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02-10 式の値がわかる

2_数と式

「式の値がうまく解けない」、などと困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

02-10 式の値がわかる
  • ①おさえるべき重要問題
  • ➁解法
  • ➂全問題の解説は問題集にあります

数と式は、基礎は簡単
でも、発展は最難な領域

高校数学で一番難しい単元は何?と聞かれて
「数Ⅲの微積」という人は単に力がないだけ
数学ができる人は、「数Aの数と式」と答える
「数Ⅲの微積」は基礎は難しいが、その分応用・発展問題はないから、基礎ができたらすぐに入試問題が解ける!
逆に「数Aの数と式」は基礎は簡単な分、いくらでも難しくできる!難関大学の論証問題はすべて「数Aの数と式」!
2章の「数と式」は
基礎をしっかりおさえつつ
難関問題の入り口まで解説します。

①おさえるべき重要問題

問1

【問1】
\(a+b+c\)=0,\(abc\)≠0のとき、次の式の値を求めよ。
(1)\(\frac{a^2}{bc}\)+\(\frac{b^2}{ca}\)+\(\frac{c^2}{ab}\)
(2)\(a(\frac{1}{b}+\frac{1}{c})\)+\(b(\frac{1}{c}+\frac{1}{a})\)+\(c(\frac{1}{a}+\frac{1}{b})\)

問2

【問2】
\(\frac{a}{b+c}\)=\(\frac{b}{c+a}\)=\(\frac{c}{a+b}\)=\(k\)のとき、この\(k\)の値を求めよ。

問3

【問3】
(1) 実数\(a,b\)が\(a^2+b^2\)=3,\(\frac{1}{a}\)+\(\frac{1}{b}\)=-1を満たすとき、
\(a^3+b^3\)の値を求めよ。
(2)実数\(a,b,c\)が\(a+b+c\)=0,\(a^2+b^2+c^2\)=1を満たすとき、
\(a^4+b^4+c^4\)の値を求めよ。

問4

【問4】
\(x+y+z\)=\(\frac{1}{x}+\frac{1}{y}+\frac{1}{z}\)=1ならば、
\(x,y,z\)の少なくとも1つは1に等しいことを示せ。

➂解法

本ブログでは、【問1】,【問2】,【問4】を解説!
それ以外の問いは、「③全問題の解説は問題集にあります」をご覧ください。

ポイントは、

解説はシンプルだけど、
シンプルに導出できるまで結構大変!
これは能力より反復練習がものをいうので
最低10回は同じ問題を解こう!
シンプルでうまい式変形の技は盗め!

QCプラネッツも、何歳になってもすぐ解けるわけではなく、やっぱり時間が経過すると錆びるんですよ。何問か練習して錆びを落としてから解説しています。

問1の解法

(1)の解法

\(\frac{a^2}{bc}\)+\(\frac{b^2}{ca}\)+\(\frac{c^2}{ab}\)
\(\frac{1}{abc}(a^3+b^3+c^3)\)
ここで、
\( a^3+b^3+c^3\)=\((a+b+c)\)\((a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)-\(3abc\)
を代入すると、
\(\frac{1}{abc}(a^3+b^3+c^3)\)
=\(\frac{1}{abc}\){\((a+b+c)\)\((a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)-\(3abc\)}
=\(\frac{1}{abc}\){0×\((a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)-\(3abc\)}
=\(\frac{1}{abc}\){-\(3abc\)}
=-3

(2)の解法

\(a(\frac{1}{b}+\frac{1}{c})\)+\(b(\frac{1}{c}+\frac{1}{a})\)+\(c(\frac{1}{a}+\frac{1}{b})\)
=\(\frac{a}{bc}(c+b)\)+ \(\frac{b}{ca}(a+c)\)+\(\frac{c}{ab}(b+a)\)
=\(\frac{a}{bc}(-a)\)+ \(\frac{b}{ca}(-b)\)+\(\frac{c}{ab}(-c)\)
=-\(\frac{1}{abc}(a^3+b^3+c^3)\)
=(1)を利用すると=-3

簡単に書いているから、簡単だと思ったら大きな間違い!
シンプルに計算できるまでは泥臭い練習をしましょう! みんなやっているぜ!能力・才能・天性は一切関係ない! 練習あるのみです!

問2の解法

\(\frac{a}{b+c}\)=\(\frac{b}{c+a}\)=\(\frac{c}{a+b}\)
\(\frac{a}{b+c}\)+1=\(\frac{b}{c+a}\)+1=\(\frac{c}{a+b}\)+1
として、まとめると、

\(\frac{a+b+c}{b+c}\)=\(\frac{a+b+c}{c+a}\)=\(\frac{a+b+c}{a+b}\)
\(a+b+c\)≠0より
\(\frac{1}{b+c}\)=\(\frac{1}{c+a}\)=\(\frac{1}{a+b}\)
よって、
\(b+c\)=\(c+a\)+\(a+b\)
随分シンプルな関係式ができました。

●\(b+c\)=\(c+a\)⇒ \(a=b\)
●\(c+a\)+\(a+b\)⇒ \(b=c\)
つまり、
\(a=b=c\)

ここまで来たら、楽勝ですね!
\(\frac{a}{b+c}\)=\(k\)=\(\frac{1}{2}\)

解法の注意点

\(\frac{a}{b+c}\)=\(\frac{b}{c+a}\)=\(\frac{c}{a+b}\)
に\((a+b)(b+c)(c+a)\)を掛けて整理してもよいですが、結構計算が大変になります。
だから、よく考えてシンプルに解ける方法を考える必要があります。

習うより慣れよ!
問2の解法はパクってくださいね!
シンプルに解ける人って頭がいいってことだから

問4の解法

一番大事なこと

この問いで一番大事なことを2つ言うと、

①少なくとも1つは1であること
➁すべて1であること
を式でどうやって表現するか?

これは、最初は暗記した方がいいですね。QCプラネッツも高1で学びましたが、本質が理解できたのは高3でしたね。それまでは暗記で対応していました。でもそれでもOK

表現方法は

①少なくとも1つは1であること
\((x-1)(y-1)(z-1)=0\)
➁すべて1であること
\((x-1)^2\)+\((y-1)^2\)+\((z-1)^2\)=0

ですね。

なぜ、上の式で表現するかは
よく考えて味わってください。
ここが高校数学の醍醐味ですね!
式は解くものではなく、考えるもの!

では解きましょう。

証明

\((x-1)(y-1)(z-1)\)=0を示せばよいから
\((x-1)(y-1)(z-1)\)
=\(xyz-xy-yz-zx+x+y+z-1\)
=\(xyz\)-\(xyz(\frac{1}{x}+\frac{1}{y}+\frac{1}{z})\)+\((x+y+z)\)-1
=(式1)

ここで、条件式を見ると、
●\(\frac{1}{x}+\frac{1}{y}+\frac{1}{z}\)=1
●\(x+y+z\)=1
より、代入すると

(式1)
=\(xyz\)-\(xyz\)・1+1-1
=0

より証明成立。

できましたね!

簡単に書いているから、簡単だと思ったら大きな間違い!
シンプルに計算できるまでは泥臭い練習をしましょう! みんなやっているぜ!能力・才能・天性は一切関係ない! 練習あるのみです!

③全問題の解説は問題集にあります

「第2章 数と式」で、大学受験も大学以降でも習得すべき、
数と式の重要問題を解説しています。
目次を紹介します。

「第2章 数と式」の目次
第2章 数と式

02-01 恒等式
02-02 因数分解
02-03 整式の剰余
02-04 整数の性質
02-05 方程式の整数解
02-06 背理法
02-07 根号を含む計算
02-08 指数と対数
02-09 常用対数
02-10 式の値
02-11 不等式の証明・相加相乗平均

問題集はメルカリでご購入いただけます。
(現在問題集作成中。)

問題集イメージ図(予定)

是非、ブログを参考にいただき、ご購入よろしくお願いいたします。

まとめ

「02-06_背理法がわかる」を解説しました。

  • ①背理法は高校数学で最高級の証明方法
  • ➁おさえるべき重要問題
  • ➂解法
  • ➃全問題の解説は問題集にあります


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