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【QC検定®3級】フェールセーフとフールプルーフがわかる

QC検定®3級

「QC検定®3級でよく出る、フェールセーフとフールプルーフがよくわからない」、と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【QC検定®3級】フェールセーフとフールプルーフがわかる
言葉の意味の違いがわかれば、試験はOKですが、
実務で活かせるにはもっと考えることがたくさんあります。
その留意点を解説します。
  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①フェールセーフとフールプルーフとは?
  • ②フェールセーフを考える設計思想
  • ③フールプルーフを考える設計思想
●商標使用について、
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる

QCプラネッツでは、QC検定®3級受験者、および品質管理初心者の方に、馴染みにくい品質管理用語や概念をわかりやすく解説します。

QC検定®3級共通として、まず、勉強方法を読んでください。

【QC検定®3級】勉強方法がわかる
QC検定®3級受験や品質管理を初めてのあなたへ、勉強方法を解説します。直前の丸暗記の合否だけではなく、品質管理を得意・好きになれる方法をわかりやすく解説します。試験合格、品質管理の理解を深めたい方は必見です。

試験直前の丸暗記ではなく、
考えて活かせる品質管理を伝授します。

①フェールセーフとフールプルーフとは?

●まずは、言葉の違いとそれぞれの事例を理解しましょう。試験の頻出問題ですね。

フェールセーフとは?

ミスやエラーが発生しても、安全側に向かうような工夫

●製品、システムにトラブルがあっても、安全側に向かえば、事故を防ぐことができます。

フェールセーフの事例

●踏切の遮断機が故障したら、重力によって自ら遮断かんが降りてきて、通行者の安全を確保する。
●電車、車は異常があれば、緊急停止する
など

フェールセーフは設計で作りこむ

●製品、システムが勝手に安全側に向かうのではなく、安全側に向かうように設計することが重要です。

製品、システムがトラブル確率は0ではありません。しかし、トラブル発生時でも安全側に向かえば、事故の発生確率は製品・システムのトラブル確率より低くおさえることができます。

フールプルーフとは?

人間が誤った行為をしようとしても出来ないようにする工夫

●そもそも、事故につながることをさせないことです。

フールプルーフの事例

●鉄道の高架化による踏切事故のゼロ化
●リモートワークによる通勤災害のゼロ化
●自動車はブレーキを踏んでいなければエンジンをかけられない
など

フールプルーフは仕様で作りこむ

●そもそも事故や危険にさらされないようにするには、どうあるべきか?を仕様検討の段階で考えます。

フェールセーフとフールプルーフのどちらがより安全か?

フェールセーフとフールプルーフのどちらがより安全か?といえば、フールプルーフですよね。

●フェールセーフは確率を低減するもの
●フールプルーフは確率を0にするもの
ですから、全部「フールプルーフ」にすればよいとしたいですね。

でも、実際はそうできないことが多いのでフェールセーフもよく使われます。

②フェールセーフを考える設計思想

フェールセーフは、製品・システムの設計思想で作りこみます。

対象の製品・システムの設計思想が重要

●設計、製造担当者に一番理解しておくべきことですが、案外ないがしろにされるのが、設計思想です。

よく、事故やトラブルがあった場合に、操作ミスや設計ミスが原因となる事が結構あります。その場合、その製品・システムの本来の設計思想が抜け落ちていることがあります。

設計思想の例

●信号機: 基本は赤信号で、通過させてはいけないもの
特別許可で青信号がある。
青信号で通行させるのが信号機の役割と考えると大事故につながる。

●電気・水・ガス関連設備:基本は停止で、供給させてはいけない
安全確認の条件をクリアーした場合のみ供給を許可する。

製品・システムの動作をメインに設計しますが、基本は安全に使うことを頭に入れておく必要があります。
ユーザが不便に感じていても安全第一で設計すべき

●めったにないですが、交差点の信号機が故障したら、全方向を赤信号にすれば、交差点に入る車はありませんから、交通事故は発生しません。安全ですが、自動車は止まったままなのでイライラさせてしまいますが。

フェールセーフを考える設計思想を誤る危険性

●実際の業務で、発生するトラブルの原因を調査してわかったことが2つあります。

フェールセーフが抜け落ちる時

  1. 製品・システムを部分的に更新・改造する時
  2. 設計思想が伝承されていない場合

例えば、ある交差点でT字路から十字路に道が増えたので、信号機を1つ追加する仕事があったとします。
追加は信号機1つだけなので、追加部分だけ考えて設計して、追加に必要な配線をすればOKと考えがちです。

しかし、交差点全体の信号機システムの設計思想が頭に入っていないと、信号機が故障した場合、追加した信号機だけ赤信号にならず、結果的に事故につながるトラブルが考えられます。

確かに、信号機1個追加だけなので、お金もそれほどもらえない仕事ですが、交差点全体の信号機システムの設計思想を意識せず、部分最適だけすると、フェールセーフが活きないリスクが生まれてしまいます。

●設計思想が伝承されていない場合は、良い上司や先輩がいないと、設計思想などの勘所がわからず、それなりの技術者になってしまうのが怖いですね。

●成熟した日本社会では、新規より更新・改造の仕事がこれから増えます。部分最適ではなく、全体を見据えた設計思想が必須となります。これが、フェールセーフを維持するためには必須です。

③フールプルーフを考える設計思想

発想の展開が必要

●「そもそも、させないようにすれば良い」と発想の展開が必要です。

●でも、フールプルーフをするといろいろ反発を受けます。意外と難しいんです。

●例えば、鉄道の踏切事故を0にするには、高架すればよいですが、数千億円もかかりますよね。言うのは簡単だけど、本当に高架しないとダメなのか?といろいろ言われるはずです。

フールプルーフ対応で組織内のすり合わせが必要

●フールプルーフとして別のやり方に変える場合、どんな反発があるか想像できますか?

  1. それまで、その業務をやっていた人は、業務を変えたくないと反発
  2. 費用対効果はあるのか?と必ず問われる
  3. QCDのバランスはとれるのか?
  4. フェイルセーフではダメな理由を問われる

●製品・システムの系内を変えるのがフールプルーフです。
・新たに変えるリスクよりリターンが大きいとうまく説明ができるかどうか?
・新しく変えると何が問題になるのか?が見据えているかどうか?
・仮に新しく変えてもOKとわかっていても、周囲の賛同が得られるかどうか?
といろいろ関門があります。

●フェールセーフは確率を低減するもの
●フールプルーフは確率を0にするもの
ですから、全部「フールプルーフ」にすればよいとしたいですね。

でも、実際はそうできないことが多いのでフェールセーフもよく使われます。

フェールセーフとフールプルーフの違いと事例を知る事は第一歩ですが、
それを業務で活かすための設計思想や組織内の巻き込みが必要であることがわかりますね。

まとめ

【QC検定®3級】フェールセーフとフールプルーフをわかりやすく解説しました。

  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①フェールセーフとフールプルーフとは?
  • ②フェールセーフを考える設計思想
  • ③フールプルーフを考える設計思想


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