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【QC検定®3級】トップ診断がわかる

QC検定®3級

「QC検定®3級でよく出る、トップ診断がわからない」、と困っていませんか?

こういう疑問に答えます。

本記事のテーマ

【QC検定®3級】トップ診断がわかる
  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①トップ診断とは?
  • ②トップ診断は何をチェックするのか?
  • ③トップ診断の登場人物は?
  • ④トップ診断のメリット、デメリット
●商標使用について、
①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる

QCプラネッツでは、QC検定®3級受験者、および品質管理初心者の方に、馴染みにくい品質管理用語や概念をわかりやすく解説します。

QC検定®3級共通として、まず、勉強方法を読んでください。

【QC検定®3級】勉強方法がわかる
QC検定®3級受験や品質管理を初めてのあなたへ、勉強方法を解説します。直前の丸暗記の合否だけではなく、品質管理を得意・好きになれる方法をわかりやすく解説します。試験合格、品質管理の理解を深めたい方は必見です。

試験直前の丸暗記ではなく、
考えて活かせる品質管理を伝授します。
品質監査の中で、一番大変なのがトップ診断
その大変さが外から見えないので、モチベーション維持が大変。
でも、その頑張りが品質を作りこむ仕組みやルールが醸成につながっている!

①トップ診断とは?

●トップ診断とは?

組織のトップが自らまたは、トップ直下の品質部門へ指示して品質監査する。
各組織が品質を担保するための仕組みやルールなどの網羅性・妥当性・有効性を確認する。
組織全体が品質を作りこめる体制になっているかをチェックする。

毎年実施します。組織の規模によって、全部門または各部門の数年間隔のローテーションとなります。ある意味、「ババ抜き」です。運が悪い年になると対象に当たってしまいます。

●目的よりは手段がちゃんと運用できているかを診る

品質は「手段」で、「目的」は経営ですよね。なので、QCプラネッツは経営につながる品質管理が大事とブログで毎日発信しています。しかし、トップ診断では、経営改善より品質という手段がちゃんとできているかを確認するものです。

なぜなら、経営陣から指示を受けて実施する診断・監査です。経営は経営陣がやるものです。

品質という手段を細かく、ネチネチ確認します。でも、
「何のために診断するのか?」という目的や理由は明確にして納得しておく必要があります。

そうでないと、「やらされ感満載」です。トップへ診断結果を報告して、納得させれば何でもアリという気持ちになりがちです。

②トップ診断は何をチェックするのか?

数百の確認事項がある

組織の業務プロセスである、
企画、営業、設計、製造、検査、保守のプロセスごとに
各業務の妥当性をチェックします。

  1. 組織の方針、戦略を理解して、それに沿った活動ができているか?、それがわかるエビデンスがあるか?
  2. 業務に必要なルール、標準類、文書、チェック機能の網羅性・妥当性・有効性の確認
  3. 必要な活動に対して、その活動の品質を担保するものがすべてそろっているか?

1つのプロセスでも、数十のチェック項目がありますから、全プロセスになると数百にも確認事項があります。

そのチェックリストのイメージは下表の感じです。

No プロセス 業務 質問 回答 エビデンス 診断評価 改善の機会
1 企画 顧客提案 顧客満足を満たす提案書が作れているか? できている 規程001 普通 なし
2 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ 営業 顧客対応 仕様の網羅性がチェックできているか? できている 規格101 標準文書001 ヌケモレがある ○○を改善すること
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ 設計 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ 製造 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ 検査 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
・・・ 保守 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
数百 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

全プロセスに対して、質疑をしていくので、質問の数はたくさんあります。ですが、一度、質疑リストを作ると、その組織の品質活動がすべてわかるようになります。

数百の確認事項は誰が作るのか?

この大変な確認事項は、
TOP直下の品質部門を作成します。でも、実際は、過去の使いまわしかコンサルタントからの原稿がベースです。

③トップ診断の登場人物は?

●診断・監査は、お互いの組織内の人間で実施しますから、よくケンカになりますね。

●監査側:TOP直下の品質管理部門
●被監査側:事業側の部門とそれをサポートする品質管理部門

数百のチェック項目があり、大変なので、被監査側にもその事業に近い品質管理部門が入ります。

監査側のTOP直下の品質管理部門と
事業側の部門側の品質管理部門
は立場が若干違うので、そのずれによる衝突が起こるのです。

衝突しながら、組織の経営をよく考えていくのです。

監査側:TOP直下の品質管理部門

社長などのTOP直下の品質管理部門の価値観は、

  1. TOPが近い、TOPに逆らえにくい
  2. 組織全体を管轄するが、専門性は低い
  3. 現場の現実より、QMS・ISOの理論側寄り
  4. 具体化より抽象化や標準化する思考が強い

全体を支配する品質管理部門とはいえ、全部の専門性を網羅する人はいません。また、どの組織でも有効なルールや文書を作る部門なので、抽象化して考える業務が多いところです。

被監査側:事業側の部門側の品質管理部門

事業部や現場に近い品質管理部門の価値観は、

  1. TOPが遠く、現場が近い。TOPの考えも大事だけど、現場に合う品質を考える。
  2. 一部の組織を管轄する。専門性は高く経験が必須
  3. 現場の現実を配慮したQMS運営が求められる
  4. 思考より経験が重要という色が強い

キャッシュを直接生む、現場も組織全体にとって大事です。現場が円滑に機能して品質を作りこめるよう三現主義に沿った品質活動を管理する必要があります。

抽象かつ理想を唱える品質管理部門と、具象かつ現実に合わせる品質管理部門では
同じ組織であっても、価値観が異なります。

フラットな関係だから衝突する

トップ診断は、内部監査と外部審査と大きく違う点があります。

●内部監査:身内の自己チェック
●外部審査:審査機関に対価を支払う(自分は審査機関の顧客)

外部審査は審査側にお金を払っていますね。顧客を審査するので甘くしませんが、甘くなりがちです。また、内部監査は組織内の自己チェックです。自己採点は甘くなりがちです。

●トップ診断は、組織内のフラットな関係

一方、トップ診断は、監査する・される側間の関係は一切ありません。だからフラットな関係で診断・監査します。互いに言いたいことをぶつけてきます。だから、結構しんどいんです。

意見の食い違いがありますが、互いの考えを理解することで、組織のガバナンスの強化につながります。
こういう見えない努力が、ルールや標準類の醸成や、組織内で働く人の意識向上を支えているのです。

④トップ診断のメリット、デメリット

数百の項目をチェックする(させられる)ので、どうせやるなら、良い効果につなげたいですよね。なので、トップ診断の留意点をまとめます。

トップ診断のメリット

  1. 定期的な点検や修正をするので、改善要求の効きやすく、ガバナンスが強化できる
  2. トップの考えが更新すると各活動にどう影響するかを考えるようになる
  3. 組織内の品質の作りこむ仕組みの管理、網羅性が高まる

定期的にチェックされることがわかると、事前に行動して準備万全で診断にのぞもうとします。これこそ、品質のガバナンスが効いているといえます。

 

トップ診断のデメリット

一方、効果や目的を理解していないと、次のようになってしまいます。

  1. 大変な業務なわりに周囲は誰も知らないから、モチベーション低下
  2. 効果がわからないと改善要求されても現場から無視される
  3.  

  4. トップ診断の目的や効果を伝えないと、トップ診断が目的化し、効果が薄まる

何事も、「やって見せて効果を示して納得してもらう」ことが大事です。

逆らえないトップからの診断ですが、どうせやるなら、良い効果や品質向上につなげたいですよね。

まとめ

【QC検定®3級】トップ診断をわかりやすく解説しました。

  • ⓪(QC検定®3級共通)QC勉強方法がわかる
  • ①トップ診断とは?
  • ②トップ診断は何をチェックするのか?
  • ③トップ診断の登場人物は?
  • ④トップ診断のメリット、デメリット


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