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【MBA】利害関係者(ステークホルダー)がわかる

経営戦略

「利害関係者(ステークホルダー)で、何?」、「利害関係者(ステークホルダー)がなぜISOに必要なの?」と疑問に思いませんか。

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【MBA】利害関係者(ステークホルダー)がわかる
  • ①利害関係者とは
  • ②利害関係者を考える理由
  • ③ISOも簡単に対応できる

①利害関係者(ステークホルダー)とは

経営でもISOでも、利害関係者との関係をよく聞かれます。さっと回答できますか?

経営者以外の人は、意外と知らないかもしれません。

利害関係者って誰?

●利害関係者を全部、即答できますか?

●利害関係者を列挙する方法はいろいろありますが、本記事では次の方法で解説します。

  1. サプライヤー
  2. 自社内
  3. 購買先

サプライヤー⇒自社⇒購買先と、製品・サービスを作る流れに沿って考えると利害関係者を簡単に網羅できます。

サプライヤー

具体的には、
・設備
・機械販売元
などがあります。

自社

具体的には、
・経営者、従業員
・関連会社
・株主、金融機関
などがあります。

購買先

具体的には、
・エンドユーザー
・工事現場なら、現場の地域住民
・行政機関
などがあります。

まとめると、下図のようになります。この図をイメージして、自社・組織をとりまく利害関係者を列挙しましょう。

利害関係者

②利害関係者を考える理由

利害関係者を考えることは、重要です。その理由は、

  1. 経営理念に影響するから
  2. 事業活動に影響するから
  3. 組織のモチベーションアップに必要だから

自社・組織をとりまく周囲の関係者は常に変化します。その変化への迅速な対応が必要です。

経営理念に影響するから

●利害関係者を考える最初の理由にしたのは、

誰のために、何のために事業(ビジネス)をするのか?
を明確にするため。

確かに、利益、金儲けも大事ですが、それだけでは、自社・組織のモチベーションは低下します。自社・組織の存在意義を考え、誰のために事業活動しているかを意識することが大事です。

・社会を良くしたい⇒エンドユーザー、住民のため
・快適な生活を提供したい⇒エンドユーザー、住民のため
・新たな技術を投入したい⇒関連会社、調達元に影響
と事業目的によって、関わる関係者がいろいろ出て来ます。

事業活動に影響するから

●収益に直接影響するので、迅速な対応が求められます。自社・組織がどんな変化にさらされるかとまとめると、

  1. サプライヤーの供給遅延、ストップ、倒産
  2. 設備、機械などのインフラの構築、維持・保守
  3. 従業員の士気、モラル、離職、退職
  4. 金融機関、株主からの資金調達
  5. イメージダウンによる不買運動
  6. 不正行為発覚による行政処分

など、「良い影響」よりは、「悪い影響」が出た場合に、自社・組織にふりかかるリスクが多方面から襲ってきます。日頃から利害関係者を考えていれば、どこからどんな悪い影響や知らせが来るか、想像できて、早急な対応ができます。

組織のモチベーションアップに必要

●経営者にとって、戦力として大事だけど、わがままで厄介なのが組織や従業員でしょう。

  1. 賃金上げろ!休み増やせ!早く帰りたい
  2. 組織の腐敗、士気・モラルの低下
  3. 不正行為が許容される風土
  4. 事なかれ主義

など、ほっておくと、自社があっという間に腐っていきます。
その一方、従業員へのモチベーションが上がれば、自然と良い結果を返す大事な戦力にもなります。

●一番近い、利害関係者をうまくコントロールすることが経営者には求められます。

③ISOも簡単に対応できる

ISO9001でも利害関係者が要求される

●ISO9001は、経営の状況、外部の課題、内部の課題に続き、利害関係者の関係と影響も要求されます。審査でも毎回必ず聞かれます。

●トップインタビューで、利害関係者との関係性や、経営の影響を聞かれるので、常に答えを用意しておけばよいです。

ISO9001審査での回答方法

トップインタビューでの一連の質疑の流れを書くと、こんな感じです。

Q:「御事業部における事業範囲と特性について教えてください。」
A:「○○を販売しており、シェアは○○で、今後○○億円を目指します。」

Q:「事業を取り巻く環境において、リスクと機会の例をそれぞれ挙げてください。」
A:「外部環境では○○がリスクで△△が機会と考えています。また、事業部内では、最近○○となっていて改善が必要と考えています。だから○○な対応を検討して対応しているところです。」

Q:「御事業部と関わる関係者との関係について教えてください。」
A:「サプライヤーとの関係は○○で、自社内は△△で、エンドユーザー、社会に対して◇◇として関係性を深めています。」

Q:「今年度の品質方針や品質目標において、工夫した点はありますか?」
A:「方針の1つを○○に変えて、目標は1つ追加して強化していきます。」

●いかがでしょうか? トップインタビューでは4点確認したことがわかります。

  1. ビジネス特性と課題⇒ISO9001 4.1
  2. ビジネスの外部・内部課題⇒ISO9001 4.1
  3. 利害関係者との関係⇒ISO9001 4.2
  4. 品質方針、品質目標の戦略確認⇒ISO9001 5.2

●経営コンサルタントの質疑のようですが、経営課題を聞いて、その課題を達成すべく品質活動、品質マネジメントシステムが組織で回っているかを確認する大事な確認事項です。

●ただし、ビジネスの課題を回答すればよいので、経営者はISO審査のために回答を用意する必要はなく、常に周囲から質疑される経営課題をそのまま回答すればよいのです。

利害関係者は経営者が答える問だから関係ないとせず、ISO9001 4.2に要求事項としてありますから、必ず理解して自分が経営者でなくても回答できるようにしておきましょう。

●利害関係者が誰かがわかると、その組織の製品・サービスの流れ(バリューチェーン)が理解できるし、その流れを改善したり、新しい製品・サービスの検討にも役立ちます。

まとめ

【MBA】利害関係者(ステークホルダー)を解説しました。

  • ①利害関係者とは
  • ②利害関係者を考える理由
  • ③ISOも簡単に対応できる


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