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【QC検定®3級】源流管理がわかる(上流工程で品質が決まる!)

QC検定®3級

「QC検定®3級で出る、源流管理がよくわからない」、と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【QC検定®3級】源流管理がわかる(上流工程で品質が決まる!)
実務では、「源流管理」より「上流工程の品質」を良く使います。
上流側が品質の作りこみには重要な理由を解説します。
  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①源流管理とは
  • ②品質トラブル原因のほとんどが上流工程にある
  • ③源流(上流)で品質を作りこむには?

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●商標使用について、
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる

QCプラネッツでは、QC検定®3級受験者、および品質管理初心者の方に、馴染みにくい品質管理用語や概念をわかりやすく解説します。

QC検定®3級共通として、まず、勉強方法を読んでください。

【QC検定®3級】勉強方法がわかる
QC検定®3級受験や品質管理を初めてのあなたへ、勉強方法を解説します。直前の丸暗記の合否だけではなく、品質管理を得意・好きになれる方法をわかりやすく解説します。試験合格、品質管理の理解を深めたい方は必見です。

試験直前の丸暗記ではなく、
考えて活かせる品質管理を伝授します。

①源流管理とは

源流管理とは

●定義を挙げます。

工程の上流(源流)まで遡って品質を改善し、
製品の品質維持と不具合発生を防ぐための管理のこと。
(全工程を川の流れに例え、前工程を上流、後工程を下流と表現する。)

源流管理

上流の中でも、そのさらに上にある「源流」を管理することですね。つまり、最初の工程で品質が決まってしまうということですね。本当かしら?

「源流」で品質が決まる? 本当です!

「源流」がどこなのかを、可視化しましょう。下図を見てください。
「受注契約時」や「仕様設計時」が「源流」に該当します。

営業がもらってくる契約書や仕様書をさらっとテキトウに読んで、自流で設計開始していると、あとで「ボドン!」と自滅しますので要注意!

実務では「源流管理」より「上流品質の作りこみ」をよく使う

実務では、「源流」より「上流」、「中流」、「下流」の全工程を 品質を見るべきですね。

「上流」、「中流」、「下流」の中では、上流工程の品質の作りこみが最も大事になります。その理由をこkれから解説します。

②品質トラブル原因のほとんどが上流工程にある

品質トラブルの発生要因と割合

●実務では下図のような感じです。金額ベースで作りました。

源流管理

●赤色系の原因が半分以上を占めていることが分かりますよね。

発生したトラブルの原因を分析すると
・仕様のヌケモレがあった
・現地での確認が不足して、思い込みで作ってしまった
・設計部門への引継ぎをいい加減にやって、注意事項が伝わっていなかった
など多々あります。

●一方、下流側の製造・検査・納入時では、あまり品質トラブルは発生しません。その理由は、
・設計・製造が成熟していること
・検査体制が整っている
・検査しやすい
など、品質トラブルを未然に防ぐ体制が作りやすいからです。

設計、製造が「楽」? ではありません。
設計・製造は手間も時間もかかる大変な工程ですよね。
「上流の仕様の方が、紙と鉛筆だけじゃないか?」
「なんで、簡単な上流の方で品質ミスってばっかりなのか?」
と下流の人たちは強く思うかもしれません。

なぜ上流工程が品質トラブルの主要因か?

●手間がかからず、流動性や柔軟性が高い、上流工程では、品質の作りこみが難しいです。その理由は、

  1. 顧客とのやりとりで決まり、あいまいな情報から仕様書に落とし込むのが難しい
  2. 気軽さから変更、追加が随時起こる。変更時にミスが入りやすい
  3. 仕様書自体の検証方法がない。人間系になるので、ミスが撲滅できない
  4. 力量の無い営業担当が、顧客に言われたままの仕様書を持ってくる
  5. 顧客が「当たり前」と思う要求事項まで書き出せないことが多い
  6. 下流工程を知らない営業担当が、受注のために無理な仕様で契約する

●上流工程の仕様工程は、「ふわふわ」しています。紙と鉛筆と会話でできるものですが、その気軽さが、ミスを入れるスキを生んでいます。

上流工程(源流)でミスっても、下流で挽回できるでしょう!
と思っている、企画担当や営業担当が実際にいます。これはヤバいです。

上流でしくじると品質が担保できない

製品の品質は全プロセスの品質の掛け算で決まると考えてください。つまり。

(製品の品質)=(仕様品質)×(設計品質)×(製造品質)× ・・・

各工程の品質が100%なら、製品の品質は100%と完璧ですが、
各工程が95%くらい上出来でも、製品の品質は、
(製品の品質)=0.95×0.95×0.95×・・・ と劣化してきます。

つまり、上流工程(源流)でミスっても、下流で挽回できません。一度ミスったら終わりです。そう考えてください。

目の前の業務で忙しいのに、全工程を意識して業務する余裕はありません。

大事なのは、

①上流の仕様が最初から間違っていると、間違ったまま設計・製造に入る
②上流の修正や更新は簡単で短時間でできる(仕様書を書きかえるだけ)
③でも下流の修正(設計中、製造中)の修正・更新は困難で時間もお金もかかる(手遅れ)

特に、最初の上流工程は気軽さと品質の低下は表裏一体なので、慎重に仕様を詰める必要があります。

③源流(上流)で品質を作りこむには?

上流工程や源流での品質が大事であることを解説しました。では、どうやって、この危ない上流工程や源流で品質を作りこめばよいのでしょうか?

●2点提案します。

  1. 品質が低下する場所を知っておくこと
  2. 品質が低下するリスクを減らす仕組みを作ること

品質が低下する場所を知っておくこと

品質が低下する場所を知っておくことと、注意して対応するようになりますよね。仕様のヌケモレなどが発生する、特に危ない所は、

  1. 仕様検討時
  2. 仕様変更・修正時
  3. 引継ぎなど、工程間のインターフェス

の3か所は、要注意です。実際に、この3か所が原因で、数百万円、数千万円規模の品質トラブルにつながることが多々あります。

仕様検討時

●当たり前だから、仕様に書いていないとか
●あいまいな仕様を載せてしまったとか
●担当者の力量不足で仕様が最初からヌケモレが多々あるとか
最初から危ないんですね。

自組織の、仕様の詰める時のチェック方法の確立や
顧客との何度も時間をかけて仕様をつめていく必要があります。

仕様変更・修正時

仮に品質にとって完璧な仕様書ができたとしても、変更や修正は頻繁にあります。そのたびごとに品質tが低下するリスクが襲ってきます。

変更管理、revision管理、関係者との情報共有が重要になってきます。

引継ぎなど、工程間のインターフェス

設計審査(Design Review)など、自組織には必ずありますが、
・形骸化しているとか、
・関係者どおし仲が悪いとか、
・多忙で集まる時間がないとか、
組織内の悪い環境があると、仕様が正しく引継ぎされません。

あとで、「言った、言わない」で喧嘩している人を職場で見かけませんか?

プロセスのインターフェスでヌケモレが発生しやすいです。伝言ゲームでだんだん間違った情報が伝わるのと同じです。

担当者間の伝達ミスや勘違いもあります。

他の案件と同様に仕様をつくってハマる罠もあります。仕様が100あって、99は他の案件と同様であるが、1個だけ個別の仕様であるが、その他の案件と同じ仕様で走ってしまうことなど多々あります。

 

どうやってミスを未然に防ぐか?

●ミスの再発防止、未然防止の対策は、教科書に書いていますが、その組織が過去ミスして、改善してきた経験に基づいて、対策をまとめるべきです。

  1. 上流工程でも下流工程の各プロセス担当者を入れて検討させる
  2. 全工程間の担当者間の密な情報共有(異動も含めて)
  3. 一貫した品質保証体制を構築して組織全体で対応
  4. ミス、ヌケモレを防ぐ標準類・文書類の構築
  5. 過去のトラブルを情報共有や教育の実施
  6. トラブル時の改善と再発防止・反省会の共有、フィードバック

他の工程を知っておくことは、工程間のスムーズな連携につながります。
顧客打合せに設計や製造担当も連れていくと、早期の段階から仕様の確度が上がります。
組織全体で品質を作りこむ風土を醸成していきましょう。
面倒なルールや文書がたくさんできてしまいますが、それだけ過去にトラブルを起こして、再発防止のためであると思ってください。
トラブルが発生しても、怒ったりしないで、隠さないよう温かい目で、フィードバックしましょう。

本当は、好き勝手作りたい!
面倒だけど、常に連携したモノづくりが重要です。
「源流管理」、「上流工程」は企画担当や営業担当がしっかりやれ!という意味ではなく、組織全体で作りこむ最初の工程であると理解してください。

まとめ

【QC検定®3級】源流管理をわかりやすく解説しました。

  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①源流管理とは
  • ②品質トラブル原因のほとんどが上流工程にある
  • ③源流(上流)で品質を作りこむには?


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