【QC検定®3級】官能検査がわかる
「QC検定®3級でよく出る、官能検査がわからない」、と困っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
人間系検査のことです。
食べ物、飲み物、ファッションなど人に関わる分野に官能検査が多々あります。
- ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
- ①官能検査とは?
- ②官能検査の精度向上の工夫
- ③③官能検査中に注意が必要なこと
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①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
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⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
QCプラネッツでは、QC検定®3級受験者、および品質管理初心者の方に、馴染みにくい品質管理用語や概念をわかりやすく解説します。
QC検定®3級共通として、まず、勉強方法を読んでください。
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①官能検査とは?
官能検査とは?
●本来は、客観的で正確な測定機器で検査すべきですが、次の場合は人間が検査した方がよいです。
- 物理量、化学量で定義しにくいもの
- 機械より人間の方が早く簡単に検査できるもの
●人間も、動物ほどではないですが、それなりに鋭い感覚があり、その五感を活用して検査します。
(五感:視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)
官能検査にならざるを得ないもの
●例えば、以下を検査したいと考えても、測定機器でどう測って評価すればよいか?難しいです。
・メッキや塗装の光沢
・色つや
・表面傷
・表面の粗さ
・音質
・匂い
・色
・味
・固さ、柔らかさ、ふんわり
・やさしさ
検査結果の表現も難しい
●検査結果の表現も難しいです。物理量や化学量などの変数で表現しにくいからです。
・数値による表現
・言葉による表現
・図・写真による表現
など、相手に伝わりやすい工夫が必要です。
官能検査の種類
●2つ紹介します。
- 分析型官能検査
- 嗜好型官能検査
分析型官能検査
●測定機器の代わりに検査するので、
・専門的な教育を必要とし
・検査員個人の持つ感情を入れずに,感覚による客観的な判断が必要です。
例えば、飲食物を出荷してよいか? 色合い、味に問題がないかを調べるときに実施する官能検査です。ワインのソムリエをイメージします。
嗜好型官能検査
分析型官能検査と正反対の官能検査です。
・一般消費者の嗜好(好き・嫌い)でよく
・個人の好み・感情で判断する、主観的な判断となる。
例えば、新商品を試行してもらうときに、相手に好き嫌いを確認する場合が挙げられます。
②官能検査の精度向上の工夫
つまり、ヒトとは、同じ検査でもいつも同じ結果を出さない検査機器ですね。
ばらつきの原因
ヒトって感情、体調、環境に左右されますよね。
- 人によって感性が違う
- 同じ人でも心身の状態によって結果が異なる
- 検査環境が異なると結果も変わる
なので、ばらつきを最小化する工夫が必要です。
まあ、測定機器もばらつきを最小化する工夫が必要なのは同じですね。
ばらつきを最小化する工夫
●次の4点に留意しましょう。
- 官能検査の検査環境の整備
- 検査作業の標準化と教育
- 合否判定条件の限度見本を準備
- 上記以外に発生しうるばらつきを想定
よく考えると、
検査環境の整備
●どこでも、いつでも検査というわけにはいかず、条件をそろえましょう。
測定機器も同じように環境条件を整備しているのと同じです。
検査作業の標準化と教育
●人による検査ばらつきをおさえるため、教育により考えを統一します。また、測定方法などもマニュアル化して標準化しましょう。
合否判定条件の限度見本を準備
●限度見本とは、製品を品質上の「良品」か「不良品」かの限度を示した製品見本のことです。
●品質上問題のない傷や汚れなどを合格にしたいときに、検査員が限度見本と比較することで安定した判断ができます。
上記以外に発生しうるばらつきを想定
●ばらつきには2種類あります。
・システマティックばらつき
・ランダムばらつき
前者の「システマティックばらつき」は、その工程そのものに発生するばらつきなので、標準化すればばらつきを低減することができます。
一方、後者の「ランダムばらつき」は、偶発的に発生するばらつきなので、ばらつき低減しても、必ずある程度のばらつきが出てしまいます。
ばらつき低減策を解説しましたが、下の3つはすべて「システマティックばらつき」の低減です。ですから、最後まで、偶発的に発生する「ランダムばらつき」がどうしても削除できません。
- 官能検査の検査環境の整備
- 検査作業の標準化と教育
- 合否判定条件の限度見本を準備
ばらつき低減策を施した後、どんなばらつきがあるかを事前に想定しておく必要があります。
③官能検査中に注意が必要なこと
官能検査の注意事項
効果 | 内容 |
残存効果 | 前の検査が及ぼす影響 |
順序効果 | 検査の順序が及ぼす影響 |
順応効果 | 慣れが及ぼす影響 |
疲労 | 疲れが及ぼす影響(繰返し、鈍化) |
対比効果 | 比較が及ぼす影響 |
記号効果 | 記号・文字が及ぼす影響(1,Aを好む) |
中心的傾向 | 5段階評価なら3に集中する影響 |
●測定機器にはない、人間系あるあるですね。
あとは、影響力のある人や上司の指示でデータが偏ったり、急いで早く帰りたいからデータが偏ったり、テンションの上げ下げによる影響とか、上の表に挙げられるほどではない影響も、実際の官能検査には起こり得る可能性があります。
官能検査は奥が深い!
まとめ
【QC検定®3級】官能検査をわかりやすく解説しました。
- ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
- ①官能検査とは?
- ②官能検査の精度向上の工夫
- ③③官能検査中に注意が必要なこと
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