投稿者: QCプラネッツ

  • 【必読】計量値管理図の群内変動と群間変動の分散が推定できる

    【必読】計量値管理図の群内変動と群間変動の分散が推定できる

    「群内変動と群間変動の分散の推定がわからない」、「QC検定®1級で頻出な群内変動と群間変動の問題が解けない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    計量値管理図の群内変動と群間変動の分散が推定できる
    • ①R管理図ではσ=R/d2でいい理由
    • ②群内変動と群間変動の分散を推定する公式
    • ③群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題1
    • ④群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題2

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定®1級合格しましたが、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
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    ①R管理図ではσ=R/d2でいい理由

    R管理図に準拠した確率密度関数からσが推定できる

    R管理図の確率密度関数や係数\(d_2\),\(d_3\)の導出については、関連記事で詳細に解説しています。

    【必読】R管理図の変数d2,d3の導出が(半分)わかる
    R管理図の係数d2,d3はどうやって求めるか説明できますか?本記事では、範囲Rの確率密度関数を順序統計量の同時分布を使って導出し、途中までですが、d2,d3の導出方法を解説します。管理図をマスターしたい方は必見です。

    ●R管理図は、順序統計量の同時分布を確率密度関数としている
    ●R管理図からE[R]=\(d_2\)σ、D[R]= \(d_3\)σと導出できるため、
    R/\(d_2\)=σと推定してよい

    R管理図のデータは確率密度関数に従うと仮定するため、
    データによらず、σ=R/\(d_2\)と推定してよいのです。
    単なる便利な式ではないことに注意しましょう。

    なお、s管理図の場合は、E[s]=\(c_4\)σですね。
    σ=s/\(c_4\)で推定してよいとなります。

    R管理図の管理範囲内だけ使える

    \(\bar{X}\)-R管理図を使うことが多いですが、R管理図の中だけ
    σ=R/\(d_2\)が使えます。

    全体変動=群内変動+群間変動
    で計算しますが、
    R管理図で見ている群内変動だけです。

    \(σ_T^2\)= \(σ_w^2\)+ \(σ_b^2\)
    \(σ_w\)=R/\(d_2\)

    群間変動、全変動はデータから別途から求めます。QC検定®1級なら、値が与えられています。

    ②群内変動と群間変動の分散を推定する公式

    全体変動で、全体Xと全体平均\(\bar{X}\)の2つがあります。

    全体Xの場合

    全体変動=群内変動+群間変動
    \(σ_T^2\)= \(σ_w^2\)+ \(σ_b^2\)
    \(σ_w\)=R/\(d_2\)

    全体平均\(\bar{X}\)の場合

    全体変動=群内変動+群間変動
    \(σ_\bar{T}^2\)= \(\frac{σ_w^2}{n}\)+ \(σ_b^2\)
    \(σ_w\)=R/\(d_2\)
    n:群内のデータ数

    この区別が混合すると、わけがわからなくなります。
    実際に演習問題で練習しましょう。見て⇒慣れて⇒ものにしましょう!

    ③群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題1

    演習問題1

    2台の工作機X,Yで切削加工をしている。この切削した製品の長さ特性を調べるべく、各工作機から4個ずつ計8個のデータを取り、\(\bar{X}\)-R管理図で調査した。これまでの実績は、\(\bar{\bar{X}}\)=26.3,\(\bar{R}\)=4.3、σ=2.2である。
    データを層別して工作機X,Yごとに、n=4の\(\bar{X}\)-R管理図を描いた。その結果次になった。
    ●\(\bar{\bar{X_A}}\)=25.8,\(\bar{R_A}\)=3.0
    ●\(\bar{\bar{X_B}}\)=26.8,\(\bar{R_B}\)=2.4
    (1)工作機内変動\(σ_W^2\)を求めよ。
    (2)工作機間変動\(σ_M^2\)を求めよ。
    (3)ロット間変動\(σ_L^2\)を求めよ。
    X Y
    X1 X2 X3 X4 Y1 Y2 Y3 Y4
    1 24 23 25 26 24 25 23 20
    2 27 22 24 25 26 26 21 24
    3 28 23

    解法

    推定すべき変動の関係式をまず書きます。
    \(σ^2\)=\(σ_W^2\)+\(σ_M^2\)+\(σ_L^2\)

    (1)
    ●R管理図から、工作機内変動\(σ_W^2\)が公式で求められます。
    \(\widehat{σ_w^2}\)=\((\frac{\bar{R}}{d_2 (n=4)})^2\)
    =\((\frac{3.0+2.4}{2×2.059})^2\)=\(1.311^2\)=1.720

    (2)
    ●R管理図から、工作機内変動と工作機間変動の和が公式で求められます。
    \(\widehat{σ_w^2}\)+\(\widehat{σ_M^2}\)=\((\frac{R}{d_2 (n=8)})^2\)
    (右辺)= \((\frac{R}{d_2})^2\)= \((\frac{4.3}{2.847})^2\)=\(1.510^2\)=2.281

    工作機間変動\(σ_M^2\)は、
    \(σ_M^2\)=2.281-1.720=0.5612

    (3)
    ロット間変動は、残りになります。
    \(σ_L ^2\)=\(σ^2\)-\(σ_M^2\)-\(σ_L^2\)
    \(σ_L ^2\)=\(2.2^2\)-1.720-0.5616=2.556

    ●まとめると、
    (1)工作機内変動\(σ_W^2\)=1.720
    (2)工作機間変動\(σ_M^2\)=0.5616
    (3)ロット間変動\(σ_L^2\)=2.556

    慣れるまで、何回も見てポイントを身に着けていきましょう。

    ④群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題2

    演習問題1と解き方は同じですが、もう1問見て、ポイントをおさえましょう。

    演習問題2

    ある製品の特性Aについて、分散成分を検討するために、納入品からランダムに10ロットを選び、各ロットからランダムに2個の製品をサンプリングして、各製品を3回測定して特性Aのデータを得た。サンプリングとデータについては下の図表に示す。
    \(\bar{X}\)-R管理図を利用して各種分散成分を推定する。
    ●ロット間変動\(σ_L^2\)
    ●サンプル間変動\(σ_S^2\)
    ●測定誤差分散\(σ_M^2\)
    (1) 測定誤差分散の推定値\(\widehat{σ_M^2}\)を求めよ。
    (2-A) サンプル間変動の推定値\(\widehat{σ_S^2}\)を求めよ。
    (2-B) サンプル間平均変動の推定値\(\widehat{σ_\bar{S}^2}\)を求めよ。
    (3-A) ロット間変動の推定値\(\widehat{σ_L^2}\)を求めよ。
    (3-B) ロット間平均変動の推定値\(\widehat{σ_\bar{L}^2}\)を求めよ。
    (4-A) 全変動\(σ_T^2\)を求めよ。
    (4-B) 全成分の平均変動\(σ_\bar{T}^2\)を求めよ。

    管理図

    ロット サンプル 測定値 \(\bar{x_{ij●}}\) \(R_{ij}\) \(\bar{x_{i●●}}\) \(R_{i}\) \(\bar{\bar{x}}\) R
    M1 M2 M3
    L1 S1 7.6 8.4 7.7 7.9 0.8 7.5 0.8 7.3 5
    S2 6.7 7.2 7.4 7.1 0.7
    L10 S1 8 7.2 7.6 7.6 0.8 7.25 0.7
    S2 7.1 6.4 7.2 6.9 0.8
    合計 145 15 72 8 7.3 5

    変動の計算で、全体の場合と、全体平均の場合があります。この例題として演習問題を解いてみましょう。違いを意識して解きましょう。

    全体Xの場合

    全体変動=群内変動+群間変動
    \(σ_T^2\)= \(σ_w^2\)+ \(σ_b^2\)
    \(σ_w\)=R/\(d_2\)

    全体平均\(\bar{X}\)の場合

    全体変動=群内変動+群間変動
    \(σ_\bar{T}^2\)= \(\frac{σ_w^2}{n}\)+ \(σ_b^2\)
    \(σ_w\)=R/\(d_2\)
    n:群内のデータ数

    ●(1) 測定誤差分散の推定値\(\widehat{σ_M^2}\)は、
    \(\widehat{σ_M^2}\)=\((\frac{R_{ij}}{2×10×d2(n=3)})^2\)
    =\((\frac{15}{20×1.693})^2\)=0.1963

    ●(2-A) サンプル間変動の推定値\(\widehat{σ_S^2}\)は、
    \(\widehat{σ_S^2}\)=\((\frac{R_i}{10×d2(n=2)})^2\)-\(\widehat{σ_M^2}\)
    =\((\frac{8}{10×1.128})^2\)-0.1963=0.3067

    ●(2-B) サンプル間平均変動の推定値\(\widehat{σ_\bar{S}^2}\)は、
    \(\widehat{σ_\bar{S}^2}\)=\((\frac{R_i}{10×d2(n=2)})^2\)-\(\frac{1}{3} \widehat{σ_M^2}\)
    =\((\frac{8}{10×1.128})^2\)-0.1963/3=0.4376

    ●(3-A) ロット間変動の推定値\(\widehat{σ_L^2}\)は、
    \(\widehat{σ_L^2}\)=\((\frac{R}{d2(n=10)})^2\)-\((\widehat{σ_S^2}+\widehat{σ_M^2})\)
    =\((\frac{5}{3.078})^2\)-(0.3067+0.1963)=2.136

    ●(3-B) ロット間平均変動の推定値\(\widehat{σ_\bar{L}^2}\)は、
    \(\widehat{σ_\bar{L}^2}\)=\((\frac{R}{d2(n=10)})^2\)-\(\frac{1}{2}(\widehat{σ_\bar{S}^2}+\frac{1}{3}\widehat{σ_M^2})\)
    =\((\frac{5}{3.078})^2\)-\(\frac{1}{2}(0.4376+\frac{1}{3}\)0.1963)=2.387

    ●(4-A) 全変動\(σ_T^2\)は、
    \(σ_T^2\)=\(σ_M^2\)+\(σ_S^2\)+\(σ_L^2\)
    =0.1963+0.3067+2.136
    =2.639

    ●(4-B) 全成分の平均変動\(σ_\bar{T}^2\)は、
    \(σ_\bar{T}^2\)=\(σ_M^2\)+\(σ_\bar{S}^2\)+\(σ_\bar{L}^2\)
    =0.1963+0.4376+2.387
    =3.021

    公式を活用して、それぞれの変動を導出できました。

    QC検定®1級対策(管理図)

    \(σ_T^2\)=\(σ_M^2\)+\(σ_S^2\)+\(σ_L^2\)
    の3種類の和がよく出題され、
    R/\(d_2\)を使って個々のσを計算します。
    注意なのが、平均の変動か、そうでないかの違いで、公式の使い分けが必要。
    ●\(σ_T^2\)= \(σ_w^2\)+ \(σ_b^2\)
    ●\(σ_\bar{T}^2\)= \(\frac{σ_w^2}{n}\)+ \(σ_b^2\)
    過去30回分の過去問を研究し、マスターすべきポイントを本記事の2つの演習問題に集約しました。是非習得してください。対策本はここまで丁寧に解説していません。

    まとめ

    計量値管理図の群内変動と群間変動の分散が推定できる方法を解説しました。

    • ①R管理図ではσ=R/d2でいい理由
    • ②群内変動と群間変動の分散を推定する公式
    • ③群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題1
    • ④群内変動と群間変動の分散を推定する演習問題2

  • 【必読】R管理図の変数d2,d3の導出が(半分)わかる

    【必読】R管理図の変数d2,d3の導出が(半分)わかる

    「R管理図の変数d2,d3の導出がわからない」と困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    R管理図の変数d2,d3の導出が(半分)わかる

    d2,d3の式

    ●\(d_2\)=\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} [1-(1-φ(x))^n-(φ(x))^n]dx\)
    ●\(d_3\)=\(\sqrt{2\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{y}f(x,y)dxdy-d_2^2 }\)
    \(f(x,y)=1-φ(y)^n-(1-φ(x))^n+(φ(y)-φ(x))^n\)

    読んでも理解ができない超難関な式です。でも、これをR管理図の係数表としてよく見かけます。でも、どうやってこの式になったのか?と気になるのは当然!

    注意!

    先に謝っておきます!
    完璧に導出できていませんが、日本中の資料をかき集めて、自分で研究した成果を解説します。d2,d3の導出で新たな知見が出たら、ブログを更新します。
    範囲Rは計算しやすいけど、
    Rのような0以上という特別な性質を表現できる
    確率密度関数が無く、激ムズな式を導出しないといけない。
    範囲Rは使いやすいけど、
    d2,d3の導出がわからないので、
    JISの係数表が絶対正しいと確認できない。
    自分で確認できないものは使いたくない。

    R管理図よりs管理図の方を使った方がよいかもです。
    s管理図については理論式の導出ができるからです。

    本記事のテーマ

    【必読】R管理図の変数d2,d3の導出が(半分)わかる
    • ①範囲Rの特性
    • ②順序統計量の同時分布を確率密度関数とする
    • ③d2の導出(わかる範囲で)
    • ④d3の導出(わかる範囲で)
    • ⑤係数\(d_2\),\(d_3\)の参考文献

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

    ●Youtube動画にも解説しています。ご確認ください。

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    ①範囲Rの特性

    範囲Rはいい点も、困る点もあります。

    >範囲Rのいい点

    1. 「(最大)と(最小)の差」と計算しやすい
    2. 理解しやすい、使いやすい

    なので、計量値を扱う管理図のほとんどが\(\bar{X}\)-R管理図です。

    >範囲Rの困る点

    1. (最大)―(最小) ≥ 0と範囲Rの分布は0以上と限定
    2. xが正のみな分布を表現する確率密度関数が超複雑になる

    その結果、d2,d3が
    ●\(d_2\)=\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} [1-(1-φ(x))^n-(φ(x))^n]dx\)
    ●\(d_3\)=\(\sqrt{2\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{y}f(x,y)dxdy-d_2^2 }\)
    \(f(x,y)=1-φ(y)^n-(1-φ(x))^n+(φ(y)-φ(x))^n\)

    とわけのわからない式になってしまいます。

    ②順序統計量の同時分布を確率密度関数とする

    範囲Rに合う確率密度関数を探す

    範囲Rは
    ●0以上の値
    ●大きい値と小さい値の2つの差
    という特性があります。

    これを表現できる確率密度関数が、
    順序統計量の同時分布です。

    1. 順序統計量って何? 難しい?⇒難しいです。
    2. 同時分布って何? 2変数で表現する難解な式です。

    急にレベルが高くなりました。順序統計量、順序統計量の同時分布については関連記事で解説します。まずは、「こういう関数があるんだ!」でかまいません。まずは使ってみることです。

    順序統計量の同時分布

    ●「順序統計量が難しい」
    ●「同時分布はもっと難しい」
    と、2段階で難しい話ですが、式だけ追いましょう。

    順序統計量の同時分布を表現する確率密度関数は次のようになります。
    \(f_{X(k) X(l)} (u,v)\)
    =\(\frac{n!}{(k-1)!(l-k-1)!(n-l)!}\)\(F_{X(u)}^{k-1} f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{l-k-1}\)\(f_{X(v)}\)\([1-F_{X(v)}]^{n-l}\)

    範囲Rはx(n)-x(1)の差

    順序統計量とは、個々の変数\(x_{i}\)について、
    \(x_{1}\) ≤ \(x_{2}\) ≤ … ≤ \(x_{n}\)
    の関係が成り立ちます。

    範囲Rは最大と最小の差ですから、

    R= \(x_{n}\) – \(x_{1}\) ≥ 0
    が成り立ちます。
    さらに\(x_{n}\) = \(x_{2}\), \(x_{1}\) = \(x_{1}\)にも注目しましょう。

    範囲Rの確率密度関数

    順序統計量の同時分布を表現する確率密度関数について、k=1,l=nを代入します。

    \(f_{X(1) X(n)} (u,v)\)
    =\(\frac{n!}{(1-1)!(n-1-1)!(n-n)!}\)\(F_{X(u)}^{1-1} f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-1-1}\)\(f_{X(v)}\)\([1-F_{X(v)}]^{n-n}\)

    =\(\frac{n!}{(n-2)!}\)\(f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-2}\)\(f_{X(v)}\)
    =\(n(n-1)\)\(f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-2}\)\(f_{X(v)}\)

    ③d2の導出(わかる範囲で)

    E[R]の立式

    辻褄合わせですが、範囲Rを
    R=\(x_{2}\)-\(x_{1}\) = (u-v)σ
    に変えて積分します。(ちょっと無理があるけど)

    期待値と分散の公式

    E[X]= \(\displaystyle \int R f(R) dR\)
    E[\(X^2\)]=\(\displaystyle \int R^2 f(R) dR\)
    V[X]= E[\(X^2\)]-\(E[X]^2\)
    でしたね。

    よって、Rの期待値E[R]は次の式となります。
    E[R]= \(\displaystyle \int R f(R) dR\)
    =\(\displaystyle \int R \)\(n(n-1)\)\(f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-2}\)\(f_{X(v)}dR\)
    =σ\(\displaystyle \int \int (u-v) n(n-1)\)\(f_{X(u)}\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-2}\)\(f_{X(v)}dudv\)

    ●次に順序統計量について関係式を使います。
    \(\displaystyle \frac{d F_{X(u)}}{dx}\)=\( f_{X(u)}\)
    \(\displaystyle d F_{X(u)}\)=\( f_{X(u)} dx\)
    と変形し、これを使います。

    Rの期待値E[R]は
    E[R]=σ\(n(n-1)\displaystyle \int d F_{X(u)} \int (u-v)\)\([F_{X(v)}-F_{X(u)}]^{n-2}\)\( d F_{X(u)}\)

    積分区間と、u⇒x1,v⇒x2と表記を変えます。
    E[R]=σ\(n(n-1)\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} d F_1 \int_{-\infty}^{x_1} (x_1-x_2)\)\([F_1-F_2]^{n-2} dF_2\)

    この式が、「新編統計数値表 河出書房 1952」P207と同じ式です。ここまでの導出は理解したのですが、ここからがまだわかっていません。

    E[R]の導出

    「新編統計数値表 河出書房 1952」P207によって、係数d2を導出します。

    E[R]=σ\(n(n-1)\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} d F_1 \int_{-\infty}^{x_1} (x_1-x_2)\)\([F_1-F_2]^{n-2} dF_2\)
    を\([F_1-F_2]^{n-2}\)を展開して、部分積分をしたうえで、まとめると次の式になるようです。

    E[R]=σ\(n! \sum_{r=0}^{n-2} \frac{(-1)^r}{(r+1)!(n-r-1)!}\)\( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}(1-F_1^{n-r-1})F_1^{r+1} dx_1\)
    =σ\( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}(1-F_1^n-(1-F_1)^n)dx_1\)
    =\(d_2\)σ

    とすると、係数\(d_2\)の式になるようです。実際\(F_1\)を正規分布の確率密度関数\(φ(x)\)に置き換えるとOKです。

    ●係数\(d_2\)は、
    \(d_2\)=\( \displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}(1-φ(x)^n-(1-φ(x))^n)dx\)
    となります。

    ただし、完全に導出できたかは、今も研究中です。わかり次第、ブログを更新します。

    ④d3の導出(わかる範囲で)

    E[\(R^2\)]の立式

    期待値と分散の公式

    E[X]= \(\displaystyle \int R f(R) dR\)
    E[\(X^2\)]=\(\displaystyle \int R^2 f(R) dR\)
    V[X]= E[\(X^2\)]-\(E[X]^2\)
    でしたね。

    E[R]=σ\(n(n-1)\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} d F_1 \int_{-\infty}^{x_1} (x_1-x_2)\)\([F_1-F_2]^{n-2} dF_2\)
    でしたね。

    ●E[\(R^2\)]は
    E[\(R^2\)]=\(σ^2 n(n-1)\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} d F_1 \int_{-\infty}^{x_1} (x_1-x_2)^2\)\([F_1-F_2]^{n-2} dF_2\)
    となります。

    この式も、ここからの導出は研究中ですが、「新編統計数値表 河出書房 1952」P207によると、次の結果になるそうです。

    E[\(R^2\)]=\(σ^2\)2\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{x_1} (1-F_1^n-(1-F_2)^n-(F_1-F_2)^n) dx_1 dx_2\)
    Fをφに書き換えると
    E[\(R^2\)]=\(σ^2\)2\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{x_1} (1-φ(x_1)^n-(1-φ(x_2))^n-(φ(x_1)-φ(x_2))^n) dx_1 dx_2\)
    と置きますね。

    分散Vの立式

    分散Vは、
    V[R]= V[R]= E[\(R^2\)]-\(E[R]^2\)
    =\(d_3 σ^2\)

    平方根を取ると、
    ●D[R]=\(\sqrt{d_3}\)σ
    ●\(d_2\)=\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} [1-(1-φ(x))^n-(φ(x))^n]dx\)
    ●\(d_3\)=\(\sqrt{2\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{y}f(x,y)dxdy-d_2^2 }\)
    \(f(x,y)=1-φ(y)^n-(1-φ(x))^n+(φ(y)-φ(x))^n\)

    と書けます。

    ⑤係数\(d_2\),\(d_3\)の参考文献

    完全に導出できていませんので、参考文献を紹介します。
    係数係数\(d_2\),\(d_3\)が分かったら教えてください。

    引き続き研究して参ります。

    参考文献

    ●「新編統計数値表 河出書房 1952」P207
    最も詳細に書いていますが、計算の途中経過がいまいちよくわかりません。

    ●管理図法―品質管理教程 (1962年)
    1986年改訂版もありますが、数式や理論は1962年の初版の方が詳しく解説している印象があります。

    どちらも古書ですが、現在販売中の教科書には理論はまったく書いていません。
    管理図の使い方だけ学んでも、理論が分からないとプロとは言えませんよね。

    参考サイト

    いくつか紹介しますが、導出過程まで解説したものはありません。


    c4,d2,d3についての解説があるが、導出は無い。


    管理図の係数の式は紹介されているが、導出は無い。


    管理図の係数の式は紹介されているが、導出は無い。


    管理図の係数の式は紹介されているが、導出は無い。

    係数\(d_2\),\(d_3\)の導出を一番詳しく書いているのは、
    「新編統計数値表 河出書房 1952」P207ですが、
    導出の途中経過までは書いていないため、自分で調べる必要があるのが現状です。

    また、シューハートの論文などを読みましたが、計算過程が分からず…でした。

    わかった内容をすべてお伝えし、さらに導出過程の解明に努めていきます。

    まとめ

    R管理図の管理限界線の係数\(d_2\),\(d_3\)の導出を解説しました。

    • ①範囲Rの特性
    • ②順序統計量の同時分布を確率密度関数とする
    • ③d2の導出(わかる範囲で)
    • ④d3の導出(わかる範囲で)
    • ⑤係数\(d_2\),\(d_3\)の参考文献

  • 【必読】s管理図の変数c4と管理限界の導出がわかる

    【必読】s管理図の変数c4と管理限界の導出がわかる

    「s管理図の変数c4の導出がわからない」、「χ2乗分布の確率密度関数が変形できない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】s管理図の変数c4の導出がわかる
    • ①s管理図の変数c4について
    • ②不偏標準偏差vと母標準偏差σはχ2乗分布でつなぐ
    • ③s管理図の変数c4の導出(χ2乗分布に慣れよう!)
    • ④s管理図の管理限界の期待値E[v]と標準偏差D[v]がわかる

    本記事でわかること

    ●χ2乗分布の関数に慣れる!
    ●不偏標準偏差vと標準偏差sによって、s管理図の係数の式が若干変わること

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

    困ったときは、最新のJIS規格を見ましょう。ちょっと高価ですが。

    ●Youtube動画でも解説しています。ご確認ください。

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    ①s管理図の変数c4について

    関連記事のように、管理図の管理限界は、
    ●E(a)±kD(a)
    で表現され、aに変数、kに倍数を入れて管理します。

    s管理図の変数aは不変標準偏差vです。不偏標準偏差vの確率密度関数から、期待値E(v),標準偏差D(v)を導出します。

    その時に必要な変数が、c4です。

    s管理図の変数c4

    ●\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}}\frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\) (v:不偏標準偏差の場合)
    ●\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}}\frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\) (s:標準偏差の場合)

    訳が分からない式ですが、導出できます。

    ②不偏標準偏差vと母標準偏差σはχ2乗分布でつなぐ

    関連記事のように、s,vとσの関係はχ2乗分布でつなぎます。χ2乗分布に慣れていく重要な式です。

    \(χ^2\)=\(\frac{S(平方和)}{σ^2}\)
    =\(\frac{v^2(不偏標準偏差)(n-1)}{σ^2}\)
    から、vとσがつながります。

    なお、標準偏差sの場合は、
    \(χ^2\)=\(\frac{S(平方和)}{σ^2}\)
    =\(\frac{s^2(標準偏差)(n)}{σ^2}\)
    から、sとσがつながります。

    χ2乗分布の確率分布関数を出しましょう。これが複雑ですが、そういう式と思ってください。簡単に説明すると、正規分布(\(e^{-x^2}\))の2乗和した関数がχ2乗分布ですね。

    正規分布、χ2乗分布、t分布、F分布の関係も復習しましょう。関連記事で確認ください。

    【簡単】χ2乗分布とt分布とF分布がすぐわかる【初心者向け】
    「χ2乗分布とt分布とF分布がわからない」など、分布の特性を知らずに検定や推定、分散分析をしていませんか?本記事では、正規分布、χ2乗分布、t分布とF分布について、わかりやすく理解すべきポイントを解説します。χ2乗分布とt分布とF分布が理解したい方は必見です。

    χ2乗分布の確率分布関数

    χ2乗分布は2変数用意します。自由度nと変数xですね。

    ●\(χ^2(x)\)=\(\frac{1}{2^{n/2}Γ(\frac{n}{2})} x^{\frac{n}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}}\)
    Γ(z)=\(\displaystyle \int_{0}^{\infty} t^{z-1} e^{^t}dt\)

    そういう関数だという理解でOKですし、変数c4の導出には、χ2乗分布の確率分布関数の一部を使って式変形するだけなので、慌てずに読み進めてください。

    難しい式は、
    ①乗っかる
    ②自分で変形できるものをいくつか作る
    ③慣れてきたら、式の意味を考える
    ④自分のものにする

    本記事は、①の「乗っかる」だけで行けます!

    ③s管理図の変数c4の導出(χ2乗分布に慣れよう!)

    s管理図の管理限界の期待値E(s)は、
    E(s)=c4σ
    と書けます。このc4を導出してみましょう。

    導出のポイント

    1. 不偏標準偏差vとσをχ2乗分布でつなぐ

    x=\(\frac{S(平方和)}{σ^2}\)
    =\(\frac{v^2(不偏標準偏差)(n-1)}{σ^2}\)
    とすると、
    xは自由度(n-1)のχ2乗分布に従います。

    よって、
    v(不偏標準偏差)=\(\sqrt{\frac{x}{n-1}}σ\)
    と書けます。
    (ちなみに、s(標準偏差)= \(\sqrt{\frac{x}{n}}σ\)
    とも書けます。)

    また、準備として、自由度(n-1)のχ2乗分布の確率分布関数の式を用意します。
    \(χ_{n-1}^2(x)\)=\(\frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n-1}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}}\)

    期待値E[v]の立式

    期待値E[v]は定義では、
    ●E[v]= \(\displaystyle \int_{0}^{\infty} vf(v) dv \)
    *f(v)にχ2乗分布を代入
    *積分区間:χ2乗分布は2乗だけに負はないため、[0,∞]で積分です。

    期待値と分散の公式

    E[X]= \(\displaystyle \int v f(v) dv\)
    E[\(X^2\)]=\(\displaystyle \int v^2 f(v) dv\)
    V[X]= E[\(X^2\)]-\(E[X]^2\)
    でしたね。

    よって、E[v]は
    ●E[v]= \(\displaystyle \int_{0}^{\infty} vf(v) dv\)
    =E[\(\sqrt{\frac{x}{n-1}}σ\)]
    = \(\displaystyle \int_{0}^{\infty} \sqrt{\frac{x}{n-1}}σ \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n-1}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\)

    ちなみに、標準偏差sについて立式すると n-1⇒nに代わります。

    ●E[s]= \(\displaystyle \int_{0}^{\infty} sf(s) ds\)
    =E[\(\sqrt{\frac{x}{n}}σ\)]
    = \(\displaystyle \int_{0}^{\infty} \sqrt{\frac{x}{n}}σ \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n-1}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\)
    標準偏差sと不偏標準偏差vで区別します。ややこしいですが。

    期待値E[v]の導出

    ●E[v] =\(\displaystyle \int_{0}^{\infty} \sqrt{\frac{x}{n-1}}σ \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n-1}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\) (式1)
    の定数項を積分の外に出しましょう。

    (式1)= \(\sqrt{\frac{1}{n-1}}σ\displaystyle \int_{0}^{\infty} \sqrt{x} \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n-1}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\) (式2)

    次にxをまとめます。

    (式2)= \(\sqrt{\frac{1}{n-1}}σ\displaystyle \int_{0}^{\infty} \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\) (式3)

    ここでよく積分の中を見ると、複雑な式ですが、元のχ2乗分布の式に似ていることがわかります。つまり、すべて計算せずに、χ2乗分布の関数をそのまま使えばよいのです。

    (式3)= \(\sqrt{\frac{1}{n-1}}σ \frac{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})}{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})}\displaystyle \int_{0}^{\infty} \frac{1}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})} x^{\frac{n}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\) (式4)

    (式4)のように、分母分子に同じ \(2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})\)を入れます。
    分母にある、\(2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})\)と\(2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})\)を入れ替えます。

    (式4)= \(\sqrt{\frac{1}{n-1}}σ \frac{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})}{2^{\frac{n-1}{2}}Γ(\frac{n-1}{2})}\displaystyle \int_{0}^{\infty} \frac{1}{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})} x^{\frac{n}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\) (式5)

    (式5)の
    ●\(\frac{2^{\frac{n}{2}}}{2^{\frac{n-1}{2}}}\)=\(\sqrt{2}\)
    ●\(\displaystyle \int_{0}^{\infty} \frac{1}{2^{\frac{n}{2}}Γ(\frac{n}{2})} x^{\frac{n}{2}-1}e^{-\frac{x}{2}} dx\)
    =\(\displaystyle \int_{0}^{\infty} χ_n^2(x) dx\)
    =1
    となります。よって、

    (式5)= \(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)σ (式6)

    まとめると、

    E[v] =\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)σ
    E[v]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    ちなみに、標準偏差sについて解くと、

    E[s] =\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)σ
    E[s]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    χ2乗分布の式が複雑ですが、ゆっくり導出を読めば、難しくないことがわかりますね。数式の見た目でビビらないことも重要です。

    ④s管理図の管理限界の期待値E[v]と標準偏差D[v]がわかる

    導出のポイント

    E[v] =\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)σ
    E[v]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    より期待値E[v]がわかりました。D[v]も導出しましょう。

    期待値と分散の公式をもう一度確認しましょう。複雑な式でも公式通り代入しているだけです。

    期待値と分散の公式

    E[X]= \(\displaystyle \int v f(v) dv\)
    E[\(X^2\)]=\(\displaystyle \int s^2 f(s) ds\)
    V[X]= E[\(X^2\)]-\(E[X]^2\)
    でしたね。

    D[v]の式を作ります。

    期待値D[s]の導出

    D[v]は、
    D[s]= E[\(v^2\)]-\(E[v]^2\)
    です。

    期待値E[\(v^2\)]の導出

    さて、E[\(v^2\)]はどうしましょうか?

    vはそもそも不偏標準偏差の期待値は母分散σとみてよいでしょう。
    よって,
    E[\(v^2\)]=\(σ^2\)

    ちなみに、標準偏差sの場合のE[\(s^2\)]は、
    もともと
    \(χ^2\)=\(\frac{S(平方和}{σ^2}\)
    から
    \(χ^2\)=\(\frac{s(標準偏差)^2 n}{σ^2}\)=\(\frac{v(不偏標準偏差)^2 (n-1)}{σ^2}\)
    の関係が成り立つので、
    \(s^2\)=\(\frac{n-1}{n} v^2\)
    となります。

    なお、E[\(v^2\)]=\(σ^2\)より、
    E[\(s^2\)]=\(\frac{n-1}{n} \) E[\(v^2\)]=\(\frac{n-1}{n} σ^2\)
    となります。

    まとめると

    不偏標準偏差vの場合は、
    D[v]= E[\(v^2\)]-\(E[v]^2\)
    =\(σ^2-c_4^2 σ^2\)
    =\((1-c_4 ^2 )σ^2\)
    (\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\))

    標準偏差sの場合は、
    D[v]= E[\(v^2\)]-\(E[v]^2\)
    =\(\frac{n-1}{n}σ^2-c_4^2 σ^2\)
    =\((\frac{n-1}{n}-c_4 ^2 )σ^2\)
    (\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    c4,期待値E、標準偏差Dのまとめ

    s管理図における管理限界の導出を解説しました。

    標準偏差sと不偏標準偏差vによって、式が若干異なります。
    なお、JISZ9020では不偏標準偏差vの場合の値が管理限界の係数表に載っています。

    教科書やwebサイトによっては、標準偏差sと不偏標準偏差vの両方が書いていますので、両方解説しました。

    c4

    ●不偏標準偏差v:\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    E

    ●不偏標準偏差v:E[v]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:E[s]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    D

    ●不偏標準偏差v:D[v] =\((1-c_4 ^2 )σ^2\)
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:D[s] =\((\frac{n-1}{n}-c_4 ^2 )σ^2\)
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    まとめ

    s管理図の管理限界線の係数の導出を解説しました。

    • ①s管理図の変数c4について
    • ②不偏標準偏差vと母標準偏差σはχ2乗分布でつなぐ
    • ③s管理図の変数c4の導出(χ2乗分布に慣れよう!)
    • ④s管理図の管理限界の期待値E[v]と標準偏差D[v]がわかる
  • 【重要】管理図(計量値)の変数の導出がわかる

    【重要】管理図(計量値)の変数の導出がわかる

    「シューハート管理図の係数表にあるA2,D3,d2など変数って何?」、「係数表の変数はどうやって求めるのかわからない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【重要】管理図(計量値)の変数の導出がわかる
    • ①変数の基本は期待値と標準偏差から導出
    • ②\(\bar{X}\)管理図の場合
    • ③s管理図の場合
    • ④R管理図の場合

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

    困ったときは、最新のJIS規格を見ましょう。ちょっと高価ですが。

    ●Youtube動画でも解説しています。ご覧ください。

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    ①変数の基本は期待値と標準偏差から導出

    変数の一覧

    JISZ9020-2の表2「管理限界線を計算するための係数」から変数一覧を出します。







    \(\bar{X}\)


    A = \(\frac{k}{\sqrt{n}}\)
    \(A_2\) = \(\frac{k}{d_2 \sqrt{n}}\)
    \(A_3\) = \(\frac{k}{c_4 \sqrt{n}}\)
    s


    \(B_3\) = \(max(0,1-\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2})\)
    \(B_4\) = \(1+\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\)
    \(B_5\) = \(max(0,c_4-k\sqrt{1-c_4^2})\)
    \(B_6\) = \(c_4+k\sqrt{1-c_4^2}\)
    R


    \(D_1\) = \(max(0,d_2-kd_3)\)
    \(D_2\) = \(d_2+kd_3\)
    \(D_3\) = \(max(0,1-\frac{kd_3}{d_2})\)
    \(D_4\) = \(1+\frac{kd_3}{d_2}\)





    s \(c_4\) = \(\frac{Γ(\frac{n}{2})\sqrt{\frac{2}{n-1}}}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    R \(d_2\) = \(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} [1-(1-φ(x))^n-(φ(x))^n]dx\)
    \(d_3\) = \(\sqrt{2\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{y}f(x,y)dxdy-d_2^2 }\)
    \(f(x,y)=1-φ(y)^n-(1-φ(x))^n+(φ(y)-φ(x))^n\)

    変数Aは簡単に導出できそうですが、
    変数d2,d3は意味不明な式ですね。

    JIS規格になっても、
    式の意味や導出がわからないまま
    使わないことが大事!

    もし、式や値が間違っていたらどうしますか? JISに文句言っても、あなたの顧客は満足しませんよね。自分が使うものは、対象の良し悪しや意味を理解して使うべきです。

    変数基本形

    変数の種類が多いですが、すべて同じ形で導出します。

    変数=E(a)±kD(a)
    (平均±●σ の形です!)
    で表現できる。
    ●a:変数
    ●E(a):aの期待値(平均値)
    ●D(a):aの標準偏差
    ●k:パラメータ(3σならk=3)

    簡単な式ですね。それともう1つ。

    管理図の対象はX(変位),s(標準偏差),R(範囲)の3つ。
    それぞれの確率密度関数を定義して、期待値Eと標準偏差Dを計算する。
    ●X:正規分布
    ●s:χ2乗分布
    ●R:順序統計量の同時分布

    変位Xの確率密度関数は正規分布なので簡単ですが、
    標準偏差sと範囲Rについては別途関連記事で確率密度関数からの導出を解説します。

    では、個別に解説していきます。

    ②\(\bar{X}\)管理図の場合

    A,\(A_2\),\(A_3\)の3つについてです。







    \(\bar{X}\)


    A = \(\frac{k}{\sqrt{n}}\)
    \(A_2\) = \(\frac{k}{d_2 \sqrt{n}}\)
    \(A_3\) = \(\frac{k}{c_4 \sqrt{n}}\)

    変位Xは正規分布で考える

    正規分布を描きます。これから解説する、標準偏差s、範囲Rの確率密度関数と比較してください。

    正規分布

    正規分布における、期待値Eと標準偏差Dは、
    ●E(X)=\(\bar{X}\)
    ●D(X)=σ
    ですね。これは正規分布を勉強すればわかりますので導出は割愛します。

    変数A,\(A_2\),\(A_3\)の導出

    変数A の導出

    E(X)±kD(X)
    =\(\bar{X}\)±\(\frac{k}{\sqrt{n}}σ\)
    = \(\bar{X}\)±Aσ

    ●A=\(\frac{k}{\sqrt{n}}\)

    変数,\(A_2\)の導出

    E(X)±kD(X)
    = \(\bar{X}\)±\(\frac{k}{\sqrt{n}}σ\)
    = \(\bar{X}\)±\(\frac{k}{\sqrt{n}} \frac{R}{d_2} \)
    = \(\bar{X}\)±\(\frac{k}{d_2 \sqrt{n}} R\)
    = \(\bar{X}\)±\(A_2\)σ

    ●\(A_2\)=\(\frac{k}{d_2 \sqrt{n}} R\)

    変数,\(A_3\)の導出

    E(X)±kD(X)
    = \(\bar{X}\)±\(\frac{k}{\sqrt{n}}σ\)
    =\(\bar{X}\)±\(\frac{k}{\sqrt{n}}\frac{s}{c_4}\)
    =\(\bar{X}\)±\(\frac{k}{c_4 \sqrt{n}}s\)
    = \(\bar{X}\)±\(A_3 s\)

    ●\(A_3\)=\(\frac{k}{c_4 \sqrt{n}} \)

    ③s管理図の場合

    変数(B_3),(B_4),(B_5),(B_6)を導出します。







    s


    \(B_3\) = \(max(0,1-\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2})\)
    \(B_4\) = \(1+\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\)
    \(B_5\) = \(max(0,c_4-k\sqrt{1-c_4^2})\)
    \(B_6\) = \(c_4+k\sqrt{1-c_4^2}\)

    標準偏差sはχ2乗分布で考える

    χ2乗分布を描きます。これから解説する、標準偏差s、範囲Rの確率密度関数と比較してください。

    χ2乗分布

    χ2乗分布における、期待値Eと標準偏差Dの導出は関連記事で詳細に解説します。
    本記事は結果だけ使います。
    ●E(s)=\(c_4 σ\)
    ●D(s)=\(\sqrt{1-c_4^2}σ\)
    になります。

    関連記事にあるように、s管理図の管理限界を導出する際、標準偏差sと不偏標準偏差vを使った場合では若干式が異なります。本記事では、JISZ9020の管理限界係数表に準拠して、不偏標準偏差vを使った場合を解説します。

    具体的には、

    c4

    ●不偏標準偏差v:\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:\(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    E

    ●不偏標準偏差v:E[v]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:E[s]=\(c_4\)σ
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    D

    ●不偏標準偏差v:D[v] =\((1-c_4 ^2 )σ^2\)
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n-1}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)
    ●標準偏差s:D[s] =\((\frac{n-1}{n}-c_4 ^2 )σ^2\)
    \(c_4\)=\(\sqrt{\frac{2}{n}} \frac{Γ(\frac{n}{2})}{Γ(\frac{n-1}{2})}\)

    あまり、この区別が教科書や他のwebサイトでは書いていないため、違いがわかるように解説します。

    【必読】s管理図の変数c4と管理限界の導出がわかる
    s管理図の管理限界を求めるc4と管理限界値の導出を解説します。χ2乗分布、平方和、標準偏差の関係式を使って、意外と簡単に係数c4が導出できます。さらに、標準偏差と不偏標準偏差によって、若干式が異なる点も詳しく解説します。管理図をマスターしたい方は必見です。

    変数\(B_3\),\(B_4\),\(B_5\),\(B_6\)の導出

    変数\(B_3\),\(B_4\)の導出

    σが既知の場合、変数\(B_3\),\(B_4\)を使います。

    E(s)±kD(s)
    =\(c_4 σ\)±k \(\sqrt{1-c_4^2}σ\)
    =(1±\(\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\))\(c_4\)σ
    (ここで、s=\(c_4\)σ)

    よって
    ●\(B_3\)=\(1-\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\)
    ●\(B_4\)=\(1+\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\)

    なお、\(B_3\)は0以上としたいので、まとめます。
    ●\(B_3\)=\(max(0,1-\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2})\)
    ●\(B_4\)=\(1+\frac{k}{c_4}\sqrt{1-c_4^2}\)

    変数\(B_5\),\(B_6\)の導出

    σが未知の場合、変数\(B_5\),\(B_6\)を使いますが、変数\(B_3\),\(B_4\)の導出方法から変わりません。

    E(s)±kD(s)
    =\(c_4 σ\)±k\(\sqrt{1-c_4^2}σ\)
    =\((c_4 \)±k\(\sqrt{1-c_4^2})σ\)
    (ここで、σは未知なので、sとσの関係式はありません。)

    よって
    ●\(B_5\)=\(c_4 \)-k\(\sqrt{1-c_4^2}\)
    ●\(B_6\)=\(c_4 \)+k\(\sqrt{1-c_4^2}\)

    なお、\(B_5\)は0以上としたいので、まとめます。
    ●\(B_5\)=\(max(0, c_4 \)-k\(\sqrt{1-c_4^2})\)
    ●\(B_6\)=\(c_4 \)+k\(\sqrt{1-c_4^2}\)

    ④R管理図の場合

    変数\(D_1\),\(D_2\),\(D_3\),\(D_4\)を導出します。

    R


    \(D_1\) = \(max(0,d_2-kd_3)\)
    \(D_2\) = \(d_2+kd_3\)
    \(D_3\) = \(max(0,1-\frac{kd_3}{d_2})\)
    \(D_4\) = \(1+\frac{kd_3}{d_2}\)

    範囲Rは順序統計量の同時分布で考える

    範囲Rは計算しやすいですが、確率密度関数の導出が劇難です。

    1. 範囲R は0以上であること
    2. 変数Xと同じ1次式(標準偏差sは2次式)

    上の2つを満たす確率密度関数の導出が難しくなります。詳細は関連記事をご覧ください。日本で、範囲Rの確率密度関数から\(d_2\),\(d_3\)を端折らず導出できる人はいないかもしれないくらいです。

    範囲Rの確率密度関数イメージを描きます。

    範囲R

    順序統計量の同時分布における、期待値Eと標準偏差Dは、
    ●E(R)=\(d_2\)σ
    ●D(R)=\(d_3\)σ
    とします。

    ただし、
    ●\(d_2\)=\(\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} [1-(1-φ(x))^n-(φ(x))^n]dx\)
    ●\(d_3\)= \(\sqrt{2\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle \int_{-\infty}^{y}f(x,y)dxdy-d_2^2 }\)
    ( \(f(x,y)=1-φ(y)^n-(1-φ(x))^n+(φ(y)-φ(x))^n\))
    と超複雑な式です。

    変数\(D_1\),\(D_2\)の導出

    変数\(D_1\),\(D_42\)の導出

    σが既知の場合、変数\(D_1\),\(D_2\)を使います。

    E(R)±kD(R)
    =\(d_2\)σ±k\(d_3\)σ

    よって
    ●\(D_1\)=\(d_2 σ\)-\(k d_3\)σ
    ●\(D_2\)=\(d_2 σ\)+\(k d_3\)σ

    なお、\(D_1\)は0以上としたいので、まとめます。
    ●\(D_1\)=\(max(0,d_2-k d_3)\)
    ●\(D_2\)=\(d_2 σ\)+\(k d_3\)

    変数\(D_3\),\(D_4\)の導出

    σが未知の場合、変数\(D_3\),\(D_4\)を使いますが、変数\(D_1\),\(D_2\)の導出方法から変わりません。

    E(R)±kD(R)
    =\(d_2\)σ±k\(d_3\)σ
    =\(d_2\)\((1±\frac{k d_3}{d_2})\)σ

    よって
    ●\(D_3\)=\((1-\frac{k d_3}{d_2})\)
    ●\(D_4\)=\((1+\frac{k d_3}{d_2})\)

    なお、\(D_3\)は0以上としたいので、まとめます。
    ●\(D_3\)=\(max(0, 1-\frac{k d_3}{d_2})\)
    ●\(D_4\)=\((1+\frac{k d_3}{d_2})\)

    シューハートの管理図の管理限界線の係数の導出を解説しました。基本はE(a)±kD(a)ですべて導出できることがわかりました。

    まとめ

    シューハートの管理図の管理限界線の係数の導出を解説しました。

    • ①変数の基本は期待値と標準偏差から導出
    • ②\(\bar{X}\)管理図の場合
    • ③s管理図の場合
    • ④R管理図の場合

  • 【試験対策】シューハート管理図の管理線公式と係数表を確認する

    【試験対策】シューハート管理図の管理線公式と係数表を確認する

    「シューハート管理図の管理線公式をまとめた表が無い?」、「係数表をまとめた表がない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    シューハート管理図の管理線公式と係数表を確認する
    • ①シューハート管理図の管理線公式
    • ②シューハート管理図の係数表

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定®1級合格しましたが、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

    シューハートの管理図公式と係数表です。
    QC検定®や大学の試験に活用ください。
    全パターンを表にまとめました。

    困ったときは、最新のJIS規格を見ましょう。ちょっと高価ですが。

    ●Youtube動画でも解説しています。ご覧ください。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ①シューハート管理図の管理線公式

    管理図の種類、仮定する確率分布、中心、管理限界を一覧にまとめます。

    管理図 CL UCL/LCL





    X-Rs管理図 X:\(\bar{X}\)
    Rs:\(\bar{R}_s\)
    \(\bar{X}\)±2.659\(\bar{R}_s\)
    UCL=3.267\(\bar{R}_s\)
    LCL:×
    \(\bar{X}\)-R管理図 \(\bar{X}\):\(\bar{\bar{X}}\)
    R:\(\bar{R}\)
    \(\bar{\bar{X}}\)±\(A_2 \bar{R}\)
    UCL=\(D_4 \bar{R}\),
    LCL=\(D_3 \bar{R}\)
    Me-R管理図 Me:\(\bar{Me}\)
    R:\(\bar{R}\)
    \(\bar{Me}±A_4 \bar{R}\)
    UCL=\(D_4 \bar{R}\),
    LCL=\(D_3 \bar{R}\)
    \(\bar{X}\)-s管理図 \(\bar{X}\):\(\bar{\bar{X}}\)
    s:\(\bar{s}\)
    \(\bar{\bar{X}}\)±\(A_3 \bar{s}\)
    UCL=\(B_4 \bar{s}\),
    LCL=\(B_3 \bar{s}\)





    np管理図 n\(\bar{p}\)=\(\frac{\sum(np)_i}{k}\) n\(\bar{p}\)±3\(\sqrt{n\bar{p}(1-\bar{p}})\)
    p管理図 \(\bar{p}\)=\(\frac{\sum(np)_i}{\sum n_i}\) \(\bar{p}\)±3\(\sqrt{\frac{\bar{p}(1-\bar{p})}{n_i}}\)



    c管理図 \(\bar{c}\)=\(\frac{\sum c_i}{k}\) \(\bar{c}\)±3\(\sqrt{\bar{c}}\)
    u管理図 \(\bar{u}\)=\(\frac{\sum c_i}{\sum n_i}\) \(\bar{u}\)±3\(\sqrt{\frac{\bar{u}}{n_i}}\)

    苦手な管理図、見たことが無い管理図が無いように注意しましょう。

    ②シューハート管理図の係数表

    まずは、表から値を使いこなす練習をしましょう。
    慣れたら値の導出方法を調べたり、考えたりしてください。

    管理限界の係数 中心線の係数
    \(\bar{X}\)管理図 s管理図 R管理図 s R
    n A \(A_2\) \(A_3\) \(B_3\) \(B_4\) \(B_5\) \(B_6\) \(D_1\) \(D_2\) \(D_3\) \(D_4\) \(c_4\) \(d_2\)
    2 2.121 1.88 2.659 3.267 2.606 3.686 3.267 0.7979 1.128
    3 1.732 1.023 1.954 2.568 2.276 4.358 2.575 0.8862 1.693
    4 1.5 0.729 1.628 2.266 2.088 4.698 2.282 0.9213 2.059
    5 1.342 0.577 1.427 2.089 1.964 4.918 2.114 0.94 2.326
    6 1.225 0.483 1.287 0.03 1.97 0.029 1.874 5.079 2.004 0.9515 2.534
    7 1.134 0.419 1.182 0.118 1.882 0.113 1.806 0.205 5.204 0.076 1.924 0.9594 2.704
    8 1.061 0.373 1.099 0.185 1.815 0.179 1.751 0.388 5.307 0.136 1.864 0.965 2.847

    JISZ9020-2(2016)から抜粋

    管理図を使った解き方は教科書や他のブログ、webサイトに解説があるので、割愛します。

    本記事では、試験前に1枚で全部わかる一覧表を解説しました。

    まとめ

    シューハートの管理図の公式、係数をまとめた表を解説しました。

    • ①シューハート管理図の管理線公式
    • ②シューハート管理図の係数表

  • 【注意】管理図はシューハートの管理図だけではない

    【注意】管理図はシューハートの管理図だけではない

    「管理図はシューハート管理図だけやればいいのか?」、「解き方はわかるが、理論がいまいちピンとこない」など困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【注意】「管理図=シューハートの管理図」という認識が強すぎる
    • ①管理図を勉強した人のありがちな考え方
    • ②管理図の最新JIS規格は3部しかない
    • ③一般指針とシューハートの管理図の違い
    • ④管理図は自分で考えて設計すべき

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、QC検定®1級合格しましたが、管理図の係数表、群内変動・群間変動の解き方に疑問が残りました。そこで、管理図の理論を研究しました。その成果をブログで解説します。

    シューハートの管理図は教科書や試験に出しやすいからみんな解ける。
    でも、その理論を説明できる人はほぼいない。
    理論をわからずに機械的に工程管理するのは良くありません。

    困ったときは、最新のJIS規格を見ましょう。ちょっと高価ですが。

    ●Youtube動画でも解説しています。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ①管理図を勉強した人のありがちな考え方

    ”シューハート管理図”脳を一旦リセットすべきです。

    管理図でよく勉強する内容(試験で頻出)は、
    (i) シューハートの管理図の種類を覚え、LCL,UCLの導出式を暗記
    (ii) 計数値管理図の管理限界は、管理図係数表から導出
    (iii) 郡内変動、群間変動の分散の式を暗記し、σの推定値をR/d2で導出

    この3つがあれば、QC検定®は全級合格できます。

    しかし、次の4つの疑問が残りました。

    1. データの特性によらず、管理図係数表の値で管理限界が決まるのは正しいの?
    2. 管理図係数表の値はだれがどうやって数学的に正しく導出したのか?
    3. 全データを管理しているはずなのに、σの推定値を導出する意味はあるのか?
    4. 郡内変動、群間変動の分散の式は正しいのか?

    QC検定®1級は一発合格しましたが、管理図の問題は壊滅状態でしたし、今も理解できない解法があります。

    ”シューハート管理図”脳を一旦リセットすべきです。

    QC検定®のための管理図ではなく、自分で考えて工程管理できる管理図を設計してほしいです。

    ②管理図の最新JIS規格は3部しかない

    最新のJIS規格(JISZ9020 (2016))では、
    「シューハートの管理図」色が濃かった過去の規格と比べて、
    薄くなりました。
    QC検定®の出題は、「古いJIS規格」色のままな気がする。
    でも、そうしないと作問できないから?

    管理図の最新JIS規格

    1. 管理図-一般指針 JISZ9020-1(2016)
    2. 管理図-シューハート管理図 JISZ9020-2(2016)
    3. 管理図-累積和管理図 JISZ9020-48(2018)

    ここで、「累積和管理図 JISZ9020-48(2018)」は使う場面がほぼないので割愛します。

    最新のJISでは
    ①一般指針
    ②シューハートの管理図
    の2つだけ。

    過去には、シューハート管理図 JIS9021 1998がありましたが、廃止され、シューハート管理図 JISZ9020-2(2016)に統合されました。最新版をみると、過去の規格よりシューハート管理図の内容が薄まったように感じます。

    それでも、「シューハートの管理図」の存在感は強いです。しかし、
    その前に「一般指針」を理解し、
    「シューハートの管理図」は「一般指針」の一部でしかない

    と理解しましょう。

    最新のJISでは
    ①管理図は自分でまず考えて設計すべき(一般指針)
    ②管理図の1例にシューハートの管理図がある
    と意識しましょう。

    ③一般指針とシューハートの管理図の違い

    自分で管理図を考えた場合と、シューハートの管理図を適用した場合では、同じ考え方になるところと、考えが異なるところがあります。

    シューハートの管理図で「?」な部分は、自分で理論を作って、対象となる工程管理の妥当性を担保してほしいからです。

    シューハート管理図の疑問点

    1. データの特性によらず、管理図係数表の値で管理限界が決まるのは正しいの?
    2. 管理図係数表の値はだれがどうやって数学的に正しく導出したのか?
    3. 全データを管理しているはずなのに、σの推定値を導出する意味はあるのか?
    4. 郡内変動、群間変動の分散の式は正しいのか?

    一般指針とシューハートの管理図が同じである場合

    <項目> <内容>
    管理図の目的 中心線と管理限界線2本を作って、
    工程の合否を判定
    異常判定誤りリスク 第1種の誤り、第2種の誤り
    検査対象の変数 計量値(正規分布)、
    計数値(二項分布、ポアソン分布)

    管理図で調べたいこと、工程の合否など基本的な考え方は同じです。
    だから、最初からシューハート管理図に入る傾向が強いと考えます。

    一般指針とシューハートの管理図が異なる場合

    <項目> <一般的な管理図> <シューハート管理図>
    管理限界線
    の位置
    検査対象ごとに異なる 中心線から両側に3σ
    計量値:平均±kσ、
    計数値:平均±kσ
    計量値:平均±管理図係数×R(or s)、
    計数値:平均±kσ
    管理図係数表を使って
    管理限界線を求める
    管理図の種類 検査対象の変数に
    合わせて自分で決める
    計量値(Xbar-R)、
    計数値(pn,p)など
    種類が決まっている。
    異常判定ルール 製品・サービスの
    要求事項を満たすか否か
    異常判定ルールが
    決まっている
    特徴 検査対象に合わせて
    工程合否基準を設計する
    検査対象に関係なく
    同一のルールで合否基準
    が決まっている
    メリット 理論を詰めて管理できる 機械的に処理できる
    デメリット 設計が面倒 与えられた式、係数値の
    導出過程が難解すぎる。
    QC検定® 出題されない 出題範囲
    実務 説明責任が果たせる管理図を使うべき そのまま使ってよいかは
    関係者と協議が必要

    管理図を自分で考えて作ると、シューハート管理図との違いがはっきりわかるようになります。

    ”シューハート管理図”脳を一旦リセットすべきです。

    ④管理図は自分で考えて設計すべき

    管理図は手段です。調べたい目的は工程管理の異常を調べることですね。

    管理図を使うときに考えること

    対象となる工程管理の合否を調べるために必要な事項を挙げます。

    • ①検査対象
    • ②サンプル数の規模
    • ③調べたい特性の値(計数値、計量値)
    • ④工程の合否判定基準(何σなのか?)
    • ⑤工程が異常だったら何をすべきか?

    以上の項目をまず考えるはずです。
    シューハートの管理図はまだ、出てきませんね。

    シューハートの管理図は、見せ方の1つの手段として活用するべきです。

    最初から、「pn管理図使おう」などしないことです。

    管理図は手段。
    目的は工程管理の評価と
    異常対策です。

    異常時の対策と改善が実務では最も重要になります。改善提案を考えるときは、自分で考えて作った管理図の方が考えやすいし、協議しやすいはずです。

    昔はPCが無かったから
    データを取るのも大変だったから
    速く結果が出るシューハート管理図は必須でした。

    でも、今はExcelあれば十分ですね。
    むしろ、理論や理由、工程異常のリスクと改善化が重要ではないでしょうか?

    計算する手法より、頭で考えることがQCでは求められます。

    まとめ

    以上、管理図の作る際に、自分で考えて管理図を作ることの重要性を解説しました。

    • ①管理図を勉強した人のありがちな考え方
    • ②管理図の最新JIS規格は3部しかない
    • ③一般指針とシューハートの管理図の違い
    • ④管理図は自分で考えて設計すべき

  • 【必読】管理図と工程能力指数をマスターする【QC検定®2級対策】

    【必読】管理図と工程能力指数をマスターする【QC検定®2級対策】

    「管理図と工程能力指数は何をおさえたらいいのかわからない」などと困っていませんか?

    こういう疑問に答えます。

    本記事のテーマ

    【必読】管理図と工程能力指数をマスターする【QC検定®2級対策】

    管理図で次の質問が答えられますか?

    【必読】管理図の理論が最も重要【QC検定®2級対策】
    • ①管理図の種類と公式をマスターする
    • ②統計的管理状態か工程異常かの判断方法をマスターする
    • ③工程能力指数をマスターする
    管理図と工程能力指数は決まった解き方しか出題されないので点数化しましょう。

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、3ヶ月にQC検定®2級を合格し、さらに、QC検定®1級合格して、さらに独学でレベルアップしています。

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    ①管理図の種類と公式をマスターする

    【まとめ】種類と必要な公式

    何度も確認しましょう。

    データ 分布 分類 管理図 UCL/LCL
    計量値 正規分布 \(\bar{x}\)-R管理図 \(\bar{x}\):\(\bar{\bar{x}}\)±\(A_2\)\(\bar{R}\) 
    R: UCL=\(D_4 \bar{R}\),LCL=\(D_3 \bar{R}\)
    計数値 二項分布 不良個数 pn管理図 \(\bar{p}n\)±3\(\sqrt{\bar{p}n(1-\bar{p}})\)
    不良率 p管理図 \(\bar{p}\)±3\(\sqrt{\frac{\bar{p}(1-\bar{p})}{n}}\)
    ポアソン分布 欠点数 c管理図
    (cはconstantのc)
    \(\bar{c}±3\sqrt{\bar{c}}\) (\(\bar{c}\)=\(\frac{\sum c}{k}\))
    単位当たり
    の欠点数
    u管理図 \(\bar{u}±3\sqrt{\frac{\bar{u}}{n}}\) (\(\bar{u}\)=\(\frac{\sum c}{\sum n}\))

    計数値は A2,D3,D4の係数が与えられ
    計量値は、平均±3×標準偏差となっています。

    計量値は正規分布で仮定しているので、計数値と同様に、
    平均±3×標準偏差としても論理的は正しいでしょう。
    ただし、試験は公式どおり代入できるかを問われます。

    計量値の場合(\(\bar{x}\)-R管理図)

    次の3点がわかればOKです。

    1. 計量値の管理図は\(\bar{x}\)-R管理図しか出題されない。
    2. 範囲導出は管理図係数表から読み解く
    3. 管理図係数表の値を導出する理論が不明記

    管理図の解き方

    \(\bar{x}\)の範囲は\(A_2\),
    Rの範囲は\(D_4\),\(D_3\)を管理図係数表から求めます。

    管理図係数表はサンプル数nによって係数の値が変わります。
    nが6より小さい場合は値がないので、解答なしというひっかけ問題も頻出です。

    管理図係数表の値を導出する理論が不明記

    管理図係数表がなぜ必要なのか?正直わかりません。

    計量値(正規分布)としているので、
    平均±3×標準偏差としても論理的は正しいでしょう。

    これは、QCの歴史に原因があります。
    QCの理論は米国から輸入したものが多く、それを最初にJIS規格化したため、
    現在も管理図係数表を使って範囲を求めるようになっています。

    QC検定®2級ではこの過去のいきさつは出題されませんが、
    知っておいてください。

    公式の機械的な代入で点数取るのもいいのですが、
    不思議と思ったら、「なぜ?」と考えることも重要です。

    計数値の場合

    分布の分散公式と一緒に暗記する

    期待値と分散の値を復習しましょう。関連記事を紹介します。

    【必読】基本統計量をマスターする【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級で必ず出題される基本統計量の解法を解説します。検定から推定区間まで5分以内に解けるための流れとテクニックについて解説します。QC検定®2級合格したい方は必見です。

    3つの確率分布の期待値と分散を再掲します。

    分布 確率分布関数 期待値E 分散V
    正規分布 f(x)=\( \frac{1}{\sqrt{2πσ^2}}exp(-\frac{(x-μ)^2}{2σ^2})\) μ \(σ^2\)
    二項分布 f(x)=nCx\(p^x (1-p)^{n-x}\) np np(1-p)
    ポアソン分布 f(x)=\(\frac{μ^x e^{-μ}}{x!}\) μ μ

    pn管理図の場合

    平均が\(n\bar{p}\),分散が\(n\bar{p}(1-\bar{p})\)ですから、範囲は
    (平均)±3\(\sqrt{分散}\)より
    \(n\bar{p}\)±3\(\sqrt{ n\bar{p}(1-\bar{p})}\)
    と計算できます。暗記不要ですね。

    p管理図の場合

    pn管理図からnで割ればOKです。範囲は
    (平均)±3\(\sqrt{分散}\)より
    \(\frac{n\bar{p}}{n}\)±3\(\frac{\sqrt{ n\bar{p}(1-\bar{p})}}{n}\)
    =\(\bar{p}\)±3\(\sqrt{ \frac{\bar{p}(1-\bar{p})}{n}}\)
    と計算できます。暗記不要ですね。

    c管理図の場合

    平均がc,分散がcですから、範囲は
    (平均)±3\(\sqrt{分散}\)より
    c±3\(\sqrt{c}\)
    と計算できます。簡単ですね。

    u管理図の場合

    c管理図からnで割ればOKです。範囲は
    (平均)±3\(\sqrt{分散}\)より
    \(\frac{c}{n}\)±3\(\frac{\sqrt{c}}{n}\)
    =u±3\(\sqrt{\frac{u}{n}}\)
    と計算できます。簡単ですね。

    計数値の場合は範囲の式は、期待値・分散公式から導出できます。
    両方同時に暗記できますね。

    ②統計的管理状態か工程異常かの判断方法をマスターする

    工程が正常・異常の判断は、
    ●上限、下限を超過したものがあれば異常
    ●上限・下限内であるが、継続的に増加・減少傾向(連)があれば異常
    ●上限・下限内であるが、ばらつきが小さすぎ、大きすぎなら異常
    と管理図をみればはっきりわかるもの

    基本は、管理図を見て、おかしい!と思えば異常、
    大丈夫か!と思えば正常でよいです。

    JISZ9020-2(2016)異常判定ルール

    ●ルール1:1つまたは複数の点がゾーンAを超えたところ(管理限界の外側)にある。

    管理図

    ●ルール2:連―中心線の片側7つ以上の連続する点がある。

    管理図

    ●ルール3:トレンド-全体的に増加または減少する連続する7つの点がある。

    管理図

    ●ルール4:明らかに不規則ではないパターンがある。

    管理図

    視覚的に異常判定条件をおさえておきましょう。

    ③工程能力指数をマスターする

    重要公式

    ●両側規格の場合: \(C_p\)=\(\frac{S_U-S_L}{6σ}\)
    ●片側規格の場合: \(C_{pk}\)=\(\frac{S_U-\bar{x}}{3σ}\)または、\(C_{pk}\)=\(\frac{\bar{x}-S_L}{3σ}\)

    標準偏差σとs

    QC検定®2級では,
    母標準偏差が既知の場合はσを用いて、\(C_p\)を使いますが、
    母標準偏差が未知の場合はsを用いて、推定値\(C_p’\)を使います。
    という区別だけ理解しておいてください。

    QC検定®1級では、
    χ2=平方和S/\(σ^2\)
    を使って、母標準偏差が未知の場合の\(C_p’\)の区間を求めたりします。

    6σで割る理由

    特にありません。片側3σ以上の不良率は0.13%以下という場合の工程能力指数を計算しているだけです。

    管理対象に合わせて工程能力指数を計算する分母を決めればよいです。

    工程能力指数の判断基準の値は目安

    ●\(C_p\) ≥ 1.33 :工程能力は十分
    ●1.00 ≤ \(C_p\) < 1.33 : 工程能力はまずまず
    ●\(C_p\) < 1.00 :工程能力は不足

    1.33,1.00の値は目安です。実際は管理対象に合わせて値を決めてください。
    なお、1.33は1.33×3σ=4σとしているようです。

    QC検定®2級は正解するためには値の暗記は必要ですが、実際は、管理対象によって値を決めてください。

    まとめ

    QC検定®2級で、管理図と工程能力指数を解説しました。

    • ①管理図の種類と公式をマスターする
    • ②統計的管理状態か工程異常かの判断方法をマスターする
    • ③工程能力指数をマスターする

  • 【まとめ】QC検定®2級を合格するために必要な解法・演習・戦略を伝授

    【まとめ】QC検定®2級を合格するために必要な解法・演習・戦略を伝授

    「QC検定®2級が合格できない」、「どんな対策や勉強をしたらいいのかがわからない」など、試験で苦戦して困っていませんか?

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    QC検定®2級の合格ノウハウ

    • ①QC検定®2級を知る
    • ②基本解法パターンをマスターする
    • ③基本解法パターンを何度も演習する
    • ④合格作戦と体験記をご紹介
    • ⑤手元にメモ・ドリルが必要あなたへ

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、3ヶ月勉強してQC検定®2級を合格し、さらに、QC検定®1級合格して、さらにレベルアップしています。

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

    ●You tube動画もご覧ください。

    ①QC検定®2級を知る

    QC検定®のランクと難易度(感触)

    野球で例えて比較しましょう。

    QC検定®レベル 難易度 主観的な感触
    (野球で例えると)
    合格率
    QC検定®4級 中学生レベル キャッチボール 80%
    QC検定®3級 高校2年生レベル  草野球 50%
    QC検定®2級 大学2年生レベル 
    範囲は狭い
    パターンは決まっている
    高校野球 25%
    QC検定®1級 大学2年生レベル
    範囲が広すぎる
    プロ野球ドラフト
    にかかるレベル
    5%
    MORE 自分で研究追究するレベル プロ野球選手

    ●QC検定®3級と2級は、子供と大人の差があります。
    一方、
    ●QC検定®2級と1級は学問的には同じ難易度です。基本が難しい。
    両者の違いは、範囲です。
    2級は狭い、1級は広すぎる。

    QC検定®3級は、野球のルールが分かって、草野球ができるレベル。カーブが投げれて110km/hくらいのボールの野球レベル。
    QC検定®2級は、部活動でしっかり練習したくらい、正式な野球の試合になるレベル
    QC検定®2級は、球種がストレートとカーブしかなく、アウトコース・インコースも決まったところにしか投げて来こない野球レベル。でも、140km/hくらいのプロ級のスピードが来る。
    QC検定®1級は、あらゆる球種が、あらゆるコースで、あらゆるスピードで投げて来る野球レベル。

    つまり、

    QC検定®3級は子供、QC検定®2級は大人くらいの差
    QC検定®2級は素人、QC検定®1級はプロ手前

    QC検定®2級の感触

    QC検定®2級は、球種がストレートとカーブしかなく、アウトコース・インコースも決まったところにしか投げて来こない野球レベル。でも、140km/hくらいのプロ級のスピードが来る。

    と表現した本質は、
    ●球種とコースは決まっている⇒各単元の出る問題と出し方は決まっている!
    ●プロ級のスピード⇒大学レベルの統計学
    という意味です。

    つまり、

    1. 単元内容そのものは難しい(大学レベル)
    2. 出る問題と設問はほとんど同じ
    3. 公式、解法をしっかり身に着ければOK

    逆にNGなのは、

    1. あれこれ教科書・問題集に手を付ける(3冊以上はNG)
    2. 解いた問題を復習しない
    3. 各単元の重要な問題が頭で体系化できていない

    決まったボールを決まった打ち方で打てるか!が問われる試験です。

    ②基本解法パターンをマスターする

    単元ごとの基本解法パターンを関連記事にまとめています。おさえておくべき内容と、公式と公式の使い方をコンパクトにまとめています。

    慣れない単元に長い教科書はむしろ逆効果です。

    試験出題単元と、その関連記事(8記事)を紹介します。すべて必読です!

    単元 【必読な関連記事一覧】
    基本統計量
    検定統計量
    検定と推定
    管理図
    回帰分析
    相関分析
    抜取検査
    実験計画法
    信頼性工学
    重要用語集

    おすすめは、下の表にまとめます。容易な単元から自信をつけて、
    実験計画法は最後一気に行く!感じですね。

    No 単元 難易度(★多⇒難) 時期
    8 重要用語集 試験3か月前
    1 基本統計量
    検定統計量
    ★★ 試験3か月前
    7 信頼性工学 試験3か月前
    3 回帰分析
    相関分析
    ★★ 試験3か月前
    4 管理図 ★★ 試験2か月前
    5 抜取検査 ★★ 試験2か月前
    2 検定と推定 ★★★ 試験2か月前
    6 実験計画法 ★★★ 試験1か月前

    ③基本解法パターンを何度も演習する

    単元ごとの重要なポイントがわかったあとは、
    決まった解法を、確実に解く反復練習です。

    頻出問題をドリルとして関連記事にまとめました。10回は解いてほしい!
    すぐに忘れるし、不安になるので、苦手・よく忘れるところを重点的に反復練習しましょう。

    10問を1回ずつ解くより、
    1問を10回解く方が合格に近づきます。

    解くべき必須問題をまとめた、関連記事(10記事)をご紹介します。すべて必ず解いてください。試験合格経験者が重要な基本パターン問題をまとめました。絶対解けるようにしてください。

    単元 【必読な関連記事一覧】
    基本統計量
    検定統計量
    検定と推定1
    検定と推定2
    回帰分析
    相関分析
    管理図
    抜取検査
    実験計画法1
    実験計画法2
    信頼性工学
    重要用語集

    試験対策に合わせて、演習しましょう。

    【検定と推定の演習問題クイズ】

    是非チャレンジください! いい練習になります!

    [ays_quiz id=’2′]

    [ays_quiz id=’3′]

    【管理図の演習問題クイズ】

    是非チャレンジください! いい練習になります!

    [ays_quiz id=’4′]

    [ays_quiz id=’5′]

    [ays_quiz id=’7′]

    ④合格作戦と体験記をご紹介

    勉強方法はわかった!でも、試験当日の戦い方やそれまでのマインドをどうすればいいのか?

    2つ用意しました!
    合格体験記
    試験本番の解き方(こう解く!)

    合格体験記

    一発合格した人と、3回目で合格した人の体験記をまとめました。くじけそうになったら読んでください。みんな苦労して合格しています。

    しんどいのは、あなただけでない!
    みんなと一緒に合格しよう!です!!
    【必読】QC検定®2級の合格体験談【QC検定®2級対策】
    QC検定®2級の合格体験談を紹介します。合格戦略や試験の解き方などの受験テクニックの参考になれば幸いです。合格したい方必見です。合格しましょう!

    You tube動画もあります。

    試験本番の解き方(こう解く!)

    勉強でわかると、試験でできるはちがう!
    90分どう戦えばいいのか?

    ご紹介します。

    初受験でしたが60分程度で行けましたという人と
    時間が無かった!という人の違いは?
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    ⑤手元にメモ・ドリルが必要あなたへ

    以上、ブログで電子公開したノウハウ集です。

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    商品のご紹介

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    丸暗記した公式や概念を実際に導出してわかりやすく解説する解説書

    必勝メモについて、関連記事を紹介します。ご確認ください。

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    以上、勝てる方法を身に着けて、本番頑張ってください。合格しましょう。

    まとめ

    QC検定®2級で、試験で勝てるための内容、解法、戦略を解説しました。

    • ①QC検定®2級を知る
    • ②基本解法パターンをマスターする
    • ③基本解法パターンを何度も演習する
    • ④合格作戦と体験記をご紹介
    • ⑤手元にメモ・ドリルが必要あなたへ

  • 【必読】QC検定®2級が合格できる解き方を解説(試験実践編)

    【必読】QC検定®2級が合格できる解き方を解説(試験実践編)

    「QC検定®2級をしっかり勉強したのに試験時間が足らず不合格になる」、「試験をどう解けば合格できるかわからない」など、試験で苦戦して困っていませんか?

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    QC検定®2級が合格できる解き方を解説(試験実践編)
    初受験ですが、60分程度で全問解けました。
    「勉強でわかる」と、「試験会場でできる」は違います。

    QC検定®2級が合格できる解き方を解説(試験実践編)

    • ①私の必勝テクニック
    • ②実践編1(典型的な問題)
    • ③実践編2(苦手な実験計画法)
    • ④実践編3(文脈から解く文章問題)

    記事の信頼性

    記事を書いている私は、3ヶ月勉強してQC検定®2級を合格し、さらに、QC検定®1級合格して、さらに実験計画法に磨きをかけています。

    試験時間が足りない方が大勢います。私の解き方を参考になれば幸いです。

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    ●商標使用について、
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    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。
    [themoneytizer id=”105233-2″]

    ①私の必勝テクニック

    ●全文を丁寧に読まない。
    ●自分の解き方で解く。問題文に翻弄されない。
    ●難問は何問か捨てる 時間消耗は防ぐ!

    の3つだけです。この3つのテクニックがあれば、60分程度で16題100問解けます。

    QC検定®1級受験直前に2級を解くと、20分くらいで解けます。(勉強しすぎ?)。ここまで来ると、答えが勝手に浮かび上がってきます。

    これだけでは、「本当に速く正確に解けるの?」と疑問が残りますので、3題例を挙げて解説します。

    ②実践編1(典型的な問題)

    ●全文を丁寧に読まない。
    ●自分の解き方で解く。問題文に翻弄されない。
    ●難問は何問か捨てる 時間消耗は防ぐ!
    次の問題を5分以内で回答してください。
    できますか?
    【1】工程能力に関する次の文章において、『』に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選び、その記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    工程能力指数\(C_p\)とは、製造工程が『(1)』状態にある場合に、その工程が作り出す品質の能力をはかる指標である。『(1)』した工程では、製品特性値は母集団分布が正規分布N(μ、σ^2)と仮定した場合に、工程能力指数をより詳しく求めるために、両側、片側を配慮した指数を計算することができる。

    1)上側規格\(S_U\)だけわかっている場合
    \(C_{pU}\)=\(\frac{S_U-μ}{3σ}\)
    2)下側規格\(S_L\)だけわかっている場合
    \(C_{pL}\)=\(\frac{S_L-μ}{3σ}\)
    3)両側の規格\(S_U\)と\(S_L\)がわかっている場合
    a)母平均が規格の中心にあると仮定してよい場合
    \(C_p\)=\(\frac{S_U-S_L}{6σ}\)
    b)母平均が規格の中心あると仮定できず偏っている場合
    \(C_{pk}\)=min(\(C_{pU}\),\(C_{pL}\))
    ここで、min(A,B)はAとBの小さい方と定義する。

    \(C_p\)と\(C_{pk}\)の使い分け方は、『(2)』は製品特性値の母平均が規格の中心である場合、または、中心と仮定しても良い場合に使用し、そうでない場合は『(3)』を用いる。

    母平均μと母標準偏差σは未知であることが多い。実際は、工程から製品をサンプリングしたn個のデータ\(x_1\),\(x_2\),…, \(x_n\)を取り、母平均と母標準偏差を下の式のように『(4)』して考える。
    \(\bar{μ}\)=\(\bar{x}\)=\(\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n} x_i\)
    \(\bar{σ}\)=s=\(\sqrt{V}\)=\(\frac{\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2}{n-1}\)
    μとσにおいて、工程能力指数の式に代入したものが、実際に使われる工程能力指数『(4)』の値である。
    \(\bar{C_{pU}}\)=\(\frac{S_U-\bar{x}}{3s}\)
    \(\bar{C_{pL}}\)=\(\frac{\bar{x}-S_L}{3s}\)
    \(\bar{C_{p}}\)=\(\frac{S_U-S_L}{6s}\)
    \(\bar{C_{pk}}\)=min(\(\bar{C_{pU},C_{pL}}\))

    工程能力を評価する場合、次の判断基準を使う。
    a) (工程能力指数) ≥ 『(5)』なら工程能力は十分である。
    b) 『(5)』> (工程能力指数) ≥ 1.00 なら工程能力はやや不足している。
    c) (工程能力指数) < 1.00なら工程能力は不足し改善が必要である。

    ただし、ここで注意すべき点がある。工程能力指数の判断基準はσに照らし合わせるべきであるが、実際は標準偏差sの値を使った工程能力指数で判断するのは適切ではない。なぜなら、標準偏差sは統計量であり、ばらつきを持つからである。実際はばらつきを考慮した工程能力の区間推定を計算し、その信頼区間を考慮して判断基準を照らし合わせると良い。

    【選択肢】
    ア.検定  イ.安定  ウ.試験  エ.\(C_p\) オ.\(C_{pk}\)
    か.推定  キ.1.10 ク.1.25   ケ.1.33  コ.1.96

    長文の問題です。これを5分でどう解けばよいでしょうか?
    ポイントは、
    全文読まない。必要なところだけ読む。
    たくさん文章あるけど、CpかCpkかの区別だけの問題です。

    では、どこを読めばよいか、マークして再度問題を読みましょう。

    【1】工程能力に関する次の文章において、『』に入るもっとも適切なものを下欄の選択肢からひとつ選び、その記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    工程能力指数\(C_p\)とは、製造工程が『(1)』状態にある場合に、その工程が作り出す品質の能力をはかる指標である。『(1)』した工程では、製品特性値は母集団分布が正規分布N(μ、σ^2)と仮定した場合に、工程能力指数をより詳しく求めるために、両側、片側を配慮した指数を計算することができる。

    1)上側規格\(S_U\)だけわかっている場合
    \(C_{pU}\)=\(\frac{S_U-μ}{3σ}\)
    2)下側規格\(S_L\)だけわかっている場合
    \(C_{pL}\)=\(\frac{S_L-μ}{3σ}\)
    3)両側の規格\(S_U\)と\(S_L\)がわかっている場合
    a)母平均が規格の中心にあると仮定してよい場合
    \(C_p\)=\(\frac{S_U-S_L}{6σ}\)
    b)母平均が規格の中心あると仮定できず偏っている場合
    \(C_{pk}\)=min(\(C_{pU}\),\(C_{pL}\))
    ここで、min(A,B)はAとBの小さい方と定義する。

    \(C_p\)と\(C_{pk}\)の使い分け方は、『(2)』は製品特性値の母平均が規格の中心である場合、または、中心と仮定しても良い場合に使用し、そうでない場合は『(3)』を用いる。

    母平均μと母標準偏差σは未知であることが多い。実際は、工程から製品をサンプリングしたn個のデータ\(x_1\),\(x_2\),…, \(x_n\)を取り、母平均と母標準偏差を下の式のように『(4)』して考える。
    \(\bar{μ}\)=\(\bar{x}\)=\(\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n} x_i\)
    \(\bar{σ}\)=s=\(\sqrt{V}\)=\(\frac{\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2}{n-1}\)
    μとσにおいて、工程能力指数の式に代入したものが、実際に使われる工程能力指数『(4)』の値である。
    \(\bar{C_{pU}}\)=\(\frac{S_U-\bar{x}}{3s}\)
    \(\bar{C_{pL}}\)=\(\frac{\bar{x}-S_L}{3s}\)
    \(\bar{C_{p}}\)=\(frac{S_U-S_L}{6s}\)
    \(\bar{C_{pk}}\)=min(\(\bar{C_{pU},C_{pL}}\))

    工程能力を評価する場合、次の判断基準を使う。
    a) (工程能力指数) ≥ 『(5)』なら工程能力は十分である。
    b) 『(5)』> (工程能力指数) ≥ 1.00 なら工程能力はやや不足している。
    c) (工程能力指数) < 1.00なら工程能力は不足し改善が必要である。

    ただし、ここで注意すべき点がある。工程能力指数の判断基準はσに照らし合わせるべきであるが、実際は標準偏差sの値を使った工程能力指数で判断するのは適切ではない。なぜなら、標準偏差sは統計量であり、ばらつきを持つからである。実際はばらつきを考慮した工程能力の区間推定を計算し、その信頼区間を考慮して判断基準を照らし合わせると良い。

    【選択肢】
    ア.検定  イ.安定  ウ.試験  エ.\(C_p\) オ.\(C_{pk}\)
    か.推定  キ.1.10 ク.1.25   ケ.1.33  コ.1.96

    読むところだけ抜き出します。ほとんど読むところはないですが、これでも十分回答できますね。

    【1】工程能力,各選択肢を複数回用いることはない。

    工程能力指数\(C_p\)とは、製造工程が『(1)』状態にある場合。
    \(C_p\)と\(C_{pk}\)の使い分け方は、『(2)』は製品特性値の母平均が規格の中心である場合、そうでない場合は『(3)』を用いる。

    母平均μと母標準偏差σは未知であることが多い。実際は、工程から製品をサンプリングしたn個のデータ\(x_1\),\(x_2\),…, \(x_n\)を取り、母平均と母標準偏差を下の式のように『(4)』して考える。
    a) (工程能力指数) ≥ 『(5)』なら工程能力は十分である。

    【選択肢】
    ア.検定  イ.安定  ウ.試験  エ.\(C_p\) オ.\(C_{pk}\)
    か.推定  キ.1.10 ク.1.25   ケ.1.33  コ.1.96

    教科書のレベルなので、考える時間は必要ないでしょう。答えは
    『(1)』: イ 『(2)』: エ 『(3)』: オ 『(4)』: カ 『(5)』:ケ
    と教科書どおりの問題。5分あれば十分で、1つも落とせない問題ですね。

    ●全文を丁寧に読まない
    ●自分の解き方で解く。問題文に翻弄されない
    ●難問は何問か捨てる 時間消耗は防ぐ!

    ③実践編2(苦手な実験計画法)

    全文を読まないメリットは理解いただけと思います。では、最も難しく、受験者が苦しむであろう実験計画法(二元配置実験、繰返し有り)の場合を解いてみましょう。

    次の問題を8分以内で回答してください。
    できますか? 苦手な実験計画法です。
    【2】実験計画法に関する次の文章において、『』に入るもっとも適切なもの下欄の選択肢からそれぞれ一つ選び、この記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    ①ある製品特性値xを大きくしたい。因子A(2水準)、因子B(4水準)、繰返し2回の計16回の実験をランダムな順序で実施した。各因子の主効果と交互作用を調べる。AiBj水準で繰返しk番目のデータの構造式は『(1)』と書ける。なお、分散分析によって交互作用A×Bが小さく、有意でない場合、誤差項にプーリングした場合のデータの構造式は『(2)』と書ける。

    ●『(1)』,『(2)』の選択肢
    ア.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\(ε_{ijk}\)
    イ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ij}\)+\(ε_{ij}\)
    ウ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ijk}\)+\(ε_{ij}\)
    エ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ij}\)+\(ε_{ijk}\)

    ②実験の結果、下表のデータを得た。表に、データの集計結果や平均値もある。
    ここで、分散分析をした結果、次の結果が得られた。

    平方和S 自由度φ 不偏分散V
    A 『(3)』
    B 8
    A×B 『(4)』
    e 1.25
    T 52

    ●『(3)』,『(4)』の選択肢
    ア.2 イ.8 ウ.16 エ.24

    ③分散分析表から、因子Aは有意水準1%,有意水準5%で有意となったが、交互作用A×Bは有意ではなかった。そこで、交互作用A×Bを誤差項にプーリングし、再度分散分析をおこなった。因子A,Bともに有意水準1%で『(5)』となった。

    ●『(5)』の選択肢
    ア.有意となった イ.有意とならなかった

    最適な水準の組み合わせは『(6)』で、その母平均の点推定値は、データの構造式『(2)』に基づき、データ表を代入して『(7)』が得られる。

    ●『(6)』の選択肢
    ア.A1B1 イ.A1B2 ウ.A1B3 エ.A1B4
    オ.A2B1 カ.A2B2 キ.A2B3 ク.A2B4

    ●『(7)』の選択肢
    ア.5.0 イ.6.0 ウ.7.0 エ.8.0
    オ.9.0 カ.10.0 キ.11.0 ク.12.0

    ④プーリング後の誤差の平均平方(不偏分散)\(V_E\)は『(8)』で有効繰返数\(n_e\)の逆数は『(9)』であり、最適な水準の組み合わせの母平均の信頼度95%の信頼区間は『(10)』である。

    ●『(8)』の選択肢
    ア.1.03 イ.1.06 ウ.1.09 エ.1.12

    ●『(9)』の選択肢
    ア.3/16 イ.5/16 ウ.7/16 エ.8/16

    ●『(10)』の選択肢
    ア.5.8,8.4 イ.6.1,8.7 ウ.6.7,9.3 エ.7.0,9.6

    *ポイントは

    ●全文読まない。
    ●自分の解き方で攻める  この場合は平方和、分散分析ですね。
    ●難問は何問か捨てる 『(9)』,『(10)』は捨てましょう。時間消耗は禁物です!

    では解いてみましょう。時間制限の中、速く解くことを意識しましょう。

    【2】実験計画法に関する次の文章において、『』に入るもっとも適切なもの下欄の選択肢からそれぞれ一つ選び、この記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    ある製品特性値xを大きくしたい。因子A(2水準)、因子B(4水準)、繰返し2回の計16回の実験をランダムな順序で実施した。各因子の主効果と交互作用を調べる。AiBj水準で繰返しk番目のデータの構造式は『(1)』と書ける。なお、分散分析によって交互作用A×Bが小さく、有意でない場合、誤差項にプーリングした場合のデータの構造式は『(2)』と書ける。

    ●『(1)』,『(2)』の選択肢
    ア.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\(ε_{ijk}\)
    イ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ij}\)+\(ε_{ij}\)
    ウ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ijk}\)+\(ε_{ij}\)
    エ.\(x_{ijk}\)=μ+\(α_i\)+\(β_j\)+\({αβ}_{ij}\)+\(ε_{ijk}\)

    ●解説
    『(1)』はア、『(2)』エ です。 (イ)(ウ)はおかしい式です。添え字がεと重複しているので交絡している場合です。ただし、QC検定®1級レベルなので、教科書の式を目に焼き付けていれば、アとエはすぐにわかるはずです。何度も復習がここで力を発揮します。

    ②実験の結果、下表のデータを得た。表にた、データの集計結果や平均値もある。
    ここで、分散分析をした結果、次の結果が得られた。

    平方和S 自由度φ 不偏分散V
    A 『(3)』
    B 8
    A×B 『(4)』
    e 1.25
    T 52

    ●『(3)』,『(4)』の選択肢
    ア.2 イ.8 ウ.16 エ.24

    ●解説
    分散分析を速く解くために、平方和を速く計算する必要が必須です。

    ●平方和\(S_A\),\(S_B\),\(S_{AB}\),\(S_{A×B}\)を速く解く練習と、
    ●分散分析表から平方和を求めるための必要なデータを速く取り出せる練習
    の2つが必要。実験計画法で勝つには必須です。

    ●分散分析表を埋めていきます。
    平方和\(S_A\)=\(\sum_{i=1}^{n} \frac{A_i水準のデータの和}{A_i水準のデータ数}\)-CT
    =\(\frac{32^2+48^2}{8}\)-\(\frac{80^2}{16}\)
    =416-400=16
    公式通りです。同様に\(S_B\),\(S_{AB}\),\(S_{A×B}\)を速く解けるように練習してください。

    ●自由度はすぐにわかります。
    ・φA=2-1=1
    ・φB=4-1=3
    ・φA×B=(2-1)(4-1)=3
    ・φe=残り=8

    平方和\(S_A\)と自由度を分散分析表に入れましょう。他の値も求められることがわかります。

    平方和S 自由度φ 不偏分散V
    A 16 1
    B 3 8
    A×B 『(4)』 3
    e 8 1.25
    T 52 15

    自由度×不偏分散から平方和が計算できます。残りの平方和が計算できるので、分散分析表の値が埋まります。

    平方和S 自由度φ 不偏分散V
    A 16 1 16
    B 24 3 8
    A×B 2 3 0.67
    e 10 8 1.25
    T 52 15

    分散分析表の穴埋め問題の解き方も重要です。平方和の計算を速くすることは重要ですが、分散分析表の穴埋めから簡単に求められないかも注視しましょう。

    ③分散分析表から、因子Aは有意水準1%,有意水準5%で有意となったが、交互作用A×Bは有意ではなかった。そこで、交互作用A×Bを誤差項にプーリングし、再度分散分析をおこなった。因子A,Bともに有意水準1%で『(5)』となった。

    ●『(5)』の選択肢
    ア.有意となった イ.有意とならなかった

    ●F検定の計算です。
    ・因子A: \(V_A\)=16/1=16
    ・因子B: \(V_B\)=24/3=8
    ・残差e: \(V_e\)=(10+2)/(8+3)=1.09

    ・\(F_A\)= \(V_A\)=/ \(V_e\)=16/1.09=14.67
    ・\(F_B\)= \(V_B\)=/ \(V_e\)=8/1.09=7.33

    ・F検定は、
    ・\(F(φ_A,φ_e,0.01)\)=F(1,11,0.01)=9.65
    ・\(F(φ_B,φ_e,0.01)\)=F(3,11,0.01)=6.22
    よって、
    ・\(F_A\) > \(F(φ_A,φ_e,0.01)\)
    ・\(F_B\) > \(F(φ_B,φ_e,0.01)\)
    よりともに有意である。『(5)』は(ア)です。
    (厳密には誤差と残差は違いますが、この場合は同じとします。)

    A,B両方計算しましたが、実際は1つで十分です。試験時間を有効活用しましょう。
    実験計画法の後半戦です。「そろそろ捨ててもいいかな」の見極めが必要です。

    最適な水準の組み合わせは『(6)』で、その母平均の点推定値は、データの構造式『(2)』に基づき、データ表を代入して『(7)』が得られる。

    ●『(6)』の選択肢
    ア.A1B1 イ.A1B2 ウ.A1B3 エ.A1B4
    オ.A2B1 カ.A2B2 キ.A2B3 ク.A2B4

    ●『(7)』の選択肢
    ア.5.0 イ.6.0 ウ.7.0 エ.8.0
    オ.9.0 カ.10.0 キ.11.0 ク.12.0

    『(5)』は捨てても『(6)』、『(7)』は落とせません。
    『(5)』は時間かかるけど、『(6)』、『(7)』は数秒で答えられるし2点稼げます。
    難問が解けないコンプレックスがあっても、数点だけです。合格すれば71点も100点も同じです。

    『(6)』は(キ) (7,8が最も大きな値)
    『(7)』は、母平均導出の式(QC検定®2級は暗記でOKです。)
    \(μ_{A_2 B_3}\)=\(μ_{A_2}\)+\(μ_{B_3}\)-μ
    より計算します。
    \(μ_{A_2 B_3}\)=\(μ_{A_2}\)+\(μ_{B_3}\)-μ
    =48/8+28/4-80/10=8 より(エ)です。

    実験計画法で、10問中7問自信があれば、あとは適当にマーク塗って1点ゲットできたらラッキーとして次の文章問題(こっちの方が簡単)でしっかり点数稼ぐことも重要です。

    次の問いは、「不合格に陥れる罠」です。QC検定®2級を少し超えるレベルで、試験時間を消耗させる罠です。でも落としても3点です。どこかで取り返せるはず。試験時間を温存しましょう。

    また、大問1から、ここまで来ると試験時間で40分程度かかるはずで、相当疲れているはずです。そろそろ小休止とってもよいでしょう。

    一応解説しますが、捨てて次の問いに行きましょうね。合格すれば何でもOK。

    ④プーリング後の誤差の平均平方(不偏分散)\(V_E\)は『(8)』で有効繰返数\(n_e\)の逆数は『(9)』であり、最適な水準の組み合わせの母平均の信頼度95%の信頼区間は『(10)』である。

    ●『(8)』の選択肢
    ア.1.03 イ.1.06 ウ.1.09 エ.1.12

    ●『(9)』の選択肢
    ア.3/16 イ.5/16 ウ.7/16 エ.8/16

    ●『(10)』の選択肢
    ア.5.8,8.4 イ.6.1,8.7 ウ.6.7,9.3 エ.7.0,9.6

    ●解説
    ・『(8)』:Ve’/φe’=12/11=1.09
    これは解けますね。

    ・『(9)』: 伊奈の式で一発計算ですが、これが難しいですよね。
    1/\(n_e\)=1/8+1/4-1/16=5/16 より(イ)

    ・『(10)』:絶対捨てましょう
    8.0±t(φ_e’,0.05)\(\sqrt{\frac{V_e’}{n_e}}\)
    =8.0±t(11,0.05) \(\sqrt{12/11×5/16}\)
    =8.0±2.306×0.5836
    =6.654,9.345 より(ウ)

    ●全文を丁寧に読まない
    ●問題文に翻弄されない
    ●難問は何問か捨てる 時間消耗は防ぐ!

    ④実践編3(文脈から解く文章問題)

    次の問題を6分以内で回答してください。
    できますか? 長い文章問題です。
    【3】QCサークル活動における次の文章において、『』に入るもっとも適切なもの下欄の選択肢からそれぞれ一つ選び、この記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    ある会社では、QCサークル活動を全社的への展開を推進しているが、各部門がどのように活動すればよいか悩んでいる。そこで、品質部門が各部門に出向き、QCサークル活動の進め方について検討会議を実施した。

    ①営業部門との協議
    a) 不適合品発生や歩留まり低下、レビュー会など、製品にかかわる問題を直接扱わないため、テーマ探しが難しい。そこで、品質部門は、売上計画をテーマとして取り上げるよう提案した。例えば、売上成績と営業活動との関係をみると、売上成績は営業活動から生み出されるアウトプット、すなわち『(1)』である。そして、日ごろの営業活動は、その『(1)』を生み出すための『(2)』である。確実に売上計画を達成するには、営業活動という『(2)』を改善していく必要がある。よって、テーマとして取り上げることで、個々のメンバーが単に『(1)』を追求するだけでなく、より効果的な営業『(2)』がどうあるべきかを考え、自ら改善する力を養うことが期待できる。営業部門としても、QCサークル活動は有効である。

    b)実際に、売上計画についてのテーマを挙げると、「顧客訪問回数倍増による売上計画達成」というテーマがうまくいかないことを聞いた。うまくいかないのはテーマ名に問題があるのではないか。テーマ名の中に『(3)』が入っているが、適切ではない。なぜなら、訪問回数と売上計画達成の間には因果関係があるかわからないからだ。メンバーで集まって、なぜ売上計画が達成できないか要因分析する必要がある。いろいろな検討方法が考えられるが、売上計画が達成できない問題では、原因や結果、目的や手段などが複雑に絡み合っている可能性が高い。そこで、『(4)』図を用いて、矢線で論理的につなぎ、整理することもよいことだ。

    ●『(1)』~『(4)』の選択肢
    ア.課題 イ.努力 ウ.プロセス エ.連関
    オ.対策 カ.動線 キ.コミットメント ク.期待 ケ.結果

    ②間接部門
     間接部門では、各担当が少ないリソースの中で何とか仕事をしている。しかし、改善テーマと言われてもアイデアが出てこないという説明を受けた。品質部門は、各担当の業務については一見問題がないように見えるが、実際は問題が顕在化していないだけかもしれない。製造部門では作業手順書などに基づいて業務しているが、間接部門の場合は製造部門と違い、仕事の内容と実施方法が『(5)』化しないことが多い。また、個々の業務を決まった担当者が行うことが多く、仕事が『(6)』されがちである。仕事が『(5)』化されず、『(6)』化された状態では、仕事のやり方に問題があっても、外部から改善を指摘されることはなく、ムダがあっても長期間そのままであることが多い。改善すべきテーマ問題とは、『(7)』と『(8)』とのギャップである。まず、現在の業務の内容や実態をかき出し、『(7)』を可視化し、メンバーが『(8)』を設定し、共有することで、テーマを作るとよいだろう。

    ●『(5)』~『(8)』の選択肢
    ア.現状 イ.習熟 ウ.変更 エ.蓄積
    オ.属人 カ.標準 キ.過去 ク.あるべき姿

    *ポイントは
    ●全文を丁寧に読まない
    ●問題文に翻弄されない

    文脈から回答せざるを得ない問ですが、それでも必要な箇所だけ読みます。
    文章問題の後半になると試験時間が60分超えで、疲れと試験終了の焦りが出てきます。ですから、なおさら、文章をポイントだけ見て回答していくことが重要となってきます。

    では解いてみましょう。回答に必要な箇所だけ抜き出します。

    【3】QCサークル活動における次の文章において、『』に入るもっとも適切なもの下欄の選択肢からそれぞれ一つ選び、この記号を解答欄にマークせよ。ただし、各選択肢を複数回用いることはない。

    ある会社では、QCサークル活動を全社的への展開を推進しているが、各部門がどのように活動すればよいか悩んでいる。そこで、品質部門が各部門に出向き、QCサークル活動の進め方について検討会議を実施した。

    ①営業部門との協議
    a) 不適合品発生や歩留まり低下、レビュー会など、製品にかかわる問題を直接扱わないため、テーマ探しが難しい。そこで、品質部門は、売上計画をテーマとして取り上げるよう提案した。例えば、売上成績と営業活動との関係をみると、売上成績は営業活動から生み出される
    アウトプット、すなわち『(1)』である。そして、日ごろの営業活動は、その『(1)』を生み出すための『(2)』である。確実に売上計画を達成するには、営業活動という『(2)』を改善していく必要がある。よって、テーマとして取り上げることで、個々のメンバーが単に『(1)』を追求するだけでなく、より効果的な営業『(2)』がどうあるべきかを考え、自ら改善する力を養うことが期待できる。営業部門としても、QCサークル活動は有効である。

    b)実際に、売上計画についてのテーマを挙げると、「顧客訪問回数倍増による売上計画達成」というテーマがうまくいかないことを聞いた。うまくいかないのはテーマ名に問題があるのではないか。テーマ名の中に『(3)』が入っているが、適切ではない。なぜなら、訪問回数と売上計画達成の間には因果関係があるかわからないからだ。メンバーで集まって、なぜ売上計画が達成できないか要因分析する必要がある。いろいろな検討方法が考えられるが、売上計画が達成できない問題では、原因や結果、目的や手段などが複雑に絡み合っている可能性が高い。そこで、『(4)』図を用いて、矢線で論理的につなぎ、整理することもよいことだ。
    ●『(1)』~『(4)』の選択肢
    ア.課題 イ.努力 ウ.プロセス エ.連関
    オ.対策 カ.動線 キ.コミットメント ク.期待 ケ.結果

    ②間接部門
     間接部門では、各担当が少ないリソースの中で何とか仕事をしている。しかし、改善テーマと言われてもアイデアが出てこないという説明を受けた。品質部門は、各担当の業務については一見問題がないように見えるが、実際は問題が顕在化していないだけかもしれない。製造部門では作業手順書などに基づいて業務しているが、間接部門の場合は製造部門と違い、仕事の内容と実施方法が『(5)』化しないことが多い。また、個々の業務を決まった担当者が行うことが多く、仕事が『(6)』されがちである。仕事が『(5)』化されず、『(6)』化された状態では、仕事のやり方に問題があっても、外部から改善を指摘されることはなく、ムダがあっても長期間そのままであることが多い。改善すべきテーマ問題とは、『(7)』と『(8)』とのギャップである。まず、現在の業務の内容や実態をかき出し、『(7)』を可視化し、メンバーが『(8)』を設定し、共有することで、テーマを作るとよいだろう。

    ●『(5)』~『(8)』の選択肢
    ア.現状 イ.習熟 ウ.変更 エ.蓄積
    オ.属人 カ.標準 キ.過去 ク.あるべき姿

    読むべきところだけ抜き出すと以下になります。

    【3】QCサークル活動、各選択肢を複数回用いることはない。

    アウトプット、すなわち『(1)』である。『(1)』を生み出すための『(2)』である。

    「顧客訪問回数倍増による売上計画達成」というテーマがうまくいかないことを聞いた。うまくいかないのはテーマ名に問題があるのではないか。テーマ名の中に『(3)』が入っているが、適切ではない。なぜなら、訪問回数と売上計画達成の間には因果関係があるかわからないからだ。原因や結果、目的や手段などが複雑に絡み合っている可能性が高い。そこで、『(4)』図を用いて、矢線で論理的につなぎ、整理することもよいことだ。
    ●『(1)』~『(4)』の選択肢
    ア.課題 イ.努力 ウ.プロセス エ.連関
    オ.対策 カ.動線 キ.コミットメント ク.期待 ケ.結果

    これでも十分回答できますよね。
    ●『(1)』はアウトプットと同じ言葉だから、(ケ)
    ●『(2)』は結果を生み出すのはプロセスだから(ウ)
    ●『(3)』は微妙な問いで文脈と選択肢の消去法から(オ)
    ●『(4)』は図法については、(エ)しかない。

    1分かかりませんね。
    後半戦行きます。

    製造部門では作業手順書などに基づいて業務しているが、間接部門の場合は製造部門と違い、仕事の内容と実施方法が『(5)』化しないことが多い。また、個々の業務を決まった担当者が行うことが多く、仕事が『(6)』されがちである改善すべきテーマ問題とは、『(7)』と『(8)』とのギャップである。

    ●『(5)』~『(8)』の選択肢
    ア.現状 イ.習熟 ウ.変更 エ.蓄積
    オ.属人 カ.標準 キ.過去 ク.あるべき姿

    これでも十分回答できますよね。
    ●『(5)』は文脈から(カ)。
    ●『(6)』は個人プレーの(オ)。
    ●『(7)』は『(8)』とセットで、(ア)と(ク)。

    1分かかりませんね。これで8点ゲットしましょう。

    大問3つを使って、試験時間で勝てる戦い方を解説しました。

    勝つ解き方

    ●全文を丁寧に読まない
    ●自分の解き方で解く。問題文に翻弄されない
    ●難問は何問か捨てる 時間消耗は防ぐ!
    (1問あたり1分程度です。罠にはまると時間切れになります)

    あとは実践! 頑張ってください。
    私はこの方法を使って60分程度で解けて見直しもあわてずにできました。

    試験時間が足りない無い方は

    ●全文を読んで時間がかかっている
    ●捨てていい問題をうまく選択できていない
    ●パターン化した解き方に少し不安がある

    の3つです。能力が十分あるのに勿体ないです。

    勝てる方法を身に着けて、本番頑張ってください。合格しましょう。

    まとめ

    QC検定®2級で、試験で勝てるための解き方を解説しました。

    • ①私の必勝テクニック
    • ②実践編1(典型的な問題)
    • ③実践編2(苦手な実験計画法)
    • ④実践編3(文脈から解く文章問題)

  • 【必読】QC検定®2級の合格体験談【QC検定®2級対策】

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    2人の体験記を紹介します。私と先輩の体験記です。
    ●全くの素人でも受験テクニックで合格できた私
    ●不合格でもあきらめずに頑張ると合格をつかむ先輩の強さ
    の体験からヒントになれば幸いです。

    私はQC検定®2級勉強開始時は
    ●平方和が計算できない
    ●検定・推定は大学で聞いたなあ、ちゃんと勉強しとけばよかった
    ●実験計画法って何?
    ●ISO9001読んでも頭に入らない
    ●電卓を間違えて入力、紙で計算すると途中式を写し間違える
    でした。今はこれだけブログを書いていますけど。
    私は超人ではなく、ただのオッサンです。
    QC検定®2級の合格体験談
    • ①私の場合(1回目で合格)
    • ②先輩(3回目で合格)
    • ③体験談からわかるヒント

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    ●商標使用について、
    ①QC検定®と品質管理検定®は、一般財団法人日本規格協会の登録商標です。
    ➁このコンテンツは、一般財団法人日本規格協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
    ➂QCプラネッツは、QC検定®と品質管理検定®の商標使用許可を受けています。

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    ①私の場合(1回目で合格)

    私はQC検定®2級勉強開始時は
    ●平方和が計算できない
    ●検定・推定は大学で聞いたなあ、ちゃんと勉強しとけばよかった
    ●実験計画法って何?
    ●ISO9001読んでも頭に入らない
    ●電卓を間違えて入力、紙で計算すると途中式を写し間違える

    が、どうやって1発合格したかを振り返ります。

    品質管理の業務経験は0です。

    現在はQC検定®1級合格を終え、さらにレベルアップしていますが、
    特別な能力があったわけではなく、ゼロからのスタートでした。
    3,4年あれば別人のように変わります。

    勉強スタートは試験3か月前

    品質管理の業務を初めてやることになり、上司から「QC検定®2級」受験したらと勧められた。「君ならできるよ!」って。困惑気味で昼休みに本屋に行き、さっと立ち読みして、「無理やな」とため息。

    「範囲が広く、難解で聞いたこともない専門用語、QC7つ道具って7つは多いし、しかも苦手な統計学、実験計画法なんて聞いたこともないし」

    大学2,3年レベルの試験だと難しいことを確認した。

     

    短期間に広範囲な試験領域なので、2冊に絞った。むしろ3冊以上解ける余裕はなかった。

    ①対策本1冊
    ②過去問題集1冊

    実際買って勉強したの本がこちら。本音からして、この2冊でOK。これ以上やっていると情報量が多すぎて消化できないはず。

    ●教科書
    解法がシンプルにまとまっていて初心者向き。それでも私は理解するのに精一杯でした。

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    ●過去問題集
     6回分あるので、試験対策には十分な量

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    大学2年のときに統計学の単位を取ったが、当時草野球で忙しかったのを悔やんだが時すでに遅し。

    学生時代を悔やんでも、すでにオッサンなので、合格戦略を考えた。

    対策本は前半が計算(基本統計量、検定と推定、相関分布、抜取検査、実験計画法)で、後半が専門用語(サンプリング、QC道具、QFD,ISO9001など)だったため、後半から勉強を開始した。

    試験2か月前

    専門用語が頭に入らず、特にサンプリングの種類が区別つかない。
    計算問題は相関分析、抜取検査は理解できたが、基本統計量の初歩の平方和が解けない。
    実験計画法って何?と手も出ず。

    教科書1冊を何度も読み返し、試験範囲の広さ、分量、解法パターンに慣れていった。

    品質管理業務かあ。難しい仕事をひきうけちゃったなあ。と不安でした。

    試験1か月前

    「敵を知ろう! 一回、過去問を見てみよう」と、一通り答えを見ながら各問を読んでいった。

    当然解けないので、解説を読んで理解することから始めた。

    いろいろな発見があり、勉強が加速する。

    「似たようなパターンの問題しか出ない」
    「1つの解法を軸に、個々の解法を応用すればできるかも」

    実は、QC検定®2級は「決まったパターン」しか出題されません。
    それでも合格率は20%台と低いです。なぜかわかりますか?

    そもそも、大学2年の統計学を受講した人は、人口の2割程度。
    (理系がそもそも3割しかいないし、大学進学率や授業を真面目に聞いていた人なんてさらに少ないでしょう)

    つまり、統計学としては難問ではなく、標準的な問題しか出ないとわかりました。

    勝ち方がわかりました!

    ●苦手とする計算の公式のパターンの書き出し
    ●専門用語の一覧をノートに作って何度も復習
    ●10問を1回ずつ解く練習ではなく、1問を10回解く練習が重要

    実はこれが、「必勝メモ!」として、本ブログのQC検定®2級対策の記事のベースになります。

    試験直前

    公式解法パターンを毎日暗記

    まだ、苦手だった平方和の公式を毎日書く。
     2パターンの書き方があるのでそれを毎日書く。

    関連記事に平方和の記事を書いていますが、題名に統計学最初の関門「平方和」と最初の関門であることを強調しています。これだけ、私自身、平方和の計算に苦労しました。

    【簡単】統計学最初の関門「平方和」がマスターできる【初心者向け】
    なぜ、ばらつきを評価するのに平方和を使うのか説明できますか?平方和の公式変形や応用問題はスムーズに解けますか? 本記事では、平方和の式の意味、公式変形やデータ変換と平方和の関係をわかりやすく解説します。統計の最初の関門である平方和をマスターしたい方は必見です。

    QCプラネッツで最もアクセス数の多い記事で、とてもうれしいですが、私だけでなく多くの人も苦労されていると思います。

    平方和は、
    ●2乗和をnで割る気持ち悪さ
    ●2つの式で表現できるがその変形過程が難しい(Σの計算)
    ●さっと計算できない
    点で苦労しました。
    今は、分散分析の期待値の計算を研究しすぎて、麻痺してますけど。

    実験計画法の解き方4パターン(一元配置実験(繰返し数同異)、二元配置実験(交互作用有無)など、多くの公式や解法パターンをかき出す毎日。

    ポアソン分布の式の暗記が最後までできなかった。この式何なの?ですよね! 試験出たけど全滅でした!

    過去問題集で慣らす

    専門用語は過去6回の過去問題集で、雰囲気で解ける自信が付いた。
    そして、問題文の分量が多いので、全部読む必要なく、ポイントとなる箇所だけ見れば時間に余裕がある試験だとわかった。

    QC検定®2級は全文読んだら時間切れで不合格!
    90分で100問と余裕ありそうだが、
    不慣れで、緊張する中、意外と時間が無いので注意!

    1回前の過去問題を購入し冷や汗

    少し時間に1週間程度余裕があったので、JSAのHPから前回の問題を1000円で購入して解いた。
    そしたら、40点くライしかできず。やばい!
    実は合格率が最低だった回で、解けるわけないわと落ち着かせた

    試験当日

    落ち着いて解けたが、ポアソン分布の式が書けず、大問1つはダメだった。楽勝で勝たせてくれないのがQC検定®。そんなに甘くない!実際、78点くらいとれたので、合格できた。

    同じ解き方を何度も練習して、全文読まずに回答する練習をしたので、試験時間は60分で一旦全部解けて残りは見直しの時間とした。

    合格後

    上司からかなり祝福をもらいうれしかった。
     でも、QC検定®1級は到底無理だなあと強く思った。

    そういえば、一夜漬けで一発合格した人が職場にいた。超人かもしれない。私には無理!

     

    ②先輩(3回目で合格)

    自分の合格より、100倍うれしかった先輩の合格体験を紹介します。

    初受験

    私の合格を聞いた先輩が、「自分も受験を決意」として勉強開始した。先輩なりの勉強法で初受験されたが、不合格だった。点数は60点台であともうちょっとだった。

    合格は70点以上であるが、実は60点台であともう少しな人は結構多い。
    これは正規分布からわかる。平均点を計算すれば合格率が低いわりに平均点が高いからです。

    QC検定®2級の平均点はいくらか?

    45点? 60点? どれくらいでしょうか?

    合格点が70点で合格率が20%、受験者の点数の標準偏差は10点とします。
    平均点が仮に計算できますね。
    合格率20%から正規分布表からKp=0.842
    (70-x)/10=0.842 x=61.58点となります。
    平均点は意外と高く、合格点の10点しか差がありません。

    この計算の意味がわからない人は、合格がかなり怪しいので、勉強加速してください。

    平均点も60点前後で結構高い試験なので、「あと10点」が重要になります。
    「10点くらいどうにかなるわ!」としても60-70点に受験者の25%程度が分布しているため、簡単に点数が上がる領域ではありません。
    1回目の不合格は他の先輩や上司もいたので、後輩の私が上から目線でアドバイスするのは厚かましいので、そっとしていました。

    2回目受験も不合格

    2回目も残念ながら、「あと10点」届かずでした。

    運悪く試験開始時間に遅れてしまったようで、
    あわてて問いたのと、時間不足で不合格でした。
    あと5分あれば70点超えできた問題用紙を見せていただきました。

    私も何がお手伝いしたい思いと、
    「どうやれば合格できるか?」と聞かれたので、
    ●「全部は読んでいない」
    ●「解法パターンを練習すればスピードがあがる」
    などのテクニックを伝えました。

    普通ならここで諦める人が多いのですが、3回目の受験で合格されました。

    Never Give Up! こういう方は強いですね。普通はくじけるけど。
    やっぱり自分の合格より先輩の合格の方がとてもうれしかったなあ。

    たかが資格、試験ですが、ドラマはあります。
    「Happy End だらけじゃ笑顔もやっぱりつまんない」 という歌があるように。

    ③体験談からわかるヒント

    本記事を読んでいただくと次のポイントが重要であるとわかるので整理します。

    1. 平均点は60点前後と意外と高い。60⇒70点が最もしんどい。
    2. 初めての統計学、実験計画法、品質管理用語なので、暗記だけでOK。
    3. 決まった解法パターンを何度も繰り返す。
    4. 教材は最小限でよい。
    5. 問題文は全文丁寧に読むと時間切れ。
    6. QC検定®1級受験なんて到底無理⇒できるようになりますよ!

    これから受験される方、不合格だった方、など多くの方の参考になれば幸いです。

    まとめ

    QC検定®2級で、抜取検査の理論を解説しました。

    • ①私の場合(1回目で合格)
    • ②先輩(3回目で合格)
    • ③体験談からわかるヒント

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