03-01 平面図形の基本定理がわかる

「平面図形の基本定理がよくわからない」、などと困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
- ①おさえるべき重要問題
- ②解法
- ③全問題の解説は問題集にあります
三角比と三角関数は
公式が多いけど、導出できるようになりましょう。
- ①重要問題
- ②重要問題を解説
- ③全問題の解説は問題集にあります
基本公式を証明する入試問題が意外と正解率が低いんです!
①重要問題
問1
中学数学で学ぶ以下の図形の定理が成り立つことを証明せよ。
(1) △ABCの∠Aの二等分線と辺BCとの交点をDとすると、
BD:DC=AB:AC
(2) 直角三角形ABCにおいて、三平方の定理\(a^2+b^2=c^2\)が成り立つ。
(3) 中心角の半分が円周角になる。
●問1の図

●問2の図

●問3の図

問2
(1) △ABC内に点Pがあり、直線AP,BP,CPが3辺と交わる点をそれぞれD,E,Fとすると、
\(\frac{AF}{FB}・\frac{BD}{DC}・\frac{CE}{EA}\)=1が成り立つ。(チェバの定理)
(2) △ABCの頂点を通らない直線\(l\)が、3直線AB,BC,CAとそれぞれ、F,D,Eで交わるとき、
\(\frac{AF}{FB}・\frac{BD}{DC}・\frac{CE}{EA}\)=1が成り立つ。(メネラウスの定理)
問3
点Oを中心とする半径\(r\)の円と、円外にある点Pがある。
点Pを通り、円と2点A,Bで交わる直線を引く時、
PA・PB=|\(OP^2-r^2\)|が成り立つ。(方べきの定理)
問4
BC=\(a\),CA=\(b\),AB=\(c\)を満たす△ABCにおいて、
∠Bと∠Cの2等分線の交点をIとするとき、
(1) AIが∠Aを2等分することを示せ。
(2) 直線AIと辺BDの交点をDとするとき、AI:IDを求めよ。
問5
△ABCにおいて、重心をG,外心をK、垂心をHとし、
Kから辺BCに下した垂線の足をLとするとき、以下を示せ。(オイラー線)
(1) AH=2KL
(2) GはKHを1:2に内部する。
②重要問題を解説
それ以外の問いは、「③全問題の解説は問題集にあります」をご覧ください。
問1でおさえるべきポイント
問1でおさえるべきポイントは、
- 中学生でもできるんだから、当然証明できますよね!
でも、意外と難しいですよね。
しっかりここでウォーミングアップしましょう。
しっかり中学数学を復習しましょう!
問1の解法
では、証明しましょう。公式の使い方より導出が大事です。
問(1)

上図のように、
Cを通りABに平行な線と、ADの延長線の交点をEとします。
∠BAD=●とすると、AB//CEより、
∠BAD=∠DEC=●
また、∠CAD=∠DEC=●
より△ACEはAC=CEの二等辺三角形
つまり、CE=AC=bとなります。
次に、△ABD∽△ECDから、AB:EC=BD:CDとなるため、
AB:EC=BD:CD=c:bとなり、証明が成立する。
角の2等分線の性質ですが、この性質は覚えるよりは、証明できるように意識しましょう。
問(2)

上図のように、三角形を90度ずつ回転させてできる正方形を作り
その面積を考えます。
角●、○を書いていくと、中の四角形ABGEは正方形になります。
正方形DFHCの面積=4×△ABCの面積+正方形ABGEの面積ですね。
式にすると、
\((a+b)^2\)=4×\(\frac{1}{2}\)×\(ab\)+\(c^2\)
\(a^2+2ab+b^2\)=\(2ab+c^2\)
よって、
\(a^2+b^2=c^2\)が成り立つ。
三平方の定理の証明方法は100種類以上ありますが、どれか使いやすいものをおさえておくといいですね。
問(3)
対象とする円周角の2倍が、その中心角になりますが、これも導出できるようになりましょう。

上図のように補助線と入れます。
円と内接する三角形の点をA,B,Cとし、AOの延長線とBCの交点をDとします。
AO=BO=CO=半径なので、△AOB,△AOC,△COBは二等辺三角形で、
・∠OAB=∠OBA=●
・∠OBC=∠OCB=●
・∠OCA=∠OAC=●
ですね。
また、
∠BOD=2●
∠COD=2●
となります。
弧BCに対する円周角∠CABと
中心角∠COBはそれぞれ
・∠CAB=2●
・∠COB=4●
より、対象とする弧に対する円周角の倍は中心角になる。
問2でおさえるべきポイント
ここから高校数学の範囲になりますが、問1でしっかり復習してのぞみましょう。
問(1)

上図の橙色枠、△ACP、△BCPの面積比は底辺AFとFBの比と同じです。
同様に、青色枠、△ABP、△ACPの面積比は底辺BDとDCの比と同じです。
同様に、黄色枠、△BCP、△ABPの面積比は底辺CEとEAの比と同じです。
これを積で表現すると、
\(\frac{△ACP }{△BCP }\)×\(\frac{△ABP}{△ACP}\)×\(\frac{△BCP}{△ABP}\)=1
つまり、
\(\frac{AF }{FB}\)×\(\frac{BD}{DC}\)×\(\frac{CE}{EA}\)=1
より証明成立。
問(2)

元の図から、補助線を入れて、△AFE∽△AGCと△BFD∽△BCGの関係性を使います。
△AFE∽△AGCから
●AF:GF=EA:CE
AF×CE=GF×EA
△BFD∽△BCGから
●FB:GF=BD:DC
FB×DC=GF×BD
上の2式からGFを削除します。
●AF×CE=GF×EA ⇒ GF= AF×CE/EA として,
●FB×DC=GF×BD⇒FB×DC=AF×CE/EA×BD
\(\frac{AF}{FB}\)×\(\frac{BD}{DC}\)×\(\frac{CE}{EA}\)=1
より証明成立。
公式も大事ですが、図形の性質から関係性を導く方がとても大事です。
③全問題の解説は問題集にあります
「第3章 三角関数」で、大学受験も大学以降でも習得すべき、
三角比と三角関数の重要問題を解説しています。
目次を紹介します。
第3章 三角関数
03-01 平面図形の基本定理
03-02 三角関数
03-03 正弦定理と余弦定理
03-04 三角比と面積
03-05 三角関数の加法定理
03-06 三角関数の値域
03-07 三角方程式と三角不等式
03-08 三角関数と図形
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問題集イメージ図(予定)
是非、ブログを参考にいただき、ご購入よろしくお願いいたします。
まとめ
「03-01 平面図形の基本定理がわかる」を解説しました。
- ①おさえるべき重要問題
- ②解法
- ③全問題の解説は問題集にあります
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