実験計画法の線点図がわかる【必見】
「線点図って何?」「線点図の種類が多いのはなぜ?」「線点図の使い方や効果がよくわからない」、など疑問に思っていませんか?
こういう疑問に答えます。
本記事のテーマ
線点図でおさえておくべきポイント
- ➀線点図とは
- ②線点図の注意点
- ③線点図の書き方を理解する
- ④線点図L16、線点図L27を書いてみる
- ⑤大型な直交表の場合の線点図の書き方
記事の信頼性
記事を書いている私は、実験計画法に磨きをかけていますので、わかりやすく解説します。本記事は、どこに書いていない、私が研究して見つけた本記事限定の内容です。
線点図は本記事1記事のみですが、エッセンスをすべて書き込みました。重要な記事なので、読んでください!
線点図と直交表の理解を深める関連記事を紹介します。
●【まとめ7】直交表の特徴や注意点がわかる
●【本記事限定】実験計画法では実験回数を減らすために直交性が必須
●【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系だけ【必見】
●【本記事限定】直交表の実験回数と割当て列数が決まっている理由がわかる【必見】
●【本記事限定】直交表の種類は無数にある【必見】
●【簡単】実験計画法の交絡(別名)とはキャラがかぶっていること
●直交表の列をランダムに割当てても分散分析は変わらない
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さっそく見ていきましょう。
➀線点図とは
線点図の基本ルール
- (i) 頂点は独立成分、頂点をつなぐ辺は交互作用列を割り当てる。
- (ii) 3 つ以上の交互作用を線点図にする場合は、頂点から底辺に線を追加する。
いろいろな種類の線点図がありますが、書き方は上の2つだけです。
線点図の練習時の注意点
ただし、直交表の割当ては、交絡(キャラがぶり)してもよいことが前提ですね。関連記事【簡単】実験計画法の交絡(別名)とはキャラがかぶっていることで解説しています。
線点図使うときの注意点
よく勘違いするのが、線点図でうまく直交表の列に割り当てよう!というノリです。線点図のよい練習にはなりますが、交絡してデータの精度を落としているので、注意しましょう。
②線点図の注意点
私が、注意すべき2点を挙げました。
- (1)線点図の前に、データの構造式を理解すること
- (2)線点図の上手な割当て方より、データの交絡に注意
(1)線点図の前に、データの構造式を理解すること
関連記事【簡単】データの構造式で実験計画法がわかる(必読)で解説したとおり、直交表は魔法の表ではありません。独立因子数の全組み合わせをデータの構造式に書き、各項を列に配列したのが直交表です。
つまり、直交表の各列へ、何の効果が割り当てられるべきかは、最初から決まっています。そこに交絡が前提として線点図を使って、異なる効果を各列に入れようとしています。不自然ですよね。
ただし、実験回数が増やせない条件で、データ精度をある程度落としても良いと判断する場合に、直交表や線点図を活用します。
(2)線点図の上手な割当て方より、データの交絡に注意
直交表の割当ては、交絡(キャラがぶり)してもよいことが前提ですね。関連記事【簡単】実験計画法の交絡(別名)とはキャラがかぶっていることで解説しています。
よく勘違いするのが、線点図でうまく直交表の列に割り当てよう!というノリです。線点図のよい練習にはなりますが、交絡してデータの精度を落としているので、注意しましょう。
線点図の使い方について、注意点を理解した上で、活用方法を解説します。
③線点図の書き方を理解する
教科書見ると、線点図の種類はたくさんあります。暗記は不要で、自力で書けることが重要です。
書き方のエッセンスを解説します。2つだけなので簡単です。
- (1)独立因子数の列+誤差の1列から構成する多角形からスタートする
- (2) 交互作用の種類によって多角形を分解する
(1)独立因子数の列+誤差の1列から構成する多角形からスタートする
事例として、2水準系から直交表L16,L32を、3水準系から直交表L27,L81を挙げます。
独立因子数の列+誤差の1列 を計算します。
直交表L16: 独立因子4+誤差1= 5 →五角形
直交表L32: 独立因子5+誤差1= 6 →六角形
直交表L27: 独立因子3+誤差1= 4 →四角形
直交表L81: 独立因子4+誤差1= 5 →五角形
なぜ、誤差1列を加えるのか?
(詳細は解説集にあります)
誤差1列を加えた場合と、加えない場合を実際書いてみると、誤差1列加えた方が線点図は書きやすく、わかりやすいことがわかります。
(2) 交互作用の種類によって多角形を分解する
線点図の種類
多角形から線点図を始める理由は、交互作用の列が最も多いからです。そこから、各実験において、独立因子と交互作用の数に合わせて、線点図の型を変えていきます。
星型、あやとり型、親子型、花火型、のれん型としていますが、この種類に属す必要はなく、あなたの実験に合わせて線点図を書いてください。あなたのオリジナルな線点図でかまいません。
④線点図L16、線点図L27を書いてみる
線点図L16を書いてみる
- (1)独立因子数の列+誤差の1列から構成する多角形からスタートする
- (2) 交互作用の種類によって多角形を分解する
(1)では、直交表L16: 独立因子4+誤差1= 5より五角形を書きます。
五角形の頂点と辺・対角線の数を計算する
5
C1+5C2= 5+10=15本です。直交表L16は15列ですから、ちょうど、五角形で収まります。
(詳細は解説集にあります)
線点図L27を書いてみる
- (1)独立因子数の列+誤差の1列から構成する多角形からスタートする
- (2) 交互作用の種類によって多角形を分解する
(1)では、直交表L27: 独立因子3+誤差1= 4より四角形を書きます。
四角形の頂点と辺・対角線の数を計算する
4
C1+4C2= 4+6=10本です。直交表L27は13列ですから、3本余りが出ます。
②実際は、頂点と辺・対角線の数の和より少し、直交表の割当て列数を多くします。
(詳細は解説集にあります)
⑤大型な直交表の場合の線点図の書き方
大型な直交表L64の線点図はどう書く?
➀星型を書き、独立因子が6より七角形を書く。
②七角形の頂点と辺・対角線の和を計算→実は28
乖離がある場合は多角形を増やしましょう。63に近い多角形は
八角形: 8C1+8C2= 8+28=36
九角形: 9C1+9C2= 9+36=45
十角形: 10C1+10C2= 9+36=55
十一角形:11C1+11C2= 9+36=66> 63
から十角形の星型からスタートします。
なお、多角形の辺の数を落として、余りの列を外に出してもOKです。
③頂点、辺、対角線に独立因子、交互作用、誤差を割り付けます。
例として八角形で書いた場合を図にします。
8C1+8C2+3×9=63列となります。結構複雑ですが、1つのルールでどの線点図も書けます。
まとめ
実験計画法の線点図について解説しました。
- ➀線点図とは
- ②線点図の前に、データの構造式を理解する
- ③線点図の書き方を理解する
- ④線点図L16、線点図L27を書いてみる
- ⑤大型な直交表の場合の線点図の書き方
線点図と直交表の理解を深める関連記事を紹介します。
●【まとめ7】直交表の特徴や注意点がわかる
●【本記事限定】実験計画法では実験回数を減らすために直交性が必須
●【本記事限定】直交表の交互作用がある列は素数の水準系だけ【必見】
●【本記事限定】直交表の実験回数と割当て列数が決まっている理由がわかる【必見】
●【本記事限定】直交表の種類は無数にある【必見】
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●直交表の列をランダムに割当てても分散分析は変わらない
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