\)=\(log\frac{p_1}{p_0}\) s=\(\frac{g_2}{g_1+g_2}\) 不合格判定線
    \(g_2\)=\(log\frac{1-p_1}{1-p_0}\) y=\(h_2\)+sn

    この表から、h1,h2,sについての式を作ります。

    \(h1\)=\(\frac{b}{g_1+g_2}\)=\(\frac{-log_{10}\frac{β}{1-α}}{log_{10} \frac{p_1}{p_0}-log_{10} \frac{1-p_1}{1-p_0}}\)
    \(h2\)=\(\frac{a}{g_1+g_2}\)=\(\frac{-log_{10}\frac{1-β}{α}}{log_{10} \frac{p_1}{p_0}-log_{10} \frac{1-p_1}{1-p_0}}\)
    s=\(\frac{g_2}{g_1+g_2}\)=\(\frac{-log_{10} \frac{1-p_1}{1-p_0}}{log_{10} \frac{p_1}{p_0}-log_{10} \frac{1-p_1}{1-p_0}}\)

    JISZ9009付表1-A 「生産者危険α=0.05及び消費者危険β=0.10に対する逐次抜取方式のパラメータ(不適合品率検査、主抜取表)」上の式を代入すれば求まります。

    付表の値をいくつか求めてみます。

    p0/p1 0.008 0.01 0.0125
    0.001 h1 1.079 0.974 0.887
    h2 1.385 1.25 1.139
    s 0.003 0.004 0.005
    0.00125 h1 1.208 1.078 0.973
    h2 1.551 1.384 1.249
    s 0.004 0.004 0.005
    0.0016 h1 1.393 1.223 1.089
    h2 1.789 1.57 1.399
    s 0.004 0.005 0.005

    JISZ9009 付表1-Aと比較しましょう。値はぴったり一致します。

    ③合格判定線と不良率・ロット合格率の関係がわかる

    計数逐次抜取検査には、変数α、β、p0、p1があります。
    これらの値を変えると合格判定線はどのように変化するか、グラフを描いて確認しましょう。

    関係式を見て、合格判定線、不合格判定線の傾きとy切片の変化を考えてもOKですし、グラフ描いて確認するのもOKです。

    a=\(log\frac{1-β}{α}\) \(h_1\)=\(\frac{b}{g_1+g_2}\) 合格判定線
    -b=\(log\frac{β}{1-α}\) \(h_2\)=\(\frac{a}{g_1+g_2}\) y=-\(h_1\)+sn
    \(g_1\)=\(log\frac{p_1}{p_0}\) s=\(\frac{g_2}{g_1+g_2}\) 不合格判定線
    \(g_2\)=\(log\frac{1-p_1}{1-p_0}\) y=\(h_2\)+sn

    不合格判定線と合格判定線の間の領域を「検査続行領域」としましょう。
    それぞれの変数を変化させた場合の結果を見ていきます。

    第1種の誤りαを変化させた場合

    αを小さくすると、不合格判定線が上がり、検査続行領域が広がる。
    また、αを大きくすると、不合格判定線が下がり、検査続行領域が狭くなる。
    一方、合格判定線は動かない。

    逐次抜取検査

    α=0.01,0.05,0.9、β=0.1、p0=0.08、p1=0.15で計算

    第2種の誤りβを変化させた場合

    βを小さくすると、合格判定線が下がり、検査続行領域が広がる。
    また、βを大きくすると、合格判定線が上がり、検査続行領域が狭くなる。
    一方、不合格判定線は動かない。

    逐次抜取検査

    α=0.05、β=0.06,0.1,0.3、p0=0.08、p1=0.15で計算

    不良率p0を変化させた場合

    p0を小さくすると、検査続行領域が狭くなり、
    大きくすると、検査続行領域は広くなる。
    判定線の傾きは変化しない。

    逐次抜取検査

    α=0.05、β=0.1、p0=0.02,0.08,0.13、p1=0.15で計算

    不良率p1を変化させた場合

    p1を小さくすると、検査続行領域が広くなり、
    大きくすると、検査続行領域は狭くなる。
    判定線の傾きは変化する。

    逐次抜取検査

    α=0.05、β=0.1、p0=0.08、p1=0.1,0.15,0.3で計算

    以上、判定線の特徴を変数を変えながら解説しました。

    まとめ

    JISZ9004計量抜取検査(標準偏差未知)で上限合格判定値が既知の抜取方式について、解説しました。

    • ①合格判定と検査実行の関係がわかる
    • ②合格判定条件式からJISZ9009付表の値が求められる
    • ③合格判定線と不良率・ロット合格率の関係がわかる

  • 実験計画法のおすすめ本を紹介します。

    実験計画法のおすすめ本を紹介します。

    「実験計画法がよくわからない」、「どの本や、参考書を読めばいいの?」など、疑問に思いませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    実験計画法のおすすめ本を紹介します。

    本の選び方と推薦図書のご紹介

    • ➀あなたの実験計画法の習得度をまず把握する
    • ②実験計画法の推薦図書(初級レベル:QC検定®2級レベル)
    • ③実験計画法の推薦図書(中級レベル:QC検定®1級レベル)
    • ④実験計画法の推薦図書(上級レベル:さらに究めたい方)

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定®1級合格した後、さらに実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ➀あなたの実験計画法の習得度をまず把握する

    実験計画法の図書は専門性が高く難解なので、
    理解度に合わせた図書を選ぶ必要があります。

    3段階に分けます。

    1. 初級レベル
    2. 中級レベル
    3. 上級レベル

    どのレベルかを把握しましょう。意地を張る必要はありません。適正な参考書を見つけるために必要です。

    初級レベル

    試験や資格のために、初めて実験計画法を学ぶ方

    中級レベル

    試験や資格のためではあるが、実験計画法を学んだことがある方。苦手意識がある方。

    上級レベル

    実験計画法をさらに学んで究めたい方

    品質管理においては、QC検定®があります。QC検定®のランクに合わせると次のようになります。

    初級レベル

    ●QC検定®:QC検定2級®を受験
    ●公式を暗記して一元、二元配置実験の試験問題が解ける
    (内容理解できなくても正解はできるレベル)

    中級レベル

    ●QC検定®:QC検定®1級を受験
    ●公式を暗記して、直交表、乱塊法、分割法、多水準法、擬水準法、枝分かれ実験の試験問題が解ける
    (内容理解できなくても正解はできるレベル)

    ●資格試験などはなし
    ●自分で式を作るなど、何も見なくても実験計画法の各手法や特徴が
    説明できるレベル

    では、推薦図書を紹介します。

    ②実験計画法の推薦図書(初級レベル:QC検定®2級レベル)

    初級の方は、実験計画法の参考書は買わなくよいです。
    QC検定®2級の対策本から入りましょう。
    QC検定®2級の対策本の方が、具体的な解き方が丁寧に解説しており、
    初級の方は、二元配置実験(繰返し有り)の解き方で精一杯だからです。
    QC検定®2級の対策本は、実験計画法の分散分析や検定の基礎もわかりやすく解説しています。でも、初級の人にとってはそれでも難しいでしょう。

    私も、QC検定®2級の対策本だけ解いて合格しましたが、それでも難解でした。

    まず、目標は、二元配置実験(繰返し有り)を解き方暗記してもOKなので、解けることです。

    推薦図書

    シンプルに1冊だけあれば十分です。そして、何度も復習して習得することです。

    上の教科書で二元配置実験が解けるようになったら、演習問題として問題集を推薦します。

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    過去問題で学ぶQC検定®2級 2021年版 [ 仁科 健 ]
    価格:3080円(税込、送料無料) (2021/11/17時点)

    実験計画法の本は一切ありません。たった1,2冊ですが、それでも十分です。
    私は実験計画法を初めて勉強したときは、上の2冊だけ勉強し、合格率25%のQC検定®2級を一発合格しました。

    初級は基礎が大切なので、1,2冊だけに留めて、何度も復習が大切です。

    ③実験計画法の推薦図書(中級レベル:QC検定®1級レベル)

    中級の方は、実験計画法の参考書を買いましょう。
    直交表、線点図、乱解法、分割法といろいろ手法が増えるからです。
    中級の方は、実験計画法に慣れているとはいえ、
    手法の解き方を真似るところで精一杯と思います。
    公式や解き方が初級レベルに比べて数倍増えるからです。
    わかりやすい参考書が必要となりますね。

    推薦図書

    QC検定®1級の対策本を最初に薦めます。
    広範囲な内容を7,80ページ程度にまとめており、最初に勉強するには良いページ数です。

    最初から3,400ページの分厚い参考書は、キツイでしょう。
    私は試験終わって数年経ちますが、今もほぼ毎日読んでいます。

    上の本を読んで、理解するとちょっと練習問題が欲しくなるはずです。これがお薦めです。

    この2冊を勉強すると、実験計画法の問題が頭で理解できなくても正解できるようになります。
    それでも、まだ不安なはずです。私もそうでした。

    このレベルになっていない人が実験計画法の参考書を持っていても、あまり使いこなせていないはずです。

    ここから、実験計画法の専門書を読んでいきましょう。

    入門書としてわかりやすく書いていますが、中級レベルな本です。フィッシャーの三原則、データの構造式、乱解法・分割法、処理間差の区間推定などをわかりやすく解説しています。

    ページ数が少なく、わかりやすく解説しています。特に、平方和の分解、ラテン方格法と実験計画法の違いを分かりやすく解説しており、QCプラネッツの記事のベースにもなっています。

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    【送料無料】 よくわかる実験計画法 / 中村義作 【本】
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    実験計画法を自信もって学んだといえるレベルに誘ってくれる1冊です。一元~多元配置、乱解法、分割法、直交表、線点図、多水準表、擬水準法の分散分析、分散の期待値の導出の過程をわかりやすく解説しています。

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    品質管理のための実験計画法テキスト改訂新版 [ 中里博明 ]
    価格:4620円(税込、送料無料) (2021/11/17時点)

    これらの本を読破すると、「実験計画法が分かる」と自信もって言えますし、QC検定®1級合格は確実でしょう。

    ④実験計画法の推薦図書(上級レベル:さらに究めたい方)

    ③の中級レベルでは、QC検定®1級合格レベルまで行くんだから十分だ!
    そうなんですけど、中級レベルまで達して、QC検定®1級合格しても、
    自分で使いこなせるレベルにはなっていません。

    各手法を個別に公式や解法を使って正解できるけど、
    実験計画法は何をやっているのか?本質まではあまり理解できていないはずです。

    私がそうでした。
    QC検定®1級合格したら、周囲がざわめきましたが
    実験計画法って結局何をやっているのか。まだわからないレベルでした。

    実は、まだ登るべき山があるので、紹介します。

    QC検定®1級合格しても7合目だった。。。

    ●分散分析表にあるE[V]はどうやって計算するのか?
    ●手法ごとに公式、解法を暗記して解くが、1つの解法でどの手法も解ける方法はないのか?
    ●いろいろなプーリングした残差の自由度や、μ(組み合わせ)の導出式が個々に変わるが1つの解法で導出できないか?
    ●乱塊法、分割法を使う場合と使わない場合の違いは何か?
    ●直交表を使うと何で実験回数が減らせるのか?
    ●直交表は自分で作れないか?
    ●実験計画法から何が得られるのか?
    などなど

    まだまだ、わからないことだらけでした。それを解決する参考書を紹介します。この上級レベルを超えて作られた記事をQCプラネッツでは紹介しています。

    永田先生の参考書は必須です。分厚いですが、分散分析の導出など計算でつまづきやすいポイントをたくさん書いています。現在、本屋で販売している中で最も濃密な1冊です。サタースウェイトの等価自由度も丁寧に解説しています。QCプラネッツではさらに丁寧に解説した記事があります。

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    入門実験計画法 [ 永田靖 ]
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    絶版ですが、誰もが思うなぜなぜな疑問をたくさん解説しています。データの構造式から区間推定の式の導出、直交表の繰返し使う場合の残差の扱いなどがわかりやすく解説しています。

    古書になりますが、分散分析表の分散の期待値E[V]の導出過程がわかりやすく解説しています。実験計画法をマスターするには、期待値E[V]の導出過程が自由自在にできることです。

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    初等実験計画法テキスト改訂版 [ 石川馨 ]
    価格:3080円(税込、送料無料) (2021/11/17時点)

    最後に、実験計画法といえば、田口先生です。田口先生の本も上下セットで一度は読んでおきたいです。実験計画法は多くても3因子までですが、4因子、5因子でも計算するガッツを身につけると、各手法の違いや特徴が簡単にわかるようになります。

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    実験計画法(上)第3版 復刻版 [ 田口玄一 ]
    価格:8800円(税込、送料無料) (2021/11/17時点)

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    【中古】実験計画法 下 第3版/丸善出版/田口玄一(単行本)
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    最後に、QCプラネットが提供する演習問題集を紹介します。たくさんの良書を研究し、1つの手法で実験計画法をマスターできる演習問題集47題を作成しました。上級レベル向けではありますが、実験計画法をマスターしたい方は必須な問題集です。この問題集がマスターしたら、どの参考書でも簡単に読めるレベルになります。

    【まとめ9】実験計画法を究める演習問題集を販売します
    実験計画法をマスターしたい方に、必須な演習問題集を作成しました。是非本記事を読んで、勉強しましょう。

    まとめ

    実験計画法の推薦図書を紹介しました。難しい実験計画法がマスターできる一助になれば幸いです。

    • ➀あなたの実験計画法の習得度をまず把握する
    • ②実験計画法の推薦図書(初級レベル:QC検定®2級レベル)
    • ③実験計画法の推薦図書(中級レベル:QC検定®1級レベル)
    • ④実験計画法の推薦図書(上級レベル:さらに究めたい方)

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