【まとめ4】実験計画法は平方和の分解が重要である
「実験計画法に出てくる平方和の分解や分散分析についてよくわからない」、など、疑問に思いませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
最初におさえておきたいポイント
- ①データの構造式から平方和の分解ができる理由
- ②平方和の分解の事例
- ③平方和の分解を活かしたQCプラネッツ
記事の信頼性
記事を書いている私は、実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。
①データの構造式から平方和の分解ができる理由
データの構造式を1つ例に挙げます。
xij=μ+αi+εij
xij-μ=αi+εij
と変形し、両辺の2乗和を求めます。
\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}(x_{ij}-μ)^2\)
=\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}(α_i+ε_{ij})^2\)
=\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}((α_i)^2+2(α_i) ε_{ij}+(ε_{ij})^2)^2\)
ここで、一般的に、項どうしの積の和
\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}( 2(α_i) ε_{ij})\)
=\(\sum_{i=1}^{a}2(α_i)( ε_{i1}+…+ε_{ib})\)
\(ε_{i1}+…+ε_{ib}\)=0となるため、項どうしの積の和は0となり、2乗項のみが残ります。
\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}(x_{ij}-μ)^2\)
=\(\sum_{i=1}^{a} \sum_{j=1}^{b}((α_i)^2+(ε_{ij})^2)^2\)
これが、平方和の分解となり、
(左辺)=ST
(右辺)= SA+ Se
と分散分析ができるようになります。
データの構造式に入る因子の数が増えても同様に、2乗和をとると、平方和の分解ができます。
②平方和の分解の事例
一元配置実験の平方和の分解ができる【初心者必見】 実験計画法で、平方和の分解や主効果・交互作用・残差の各値の計算ができないとか、主効果、交互作用、残差の和が0になる理由がわからないなど困っていませんか?本記事は、データの分解を解説し、主効果・交互作用・残差の値や平方和の分解を解説します。実験計画法を学び始めたあなたは必見です。 |
二元配置実験(交互作用無し)の平方和の分解ができる【初心者必見】 実験計画法で、平方和の分解や主効果・交互作用・残差の各値の計算ができないとか、主効果、交互作用、残差の和が0になる理由がわからないなど困っていませんか?本記事は、二元配置実験(繰り返し無し)を例に、データの分解を解説し、主効果・交互作用・残差の値や平方和の分解を解説します。実験計画法を学び始めたあなたは必見です。 |
二元配置実験(交互作用有り)の平方和の分解ができる【初心者必見】 実験計画法で、平方和の分解や主効果・交互作用・残差の各値の計算ができないとか、主効果、交互作用、残差の和が0になる理由がわからないなど困っていませんか?本記事は、二元配置実験を例に、データの分解を解説し、主効果・交互作用・残差の値や平方和の分解を解説します。実験計画法を学び始めたあなたは必見です。 |
③平方和の分解を活かしたQCプラネッツ
平方和の分解が分かっていれば、各効果に制約条件を満たす値を代入すれば、分散分析で計算する平方和は整数となり、割り切れない小数にならずに済みます。関連記事も参考にしてください。
分散分析表の値を綺麗にするデータのつくり方 実験計画法の分散分析において、平方和が整数になるよう、綺麗な分散分析表を作る方法を解説します。平方和の分解、効果の制約条件の重要性が理解できます。分散分析をマスターしたい方は必見です。 |
まとめ
実験計画法の平方和の分解が重要である理由について解説しました。分散分析、F検定ばかりが目に行きますが、平方和の分解ができるから分散分析ができることを理解しましょう。
- ①データの構造式から平方和の分解ができる理由
- ②平方和の分解の事例
- ③平方和の分解を活かしたQCプラネッツ
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